みく「納得いかないにゃ」 (32)


・前川みくにゃんちゃんのSSです

・短めです



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モバP(※以下表記P)「納豆? 食うか?」

みく「く、くさっ! なんでPチャン、事務所で納豆食べてるにゃ!」

P「いや、食べたくなったからに決まってるじゃん。ほら」

みく「ち、近づけないで……みく、あんまりそのにおい好きじゃない……」

P「おいおい、好き嫌いするとトップアイドルなんか夢のまた夢だぞ」

みく「食べ物の好みとアイドルは関係ないと思うけど!?」


P「マヨネーズを入れると、納豆のくさみが少し消えるんだよ」

みく「今その豆知識必要!?」

P「納豆だけに豆知識ってか。さすが笑いの本場出身の人は違うや、ははは」

みく「めっちゃバカにしてるでしょ! うわ、マヨネーズ、グロ」

P「入れすぎた感はあるけどグロいとはなんだ! マヨネーズに謝れ!」

みく「ご、ごめんなさい……じゃなくて! 職場でそんなものを食べてるPチャンが謝るべきにゃー!」

P「食いたいときに好きなもんを食う。どこが悪いのか、さっぱりわからないな」

みく「におい! においが迷惑極まりないの! さっきからずーっと混ぜてて音もイヤ!」

P「お前、納豆混ぜないで何を混ぜろと言うんだ……」

みく「会話が一方通行! みくがおかしいこと言ってるみたいにするのやめてよ!」


P「あとここにキムチなんか入れると最高なんだよ」

みく「だから人の話を……くっさぁ! くさいにゃ!」

P「発酵食品かつ、にんにくも入ってるからな」

みく「そういうことを聞きたいわけじゃないの! なんで蓋を開けるのに一切の戸惑いがないんだにゃ! その冷静さでブレーキ効かせて欲しいにゃ!」

P「ごま油に刻みネギにからし。輝子はなめたけに一味唐辛子をかけるのが好きらしいぞ。俺も試したけど、ご飯が進みすぎてやばかった」

みく「……そういえば、こないだ李衣菜ちゃんがなめたけ混ぜた和風ハンバーグ作ってくれたけどおいしかったにゃ」

P「大根おろし乗せてな、ポン酢やしょうゆベースの少し甘いソースをかけて食べるとたまらないよな」

みく「うんうん。豆腐ハンバーグとかハンバーグじゃないって思ってたけど、あれはあれで好きにゃ」


P「洋風もいいんだけど、年々胃に重たくなってくるんだよ」

みく「Pチャンもすっかりおじさんだにゃ」

P「健康気にして納豆食ってるわけじゃないからな! ただ好きだから食べてるの!」

みく「誰もそんなこと聞いてないよ」

P「高校生だっていつかこんな風になるんだからな……川島さんみたいになるんだからな……」

みく「そこで何もしてないのに個人名を出される川島さんが酷く不憫にゃ……」






瑞樹「ぶえっくしょい!」

愛梨「風邪ですか?」

瑞樹「うーん……体調は悪くないし、熱っぽくもないわ。おそらく誰かが私の噂してるのね。もーぅ、ミズキったら人気モノ☆」

愛梨「ですよねっ。だってこんなに暑いんですから。あ、脱いでいいですか?」ヌギヌギ

瑞樹「愛梨ちゃん、出来たら聞く前に脱ぐのはやめましょう?」





P「ところで何が納得できないんだ?」

みく「ちゃんと聞こえてたんかい! 納得できないっていうのは……」

ガチャ

「ん~……ハスハス……ハスハス……この香ばしいピラジンや低級分岐脂肪酸がぐるぐるとミキサーにかけられた特徴的なにおい……」

みく「……あれだにゃ」

P「志希?」

志希「あー、キミだったんだね~まさかここで納豆のスメルがしてくるなんて思わなかったよ~♪ やっぱり変わってるねー」

みく「志希チャンの存在にゃ!」

志希「ん、あたし?」

P「どういうことか、説明してもらおうか」

みく「……話すけど、せめて納豆食べながらはやめて欲しいにゃ」


P「どっち優先するかって聞かれると、納豆取るよね」

志希「あたしも食べよーっと」

みく「ほら! 収拾がつかなくなるにゃ!」

P「志希は海外にいたのに納豆が普通に食えるのか」

志希「そだよー♪ 向こうじゃまったく食べなかったんだけど、こっちに戻ってきてからハマっちゃってさ~」

