刹那「先生!」 のどか「先生…」【ネギま!×GANTZ】 (33)

先日建てたスレが設定を練る間に落としてしまいました

以前と同様、ある作品のリスペクトです

オリ主です


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440989005

「あ……?」

満月、とはいわないまでも、ほとんど完全な円形の月が人通りの少ない小道を照らしていた。風が吹けば寒さを骨に感じるような季節だ。

「は……?」

ポツポツと咲く白い花が風に揺らされて、あたかも雪のようにひらひら散っている。

一人の男がそんな場所で目を覚ました。

「いやいや……」

男は、今し方俺は死んだ。と、そう思った。だが目の前の光景は、感情は、音は。それをことごとく否定している。

「はっ……」

風で巻き起こった砂煙でくしゃみをしてしまった。寒い、というのもあるが、そんなことよりも。

「何が……起きてる……」


理解ができなかった。

数秒前に自らの悪癖の一つである咄嗟の判断ミスにより、ミッション半ばで死んでしまった。そこまでは、完全な記憶として存在する。

(まさか9回クリアの俺の幕引きがあんなものとは……)

男はまず、気が付いた。むしろなぜ気がつかなかったのか、彼にもわからないが、

「学ラン……なんでだ?」

彼はとっくに学校には通っていない。と言うよりそもそも、その学生服に見覚えがなかった。ボタンには“智”と刻まれている。学ランの下、つまりインナーには、

「スーツ……か……」

しかも機能している。各所にあるレンズ部、特に今は見えている手首のレンズ部が確りとメモリを表示しているのが確認できた。


「よっ……と」

木にもたれかかる形で座っていた男は立ち上がり、目線を1メートル弱上げた。見たところ、ここは森とはいかないまでも、そこそこ深い林のようである。人通りがないのも頷けるレベルの深さだ。

男は、それほど長くはない人生でかなり使ったことのある(ある種の口癖のような)言葉で、コレを表さざるを得なかった。


「一体どうなってんだ、こりゃあ」

この状況を、今の情報がほとんど無い段階で推理するなら、可能性としては以下の4つで有ると、男は結論付けた。

1,ガンツによる、転送

2,ある種の白昼夢

3,ここが死後の世界である

4,上記以外の何か



一つ目ならば、この黒い学生服の意味が全く分からない。これまで男は幾度となく意味不明で難解な事態を経験してきたが、あの黒玉が戦闘に全く無関係でこちらに干渉してきたことなどなかった。とすれば、この学生服にもスーツのような役割があるのだろうか……? 一旦保留。



二つ目ならば、証明不可能だ。待つしか無い。これは三つ目と連動するかもしれないが、死にゆく彼の体が最後に起こした奇蹟であると言える。



三つ目も同様に、説明できない。まぁだとすればなぜスーツを着て知らない学ランを着ているのか、なんて新たな疑問も湧くが、これは後回し。



4つ目はそのまま、思考放棄の仮定だ。3つ以外は思いつかなかった。

今からすべきことは何だろうか。

待つことではない。

まずは、情報を得なければ何事も能動的に行えない。




重要な事というやつは案外と簡単に見つかるもので、最初に制服(?)のズボンに手を入れた、その右ポケットに、それはあった。

出てきたのは手帳だった。緑っぽい革の外装……生徒手帳のようだ。
表と思しき面には彼の写真付きで個人情報が載せてある。

少し彫りの深い色黒、逆立った髪、若干ながらつり上がった目と眉。
写真の人物は彼で間違いなかった。




麻帆良学園 高等部 年 智
照間 凛太郎
199×年5月1×日 生まれ


彼の知らない学校だった。

(何て読むんだ……まほら、か? 全く聞いたことがないな)

手帳を開いてみると、そのほとんどのページが真っ白で、一般で言う生徒手帳の中身とは随分違うように思われた。

凛太郎(以下、リン)が学校を卒業して実際には2年ほどしか経っていないが、彼の体感的にはもっと長い時間が経過していたからか、こんなものだったか? という素朴な疑問で片付いてしまった。

