小鞠「うん・・・」
れんげ「そうなん・・・」
蛍「・・・・・・」
れんげ「なっつんがいないと、どこか寂しいのん」
蛍「うん・・・」
れんげ「・・・・・・」
卓「・・・・・・」
一穂「...ℤℤℤ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441106426
れんげ「なっつん、一体どうしたのん?」
小鞠「夏海はね・・・病気なの・・・」
れんげ「病気? どうしてなったのん?」
小鞠「わからないよ・・・」
れんげ「どんな病気なのん?」
小鞠「心の病気なんだ・・・」
れんげ「いつ治るのん?」
小鞠「わからない・・・」
れんげ「・・・・・・」
れんげ「・・・そうなん」
小鞠「うん・・・」
れんげ「・・・・・・」
れんげ「ほたるん」
蛍「・・・・・・」
れんげ「なっつんに関して、何か知っていることあるん?」
蛍「・・・・・・」
れんげ「今、なっつんはどんな状態なん?」
蛍「・・・・・・」
れんげ「どうしてウチはなっつんと会っちゃダメなん?」
蛍「それは・・・」
れんげ「なっつんはウチと一番仲良しの友達なん」
れんげ「どうしてお見舞いしに行っちゃダメなん?」
蛍「・・・・・・」
蛍「・・・れんちゃん」
蛍「夏海先輩はね、もう以前の夏海先輩ではないの・・・」
れんげ「?」
蛍「今会ったら・・・」
蛍「れんちゃん、きっとショック受けちゃうから・・・」
小鞠「蛍!!」
蛍「す、すいません!」ビク
れんげ「なっつんそんなに具合悪いん!?」
れんげ「大変なのん! 救急車呼ぶのん!」
小鞠「よ、呼ばなくて大丈夫だから・・・!」
れんげ「それじゃあお薬飲むのん!」
れんげ「入院もしなきゃダメなのん!」
小鞠「あ・・・あぁ・・・!」プルプル
小鞠「だ、大丈夫! 大丈夫だから!」
れんげ「全く大丈夫そうに聞こえないのん!」
れんげ「みんな呑気に授業なんかしている場合じゃないのん!」
れんげ「ねえねえ! 起きるのん!」ユサユサ
一穂「...ℤℤℤ」
れんげ「居眠りなんかしている場合じゃないのん!」
れんげ「なっつんが大変なのん!」
蛍「れんちゃん!!」
れんげ「」ビク
蛍「一旦・・・落ち着こう・・・?」
小鞠「夏海は・・・私が面倒見ているから・・・」
小鞠「今は・・・本当に具合悪いんだ・・・」
小鞠「もうちょっと・・・もうちょっとだから・・・」
小鞠「それまで・・・待っていて・・・」
小鞠「ね?」
れんげ「・・・・・・」
れんげ「・・・わかったん」
れんげ「(・・・・・・)」
『越谷家』
小鞠「ただいま・・・」
卓「・・・・・・」
雪子「おかえり・・・」
小鞠「夏海の様子は・・・?」
雪子「今日は大分落ち着いているわ・・・」
小鞠「そう・・・」
卓「・・・・・・」
小鞠「・・・・・・」
小鞠「・・・夏海」
小鞠「入るよ?」スッ
夏海「・・・・・・」ボー
小鞠「ただいま」
小鞠「今、学校から帰ってきたの」
夏海「うん」
小鞠「今日は・・・調子は良い方?」
夏海「うん」
夏海「いつもにくらべたら」
小鞠「そう・・・」
夏海「ちょっとぼーっとするけど」
夏海「ハイになるよりはマシだよ」
小鞠「・・・・・・」
夏海「あはは、ウチ、どうしたんだろうね?」
夏海「ストレスなんて、なにもなかったのに」
夏海「まいにちがたのしかったのに」
夏海「なにがいけなかったんだろうね?」
小鞠「・・・・・・」
夏海「おいしゃさん、せんざいてきなストレスによるものだって」
夏海「いっていたよね?」
小鞠「・・・うん」
