人生で初めて飛行機に乗った俺と友達の話 (6)

中学三年生の時、就学旅行で沖縄に行くことになった
旅行先は教師たちが決めたのだが、生徒たちは珍しく反発しなかった
「沖縄やばい、行ったことないから楽しみだわ」
我が学年が誇る悪ガキは胸を躍らせていた。「面倒だわ」が口癖の彼がこのようなことを言うなんて、本当に楽しみなのだろう
俺も楽しみだった。悪ガキと同じく沖縄には行ったことがない、というか関西を出たことが無かった


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「これが修学旅行のスケジュールだ」
担任が黒板に大まかな旅行スケジュールを書き始めた
二泊三日で泊りがけの旅行で、一日目に戦争の歴史学習。二日目にマリンスポーツと自由選択の体験学習、三日目に判別の自由行動というスケジュールである
「三日目は班行動だ。今から班を決めるから皆くじを引いてくれ」
このクラス、というか学年は変だったのだと思う。虐めがまったく無かった。カツアゲ、恐喝、暴力、物を隠す等等。一度として無かった
悪ガキは教師に反発するだけで、他の生徒に対してちょっかいを出したことは無い
だから誰と誰が班で一緒になったとしても問題ないと担任が判断したのだろう。班は百パーセントランダムで決められた
「ゆうや、同じ班になったな。よろしく」
俺は悪ガキと一緒の班になった

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