【咲-Saki-】純代「ふんがぁー!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ (69)

透華「な、何事ですの!?」

和「……」ポワーン

桃子(これはまずい雰囲気っすね)


控え室

美穂子「ふ、深堀さん!?いきなりどうしてしまったの!?」

純代「ふんがぁー!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

貴子「やっと本気になったなぁふかぼりー!!」

華菜(これはまずいし)

華菜(純代がこの状態になるのはあの県予選以来)

華菜(あの日以来力は抑えていたつもりなのに……)

華菜(純代……)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438144848

2年前

インターミドル長野予選決勝

純代「ふんがぁー!!!!!!!!!!」

モブ「きゃー!!」

アナウンサー「きまったぁー!!」

アナウンサー「オーラスまで焼き豚……いや、焼き鳥だった深堀選手の役満がトップのモブ選手に炸裂!!」

アナウンサー「逆転トップだぁー!!」

アナウンサー「全国大会へ駒を進めだぞー!!」

貴子「深堀純代か……」

貴子「今年の長野にもいいのがいるじゃねえか!!」

貴子「あいつの中学どこだっけな?」

貴子「推薦状出しとかねえとな」

純代「ふんがぁー!!!ふんがぁー!!!ふんがぁー!!!!!!!!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

華菜「純代!お疲れだし!」

純代「華菜……私また焼き豚モードに……」

華菜「気にするなし!どんな形であれ純代の勝利だし!」

純代「私は……嫌だ」

純代「ネットの掲示板でも書かれてる」

純代「チャーシュー純代、全国でもその脂を見せつけれるかって……」

華菜「純代……」

純代「私は……同じ学年の、白衣の天使荒川憩みたいな、可愛いあだ名が欲しい」

純代「焼き豚の純代、チャーシュー純代なんて……」

華菜(でも豚とか言われるのは仕方がないような……)

華菜(体型も体型だし……)

華菜(でも今は親友として励ますしかないし!)

華菜「私なんて、長野の爆弾娘だし!」

華菜「私も全然可愛くないし!」

純代「でも華菜は顔も髪型も声も仕草も可愛い……」

純代「私なんて……眉毛は変」

純代「目は小さい」

純代「声は男」

純代「顔はでかい」

純代「体もでかい」

純代「おっぱいもでかい」

純代「手もでかい」

純代「足のサイズも28.5」

純代「毛は濃い」

純代「脂も濃い」

純代「私なんて……」

華菜「純代……」

華菜「ちょっと来るし!!」

純代「??」


華菜「ほらっ!こうすれば純代だって!」

純代「これが私……」

華菜「こうやって三つ編みにすれば純代だってどこからどう見ても女の子だし!」

純代「まるで私じゃないみたい……」

華菜「そんな耳の横に垂らすように髪の毛伸ばしてるから豚とか言われるんだし!!」

華菜「しっかりとオシャレすれば、純代は元々可愛いからもっと可愛くなるし!!」

華菜(無理に褒め言葉絞り出したし……)

華菜(これで元気出してくれると嬉しいし)

純代「華菜……私頑張る」

純代「焼き豚とかチャーシューとか言われないように頑張る」

純代「ダイエットも頑張る」

純代「私は可愛い私は可愛い私は可愛い……」

華菜(ちょっと褒めすぎたし……)

華菜(なんかすごい勘違いしてそう……)

華菜(まぁ、純代が元気になったから良かったのかな?)

純代「華菜、今から服買いに行こ」

純代「私ジャージとまわしとショートパンツしか私服ないから」

純代「これからは麻雀界のファッショナブルスミッキーとかあだ名つくかも……///」

華菜(その組み合わせの中で逆に何でショートパンツ持ってるのかが疑問でしかないし……)

華菜(ファッショナブルスミッキー……)

華菜(多分呼ばれないし……)

華菜(でも今は純代に合わせるしかないし……)

