八幡「桃太郎」 (36)

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携帯壊れたのでこのままいきます。
慣れてないので遅くなったらすいません。

むかーしむかしあるところに、金髪おじいさんと金髪おばあさんがいました。

金髪爺は家でマックブックを……え?

金髪婆は家で洗濯機を回していました…………。

ちょっと?これ絶対昔じゃないでしょ?

めちゃくちゃ現代してない?

隼人[爺]「」カタカタ


優美子[婆]「洗濯機はやっぱ東芝っしょ」


隼人「爺」「ちゃんと大切に使えよ」


優美子[婆]「当たり前だし。隼人が買ってくれたんだしね」


おい、このババア洗濯機は東芝とか言ってるんだけど?

むかーしむかしあるところに、じゃなくて、絶対今の日本だろここ!!

隼人[爺]「」カタカタ


優美子[婆]「洗濯機はやっぱ東芝っしょ」


隼人「爺」「ちゃんと大切に使えよ」


優美子[婆]「当たり前だし。隼人が買ってくれたんだしね」


おい、このババア洗濯機は東芝とか言ってるんだけど?

むかーしむかしあるところに、じゃなくて、絶対今の日本だろここ!!

すいませんミスりました。

あ、続き続き。

金髪婆が洗濯していると、洗濯機の中から桃が出てきました。

……洗濯機の中から桃が出てきました?


優美子[婆]「ちょっ、隼人!洗濯機から桃が出てきたんだけど!?」


隼人[爺]「あー、時々あるよなそういうこと。どうせだし食べるか」


優美子[婆]「わかった。あーしが真っ二つにするね」パッカーン


隼人[爺]「こ、これは?」


優美子[婆]「桃の中から子ども!?」


あー…………はい。

洗濯機から桃は時々あるそうですね。そうですね。

桃をぱっか~んと割ると中からなんと男の子…………いや、男の娘が出てきました。


彩加[桃]「おばあちゃんたち誰?」


優美子[婆]「その言い方だとあーしがババアみたいじゃん」


お前ババアだろ!

てか赤ちゃんの段階を吹っ飛ばしちゃってるね。

可愛いからいいけど。

隼人[爺]「俺は葉山隼人だ」


優美子[婆]「あーしは三浦優美子。あんたは桃から生まれたから戸塚彩加ね」


はい、八幡気づいちゃった。

この二人一緒に住んでるのに名字が違うね。

なんだか普通の夫婦のようではない気がする。

それに桃から生まれたから戸塚彩加ってなんだよ。


隼人[爺]「何言ってるんだ優美子。桃から生まれたから桃太郎でいいだろ?」


優美子[婆]「ま、隼人がそう言うならいいけど」

彩加[桃]「……桃太郎。おじいちゃんおばあちゃん。僕、種子島に鬼退治に行くよ」


隼人[爺]「なっ、無茶だ!鬼たちは凶暴なんだぞ!」


優美子[婆]「………」


彩加[桃]「でも鬼たちは悪さをしているんでしょ?だったらほっとけないよ!」


隼人[爺]「し、しかしな……」


優美子[婆]「…行ってきな」


隼人[爺]「優美子!?何言ってるんだ!?」


優美子[婆]「こいつも一人の男になったんだよ。それにあーしたちの育てた子でしょ?きっと強い子だから大丈夫」


彩加[桃]「おばあちゃん……」

お前ら育ててないし、桃太郎は種子島とか言ってるし、確実にここ日本って決まりましたね

まぁ、そんなこんなできびだんごを持ち、桃太郎は種子島へと鬼退治へ向かいました。

×××

桃太郎は旅の途中で犬に出会いました。


結衣〔犬〕「桃太郎さんどこ行くの?」


彩加〔桃〕「種子島へと鬼退治に行くんだ!」


結衣〔犬〕「ならあたしも付いて行ってあげる!代わりのお腰に付けたきびだ」グゥー


彩加〔桃〕「…………お腹空いてるの?」


結衣〔犬〕「…………」コクリ


彩加〔桃〕「それならきび団子あげるね。はい、どうぞ」


結衣〔犬〕「あ、ありがと」パクッ

結衣〔犬〕「!!なにこれ!?うまっ、ちょーうまい!」パクパクパクッ


彩加〔桃〕「あはは……きび団子、なくなっちゃった」


結衣〔犬〕「ご、ごめん!美味しくてつい…………。作り直すから」


彩加〔桃〕「大丈夫だよ?気にしないで」


結衣〔犬〕「うぅー。お、鬼退治にお供します!」


彩加〔桃〕「あ、ありがと」


こんな感じで犬が仲間になりました。

犬は食べ過ぎたきび団子を作り直しながら歩き出します。

器用だなこいつ。

なんかあれだ、会話だけで進んでいくとナレーションしなくていい分、俺が楽できていいな。

×××

桃太郎と犬が歩いていると猫に会いました。

桃太郎に猫は出てこなかったと思います!

