戦場ヶ原「助けて…阿良々木くん。私…もうすぐ寝取られてしまうかもしれない…」
暦「戦場ヶ原…お前…何言って…」
戦場ヶ原「私は阿良々木くんが好きよ」
暦「あ…あぁ。」
戦場ヶ原「でも…」
…ビュウゥ!…
戦場ヶ原「カラダは…あの人を…」ボソ…
暦「え?…なんて?…すまん。今風のせいで声が全然聞こえ…」
戦場ヶ原「いぇ…なんでもないわ」ニコ…
…………………………………
暦『今思えばこの時もうすでに戦場ヶ原が引き返すことのできない泥沼にどっぷりとはまり込んでいたのだろう…』
暦『でも、あの時の俺はそんなことを知るよしもなく…』
暦『この日から、世の中にはどうしようもないことはやはりあるんだと…嫌と言うほど思い知らされていくことになるのである…』
…………………………………
翌日…
…ヒョコヒョコ…
まよい「…♪」テクテク…
暦「あれは…八九寺」
暦「お~い!八九寺ぃ!」
まよい「!」ピタ…クルリ…
まよい「おや?阿良々木さん?今日は戦場ヶ原さんとデートしてたんじゃないんですか?」
暦「え?」
まよい「ついさっき手を繋いで歩いているところを見たので声をかけるのを遠慮したんですが…」
暦「僕が…戦場ヶ原と?」
まよい「なのにもう戦場ヶ原さんとは別れて来たんですか?」
暦「僕は今日…戦場ヶ原と一度も会ってなんか…」
まよい「さてはデート中に良からぬ事をして戦場ヶ原さんを怒らせてしまったんですねぇ」ニヤニヤ…
暦「いや…そんなんじゃなくて!」
まよい「みなまで言わなくても分かります…今、阿良々木さんはきっと傷心中で一人になりたいでしょうし」
まよい「そんな姿を私に見られたくないですもんね。だから何も見なかったことにしときますっ」テクテク…
暦「ちょっと待て!…八九寺!」
…テクテク…
暦「行ってしまった」
暦「さっきアイツが言ってたこと…一体どういう事なんだ?」
さらに翌日…
― 日曜 夕暮れ ―
駿河「阿良々木せんぱ~い!」ブンブン!
暦「なんだ…駿河か…」
駿河「なんだとはヒドイ言われようだな。それより見てしまったぞ!」キラキラ…
暦「何を見たんだよ…」ゲンナリ…
駿河「阿良々木先輩はもう童貞ではないのだろう?」
暦「何言ってんだ…僕はまだ…って変な事言わせるな!!」
駿河「そうなのか?…今日の昼に阿良々木先輩と戦場ヶ原先輩がラブホテルに入って行く所を見たので私はてっきり…」
暦「おい待て駿河!…今何て!?」
駿河「ははは!…そうかそうか。さては阿良々木先輩、緊張して勃たなかったんだな?」
駿河「まぁ初めての時はよくあるというし…あまり気落ちしてはいけないぞ」
暦「いや…そんなことより!!」
駿河「ははは!ドンマイ!阿良々木先輩!また次があるさ…戦場ヶ原先輩もそれくらいで阿良々木先輩を嫌いになったりしないだろうし」
駿河「おっと…今日は用事があるんだった…それじゃあまたな!阿良々木先輩!」ブンブン…
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