オリジナルSS短編集 (61)

 1ページ目


《ボクっ娘幼馴染と男》

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438330643

【漫画でよくあるアレ】



男「そういえば、あの時の約束ってどうなったの?」


幼馴染「消え去ったよ」


男「え!? まじで?」


幼馴染「そんなの約束した次の日には消え去ったよ」


男「は、はええ!」


幼馴染「ていうか、君は今日の今まで信じてたのか」


男「当たり前だろうが......」OTL


幼馴染「ばかだなー」


男「じゃあなんで約束した時はOKしてくれたんだよ」


幼馴染「ノリで」


男「ええ〜......」


幼馴染「じゃあ、お詫びにこの折れちゃったポッキーあげるよ」


男「せめて一本くれよ」


男「あ! じゃあ、約束抜きで俺と結婚してよ」


幼馴染「断じて断る」


男「......」


幼馴染「......」


男「うん。わかってた」


幼馴染「にしては、涙目になってるけど」


男「目にゴミが入っただけだ」


幼馴染「しょうがない。ほら、ボクの胸でどんと泣きな」


男「幼馴染〜......うれしいよー!」ガバッ


幼馴染「近寄るなウジ虫。キモいんだよ」バシッ


男「な、なんで!?」


幼馴染「ていうか、ボクのどこがそんなにいいんだ?」


男「可愛いところとか」


幼馴染「どこが?」


男「全部」


幼馴染「へー」


男「どお? ちょっとは俺のポイント上がった?」


幼馴染「そうだね。ちょっとは」


男「まじで! どれくらい?」


幼馴染「マイナス5ぐらい」


男「下がってる!」

【黒い宝石()】


-----カサ


幼馴染「......!」袖ギュ


男「どした?」


幼馴染「ひ、一つ、君に尋ねたいことがある」


男「うん?」


幼馴染「黒くて、艶があって、カサカサしてるものってなんだ?」


男「黒くて、艶があって......?」


男「-------ああ。お前の髪の毛か」


ボカっ


幼馴染「し、失礼なやつだな君は!」


男「ええー......何が...」


カサッ


幼馴染「ひっ......!」


男「あ。ゴキブリだ」


幼馴染「や、やはりゴキブリか」ギュー


男「ああ。さっき言ってたのはゴキブリのことだったのか」


幼馴染「そんな納得してないでさっさとどうにかしろ!」


男「あれ。お前ってゴキブリだめな人なんだ」


幼馴染「逆に大丈夫な人なんていないだろ」


男「ふーん......」←大丈夫な人


男「あ! 幼馴染の足元に......!」


幼馴染「へ!?」


床「何も居まへんで」


幼馴染「......」


男「こんなに怖がってる幼馴染初めてだわー」ケラケラ


幼馴染「......」べしべしべし


男「痛い痛い。ちゃんと処理しますから」


幼馴染「ばかっあほっ......!」ギュー


〜10分後


男「駆除したぞー」


幼馴染「......本当だな?」


男「本当です」


幼馴染「よ、よし」


男「ご褒美」


幼馴染「は......?」


男「駆除してやったんだから、何か褒美をもらわんと釣り合わないだろ」


幼馴染「自分の部屋なんだ。君が駆除して当たり前だろ」


男「ふーん......」


幼馴染「全く......」


ガサッガササッ


幼馴染「......へ」


男「実はこのビニール袋に先ほどのゴキブリがいます。もちろん生きています」


幼馴染「な......! さっさと殺せバカ!」


男「ご褒美をくれないのであれば、今ここでこの子を解放します」


幼馴染「え、ちょ......」


男「ほら。開いちゃうよ?」


幼馴染「わ、わかったよ! 褒美あげるから!」


男「わーい」


幼馴染「うぅ......。男のくせに......」


幼馴染「で、ボクは何をすればいいんだ?」


男「『男大好き』と言ってくれ」


幼馴染「は?」


男「ちゃんと気持ちこめてな」


幼馴染「嫌だ」


男「そんなこと言っていいの? 袋開けちゃうよ?」


幼馴染「うぅ」


男「ほーれほーれ」


ガササッ


幼馴染「ひっ......!」


幼馴染「............わかったよ。言えばいいんだろ言えば」


男「よしよし」


幼馴染「......」


男「......」


幼馴染「ちょっと胸借りるぞ」ギュ


男「へ」


幼馴染「か、勘違いするなよ。こっちの方が顔を見ずにすんで楽なだけだからな。変な意味はないからな」


男「お、おう(こっちの方が恥ずかしくねえか?)」


幼馴染「男......」


男「.....(吐息が当たる......)」



幼馴染「ぼ、ボクは、君のことが............好き、だ......」ギュー



男「......」


幼馴染「......これでいいんだな?」


男「......」


幼馴染「男......?」


男「俺も大好きだ。お前のことが」ギュ


幼馴染「ちょ。ぼ、ボクは本当に好きなわけじゃないぞ! 君が言えと言ったからであって......」


男「でも、嬉しい」


幼馴染「......ふん。感謝しろバカ」

《ボクっ娘幼馴染と男》

おわり。

最近、15レスぐらいのssをちょこちょこ立てていたのですが、いちいち依頼出したりするのも面倒なので、一つにまとめようと思い、このようなスレを立たせていただきました。

主に姉、妹、幼馴染、女ジャンルで書いていくと思います。(それ以外でも思いついたら書きますが)