おかしいと思います!


結衣〔犬〕「こんにちは!」


雪乃〔猫〕「こんにちわ。あなたたちは何処へ向かおうとしているのかしら?」


彩加〔桃〕「種子島だよ。鬼退治に行くんだ」


雪乃〔猫〕「そう、気をつけてね」


彩加〔桃〕「うん、ありがとね」


結衣〔犬〕「えー?付いてきてくれないの?」


雪乃〔猫〕「私が付いていくメリットがないでしょう」


結衣〔犬〕「……負けるのが怖い、とか?」


雪乃〔猫〕「…………」ピクッ

雪乃〔猫〕「言ってくれるじゃない。これでも私の特技は合気道なのよ。鬼退治なんて猫飯前よ」


結衣〔犬〕「んー…………、でも実際に見てみないと証明にならなくない?」


雪乃〔猫〕「…………いいでしょう。そこまで言うなら同行しようじゃない。行きましょうか桃太郎さん、犬さん」


彩加〔桃〕「付いてきてくれるんだ。ありがと!頼もしいな」


結衣〔犬〕「いつの間にか猫さんが仕切ってる!?」


えーと…………

こんな感じで出てくるはずのない猫が仲間になりました。

猫が合気道ってなんだよ…………。

×××

桃太郎と犬と猫が歩いていると、それそれは孤高でイケメンな狐に出会いました。

狐も出てこなかったと思うけど、ここまでカッコいい狐なら問題ないよね!


結衣〔犬〕「こんにちは!」


八幡〔狐〕「う、うす」


結衣〔犬〕「今から鬼退治に行くんだけど一緒に行かない?」


八幡〔狐〕「いや、俺は今日ちょっとあれだから」


結衣〔犬〕「何かあるの?」


八幡〔狐〕「あー…………あれだ。家庭の事情がな」


結衣〔犬〕「……そっかー」


雪乃〔猫〕「仕方ないのよ犬さん。この目が腐っている狐さんは、オスのくせに鬼が怖いのよ」


八幡〔狐〕「べべべべ、別に怖くなんかないし?」


彩加〔桃〕「付いてきてくれない…………かな?」


八幡〔狐〕「困っている人を見過ごすわけには行きませんね。お供しますよ桃太郎さん」


結衣〔犬〕「なんか態度すっごい違う!?」


雪乃〔猫〕「下心丸出しね」ハァ

結衣〔犬〕「そうだ!お近づきの印にあたしが作ったきび団子あげるよ!」サッ


八幡〔狐〕「お、ありがとな。いただきます」パクッ

八幡〔狐〕「…………ぐへぇあ!!」バタン


彩加〔桃〕「……………………」


雪乃〔猫〕「……………………」


結衣〔犬〕「あ、あれ?なんか気絶しちゃったね。猫さんも食べる?」


雪乃〔猫〕「い、いえ。私は遠慮しておくわ。それより種子島へ急ぎましょう」


結衣〔犬〕「狐さんはどうするの?」


彩加〔桃〕「あ、僕が運ぶよ」ヨイショ


狐は犬が作ったきび団子を食べて気絶してしまいました。

あの犬…………なんてもの作りやがる。

狐も気絶しているときに、桃太郎におんぶされる喜びに気づかず悲しいだろう。

俺なら泣いちゃう。

×××

桃太郎は仲間と共に旅をして、とうとう種子島へと到着しました。

今さらだけど種子島に鬼っているのかな?

とか思ってたけどそこにはたくさんの鬼がいました。


戸部〔鬼〕「っべー!そろそろ俺たち鬼の時代きまくりんぐっしょ!」


大和〔鬼〕「それな」


大岡〔童〕「だな」


姫菜〔鬼〕「ぐふふふ。男3人仲むつまじく」


いろは〔鬼〕「ちょっと戸部先輩うるさいです。静かにして下さい」


めぐり〔鬼〕「まぁまぁ、一色さん。戸部くん……だっけ?彼なら仕方ないよ。それより、あの人の方がちょっと……ね?」


義輝〔鬼〕「ぐうぅ!こ、これは。我の角に宿った神の力が溢れ出ようとしているのかぁぁぁーー!!」


沙希〔鬼〕「……うざ」


かおり〔鬼〕「それある!」

おっとー!

ここぞとばかりにキャラを出してきたぞ!

