褐色銀発僕っ娘ヤンデレロリ少女「愛してる」 (102)
少女「好きです。大好きです。愛してます」
男「はいはい」
少女「僕と男君はずっと一緒だよ?」
男「はいはい」
少女「……むぅ」ギュゥ
男「料理中はやめてね。危ないから」
少女「……やだ」
男(かわいい)
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銀発ってなんぞ。正しくは銀髪な。
少女「男くんは僕の命の恩人なんだよ?」
男「知ってるよ? あ、その醤油とって」
少女「しょうゆ? ああ、この黒いやつか。はい」
男「サンキュ」
少女「……そうじゃなくてね? 僕は君が好きなの。分かる?」
男「俺も好きだよ」
少女「……へへへ」///
男(かわいい)
少女「男くん。お風呂わいたよー」
男「ん、ああ。入るか」
少女「私も―」
男「……一応、聞くけどなんで?」
少女「だって、僕は男くんが好きなんだよ? ずっと一緒だもん」
男(と、言ってるがこいつは一人で髪を洗えない。目に染みるからだ)
男「……まぁ、しょうがないか。着替え持って来いよ」
少女「うん!」
少女「お風呂--」
男「走るなよ? 転ぶ」
少女「! ……うん♪」
男「つーか、お前そういえばしょっぱな転んだよな」
少女「そ、それは……」
男「いいからここ座れ。髪洗ってやる」
少女「うん」
男(両手にシャンプーをとり、やさしくこいつの髪になじませてく)
男「目、つむってろよ」
少女「うん」ギュー
男(銀髪のさらさらとした長髪がしっとりと濡れ、風呂場の照明を反射させきらきらと光る)
少女「……まだぁ?」ギュー
男「まだ」
男(シャンプーの泡が、彼女の褐色の肌の上に落ち、コントラストを作っていく)
男「そら、流すぞ。目、絶対開けるなよ」バザーー
少女「キャーー! アハハ!!」
男(流れた水が彼女の体を包み込み、そのなだらかなシルエットをあらわしていく)
少女「次は、僕が男くんの髪を洗う―……なんでかがみこんでるの?」
男「……シャンプーが目に染みたんだよ……」
少女「変なの~」
少女「次は僕がやる―」
男「うぐっ!」
少女「……手が届かない……えいっ!」ムニ
男(背中に胸が……当たったのか?)
少女「気持ちいい?」ゴシゴシ
男「……ああ、気持ちいいよ」
少女「よかった……へへへ」ゴシゴシ
男「……」
少女「男くん……男くん……男くんの髪の毛…………」クシャクシャ
男「……」
少女「……アーn」
男「食べようとすんな。バッチいだろ」
少女「っちぇ」
少女「ザップーーン!!」ザップーン
男「飛び込むな。危ないだろ」ジャバン
少女「ふーー、ゴクラク、ゴクラク♪」
男「よく覚えたなそんなの」
少女「男くんがいつもいってるもん」
男「……俺そんな爺くさいか?」
少女「でも、ゴクラクって天国って意味でしょ? わかるなー、その気持ち」
少女「どうして日本以外はお風呂に入んないんだろう?」
男「まぁ、気候風土の問題じゃないか?」
少女「え? でも、天国はお風呂でできてるんでしょ?」
男「そういう意味じゃないよね、さっきの言葉」
少女「男くん。もっとこっち来て」
男「……狭いんだが」
少女「男くんの体温……ハァ…」ムギュウ
男(いろいろ当たってるんですがそれは……)
男「にしても……きれいになったな」
少女「……うん」
男「今の技術ってスゲーなやっぱ」
男(日焼けではなく天然の褐色肌は、まったくすべてのところが同じ色だ。もちろん、あそこは別だが)
少女「……どこ見てんの?」
男「ああ、悪い」
少女「別にいいよ? 僕の体は全部君の物だもん」
男「はいはい」
少女「本当だよ?」
男「そろそろ、出ないとのぼせるぞー。ほらよっと」ヒョイ
少女「うわぁっ!」
男「ほら、これで体拭け」バサァ
少女「ホントなのに……」ゴシゴシ
少女「パジャマ暑い――」
男「あー、こらっ…たく。下着姿でうろちょろすんなっての」
少女「男くんだってパンツだけじゃん」
男「俺は男だからいいの……ビールビールっと」
少女「僕はアイス! アイス!」
男「はいはい。確か身にソフトが余ってたよな……ほら」
少女「やったー!!」ペロペロ
男「ゴクゴク……ップハァ~~。風呂上がりのビールは格別だな」
少女「風呂上がりのアイスはカクベツだな!」ベトベト
男「ほら垂れてる垂れてる。こんなにべとべとにして…………」
男(少し大きい下着の肩の部分がずれ落ち、胸が丸見えになっており、ドロドロに溶けたソフトクリームが彼女の口から胸にかけてとろりと垂れている)
男(きれいな褐色の肌ととろりとした白いソフトクリームがあわさり、まるで…まるで……)
男「」ガンガンガンガン!!!
少女「えっ、お、男くん!? いきなり壁に頭ぶつけてどうしたの!?」
男「なんでもない」チ、ダラーー
少女「あ、頭大丈夫!?」
男「(二重の意味で)だいじょばない」
男「包帯はこれでよしっと」
男(我ながら変な事考えたもんだ)
少女「男くん、大丈夫?」
男「こんなので屁でもないさ。それに手伝ってくれてありがとな」ワシワシ
少女「あ、あわわ」///
プルルルルル
男「電話だ。静かにしてろよ」
少女「う、うん……」
少女(な、撫でられるの……好き///)
ガチャ
男「もしもし……うん…ああ……了解」
少女「……」
男「ああ……また頼む…大丈夫…だと思うけど……」
少女「…………」
男「それじゃぁ…うん……また明日……」
ガチャ
少女「……」ギュウ
男「おっと……どうした?」
少女「今の電話……誰」
男「いつものあいつ。明日くるってさ」
少女「僕……あの人嫌い」
男「あのなぁ……お前がここにいるのもあいつのおかげなんだかんな?」
少女「それは……わかってるけど……」
少女「……あの人は……男くんを連れてっちゃうんだもん」ギュウッ
男「……今まで、俺が戻ってこなかったことがあったか? うん?」
少女「ない……けど」
男「だろ? だからいい子に待ってろ。な?」
少女「……うん」
男「さ、寝ようぜ。歯磨きして来い」
少女「…………はい」
男「zzz……」スゥスゥ
少女「……」
男「zzz……」クゥースゥー
少女(寝てる……よね?)
