※注意 三人ともちょろい
※鷺沢文香
http://i.imgur.com/hwXf0mt.jpg
http://i.imgur.com/acQrAA8.jpg
※一ノ瀬志希
http://i.imgur.com/0CDL4H8.jpg
http://i.imgur.com/HWWDFkN.jpg
※城ヶ崎美嘉
http://i.imgur.com/FhzsYDb.jpg
http://i.imgur.com/g3Y75Zb.jpg
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●01 【悪いクスリでも飲みましたか?】
文香「ほうようりょく……って、『包む』に『受け容れる』って書く、あの……?」
志希「そーだよっ、そっちのほう。別にハグするパワーを上げようとか考えてないからね!」
文香「……」
志希「……」
文香「…………」
志希「…………」
文香「えっ、志希さんが包容力なんて単語を……いったい、何があったんですか?」
志希「オドロキすぎだよ文香ちゃんっ!?」
美嘉(あ、あの文香さんが、読みかけの本を閉じることさえ忘れてる……っ!)
●02 【小悪魔系の肩出し】
志希「……はぁ。あたしが包容力とか言い出すのって、そんなにオカシイかなぁ?」
文香「いや……志希さん、どうか気を悪くしないでください。
私の中で、志希さんは包容力というより、男性を翻弄する小悪魔のイメージが強く……
私も、参考にさせて頂いているので、つい……」
志希「えー、オトコのコをもてあそぶ小悪魔なら、あたしより美嘉ちゃんが本領じゃない? ねぇ」
美嘉「文香さんがカリスマギャルとか、路線逆走もいいところじゃないかなぁ……」
文香「ええ。だから私が参考にさせていただくのは、志希さんなのです……例えば……」
※http://i.imgur.com/lLJYvVK.jpg
志希「おおっ、肩出し! 挑発的な色気のヘソ、健康的な色気の脚に対して、
肩とか首周りの露出――ナイスチョイス! 上品な色気が文香ちゃんにマッチしてるねっ」
文香「ここで肩を出す時は、志希さんのこれを参考にさせていただきました……」
※http://i.imgur.com/7vOhaRp.jpg
志希「……あ、ああ、これ、コレね。うんうん、さすが文香ちゃん、目の付け所が確かだね!
志希ちゃんから小悪魔オーラぐわっと出てるでしょ?」
美嘉(……ああ、コレ寝起きで着崩れてただけのパターンだ)
●03 【戦力差】
美嘉「それにしても、アタシも気になるねー。
志希ちゃんがいきなり包容力とか言い出した理由」
志希「……この間、盛岡のお仕事があって、
地元ってことでそっち出身のアイドルが起用されたんだよ。
あたしも岩手だから、一緒に仕事してきたんだけど……」
文香(岩手出身……確か、雫さんと……)
※及川雫
http://i.imgur.com/18346Lv.jpg
http://i.imgur.com/AOWkQC7.jpg
美嘉(……美優さん、かぁ)
※三船美優
http://i.imgur.com/gxhvfgg.jpg
http://i.imgur.com/fSNhpMd.jpg
志希「この二人に並ばれると、やっぱ自分には包容力が足りてないかなーなんて」
文香「……この二人に、志希さんが包容力で張り合うのですか?」
美嘉「ちょっとやそっとじゃ、この差は詰められないよ……」
志希「でも、あたしだってホラ……18歳じゃない? 包容力も含めて、
そろそろオトナのオンナっぽさってのを意識してかないと、ダメなお年頃だと思うの」
文香「……意外と真剣に考えているようですね」
志希「そーそー、文香ちゃんはこーゆーコト相談するとき忌憚がなくていいよねっ。
だからあたしが包容力をアップさせるにはどうしたらいいか、相談しよーって思ったんだ♪」
美嘉「……ちなみに、アタシは?」
志希「美嘉ちゃんには、お姉ちゃん的立場からのご意見を期待してるっ!」
美嘉「……お姉ちゃん、ねぇ」
美嘉「この間みたいに、アタシをオモチャにしたりしないだろうね……?」
志希「しないしない♪ 誓ってしないよ!」
文香(……どうでしょうかね)
●04 【カ○ログ】
文香「志希さんが包容力を高めるには……
やはり、包容力が高いと思われるほかの方を参考にするのが早道でしょうね」
美嘉「文香さんが、志希ちゃんから小悪魔系のヒントを得たのと同じだね★」
志希「じゃあ、美嘉ちゃんのお姉ちゃん的包容力を見せてもらえないかな?
今日は……もうちょっとしたら、みりあちゃんが事務所に来る予定だっけ」
文香「……それはちょうどいいですね。お姉ちゃんというより先輩かもしれませんが、
美嘉さんのお手並みを拝見させていただければ……」
美嘉「…………」スッ
文香(スマートフォンを取り出した……?)