P「もしかして、納豆にもタバスコぶっかけんの?」

志希「ご名答~♪ と言いたいところだけど、タバスコないから今日は違う食べ方だよ。みくちゃん、そこのスティックシュガー取ってくれる?」

みく「お砂糖? 何に使うの?」

志希「ありがとー。ふっふー……これを、こうする!」


みく「うにゃああああああ! 何で納豆に入れるんだにゃ! 絶対おいしくないよ!」

P「あぁ、そういえば、東北や北海道では納豆に砂糖入れるのはポピュラーだと聞いたことあるな」

みく「北の人は寒さで頭が働かないの……?」

志希「やっぱりこっちではしないんだ?」

みく「やるにしてもかな子チャンくらいにゃ……」

P「かな子をなんだと思っているんだ」

志希「マシュマロモンスター?」

P「おいやめろ」


志希「ここに付属のしょうゆだれをかけて……混ぜる!」

みく「うわぁ……すっごいジャリジャリ言ってるにゃ……」

志希「砂糖しょうゆってものがあるんだから、ふつーに考えておいしくないわけがない組み合わせなんだけどなー」

みく「まず納豆という存在ですべてが吹き飛んでしまうにゃ……」

志希「にゃはは~みくちゃんは納豆がキライなんだねー」

みく「大豆が腐ってるんだよ! 普通に考えておかしいにゃ!」

P「そんなこと言ったらヨーグルトとかお茶とかもダメになるぞ」

みく「そ、それはそれ、これはこれにゃ!」


志希「くさいからキライ、なんじゃなくて、キライだからくさいんだよ。人間ってフシギだよね~普段食べてるものでも、目隠しをしたら感じられる味が変わっちゃうんだから、実にメンドくさ~い♪」

P「案外ハマるかもしれんぞ。なんなら目隠しして食ってみるか?」

志希「それ面白そ~♪」

みく「みくは全然面白くないにゃあ!」


志希「そろそろいっかなー、いただきまーす」

ねばーっ

みく「Pチャンのより粘り気がえげつないにゃ……お餅みたいになってるにゃ……」

志希「塩も粘り気が出るんだけどねー。あたしは砂糖の方が好きー」

P「でも入れすぎると砂糖と納豆のベタベタで口の中がパニック起こしそうだな」

志希「そこはトライアンドエラーでさ。基本的にはひとつまみから気持ちプラスくらいがちょうどいいかなーって感じだけど、ま、あとは好みってことで」

みく「うぅ……お砂糖入れてるのを見ちゃってるから、食べてないのに気分が悪いにゃ……」

P「どんだけ嫌いなんだよ」


みく「部屋の中も混沌なにおいが漂ってヤバいにゃ……」

P「俺は気にならないけど」

志希「あたしもー。逆にこの香りはアリかも?」

みく「換気! 換気します!」

ガラッ

みく「はぁー……都会の空気がこんなにおいしいと感じたのは生まれて初めて……」

P「それで、志希がなんだって?」

みく「本題を忘れるとこだったにゃ!」

志希「あたしー?」


みく「志希チャンってPチャンがスカウトしたんだよね?」

P「あぁ、街歩いてたらな、いたから」

志希「うん。カワイイって言われたし、いいにおいしたしついてった」

みく「……ツッコミどころしかないにゃあ」

P「それがどうかした?」

みく「スカウトの経緯はどうでもいいんだけど……」

P「あぁ、もしかして自分よりもネコキャラっぽい娘が来て焦ってるんだな?」

みく「!」

P「……図星か」

志希「あたしってそんなにネコっぽい?」

P「にゃははとか言うし、最初の宣材撮ったときとかポーズがネコっぽかった」

志希「へー、そっか~自分じゃよくわかんないからさー、よく見てるね」

P「それが仕事みたいなもんだし、職業病だよ」


P「確かに自由奔放ですぐ嗅いでくるし、ネコ耳なんか似合いそうだ。今度にゃん・にゃん・にゃんでみくの代打として出るか?」

みく「ひどいにゃ!」ポカポカ

P「冗談だよ、ジョーダンだって。一応みくがリーダーなんだからそんなことしないって」

みく「ちょっと目がマジだったにゃ!」

P「みくはからかい甲斐があるからなぁ」

みく「フーッ!」

P「どうせなら4人でにゃん・にゃん・にゃん・にゃんとかやるか。のあさんに言ったら、『4人の息が揃うのが先か、みくの胃がやられるのが先か、面白いわね』って言ってたし」

