昴「百合子が>>3に嵌ったって?」 杏奈「うん……」 (71)


昴「そんな……!」

杏奈「……それでね。百合子さんの暴走を止めるために、昴さんの助けが欲しくて……」

昴「け、けど……百合子の影響の受けやすさは筋金入りだし、俺なんかじゃどうにも……!」

ジュリア「おーい。そんなところで、二人固まってどうかしたのかー?」フリフリ

昴「ジュリア……! そ、それが大変なんだよ!」

ジュリア「?」

昴「百合子の奴が……>>3に嵌っちゃって!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439551348

韓流


昴「韓流に嵌っちゃって……!」

ジュリア「割と普通の趣味じゃねえか」


昴「え……お、驚かないのか?」

ジュリア「まあ……最近は韓流バンドとか増えてきてるし……」

昴「そ、そうだったのか……」

ジュリア「仮にも現代アイドルが何感心してんだ」

杏奈(……昴さんは、むしろ女の子らしいブームとかには疎くて当然、かも)

昴「け、けどあの百合子だよ!? そんなニワカな嵌り方をしてるはずが……!」

ジュリア「例えば?」

昴「え、ええと……毎日>>7をしてる、とか?」

金正恩にマンセー


昴「テレビに金正恩さんが出る度、万歳してお祝いの言葉を掛けてるとか……」

ジュリア「お前疲れてんのか?」

杏奈(韓流に詳しくないはずなのに、金正恩さんの名前はすんなり出てくるんだね……)

そりゃさらに隣の国だろ、昴.......
支援だよ

>>1
永吉昴(15) Da
http://i.imgur.com/cg1pNdK.jpg
http://i.imgur.com/ufITctX.jpg

望月杏奈(14) Vo
http://i.imgur.com/VfRxZOh.jpg
http://i.imgur.com/73WGSN3.jpg

ジュリア(16) Vo
http://i.imgur.com/bcxTsQK.jpg
http://i.imgur.com/iJVdSSU.jpg


昴「え……もしかして皆、金正恩さんのこと知らないのか?」

ジュリア「いや、知ってるけど……」

昴「昔バスケットボールが得意で、プロの選手にも勝ったというあの……」

ジュリア「そんなくだらない豆知識身に付けるぐらいなら、韓流と北朝鮮の違いぐらい勉強してこいよ……」

杏奈(昴さんには一度、一般教養を身に付ける時間を設けた方がいいのかも……)


杏奈「……けど、最近の百合子さんの韓流に掛ける思いは本物……!」

ジュリア「そ、そうなのか?」

杏奈「……この間も二人でネットを探索して、今人気上昇中のSEVEN○EENさんのライブチケットを高値で……」

ジュリア「何杏奈もちゃっかり影響受けてんだ」

杏奈「……えへ」

昴「あれ……? でも待てよ?」

杏奈「?」

ジュリア「どうした昴?」

昴「そういえばこの間……百合子の奴、>>15にも嵌ったって俺に報告してたような……」

ジュリア「!?」

徳川まつり


昴「まつりの奴に、熱い興味を……」

ジュリア「」

杏奈「」


ジュリア「は、え?」

昴「だから、まつりに熱い興味を……」

ジュリア「に、二回も言わなくていいって! ななな、何!? 百合子が、あのまつりに興味!?」

昴「最近、『まつりさんが毎日、一生懸命あのお姫様キャラを演じていると思うと、胸の鼓動が収まりません……っ!』、って」

ジュリア「真似しなくていいわ!」

杏奈(特徴は意外と掴んでた……かも)


昴「この間は、まつりと二人一緒にマシュマロを食べさせ合う妄想に耽って仕方ないって……」

ジュリア(あいつ、普段どんなこと考えてるか得体がしれないな……)

杏奈「……あの」

ジュリア「今度はどうした杏奈?」

昴「一応、杏奈で妄想してた話もこの間聞いておいたけど……」

杏奈「……そうじゃなくて……実はまだ、あるの」

ジュリア「!?」

昴「ま、まさか!?」

杏奈「他にも百合子さん……>>21に嵌ってて」

ポケモン


杏奈「ポケモンにも嵌ってて……」

昴「多忙な奴だなあ」

ジュリア(あいつ……アイドルやりながら、そんなことしてる暇あるのか……?)


