モバP「駄弁るヴァリアスハート」 (19)
関連SS:飛鳥「3人で」 梨沙「女子会」 心「だぞ☆」(飛鳥「3人で」 梨沙「女子会」 心「だぞ☆」 - SSまとめ速報
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の設定を流用していますが多分読まなくてもなんとかなります
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ある日の事務所
心「飛鳥ちゃーん、おせんべいとって~」
飛鳥「どうぞ」
心「サンキュ☆」
梨沙「……うーん」
飛鳥「どうかしたのかい」
梨沙「ハートさんって異常にせんべいが似合う気がする」
心「それはどういう意味かなー?」
梨沙「深い意味はないから。せんべいおいしいわよね」ポリポリ
飛鳥「それで、先ほどPから伝えられた話についてだけど」
梨沙「アタシ達でラジオやるって話でしょ? ちょっと緊張するけど楽しみね」
心「番組名なんだったっけ? ヴァリアスハートのスウィーティーラジオ?」
飛鳥「第一回はそうらしいね。『スウィーティー』の部分は毎回変わるらしいよ」
梨沙「ていうか、この3人のユニット名はヴァリアスハートで確定なの?」
飛鳥「代替案が出ないんだから仕方がないだろう。まさかボクの思いつきがそのまま採用されるとは思わなかったけれど」
心「ま、ちゃんと3人の要素入ってるからいいじゃん☆」
飛鳥「しかし、ボクがラジオのパーソナリティを務める日が来るとは」
梨沙「そういえば深夜ラジオ聞くのが趣味だったっけ」
心「今度は自分が声を届ける側ってことだね♪」
飛鳥「その通りだ。リスナーに駄目だしされないよう頑張らないとね」
梨沙「飛鳥はやる気満々ね」
心「でも、ラジオ番組って何に気をつければいいんだろーね?」
梨沙「さあ。とりあえず聞き取りやすいようにはっきりしゃべれ、とか?」
飛鳥「リスナーには声しか聞こえないから、声だけで状況が理解できるように心がけるのも大事だね」
梨沙「誰がしゃべってるのかとか、わかりやすくしたいわね」
心「あ、じゃあ全員語尾になんかつけてキャラ作る?」
梨沙「語尾に?」
心「そ☆ たとえばぁ」
梨沙「はじめまして、的場梨沙ですリサ」
飛鳥「二宮飛鳥。よろしくニノー」
心「しゅがーはぁとだよぉ☆よろしくね☆」
心「とか☆」
飛鳥「違和感がありすぎる」
梨沙「的場梨沙ですリサってすっごいバカっぽいんだけど」
梨沙「というかなんでハートさんは何もつけてないのよ」
心「え? はぁともちゃんとつけてるでしょ? ☆って」
飛鳥「それアリなのか」
心「あとあと、軽く3人の役割とかも決めといたほうがいいのかも♪」
梨沙「役割かあ。確かにそれもあるかも」
飛鳥「備えあれば憂いなし。初めての挑戦だし、いいかもしれない」
梨沙「じゃあ役割決めるわよ。えーっと……」カキカキ
梨沙「だいたいこんな感じでしょ」
ハートさん=ボケ 飛鳥=ボケ アタシ=ツッコミ
飛鳥「漫才やるんじゃないんだが」
梨沙「でもボケとツッコミは一応決めた方がいいかなって」
心「あー、それはわかるかも☆ ただツッコミひとりは荷が重いよ♪」
梨沙「でもこの中で一番の常識人ってアタシだし」
飛鳥「………」
心「おい、反論できないぞ☆」
梨沙「にしても、最近急に涼しくなったわねー」
飛鳥「だね」
心「てかラジオの話終わり?」
飛鳥「あまりいろいろ決めすぎるのもよくない。ある程度はボクらの自然体を出すことも求められているからね」
心「なるほど♪ あ、オレンジジュースおかわり☆」
飛鳥「どうぞ」
梨沙「このせんべい癖になる味ね」ポリポリ
心「そういえば、飛鳥ちゃんって漫画描くんだっけ?」
飛鳥「腕は素人そのものだけどね」
梨沙「でも絵は結構上手いわよね。アタシ見せてもらったことある」
心「はぁとも見たいなぁ♪」
飛鳥「何枚か持ってきているから、見たいなら見せてあげるけど」ガサゴソ
心「やった☆」
飛鳥「これだよ」
心「どれどれ……」
心「わー、ほんとにうまいじゃん☆」
飛鳥「最近は比奈さんにアドバイスをもらったりもしているから、見られるレベルにはなっているかと思う」
心「へえー……話の中身は恋愛漫画なんだ」
梨沙「経験ないのに描けるの?」
飛鳥「経験がなければ描けないのなら、SFモノや監獄モノがここまで流通してはいないさ」