その後純代は、麻雀界のファッショナブルスミッキー?になるために頑張ってらしいし

ダイエットもしたらしいし(そんなに変わってないような……)、服装にも気をつけたらしい

その後純代は、麻雀界のファッショナブルスミッキーと呼ばれるまでには至らなかったものの、お洒落とは言われるようになったらしいし

まぁ、太っている女の子の希望の星って感じらしいけど

その効果もあってか、純代はあの日から1度も焼き豚モードを発動させていない

純代が麻雀のスタイルを変えたのも原因だったらしいし

純代は今まで、高火力な手を作るためには、牌効率をおろそかにする部分もあったし

でも、少しでも焼き豚モードになる可能性を回避するために、純代はデジタルな打ち方に変えたし、

それによって、焼き鳥になることがほぼなくなり、焼き豚モードになることが少なくなったらしいし

純代はこれらの努力によって、今までのチャーシュー純代とか言うことは完全に忘れてたらしいし

純代は本当に幸せそうだったし

この頃が人生の絶頂期だったんだと思うし

だけど、この後の全国大会で、純代は全国のレベルの高さと現実を知ることになるんだし……

華菜「とうとうこの日が来たし!!」

華菜「全国大会だし!!」

華菜「頑張るし!!」

華菜「自分なりに精一杯!!」

純代「その言葉良い……」

華菜「ん?自分なりに精一杯?」

純代「うん」

純代「そうだよね」

純代「自分なりに精一杯……」

華菜「人が人でも自分は自分だし!!」

純代「華菜……」

華菜「とりあえず全国大会全力尽くすし!!」

純代「これが一番大切だよね」

だがその時はまだ私たちは知らなかったし

この後私が、麻雀もやめてしまいまいたいような現実を突きつけられることを

全国の猛者の存在

全国中学生10000人の頂

そこに近づいていくことは、今の私たちの実力ではあまりにも無謀だったことを……





貴子「さーて、今日も見せてくれるのかなあの2人は?」

靖子「珍しいじゃないか」

靖子「お前が全国大会を観に来るとはな」

靖子「去年の福路美穂子、竹井久といい、今年もなかなかの選手たちが出てるのか?」

まだ途中ですが、このssは原作と異なる部分が多々出てくると思うので、その点はご了承ください

貴子「今年は2人ともわたしがもってくからなー」

貴子「去年竹井はお前に取られたからなー」

貴子「何で清澄なんていう無名に……」

靖子「おいおいまてよ、それだと私が久を清澄に入れたみたいじゃないか!」

貴子「そうじゃないのか?」

貴子「お前は昔から人が気に入ってるものを取るのが好きだったからな」

貴子「何がまくりの女王だか……」

貴子「ただの泥棒じゃねえか……」

靖子「せめて怪盗とか言ってくれよ……」

靖子「まぁ別にいいけど……」

靖子「久が清澄に行ったのは私の差し金でも何でもないぞ」

靖子「あいつはな、両親が離婚して家計が苦しかったんだよ」

靖子「本当は風越で麻雀を打ちたかったに決まってる」

靖子「でも仕方なく清澄に行ったんだよ」

貴子「私はあいつに特待で来いって言ったんだぞ!」

貴子「家計が苦しい苦しくない関係ねーじゃねーか!」

靖子「相変わらず貴子様は変わってないなー……」

靖子「特待が授業料無料っていうのは知ってるよな?」

貴子「だから竹井も来れるじゃねーか!」

靖子「これだからお金持ちは……」

靖子「授業料無料になったら金持ちも貧乏も関係ねーって思ってるのか?」