少女「……」ゴソゴソ
少女(明日、男くんがまたどっかいっちゃう……)
少女(それは、いやだ……男くんと離れたくない……)
少女(二度と……二度と…1人にしないで……)ガサゴソ
少女(確かここに……)ガサゴソ
少女「あ……あった……」
少女(男くんはいつも触らせてくれないけど……しょうがないよね)グッ
少女(だって、だって男くんがいなくなったら……僕は……)
少女(少しだけ……殺さなくていいから……足を一本……)
少女(こうすれば男くんはずっとここにいる。ずっとここにいる。それは男くんにとってもいいことだから……)
少女(男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん男くん……………………)
少女「僕を……一人にしないで」
ブンッ
ガシッ タラー
少女「……へ?」
男「おまっ……危ないだろ。バカ」
少女「な、なんで……起きて…るの……?」
男「そりゃ、同じ布団で寝てるんだから、台所行くのくらい気づくだろふつー」
男「あ、イって。あーー、掌切れてんのか。どーりで……」
少女「あ……あ…………」
男「絆創膏じゃぁ……小さいか……包帯とガーゼはっと……」
少女「ご…ごめんなさい……ごめんなさいごめんなさい」
男「……大丈夫だから……ほら、動くから」ダキッ
少女「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…………」ブルブルブル・・・
男(きゃしゃな体……このまま抱きしめて壊れちまいそう……)グイッ
少女「ごめんなさいごめんなさい……」ブルブルブル・・・
男「ほら! 俺ならここにいるから。大丈夫。お前を見捨てたりなんかしない」ポンポン
少女「おとこ……くん?」ポロッ
男「ああ、ここにいる」
少女「よかった……よかった……」ポロポロ…
男(彼女は涙を流しながらゆっくり眠っていった。涙がその肌の上で光り輝き、とてもきれいに思えた)
男「泣いて眠って……情緒不安定で……本当にガキってやつは……」
男「そのガキに……なんてことさせてんだ、僕は。これじゃ、前と一緒じゃないか……クソッ」
男(この件は明日あいつも踏まえて話すとするか。そろそろ、俺も寝ないと……)
少女「お、おとこ……くん」
男「…………おやすみ」
少女「ふわぁ……男くん?」
男「おはよう。顔洗ってこい。飯出来てるぞ」
少女「んん……」ムギュ
男「……少女さん?」
少女「……zzz」
男「寝ぼけてやがる……」
少女「いっただっきまーす!」
男「いただきます」
少女「ハフハフムグムグ」
男「おい、口回り米粒ついてるぞ」
少女「んーー」ムグゥ
男「ほら。気を付けて食べろよ」
少女「うん!」
男(褐色銀髪の子がお茶碗片手にご飯食ってるのって今更ながら変な光景だなぁ……)
男「でもまぁ、箸もうまく使えるようになったもんだ」
少女「練習したもん」
男「別に、フォークやスプーンでもよかったんだぜ?」
少女「だって……男くんとお揃いだし」
男(……返答に困る)
男「えー、昨日話した通り、今日家にあいつが来ます」
少女「え~~……」
男「えー、言わない。仕事なんだから」
少女「……」ブー
男「膨れない。で、午前中に来るまで来るそうだから、三人で買い物行くぞ」
少女「買い物!? ホント!?」
男「ああ。俺がいない時の食料とかな。あと、お前の服とか勉強道具とか」
少女「服買っていいの!?」
男「まぁ、これから暑くなるしな。今までのじゃ暑いだろ」
少女「ふふ……やった」
男(ちょろい)
ピンポーン
男「お、来たみたいだ。俺が出るよ。はい」ガチャ
女「おー、おはよう。あたしあたしー。入れて―」
男「おう、わざわざありがとな。中でなんか飲むか?」
女「そうしてもらえる? 車ん中暑くって―」
男「クーラーはかけてないのか?」
女「壊れた」
男「うげぇ、マジか」
女「もー、ホント最悪。で、あの子はどうしてる?」
男「ソファで横になってたけど……あれ?」
少女「おはようございます。女さん。麦茶でものみますか?」ゴゴゴ
男「……」
女「え。なにあれ。あの子あんな表情スンの? 顔は笑ってんのに目は笑ってないんですけど……」
男「……はぁ」
女「え、えーっと。お久しぶり、少女ちゃん。確か3週間前にあったよね?」
少女「はい。お久しぶりです。女さん」ギュゥ
男「……」
女「あはは……少女ちゃんもあんたも元気そうで何よりだよ。体のほうも問題ないんだよね?」
少女「はい。昨日も男くんに僕の体見てもらって『綺麗だ』って言ってもらいましたから」ギュゥッッ
女「それはよかっ……へ?」
男「……しょ、少女さん」
少女「なんですか?」ギュゥ
男「そ、そう腕に引っ付かれると困るっていうか……暑いんですけど」
少女「……男くんは、僕のこと嫌いなの?」
男「いやっ、ちが、そうじゃなくて……ちょっ、女……たすけ」
女「そーか、そーか。あのむっつりスケベエロガッパで同期で唯一のDTだった男がついにかぁ……今度みんなで赤飯たかなきゃ」
男「お、女!? 女さん!? 違うから!」
少女「僕のこと……」
男「あ、ああ、好きだよ! そうじゃなくって……」
男(胸! 胸が当たってるんだって!!)
