御坂「ツンデレヒロインの会?」 (239)
戦場ヶ原「ええ、そうよ」
雪ノ下「説明していただきたいのですが」
御坂「そうよ、いきなりこんなとこに集まれだなんて」
ハルヒ「…」
戦場ヶ原「あなたたち三人をここに呼んだ理由はちゃんとあるのよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1473861575
戦場ヶ原「いい加減くっつきなさい」
雪ノ下「」
御坂「」
戦場ヶ原「ツンデレヒロインなんて腐る程いるわ。その中でも、あなたたちはその代表格といっても過言ではないのは事実」
雪ノ下「そ、そうですか…」
御坂「…///」
ハルヒ「当然よ!」
戦場ヶ原「……まぁいいわ。私が憤りを感じるのは、あまりにも進展がないという点よ」
ハルヒ「そこで、ツンデレヒロインとして主人公と恋人関係にあるあんたが、あたしたちにアドバイスをするってとこかしらね?」
戦場ヶ原「察しが良すぎないかしら…」
雪ノ下「もはや超能力ね…」
ハルヒ「ふふーん♪」
くぎみーヒロイン「・・・・・」
雪ノ下「せっかくですが、お断りします」
御坂「そうよ!手ほどきを受けるつもりなんてないわよ」
ハルヒ「あたしは良いわよ」
雪ノ下・御坂「!!」
戦場ヶ原「あら、残念。では涼宮さんのみということね」
御坂「ちょ、ちょっとだけなら…」
雪ノ下「そ、そうね…」
戦場ヶ原「ではレッスン1よ。素直になるべきところは素直になりなさい」
雪ノ下・御坂「」
>>3
釘宮一族出すと全部釘宮になっちゃうので…
このラノ女性部門で1位を獲得し、知名度も十分にある三人を採用しました
戦場ヶ原「こういったくだらない見栄が自分の首を絞めるのよ」
御坂「で、でもほら!ツンデレの代名詞じゃない!素直になれないってのは」
戦場ヶ原「全くその通りなのだけれど、何でもかんでも突っぱねるのは良くないという話をしているのよ」
ハルヒ「まったくそのとおりね!」
戦場ヶ原「あなたは素直すぎる上に極度に我儘なのが欠点よ」
ハルヒ「なっ…」
戦場ヶ原「さっそくだけど、これからの行程を確認するわね」
戦場ヶ原「まずは自己分析と相手の分析よ。自身のことや相手のことを正しく認識するのは基本中の基本」
雪ノ下「そうね。分析は必要不可欠だと思うわ」
戦場ヶ原「その前に…あなたたち、あの男たちのどこに惹かれたのかしら?説教好きの無能ウニ頭、腐った眼の社会不適合者、冴えないやれやれ男」
戦場ヶ原「ロクな男がいないじゃないの」
御坂「無能ですって…?それは聞き捨てならないわねえ…アイツはあんなんでもいざというときは他人を助ける強さを持ってんのよ!」バチバチ
雪ノ下「彼の良さがわからないのは可哀想ね。どうやらあなたは人間を表面でしか評価できない低能だったみたいだけれど、自分の言動を省みて恥ずかしいとは思わないの?」
ハルヒ「団員の誹謗中傷はあたしへの宣戦布告ということでいいのかしら?SOS団の敵は完膚なきまでに叩きのめすわよ」
戦場ヶ原「あなたたちを試しただけよ。許してちょうだい、本心ではないわ。」
御坂「そ、そそっ、そう…ごめんなさい、こっちも取り乱したりして」
雪ノ下「大体予想できてましたが…いきなり言うのはやめてください」
ハルヒ「試すまでもないわよ!」
戦場ヶ原「三人とも反応が可愛かったわ。それと雪ノ下さんの言い分には無理があるわね」
雪ノ下「っ…///」
戦場ヶ原(寿命が縮んだわ…怖すぎよこの人たち)
>>1の好きなように書くといいよ
ハルヒ「こうしてみるとあたしってヤバい奴…?」
戦場ヶ原「大丈夫、どうみてもヤバい奴よ」
雪ノ下「家族構成と生年月日が不詳の点が際立たせてるわね」
ハルヒ「むぅ」
御坂「雪ノ下さんのお姉さんってなかなか強烈よね…」
戦場ヶ原「麻雀大魔王や黒森崎の隊長、カールスラント空軍大尉に並ぶ姉キャラ四天王の一角といってもいいわ」
雪ノ下「他の作品のキャラクターを次々と口にしないでください…荒れます」
御坂「メタ発言をしてる雪ノ下さんも人のことを言えないけどね…」
ハルヒ「御坂ちゃんのプロフィールかっこいいわね。私も第1位とか書いてみたいわ」
雪ノ下「1位しか認めないのね…」
戦場ヶ原(あながち…というか神と同格なのだから、1位どころの騒ぎではないのだけれど)