靖子「学校っていうのはな、授業料の他にも、入学費、教科書代、後援会費とかいろいろあるんだよ」

靖子「しかも風越と言えば麻雀の名門」

靖子「部活の合宿費も一般家庭にとっては辛いものになってくる」

靖子「ましてや母子家庭の久のことだ」

貴子「そうだったのか……」

靖子「久も知り合いの雀荘で言ってたぞ」

靖子「できれば風越で麻雀に打ち込みたかった」

靖子「でも風越に行く余裕は今のうちにはない」

靖子「だから今は清澄っていう悪待ちを選んだ」

靖子「待つのは慣れてるからってな」

貴子「……」

貴子「特待生の事情は考えてなかった」

貴子「部室で怒鳴り散らしてる私がな……一番考えなきゃいけないことを考えていなかったんだな」

靖子「次に活かせばそれでいいさ」

靖子「これで来年の風越は安泰だな」

靖子「ちなみに、あの池田っていうのは、下にたくさんいてなかなか家計が大変そうだぞ」

貴子「特待生の奨学金の詳細の変更を次の職員会で提案してみる」

靖子「思い立ったらすぐに行動するのもさすが貴子様だな」

靖子「どこであろうと構わず怒鳴り散らすこととかによく反映されてる」

貴子「お前はいつも余計だな」

靖子「そうか?」

純代「もうすぐ対局室の発表……」

華菜「さすがに緊張してきたし……」

モブ「ねえねえ、あれって長野の……」

モブ「爆弾コンビじゃん!」

モブ「がんばれよ爆弾娘!!」

モブ「チャーシュー純代もな!!」

純代「……」

華菜「き、気にするなし!!

華菜「あっちみるし!!」

純代ファン達「純代ちゃん頑張って!!」

純代ファン達「長野ファイト!!」

純代ファン達「新しい純代を見せつけろー!!」

純代「もしかして、みんな私のために長野から……」

華菜「そうだし!」

華菜「みんな純代のために長野からきてくれたし!」

華菜(わたしのファンは来てくれてないし……)

華菜(いるのかどうかも微妙だけれども……)

純代「自分なりに精一杯……」

純代「他の人がなんと言おうと自分には応援してくれるファンがいる」

華菜「そうだし!」

華菜「人気者にはファンもいるしアンチもいるんだし!!」

純代「人気者にはファンもアンチもいる……」

純代「グフ グフフフ……」

華菜(なんかやばい方向に意識がいったかもしれないし……)

華菜「あ、対局室あったし!」

華菜「私は……対局室Fだし!」

華菜「純代はどこだったし?」

純代「私は……D」

華菜「華菜ちゃんの対局室あまり強そうなやついないし!」

華菜「ラッキーだし!!」

純代「私の卓は……」

華菜「モブA、モブB……荒川憩……」

純代「1回戦からこんな強敵と……」

華菜「す、純代なら勝てるし!」

華菜「だいたい、2位までなら2回戦いけるし!!」

華菜「大丈夫だし!」

純代「……」

憩「あらー?」

憩「お二人さんお久しぶりやなー」

華菜「あ、荒川憩!!」

純代「荒川さん……」

憩「去年はお世話になったなぁ」

憩「同学年でうちの相手になるのは池田さんと深堀さんくらいなもんやでなぁ」

憩「今年も楽しみにしてるでー!」

華菜(いきなりの上から目線だし)

憩「さてさて、うちはどの卓やろなー?」

憩「深堀さんと一緒の卓やん!!」

憩「なら今年は決勝まで深堀さんと同卓できそうやなー!」

憩「ほな深堀さん対局室行きましょかー!」

深堀「うん……」

浩子(1回戦から今年の2年生注目選手2人が対決ですか……)

浩子(ねこんざいしゃぶり尽くしましょうかー)