女「そりゃあんた、『当ててんのよ』」
男「人の思考読むなーーっ!!」
女「えー、まだあの子私があんたの彼女だって勘違いしてんの?」
男「らしい。何度も言ったんだけどなぁ」
女「ハァ……明日からあの子と二人きりなんだけど……」
男「ま、まぁここで誤解をとればね? なっ?」
女「ったく、こいつ。他人事だと思って……」
女「ってゆーか、あんた本当に『卒業』したわけ?」
男「してねぇよ! 毎日一緒に風呂入ってるだけ!」
女「なぁんだ。つまんないの。さっさとやっちゃいなさいよ」
男「あのなぁ……あいつはガキだぞ?」
女「年が何? そんなの世界の裏側じゃ関係ないんだって知ってるでしょ?」
男「だけど……」
少女「あの……準備できました」
男(味気のない真っ白なワンピースに大きな麦藁帽子か……似合うな)
女「おー、この麦藁帽子よく似合ってるねぇ! すっごいかわいいよ!」
少女「あ、ありがとう……男くんは?」
男「うん? あー……かわいいよ」
少女「へへっ」//
女「いちゃついてないでさっさと乗ってください、このやろー」
女「んで、近所で最大ののデパートにやってきました。と」
男「……あっつ。窓全開にして走っててあの暑さかよ」
少女「男くんはだらしないなぁ。僕はへっちゃらだったよ?」
男「そりゃ、生まれが違うから……」
女「で、どうすんの?」
男「とりあえず、こいつの服を買って、そのあとこれからの食材。帰りは二人に先に帰って。俺はあそこよってくから」
女「りょーかい。んじゃ、とりあえず服売り場行きますか」
女「じゃぁ、少女ちゃん。選ぼうか」
少女「ぼ、僕は別に……男くんが選んだものなら何でも……」
女「……さいですか。だってさー、ちゃんと選びなよ?」
男「え、俺? えっと……じゃぁこれで」
女「はぁ!? あんた舐めてんの? ただの無地のTシャツと短パンじゃない!」
男「べ、別にいいだろ? 何着たって。家でしか着ないんなら」
女「わかってないなぁ。好きな人といるんだから、可愛いかっこうしたいのが女心ってやつじゃない」
男(お前が言うのか?)
女「それをなに? 『じゃぁ』とか、『これで』とか。もっと真剣に選びなさいよっ!!」
男「っていったってわかんねぇし……」
女「ああ、もう! あたしが一緒に考える! 少女ちゃん可愛くなろ!」
少女「え、ちょっと」
男「……どうしてこうなった」
女「というわけで、いろいろ持ってきました」
男「……何その量。ファッションショーでもするつもり?」
女「気分的にはそんなところです。あ、中で着替え中だから覗くなよ」
男「覗かねぇよ……」
女「では、まず第一段! さわやかな夏を演じるスポーティーなあなたに! ノースリーTシャツとホットパンツ!」シャッ
少女「あ……あの。どうかな。僕似合ってる?」
男(ギリギリまで短いホットパンツから、細くきれいな足がでている。濃い小麦色の肌がやり、そのさわやかさを醸し出しているのか)
男(Tシャツは軽い柄が元気っぽさを主張し、あらわになった脇がとてもきれいな形を描いている)
男(地味にスニーカーも動きやすいものに替えられたらしく、それを気にしてか彼女はピョンピョンと跳ねる)
男(すると、もともとぴっちりしていたのか、彼女のへそや鼠蹊部がちらりと見え隠れしている。また、まだ未発達の彼女の胸が小さいながらもそTシャツ越しにその存在を主張している)
男「……スゴク……カワイイデス」ハナヂダラダラー
女「はーい、DTさんには目に毒だったかしらねぇ。んじゃ、次はこれに着替えて」シャッ
少女「うん♪」
女「ほいほーい。お次はやんちゃ系ファッション! これで都会のストリートに出ても問題ない!」
少女「モグモグ」
男(鮮やかな黄色のスマイルマークと様々なペンキが塗られたようなデザインのオーバーオールに身を包み、ポケットの手を突っ込み立っている)
男(頭には缶バッチがいくつかついたキャップを斜めにかぶり、上目づかいで見てくる)
男「……何食ってんの?」
少女「ギャミュ」プーー
男(なんであるんだよ!?)
女(ストリートファッションには必需品だよね!)
女「第三弾はこれ! 猫耳パーカとしっぽ付スカート!」
少女「にゃ、にゃん?」
男()
女「エー、男くんが固まってるんで私が解説するけど……まぁ、みんなの想像にお任せするね☆」
少女「お、男くん? 僕似合ってるかにゃん?」
男「……あ、あぁ」///
女「男のにやけ面とか需要あるんすかね?」
男「う、うっせー!!」
女「じゃぁ、第四弾! 全国の男性が興奮しないはずがない! 某女学校制服コス!!」
少女「男の人はこういうのが好きなの?」
男(青を基調としたさわやかなセーラー服の半そでから細い腕が伸びている)
男(水色のスカーフが首もとで揺れていて、何ともかわいらしい)
男「……で、なんでランドセルまであるんだ?」
女「まぁ、コスプレセットみたいなもんだからね。少女ちゃんの実年齢ならもう背負うことはないけど似合うし、君が喜ぶかと思って」
男「俺はロリコンじゃねぇ!!」
女「へぇーー、ロリコンじゃないんだ。まぁ、これを見てもそういえんのかな?」
男「……次は何だよ」
女「そう焦りなさんな。少女ちゃーん。もういい? 開けるよー」ガラッ
少女「あ、あの……僕でもさすがに……その……は、恥ずかしいんですけど……」モジモジ
男(全身にぴっちりと密着し、体のラインを明確に表すそれは、決して今までのような『服』といったものではなかった)
男(これは……『スクール水着』だっ!)