美嘉「……あと15分ぐらいだね、みりあちゃんがこっちに来るの」
志希「えっ」
文香「……何で分かるんですか?」
美嘉「え? だって、みりあちゃんはとっても可愛いもん。誘拐とかに遭うかもしれないでしょ。
それで防犯用に持っててもらってるんだ。だから、位置と移動速度は分かるよ?」
文香(なぜシレッとみりあちゃんの現在位置を把握してるんですか……?)
●05 【みりあもまた、特別なお姉ちゃんだから】
志希「ま、まぁ、ちょうどいいじゃない。お姉ちゃん力を拝見させてもらおうよ!
あたしたちは、ここで身を隠してるから……それっ」
(志希)(ほら、文香ちゃんもこっち、こっち♪)
文香「……いいでしょう、志希さんにお付き合いいたします……では、失礼して」
(文香)(……少し不安ですが、いざとなったら、みりあさんだけでも……)
???「失礼します――あっ、美嘉お姉ちゃん! お疲れ様ですっ!」
美嘉「みりあちゃん、お疲れ様っ★」
※赤城みりあ
http://i.imgur.com/Ly9WSKV.jpg
http://i.imgur.com/8aGvke2.jpg
(志希)(ああ……みりあちゃんは可愛いねぇ。ハスハスしたいよぉ……♪)
(文香)(……志希さん?)
(志希)(……はっ! い、イヤ、自制シテルヨ? 包容力はオトナじゃなきゃ醸し出せないもんネ?)
みりあ「――でねっ、みりあがナデナデしてあげたら、キャッキャって喜んでくれたの!」
美嘉「ふふっ★ その調子なら、みりあちゃんは、もっと立派なお姉ちゃんになれるよ★」
みりあ「ホント! 美嘉お姉ちゃんとおんなじくらい?」
美嘉「アハハ、もしかすると、アタシよりも――」
(志希)(そういえば、みりあちゃんもお姉ちゃんだったねぇ)
(文香)(合い通じる面があるのでしょう……莉嘉さんから聞いた『キモチワルイモード』ではありませんね)
美嘉「アタシなんか、まだまだだよ。この間だって、莉嘉にさ、つい――」
みりあ「ええっ!? そんなコトが――」
美嘉「良かれ、と思って言ってるケド……あんまり上から言われると、
莉嘉も反発したくなっちゃうのかなぁ、なんて……」
みりあ「美嘉お姉ちゃん……」
(志希)(……アレ?)
(文香)(雲行きが怪しくなってきましたね……)
みりあ「……美嘉お姉ちゃん。もうちょっと、みりあの近くに来てくれる?」
美嘉「え? い、いいケド……」
みりあ「…………」ナデナデ
美嘉「んっ……み、みりあちゃん……?」
(志希)(あーっ、みりあちゃんに頭ナデナデしてもらってるーっ! ズルい! あたしもしてよー!)
みりあ「……美嘉お姉ちゃんは、みりあよりオトナだから、こういうことお願いしにくいだろうけど……
でも、お姉ちゃんだって、たまにはこうしてもらいたい時、あるよね……?」
(文香)(……あの美嘉さんの顔、私たちの存在が頭から消し飛んでますね)
●06 【年齢は戦力の決定的差ではない】
美嘉「――あ、みりあちゃん。時間が……」
みりあ「ホントだ……美嘉お姉ちゃんとおしゃべりしてると、つい時間を忘れちゃうね♪」
美嘉「うん。でも、今日はここまでね。ちゃんと、明るくて人通りの多い道で帰るんだよ?」
みりあ「はーい、美嘉お姉ちゃんっ♪」
みりあ「――あと、今日のコトは……お姉ちゃん同士の、ヒミツだよっ☆」
美嘉「……あはは、そだね……特に、莉嘉にはナイショで……」
(志希)(…………)
(文香)(…………)
美嘉「……行っちゃった。あたし、美嘉お姉ちゃんとか言われてるのに、形無しだなぁ……」
志希「…………」
文香「…………」
美嘉「…………あっ」
志希「いやー、いいモノ見ましたねー鷺沢さん♪」
文香「ええ……包容力を醸し出すのに、年齢の大小は問題ではない、と理解出来ました。
これなら私や志希さんでも、雫さんや美優さんと並ぶことができるかも……」
美嘉「わーっ! おっお願いだから今見たコトを忘れてーっ!」
●07 【事案】
美嘉「………………」
文香「先ほど、みりあさんが私たちに教えてくれたところによれば……
包容力は年齢ではなく、立ち居振る舞いから生じるようですね」
志希「美嘉ちゃんが灰のように真っ白になってるけど、いいの?」
文香「……気になるなら、何か嗅がせておけば良いでしょう」
志希「そだね。せめてもの慈悲、少しだけ記憶を消す香水を……しゅっ、しゅっと。これでよし」
志希「みりあちゃんはとっても参考になったけど、包容力がにじみ出てくるような仕草というと……
頭ナデナデなんて、恥ずかしがられたりして、そうそうできるものじゃ……」
文香「……では、こちらはいかがでしょう」
志希「…………ん?」
文香「…………さぁ、志希さん」ポンポン