そもそも、生徒手帳を真面目に見るような性格ではなかったけれども。

リン(だが、この手帳には気になることが……)

と言うよりも、怪しい部分が一つだけある。




いち

ここまで来てくだちい



の文とともに、地図らしきものが“浮かび上がって”いる。最初の一ページ目だ。これ以降のページは、上述の通り真っ白である。

リン(いち……1のことだろう。つまりは、この次もあるということだろう)

だが、今のところ手がかりはこれしかない。気になることは山ほどある。その前に。




凛太郎「出るか。この林を」

手帳の地図は、なんとも不思議なもので、レーダーの地図のように現在地を青い丸で示してくれた。

どう見ても材質は紙だが、深く考えることはしなかった。今までも無茶苦茶なことは山ほど経験してきた凛太郎は滅多なことでは驚かなくなってしまっていたのだ。



実に10分足らずで辿り着いた場所は、大きなマンションのような建物だった。

ここでマクロ視点だった地図が拡大され、ある一つの部屋に黄色い二重丸が打たれた。どうやら、これが目的地のようだ。





3213号室。照間 凛太郎、の表札もぶら下げられている。

ガチャリと音を立てて中に入ると、当然だが真っ暗だった。入り口付近にあるスイッチを入れ、電気を付ける。

玄関のすぐ隣には浴室、その向かい側にはトイレがある。

廊下を突き進むと、リビングと思われる広い部屋に出る。

リン「学生寮……か?」

設備からしてそんなところだろう。妙に広い気がしないでもないが。

部屋には2段ベッドがあるが、同居人と呼ぶべき人間は存在していないようだ。

リン(そうだ……!)

手帳はまず、ここに来いとしか言わなかった。ならば、新たな指令があるのかもしれない。
左のポケットに突っ込んでいた手帳を取りだし、開く。

あった。




この部屋のたんさくをしたあと、明日学園へいってくだちい



リン(随分と具体的な命令だな……)

リン(それにしても、探索? そんなことをする価値がここにはある、と……いうことだろうな)



風呂とトイレ以外の、もう一つ別の扉。先程入った直後は見過ごしていたが、そんな扉があった。

凛太郎はその扉に、異様な雰囲気……ミッション時の雰囲気を感じた。

ドアノブに手を掛ける。少し心拍が上がった。感覚が研がれていく。


開く。

リン「これは……」

そこにあったのは、まだ照間が“ココ”に来る直前まで頻繁に目にしていた、黒い武器の数々。

普通の人間にはおもちゃに見えるかもしれない、だがホンモノの数々。

見る限り、彼自身の手によって開発されたものもここにはあるようだ。


凛太郎「……俺になにをさせるつもりなんだ? ガンツ」



そういう凛太郎の顔は、もし第三者がその場にいたなら、薄っすらと悪魔のように歪んで見えたに違いない。

マジ?


1 流れに乗って




なぜ今こんなことになっているのか。

そう考えることはもうしなかった。

明日以降はともかく、現時点では今のこの状況を理解し、行動するということは出来ない。全く情報のない今、焦って行動するのはかえって良くない。




全く理解できない状況に陥ったとき、最もやってはいけない事は何だろうか。

個々人によってその答えは異なってくるであろうが、少なくとも凛太郎は“何もせずただ待つこと”を最悪の行動であると考えていた。

では、最善は?

