『おはようございます、おはようございます』ﾋﾟｯ

ﾓｿｯ

友「・・・朝か・・・」

ｵ～ｲ、ﾄﾓ～！

友「・・・ﾁｯ」


～数分後～

ｶﾞﾁｬｯ

男「遅いぞ、友遅刻するぞ」

幼馴染「友君早く！」

友「・・・うん（これ見よがしに手なんか組んじまって・・・）」

男「友、また寝坊か？夜更かしは良くないぞ」

幼馴染「友君、もっと健康に気を使うべきだね！」

友「ああ、そうかもな・・・」

男「あ、そういえば最近のニュース見た？」

幼馴染「え？何？」

ｲﾔﾅﾝｶﾕｸｴﾌﾒｲｼｬﾄｶｻ～
ｴ～、ｺﾜｲ･･･

友「・・・（毎朝迎えに来るなよ・・・こっちはもう我慢の限界なんだよ・・・）」

友「（俺が・・・どんな気持ちで・・・）」

男「ん？友大丈夫か？顔色悪いぞ・・・」

友「あ、ああ・・・大丈夫・・・」

「おはよう男さん、幼馴染さん！今日もお似合いですね！」

　「男先輩！おはようございます！」

　「幼先輩、朝からお暑いですね！」ﾋｭｰﾋｭｰ

男「本当、困るよな・・・///」

幼馴染「わ、私は男となら・・・///」

友「・・・（ﾁｯ）」

友「（男と幼馴染は幼稚園からの幼馴染）」

友「（そんな二人とは中学で知り合ったんだが･･･）」

友「（一目ぼれだった）」

友「（でも既に横には男が居た）」

友「（男は俺と違って成績優秀、スポーツも出来る、おまけに顔もいい）」

友「（何よりその性格のよさから人望は厚い）」

友「（俺は全てにおいて可もなく不可もなく）」

友「（全てにおいてモブだ）」

友「（敵うわけがなかった）」

友「（そんな事は分かってるが・・・）」

男「あんまりくっつくなよ・・・恥ずかしいだろ///」

幼馴染「いいじゃん！クラス違うんだからソレまでの間！」ｷﾞｭｰｯ

友「・・・（ﾁｯ）」

友「（男と幼馴染はクラスが違う）」

友「（それは中学の時からそうだった）」

友「（逆に俺はずっと幼馴染と同じクラスだった）」

友「（まだ可能性はあると信じていた中学の時、必死に近づこうとした）」

友「（結果男とも仲良くなり、ここにいたるのだが・・・）」

友「（昔から幼馴染の頭の中は男一色だった・・・！）」

友「（最初はクラスが一緒なのが嬉しかったが、今はもううんざりだ・・・）」

ｶﾞﾗﾗ

　「あ、幼馴染さんおはよう～！」

　「今日も男と登校してたね！見せつけてくれちゃって！」

幼馴染「もう・・・あんまりからかわないで！///」

友「（見てのとおり、学校内人気トップの二人の交際とあって皆祝福している）」

友「（入学当初山のようにあった二人へのアプローチも、今は全くない）」

友「（皆が皆、あの二人の関係を認めている･･･）」

友「（・・・おれ以外は・・・）」

友「（そもそもあいつらが悪いんだ、わざわざ毎朝俺の前でいちゃついて）」

友「（俺が幼馴染が好きな事も知らないで・・・！）」

友「（許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない）」

友「（・・・やってやる・・・）」

友「（昼ごはんは三人で食べる、それは中学の時からだ）」

友「（あの時はまだこんなに苦痛になるとは思わなかったな・・・）」

幼馴染「はい、男アーン///」

男「ちょ、だから恥ずかしいって！///」

友「ほほえましいね」ﾆｺｯ

男「友！笑ってないで助けてくれよ！///」

友「いやいや、学校中の公認カップル、誰の目もはばかる必要はないだろうさ」

幼馴染「友君良いこというね！さあ男！」ｸﾞｲｯ

男「と、友～！」

友「ははは！情けないな、男！」

友「（いつまでも笑っていられると思うなよ・・・）」

友「（その幼馴染の笑顔は、それは、俺のものであるべきなんだ・・・！）」

友「（しかし何かと目立つ二人だ、しかも一緒に行動する事が多い）」

友「（やるには万全の準備と、状況作りが必要だ）」

友「（男・・・お前の事は個人的には好きだ）」

友「（優等生も落ちこぼれも分け隔てなく接し、困っている人を放っておけないお前は立派だと思う）」

友「（でもさでもさでもさぁ！）」

友「（俺をこんな気持ちにさせるなんて許せないよねぇ！！）」