ネタは常時募集してます。

 2ページ目

《片想い》


幼馴染「男くん! あーそーぼ!」


男「うん!」


 いつも一緒で、毎日一緒に遊んで、


母「ダメでしょ! 子供だけで川なんかに行ったら!」


男「ごめんなさい......」


幼馴染「ごめんなさい......」


 一緒に怒られて、


男「UFOだ!」


幼馴染「ほんとだ!」


男「だ、大発見だよ!」


幼馴染「すごいね! あたし達!」


 驚いて、


男「誕生日おめでとう!」


幼馴染「へへ、ありがと」


男「これ、誕生日プレゼント!」


幼馴染「わぁ〜、うれしい!」


幼馴染「私も男くんの誕生日にプレゼントあげるね!」


男「うん!」


 祝いあった。


 俺はずっと幼馴染と一緒にいれて嬉しかった。楽しかった。

 そして、好きだった。


男「帰ろうぜ」


幼馴染「ああ。うん」


男「今日も暑いなー」


幼馴染「本当にねー」


 でも、俺のそんな想いは、幼馴染に届くことなんてないだろう。


幼馴染「あ! 男友君、じゃあね!」


男友「おう、またな。幼馴染。それと男」


男「ああ。またな」


 だって、それは俺の片思いでしかなかったから。
 


幼馴染「ねえ男......」


男「なに?」


幼馴染「......好きな人ができたの」


男「......」


男「そっか」


 顔を真っ赤にしてる幼馴染を見ると、心の奥底に沈めたはずの想いが浮かび上がって、つい打ち明けたくってしまう。

 でも、やっぱりできなくて、


男「応援するよ」


 再び、心の奥底に押し込んだ。

男が勇気を出して幼馴染みに告白したら幼馴染みがヤンデレだったとかそんな話オナシャス



 暫くして、幼馴染の口から告げられた。


幼馴染「私、告白しようと思う」


男「そっか」


幼馴染「大丈夫かな......」


男「大丈夫。応援してるから」


幼馴染「うん! 頑張るね!」


 頑張れ。

 いつまでも応援してるよ。




ーーおわり
 

いやー、本当に暑いですね。

今日、初めてリアルでボクっ娘の人を見ました。
現実のボクっ娘はないわーと思っていたのですが、案外......ありかもしれません。

ではでは。

>>15

まさか読んでくれてる方がいるとは、驚きです。

ヤンデレですか......書いたことありませんが、考えてみます。

やはり、レスがつくとちょっと嬉しいですね。

男女逆転ver.お願いしますわ

 3ページ目

《ヤンデレ幼馴染と男》



男「お前がこんなにヤンデレだとは思わなかったよ」


幼馴染「ふふ、そうでしょう?」


男「昨日も100件近くメール送ってきたな」


幼馴染「あなたのことが知りたかったのよ」


男「でさ、こんなにメール送ってきて誰が通信料払うと思って思うの?」


幼馴染「へ......?」


男「メール代って結構バカにできないんだよ? わかってるの?」


幼馴染「ごめんなさい......」



幼馴染「男は片時も私から離れちゃダメだからね?」



男「そうか」


ギュ


幼馴染「へ......」


男「じゃあ、ずっと抱きついてなきゃだな」


幼馴染「え、あ、うん」


男「いい匂いだな。お前の髪」クンクン


幼馴染「そ、そうでしょう? あなたのためにいつも手入れをしているからね」


男「あ。トイレ行こ」ぐい