みく「なんでリーダーであるみくに聞かないのかにゃ!?」

P「いやほら、のあさんユニット最年長者だしね」

志希「みくにゃん、のあにゃん、あーにゃん、しきにゃんかー、面白いことになりそうかも♪」

P「よかったな。本人も乗り気だぞ」

みく「うぅ~……ネコキャラが増えるのは嬉しいけど、みくのアイデンティティがクライシスしそうにゃ……」


P「いや、でもその4人の中でもみくは個性が強いと思うぞ」

みく「ほ、ほんと?」

P「ネコキャラなのに魚が苦手とかな。絵的にすごい面白くて評判いい」

志希「あれキャラじゃなくてマジなんだ?」

P「大マジよ。シーチキンを鶏肉だと勘違いしてたりね」

みく「だ、誰にだって間違いはあるもんっ!」

P「のあさんとアーニャに騙されてまぐろハンバーグ出されて、おいしいおいしいって口にしてるのを見たときには、悪い男に捕まらなけりゃいいけどって不安に襲われたね」

みく「え゛っ、あれってお魚のハンバーグだったの!?」

志希「にゃはは~♪ さすがにゃん・にゃん・にゃんのリーダーには勝てっこないねー」


P「だから変に考えるなって。みくはみく、志希には志希の強みってのがあるんだから。それを活かすことを考えるのが俺の役目」

みく「……急に真面目な発言したってみくは騙されないよ。次はどんなみくのイヤがることをしようか考えてるんでしょ」

P「あ、バレた?」

みく「そうやってすぐみくを困らせるんだからーっ!」

P「とりあえず、次は納豆を使う企画を考えてる」

志希「納豆にアイドルってなんだかミスマッチでイイかも~♪」

みく「もうこんなプロデューサー、イヤにゃああああああ!!!」





~後日

みく「……」グルグルグル

P「すっかりハマったな」

みく「……なめたけと食べたらほんとにおいしかったにゃ」

P「事務所の冷蔵庫に納豆となめたけ置くほどとは俺も驚きだよ」

みく「みくが一番驚いてるにゃ……」


みく「お砂糖はまだ試してないけど、なんでも合うからほんとに奥が深い食べ物にゃ」

P「女性は納豆を食べるといいんだよ。イソフラボンって聞いたことあるだろ? 女性ホルモンの低下とかホルモンバランスが崩れたときに取るといいし、それらを予防できるぞ」

みく「へぇー、Pチャン物知りだにゃ」

P「俺には関係なくても、女性アイドルにとっては大事なことだからな。理解があるかないかで大違いだよ」

みく「みくだからいいけど、人選ばないとセクハラになるから気をつけてね」

P「俺がそのラインを見極めれない男とでも?」

みく「うん」

P「即答かい」


P「でもみくが納豆食べられるようになってよかったよ」

みく「そうかにゃ?」

P「李衣菜がみくは生理が重いタイプだって言ってたからな。別に納豆である必要はなかったんだけど、一番手っ取り早かったのがこれだったし、なんか面白そうだったから選んだんだけど。まぁこれで軽くなるってわけじゃないけど、以前よりはマシになるはずよ」

みく「……」

P「あ、これ内緒だった」

ガチャ

李衣菜「おはようございまーす」

P「おう、ちょうどいいところに。おはよう、あとは任せた」

李衣菜「え、何がですか?」


みく「李衣菜ちゃん……」

李衣菜「おはよ、みくちゃん。今日も納豆? 最近よく食べてるよねー、そんなにおいしいの?」

みく「……」

李衣菜「みくちゃん?」

みく「か……」

李衣菜「か?」





みく「解散にゃああああああああ!!!」



おわり

納豆と豆腐かき混ぜてわさび入れるとおいしいし、みくにゃんを納豆まみれにしたい

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