八幡「良い結婚式だな」 雪乃「そう思う?」
八幡「そう思う?って・・・」
雪乃「そう思ったのでしょう?」
八幡「・・・、実際のところはわかんねーよ。結婚式に出たことねーからな」
雪乃「そう・・」
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八幡「しかし葉山と雪ノ下さ・・お前の姉ちゃんが結婚するとはな」
雪乃「そう?」
八幡「いや、そう?ってお前」
雪乃「・・・昔から・・・半ば決まってたことだから・・・」
八幡「そうなのか?」
雪乃「ええ」
葉山「やあ、比企谷、久しぶりだな」
八幡「あ、ああ。おめでとう。雪ノ下さ・・あー、もう違うんですね」
陽乃「陽乃でいいよ。久し振りだね、比企谷くん」
八幡「あ、はい。じゃあ陽乃さんも、おめでとうございます」
陽乃「ありがと」
葉山と雪ノ下さんの結婚式の招待状が届いたのは数週間ほど前のことだ
大学も就職も愛する千葉を離れなかった俺だが、高校を卒業して以来、葉山とも雪ノ下さんともほとんど合う機会はなかった
そして、雪ノ下とも・・・
彼女は東京の大学に進学した
そしてついさっきまで、現在彼女が何をしているかということさえ知らなかった
葉山「本当に久し振りだな。来てくれて嬉しいよ」
八幡「来てくれてって、電話までかけてきておいてなんだよ?」
葉山「招待状は送ったのに、君がすぐに欠席の返事を返してくるからだろ」
八幡「・・・、いろいろ忙しんだよ」
葉山「君を無理矢理呼び出すのは2度目になるな」
八幡「ああ、前は高2の時だったか」
そう、本当に久しぶりなのだ
もう6~7年は合っていないだろう
それが何故俺に招待状をよこすのか全く判らなかった
まあ地元の名士の子息同士の結婚式なのだ
学生時代の友人たちにまで広く声をかけて盛大にということなのだろうか
ただ俺は葉山にせよ雪ノ下さんにせよ特に会いたい訳ではない
久しぶりに雪ノ下に会える・・とも考えたが、今更、そしてそんな場で・・・
そして招待状を「欠席」で返信した翌々日、雪ノ下さんと葉山から電話がかかってきたという訳だ
結局いつぞやのような雪ノ下さんの半ば脅しめいた誘いを断りきれず出席することとなった
よくよく考えれば友人の結婚式というのは公然と仕事を休める機会だ
もっとも上司には「お前にそんな友達がいるのか?」とでも言われそうだが
しかし祝儀の数万に目をつぶれば多少は検討してもいい事柄だったかもしれない
そんな損得勘定もせずに即座に欠席を決めていたとは・・・
「会いたいわけではない」ではなく「会いたくない」・・・実際はそうだったのだろ
そして当日、当然ではあるが新婦の家族だ
雪ノ下はそこにいた
いや、俺の知った顔は、新郎新婦以外には雪ノ下しかいなかった
ゆいゆい…
>>15
葉山「ああ、彼女ならまだ俺の部屋じゃないかな?」
一同「え"!」
葉山「あ、い、いや今のは違うんだ」
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