数人いない人とかいるけどそれは仕方ないね。


小町「おにーちゃん!」


……は?


小町「お兄ちゃん聞いてるの?は?じゃないでしょ!」


え?なに?なんでナレーションに話しかけてきてんのこいつ?


小町「やだなぁお兄ちゃん!小町には〔鬼〕とかついてないでしょ?役職なしだよ。だから何してもいいんだよ!」


いや、何その理屈?

てかだったらナレーション変わってくれよ。

俺狐役でも出てるんだからさ。


小町「ナレーションばかりで疲れたでしょ?小町はお兄ちゃんの癒しになろうと思ったんだよ」

小町「ま、小町はもうすることないから戻るよ。バイバーイ」


お、おう。

あいつ本当に何がしたかったんだ?

鬼たちが盛りがあっている中、桃太郎たちは種子島へと到着してました。


彩加〔桃〕「ここが種子島かぁ」


結衣〔犬〕「結構綺麗だね!」


雪乃〔猫〕「さっさと鬼を退治して帰りましょうか」


彩加〔桃〕「あっ、大変だよ。僕たちが来たの鬼にバレちゃったみたい。こっちに来るよ!」


戸部〔鬼〕「お前が桃太郎か。ぶっ飛ばしてやるよ!」


大和〔鬼〕「やるぞ!」


大岡〔童〕「おう!」


雪乃〔猫〕「ここは私に任せて」


そう言った猫はバカ鬼3人組を、千切っては投げ千切っては投げしました。


彩加〔桃〕「すごい!」


結衣〔犬〕「ね、猫さん強い!」


彩加〔桃〕「これ僕たちいらないんじゃないかな?」


雪乃〔猫〕「そうも言ってられないわよ。ほら次が来るわ」

いろは〔鬼〕「これってー、戦わないといけないんですかぁ?わたしそろそろ帰りたいんですけど」


めぐり〔鬼〕「私も帰ろうかな。これでも受験生だから勉強しないといけないんだ」


姫菜〔鬼〕「あ、夏コミ行かなきゃ」


義輝〔鬼〕「ぽむぅ。我も〆切が迫っておるからのぉ」


沙希「帰って弟たちにご飯作らなきゃ」


かおり〔鬼〕「やばっ!17時からバイトだったんだ」


そう言って鬼たちは、全員帰って行きました。

めでたしめで


陽乃〔鬼〕「まだ終わってないよ」

どうやらまだ鬼の大将、略して鬼大将が残っていたようです。


陽乃〔鬼〕「ちょっと比企谷くん?その言い方ガキ大将みたいでお姉ちゃん嫌だなぁ」


あ、すいません。

…………というよりなんであなたも話しかけてくるんでしょうか?

〔鬼〕って役職あるじゃないですか。


陽乃〔鬼〕「まぁまぁ、細かいことは気にしないの」


…………はぁ。


陽乃〔鬼〕「ほら、桃太郎がくるよ!ナレーションしなさい」


えーと……。

鬼大将が出てきたので倒そうと、桃太郎たちは戦いを挑みました。

雪乃〔猫〕「あなたが大将ね。覚悟しなさい」


陽乃〔鬼〕「ふふふ。妹の君がお姉ちゃんに勝てるかなぁ?」


雪乃〔猫〕「なん…………ですって?」


結衣〔犬〕「え?鬼の大将が猫さんのお姉さん!?」


はいちょっと待って!

そんな設定ないから!

いちいち世界観広げないでもらえませんか?

雪乃〔猫〕「あなたが、あなたが私の姉だって証拠なんてないでしょう!?」


陽乃〔鬼〕「証拠ね。確かに今は証拠はないわ」


雪乃〔猫〕「ならきっと嘘よ!」


陽乃〔鬼〕「でも今から証拠を作ってあげる」


え?君たち続けるのこれ?

このまま話し続けるの?

桃太郎って話なのに、桃太郎が置いてけぼりくらってるじゃん。

ちょっと?雪ノ下さん?

陽乃〔鬼〕「知ってた?あなたは呪いで猫になってるんだよ。だからその呪いを解いたら……ね」


この人さっきまでナレーションに話しかけてたくせに、なんで無視すんだよ!


雪乃〔猫〕「馬鹿馬鹿しいわね。呪いなんて存在しないわ」


陽乃〔鬼〕「呪いを解いてあげるよ。えいっ!」


その…………

これってまだナレーションいるんですかね?