御坂(舞夏のお兄さんに涼宮さんの話をしたときの顔は忘れないわ…注意事項をびっしり書いたノートを渡されたし)
>>21
ありがとう
色々コメントしてくれると嬉しい
戦場ヶ原「あなたたちが直すべきは性格なのよ。文武両道、容姿端麗で家事スキルも高いのだから、欠点なんて性格だけじゃない」
御坂「よ、容姿…」
雪ノ下「…」
戦場ヶ原「?どうしたのかしら」
ハルヒ「察してあげなさいよ」
御坂「…っ!これでも努力してんの!」
雪ノ下「あっても邪魔なだけだものね。肩は凝るでしょうし、服も選べる範囲が狭まるわ」
戦場ヶ原「何の話をしてるのかしら?」
ハルヒ「胸に決まってんでしょ」
戦場ヶ原「納得したわ。…それにしても必[ピーーー]」
御坂「ちょっと胸があるからってえ!」バチバチ
雪ノ下「戦場ヶ原さん、本題に入りましょう、ね?」
戦場ヶ原「?本題よ。欠点の話だもの。相手が巨乳好きなら致命的な欠点ね」
御坂「そ、そんな…」グスッ
雪ノ下「ひ、比企谷くんはおそらくそんなことない…はず」ズーン
ハルヒ「なんか可哀想になってきたわ…」
次から気を付ける!
戦場ヶ原「冗談は置いておくとして、性格の話に戻しましょう」
御坂「冗談だったの!?」
ハルヒ「当たり前じゃない、そもそも胸なんかで相手を選ぶやつなんて、猿以下よ」
雪ノ下「そ、それもそうね」
戦場ヶ原「あなたがまともなことを言うなんて、明日は台風かしら」
ハルヒ「うるさい!」
戦場ヶ原「じゃあ、分析を始めるのだけれど、そうね…まずは御坂さんかしら」
戦場ヶ原「二人の意見から聞きたいわね」
雪ノ下「正義感が強く面倒見が良い反面、感情の起伏が激しく暴力的…といったとこでしょうか」
御坂「凄い分析されてる…」
ハルヒ「そんなことより、ビリビリ~ってどうやって出すのか教えて欲しいわ!」
御坂「え?い、いやあの…」
戦場ヶ原「涼宮さん、あなたの番はまだ先よ…」
ハルヒ「?」
戦場ヶ原「全てを直すことは無理だけれど、…そうね、暴力はダメよ。彼が丈夫だからって電撃はマズイわ」
御坂「は、はい…」
戦場ヶ原「はい、じゃあ雪ノ下さんの番よ」
御坂「んー、そんなに問題ないような…?一番まともじゃないかしら」
雪ノ下「そ、そうかしら…」
御坂(やたら嬉しそうね…)
ハルヒ「積極性が足りないと思うのよね」
戦場ヶ原「雪ノ下さんは面倒臭いのよ。でもそれはそれで彼との相性が良いというのも事実なのよね…」
雪ノ下「め、めんど…」
戦場ヶ原「だから毒舌を直しなさい」
雪ノ下「」
戦場ヶ原「余程なM属性でもないと、あれだけ罵倒されて傷つかない主人公はいないわ」
雪ノ下「そ、それは自覚してます…」
戦場ヶ原「でも、困ったことに彼って阿良々木くんと同じ臭いがするのよね。罵倒することでコミュニケーションが成り立つのよ」
雪ノ下「自虐的な話が得意ですもの。彼」
戦場ヶ原「ここでも罵倒するつもりなのね…」
戦場ヶ原「はい、じゃあ涼宮さん」
ハルヒ「私に弱点なんてあるのかしら」
戦場ヶ原「…ねえお二人さん、涼宮さんを一言で表してみてくれないかしら」
御坂「唯我独尊ね」
雪ノ下「傍若無人」
戦場ヶ原「ええ、それと猪突猛進、も付け加えた方が良いかしらね」
ハルヒ「あながち間違ってないわね」
戦場ヶ原「肯定しちゃうのね…」
御坂「その横柄な態度がいけないんじゃないの」
雪ノ下「目的のために脅迫まがいの行為を繰り返すのもどうかと…」
御坂「…」
ハルヒ「なんですって?!」
戦場ヶ原「謙虚になることを覚えたらどう?相手の意見を聞くのも大切よ」
ハルヒ「…わかったわ」
戦場ヶ原「じゃあ、それぞれの課題が見えてきたから、次は相手を分析しましょうか」
ハルヒ「ちょっと待った」
戦場ヶ原「どうしたの?涼宮さん、ちょっともチャットもないと思うのだけど」
ハルヒ「暴力的、毒舌、横柄って指摘したあんたはどうなの」
戦場ヶ原「な、なんのことかしら」
御坂「ホッチキス」
戦場ヶ原「ぎくり」
雪ノ下「噛みま[ピーーー]」
戦場ヶ原「ぎっくり」
ハルヒ「強制的な主人公の監禁」
戦場ヶ原「ぎくりんちょ」
雪ノ下「見事にすべて兼ね備えているわね」
戦場ヶ原「待ちなさい」
ハルヒ「言い訳を聞こうじゃないの」
戦場ヶ原「…じゃあハッキリと言うわ。私にあってあなたたちに無いもの」
[ピーーー]じゃなくて
[禁則事項です]とかなら可愛いのに…
sagaって一度入れても次から自動的に入らないっけ?