女「大丈夫大丈夫。少女ちゃん肌綺麗だし、そんなのもの着れるのは若いうちだけだぞ!」
少女「で、でもこれ食いこみますし……」
男「お、お前……何着せてんだ、バカッ!」
女「えー、だってこれから暑くなるし、海行くことがあったら水着は必要じゃん」
男「だからってこれは……」
少女「お、男くんは……こういうの……好き?」//
男「」
男「ハイ、ダイスキデス」ハナヂブシャー
女(いやぁ、いじりがいがありますなぁwww)
男(結局あの服は全部買わされた……)
少女「次は食料品売り場だね」
男「とりあえず、俺のいない時ようの食料と……あっちでの非常食っと」
少女「……」ジーー
男(お菓子売り場か……)
男「何か欲しいものあるか?」
少女「えっ、いや……」
女「男様! ぼん○上げと缶ビールセットをなにぞと!」
男「お前には聞いてねぇ!」
女「するめいかでも可!!」
男「単なるつまみじゃねーか!」
男「ほら、何か一つくらいなら買ってやるから」
少女「えーっと……」
女「ぼ○ち揚げ……ぼんち○げ……貴方はぼん○揚げが食べたくな~る……」
男「やめろ」
少女「ぼ、僕は……男くんの好きなのが食べたい……かな?」
男(天使か)
男(とりあえず、色々なお菓子を買ってあげてしまった……)
少女「こ、こんなにいっぱい……いいの?」
男「まぁ、俺も好きなのばっかだし、女もいるから何とかなるだろ」
女「あんたがいない分の食材もってきたよー」
男「まぁ、こんだけあれば大丈夫か……そこに隠れているビール戻してくればな」
女「ビールくらいいいじゃん! ケチ!」
男「なんで、俺が明日から仕事で飲めないのに払うんだよ! 自分で買え!」
少女「ビール……」
男「お前はダメだかんな」
少女「ちぇっ」
男「じゃあ、俺はあそこよってくから、お前らで先に帰ってろ」
女「うーい、いこっか少女ちゃん」
少女「……勝手に、いなくならない?」
男「……あたり前だろ? ちょろっと買い物してくるだけだよ」
少女「絶対だよ? 絶対」
男「……ああ、絶対な」
女(絶対……ね)
カランコローン
男「オヤジ、例の物」
爺「ほらよ。もう準備はできてるぜ」
男「お早いこって。代金はいつも道理な」
爺「おう。……お前まだあの嬢ちゃんと一緒なのか」
男「……よくわかったな」
爺「てめぇの服んところに雪みてぇに純白の髪の毛が付いて何いってんだ。そんな髪の奴ぁ、あの嬢ちゃんしか知らねぇよ」
男「……だからなんだよ」
爺「悪いことは言わねぇ。さっさと別れちまったほうが身のためだぜ? お前にとっても、嬢ちゃんにとっても……『ダン!!』
男「……それ以上聞く必要はないな……悪いが帰らせてもらう……」カランコローン
爺「……ったく、若いやつらは血の気が多くて困るぜ。あんな風にけられちゃぁ、この店が壊れるだろって」
爺「バカはいつまでたってもバカのまんまだなぁ」
一方そのころ、男と少女の家
女「少女ちゃ~ん。そう無視しないでよぉ~~」
少女「……」プイ
女「洋服だって一緒に探したじゃーん」
少女「……それは……ありがとう、ございます」
女「何がそんなに嫌なのよ」
少女「……」
女「……もしかして、まだ私と男が付き合ってるって思ってんの?」
少女「!」ビク
女「だーかーらー! 誤解だってば! 」
少女「でも……男くんが昔の話するときはいつも女さんのことばっかで……」
女「まぁ、そりゃ、私とあいつは会社に同期で入ったし、仕事上ではパートナーだったけどさぁ……」
少女「夜だって一緒に寝たんでしょ!? おんなじテントで!!」
女「そりゃ、予算的に二つもテント使えなかったし……」
少女「そのまま……いい雰囲気になんかなっちゃって……」グス
女「だから、してないって! キスだってしてないわよ。じゃなきゃ、なんであいつがいまだ童貞なのよ!?」
少女「で、でも……男くんが……女さんのことばかり話すから……」グス
女(あ、これあかん奴や)
少女「ぼ、僕だってお゛とこぐんの話にでてみたい゛んだよぉ~~~」ウエーーーン
女(本心はこれかぁ……)
男「ただいまー」
女「遅かったわね。ざっと一週間くらい」センベイバリボリ
男「なにいってんだ? あれ? 少女は?」
女「少女ちゃんなら……」
少女「あ、男くんだ! おかえりなさーい!」ギュウッ
男「!?」アセダラダラ
少女「あれ? 男くーん?」
女「少女ちゃん。右手右手。包丁」
少女「あ! ご、ごめん。今お料理してたんだ。もう少し待っててねー」
男「……肝がひえたぁ。ていうか、何持たせてんだよ! 危ないだろ!?」
・・・・・・・
女「大丈夫だよ。彼女がやりたいって言ったんだし、扱いは慣れてるし」
男「でも……」
女「過保護すぎ。気持ちはわかるけど、いつかひとりで生きてくかもしれないんだからこれくらいはできるようにしなきゃ」
男「……そうだな」
少女「はい、僕特製カレーライスです!」
男「見た目はなかなか……問題は味だが……」パク
少女「どう……ですか?」
男「うん、美味い」
少女「やった!」ピョンピョン
男(エプロンつけて小躍りしてるよ。転ばなきゃいいけど)
女「ま、これも私の教え方がうまかったからだね!」
少女「途中からせんべい食ってるだけだったのどこの誰でしたっけ?」
女「そ、それは……誰だろォなぁ~~?」
男「おまえだろ」
男「風呂あがったぞ」
少女「んんー……」
女「ほいほーい。って、少女ちゃんずいぶん眠そうね」
男「今日はいつもよりはしゃいでたからな。料理も一人で作ってたし。頭乾かしたし、もう寝るぞ」
少女「んー……」フリフリ
女「ありゃりゃ。いやだってさ」
男「そういわれたって……」
少女「おとこくんと……まだ一緒にいるの……」ムギュウ
男「……取り合えず、ベッドで寝かせてくる」
女「りょうかーい」
男「ふぅ……やっと寝たよ」
女「一時間もご苦労さん」
男「あいつずっと離さなくてさ。あの小さい手によくあんな力があるもんだよ。そのくせ、俺が子守唄歌ったらコテンと寝ちまうんだぜ?」
女「ふふ。なんだかんだ仲いいじゃない」
男「べつに……さてと、あいつが起きてくる前に出ちゃいますか」
女「もう? もう少しゆっくりしていてもいいのに」
男「あいつが起きたらまた面倒なことになるだろ?」
女「そうかもしんないけどさ……」
男「じゃ、後は頼んだ」
女「必ず帰ってきなさい。生きて。絶対に」
男「保証は……」
女「あの子ね、言ってたわ『僕も男くんの話に出てみたい』って」
男「……」
女「さっき私に話したみたいに、彼女にも話してあげなさい。彼女のどこが好きか、どこがカワイイか、どこが楽しいか」
男「……」
ヒーロー
女「そのためにも。生きて帰ってきなさい。あんたはあの子にとって『大切な人』なんだから」
男「……僕は、そんなたいそうなもんじゃ……」
女「また『僕』って言ってる」
男「!? お、俺は」
女「無理しなくていいよ。あんたはあんたらしく、生きて帰ってくればいいの。帰ってきて、本心を伝えんの」
男「……いってくる」
女「行ってらっしゃい」
ギーー バタン
女「……相変わらず、不器用な奴」
女「……」
女(少女ちゃん落ち着かせるの大変だなぁ)ハァ
女「zzz……」
女「ん……ハッ!?」
女「い、いつの間にか寝ちゃってた! 少女ちゃんは……」
少女「あ、おはようございます、女さん。もう少しでご飯できますよ?」
女「へ……あ、ありがとう……」
女(思ったより荒れてない?)