梨沙「わかるようなわからないような」
心「あれ? この主人公が片想い中の男の子、プロデューサーにちょっと似てない?」
飛鳥「……男性の顔が想像し辛かったから、近くにいる人間のを使っただけだ」
心「ほんと~?」
梨沙「それ以外の理由があったりしてー」ニヤニヤ
飛鳥「ない。本人がないと言えばない」
梨沙「飛鳥ってあれよね。中二病? なのよね」
飛鳥「まあね」
梨沙「でも、蘭子も中二病ってプロデューサーが言ってたのよ。ふたり、結構違うところあると思うんだけど……中二病って、何があったら中二病なの?」
飛鳥「中二病にもいろいろ種類があるから、一口に説明するのは難しい」
飛鳥「ただ共通するのは、それが『今とは違う自分への背伸び』である点かな」
梨沙「背伸び?」
飛鳥「そうさ。蘭子が数々の設定を付与するのも、ボクが主流から外れたことをしたがるのも、元をたどればそこに集約される」
飛鳥「大人になりたい。変わりたい。そういった感情が膨れ上がると、たまにイタさを伴って外に漏れだすことがある。それが中二病さ。だからこの病気は思春期特有のものなんだ」
梨沙「大人になりたいかあ……」
心「(もう少し子供に戻りたい)」
飛鳥「だから、キミもそのうちかかるかもね」ニヤリ
梨沙「あ、アタシはもうセクシーなオトナだし。かかりようがないわよ」
飛鳥「いいじゃないか。中二病でいられるのは子どものころだけなんだから」
梨沙「……闇にのまれよ?」
飛鳥「そう。闇にのまれていいのは20歳まで」
飛鳥「彼女のファンは別だけどね」
梨沙「あ、じゃあさ」
梨沙「26歳でスウィーティー☆ってやってる人は中二病?」
飛鳥「……それは少し違うんじゃないかな」
心「本人の目の前で語る勇気は褒めてやるぞ☆」
梨沙「飛鳥ってさ、エクステ何種類持ってるの?」
飛鳥「さあ、どうだったろう。定期的に買い足してるから正確な数は把握していない」
心「おしゃれだね♪」
飛鳥「自己主張、抵抗の現れだから。その日の心情如何で細かく変えているんだ」
梨沙「いかん?」
飛鳥「気分次第で色を選んでいるということだよ。結局ただの自己満足だから、深く考える必要はない」
梨沙「ふーん」
梨沙「アタシも、髪いじってみようかな」
梨沙「いつもツインテールだし、たまには他の髪型もいいかも」
飛鳥「それはなかなか新鮮そうだ」
心「女の子が普段と違う髪型なのはインパクト強いぞ☆」
梨沙「とりあえず簡単なポニーテールにしてみようっと」イジイジ
梨沙「……ん、しょっと」
梨沙「どう? できてる?」
飛鳥「少ししっぽが右にずれてるね」
梨沙「あー、やっぱり普段やり慣れないやつだと難しいわね」
飛鳥「髪、触ってもいいかい」
梨沙「え、やってくれるの?」
飛鳥「髪をいじるのは好きだから」
飛鳥「梨沙の髪は質がいいね」
梨沙「そうなの?」
飛鳥「あぁ。さらさらしていて触り心地がいい」
梨沙「そっか。ありがと」
飛鳥「……よし、できた。はい、鏡」
梨沙「どれどれ……うん、さすがアタシ。ポニーテールも似合うわね♪」
梨沙「ねえねえ、他の髪型にもできる?」
飛鳥「お安い御用だ。次は少し編みこんでみようか」
心「じゃあはぁとは飛鳥ちゃんの髪をいじってあげるね♪」
飛鳥「え? でも、ボクの髪はそこまで長くないからいじりがいは」
心「十分だって☆ さーて、かわいくしちゃうぞ♪」
飛鳥「しかし」
心「年長者の好意は素直に受け取れって♪」
飛鳥「……よろしく頼む」
P「ただいま。3人とも揃って……あれ、縦に並んで何してるんだ?」
梨沙「アタシの髪を飛鳥がいじって」
飛鳥「ボクの髪を心さんがいじっている最中だ」
心「ふんふんふーん♪」
P「へえ」
P「なんだか、そうしてると仲のいい姉妹みたいだな」
梨沙「姉妹?」
飛鳥「えらく各々の個性が強い姉妹だね」
心「でもいいんじゃない? 姉妹で☆」
飛鳥「……そうかもしれないね」
梨沙「しっかり者の妹を持ってお姉ちゃんたちは幸せね!」
P「……うん」
P「やっぱりこの3人、相性いいかもしれないな」
おしまい
終わりです
なんだかんだこの3人のSSいっぱい書いてきたけどもうヴァリアスハートシリーズでいいや
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