阿部奈々「こ、この歌は…ギャバン?」 (23)


P「あっ、プライベート用の携帯を事務所に忘れてきてしまった…今日は直帰のつもりだったんだけどな」

P「もしかしたら誰かが出てくれるかもしれないし、業務用から電話をかけてみるか…」



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事務所

阿部奈々「ふふふんふふふんふ~ふふん!」

星輝子「奈々さんご機嫌だ、な」

奈々「今日はレッスンも終わりましたし、あとは帰るだけです。一応プロデューサーさんが戻っていないかどうか確かめに来たんで
すけど…」

輝子「フヒ…、親友はまだ、営業先から戻ってない、ぞ」

奈々「そうなんですか…わかりました、ありがとうございます、輝子ちゃん」

輝子「フヒ…礼には及ばない」

奈々「そうですか?……むむっ!?何か音が聞こえますよ~?」

輝子「これ、プロデューサーの携帯の着信じゃないか?」

携帯「男なんだろーぐずぐずするなよー」

奈々「あぁどこかで聞いたことあると思ったら、懐かしい歌ですねぇ~」

輝子「そ、そうなのか?少なくとも自分はわからないぞ」

奈々「輝子ちゃんだとちょ~っと古いかもですねえ、なんてったって奈々が子供時代に…ハッ、違います!お父さんから教えていた
だいたんです!」

輝子「フヒ…これはアニソンなのか?」

奈々「特撮だったような気がします…たしか、宇宙刑事ギャバン、と」


奈々「あ、そろそろサビですよ!」

輝子「で、電話に出なくていいのか?」

携帯「若さ若さ若さって何だ!」

奈々「はぅ!?」

輝子「ど、どうした奈々さん!?」

奈々「なんでもないですよ輝子ちゃん!電話に出でもらえますか?」

輝子「フヒ…了解」

奈々(ギャバンがこんな歌詞だなんて忘れていました…すごく耳に痛い歌詞です…!)

奈々(そういえばこの間も…みくさんが)


みく「奈々ちゃん、ウサミンやめちゃうの?」

奈々(あの時は何も言えませんでした。挙句の果てステージではみくさんに元気づけてもらってしまって、これじゃあ先輩アイドル失
格です)

みく「みくは自分を曲げないよ!」

奈々(みくさんは李衣菜さんにそう宣言したみたいですね…みくさんはすごいです)

奈々「ナナも自分を曲げません!私だって自分らしさを貫くべきです!」

輝子「奈々さん、電話終わったぞ…今から親友が来て、それから帰るみたいだ」

奈々「そうですか。輝子さんはどういたしますか?」

輝子「わ、私…?そうだな、フヒ…親友を机の下で待ってることにする」

奈々「そうですか…なら私も待っていようと思います!」

輝子「奈々さんと二人きり、なんて初めて」

奈々「そういえばそうですね!もうプロダクションに入ってお互い長いのに珍しい組み合わせですよね」

輝子「な、奈々さんは忙しいからな、仕方ないと思う…ぞ」

奈々「いえいえ、輝子さんも忙しいですよね!私、ちゃんと見てますから!」

輝子「そ、そんなことない…フヒ」

奈々「いえ謙遜なさらないでください!私のほうが芸能界にいる歴は長いですから、輝子さんの活躍はずっと最初のころから見ていたんです!」

奈々「でも輝子さんもキャラ売りの路線ですよね?」

輝子「まぁ、な…フヒ」

奈々「輝子さんはどうしてそのキャラを確立させたんですか?」

輝子「フヒヒ…わ、私も最初は某ニートみたいな感じだったんだ」

奈々「うんうん」

輝子「でも杏さんはもう既にキャラの確立がされていたし、私がやっても二番煎じにしかならないしな…親友も私も頭を悩ませていた」

奈々「なるほどなるほど」

輝子「ある日車で移動しているときにな、親友とメタルの話をしたんだ。その時に閃いたよ、私は好きなことをやればいいのかもしれない、ってな」

奈々「わあ…すごくロックです!」

輝子「それからのライブで豹変した私を見た親友は言ったよ、次の衣装はクラウザーさんでいいか?ってな」

奈々「それであの衣装に…」

輝子「ああ…でも私は満足しているんだ。全力で好きな歌を歌っているだけだからな」

P「お疲れ様です…なんだ、輝子と奈々だけしかいないのか」

輝子「おかえり親友、これ、携帯だ」

P「ありがとう輝子…確か輝子は女子寮だったよな?奈々も駅まで送ってく」

奈々「ありがとうございますプロデューサーさん!」


奈々「輝子ちゃんもそんな苦労があったんですねぇ」

P「ああ、輝子の秘めた潜在能力はとても高性能だったんだな」

輝子「あ、あんまり褒めるな…」

奈々「でも私、とても参考になりました!」

P「そうか…奈々も次の衣装はクラウザーさんがいいってことか」

奈々「なんでそうなるんですか!?」

輝子「な、奈々さんはウサミン星の衣装があるから…」

P「ま、それもそうだよな。ほら、駅前」

奈々「はっ、もうこんなところなんですね、あっという間でした」

P「じゃあ、また」

奈々「はい!また」


奈々「若さ若さ若さって何だ~」

奈々「さっき聞いたギャバンが頭から離れません」

奈々「でも、そうですよね。ナナはトップアイドルになるまで永遠の17歳でいることにきめたんです」

奈々「ナナは振り向きません!若さって、そういうことでしょう?」」


おわり

読んでいただいてありがとうございます

宇宙刑事ギャバン、リアタイで見ていた人はもう既に三十路なんですね…
よければ曲を聞いてみてください。

苗字間違えてしまってすいません。

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