幼馴染「え、なんで私も連れて行くの」


男「片時も離れちゃダメなんだろ?」


幼馴染「え、まあ、そうだけど......」


男「じゃあ、トイレも一緒に行かなきゃ」


幼馴染「と、トイレの時ぐらいは別に」


男「え? お前の愛ってそんなもんなの? なんだ。ガッカリだよ」


幼馴染「え、あ......」


男「じゃあ、一人で行ってくるよ」


幼馴染「や、やっぱり一緒に行く」



幼馴染「ねえ男、私の血を飲んで」


男「血は飲むもんじゃないぞ」


幼馴染「でも、飲んで欲しいの」


男「そんなに飲んで欲しいのか」


幼馴染「そうよ」


男「じゃあ、この袋に蚊が沢山入ってるから、こいつらに飲んでもらおう」袋オープン


幼馴染「え、あ、ちょ......!」


男「じゃあ、俺は撤退」


幼馴染「男まってー!」


男「良いひと時を」


バタン



ーー15分後

幼馴染「うぅ......」


男「うわー。すげえ刺されてる」


幼馴染「おとこのばかぁ......」



幼馴染「最近ね。男の物で自慰してるの」


男「俺の物?」


幼馴染「うん」


男「最近物がなくなってることなんてなかったと思うけど」


幼馴染「ふふ、このボールペンでね」


男「あ......」


幼馴染「ん......?」


男「それ、友達のやつのだぞ」


幼馴染「へ......」


男「まあ、きっとあいつも喜ぶからいいか」


幼馴染「い、いやああああああ!」

《ヤンデレ幼馴染と男》

おわり。

あれ? これってヤンデレなのか?
と思いながら書きました。思い描いていたのと違っていたら面目ないです。

>>19
逆転ですか。頑張ってみます。


余談ですが、アヘ顏ダブルピースっていいですね。

妹系でおねがいしゃす

 4ページ目


《男と妹の日常》

 ■□


妹「ねえ、お兄ちゃんって彼女いるの」


男「いるように見えるか?」


妹「全然」


男「じゃあ聞くな」


妹「作らないの?」


男「そうだなー。お前とだったら付き合ってもいいかも」


妹「いや、そういうのはいいから」


男「てか、作れるもんなら作ってるよ」


妹「ふーん......。別にお兄ちゃん不細工ではないんだから、告白したらできそうだけどなあ」


男「へー」


男「じゃあ、俺と付き合ってください。妹さん」


妹「お断りします」


男「......」


妹「......」


男「......話が違うのですが」


妹「なんで私なんだよ。このシスコンが」


男「シスコンだっていいじゃない。人間だもの」


妹「うるせえよ」

 ■□


男「うほおおおおお!」


妹「なに、ゴリラみたいに叫んで」


男「見ろ! 星型のピュレグミだ!」


妹「あ、ほんとだ。ありがと」ヒョイ パク


男「......」


妹「......」


男「え?」


妹「ん?」


男「え、ちょ、何食ってんの」


妹「差し出してきたから」


男「いや、差し出したんじゃないよ。見せただけだよ」


妹「ああ、そうなんだ」


男「どうすんの。お前の体内に入ったピュレグミは」


妹「消化されるんじゃない?」


男「......」


妹「......」


男「ええええええ! 俺も味わいたかった星ピュレ!!!」


妹「別に普通のピュレグミだから」


男「よし。わかった」ガシ