杏奈「……今はコイキング一匹で、カント―を制覇する旅に出てる」

昴「百合子、そういう縛りプレイ好きそうだもんなあ」

杏奈「……杏奈的には、百合子さんは好きなキャラでパーティー作るのに凄く拘ってそうなタイプ……」

昴「ああ、ちょっと分かるかも。ステータスより、キャラへの愛を重視してそうだよなー」

杏奈「……絶対百合子さんは、最初の三匹選ぶのに苦労してると思う……」

昴「そうかなー? 百合子の事だから、御三家全部集められるピカチュウ版で……」

杏奈「……昴さんも、意外とイケる口?」キラ

昴「そりゃ、少し前だけど世代ですし」

杏奈「……」

昴「……」

杏奈「……ピカチュウカイリュー?」

昴「ヤドランピジョンッ!」

杏奈「……」ニヤ

昴「……」ニヤ

キャッキャ

ジュリア「……」

ジュリア(こいつらは一体、どこの世界の話をしてるんだ……?)

コダックコラッタ......
このみさんがリアルロリだったときの歌だぞこれ.......


杏奈「……中々やるね、昴さん」

昴「へへ、杏奈こそ……ゲーマーの名は伊達じゃ……」

ジュリア「なあ」

杏奈「?」

昴「?」

ジュリア「ここまでの話を纏めてみたんだけど……」

昴「うん」

ジュリア「百合子の奴はただ……韓流とポケモンに最近嵌ったってだけで、特に問題はないんだろ?」

杏奈(まつりさんに熱い興味を持ってることはいいんだ……)

昴「確かに……そんな大したことではないような気も……」

杏奈「……二人とも、考えが甘い」

昴「?」

ジュリア「どういうことだ……?」



杏奈「……元々。百合子さんは本にしてもゲームにしても、興味を持ったことに関してはトコトン極める人だった……」

昴「た、確かに百合子はそういうところあると思うけど……」

杏奈「……気付かないの、昴さん?」

昴「……?」

杏奈「『他の物に興味を持つ』ことに嵌り始めた百合子さんが……」

昴「……!」ハッ

杏奈「……こんな普通の趣味、数個持つだけで終わるはずがない……!」

昴「そ、そんな……まさかっ!」

ジュリア(頭痛くなってきた)


杏奈「他に百合子さんが嵌り始めた趣味は……>>31>>33、そして>>35だよっ!」

昴「そ、そんな……三つも!?」



※連取は安価下

太鼓の達人のスコア詰め

ケモホモ

あんゆり


杏奈「太鼓の達人のスコア詰めと、ケモホモと……」

昴「へー。百合子太鼓の達人好きなんだな」

ジュリア(ケモホモ……?)

杏奈「あ、あと……」

昴「……」

ジュリア「……」

杏奈「え、えと……」

昴「……どうした杏奈? そんなに顔赤くして」

ジュリア「ひょっとして熱でも……」

杏奈「あ……」

昴「?」

ジュリア「?」

杏奈「……っ」

杏奈「……あん……ゆり……っ」カアアア

昴「……」

ジュリア「……」

ジュリア(また俺の知らない単語が……)

昴(花の名前かな?)

杏奈「……っ、ごほん! と、とにかく、まだ百合子さんには嵌ってる趣味がいっぱいあるってこと……!」

ジュリア「そ、そうなのか……」

杏奈「……特に、太鼓の達人は最近始めたとは思えないほどの上達……!」

昴(ゲーセンで一人、熱心に太鼓を叩き付ける百合子が目に浮かぶなあ……)


ジュリア「あれ? 太鼓の達人ってゲームセンターでやるあれだろ?」

杏奈「……うん……」

ジュリア「てことは……同じゲーセン通いの杏奈も、百合子と一緒に遊んだりしてるのか?」

杏奈「……鬼のフルコンボで百合子さん倒してから、一緒に遊んでない……」

ジュリア「文字通り鬼だな杏奈……」

昴「なあなあ、杏奈ー」

杏奈「……どうか、した……?」

昴「太鼓の達人はまあ分かるんだけどさ、あんゆりって……」

杏奈「……ケモホモは、所謂ホモの一種。ケモは獣の略で、主にオスの獣同士が慣れあっているのを観察して、気持ちの昂ぶりが起こる人達を指す……」

昴(あれ? 流された?)

