女「とにかく出かけましょうよ」

男「嫌だよ」

女「何でですか」

男「こんな雨降りの中歩きたくない」

女「たまにはそんなのもいいじゃないですか」

男「誰が好き好んで濡れに行くんだよ」

女「私とか」

男「一人で行って来い」

女「それは嫌ですよ」

男「何で」

女「一人で濡れるのはなんか嫌なんですよ」

男「わがままだな」

女「わがまま女ですから」

女「頼みますよ、久々の雨だから出かけたいんです」

男「だから一人で行けばいいだろう」

女「一人は嫌なんですって」

男「しつこいなあ」

女「女の子は皆私以上にしつこいですよ」

男「めんどくさいな」

女「まあ嘘ですが」

男「知ってた」

女「つまらないですね」

男「知るか」

女「早くしないとやんじゃいますよー」

男「だから行かないって」

女「行きましょうよー」

男「いやだ」

女「強情だなあ」

男「再三言うが、雨の中でかけたくない」

女「なかなか悪くないのになー」

男「その感覚が分からねえ」

女「損してますね」

男「別にいいよ、損してても」

女「もったいない」

女「でーかーけーまーしょー」

男「そもそも」

女「おう」

男「この雨の中どこに行くつもりだよ」

女「んー」

男「決まってねえじゃん」

女「散歩するのに目的地を決めますか？」

男「決めるだろ」

女「ウォーキングじゃなくて散歩ですよ？」

男「散歩だろ？」

女「変わってますね」

男「お前にだけは言われたくない」

女「うー乾くー」

男「ミミズか」

女「そうですよ」

男「そうか」

女「嘘です」

男「そうか」

女「うー」

男「・・・」

女「・・・」

男「・・・わかったよ」

女「マジっすか！」

男「どこまで行くんだ？」

女「取り敢えずそこの公園までで」

男「割と近いな」

女「いいんですよ」

男「そうか、ところで」

女「はい」

男「お前傘は？」

女「貴方が持ってるじゃないですか」

男「おう」

女「それで十分です」

男「ビニール傘だぞ」

女「十分です」

女「レッツゴー」

男「おーう」

女「・・・せまっ」

男「そりゃそうだろ」

女「まあ全然いいんですけどね」

男「濡れたいって言ってたしな」

女「それでも・・・こう・・・半端に濡れるのはなんかヤです」

男「じゃあ傘から出てしっかり濡れてこい」

女「公園につくまで勘弁してください」

男「公園に着いたらいいのか・・・」