妹「なに」


男「お前の口にはまだ多少なりとも味が残ってるはずだ」


妹「は、はあ......?」


男「キスしよう」


妹「いや、意味わかんないんだけど」


男「わかんなんくていいよ。じゃあ、いくぞ」ンー


妹「は!? ちょ、バカなんじゃないのお前!」


男「大丈夫だ。唯のベロチューだ」


妹「全然大丈夫じゃないから!」


男「しょうがないことなんだよ」


妹「全然しょうがなくないから! また当てればいいだろ!」


男「世の中そんな甘くないんだよ。ピュレグミのようにね」


妹「いや知らねえよ!」


男「ふふ、照れてるかもかわいいよ」


妹「お巡りさん助けてー!」




※このあと滅茶苦茶キスし............てません。

逆転はちょっとお待ちを。

さて、あまりにも更新速度が遅いので、ちょっとお話を。

皆さんも、このスレに自分のオリジナルSSを投下しませんか?
一応短編集なので長くても50レスぐらいのSSでお願いします。
スレ立てるほどじゃないなあと思うようなSSがある方は是非。

ではでは。

男「俺に彼女ができたらどうする?」


幼馴染「出来るわけないでしょ」


男「もしもの話だよ」


幼馴染「別に何も思わない」


男「何にも?」


幼馴染「あなたの勝手でしょ」


男「ふーん......」


幼馴染「......」


男「実はさ」


幼馴染「なに」


男「彼女できたんだ」


幼馴染「......え」


男「一応報告しとくよ」


幼馴染「あ、相手は?」


男「女さん。知ってるだろ?」


幼馴染「あ、ああー......そうなんだ...」


男「ごめん」


幼馴染「なんで謝るのよ」


男「いや、なんか悪い気がして」


幼馴染「別に何も気にしてないから」


男「ならいいけど」


幼馴染「もう帰るね」


男「え、ああ、そう?」


幼馴染「じゃあね」


男「また明日な」


幼馴染「......」


幼馴染「そうだね」

〜幼馴染家〜


幼馴染「......」


幼馴染「............」


幼馴染「...なんでよ......ばか」

 5ページ目


《ボツ作品》

ー次の日ー


女「男〜、今日もお昼購買でしょ?」


男「そうだけど?」


女「ふふふ......なんとお弁当作ってきました!」


男「ええー......」


女「ちょ、何よその顔」


男「焦げを食う趣味はないのだが」


女「な......! 失礼ね! ちゃんと美味しく焼けてるから!」


ドン!


男「ん?--------あ、本当だ。綺麗なお弁当だ」


女「私を見くびってもらっては困るね!」


男「それは悪かったな」


女「とりあえず食べてよ」


男「ん」

男「......あの」


女「なに?」


男「このおにぎりすげえ甘いんだけど」


女「へ?」パク


女「......あ」


男「俺の『悪かった』を返せよ」


女「う、うちではおにぎりはこうなのよ!」


男「へー」


男「じゃあ、お前が食べてよ。俺は甘いおにぎりはそんな好きじゃないわ」


女「え」


男「ほらほら」


女「え、いや、わたしもそんな......」


男「なんだ自分の嫌いなもの食わせようとしたのかお前は」


女「う......。わ、わかったわよ! 食べればいいんでしょ! 食べれば!」


モグ!