少女「男くんがいない中、僕がしっかりしないといけませんしね。そう、男くんはいないんだから……男くんはいないんだ……男くんはいないんだ……」
女「しょ、少女ちゃん! なんか焦げ臭いけど……」
少女「へ? ……あ! 魚火にかけたまんまだ!!」タッタッタッ
女「行っちゃった……大丈夫かな」
女「…………」
少女「女さん。洗濯物干してきますね」
女「…………」
少女「女さん。掃除機かけるんでどいてください」
女「……」
少女「女さん。お風呂わきましたけどどうします?」
女「あ、はい。入ります」
女「ふーー」カポーン
女「いやー、息詰まるわーー」
女「しっかしなんていうかなぁ。無理をしているっていうか……」
女(頑張りすぎてる感があるよなぁ……)ブクブク
女(どうしたものか……)
ゴソゴソ
女(ん? 少女ちゃんが脱衣所に?)
ガサゴソガサゴソ
女(なにしてんだろう……)ソーット
少女「……」ゴソゴソ
女(えーっと、あれ? 昨日男が脱いだ服だ。まだ洗濯してなかったんだ)
少女「!」パァア!
少女「男くんの……パンツ!」ギューーー
少女「男くんさみしいよぉ……男くん男くん男くん……」スーハースーハー
女()ドンビキ
女「年頃の娘がなんばしよっとかーー!!」
少女「うひぃっ!?」
女「何してるの少女ちゃん!? はたから見たらめっちゃ変態だったよ!?」
少女「お、女さんこそ、何覗きなんてしてるんですか!?」
女「いや、見るよ! 風呂入ってたら、いきなり脱衣所でガサゴソやってたら普通見るよ!」
少女「で、でも」
女「それがなに! なんでこれから同居する子が同僚の下着の匂いかいで恍惚とした表情でいるわけ!? 犯罪もんだよ!!」
少女「我慢できなくって//」
女「我慢って何!? ていうか、そこはいいとしてまだ一日目だよ!? 一日目からこんなハイペースなわけ!?」
少女「ハッ! あ、あげませんからね! これは僕のですから!!」
女「誰がいるか―――!!」
女「はぁ、はぁ、はぁ……」
少女「と、とりあえず、お風呂入りなおしたらどうですか? その、僕も入りますし」
女「うん……そうする」
少女「し、失礼します……」カポーン
女「で、なんであんなことしたわけ」
少女「好きな人の匂い嗅ぎたいって思うの、当たり前じゃないですか」フンスフンス
女「いや、全然」
少女「そ、そんな……」ガーン
女「少女ちゃん今までもそんなことしてたわけ?」
少女「えーっと……男くんが仕事の時はよく……」
女「……そのこと男は」
少女「知ってるわけないじゃないですか! 僕はそんなへまはしませんよ」
女(……男さん、あなたんとこの子は確信犯でした)
少女「第一知られたら『全部自分で洗う』って言いだすにきまってるじゃないですか。いやですよそんなの」
女「あれ? そういえば思ったけど少女ちゃんって家事できるんだ」
少女「一応分担でやってますよ。男くんも『筋がいい』って褒めてくれたんです!」
女(じゃあ、私は特にはやることはないのか)
少女「ただ、上の方の物は届かないし、洗濯物の干すのはできないので乾燥機使いますけど」
女「あ、じゃあそこら辺は私するよ」
少女「あと、なぜか料理だけはさえてもらえないんですよね……」
女(そりゃ、刃物持たせたら危ないもんな……この子は特に)
少女「あ、それと……女さん」
女「ん、なに?」
少女「……シャンプー一人じゃできないので……手伝ってくれますか?」
女(こういうところは年相応だよなぁ……)
女「ふー、あったまったー」
少女「女さんもアイス食べますか?」
女「お、アイスかいいねぇ~~、ん?」
少女「? どうかしたんですか?」ペロペロ
女(……ソフトクリームが垂れて彼女の肌に……)
少女「あ、またよごしちゃった」
女「……ねぇ、このアイス食べてるとき、男は何してた?」
少女「何って……確か頭壁にぶつけてたけど……」
女(訂正。お前らどっちも変態だったわ)
数時間後……
少女「ん……」
女「おや、おねむかい?」
少女「まだ……おきれます……大人……だもん」
女「はいはい。ベッドに行こうねー」
少女「う……スース―」zzz
女「ありゃりゃ、寝てしまいましたか。よいしょっと」
女「こうしてみると、ただの可愛い女の子なんだけどなぁ……」
女「……しかしまさかこんなことになるなんてね」
~~どっかの紛争地域~~
バババババババババババババババババババ
男「くそ! どんだけ敵いるんだよ!」
チャラ男「まーまー。やっこさんとしても、ここは落としたいだろうしね~」
男「だからって、無関係の市民巻き添えにしていいわけねーだろ」
チャラ男「ひゃひゃ。巨人が歩いてく先の小人を気にするか? 人間がありを踏み潰すのを躊躇するか?」
男「だろうけどさ――」
ヒューードッゴーーーン
チャラ男「ウっひゃー、にしたっていつまでもここにはいられねぇな。おい、そっちはどうだー」
大男「……」コク
チャラ男「おk。んじゃそっちから行こうぜ。おい、男! 分かったな」
男「ああ。今行く」
チャラ男「俺もこんなとこんでのたれ死ぬのはいやだぜ。お前だって童貞のまま死ぬのはやだろ?」
男「ど、童貞ちゃうわっ!?」
大男「……」
チャラ男「ん? ああ、少女ちゃん? バカいえ、こいつがそう簡単に抱けるわけねーだろ。筋金入りの童貞だからなー。あひゃひゃ!」
男「言いたい放題言いやがって………」
チャラ男「でもよ。あの子待ってんだろ? じゃ、生きて帰らなきゃな」
男「! ……ああ!」
??『ごめんなさい……ぶたないで……ごめんなさい……やるから……ちゃんと……ちゃんとやるから……』ブルブル
女「……ん? 少女ちゃん?」
少女『ごめんなさい……やだ……ご、ごめんなさい……』ガクガク
女「少女ちゃん!? 少女ちゃんっ!!」ダキッ!