夏海「そんなの、こころあたりがないよ」
夏海「ウチ、やっぱりさいしょからおかしかったのかな?」
夏海「だからかあちゃんからいっつもおこられていたのかな?」
小鞠「・・・・・・」
夏海「もう、なにがなんだかわからないよ」
夏海「あは、あははははは」
小鞠「・・・夏海」
夏海「ねえちゃん、ウチ、もうどうしていいかわからないよ」
夏海「このびょうきって、よくなるの?」
小鞠「うん・・・もうちょっと様子を見てみよう?」
夏海「うん」
小鞠「・・・今日の夕飯はどうする?」
夏海「いらないや」
夏海「ゆうがたはいっつもぐあいわるいから」
夏海「きょうはマシだけど」
夏海「それでもずつうといがムカつくから」
夏海「あまりたべたくない」
小鞠「そう・・・」
小鞠「お風呂には入ってね?」
夏海「うん、それはだいじょうぶ」
小鞠「寝るまでは何をするの?」
夏海「あぁ」
夏海「どうしようっか」
なっつんのハイライト吸ってきます
夏海「ぼーっとしているよ」
夏海「それしか、できないから」
小鞠「わかった・・・」
小鞠「また後で来るね?」
夏海「うん」
夏海「・・・・・・」ボー
小鞠「・・・・・・」
小鞠「(夏海・・・)」
雪子「・・・夏海、今はどうだった?」
小鞠「お薬の影響だよね・・・ボーッとしていた」
雪子「そう・・・」
小鞠「・・・どうしてこうなったのかな?」
小鞠「夏海、いっつも元気でさ」
小鞠「私をからかって、トラブルメーカーで」
小鞠「お母さんに怒られて、でもお構いなしでさ」
小鞠「あんなに元気だったのに・・・」
雪子「・・・・・・」
卓「・・・・・・」
雪子「・・・夏海も夏海で」
雪子「密かにストレスを感じ続けていたのかもしれないわ」
雪子「私の知らないところで、ずっと我慢していたのかもしれない」
雪子「もしかしたら、自分を責め続けていたのかもしれない」
雪子「でも・・・私は気づけなかった・・・」
雪子「あの子がこんなになるまで・・・」
雪子「・・・・・・」
小鞠「お母さん・・・」
雪子「・・・私、母親・・・失格ね・・・」ポロポロ
小鞠「お母さん・・・お母さんは何も悪くないよ?」
小鞠「夏海も、誰も悪くない」
小鞠「だから泣かないで? ね?」
雪子「小鞠・・・!」
卓「・・・・・・」
小鞠「夏海」
夏海「んん?」
小鞠「お風呂には・・・入ったね」
夏海「うん」
小鞠「じゃあお薬飲もうっか?」
夏海「うん」
小鞠「リーマス4錠と・・・ハルシオン1錠・・・っと」カサカサ
小鞠「私が毎回服薬管理してあげるから」
小鞠「夏海は無理しないで良いんだからね?」
夏海「うん」
小鞠「(夏海・・・ハルシオン飲まないと、翌朝まで起き続けて)」
小鞠「(ずっとボーッとしているから・・・気をつけないと)」
夏海「・・・・・・」ボー
夏海「...ℤℤℤ」
小鞠「・・・・・・」
小鞠「(良かった・・・ちゃんと寝てくれた)」
小鞠「お母さん、夏海寝たよ」
雪子「そう・・・良かった・・・」
小鞠「お母さんも疲れているだろうからさ」
小鞠「もう寝たら?」
雪子「えぇ・・・そうするわ・・・」
雪子「ありがとうね、小鞠・・・」
小鞠「夏海は私の可愛い妹だもん」
小鞠「私はお姉ちゃんなんだから、しっかり面倒見てあげないと」
小鞠「大丈夫、夏海は絶対に治るから」
小鞠「それまで頑張るから」
小鞠「平日の日中は学校があるから、お母さんに任せちゃうけど」
小鞠「学校から帰ってきた後とか、休日は任せて」
雪子「ありがとう・・・ありがとう・・・」
卓「・・・・・・」
小鞠「はぁ・・・」