憩「……ロン……3900です……」

アナウンサー「試合終了!!」

アナウンサー「勝ち抜けたのは大阪代表の荒川選手に、三重代表モブ選手だー!!」

アナウンサー「深堀選手はどうしてしまったのでしょうか?」

アナウンサー「何かいつもの覇気がなかったような……」

健夜「確かに深堀選手らしくない打ち筋でしたね」

健夜「打ち筋自体に問題はないのですけどね……」

健夜「相手は現日本の中学生最強と呼び声も高い荒川選手ですからね……」

健夜「いつもの深堀選手でしたらまだ善戦できたと思います」




靖子「おい……貴子……」

貴子「……」

憩「お疲れ様でした〜♪」

純代「お疲れでした……」

憩「深堀さん結構よかったでー!」

憩「前の焼き鳥覚悟の一発大逆転パワープレイからデジタルに変えたんやってなー!」

憩「安定感もあってよかったと思うでー!」

憩「また今度深堀さんとは再戦したいわー」

純代「わ、私もまた……」



















憩「とでもゆーと思ったんか?」

純代「え?」

憩「あんたがプレイスタイル変えたっちゅーのは風の噂でなんとなく聞いとってなー」

憩「今度はどんなプレーを見せてくれるか期待しとったけど……」

憩「うちのとんだ見当違いやったな」

純代「……」

憩「うちはあんたのな……どんだけ他家にあがられても最後にはどでかい手で大逆転するのが好きやったんや……」

憩「去年のインターミドル個人戦中2の部」

憩「うちは優勝やった」

憩「あんたは確か2位やったな……」

憩「うちは決勝卓以外でもほぼ全ての卓で1位で決勝卓に進んだ」

憩「あんたと同卓した、あの準決勝卓以外でな……」

純代「……」

憩「あの時はなぁ、悔しさというより喜びの方が大きかったんや」

憩「やっと同学年でうちと張り合える奴が出てきたってな」

憩「深堀さん、あんた覚えとるかー?」

憩「1年前の準決勝」

憩「あんたは役満で1位のうちをまくって決勝戦に1位通過で進んだんや」

憩「あん時は深堀さんほんますごかったですよー」

憩「準決勝で当たってたから何とか決勝では勝てましたけど」

憩「もし深堀さんと卓を囲むのが決勝戦が初やったら完全にうちの負けでしたわ〜」

憩「それくらい長野の深堀純代という存在はうちにとってすごい存在だったんですよー」

憩「でもそれも今日で終わりですね」

純代「……」

憩「今のあんたは、うちの戦いたかった深堀さんやあらへん」

憩「周りの目を気にして自分のスタイルを捨てて」

憩「誰でもできるようなデジタル打ち」

憩「しかも全国大会までの少ない時間で身につけたデジタル打ちで全国に臨む」

憩「そんなのうちが戦いたかった深堀さんじゃないです」

憩「深堀さん」

憩「麻雀は運と言われてますけど」

憩「うちはそうは思ってないんですよ」

憩「深堀さんもそうやないですか?」

憩「運で2年も連続で県代表になれると思いますかー?」

憩「うちはそうは思いません」

憩「麻雀はスタイルによってツモ牌の使い方も何通りにでも膨れ上がるんです」

憩「いわゆる《流れ》っていうやつなんですかね〜?」

憩「ばかばかしいですよね」

憩「でも実際そうだと思うんですよ」

憩「深堀さんのデジタル」

憩「まったく流れに乗れてへんかったと思いますよー」

憩「半チャンで1、2回あがれたらいいんでしたっけデジタルって?」

憩「深堀さん今回どうでした?」

憩「断・のみが1回と役牌のみが1回の計2回ですよね?」

憩「デジタル的には仕方ないか知りませんけど」

憩「楽しいですか?」

憩「うちはそれがたとえ最善の策を弄して出せた結果だとしても楽しくありません」

憩「深堀さん」

憩「うちは上へ行きます」

純代「わ、私も上に……」

憩「今の深堀さんじゃ無理です」

憩「今の深堀さんじゃ……」テクテクテクテク

純代(私は何がダメだったのだろう……)

純代(私は……チャーシューとか言われるのが嫌だった……)

純代(だから焼き鳥にならないようにデジタルに徹することにした……)

純代(だけどその結果……)

純代(私は、尊敬している人に見限られた……)

純代(容姿が悪いっていうのは……)

純代(辛いな……)ポロポロ

憩(……深堀さん……)

憩(深堀さんならきっと立ち直れます)

憩(……インターハイで待ってますよー)



菫「どうだ照?」

菫「めぼしい選手はいたか?」

照「荒川さん」

菫「荒川憩か」

照「でもどうせ先輩達は彼女を誘おうとはしない」

照「先輩たちは自分より強い存在が嫌いだから……」

菫「強者だからこその苦痛か」

菫「すまないが私にはわかりかねるな」

照「だから私で……」

照「私と菫で白糸台を変える」

菫「私も巻き込まれるのか」

照「……嫌?」ウルウル

菫「おい泣くなよ……」

菫「嫌とは言っていない」

菫「私も白糸台の麻雀部には嫌気がさしていた」

菫「だが、お前となら……」

菫「照とならこの麻雀部を変えて……」

菫「全国の頂に立てると思ったんだ」

菫「夢……見させてくれよ」

照「うん」モグモグ

菫(嘘泣きかよ……)