少女『ごっごめな……やだ……いゃ……やめて……』ガクガク
女「大丈夫……大丈夫だから……もう、心配ないから……」ギュー
少女「う……うぅ……」ヒューヒュ-
少女「お……男…くん?」
女「うんうん。男だよ。ここにいるよ」
少女「あ、あた……ぼくは……」
女「大丈夫、大丈夫だから……ね?」
少女「う……うん……」
少女「スース―……」💤
女「眠ったかな……」
女(でも、思った以上に後遺症はひどいみたいね……あいつは……どうするのかしら)
~~数日後~~
少女「……」ソワソワ
女(男たちの仕事が無事終わり今日の午後帰ってくると聞いてからというもの、ずっとああやってそわそわしてるけど……疲れないのかな)
少女「あ、あの。女さん。変じゃなおですか? 僕の恰好」
女「大丈夫よ。ちゃんと私がコーディネイトしたんだから」
女(清楚感のある白いワンピース。やっぱりこの子は肌だした方が可愛いわね)
少女「あの……女さん」
女「ん、どうかした?」
少女「……ごめんなさい! 最初のころずっと嫌がっていて……女さんは何も悪くないのに……僕が勝手に勘違いしてて……」
女「あー、それ? 別にいいわよ。今更」
少女「え!? で、でも。その後もずっと僕にやさしくしてくれて……料理なんかも教えてくれて……やっぱり、大人だなって……」
女「もういいって。今はこんなに仲良しなんだから」、ムギュ
少女「ハ、ハウワッ!?」アセアセ
女(かわいい)
女「いい? 少女ちゃん」
少女「な、なんですか?」ドキドキ
女「あなたが今まで過ごしてきたのは日の届かない暗闇だったかもしれない。助ける人のいない孤独な谷だったかもしれない……」
女「でもね? これからは違うのよ。普通におしゃれして、普通に恋をして、普通に幸せになれる。その権利があるのよ」
女「そのために私や、チャラ男や、大男や、そしてあいつが――男がいる。それを忘れないで」
少女「えーっと……??」キョトン
女「難しかったかな? 幸せになってねってこと」
少女「! は、はい!!」
女「いい返事だ。それじゃあ私はもう帰るね」
少女「えっ!? もう帰っちゃうの……」
女「うん。あなたと男の再開を邪魔したくはないしね」
少女「女さん……あ、ありがとうございました!!」ペコッ
女「ふふ。頑張ってね。応援してるよ」
少女が処女かどうかだけ教えてクレメンス
>>74
女「あんたねぇ……処女かどうかとか関係ないでしょ。これだから最近の男は……」
そういうのいいんで教えてください。はい、少女さん。
少女「へぇッ!? え、えーっと……その…ぇ、Hなことは……まだ……なぃ……です」//
女「少女ちゃん!? 言わなくていいんだよそんなこと! 後、男もガッツポーズすんな気持ちわるい」
男「やっと帰ってきた……」
男(結局あっちには一週間ほどしかいなかったのだけど、数か月この家に戻ってないような気がする……)
男(それこそ一人で暮らしてた時は仕事してる日のほうが多かったのにな……んなもんでみんなに『仕事人間』だの言われたっけ……)
男(やっぱりあいつと一緒に暮らしてきたからかな……)
男「ただいまー」ガチャ
少女「あ!」トテトテ
少女「おかえりなさい! 男くん!」ダキッ
男「…………」ポロポロ
少女「へっ!? ど、どうしたの!? 男くんどっか怪我でも……」アセアセ
男「なんでもない……なんでもないんだ……」ギュゥッ
少女「! ……うん。本当に……無事でよかったよ……」
男「ああ。ありがとな」ナデナデ
少女「へへへ」//
男「あれ……その恰好……」
少女「ああこれ?」エプロンヒラヒラ
少女「男くん疲れてるだろうからご飯作って待ってたんだ♪」
男「なっ! 包丁は危ないから使うなってあれほど……」
少女「大丈夫だよ、それくらい! 僕だって女ちゃんに教えてもらって料理できるようになったんだから!」
男(そりゃ包丁はうまく使えるだろうけど……)
少女「と、いうわけで。男くんはそこに座って待っていてよ」
男「お、おおぅ……」
少女「ふふ~~ん♪」トントントン
男(鼻歌交じりに包丁で野菜切ってるよ……なかなか様になってるな)
少女「次はお肉を……」
男(すこし見ない間に大きくなっちまって……)
男「……」
男「…………案外暇だな」
男(荷物でもかたしとくか……ん?)
少女「……あ、あの男くん」モジモジ
男「どうした?」
少女「う……上の方のお皿……届かないから、とってくれる?」
男(うん、こういうところは変わってなかった)
男「ほいよ。気を付けろよ」
少女「うん……ごめんね。ゆっくりしてって言ったのに、手伝わせちゃって……」
男「あーそのことなんだがな。あっちで一人で待ってるのも結構暇なんだ。よかったらこっちで手伝わせてくれないか?」
少女「そ、そりゃ僕としても嬉しいけど……でもせっかく僕の手料理食べさせてあげられると思ったのに……」
男「作るのはお前がやればいいさ。俺はさっきみたいに届かないところやオーブンみたいに危ないとこだけ手伝うからさ」
少女「そ、それならいいかな……」
少女「ふ、夫婦みたいだし」//
男(……そういうのはもう少し聞こえづらく言ってくれないかなぁ)//
少女「はい! 出来ましたよ!」
男「ほーハンバーグか。よくできてるじゃないか」
少女「あ、待って待って。男くんのはこっちの皿」
男「ん? 何か違うのか……ってこれは!」
男(ハ、ハート形のハンバーグだとッ!?)