ジュリア(しかも、さらっととんでもないこと言ったぞこいつ……)


杏奈「……とりあえず杏奈が言いたいことは、今の百合子さんを野放しにはしていけない、ということ」

昴「た、確かに……普通は趣味の一つや二つ増えても、大勢には影響ないと思うけど……」

ジュリア「あの百合子だしな……今後間違ってジャ○ーズやAK○にでもドハマリしてみろ」

杏奈「……ファンの層によっては、強く反感を買いかねないね……!」

昴(韓流も似たようなモノじゃないのか……?)


杏奈「……とにかく、一度三人で対策を……」

ジュリア「なんであたしも普通に頭数に入ってんだ?」

ガチャ

杏奈「!」

ジュリア「!」

昴「だ、誰だ……!?」

ジュリア「あ、あれは……!」

杏奈(きた……!)


昴(それは、想像を絶するような光景だった)

昴(左手にサイリウム、右手にマイバチを携え……)

昴(某ポケモントレーナー風に帽子のツバを後ろに回し)

昴(獣調のワイルドな鞄から、徳川まつりのキーホルダーをこれでもかというぐらい垂れ下げ……)

昴(心なしか杏奈に熱い視線を向けている彼女は)

昴(正しく、今話題に挙げていた百合子そのものの姿で)












百合子「……? 三人とも、そんなところで固まってどうかしたんですか?」

昴「こっちのセリフだ」

ジュリア(……これは、予想以上だな……)

杏奈(ジュリアさんがドン引きした顔、初めて見たかも……)


昴「ほ、本当にどうしたんだよ百合子……そんなよく分からない姿で事務所なんか来て」

百合子「いやあ……今日は少しスケジュールが込み合ってて……」エヘヘ

ジュリア(そんな暇があったらレッスンしろなんていうのは、やっぱり野暮なんだろうか……)

杏奈(というか、百合子さんもたった数日で色んなモノにのめりこみ過ぎなんじゃないのかな……)


杏奈「……ちなみに百合子さん、今日はどこまで行って来たの……?」

百合子「えっと……午前中はコミケでケモホモ本を調達して、午後は東方○起のライブ。帰りにポケモンのすれ違い通信でマイルを溜めながら、太鼓の達人で軽く汗を……」

昴「」

ジュリア(昴が卒倒しそうな程、百合子の変貌にショック受けてる……)


百合子「いやー……こんなにも素晴らしい世界が、本だけじゃなく現実に溢れてたなんて私、知りませんでした!」

杏奈「……半分ぐらいは、現実じゃなくて二次元的な話の気がしないでもなかったけど……」

百合子「ふっふっふ……これからは娯楽の時代です! より世の中を楽しんだものが勝ちなんです!」

ジュリア「……」

百合子「アイドル業だけでなく、若いうちに楽しめるものは何でも……!」





















ジュリア「待ちなよ、百合子」

百合子「?」

昴「ジュリア……?」

>>43
七尾百合子(15) Vi
http://i.imgur.com/VdDSW7g.jpg
http://i.imgur.com/LyardK6.jpg


ジュリア「百合子……お前は本当にそれでいいのか?」

百合子「……? どういうことですか?」

ジュリア「確かに今のお前は、エネルギッシュで活力ある生活を送れてるんだろうさ」

百合子「当然ですよ! こんなに楽しい日々、今までにないぐらい……」フンス

ジュリア「だが……」

百合子「?」

ジュリア「長い年月、自分に付き添ってきてくれた相棒……」スッ

百合子「あ……!」

杏奈(あれは……百合子さんが少し前まで肌身離さず持ってた、愛読書?)