戦場ヶ原「それは『I love you』と言える勇気を持ってるかどうかよ」
戦場ヶ原「あなたたちは持ってるのかしら?」
三人「ぐぬぬ…」
戦場ヶ原「はい、じゃあ次に行きましょう」
御坂(悔しいけどその通りね…)
雪ノ下(論破されてしまったわ…)
ハルヒ(『I love you』って愛の告白としてどうなのかしら。日本語でいいじゃない)
作者IDを変えるのを忘れて自演する痛恨のミス
戦場ヶ原「じゃあ、本題に入りましょう。…と、その前に」
阿良々木「よう、戦場が…」
御坂「?」
雪ノ下「…」
ハルヒ「…」
阿良々木「え、なにこの状況…」
阿良々木「ガハラさん、ガハラさーん?話が違いませんかー?デートの約束でしたよね」
戦場ヶ原「なによ、阿良々木くん。こんなところに同席させてもらってるのに、そんな態度をとるなんていい度胸ね」
阿良々木「いや、まあ…」
阿良々木(美少女三人から冷たい視線を向けられてるこの状況は何なんだ!寒気とともに何かに目覚めてしまうんじゃないか、僕)
戦場ヶ原「あら?阿良々木くんの鼻の下って、こんなに長かったかしら?」チャキ
阿良々木「戦場ヶ原、人の人中はペンチで縮められないぞ」
戦場ヶ原「ミーのテクなら可能だに"ゃあ"ん」
阿良々木「それはニャンちゅうだ!!」
>>40
ん?どこの話?
阿良々木「…なるほど。それで戦場ヶ原がアドバイスするっていう流れになったのか」
阿良々木「とりあえずよろしくな、僕の名前は阿良々木暦だ」
御坂「どうも、御坂美琴です」
雪ノ下「雪ノ下雪乃です」
ハルヒ「涼宮ハルヒ!」
阿良々木「よ、よろしくな…。どこまで話が進んだんだ?」
戦場ヶ原「性格面について」
阿良々木「この三人のか?皆大人しくて、性格に難がありそうには見えないけど」
戦場ヶ原「阿良々木くん、どんな女の子も初対面の人に素性を晒したりはしないものよ」
ハルヒ「…」
阿良々木「いや、まあそうなんだろうけどさ」
戦場ヶ原「考えてもみなさい、この容姿で類い稀な才能を持つ子たちが意中の男を振り向かせられていないのが現状なのよ」
阿良々木「それはさっきも聞いたけどさ、お前は何をムキになってるんだよ」
戦場ヶ原「さっさとくっつかないかしら、とイライラしてるのよ。」
阿良々木「いや、それは原作者の問題なんじゃないか?」
戦場ヶ原「阿良々木くん、消されたくなければそういった発言は控えることね」
阿良々木「さっきのお前の発言は許されてるじゃないか!」
御坂(他人がイチャイチャしてるのを見るとイライラするわね)
雪ノ下(帰ろうかしら…)
ハルヒ「御託は良いからさっさと話を進めなさい」
阿良々木(…戦場ヶ原の言ってたことが少し理解出来た気がする)
阿良々木「そんな感じで凄まれると、男としてはムッとするやつもいるぞ。僕にするのはともかく、好きな人には控えた方が良いんじゃないか?」
ハルヒ「あんたの意見なんて聞いてない!」カキカキ
御坂(ものすごいメモ取ってる)
戦場ヶ原「さすが阿良々木くんね、的確なアドバイスだわ」
阿良々木「そ、そうだろ…ははは…」
戦場ヶ原「そうね、じゃあ相手の分析に入りましょうか。まずは、相手の好きなものを言ってみなさい」