小鞠「・・・・・・」
小鞠「(私も・・・ちょっと疲れてきちゃっているかな・・・?)」
小鞠「(でも・・・私が夏海を看病しないと・・・)」
小鞠「(たった1人の・・・可愛い妹なんだから・・・)」
小鞠「(でも・・・2週間前の夏海・・・)」
小鞠「(すごく怖かった・・・)」
小鞠「(今の状態がマシなくらい、まるで別人のようだった・・・)」
小鞠「(・・・・・・)」
『2週間前』
夏海『おっはよーう!! れんちょん!!』
れんげ『おぉ! なんかなっつんがいつもよりも元気なのん!』
夏海『あったりまえだってぇ! 夏海様はいつだって気が大きいに決まってんだから!』
夏海『ウチは何でもできるからね!』
小鞠『な、夏海・・・? なんか良いことでもあったの?』
夏海『毎日が楽しいに決まってんじゃん! 何言ってんのさ姉ちゃん!』
小鞠『そ、それは良かったね・・・』ヒキ
小鞠『(な、なんかいつもと様子が違うような・・・?)』
蛍『(夏海先輩・・・目がギラギラしているような・・・?)』
夏海『―――それでさ! 駄菓子屋がその後吹っ飛んでさ!』
れんげ『なっつん・・・少し喋り過ぎなのん・・・』
れんげ『ウチ、少し疲れたのん・・・』
夏海『えぇ~!? もっと話そうよぉ!』
小鞠『ほら、もう帰る時間だから行くよ?』
夏海『あ! そうだ!』
夏海『帰りに駄菓子屋に寄って行こうよ!』
小鞠『えぇ~?』
蛍『私は良いですけど・・・』
れんげ『ウチも良いのん』
夏海『おっしゃ! じゃあみんなで行くぞぉ!』
小鞠『は、はしゃぎ過ぎだって・・・』アセ
夏海『えっと! えっと! これもこれもこれも!!』
小鞠『ちょっと夏海! 買い過ぎだって!』
夏海『大丈夫だってこのくらい!』
楓『お前・・・なんか今日おかしいぞ?』
夏海『えぇ!? どこがぁ!?』ギラギラ
楓『』ゾワァ
楓『い、いや・・・なんでもない・・・』ヒキ
楓『(な、なんだ・・・? いつもと違うような・・・?)』
れんげ『なっつん!』
夏海『どうしたよれんちょん!』
れんげ『今日のなっつんはいつもよりも自尊心の肥大と観念奔逸が目立つのん!』
夏海『あっはははは!! いやいやそれほどでもぉ~!』
楓『(褒めてねぇよ・・・)』
夏海『あちゃ~! 宿題やらなきゃ!』
夏海『予習もしなきゃ!』
夏海『今度のテスト勉強もしなきゃ!』
夏海『やることはいっぱいだ!』
夏海『あれもこれもこれもこれも!!』
夏海『勉強嫌いなのにやらなきゃ!』
夏海『今なら何でもできる!』
夏海『うん! ウチってやっぱりすごい!』
夏海『ぎゃははははは!!』カキカキ
小鞠『・・・・・・』
『翌朝』
小鞠『おはよう・・・』
夏海『おはよう姉ちゃん!!』ゲソ
小鞠『!?』ビク
小鞠『な、夏海・・・?』
夏海『なに姉ちゃん!』
小鞠『目の下、すごいクマだよ・・・?』
小鞠『昨日ちゃんと寝たの?』
夏海『いや! それがさ!』
夏海『全然眠たくならないし、寝なくても平気なんだって!』
夏海『すごいでしょ! ウチ、特殊な能力が身についたのかも!』ギラギラ
小鞠『え・・・?』
小鞠『ちゃんと寝なきゃダメでしょ!』
小鞠『それで体調でも崩したらどうするのさ!』
夏海『でも大丈夫なんだって!』
小鞠『目の下にクマができているんだよ!?』
小鞠『徹夜して大丈夫なわけないじゃん!』
夏海『・・・・・・』
小鞠『・・・? 夏海?』
夏海『 大 丈 夫 だ っ て 言 っ て ん じ ゃ ん ! ! ! ! 』クワッ
小鞠『ひっ!?』チョロ
ちょっと休憩デース
