モバP「だりやすかれんとパンツの日」 (15)



―――


加蓮「ねぇPさん」

P「ん? なんだ加蓮」

加蓮「Pさんはパンツ好き?」

P「お前はいったいなにを言ってるんだ」

加蓮「そのままの意味だけど」

P「……翻訳してくれないか?」

李衣菜「あ、あはは。今日は8月2日ってことで、語呂合わせで……パンツの日なんだそうです」

P「うお……ご、ごめん変なこと聞いたな」

泰葉「い、いえ……。そ、それで、意中の人にパ――し、下着を贈る日らしくて」

加蓮「んもう、なに照れてるの泰葉ったら♪」

李衣菜「いや、恥ずかしがるのが普通だと思うんだけど……」


ちひろ「ちなみに私は見せパン派です! コスプレには必須ですので!」

P「それはそれは。よかったですね」

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ちひろ「プロデューサーさんが冷たい」シクシク…

李衣菜「ま、まぁまぁ……」


P「で、その……パンツの日がなんだって?」

加蓮「うんっ、だからPさんにパンツをプレゼントしようって思ってね……」ゴソゴソ

加蓮「じゃん♪ 買ってきたの!」

P「……お、おお……」

加蓮「あれ、嬉しくない?」

P「いや、どう反応すればいいんだこれ……」

泰葉「ま、まぁそうなりますよね……」

加蓮「えぇ~。せっかく3人で選んだのにー」

泰葉「ほ、本当に恥ずかしかったんだから……! 店員さんにジロジロ見られるし……」

加蓮「そりゃ、美少女が3人もいるんだから当然だよ♪」

李衣菜「うわぁすごい自信……。そうじゃなくて、加蓮が際どいのばっかり手に取ってたからでしょ!」

加蓮「プレゼントなんだし、印象に残るのにしたいじゃない?」

泰葉「あ、あれは印象に残るというか、…………あぅ……!」カァァ

李衣菜「ちょ、泰葉~!?」

加蓮「あはは、もしかして『アレ』履いてるPさん想像しちゃったー?」

P「『アレ』ってなんなんだ……」

李衣菜「ただでさえ暑いのに沸騰させてどうすんの加蓮!」

加蓮「えへへ、ごめんごめん。でも李衣菜だって、あの『ロック』なの気に入ってたじゃない?」

李衣菜「うぐぅ!? そ、それは……いっときの気の迷いで……!」

P「『アレ』だの『ロック』だの、もうこのプレゼントの中身見るのが怖すぎるんだけど……」

泰葉「だ、大丈夫です……全力でそういうのは阻止したので」

加蓮「むー、つまんなーい」

李衣菜「と、とにかくっ。一生懸命選んだので……」

泰葉「大切に使ってくれたら……嬉しいです」

P「……うん。ありがとな、俺なんかのために」

李衣菜「なんか、じゃないですって。『意中の人』っていうのがポイントなんですから!」

泰葉「ふふっ、そうですよ。『意中の人』です、Pさんは……♪」

P「……俺まで暑くなってきたんだけど」

「「えへへ♪」」


加蓮「よしっ、じゃあ今すぐ脱いで着替えてみてよっ」

P「んん?」

加蓮「いひゃいいひゃい」ムニー


ちひろ「スタンバイおーけーです!」

P「なんのスタンバイですか。なんですかそのカメラは、誰を撮るつもりですか」

ちひろ「カメラ返してぇ……」グスグス

李衣菜「自業自得だと思いますけど……よしよし」ナデナデ


P「加蓮は俺の着替え見たいの?」

加蓮「見たい」

P「即答やめて、育て方間違えたのかと思うから」

加蓮「泰葉も見たいでしょ?」

泰葉「ふえっ!? みた、………………………………………………………………………………く、ない」

P「溜めが長いぞ!? そこは即答してくれていいから!」

加蓮「李衣菜は? Pさんの着替え♪」

李衣菜「えー、別に。着替え見るときは、こっちも見せるときだと思ってるし」

加蓮「……へ?」

李衣菜「深く言うつもりはないけど、お互い覚悟してからのほうがいいかなって。そういうの大事じゃん?」

泰葉「覚悟……」

李衣菜「うん。いずれ『そういうとき』がきたら、ね?」

P「おお……ちょっとかっこいいぞ、李衣菜」

泰葉「はい……。初めて李衣菜がかっこいいと思った……」

李衣菜「は、初めてってひどくない!?」

泰葉「くすっ、うーそ……♪」

李衣菜「むぅ……」


加蓮「…………」

P「あれ、加蓮?」

泰葉「固まってる……どうしたの?」

李衣菜「おーい、加蓮~?」フリフリ


加蓮「…………」

加蓮「お互い……見せる……」ブツブツ

加蓮「つまり……――――!!」


加蓮「」コテーンッ


李衣菜「わああっ!?」

泰葉「か、加蓮!?」

加蓮「きゅぅ……」プシュー

ちひろ「……うふふ。あんなことばかり言いますけど、一番乙女なのは加蓮ちゃんですね♪」

P「純情なのはいいんですけど……今回は完全に自爆ですね。……ちひろさん、カメラ返します」

ちひろ「やったぁ♪ たくさん撮っちゃいますね~♪♪」パシャパシャ


李衣菜「もー、なんで自分から話振っといて倒れるかなぁ!? このバカれん!」

加蓮「う、うぅ~ん……」

泰葉「は、早く氷をっ、Pさ~ん!」


P「はいはい、ちょっと待っててなー。……ったく、ふふふ」

ちひろ「ふふっ、真っ赤でかわいいです♪」パシャパシャ



―――朝、Pの家


P「履いてみたはいいものの……ハートマークでかいな」

P「……なぁ、俺に似合ってるか?」


ぴにゃこら太(ペット)「ピニャァ」


P「そっか……ま、あの娘たちが選んでくれたんだし、恥ずかしがることないか」


P「――よし、今日もプロデュース、頑張るぞ!」

ぴにゃこら太(ペット)「ピーニャ!」



おわり

というお話だったのさ
加蓮は純情、泰葉は奥手、李衣菜は真面目
たぶんこんな感じ


パンツの日は昨日だったけど俺のシマじゃノーカンだから(震え声)

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