菫「それにしてもお前は、やけに荒川憩に固執してるな」

照「固執はしていない」

照「彼女は本当に強いから」

菫「他にも、長野の池田や深堀」

菫「関西方面なら船久保とかも曲者として有名だぞ」

菫「九州の鶴田とかもな」

照「荒川さんはそのメンバーとは違う点があるから」

菫「というと?」

照「配牌が絶対に良い方向に向かっていくこと」

照「麻雀は裏目ることとか、どうしても聴牌できないことが多々ある競技」

照「でも荒川さんの麻雀にはそれがない」

照「本当にすごいよ彼女は」

菫(お前が言うな……)

照「池田さんは、あがる時の点数の平均は高い」

照「打ち筋もこれと言って間違っているところはないと思う」

照「でもメンタル面ではまだまだ未熟なところがあると思う」

照「卓に自分よりも格上の相手がいると」

照「配牌の良しあしに関わらず、彼女はミスが多くなる」

照「深堀さんはよく分からない」

照「でも打ち方に迷いを感じる」

照「鏡で見る機会があったら見てみたいな」

照「船久保さんは、データを元に相手の対策を立ててくるから一見完璧にみえる」

照「でもデータにない予測外の動き、いわゆるイレギュラーに対応できないことが弱点」

照「鶴田さんは……今はなんとも言えないかな」

照「あのたまに見せる高火力は説明がつけられない」

菫「荒川憩に弱点はないのか?」

菫「いくらあいつといえども弱点の一つくらいは……」

照「これは私個人の意見だけど」




照「荒川さんに弱点はないと思う」

菫「……は?」

菫「それはないだろう」

菫「どんなに強い人間にだって弱点はあるもの」

菫「精神面とか技術面とか」

照「荒川さんは、打ち筋だけを見る限り弱点といった弱点もないし」

照「心の乱れとかも感じない」

菫「まるでお前みたいだな」

照「私にだって弱点くらいはある」

菫「お菓子……とか言うんじゃないだろうな?」

照「……」モグモグ

菫「図星かよ」

照「それぇにょりすみゅれは」モグモグ

菫「早く食べろ」

菫「なら、お前と荒川が戦った場合どうなる」

照「麻雀は4人で行う競技なので私と荒川さんだけ対戦することはできません」アッカンベー

菫「実は実家から三ツ星店のプリンが届いてな」

照「厳しい戦いになると思う」

照「もしかしたら負けるかもしれない」

菫「まさか」

菫「お前が負けるなんて考えにくい」

照「もちろん負けるつもりはないけど」

照「来年のインターハイの個人戦では間違いなくあたると思う」

照「その時にわかると思うよ」

菫「そうだな」

菫「それより今は目の前の問題を処理しないとな」

照「私達の戦いは始まってもない」







対局室

華菜(華菜ちゃんトップだし!)

華菜(しかもオーラス)

華菜(このまま逃げ切るし!)

華菜「リーチだし!!」


初美「元気のいい人ですねー」

霞「もう逃げ切れば最低でも2位は保障されるのにリーチする必要あるのかしら?」

初美「何かの能力があるのかもしれないですよー」

初美「そうじゃなければただのおばかさんですねー」

初美「だまでも満貫あるのにもったいないですよー」

霞「そのせいで1回戦で消えることになっちゃったわねー」



小蒔「ロン……」ゴゴゴゴゴゴ

華菜「へっ?」ビクッ

華菜(ま、まだ3巡目だし……)

華菜(2位との点差は15000点あるから多分大丈夫だし!)

小蒔「24000……」ゴゴゴゴゴゴ

華菜「え?……」

アナウンサー「キマッター!!」

アナウンサー「オーラスに神代選手の三倍満が池田選手に直撃!!」

アナウンサー「昨年個人戦6位の池田選手」

アナウンサー「まさかの一回戦敗退だー!!!!」



華菜「……」



霞「あらあら」

霞「池田さんといい深堀さんといい」

霞「去年大活躍した選手がどんどん消えてっちゃうわねー」

初美「時代は変わるものですよー」

初美「このまま姫様は荒川憩にも勝っちゃいますよー」

初美「今はまだ弱い神様ですからねー」

初美「ここからは強い神様ばかりですよー」

霞「荒川さんはどうかしらねー?」

霞「どちらにしてもいい対局が見れそうね」




セーラ「長野の2人」

セーラ「あれは見当違いやったな」

竜華「うちらの1年の中で20位には入るくらいやないー?」

セーラ「俺が求めてるのはそんなレベルの低い選手ちゃうねん!」

セーラ「今年の3年は不作の年やな」

竜華「高校から出てくる人もおると思うでー!」

竜華「うちはそれを楽しみにしとるわーー!」

あれ?
もしかして貴子と靖子の関係って=じゃなくて、貴子<靖子ですかね?
もしそうだったとしたら申し訳ございません
このssでは対等ってことでお願いします
今年に咲見始めてまだアニメしか見ていないニワカなもので申し訳ございません

