冬馬「帰ってきたんだな…俺たち」 (32)
キャー キャー
冬馬「この輝く舞台へ!」
翔太「長かったね…」
マンソン「こらこら、終わったみたいに言うんじゃない。これからが始まりなんだ」
北斗「そうだみんな。マンソンさんの言う通りだ」
翔太「わかってるわかってる」
冬馬「さぁ、行くぜっ!」
マンソン「みんな! いつものリズムを忘れるなよ!」
翔太「マンソンクンこそ、ピアノちゃんとやってよね!」
北斗「生まれ変わったジュピターを、プリンセスたちに見せてあげよう!」
冬馬「楽勝! だぜ!」
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ライブ!
それは熱きアイドルたちの戦い!
ライブ!
それは、人生の縮図!男のロマンである!
冬馬「行くぜ! 俺たちのAlice or Guilty!」
ワアアアアアアアアアアア!!
「ジュピターが帰ってきた!」
「キャー! 冬馬くーん!!」
「北斗様ー! ステキ…」
「あああああああ翔太きゅんかわいいよぅ…うっ…」
「マンソンさんのピアノ…いつ聴いてもうっとりするわ…」
冬馬「復活ライブは大成功だったな!」
翔太「うんうん、すっごい楽しかった!」
マンソン「こらこら。自分だけでなくちゃんと観客の皆さんを楽しませることも考えなきゃダメだぞ」
翔太「ちぇー。厳しいんだから、マンソンクンは」
北斗「ふふ、マンソンさんはピアノだけじゃなく、俺たちをいつも引き締めてくれますね」
冬馬「マンソンには何度助けられたかわかんねぇな」
翔太「そうだよね…うん、わかった、気をつけるよ! これからもよろしくね、マンソンクン!」
マンソン「…ああ」
北斗「…?」
?「よ。お疲れ様」
冬馬「おっ?」
北斗「あなたは…」
765P「冬馬、北斗、翔太、マンソン。みんな、久しぶりだな」
マンソン「765プロのプロデューサーじゃないか」
翔太「やっほー、お兄さん。どうしてここに?」
765P「そりゃ、もちろんお前たちのライブを観に来たに決まってるだろう」
北斗「あなたも、今日のライブのこと知ってたんですね」
765P「ああ。…どうも、765プロのプロデューサーです。今日はお招きありがとうございました」
翔太「あれ、プロデューサーさんが誘ったの?」
冬馬「アンタ、プロデューサーと知り合いだったのか」
765P「以前、仕事で知り合ってな…いや、驚いたぞ。あのジュピターが復活するって聞いた時は!」
冬馬「へっ、俺逹がいつまでも燻ってるとでも思ったかよ」
翔太「素直に来てくれてありがとうって言えばいいのにー」
冬馬「なっ!?」
マンソン「はは、まったく冬馬は素直じゃないな」
冬馬「わ、笑うんじゃねぇよマンソン!」
北斗「なんにせよ、ありがとうございます」
765P「ああ、どういたしまして。色々あったけどさ…お前たちのことは応援してるよ」
冬馬「…そうかよ」
「プロデューサーさーん! どこですかー!」
765P「お、それじゃあなみんな。明日のライブもしっかりな!」
マンソン「ふっ、言われなくても」
765P「これからもお互い頑張ろう! そちらのプロデューサーも、お元気で!」
冬馬「…ああ! すぐにあんたたちに追いついて…いや、追い越してやるから覚悟してな!」
765P「おう、こっちだって負けないからな! おーい、今行くー」
タタタ…
翔太「行っちゃったね」
冬馬「とにかく、今日のライブ…成功できてよかった」
北斗「ライブは明日もある。しっかり頑張ろう、みんな」
マンソン「しかし…思えば、俺たちも長い付き合いだな」
翔太「そうだね」
北斗「俺たちがアイドルとして初めて舞台に立った、あの9.18の時から…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
黒井「降臨せよ! ジュピター!」
『嘘の言葉が溢れ』
天ヶ瀬冬馬
『街は歪んだLabyrinth』
伊集院北斗
『声の届かない迷路を越えて 手を伸ばせたら』
御手洗翔太
『今君に裁かれよう』
シドニー・マンソン