女「う......」


男「どした? お前のうちでは普通なんだろ?」


女「うぅ......悪魔...」








友「あの二人仲良いよねえ」


幼馴染「......そうだね」

〜放課後


男「幼馴染、帰ろうぜ」


幼馴染「え。ああ......うん」



ーー


幼馴染「......」トコトコ


男「......」トコトコ


幼馴染「女さんとは帰らないの」


男「あいつは、今日部活らしいよ」


幼馴染「ふーん」


男「9月になってもまだ暑いなー」


幼馴染「......男って結構残酷だよね」


男「へ? 何が?」


幼馴染「彼女がいるのに他の女の人と帰るんだね」


男「まあ、お前は家族みたいなもんだしなあ」


幼馴染「......あっそ」


幼馴染「(異性とすら見られてないんだ)」


幼馴染「......本当に残酷な人だよ」ボソ

 ■□


男「おっす」


幼馴染「ああ、おはよう」


男「一緒に行こうぜ」


幼馴染「うん」


男「今日ってテストとかあったっけ?」


幼馴染「ないんじゃない」


男「そっか。なら良かった」


幼馴染「男勉強してないもんね」


男「な。ちょっとぐらいしてるわ!」


幼馴染「ふふ、本当かなー?」


幼馴染「(やっぱり男と話してるのは楽しいな)」


幼馴染「なんで女さんなんかと......」ボソ



女「男ー!」


男「ん? おお、女じゃん。おっす」


女「一緒に行こうよ」


男「もちのろん」


幼馴染「......」

ー学校ー


先生「今日は文化祭の出し物決めんぞー」


「お化け屋敷!」

「メイド喫茶」

「ラブホ!」

「焼きそば!」


先生「ラブホってなんだよ。学校どうする気だよ」


先生「とりあえず、実行委員決めなきゃだろ」


先生「じゃあ、今日の日にちで......男と幼馴染で」


男「は!? ちょ、まてよ!」


先生「なんだ文句あるのか」


男「ありまくるよ!」


先生「でもほら、みんな賛成の眼差しでお前を見てるよ」


男「え、ちょ、ええー......」


先生「じゃ、決まりでー。後は適当に皆で決めてくれ。俺は一服してくるから」


男「おい」



ーー


女「男ー、帰ろ」


男「悪い。今日は文化祭のこと色々やらなきゃだから一緒に帰れねえわ」


女「ああー......そうなんだ。わかった」


男「悪いな」


女「ううん。いいよ別に」


男「じゃあ幼馴染、やるか」


幼馴染「うん」


女「......」

男「はあ、面倒臭いなあ」


幼馴染「女さんと帰っても良かったのに。別に大した量でもないんだし」


男「それはさすがに悪いだろ」


幼馴染「そう......」


男「ここはこれでいいんだよな?」


幼馴染「え? ああ、うん。大丈夫」


男「お前は作業早いなー」


幼馴染「男が遅いんじゃない?」


男「なにー。俺をなめるなよ」


幼馴染「ふふ、はいはい」

男「よし! これで終わりだな」


幼馴染「結構時間かかったね」


男「そうだなー。でも、久しぶりにお前と色々話せて楽しかったよ」


幼馴染「......あっそ」


男「じゃあ、さっさと帰るか」


幼馴染「......」


ギュ


男「ん? どした。俺の手なんか握って」


幼馴染「......」


幼馴染「私も楽しかった。男と一緒にいれて」


男「そうか? それはよかった」


幼馴染「......ずっと一緒にいたいよ。男」


男「幼馴染......?」


幼馴染「どこにも行かないでよ。私を一人にしないでよ」グスッ


男「え、ちょ、本当にどうしたんだよ」


ダキッ


幼馴染「好き」


男「え?」


幼馴染「男のこと大好きだよ」


男「俺も好きだぞ。幼馴染のこと」


幼馴染「そういうんじゃなくて、本当に好きなの! 異性として男のことが」


男「え......」


幼馴染「......」


男「えっと......」


幼馴染「ごめん。今の忘れて」ダッ


男「おい! 幼馴染!」


男「......」


男「......」