哩「姫子には今回キーやってなか」

哩「大丈夫やろか?」

美子「姫子ちゃんは自力も高いけん」

美子「大丈夫とー」

哩(姫子……)



初美「姫様調子いいですよー」



洋榎「そこやー浩子!!」



初美「姫様さすがですねー」



洋榎「さすが浩子やー!!!」



初美「……」

洋榎「……」



こうして個々の思い乱れる麻雀大会は、初戦から優勝候補が2人も消えるという大波乱を見せ、麻雀界の新たなる波を感じさせられるものとなった

そして時は経ち
純代と華菜は高校生になっていた



華菜「華の女子高生だし!」

華菜「制服可愛いし!」

純代「2人でここに来れてよかった」

華菜「これも風越の制度が変わったおかげだし!」

華菜「本来なら華菜ちゃん清澄っていう麻雀部があるかないかわからない高校だったし!」

純代「華菜とこれてよかった」

純代「これで2人で麻雀できる」

華菜「私達2人で高校でも大活躍だし!1年目からレギュラー狙うし!」



麻雀部

貴子「新入生!」

貴子「私がコーチの久保だぁ!」

貴子「風越は完全実力主義!」

貴子「1年もレギュラーになれるからな!」

貴子「来週にレギュラーを決めるリーグ戦するからなー!」

貴子「1年でも遠慮せずに卓に入って練習しとけよ!」




美穂子「あなたたちが深堀さんと池田さんね」

華菜「え?は、はい!」

華菜(き、綺麗な人だし……)

純代「うす」

美穂子「私は麻雀部2年の福路よ」

美穂子「さぁ、こっちの卓に入っていいわよ」

華菜「は、入らせてもらうし!」

純代「うす」

対局後

華菜「か、完敗だし……」

純代「強い……」

美穂子「あなたたちこそ1年生にしては充分強かったわ」

美穂子「来週のレギュラー戦、頑張りましょうね!」





華菜「あの先輩すごく強かったし……」

華菜「それに……」

純代「?」

華菜「な、何でもないし!!」

華菜(あの先輩に名前で呼んでほしいし……)

すいません
このssでは久保コーチと藤田プロはタメで、同じ風越出身ということでお願いします

ランキング戦(レギュラー決定戦)当日




貴子「おまえらぁー!!」

貴子「今日はランキング戦すっぞぉー!!!!!!」

貴子「ルールは簡単」

貴子「リーグ戦をして上位5名がレギュラーとして今年のインハイを戦ってもらうからなぁー!!」

貴子「全部員、先輩後輩なんていう上下関係関わらずぶっ倒せ!!」

貴子「1年共もわかったなー!!」

貴子「相手を殺すくらいの勢いでレギュラーを取りにいけよー!!」

美穂子「ツモ!」

美穂子「2000 4000です!」

モブ(強い……)




池田「リーチだし!!」

モブ(4巡目リーチ……)

モブ(追いつけない……)




純代「ロン」

純代「8000です」

モブ「はい……」




未春(うわあー……)

未春(同じ1年生の池田さんと深堀さんは強くていいなあ……)

貴子「……」

貴子(福路はまぁ副将でいくか)

貴子(池田は打点力、一撃性だけだったら部内でもトップクラスか)

貴子(大将でもやらせてみるか……)

貴子(深堀……)

貴子(特にこれといった特徴のないデジタルか……)

貴子(別にそれでも悪くはねぇ)

貴子(だがな……)

貴子(お前の真の実力はそのデジタルなのか?)