夏海『ウチのことはウチ自身が一番よくわかってんだから!!』
夏海『ウチが大丈夫だって言ってんだから大丈夫なの!!』
夏海『姉ちゃんの勝手な解釈で事を進めないでよ!!』
夏海『自分の意見を押し通そうとしないでよ!!』
夏海『姉ちゃんはウチの何がわかるのさ!?』
小鞠『ちょ、ちょっと落ち着いて・・・!』アセ
夏海『落ち着いてなんかいられるわけないじゃん!!』
夏海『ウチは姉ちゃんの言い方が気に入らなかったの!!』
夏海『謝ってよ!! 謝ってよ!!』ガシ
小鞠『ひいぃっ!?』チョロ
小鞠『(こ、怖い・・・! お母さん助けて・・・!)」
夏海『 謝 れ え ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ っ ! ! ! ! 』ギラギラ
小鞠『いやあぁぁぁぁぁぁぁっ!!』ポロポロ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
小鞠「(その後は・・・お兄ちゃんとお母さんが何とか夏海を止めてくれて・・・)」
小鞠「(様子がおかしいって・・・学校休んで、すぐに病院に連れて行ったら・・・)」
小鞠「(双極性障害の疑いがありますって・・・お医者さんから言われて・・・)」
小鞠「(・・・・・・)」
小鞠「夏海・・・どうして夏海が・・・」
小鞠「可哀想・・・可哀想だよ・・・!」グス
小鞠「どうして夏海が苦しまなければならないの・・・?」
小鞠「代われるものなら代わってあげたいよ・・・!」
小鞠「夏海・・・!」ポロポロ
夏海「・・・・・・」
夏海「(・・・・・・)」
小鞠「...ℤℤℤ」
卓「...ℤℤℤ」
雪子「...ℤℤℤ」
夏海「・・・・・・」
夏海「みんなねたよね?」
夏海「・・・よいしょ」スッ
夏海「・・・・・・」
夏海「姉ちゃん、ないてた」
夏海「ウチのせいで」
夏海「かあちゃん、つかれていた」
夏海「ウチのせいで」
夏海「にいちゃん、しんぱいしていた」
夏海「ウチのせいで」
夏海「みんな、みんなウチのせいで」
夏海「・・・・・・」
夏海「ウチもつかれたけど」
夏海「このままだと、みんなもつかれきっちゃう」
夏海「なんとかしないと」
夏海「さいきんはずっとおちこんでいる」
夏海「ぼーっとしている」
夏海「まえまできょうみのあったことが、いまじゃぜんぜんたのしくない」
夏海「しょくよくもなくて、たいじゅうがへっちゃった」
夏海「おくすりがないとねむれないし」
夏海「もう、なにもやるきがおきない」
夏海「いつもからだがだるいし」
夏海「もう、どうしたらいいかわからない」
夏海「くるしいよ、まいにちが」
夏海「もういやだ」
夏海「・・・・・・」
夏海「ウチって、もうむかちだよね?」
夏海「みんなにめいわくをかけるだけのそんざい」
夏海「もう、しんだほうがいいよね?」
夏海「しぬのはこわくないし」
夏海「ウチがしねば、ウチじしんもくるしみからかいほうされるし」
夏海「ねえちゃんも、かあちゃんも、にいちゃんもたすかる」
夏海「いっせきにちょうじゃん」
夏海「あぁ、そうだ、しのう」
夏海「みんな、もうつかれないですむ」
夏海「あは、あはははははははは」
風邪薬『』
胃薬『』
頭痛薬『』
ハルシオン『』
リーマス『』
夏海「・・・・・・」
夏海「おもったよりも、けっこうなりょうだね」
夏海「これぜんぶのめば、しねるかな?」
夏海「テレビでよくみるほうほうだけど」
夏海「いまのウチじゃ、このほうほうしかおもいつかないや」
夏海「えへへ、これでやっとしねる」
