ジャン「プリンをかけてジャンケンだ!」 (18)

エレン「やってやるぜ!」

モブ「なんだなんだ!ジャンとエレンのプリン対決か!?」

モブ「いいぞ~!やれやれ!」

ジャン「プリンは渡さねえ!」

エレン「負けるもんか!」

ジャン(俺が負けるわけがねえ・・・。何故なら俺は、ジャンケンで負けたことがねえからな・・・。)

ジャン(あのときだってそうだ・・・。)

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ジャン(あれは俺がまだ小さい頃・・・、お袋から聞いた話だが・・・。)

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ジャン「オムオム!」

ジャン母「はいはい、本当にジャンボはオムオムが好きだね~。」

ジャン「オムオ!」

ジャン母「ああ~、ジャンケンも好きだったね~。」

ジャン「オム!オム!」

ジャン母「それじゃあいくよ、じゃ~んけ~ん・・・、ぽん!」

ジャン「オム~!」

ジャン母「ありゃ~、また負けた。ジャンボは強いね~。」

ジャン「オ~ム~!」

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ジャン(それから俺はジャンケンで負けたことは無く、訓練兵になってからも百戦無敗だ!)

ジャン(プリンは貰うぞ!エレン!)

エレン(ジャン、お前の強さはよく知ってる。だが俺は負けない。)

エレン(あの日の屈辱を・・・、もう味わいたくはないのさ・・・。)

エレン(そう・・・、あれは俺がまだ小さい頃だった・・・。)


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エレン「ハンネスさん!プリンぐらい譲れよ!大人だろ!」

ハンネス「じゃあ自分はガキだって認めるんだな?」

エレン「うっ・・・、それとこれとは話が別だ!」

ハンネス「別なもんかよ。プリンはジャンケンで勝った方がもらうんだ!」

エレン「上等だ!いくぞ!」

エレン「じゃ~んけ~ん、ぽん!」

ハンネス「・・・・・・。」

エレン「・・・・・・。」

ハンネス「ふふふふふふ・・・。」

エレン「くううううううう・・・。」

ハンネス「ははは!残念だったな、エレン!」

エレン「ちくしょ~!」

ハンネス「何で負けたかわかるか?」

エレン「ああ!?何だよ!」

ハンネス「お前に力が無かったからだ!」

エレン「うっ・・・、うっ・・・、うわああああああ!」


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エレン(あんなことにはならねえ!)

エレン「いくぞ!ジャン!」

ジャン「おうよ!じゃ~ん・・・。」

サシャ(ああ・・・、二人ともプリンを巡って争っている・・・。)

サシャ(なぜ私は参加できないのでしょうか・・・。)

サシャ(今思えば、あの時から戦いは始まっていたのかもしれませんね・・・。)

サシャ(そう・・・、あれは夕食が始まってすぐでした・・・。)


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サシャ「わあ!やっと食事の時間ですね!」

エレン「おいサシャ、喉乾いてるだろ?水飲めよ!」

サシャ「あ、ありがとうございます!」ゴクゴク

ジャン「そんなんじゃ足らねえだろ?もっと飲みな!」

サシャ「はい!」ゴクゴク

エレン「ほれ、パン食わしてやるよ、あ~ん。」

サシャ「あ~ん!」パクッ

エレン「よく噛めよ?」

サシャ「は~い!」ムシャムシャ

ジャン「ちゃんと飲み込めるように、ほれ!」

サシャ「あ、どうも。」ゴクゴク


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サシャ(水をたくさん飲んで、今私のお腹はもうタプタプです・・・。何も入りません。)

サシャ(なぜ、なぜ二人の策略に気づけなかったのでしょうか!)

マルコ(サシャがここで出ないなんておかしいな・・・。)

マルコ(まさか見えない力がはたらいているのか!?)