貴子(私は、そんなデジタルで堅実な打ち回しのお前を推薦したかったわけじゃないぞ)

貴子「じゃあ順位発表すっぞぉー!!」

貴子「1位はモブ!」

貴子「先鋒任せたぁー!!」

貴子「2位は福路!!」

貴子「お前は今回は副将な」

貴子「3位はモブ」

貴子「中堅任せた」

貴子「4位は1年のいけだぁー!!!!」

華菜「は、はいぃー!!」

貴子「大将まかせっぞぉー!!!」

貴子「しっかりやれよぉー!!!」

貴子「5位は深堀」

未春(やっぱりあの2人はすごい……)

貴子「お前は次峰」

純代「はい……」

貴子「以上だ」

貴子「1週間後には強化合宿するからなぁー!!!」

貴子「1年生は主に雑用!!」

貴子「レギュラーとその他上位陣はどんどん打て!!!」




貴子「福路」

美穂子「何でしょうか?」

貴子「ちょっと合宿の件でな……」

見事に人いないなぁ……
相当楽しくないのかな
もしくはすーみんが主人公っていう点?
なんか白糸台とか千里山とか王道だからなぁ……

参考なご意見ありがとうございます
純代ちゃんの活躍はもう少し先になります笑
回想編が終われば活躍の場がきます

華菜「合宿楽しみだし!」

華菜「いっぱい食べるし!」

純代「うん……」

華菜「純代どうしたし?」

華菜「元気ないし」

純代「私なんかがレギュラーでいいのかなと思って……」

華菜「ランキング戦5位だったからレギュラーなのは当たり前だし!」

純代「でも私の麻雀は……」

純代「誰にでもできる麻雀だって荒川さんに……」

華菜「気にするなし!」

華菜「誰にでもできる麻雀で風越のレギュラーは取れないし!」

純代「華菜……」

華菜「そりゃ昔の純代の麻雀が魅力あるかって聞かれたら」

華菜「そりゃ魅力的だったし!」

純代「……」

華菜「昔の純代の麻雀には、華菜ちゃんなかなか勝てなかったし……」

華菜「でもそれは別だし!」

華菜「今の純代の麻雀も昔の純代の麻雀に負けないくらい魅力的だし!」

華菜「それに何と言っても」

華菜「今回レギュラーを取ったのは今の純代の麻雀だし!」

華菜「昔の純代の麻雀じゃ取れてたかどうかわからないし!」

華菜「自信持つし!」

純代「華菜……ありがと……」ブヒッブヒッ

華菜「す、純代泣くなし!!」オドオド

合宿


貴子「今日から合宿だぁー!!」

貴子「部活でも言った通り」

貴子「レギュラーと上位陣はどんどん打て!!!!」

貴子「他は邪魔にならない程度に打って、あとはサポートに回れ!!」

貴子「いいかー!?」

部員「はい!」

貴子「なら各自さっさと取り組めぇー!!!!!!」




美穂子「今日もいい天気ね」パシパシ

未春「ふ、福路先輩!!」

美穂子「あら、あなたは確か……」

美穂子「校内ランキング43位の吉留未春さんね」

未春「は、はい!」

美穂子「ランキング戦でのあの跳満、素敵だったわ」

未春「あ、ありがとうございます!!」

美穂子「麻雀の練習頑張ってね!」ニコッ

未春「はい!!」

未春「失礼します!!」

美穂子「」パシパシ パシパシ

未春「」テクテク テクテク

未春「じゃないです!!」

美穂子「キャッ!!」ビクッ

美穂子「吉留さんどうかしたの?」

未春「福路先輩はレギュラーなんですから練習してください!」

未春「雑用は私たちがしますから!」

美穂子「吉留さん……」

美穂子「それは違うわ」

未春「え?」

美穂子「確かにあなたはレギュラーじゃないかもしれない」

美穂子「でもあなただって風越女子の部員の1人よ」

美穂子「私と同じで、練習する権利は平等にあります」

美穂子「レギュラーレギュラーじゃないで決めるのはおかしいわ」

美穂子「それに私は、みんなに強くなって欲しいの」

美穂子「私の練習時間を削って、吉留さんが少しでも成長できるなら私は嬉しいわ」


美穂子「私の練習時間を削って、吉留さんが少しでも成長できるなら私は嬉しいわ」


久「私の練習時間を削って、優希が少しでも成長できるなら私は嬉しいわ」


煽りに聞こえる

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