彼の長い戦闘経験から導き出した答えは



“流れに乗る”ことである。

“流れ”とは、そのままの意味だ。雰囲気、場の空気。運命的な何かと言い換えられるかもしれない。

今は謎の生徒手帳が流れを生み出すものとして機能している。

2段ベッド、その下のベッドに寝そべり、もう一度手帳を広げてみる。

やはり2番目以降はまだ存在しない。

ふう、とため息をついて枕元に手帳を置いた。



時計を見ると、まだ10時を少し回ったぐらいだった。だが、既に瞼が限界を告げ始めている。

これがもし、ガンツの意思の下で行われているのならば、あちら側から何らかのアプローチがあるはずだ。

きっと、なにか意味がある。

ただ、それ以上は考えなかった。



その日初めて、凛太郎は寝落ちという物を体験した。

PM10:12



明日朝投下します

大嘘をついてしまったこと、深く反省しています

ここは何につけても人が多い。

それは凛太郎を驚かせるのに十分な材料であった。

・・

〜少し前〜

3213号室の玄関を開けて外に出ると、当然だが空は明るかった。
そして隣や階下のドアから慌てて飛び出していく学生たちの、ごくありふれた様子を見て幾ばくか安心感を得ることができた。

今のこの状況がガンツのミッションの延長である、という可能性が限りなく減ったからである。
とはいえ、まだあのガンツ口調の生徒手帳がある以上は、よくわからないことだらけである。



件の生徒手帳を開くと、昨日と同じ文言が浮かんでいる。

だが、“に”が“いち”と違う点は、地図が無いことだ。つまり、自分でたどり着け、と言うことである。

これは特に問題ない。そもそも凛太郎はこの生徒手帳自体をまだ信用していないし、学園に行きたいのであれば学生たちを追えば良いだけの話である。

いつも腕につけているお気に入りの腕時計を見ると、既に8時を回ろうとしていた。

確かに、少し急いだ方がいいかもしれない。日本の学校は8時を少し過ぎたくらいで始業していたはずだ。

スーツの上に見知らぬ学生服を身にまとい、右手にバッグ。

髪はいつも通り。ノータッチの寝癖スタイルだ。
余談だが、このせいで彼は常に髪を逆立てている。



眼下に学生たちが走って寮を次々に飛び出す光景がある。

そんな彼らを尾行する凛太郎は、ステルスをかけることなく、堂々と三階から飛び降り、何事もなかったかのように生徒の後を追って麻帆良学園を目指し、走り出した。

目的地であると思われる場所に近づくにつれて、凛太郎は違和感を覚えていった。

なんにせよ人が多い!