御坂「アイツの好きなもの…値引きセール?」
雪ノ下「…妹、千葉、マッカンかしら」
ハルヒ「ポニーテール!」
戦場ヶ原「…」
阿良々木「ま、まあ涼宮のポニーテールってのは重要な情報だよな」
御坂「ずっとポニーテールにしたらいいじゃない」
阿良々木「それは違う!」バン
御坂「ひっ…ちょっと!びっくりさせないでよ!」
阿良々木「たまに見せるからこそ魅力が増すんだよ!だいたいムグッ」
戦場ヶ原「そこまでにしなさい、阿良々木くん。ドン引きされているわよ」
ハルヒ「やっぱり、たまにするのがいいのね…」カキカキ
御坂「確かにアイツの好みって知らないわ…」
阿良々木「共通の趣味とかあったら距離も近づくんじゃないか?」
雪ノ下「今から習得するのは少し難しそうね」
阿良々木「映画とか良いんじゃないか?」
戦場ヶ原「無難ね」
ハルヒ「他には何かないの?」
阿良々木「よく聞くのは二人で何か一つのことをする、とかじゃないか?」
御坂「例えば?」
雪ノ下「料理…とかかしら」
阿良々木「良いんじゃないか?料理が出来る女子ってのはポイント高いと思うぞ」
戦場ヶ原「では実践よ。インプットしたら即アウトプットするのが学びの鉄則だもの。そうね…デートに誘ってもらおうかしら」
御坂「な…」
雪ノ下「いきなり過ぎませんか」
戦場ヶ原「デートのふり~とかいうありきたりなもので構わないわ」
ハルヒ「わかったわ!」
戦場ヶ原「さすがは涼宮さんね。ちなみに、日程をズラしてもらうわ。一人がデートしてる間にほかのメンバーで監視するのよ」
御坂「そそっ、そんなこと許せるわけないじゃない!」
戦場ヶ原「放置するとロクなデートなんてしないでしょうし、見られて減るものでもないでしょう?」
雪ノ下「滅茶苦茶ね…」
戦場ヶ原「これで彼をGETできるなら安いものよ。それとも由比ヶ浜さんに代わってもらう方がいいかしら?」
雪ノ下「何をいっているのかしら戦場ヶ原さん。由比ヶ浜さんは今関係ないのだけれど。それに、やらないとは一言も言ってないじゃない」
阿良々木「その由比ヶ浜ってのがライバルなのか?」
戦場ヶ原「彼女はゆきのんの親友にして天敵よ」
雪ノ下「その呼び方は控えて下さい。あなたにそう呼ばれると悪寒がします」
戦場ヶ原「御坂さんもライバルが多くて大変じゃないのかしら。駄々こねてる暇なんて無いわよ」
御坂「ぐっ…」
御坂(確かに…二人と違ってライバルが多すぎるわね…)
戦場ヶ原「正直な話をすると涼宮さんは目立ったライバルがいないのよ。強いて言うなら佐々木さんかしら」
ハルヒ「そうね!堂々と構えられる余裕があるわ!」
阿良々木(永遠に結ばれなさそうなのも事実なんだよな…作者仕事しろ)
戦場ヶ原「御坂さんが一番苦労しそうね。相手は鈍感だし、ライバルは多いもの」
御坂「う…」
阿良々木(タイトルにも禁書目録って書かれてるしな…)
戦場ヶ原「だから四の五の言ってる暇ないわ」
御坂「わ、わかったわよ!やりゃ良いんでしょ!!」
戦場ヶ原「雪ノ下さんは由比ヶ浜さんという強敵がいるのよね。でも彼女も奥手なのだから先手必勝よ」
雪ノ下「そ…そうね」
阿良々木(いろはすというダークホースが色んな意味で熱い!)