ジュリア「予告なく、突然余所者に裏切られた……お前の本達の気持ちはどうなる?」

百合子「……っ……!」



――――約十年前――――

百合子『おかーさーん!』

母『あら、どうしたの百合子?』

百合子『あのね、百合子ねっ! 今日もまた、寝る前に本を朗読してもらいたくて!』

母『あらあら……百合子は本当に、本が大好きなのね』クスクス

百合子『うん、大好きーっ!』エヘヘ

母『将来は本の良さを皆に伝えられるお仕事とか、向いてるかもしれないわねえ』

百合子『そ……そんな夢みたいな仕事、百合子がやってもいいの!?』

母『ええ、勿論よ』

百合子『やったー!』

母『その為には、いーっぱい世の中の事も勉強しないといけないんだけど……』

百合子『うん、百合子やるよっ! いっぱい勉強して、本の良さを世界中に広められるようなお仕事、絶対するー!』パタパタ

母『ふふ……それで? 今日はどんな本を読んでほしいの?』ナデナデ

百合子『あっ! あのねっ、昨日の続きで小林多喜二さんの『蟹工船』を……!』

――――――




百合子「……っ!」ポロポロ

昴「ゆ、百合子!?」

杏奈「……百合子……さん……?」

百合子「わ、私……! 酷い事を……!」ポロポロ

ジュリア「……」

百合子「本は今まで、私に沢山の楽しい物語を捧げてくれてたっていうのに……わ、私、自分の事ばっかり考えて……っ!」ポロポロ

昴「……ゆ、百合子……」

ジュリア「ほら」スッ

百合子「え……?」

ジュリア「ハンカチぐらい使えよ。あたしと違って元が良いんだ……折角の可愛い顔が勿体ないよ」

百合子「あ……ありがとう、ございます……」グスン

ジュリア「正直さ。あたしは音楽ばっかりで、本の知識なんてからっきしなんだけど……」

百合子「……」

ジュリア「今まで付き添ってきた、百合子のパートナー……」スッ

百合子「……!」

ジュリア「……その子達の為に涙を流す姿は、素人目でも十分胸に響いたんだ。百合子が酷い奴なんて、思う人間いるわけないよ」

百合子「じゅ、ジュリアさん……!」



ジュリア「世界中の人達に、本の良さを伝えたい……だっけ?」

百合子「はい……」

ジュリア「その夢……いつか、叶うといいな」

百合子「……はい……っ!」

昴「……」

杏奈「……」


昴(なあなあ)

杏奈(……どうか、した?)

昴(凄く良い話になってるところ、水を差すみたいで申し訳ないんだけど……)

杏奈(……うん)

昴(俺達、今日なんか役に立ったとこあったか……?)

杏奈(……)

昴(……)


杏奈(……ジュリアさんっていうジョーカーを偶然引き当てた辺り、杏奈達の頑張りも無駄じゃなかった……かも?)

昴(やっぱ他人頼りじゃんか)


昴(その後)

昴(百合子は今まで手を出していた趣味から手を引き)

昴(以前また、同じように……ちょっと危ない文学少女として、アイドル活動に精を出し始めた)

昴(嵌っていた趣味も、所詮は一、二週間程度のモノだったので本人的には後腐れなく辞めれたらしい)

昴(当時の事を弄ると、未だに顔を真っ赤にして怒ってくることもあるけど……)

昴(他は何も変わりのない、本来の七尾百合子の姿が……)


杏奈「……それでね。昨日のネットゲームで……」ベタベタ

百合子「うわあ……そうなんだ! やっぱり杏奈ちゃんは凄いね!」ベタベタ

杏奈「……そんなこと、ない」ベタベタ

昴「……」

百合子「あ、そうだ杏奈ちゃん!」

杏奈「どうか……した?」

百合子「この間約束してた買い物なんだけど……」

P「おーい、百合子ー! そろそろ時間だぞー」

百合子「あ、はーい! ゴメンね杏奈ちゃん、とりあえずこの話はまた後で……!」タタタ

杏奈「気を……つけて……」フリフリ

昴「……」


昴「最近、さ」

杏奈「……うん……」

昴「杏奈と百合子……異常に仲良いよな?」

杏奈「……そう、かな……」

昴「い、いや……俺の勘違いだったらいいんだけど……」

杏奈「……」

昴「……」


杏奈「……この間……」

昴「?」

杏奈「……杏奈が、あんゆりって言ったの、覚えてる……?」

昴「え? ど、どうだったかな……」

杏奈「……」

昴「な、なんだよその顔は……?」

杏奈「……意味……」

昴「……?」






















杏奈「……知りたいっ?」ニコ

おしまい

iD変わっちゃったけどコメントくれた人、画像貼ってくれた人ありがとう

ペース遅い上に話の出来良くなくて申し訳ない

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