まだなにかのイベント会場がこの先にあると言われた方が、信じられるかもしれない。

だけれども、道行く若者たちは皆、同じ様な学生服を着た学生であった。

こんなところで何をさせられるんだと、一抹の不安を覚えていたところである。

「いや……いやいや、なんかの冗談だろ、これは」

つい、そうつぶやくほどの人の多さであった。

だが、もっと驚くのは

「広すぎる」

これが一つの学園とは、とてもじゃないが思えない。
暴徒にしか見えない通学ラッシュは、彼の顔に苦笑を浮かべさせた。

「いや、笑ってる場合ではない」

至極単純に言えば、彼は迷った。

アスナ「なんでガキがここにいんのよーー!」

ネギ「は、離してください〜っ」

何だろうか。何か惹きつけられるものを彼らから感じる。
意識したわけではないが、彼ら3人の会話に耳を傾けていた。

このか「ここは麻帆良学園学園都市の中でも一番奥の女子校エリア、初等部は前の駅やよ」

これはいいことを聞いた。というより、さっきから女ばかり見ると思ったらそういうことだったのか。

アスナ「そうそう! つまり、ここにガキは来ちゃいけないの わかった?」

ネギ「放して〜〜!」

ツインテールの少女が小柄な少年をいびっているようだ。あまり見ていて気持ちいい場面ではない。

アスナ「この……ん?」

ネギ「え?」

少女が凛太郎の方に視線を向けた。

このか「どしたん……あれ?」

自分で気づかぬうちに3人の会話を凝視していたようだ。

アスナ「高等部の制服……あの、何か?」

凛太郎「ああ、いや……なんだか、君たちが何をしてるのか気になって、見ていたんだ」

このか「はあ……どうして、ここに? 高等部、しかも男子校はかなり違うとこですけど」

なんと説明したら良いものか? 迷ったとはっきり言うのは楽だが、不審がられるかも知れない。



その時、上から声が降ってきた。

タカミチ「お久しぶりでーす! ネギ君!」

声の方を見ると、メガネの男が窓からこちらに手をあげている。
ひと目見て只者ではない、と凛太郎は本能で感じ取った。

このか「おはよーございまーす」
アスナ「高畑先生!? お、おはよーございま…」
ネギ「久しぶり! タカミチ〜ッ!」

三者三様の反応ではあったけれど、まずあの男が先生と呼ばれる人物であることが判明した。

高畑、なる男がこちらにも目線を送る。凛太郎は軽く会釈だけ返した。

凛太郎としては、こんな幼い子供とあのダンディな男にどんなつながりがあるのか気になることもあったが、とりあえずは黙っておいた。

タカミチ「麻帆良学園へようこそ ネギ先生」

ん?

このか「え…せ、先生?」

アスナ「? ?」

ネギ「あ、ハイ そうです」

少年が咳払いし、告げる言葉には凛太郎も辟易せざるをえなかった。

ネギ「この度 この学校で英語の教師をやることになりました
ネギ・スプリングフィールド です」

・・

少々場がざわついた後、高畑はいつのまにか降りてきて、こう付け加えた。

タカミチ「ちなみに、そこの照間くんも君たちの担任になるから」

凛太郎は学園長室に、タカミチ(そう呼ばせてもらうことになった)に連れられていた。
ネギという少年とは、後で打ち合わせて欲しいとのことで、先ほどまでいた2人の少女(近衛木乃香、神楽坂明日菜)とネギは一旦別行動するという。


つまり今現在、学園長室にはタカミチ、凛太郎、そして学園長の三人のみである。

「じゃ、お願いできますか」

ここに連れられる際、説明は後ほどすると言われて来たわけであるが、普通に考えれば、コレがその時だろう。と凛太郎も考えたのである。

学園長「ふむ」

長い髭に垂れ下がった眉。こう形容するのは失礼かもしれないが、凛太郎の目には妖怪、あるいは化け物に映った。

学園長「説明の前に、今一度尋ねたい」

凛太郎「……なんでしょうか」

学園長「君が、照間 凛太郎 じゃね?」

なんだ? 何かあるのだろうか。
いや、あると考えた方がいい。

学園長「率直に言って……君は、この世界の人間ではないね?」

この世界……? まさか、別の世界があるとでも……
いや、無いと言い切ることが出来ていないのが現代科学の現状だ。

と、いうことは、俺の仮定4のパターンだと言えるだろうか?

とりあえず、返答する言葉を何か与えなければいけない。

凛太郎「……否定しかねます」

学園長はうんとだけ頷くと、タカミチを手招いた。するとタカミチは、傍らからひとつの箱を取り出した。

タカミチ「コレに見覚えは?」

そう言って箱を開けると、中には真っ黒の……真っ黒の、球があった。

大きさにして、直径8センチくらいだろうか。

凛太郎「こ、これは……」

タカミチ「…あるみたいだね」

流石に動揺を隠せなかった。

小さなガンツの表面に浮かぶ文字が、こう告げていた。


てるま りんたろう をねぎといっしよに たんにんにしてくだちい

その後、凛太郎は2人からこの世界についての様々なことと、担任をするにあたっての注意事項などを教えられた。

特に、魔法のことについては凛太郎の好奇心を強く刺激した。

あちらの世界でも超能力者はいたが、魔法はいなかった。
こちらの魔法界の規模はかなり大きいようだが、公には秘密とされているという。そのあたりは、ガンツの世界と似ているかもしれない。

そして、凛太郎自身のことについては、彼は何も話さなかった。
こんな状況とはいえ、あの小さなガンツを見た以上は、ふたたび頭に爆弾を入れられている可能性があると考えたからだ。

グゥ〜

……腹が減ったな。

学園内のフードコートを歩きつつ、寒さを忘れるほどの空腹が凛太郎に襲い掛かる。

興味深い話を聞いたとはいえ、朝食も全くとらないで学校に来た凛太郎は、昼までもつれ込む長話に疲れ果ててしまい、情けなくもタカミチに昼食代を融通してもらい、昼食をとることにした。