志希「それは……ひざ、まくら? それはそれで、なかなかハードルが……」
文香「…………」ポンポン
志希「う、うん、じゃあ、形から入るというコトで、お言葉に甘えて……♪」
文香「髪、気をつけてくださいね……ここまで長いと、苦労されるでしょう……」
志希「文香ちゃんの手で梳いてもらったら、この髪も、文香ちゃんみたいにサラサラになるかなぁ?」
文香「どうでしょうかね……」
美嘉「……はっ! あ、アタシ……みりあちゃんは、みりあちゃんはどこっ?」
文香「時間を見てください……みりあさんは、お帰りになられました」
美嘉「…………あ、ホントだ。ちゃんとおうちについてる。良かったー……★」
文香(……これ、後で早苗さんに事案かどうか相談してみるべきですね……)
志希「にゃっはは……♪ ふっふー……♪」
美嘉「で、志希ちゃんは何してんの?」
志希「見ての通りだよー……文香ちゃんのお膝を堪能してるー……♪」
美嘉「……いやいや志希ちゃん、アンタが包容力をつけるんじゃなかったの?」
志希「……はっ!」
●08 【お返し】
志希「じゃ、じゃあねっ、今度はお返しに、文香ちゃんにあたしの膝をご提供しようっ!」
文香「……そうですか。では遠慮無く……」
志希「……んっ」
志希「ど、どうかな? あたしの足、固かったりしない?」
美嘉(うわぁ、志希ちゃん緊張してる……慣れてないのが丸分かりだよ)
文香「……志希さんは……」
志希「……う、うん、遠慮はしなくていいよ?」
文香「……岩波文庫の古本みたいな香り、しますね……」
志希「そ、それって喜んでいいのかなぁ」
文香「ええ……今度、店から私が気に入っているものを見繕ってきますので、
よろしければ志希さんも、一度味わっていただきたく……」
志希「…………」
文香「…………」
美嘉「…………」
文香「…………すぅ」
志希・美嘉(寝るの早っ!)
●09 【生兵法】
志希「…………」
美嘉「…………」
文香「……すぅ……すぅ……」
志希「…………ううっ」
文香「……んん……んっ……」
志希(あっ……お、起こしちゃった……?)
文香「……すぅ……すぅ……」
志希(……はぅ……)
美嘉(あ、これ足が痺れてる顔だ)
志希「…………」
美嘉「…………」
文香「……すぅ……すぅ……」
志希(お、起こし辛い……)
美嘉「……ねぇ、志希ちゃん」
志希「な、ナニカナ?」
美嘉「……ヒトには、向き不向きがあるんだよ。
志希ちゃんは……たぶんアタシと同じ、じっとしてるのが性に合わないヒトでしょ。
ムリに膝枕なんかやるものじゃないと思うなぁ……」
志希「で、でも……文香ちゃん、見るからに深い睡眠入ってるし、起こすのに罪悪感が……」
美嘉「甘やかすだけが包容力じゃないよ。ほら……文香さーん、文香さーんっ」
文香「……んっ……」
●10 【一ノ瀬志希の選択】
文香「……すみません……寝るつもりは、無かったんです……
志希さんにこんな長い時間、膝枕させてしまって……しびれてしまったでしょう?」
志希「まぁ、そこは文香ちゃんの寝顔を堪能したのでチャラにしておくよー」
文香「……うっ」
美嘉「お仕事で、知らないうちに疲れが溜まってたんだろうね。ホント一瞬だったし」
志希「美嘉ちゃんにも、文香ちゃんにも、話し聞いてもらっておいて申し訳ないんだけどさ……」
文香「……何でしょうか?」
志希「今、気づいちゃった。包容力って……お姉ちゃんみたいな立場とか、
膝枕みたいな立ち居振る舞いとは、また別のところから生じてるんだ」
美嘉「……つまりは?」
志希「きっと、包容力は……ヒトが傷ついたり疲れちゃってる時に、
それを察してあげて、さりげなく寄り添ってあげる力のコトなんだよ」
文香(! ……みりあさんは、まさにそうでしたね……)
志希「だから、人真似よりも、あたしにはあたしに合った寄り添い方があるはずなんだ。
あたしは、それを探そうと思うよ!」
――後日
志希「ということでさ、ちょっとだけ、ちょっとだけハスハスさせてよ、みりあちゃーん♪」
みりあ「えっ、そんな……恥ずかしいよぉ……」
志希「みりあちゃんのニオイがすると、まるでみりあちゃんが近くに居てくれてるようで、
とっても安心できるってヒトがいっぱいいるんだ……だから、おねがーいっ」
美嘉「それは違うだろ一ノ瀬ぇえええええーっ!」
文香「…………」シュッシュッ
文香「……これは」
文香(……確かに、岩波の香り。さすがは志希さん、確かな鼻と腕をお持ちで)
文香(……これなら、例の再現度も期待できますね……頑張ってください、志希さん)
(おしまい)
この三人が揃うと焼きそばが食べたくなる
※
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