男「......なんなんだよ」

ー翌朝ー



男「......」


幼馴染「......」


男「よ、よお」


幼馴染「うん」


男「......」


幼馴染「......」


男「えっと......」


幼馴染「ちょっと用事あるから先入ってるね」


男「え、あ、ああ」


幼馴染「じゃあ」タッタッタ


男「......」


『ごめん。今の忘れて』




男「忘れられねえよバカ......」


ーー


女「男ー、今日もお弁当作ってきたよ」


男「......」ボー


女「男?」


男「......」


女「ねえ!」


男「え? ああ、なんか用か?」


女「だから今日もお弁当作ってきたよって」


男「お、おお、ありがとう。悪いな」


女「ちょっと大丈夫? 今日ずっとぼーっとしてるよ」


男「あ、ああ、大丈夫だ。心配かけて悪いな」


女「......なんか昨日あったの? "放課後"とか」


男「......!」ビクッ


男「いや、本当なんでもないって。昼食おうぜ」


女「......なら良いけど」

〜放課後


女「ねえ幼馴染さん」


幼馴染「はい? 何でしょう?」


女「ちょっと一緒にこれる?」


幼馴染「は、はあ......」


女「......」

幼馴染「で、何ですか」


女「昨日の放課後何かした?」


幼馴染「何かとは?」


女「男にちょっかいとか」


幼馴染「......」


『男のこと大好きだよ』




幼馴染「何もしてないですけど」


女「ふーん......そう」


幼馴染「もういいですか?」


女「じゃあ最後に忠告」


幼馴染「何ですか」


女「男になんかしたら、"殺す"から」


幼馴染「......」


女「ふふ、じゃあまたね。幼馴染さん?」ニコ


幼馴染「......では」

幼馴染「......」トコトコ


『殺すから』


幼馴染「......バッカみたい」


幼馴染「......」




男「あ」


幼馴染「--------あ」


男「......」


幼馴染「......」


男「い、今帰りか?」


幼馴染「まあ......」


男「一緒に帰るか」


幼馴染「......」


幼馴染「たぶん下駄箱に女さんいると思うから、女さんと帰れば」


男「え、ああ、そうなのか」


幼馴染「うん。じゃあね」


男「お、おう......」

一回休憩

 ■□


 俺と幼馴染の距離は一向に開いていくばかりの日々だった。

 そして、そのまま一ヶ月が経とうとしてた文化祭前日準備の時だった。



女「ねえ男ー。これどお?」


男「おおー。メイド服似合ってるじゃん」


女「へへー、そうでしょー」


 俺と女は相変わらず付き合っていた。


先生「おい男、体育倉庫から使われてない机取ってこい」


男「ああ、分かりました」

ー体育倉庫ー


男「くっらいなー」


幼馴染「んーと」


男「あ。幼馴染じゃん」


幼馴染「......ああ、男」


男「なに探してるんだ?」


幼馴染「机」


男「なんだ。お前も頼まれてたのか」


幼馴染「男も?」


男「まあな」


幼馴染「そっか......」




男「......」


幼馴染「......」


男「なあ、幼馴染」


幼馴染「なに」


男「まだ俺のこと好きか?」


幼馴染「当たり前でしょ」


男「そっか」


幼馴染「男は女さんのこと好き?」


男「そりゃな」


幼馴染「ふーん」


男「......」


幼馴染「......」


男「......」


幼馴染「男、抱きついてもいい?」


男「へ? 抱きつく?」


幼馴染「うん」


男「......」


男「少しなら」


幼馴染「ありがと」


ギュ


男「......」


幼馴染「男。好き」


男「......ああ」


幼馴染「なんでこうなっちゃったんだろ」


男「わからない」


幼馴染「寂しいよ。男」



男「ごめん......」



幼馴染「謝らないでよ。余計悲しくなるよ」


男「......ごめん」


幼馴染「ふふ、バカ」