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北斗「あの時から、俺たち4人はずっと一緒だった」
北斗「961プロでデビューしてから、色々あったな」
冬馬「本当色々あったよな」
翔太「まさか、黒ちゃんがあんなことをするなんて思わなかったよね…」
冬馬「オッサン…信じてたのによ…」
マンソン「………」
冬馬「ん? マンソン、どうかしたのか?」
マンソン「実は、黒井社長が裏で何かよからぬことをしていたのは薄々だがずっと気づいていた…」
冬馬「! なんだって!?」
マンソン「だが、確証が持てなかった。それに、俺たちは雇われの身…深く突っ込むまいと静観していた結果があれだ…本当にすまなかった」
北斗「気にすることありませんよ。マンソンさんがいなかったら、俺たちはとっくにバラバラだったかもしれない」
翔太「そうそう。マンソンクンはよくやってたって」
冬馬「オッサンのやることに気づかなかった俺たちも俺たちだしな」
マンソン「みんな…ありがとう」
北斗「さぁ! 過ぎたことより、これからのことを考えよう!」
冬馬「ああ。プロデューサーのお陰でようやく、315からこうしてまた舞台に立てるようになったんだからな」
翔太「やったよね…僕たち」
マンソン「センターボーカルとしてユニットの中心となる冬馬」
冬馬「身軽なダンスでド派手なパフォーマンスを魅せる翔太」
翔太「そのビジュアルで女の子たちの目を惹き付ける北斗クン」
北斗「そして、脅威的なピアノスキルで4人をまとめ上げるマンソンさん」
冬馬「俺たち4人は…」
マンソン「おっと冬馬、5人だろ?」
翔太「プロデューサーさん、いじけちゃったじゃない」
北斗「ほらほらプロデューサー。拗ねないでください」
冬馬「悪い悪い、別に忘れたわけじゃねーって。そうだな、プロデューサーもいてのジュピターだ」
冬馬「俺たちジュピターは最高! だぜ!」
「あー、やっぱりジュピター最高…」
「明日も楽しみ~!」
「ジュピターを拾ってくれた315プロには感謝しかないな」
「ねぇねぇ、315プロって他にもアイドルがいるらしいわよ!」
黒井「ぬぅぅ…315プロのジュピターだと?」
黒井「私の目の前に、のこのこと現れたりしなければ見逃してやってもよかったものを…」
黒井「あんな連中、もはやどうでもいいが…私がつけたジュピターの名を勝手に使われるのは気に入らんな」
黒井「ん…? 待て…ククク、そうだ…奴らの友情ごっこを、逆に利用してやるとしよう」
電話『とぅるるるるるるるる』
黒井「もしもし、私だ。黒井だ」
マンソン「ジュピターは最高…か…」
マンソン「冬馬、北斗、翔太、プロデューサー…みんないい奴だ…」
マンソン「だが、俺は…」
電話『とぅるるるるるるるる』
マンソン「ん? こんな時間に電話…誰からだ?」
マンソン「もしもし…?」
翌日…
黒井「おお、来てくれたか」
黒井「今日はよろしく頼むよ…キミィ」ニヤリ
冬馬「お!」
マンソン「プロデューサー、みんな、遅れてしまってすまない」
翔太「マンソンクンが遅れるなんて、珍しいね。寝坊でもしたの?」
冬馬「んなことより、早くリハーサルやっちまおうぜ。時間はいくらあっても足りないからよ」
北斗「それじゃマンソンさん、ピアノよろしくお願いします」
マンソン「…ああ」
冬馬「よしっ、上出来だぜ!」
翔太「今日も、会場に来てくれたお姉さんお兄さんたちを目一杯楽しませなきゃね!」
冬馬「後は開演時間まで、楽屋で準備? わかったよ、プロデューサー」
スタスタ
マンソン「………」
北斗「マンソンさん、ちょっと」
マンソン「ん? どうしたんだ、北斗」
北斗「冬馬や翔太やプロデューサーは気づいてないようなので…何か、ありましたか?」
マンソン「…どうしてそう思う?」
北斗「ピアノの音色に迷いが感じられました」
マンソン「気のせいじゃないのか」
北斗「気のせいじゃないですよ。マンソンさんには及びませんが、俺もピアノを齧った身ですから」
マンソン「そうか、北斗の母親はピアノの先生だったな…」