凛太郎は数学科にあてられた。これは本人の強い希望もあってのことだが、ちょうど1人先生が体調を崩されていたということも重なり、給料もちゃんと発生するという何ともラッキー尽くしの人事であった。

・・

ここに来てから、驚くことばかりだ。

学校の中に当たり前のようにレストラン街がある。しかしそれも、腹を空かせた凛太郎には好都合なことだった。



目に留まった鳥南蛮を食べながら、担任することになる2-Aの学級名簿を眺める。当然ながら、女生徒しかいない。
上手くやっていけるだろうか。
学生は学力に限らず、人格なども担任の環境に左右されることが多々ある。責任は重大だ。

しかも驚くべきことに、明日からすぐやれ、と言う。
だが頼まれた仕事はきっちりこなすのが凛太郎の性分だ。それが数学の授業となるなら全く問題はない。

「んぐ、ごちそーさん」

最後の一口とともにテーブルを立ち、職員室に向かった。

昼どきの職員室はどうもいい香りがして落ち着かない。教師たちの多くは出前なんかを頼んで、そこで食事を済ますからだ。

凛太郎のデスクはネギ・スプリングフィールドの隣に置かれていた。まだ出したばかりなのか、散らかり放題の英語の先生の机や逆に整理された国語の先生などの机などとは違って、寧ろ何一つ置かれていない。
照間、とネームシールが貼ってあるくらいのものだ。

ネギ「あ、こんにちは」

ネギは隣のデスクに座っていた。彼も今日から入った訳だから、長旅の荷物を除けば取り立てて物は置かれていない。

ネギは食べていた出前の小さなハンバーグにむかうフォークの手を止める。

ネギ「えっと、照間さん、でしたよね。その、よろしくお願いします」

ぺこりと小さなお辞儀をしてみせる。10歳、しかも数え年での10歳と聞いていた凛太郎は感心した。
礼儀を10歳にしてキチンと知っているようだ。

凛太郎「照間 凛太郎だ。おれのことは凛太郎でも、リンとでも呼んでくれ。こちらこそよろしく」

ネギ「…はい! 凛太郎さん、ですね!」

……可愛らしい少年だ。

ネギは目の前の人物、その目にひときわ不思議な物を感じた。

ネギ(僕と同じで、教師をする人がいるなんて聞いてなかったからどんな人かと思ってたけど)

それは不思議な目の人物だった。

ネギ(笑うでも、泣くでもない、でもどこか惹きつけられる不思議な目だ)

同時に、憂いを帯びているようにも思えた。

凛太郎「ん、どうした?」

気が付かないうちに、かなりの時間横顔を見つめていたようだ。
真正面から見ると、当然かもしれないが更に視線が強く感じる。

ネギ「あ、いえ、なんでも無いです」

凛太郎「……そうか?」

少しの沈黙。まだそれほど親しく無い二人には気まずい感覚だった。

ネギ「その、凛太郎さんはどうして教師に?」

凛太郎はすぐには答えなかった。
ネギは聞いてはいけないことを聞いてしまったかと思い、すぐに謝罪した。

ネギ「す、すいません! ちょっとだけ気になっちゃって!」

ネギの慌てように凛太郎はすこし驚いたあと、柔らかい笑顔で応えた。

凛太郎「いやいや、なんと答えるべきか迷っただけだ。しかし……確かに、言えない事情があるにはあるかな」

ネギ「そ、そうなんですか……」

でも、と凛太郎が付け加える。

凛太郎「俺は君の夢を……応援するぞ。ネギ」

微笑みは優しいものだった。嘘の言葉には見えなかった。正に真実であった。
何よりも、身近な大人が、頼りになる存在ができたことが嬉しかった。


少年は満面の笑みでこれに応え、男は少年のややオーバーな反応に辟易しつつも、笑っていた。

明日の更新を目指します

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