少女「へへへ。女ちゃんに教えてもらったんだけど、この方が絶対いいって言われてさ」
少女「そのほうが、僕の気持ちもしっかり届くから……って男くん!? 鼻血出てるよ!?」
男「だいりょうぶ……これけちゃっぴゅりゃから」ハナヂドバドバ
男「それじゃぁ、改めて。いただきまーす」
少女「ど、どうぞ……」
男「……」チラッ
少女「……」ジーー
男(これ、こっちが食わないと手を付けないやつだよな………やれやれ)パク
少女「!」ビクッ
男「……うん」モグモグ
少女「ど……どうかな……」ドキドキ
男「うん。おいしくできてるよ。最高だ」
少女「……ほ、本当?」
男「ああ、本当だよ」
少女「や、やったー!」ドーン
男「うわっ! いきなり抱き着いてくるなよ。飯食ってるんだし」
少女「ご、ごめん……ただ、嬉しすぎて……えへへ」
男「まったく……ほら、ちゃんと席について。お前も食べてみろよ」
少女「はーーい」
少女「あ、そうだ! 忘れてた。男くん男くん」
男「ん? なんだ」
少女「はい。アーン♪」
男「……あ、あーん」モグッ
少女「よしよし。女ちゃんにこうしなさいって言われてたんだー」
男(女、グッジョブ!!)
男「うし。じゃぁ次は俺だな。はい、あーん」
少女「へぁっ!? ぼ、僕はいいよ」
男「あーん」(無言の圧力)
少女「あ……アーーン」//モグ
少女「んっ、アフっんっ」モグモグ
少女「ーーん。っふ、はぁ~」ゴックン
少女「ちょっと男くん! 大きすぎるよ!! 飲み込めないかと思ったじゃん!」
男「ははは、ゴメンゴメン」
男(落ち着けーー、落ち着けーー俺)
男「ふーー、あったまったー」
少女「ふふ、久しぶりに一緒にお風呂入ったね」
男「にしても、お前ひとりでシャンプーできるようになったとはなぁ……驚いたよ」
少女「でしょ? 女ちゃんにしゅぎょうしてもらったんだー」
男(ちょっぴり寂しい気分で、あるけどな)
男「さてと、後は歯磨いて寝るだけだな」
少女「あ、寝る前ににちょっと話したいことがあるんだけど……いいかな?」
男「ん? じゃぁ、布団は言ってからな」
少女「う、うん……」
男「うし、入ったな。じゃぁ、話し始めていいぞ」
少女「……うん。ちゃんと聞いててね」
昔々、ある小さな村に小さな女の子が住んでいました。
その子は特に小柄で、でも、村のみんなから愛されてきました。
しかし、その幸せは長くは続きませんでした。
その村に国のえらい人がやってきて、ぐんたいを置いていったのです。
その村は戦場にされるそうでした。
村人たちはみんな兵士として戦い、死ぬことを強制させられました。
銃を持ち、ナイフを構え、毎日毎日、人を殺す訓練をさせられました。
反乱をたくらんだ男の人たちは軍人に殺され、妻や子供は人質に取られ、毎晩毎晩おかされました。
小柄な子は子供過ぎたのでしょう。女としては扱われませんでした。
代わりに小柄な体を生かして、ナイフで相手を奇襲する役目を与えられました。
女の子はお母さんやお姉さんのようになりたくなかったから、必死に戦いました。
毎日、毎日、攻めてくる敵を陰から殺して殺して殺して殺して……
少女「殺して殺してころしてころして……」ヒューヒュー
男「おい……少女? しっかりしろ、少女!」
少女「ころして……お、おとこ……くん?」
男「大丈夫か? 無理しなくてもいいんだよ」
少女「……」スーハースーハー
少女「うん。大丈夫。ちゃんと伝えられる」
男「そうか? ……本当に無理だったら言わなくったっていいんだぞ?」
少女「ううん。僕がしっかり伝えたいから。だから大丈夫。再開するね」
そんな毎日が何回も過ぎたある日。いつものように、やってきた敵を殺そうとした女の子はあっけなく捕まってしまいました。
相手は異国の三人組の男でした。三人とも、英語とも、現地の言葉でもない聞きなれない言葉で話していました。
1人は女の子の数倍もの慎重をした物静かな大男でした。
1人はいつもへらへらと笑っている金髪の男でした。
そして、もう一人は……きれいな短い黒髪のやさしい目をした男でした。
黒髪の男がひどくなまりのある英語で言いました。『もう大丈夫。僕らが来た。安心してくれ』と……
女の子は驚き、そして慌てました。こいつらは何を言ってるのだろうか。
女の子は恐れました。こいつらはあいつらと同じように、自分にひどい扱いをするんじゃないかと。
女の子はとっさに近くにあったナイフを拾うと男の首を切り裂こうとしました。
しかし、男はナイフにおびえるわけでもなく、その刃をつかむと女の子ごと引き寄せました。
『大丈夫。大丈夫だよ。もう君はこんなことをしなくていいんだ。もう、誰かを傷つけることも、自分を傷つけることもしなくていいんだ』
男はやさしく抱きしめながら続けます。『その綺麗な銀色の髪を返り血で赤く染めることもなければ、その肌を泥だらけにする必要はない。君は、本当によく頑張ったんだ』
女の子は泣きました。いっぱいいっぱい、泣きました。今まで絶対に人前で泣かなかったのに。枯れ果てたはずの涙が滝のように雪崩れていきました。
そして彼は女の子が泣きつかれて眠ってしまうまで、ずっと優しく抱きしめ続けてくれました。
次に女の子が目を覚ましたのは、小さな医療用のテントの中でした。点滴がしてあり、ベッドの上に寝かされていたのです。
女の子が外に出ようとすると、外で怒鳴りあう声が聞こえました。
テントの陰に隠れて伺うと、先ほどの男の人と敵国の軍人が言い争っています。
どうやら内容は捕虜をどうするかのようです。つまり、女の子のこれからのことです。
軍人は捕虜は殺すべきだと言っています。しかし、男の人は一向に首を縦に振りません。彼は捕虜にも自由を与えるべきだと主張しているそうです。
女の子は驚きました。そんな考えの人がいたなんて思わなかったからです。
後ろから声をかけられました。金髪の男です。
『調子はどう? ……そりゃよかった』 彼はへらへらと笑って近づいてきます。
女の子は彼に黒髪の男がなんであんなことを言うか聞きました。
彼は『ああ、あいつ? さぁねぇ……俺にもさっぱりさ。まぁ、あいつは昔からおせっかい焼きだからなぁ』といいます。