北斗「何か、悩みでもあるんじゃないんですか? 俺でよければ話してください」
マンソン「なんでもない。少し、疲れが溜まっているんだ」
北斗「そう、ですか…」
ザワザワ…
翔太「あ、開場したみたいだね。ああ、ワクワクしてきた~」
冬馬「今日も最高のライブにしようぜ!」
マンソン「…なぁ、冬馬」
冬馬「ん? なんだ、マンソン」
マンソン「これから先、何が起きても…自分を強く持てよ」
冬馬「? ああ、当然だろ」
マンソン「それでいい…」ザッ
冬馬「おい、どこ行くんだよ? 本番前だぞ」
マンソン「開演までまだ時間はあるだろう。精神を落ち着かせたい」
翔太「…なんか、マンソンクン変じゃなかった?」
北斗「ああ。疲れが溜まっていると言ってたけど…どうもそんな感じじゃないな」
冬馬「マンソン…?」
ガチャガチャ
冬馬「ん? 誰だ」
翔太「マンソンクンが戻ってきたのかな?」
北斗「はい、今開けます」
ガチャ…
黒井「ウィ」
北斗「!?」
翔太「く…黒ちゃん!?」
黒井「久しぶりだな、ジュピターの諸君。そして315の三流…おっと、プロデューサーよ」
冬馬「オッサン…!」
黒井「天ヶ瀬冬馬、伊集院北斗、御手洗翔太…」
黒井「おや、シドニー・マンソンの姿が見えないが?」
冬馬「…何の用だよ」
黒井「おやぁ…悲しいなぁ。あんなに手をかけてやったのに、もう恩を忘れてると見える」
翔太「そんなの関係ないよ! 僕たちはもう315のアイドルなんだから!」
黒井「キミたちが961にいたのは事実ではないか? 移籍したから関係ないなどと言われるのは寂しいな」
北斗「黒井社長、要件はなんでしょう? 本番前に妙な真似をされたら俺も黙ってはいられませんよ」
黒井「おや? 私が何か良からぬことを企んでいるとでも思っているのかね?」
冬馬「企んでるんだろ? やってみろよ! 俺たちジュピターの絆は、アンタの妨害なんかじゃビクともしないぜ!」
黒井「フッ…」
黒井「勘違いしてもらっては困るなぁ。私は純粋に君たちの門出を祝いに来たのだよ」
冬馬「信用できっかよ、そんなの」
黒井「嫌われたものだ。おい、中に運びたまえ」パチン
ザッザッザッ
冬馬「黒服!?」
翔太「わ! 花束がいっぱい…」
黒井「では…諸君の健闘を祈るよ。さらばだ」
パタン…
北斗「黒いバラ、か…」
冬馬「どういう意図かはわからねーけど、相変わらず悪趣味だなオッサンは」
翔太「ねーねー。これさ、盗聴器とか入ってるんじゃないの?」
冬馬「盗聴されて困ることなんてねーだろ」
北斗「そんなものを仕込んで意味があるとは、流石にあの人も思ってないと思うけど…」
翔太「じゃ、爆弾だ! 開演時間になったら、ドッカーンって!」
冬馬「アホか」
黒井「俺たちジュピターの絆…ねぇ…」
黒井「ククク、何も知らずに呑気なことだ…」
黒井「くだらん友情ごっこなど、簡単なことで脆くも崩れ去るものだと、奴らは思い知ることだろう…ハーッハッハッハ!!」
黒井「ハーッハッハッハッハッハッハッハ!」
「なんだこのオッサン…?」
「しっ、目を合わせちゃダメよ」
マンソン「………」
冬馬「お、マンソン。もうスタンバってたのか」
マンソン「ん? ああ…」
北斗「大丈夫なんですね?」
マンソン「…心配するな、北斗」
翔太「こちょこちょこちょ」
マンソン「わひっ!? な、なにをするんだ翔太!」
翔太「ほらほらマンソンクン、笑って笑って」
マンソン「お…? こ、こうか」ニーッ
冬馬「ははっ、大丈夫そうだな」
マンソン「ふっ…まったく、お前らは…」
北斗「よし。この笑顔を開場のエンジェルちゃんたちにも届けよう」
冬馬「ああ、始めようぜ」
翔太「行こう!」
マンソン「いつものリズムを忘れるなよ、みんな!」
三人「「「ああ!」」」
マンソン(ジュピターのライブの始まりは、いつも俺のピアノから始まる)
マンソン(音源でなく、ピアノの音で演奏することで緩やかに…そして激しい始まりをイメージさせるのだ)
マンソン(さぁ、今日もファンのみんなに俺の旋律を聴かせよう…)スッ
マンソン「──!」
冬馬(どうしたんだ、マンソン!?)