俺もう無理なんだけど。


陽乃〔鬼〕「比企谷くん、早くしなさい。話が進まないでしょ」


あ、今は話しかけてくるんですね。

分かりましたよ、やればいいんでしょやれば。

鬼大将がそう言うと猫が光りだしました。

そしてなんと猫の姿が変わっていくではありませんか。


彩加〔桃〕「猫さん!?」


結衣〔犬〕「大丈夫!?」


桃太郎たちが驚く中、猫の姿は跡形もなくなり人間の姿に変わりました。

…………へ?

ここって鬼になるパターンじゃないの?

雪乃「わ、私は一体?」


陽乃〔鬼〕「そして私も、そして犬さんも!ほれっ!」


結衣〔犬〕「きゃっ!あたしも光りだした」


えっと……はい。

なんか次はこの2人が光って人間になりました。


結衣「これって……どうなってるの?」


陽乃「君たちは鬼退治に来たんだよね?でも、その鬼や動物みんなが人間の姿になって驚いている。そうだね?」


雪乃「……そうね。これはどういうことかしら?」


結衣「なんであたしたち人になっちゃったの!?」


彩加〔桃〕「え?…………え?」


おい、桃太郎本当に困ってるじゃん。

雪ノ下さん、説明をお願いします。

陽乃「実はね、鬼なんて存在しなかったんだよ」


……………………は?


彩加〔桃〕「そ、そんな……。だったら僕は何のために生まれてきたの!?」


あ、あれー?

それが生まれた理由だったの?


陽乃「鬼なんて存在しない。私たち人の心の邪悪な部分こそ、鬼そのものなんだよ!!」


……この人何言っちゃってんの?


雪乃「そういう……ことだったのね」


結衣「あ、あははは。実はあたしもそうじゃないかなって思ってたんだ」


違うから、そんなことないから。

大体体が光るとか言ってる時点で、人間じゃないでしょ。

犯人そこにいるよ!雪ノ下さんだよ!

陽乃「私たち人間は自分の悪い部分。言い換えたら鬼の部分も私たちそのものなんだよ」

陽乃「それでも、その思いを背負って生きていかなきゃいけないんだ」

陽乃「辛いこともあるかもしれない。だけどね、それでもそういった気持ち全てを受け入れなきゃ…………」


彩加〔桃〕「受け入れなきゃ?」





陽乃「本物じゃないんだよ!」





彩加〔桃〕「…………」


雪乃「…………」


結衣「…………」

…………や

やめてーーーー!!!

やめてよーーーーーーー!!!!!

違うから!

俺そんな鬼とかよく分からないこと全部ひっくるめて、本物とか言ってないから!

もっとこう……なに?

あれだよ、あれ。

雪乃「……これは、姉さんに一本取られたわね」


結衣「そだね、陽乃さんの言う通り!」


陽乃「おっ、分かってくれてお姉さん嬉しいよ」


彩加〔桃〕「だったらもう鬼退治なんて出来ないね。みんな、帰ろっか!」


雪乃「ええ」
結衣「うん!」
陽乃「そうだね」

あ、あれー?

これどうしたらいいの?


陽乃「比企谷くん、これで終わりだよ。早くまとめて」


……分かりました。

鬼退治なんて元々する必要なんてなかったのです。

桃太郎たちは退治するのではなく、自分の中の鬼という存在を受け入れることにしました。

こうして彼らはみんな仲良く暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。

〜〜〜〜〜

八幡「…………狐気絶したままじゃねぇかよ!!!」ガバッ

八幡「はっ、夢か」

×××

【放課後 奉仕部部室】

コンコン

雪乃「どうぞ」


いろは「失礼しまーす」


結衣「いろはちゃん、どうしたの?」


いろは「実はですね、少し相談がありまして」


八幡「はぁ…………」


いろは「あー!なんでため息つくんですか!?」


雪乃「それで、相談とは何かしら?」

いろは「あ、そうでした。クリスマスのイベントの時に、保育園に協力してもらったじゃないですかー?」


八幡「そういやそんなこともあったな」


いろは「それでですね、お礼にその園児たちに劇を見せてやれってことになったんですよ」


結衣「ほぇー、劇かぁ」


雪乃「何をするか決めているのかしら?」


いろは「それがまだなんです。しかも自分たちでアレンジを加えた話をしろって言うんですよ!」

八幡「…………それっておとぎ話でもいいのか?」


いろは「はい、大丈夫だと思います」


八幡「そうか」ニヤリ


結衣「ヒッキー何かあるの?」


八幡「……ああ」


雪乃「くだらないことじゃないでしょうね?」


八幡「大丈夫だ。たぶん」


いろは「ちなみに、何の話をするつもりですか?」


八幡「そうだな……………………」

八幡「桃太郎、でどうだ」


〜完結〜

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