しばらくすると黒髪の男の人が帰ってきました。『どうだったよ』金髪がききます。
『何とか、承諾は得られたよ。元からほとんど生き残ってなかったしな』そこまで言って黒髪は女の子はに気付きます。『お、目覚めたか。痛いところはないか? ……よかった』
『どうすんだよこの子』
『どうするって言ってもな……なぁ、君の家族は……ってもういないよね。ごめん』
黒髪はそういうと謝ってきました。なんで謝るか、女の子はわかりませんでした。
『……なぁ、行くと来ないんなら、一緒に来ない? 僕も独り身なんだ』黒髪が言います。
『はぁ!? お前何言ってんの!? まじかよ』金髪が驚きます。
『別にいいだろ。会社には迷惑はかけてないんだし。女から上に掛け合ってもらえば済む話じゃん』
『だからってもなぁ……なぁ、こいつと一緒にいてもいいか?』金髪がきいてきます。
女の子はうなずき返しました。ここで彼を失ったら、自分には何も残っていないだろうから。それに、彼に抱かれた時の安心感がとても心地よかったから。
『ホラな、この子もそういってるんだしいいじゃんかよ。えーっと……君の名前を教えてくれる?』
『……少女』
『うんいい名前だね。僕は「男」。これからよろしくね。それじゃぁ、一度女に報告に行ってくるね』そう言って男はテントから出ていきました。
『ったく、面白い状況にしやがって。ひゃひゃ』金髪が笑います。
『……ねぇ、「boku」って何?』
『んあ? 聞いてたのか……えーっとダナ……英語で言う『I』だな』
『ふーん……「boku」か……「ぼく」。ふふ、一緒だ』女の子は小さく笑いました。それはとても久しぶりにした笑顔でした。
それから、男の人と女の子は異国で暮らし始めました。一週間が過ぎ、一か月が過ぎ、半年が過ぎると彼女は異国の言葉をしっかりと話せれるようになっていました。大好きな彼と話したかったからです。
女の子はほかにもたくさんのことを頑張りました。彼と一緒にいたかったからです。
彼は……彼女のヒーローでした。おとぎ話の中の王子様でした。だから……
チュッ
男(少女がしゃべるのをやめて、唇を重ねてきた。とっさのことで、俺は抵抗も何もできなかった)
少女「ぼ……僕は、あなたが、大好きです。どんなに嫌われても、どんなに拒否されても、絶対、ずっと……ずぅっと、大好きです」ポロポロ
男(涙を浮かべながら、彼女はそうつづける。ああ、もう。そんなの、僕だってわかってたさ。だからって……お前の未来をつぶしたくはなかったんだ)
男(目の前の少女をもう一度見る。彼女はこれからどんな道を歩くのだろうか。どんな景色を見るのだろうか。どんな笑顔をするのだろうか。僕はそれを見たいと思った。だから……)
男「少女!」ギュ
少女「ひゃ、ひゃい?」
男「好きだ。大好きだ。一生一緒にいてくれ」
チュッ
男(やさしく、彼女の唇にキスをした)
少女「…………へ?」
男(何をされたか全く理解していないようで、口をぽかんと開けている)
少女「……ホ、ホント?」
男「ああ、ホントだ」
少女「―――—―――ッ!!」ダキッ
男「うわっ!」
少女「大好き大好きだーーい好き! ぜっっっったいに離さない!! ずっと、ずっと一緒にいるんだからッ!!」ギュゥー
男「ああ、俺もだ」
少女「このまま抱っこしててよ? 男くんの抱っこはぼくだけの物だもん」
男「はいはい」ナデナデ
少女「えへへ―。……ねぇねぇ、男くん」
男「ん?」
少女「もっかい……キスしよ?」//
~~居酒屋~~
チャラ男「ほー、で、ついに結ばれたと」
男「ま、まぁそんなところです……はい」//
女「ったく、あんたもさっさと好きだっていえばいいものを……ああだこうだ言ってごまかして」
チャラ男「まぁまぁ、いいじゃねぇか。俺は祝うぜ。な! 大男」
大男「……」拍手パチパチ
男「あ、ありがとう。ハハハ…………」
チャラ男「で、どうだったよ。脱童貞は!」
男「いや……それがさ……」
チャラ男「………ま、まだやってないだぁ~~~~!?」
女「な、なんで!?」
男「い、いやだって。あの日は二人ともそのあと寝ちゃったし……一応、彼女が18になるまではしないって約束して……」
チャラ男「うわー、まじかぁー。なえるわぁ」
女「何よそれ……祝い損じゃないのぉ~~」
男「え!? さ、さすがにひどくないか!? お、大男。お前なら!」
大男「いや、さすがにないわ」
男「」
チャラ男「あひゃひゃひゃ!! 大男も言うなぁ――。でもそうだぜ? せっかく一人称も僕から男らしい俺に変えたってのに中身が伴ってなくちゃぁな」
女「まったく、これだからいつまでも坊ちゃんって言われんのよ」
大男「……」ブーーブーー
男「あ、じゃぁ、僕はこれで。少女が待ってるし。じゃ」バン! ダーーッシュ
チャラ男「あーあー、いっちまいやがった」
女「ま、いいんじゃない? 本人が幸せなら」
大男「………」コクコク
チャラ男「……だな。さ、男の分まで飲み明かすぜーー!」
オーウ! ガヤガヤ……
男「はぁ~、ただいま~」ガチャ
少女「もう。遅いよ? 楽しんできた?」
男「まぁね。みんなも元気そうだったし何よりだよ」
少女「それはよかった。僕も今度連れて行ってよ。女ちゃんとも話したいしさ」
男「ああ、分かった」
男(『ただいま』って言って、『おかえり』って帰ってくる幸せ。そんな歌があった)
男(当時はわからなかったけど、今ならわかる。それがいかに幸せかってことに)
男(だから俺は……この小さな少女を守っていこうと思うんだ)
少女「……」ジー
男「ああ、今行くよ……どうかしたか?」
少女「ううん。ねぇ、男くん」
男「なんだ?」
少女「愛してる」
男「ああ、俺もだ」
fin.
こんな駄文に最後まで付き合ってくれてありがとう。おかげで無事完結できました。途中だれてしまって申し訳ない。属性過多って難しいな。
もうラブコメはいいや。童貞が書くもんじゃない。
依頼出してくる。またどこかのスレで会った時はよろしく。では。
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