マルコ(もしかして奴らが・・・。)

マルコ(そう、あれは僕が初めて風と会話した時のことだった・・・。)


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マルコ「スーパー・デビル・ファルコン?」

風「そうよ、この世界の黒幕は彼なの!」

マルコ「じゃあ巨人を発生させたのも?」

風「もちろん、彼らよ。」

マルコ「なんて奴だ!僕が成敗してやる!」

風「ふふふ、流石勇ましいわね・・・。」

マルコ「へへへ、まあね!」

風「流石は伝説の勇者ファイエムロンの生まれ変わりだわ。」

マルコ「誰それ?」

風「歴史から抹消されたんだけど、彼は人生全てを宿敵スーパー・デビル・ファルコンの封印に捧げたの。」

マルコ「すごい!ファイエムロンすごい!」

風「あなたもすごいのよ、あらいけない、こんなこと話に来たわけじゃないの!」

マルコ「え?」

風「言ったわよね?巨人を発生させたのはスーパー・デビル・ファルコンだって。」

マルコ「うん。」

風「つまり封印が解けてしまったということなの。」

マルコ「なんだって!?」

風「封印を解いたのは壁内の王、フリッツ家よ!」

マルコ「そんな!王様が!?」

風「そう、そして彼らは巨人を操る力を持っているの。」

マルコ「そんな・・・、じゃあ戦って勝つことはできないんだ・・・。」

風「いいえ、あなたなら勝てる。あなたは万物の声が聞けるもの。」

マルコ「万物の声?」

風「ええ、みんな、出てきて!」

水「ついに伝説が蘇るのね!」

草「この瞬間を待ちわびていたよ!」

火「おいおい、俺の相棒が復活したって聞いて、飛んできてやったぜ!」

マルコ「うわあ・・・。」

風「大丈夫、みんな一緒に戦ってくれるから、絶対に勝てるわ。」

マルコ「・・・うん、僕やるよ!この世界を救ってみせる!」

世界「うおおおおおお!」


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マルコ(うわ・・・、恥ずかしい・・・。)

マルコ(幼稚な妄想だったな~。子供の時はそういうことしてたっけ。)

マルコ(あれ、なんでこんなこと思い出してるんだろう?)

エレン「け~ん・・・。」

アニ(なに熱くなってんだよ・・・。)

アニ(別にプリンくらいどうでもいいだろ・・・。)

アニ(そう、あれは・・・。)

アニ(あれ、何で私回想に入ろうとしてるんだろう?)

ベルトルト「アニ、どうしたんだろう。」

ライナー「なんかいつもと違って、物思いに耽っているな。」

ベルトルト「そうだね。」

ライナー「コニーとは大違いだ。」

コニー「うわ!すっげえでかい鼻くそとれた!」

コニー(そう、あれは俺が訓練兵になったときだった・・・。)


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コニー「ああ~、授業全然わかんねえなあ~。」ホジホジ

コニー「後でアルミンにでも聞くか~。」ホジホジ

コニー「んっ、これは?」ホジホジ

コニー「うわっ、すっげえでかい鼻くそとれた!」


~~~~~


コニー(ん?何で俺今こんなこと思い出してんだ?)

コニー(もしかしてこれが走馬灯!?)

ジャン「ぽん!」

エレン「・・・・・・。」

ジャン「・・・・・・。」

エレン「はははははは!」

ジャン「くそったれ!なぜだ!」

エレン「やった!プリンだ!」

ジャン「なぜ・・・、負けたんだ・・・。」

アルミン「何を落ち込んでるのさ、ジャン。」

ジャン「アルミン、俺は・・・百戦無敗なのに・・・。」

アルミン「百戦負けなかったからって、今回も負けない保証なんて無いじゃないか。」

ジャン「・・・・・・そうだな。」

キース「貴様ら、何を騒いでいる?」

みんな「・・・・・・。」

ミカサ「ジャンが放屁したからです。」

ジャン「何!」

キース「また貴様か・・・。」

ジャン「違う!」

エレン「ジャン、惨めだな・・・。」

ジャン「何を!?」

サシャ「ジャン、負けた悔しさを思い知りなさい。うっぷ。」

ミカサ「敗者は惨め。それが世の中。」

ジャン「ミカサ・・・。」

ミカサ(そう、あの時の私のように・・・。)


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おしまい

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