女「あっれー? 何してるのかなー?」


幼馴染・男「「!!」」


バッ


女「なかなか帰ってこないから見に来たけど、まさか抱き合ってるとはねー」


男「お、女、違うんだ。誤解だ」


女「何が誤解なの? ねえ。ねえ!」


幼馴染「男は悪くない。私が男に抱きつきたいって言ったの」


女「へー」


幼馴染「......ごめん」


女「......」


幼馴染「......」


女「ねえ言ったよね? もし男にちょっかい出したら"殺す"って」


幼馴染「......」


女「死んでもらおうか? 幼馴染さん?」


 すると、徐にポッケからサバイバルナイフのようなものが出てきた。


男「お、おい! 何する気だ!」


女「男は黙ってて、忠告を守らなかった幼馴染さんが悪いの」


幼馴染「え、ちょっと......」


男「とにかく落ち着け! こんな事して何になる!」


女「うるさい黙れ!!」


男「女......?」


女「男は私のものなの。私のすべてなの! 誰一人指一本触れさせない!」


男「お、お前......」


女「じゃあね。幼馴染さん」


 そう言うと、女は幼馴染に向かってナイフを持って走り出した。



幼馴染「え、あ......」


 完全に混乱している幼馴染は、動けずにいた。

 もう俺がすることは、ただ一つだった。


グサッ




男「ぐ......が......」


女「はは......はは......」


幼馴染「え、男......?」


 俺の腹には、一本の銀色に光る刃物が刺さっていた。

 真っ白なシャツはみるみる赤く染まっていく。

 --------そして、俺の視界は暗転していった。


ドサッ


女「あはははははは!!!」


幼馴染「いや......いやーーーーー!!」

■□


 目を覚ますと、そこは病室だった。


男「ん、ん......?」


幼馴染「!! 男!」


 呼ばれた方を見ると、幼馴染がいた。

 目が赤く腫れているのがわかる。


男「お、おお......。大丈夫か?」


幼馴染「それはこっちのセリフだよ!」


男「はは......それもそうか」

幼馴染「男......」


 幼馴染は手を伸ばし、俺の手を握った。


パシン


幼馴染「......へ?」


男「え......?」


 だが、俺は反射するかのように幼馴染の手を払いのけた。


男「はぁ......はぁ......」


 手が震える。
 息が荒くなる。

 息の仕方がわからない。


男「はぁはぁ......!」


幼馴染「男! どうしたの!?」


 幼馴染は心配そうに声をかける。
 そして、俺の方をさすろうとする。

 ---------だが、


男「触んな!」


幼馴染「え......?」


 わからない。
 何故、俺は触れるのを嫌がるのか。

 でも、体が拒否する。触れられることを。


男「帰ってくれ」


幼馴染「え、あ......」


男「帰ってくれ!」


幼馴染「......うん」
 

 後で分かったのだが、俺は女性恐怖症になっていた。

 話したりのは大丈夫。
 でも、女性に触れられたりすると発作のようなものが起こってしまうらしい。


医者「時間が経てばきっと症状も収まってくると思うから」


 医者にはそうとだけ言われた。

 


 

 それと女のことだが、女はあの後、警察に連れて行かれ、色々と事情聴取をされたのち、家裁で少年院での保護観察になったらしい。


 出来れば、女とはもう会いたくない。

 最後に俺の方なのだが、俺は学校を辞め、通信に通うことになった。

 何も言わずに辞めたので、誰にも最後も挨拶ができなかった。
 先生にも、クラスメイトにも、友達にも。
 そして幼馴染にも。

 
 何度か幼馴染にはメールを送ろうとはしたが、何を言えばいいのか分からず送れていない。

 まあ、俺のことなんてすぐ忘れるだろう。
 そう思うようにして、この件は終わりにした。


 

休憩

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