夏海「まっていてね、みんな」
夏海「ウチ、ちゃんとしんでみんなたすけるから」
夏海「いままでありがとう」
夏海「ねえちゃん」
夏海「かあちゃん」
夏海「にいちゃん」
夏海「みんな」
夏海「ありがとう・・・」ニコ
『翌朝』
小鞠「ん・・・」
小鞠「(今日は休日・・・二度寝しよっかな・・・?)」
小鞠「(んー・・・でも夏海の様子見に行かなきゃ・・・)」
小鞠「んー・・・」ムク
小鞠「(お母さん・・・まだ起きていないのかな?)」
小鞠「(最近疲れているし・・・寝かせてあげよう・・・)」
小鞠「」テクテク
小鞠「夏海」
小鞠「」スッ
小鞠「・・・あれ?」
シーン・・・・・・
小鞠「夏海・・・? どこに行ったの?」
小鞠「(もう起きていたのかな?)」
小鞠「(でも普段は寝ているし・・・仮に起きていても部屋でボーッとしているし・・・)」
小鞠「・・・・・・」
小鞠「(嫌な予感がする・・・!)」ダラダラ
小鞠「夏海! 夏海ー!」ドタドタ
小鞠「どこー!? どこ行ったのー!?」ガチャ
小鞠「夏海ー!」ドタドタ
夏海「」
小鞠「・・・・・・」
小鞠「え?」
小鞠「夏・・・海・・・・・・?」
夏海「」
小鞠「あ・・・あぁ・・・!」ガタガタ
小鞠「夏海!! しっかりして!!」ダッ
小鞠「どうしたの!? 目を覚ましてよ!!」ユサユサ
夏海「」
小鞠「夏海ってば!!」
小鞠「お母さーん!! 夏海が!!」
小鞠「夏海がぁっ!!」ポロポロ
こまちゃんのハイライト吸ってきます
ハイエース「ずっとスタンバってたらなっつん死んでた」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
医師「・・・ふむ」
医師「家にあった、ありったけの薬を」
医師「一度に多量に摂取したことによる」
医師「一過性の昏睡状態ですね」
医師「体内洗浄はしましたし、もう少し経てば」
医師「意識も戻ると思います」
雪子「はい・・・はい・・・!」ポロポロ
医師「今回は長期的な後遺症が残ることはないと思います」
医師「ただし、オーバードーズに関しては」
医師「しっかり注意する必要があります」
医師「場合によっては、死に至るケースもありますから・・・」
雪子「わかりました・・・!」ポロポロ
小鞠「・・・・・・」ポロポロ
卓「・・・・・・」ポロポロ
小鞠「(あれからお母さんが大慌てで起きてきて)」
小鞠「(救急車を呼ぼうにも、田舎だから到着まで2時間かかると言われて)」
小鞠「(急いで車で夏海を病院まで運んで・・・)」
小鞠「(何とか・・・助かった・・・)」
小鞠「良かった・・・良かった・・・!」ポロポロ
夏海「・・・・・・」
小鞠「(夏海・・・口から涎を垂らして)」
小鞠「(おしっこ漏らして、倒れていた)」
小鞠「(どんなに名前を呼んでも起きなくて)」
小鞠「(死んじゃったと思った)」
ハイエース「ホッ」
夏海「うう・・・ん・・・・・・」
小鞠「!」
夏海「んぅ・・・? 姉・・・ちゃん・・・?」
小鞠「夏海!」ギュ
夏海「あれ・・・? ウチ・・・何やって・・・」
夏海「何で・・・ここ・・・どこ・・・?」
小鞠「このバカ! なんであんなことしたの!?」
小鞠「なんで死のうとしたの!!」ポロポロ
雪子「夏海! 意識が戻ったのね・・・!」
雪子「どうしてあんたは・・・いつもいつも心配ばかりかけさせるの!!」ポロポロ
夏海「・・・? ・・・あぁ」
夏海「思い出した・・・」
夏海「ウチ・・・もう・・・苦しくて・・・」