マンソン(音が…出ない!?)
冬馬(なんだって…!?)
北斗(初っ端から機材トラブル…!?)
翔太(ど、どうすんのさ!?)
黒井「フッ、他愛もないな…」
「へっへ、黒井の旦那…言われた通り、奴のピアノに細工しておきましたぜ」
黒井「誰だね、君は?」
「あらあらあら…そりゃないっしょ、旦那ぁ…」
黒井(人前で話しかけるな! 金なら後でちゃんと口座に振り込んでおく!)
「おっと、こいつぁ失礼しやした」ササッ
黒井(ジュピター独特の音源を使わないステージ…天才的ピアノスキルを持つマンソンあって出来る事だが)
黒井(そのマンソンのピアノがなくなったら、どうする?)
黒井(かつて、765プロの歌姫如月千早はアカペラだけでステージを繋げて見せたが…)
黒井(だがそれは、彼女一人がステージに立っていたから出来たこと。お前たちはユニットだ、リズムもなしに歌おうとすればバラバラになってしまうだろう?)
黒井(さらに、ピアノとは対照的なダイナミックなダンスもジュピターの持ち味。それが欠けたら、もはやジュピターのステージではない)
黒井(音のないステージで、アカペラで三人の歌声を合わせ、かつ踊りも魅せる? まぁ訓練を積んだトップレベルのユニットならば可能だろうな)
黒井(しかし、いくら技術はあってもマンソンのピアノのリズムに頼ってきた貴様等では、そんな応用は効かん!)
黒井(しかもお前たちはマンソンへの信頼がどうとかで、予備音源を用意していないだろう!)
黒井(ジュピターよ、お前たちは自分等のくだらん友情ごっこによって破滅するのだ! ハァーッハッハッハ!)
ザワザワ…
「ねぇ、どうしたんだろ…」
「ステージ、もう始まってるんだよね?」
「マンソンさん、ピアノが弾けないの…?」
冬馬(どうすんだ…歌だけでも歌うか!?)
北斗(駄目だ、歌い出しでタイミングがズレたら致命的だ!)
翔太(それに、このステージに三人並んで歌だけって、明らかにアンバランスだよ…!)
冬馬(くそっ! どうする、どうすればいい…!?)
トン トン トン
翔太(あれ…?)
冬馬(これは…? マイクから、音が聞こえる…)
マンソン「………」トン トン
冬馬(ピアノの縁を叩いているのか…マンソン!?)
北斗(リズムさえわかれば、声は出る!)
翔太(曲がなくても、リズムさえあれば…体が覚えてる!)
マンソン(リズムだ…)
マンソン(みんな、リズムを取るんだ!)
冬馬(アン!)
北斗(ドゥ!)
翔太(トロワ!)
冬馬「ずっとずっと その先へ」
翔太「せっかいは動きだーす♪」
北斗「今 始まるストーリー」
「「「sideM!!」」」
黒井「フ、フン…悪あがきを…歌とダンスがあったところで、肝心のピアノがないのでは本来のジュピターのステージではない!」
マンソン「それはどうかな…」
パン!
黒井「何!? なんだ…」
パン! パン! パン!
黒井「バカな! 観客達のクラップのリズムが…これは、まるで旋律を奏でているようではないか…!」
マンソン(そう、俺たちの耳…体…心には、いつものリズムが刻み込まれている)
マンソン(そして、それは…いつも来てくれる観客の皆さんも同じだ!)
マンソン(孤独なピアニストだった頃とは違う。ファンと一体になって作り上げる…これが…)
マンソン(これが、アイドルのステージなんだ…!)