夏海「でも・・・みんなも・・・もう疲れ切っちゃって・・・」
夏海「ウチが死んだ方が・・・みんな助かるのかなって・・・」
夏海「ウチ・・・みんなに迷惑かけてるから・・・」
小鞠「バカ! 本当にどうしようもないバカ! アホ!」
小鞠「夏海が死んで良いわけないでしょ!?」
小鞠「みんな悲しむの!」
小鞠「お母さんも! お兄ちゃんも! 私も!」
小鞠「れんげも蛍も! みんな悲しむに決まっているでしょ!」
小鞠「みんな迷惑なんかしていない! みんな夏海のことが好きなの!」ポロポロ
夏海「姉・・・ちゃん・・・」
小鞠「お願い・・・もうこんなこと、二度としないで・・・」
小鞠「私の・・・たった1人の大切な妹なの、夏海は・・・」
小鞠「夏海を失ったら・・・私・・・私・・・・・・」ポロポロ
夏海「・・・・・・」
雪子「」ポロポロ
卓「」ポロポロ
夏海「・・・・・・」
夏海「みんな・・・ゴメン・・・・・・」ポロポロ
体内洗浄なんて言葉、今まで生きてきて初めて見たよ
小鞠「(先生は2,3日の入院が必要と言っていた)」
小鞠「(でも夏海は心なしか、以前の夏海の表情に近づいていた)」
小鞠「(痩せ細って、衰弱した姿ではあったけど)」
小鞠「(その後も、みんなお見舞いに来てくれた)」
小鞠「(とうとう、れんげにも本当のことを話さなきゃならなくなったけど)」
小鞠「(れんげは強い子だね)」
小鞠「(早く良くなって、また一緒に遊ぶのん)」
小鞠「(そう、夏海に言ってくれた)」
小鞠「(夏海、良かったね)」
小鞠「(本当にみんなから愛されているんだよ?)」
小鞠「(どんなに私をからかって、悪戯ばかりしていても)」
小鞠「(お母さんに叱られてばかりのトラブルメーカーでも)」
小鞠「(みんな、明るい夏海のことが大好きなんだから・・・)」
小鞠「(だから、早く良くなろうね?)」
小鞠「(早く良くなって、またみんなで遊ぼう?)」
小鞠「(学校に行って、みんなと授業して)」
小鞠「(楽しい毎日を過ごそう?)」
小鞠「(私、それまでずっと傍についていてあげるから・・・)」
>>61
胃洗浄と間違えました、すいません
『2ヶ月後』
夏海「あぁー・・・なんか勉強って面白いのがないよね」
小鞠「面白くなくてもやらなきゃダメでしょ」
れんげ「なっつん、観念するのん」
れんげ「面白くないなら、自分から面白くすれば良いのん!」
夏海「おっ! なんか良い案があんの?」
れんげ「あるのん! 例えばこの教科書!」
夏海「英語かぁ・・・」
れんげ「Alien・・・エイリアンのスペル、よく見るのん!」
れんげ「そのまま読めばありえんって読めるのん!」
れんげ「エイリアンなんてありえん! そういう風に捉えて覚えれば」
れんげ「勉強なんて苦でもないのん!」
夏海「それだぁっ!!」
小鞠「じゃあBe動詞は?」
夏海「・・・・・・」
小鞠「現在進行形は?」
れんげ「・・・・・・」
小鞠「delinquentの意味はどう解釈して覚えるの?」
楓「誰が不良だ」
小鞠「ひっ!?」チョロ
蛍「ふふ・・・」
小鞠「(あれから2ヶ月、夏海は少しずつ症状が改善されてきて)」
小鞠「(無事に学校にも通えるようになった)」
小鞠「(今では、以前と変わらない様子で)」
小鞠「(みんなで楽しく過ごしている)」
小鞠「(まだお薬は飲み続けているけど)」
小鞠「(早く、お薬がいらなくなるまで)」
小鞠「(良くなると良いね、夏海)」
終わり
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