冬馬「みんな…」
北斗「………」
翔太「うー…」
マンソン「ふ…」
冬馬「やったな! 二日連続…ライブは大成功だ!!」
北斗「最初はどうなるかと思ったけど…みんなで乗り切った」
翔太「プロデューサーさんがピアノを直してくれたお陰だね」
マンソン「ああ…やったんだな、俺たち」
黒井「認めん…」
冬馬「オッサン」
黒井「天ヶ瀬冬馬…伊集院北斗…御手洗翔太…シドニー・マンソン…拾ってやった恩も忘れ…315で牙を抜かれ尻尾を振る愚か者どもが…!」
北斗「俺たちの友情に付け込もうとしたようですが、そうはいかない」
翔太「僕たち4人がいれば、黒ちゃんが何を企んでいようと負けたりしないよ!」
マンソン「俺たち4人の友情は不滅だ!」
黒井「おのれ、ジュピター…この、裏切り者めぇぇ…!!」
冬馬「裏切ったのはアンタの方だろ、オッサン」
黒井「くそぉっ!! 帰るぞ…車を出せ!」ダッ
北斗「黒井社長…」
翔太「なんか…かわいそうだね、黒ちゃん」
冬馬「ま、オッサンのことだし心配いらねぇだろ」
マンソン「これで少しは懲りてくれればいいんだが」
北斗「ところで、マンソンさん」
マンソン「ん?」
北斗「話してくれませんか、一体どうして悩んでいたのか」
マンソン「それは… ………」
マンソン「実はな、海外の有名プロデューサーからオファーが来ていたんだ」
北斗「海外からの引き抜き…ですか」
冬馬「ってことは…ジュピターから抜けるってことかよマンソン!?」
翔太「嫌だよ、そんなの!」
北斗「けど…悪くない話なんじゃないか」
翔太「北斗クン、何言ってんの!? マンソンクンが行っちゃっていいの!?」
北斗「俺だって、マンソンさんと別れることを望んでいるわけじゃない! でも、ステップアップとしてはこの上ない好機だろう」
翔太「それは…」
冬馬「そうかも、しれないけどよ…」
マンソン「ああ…俺もずっと迷っていた」
マンソン「…けど、今日のライブでわかった」
翔太「えっ?」
マンソン「思えば961プロをクビになった時、俺は一人でピアニストに戻る道もあったのかもしれない…」
マンソン「それでも俺がお前たちと一緒にいるのは、そうでなければいけないと心の底ではわかっていたからだ」
マンソン「お前たちのパフォーマンスに、俺のピアノが必要なように…俺のメロディーを観客に届けるためにもまた、お前たちが必要なんだ!」
冬馬「マンソン…!!」
マンソン「俺たちは、4人揃ってジュピターだ!!」
北斗「おっと、プロデューサーも忘れちゃダメですよ」
マンソン「ははは、そうだな!」
翔太「あ、見て見て! 夜空が綺麗だよ!」
北斗「ああ、本当だ。よく見えるな…」
マンソン「まるで俺たちを祝福してくれているようだ」
冬馬「なぁ、マンソン」
マンソン「ん?」
冬馬「本当によかったのかよ、その…海外デビューの話」
マンソン「ああ。どうせ行くなら、そうだな…」
マンソン「ジュピター全員で行こうぜ」ニカッ
冬馬「へっ…そうかよ」
北斗「ふふっ、そのためにはもっと厳しい特訓が必要だな。ですよね、プロデューサー?」
翔太「も~、わかってるよ北斗クンったら。マンソンクンに呆れられたりしないように、もっと頑張らないとね」
冬馬「目指すはジュピター海外進出、か…くーっ、燃えてきたぜ!」
翔太「また黒ちゃんの嫌がらせが来るかもしれない」
北斗「それに、ライバルだってたくさんいる。このままずっと続けていられる保証もない」
冬馬「…大丈夫だろ」
マンソン「冬馬?」
冬馬「どんな奴が相手でも、どんな妨害があっても…俺、北斗、翔太、マンソン、そしてプロデューサー。俺たち5人なら」
翔太「…うん、そうだね。5人の友情あるかぎり…」
北斗「俺たちジュピターは、何があっても…」
マンソン「どんな困難にぶち当たっても…」
「「「「「楽勝! だぜ!」」」」」
終わり
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