戦場ヶ原「…なによ、阿良々木くん。そんなにニヤけて」
阿良々木「何のことですか。僕はいつもニコニコしてますよ」
戦場ヶ原「まさか一色いろはという可愛い後輩から、『阿良々木せんぱぁ~い』と甘い声で呼ばれてるのを想像していたのかしら」
阿良々木「ツッコミが微細なところまで的確過ぎる!!」
御坂「認めちゃってるし…」
戦場ヶ原「鼻の下の長さでお見通しよ」
雪ノ下「一色さんがその気になると怖いのよね…というか、面識があるんですか」
阿良々木「生徒会長だったろ?話したわけじゃないけど、この前のイベントで見かけたことがあるからさ」
戦場ヶ原「一方的に相手のことを知ってるなんて、さすが変態紳士くんね」
阿良々木「おい、その称号がふさわしいのはただ一人だ!軽々しく僕に使うな」
戦場ヶ原「戦場ヶ原ひたぎ様は裏表のない素敵でクールな後輩です。復唱しなさいジョン」
阿良々木「色々混ぜんな!!」
ハルヒ「ジョンですって!?」
阿良々木「事態をややこしくするな!!!」
戦場ヶ原「じゃあ電話してちょうだい。もちろんスピーカーONで」
ハルヒ「あたしからやるわ!」
ハルヒ「…」プルルルル…ピッ
ハルヒ「もしもし、キョン?3日後に駅前集合ね!」ピッ
戦場ヶ原「」
阿良々木「おいちょっと待て。今のは何だ」
御坂「会話が一方的過ぎる…」
雪ノ下「会話といえるのかしら…」
ハルヒ「あ、そうだ」プルルル…ピッ
ハルヒ「もちろん遅れたら奢ってもらうわよ!オーバー!」ピッ
阿良々木「コミュニケーションをしろ!スピーカーONの意味が皆無じゃないか!!」
御坂「こんな風に電話する人初めて見た…」
雪ノ下「色んな意味で凄まじいわよね、涼宮さん」
戦場ヶ原「…いえ、知っていたけれど、実際に見ると絶句したわ」
戦場ヶ原「…次は雪ノ下さんにやってもらいましょうか」
雪ノ下「…」
御坂「?どうしたのよ」
雪ノ下「…き、今日は電話を持ってきてないわ」
ピリ
雪ノ下「…」ピッ
阿良々木(はやっ!)
由比ヶ浜『ゆきのん、やっはろー!』
雪ノ下「え、ええ…こんにちわ。由比ヶ浜さん」
由比ヶ浜『宿題やっててさ~、わかんないとこ教えてもらおっかなーって思って』
雪ノ下「ええ、いいわよ。都合がいい時間を教えてくれるかしら」
由比ヶ浜『今日の夕方って大丈夫?』
雪ノ下「もちろん大丈夫よ」
由比ヶ浜『ありがと、ゆきのーん!じゃ、また夕方ね!』
雪ノ下「う、うん…」ピッ
御坂(デレッデレじゃない…)
戦場ヶ原(あんなに嬉しそうな顔するのね)
阿良々木「で、デレノ下さん?」
雪ノ下「気安く話しかけないでもらえるかしら」
阿良々木「…マジなトーンで言われると死にたくなるな」
戦場ヶ原「調子に乗らないことね。鼻の下伸ばしくん」
阿良々木「お前、上手いこと言ってやっとばかりのドヤ顔してるけど、もはや僕の名前成分がゼロじゃないか!」
ハルヒ「と、いうか雪ノ下ちゃん、携帯持ってるじゃない」
雪ノ下「ぎくっ」
御坂「さっきの人が由比ヶ浜さん?」
雪ノ下「え、ええ」
戦場ヶ原「雪ノ下さん、悪いのだけれど電話する相手が違うわよ。電話番号は小町さんから聞いているから、早くかけなさい」
雪ノ下「はい…」
雪ノ下「…」プルルルルルルル…
雪ノ下「…」プルルルルルルル…
すまほ『オカケニナッタデン』プツッ
雪ノ下「…」
戦場ヶ原「」
戦場ヶ原(…あれ?おかしいわね。小町さんの話だと、家にいるはずだって)
御坂「ゆ、雪ノ下さん?だ、大丈夫?」
雪ノ下「え、ええ…」
ハルヒ「もっかい電話してみなさいよ」
阿良々木「た、たまたま出られなかっただけかもしれないからな」
雪ノ下「…」プルルル
ピッ
雪ノ下「!」
八幡『…はい、比企谷です』
雪ノ下「こんにちわ、比企谷君」
八幡『…えっと』
雪ノ下「ようやく繫がったわ。何をしていたのかしら?」
八幡『…その声、もしかして雪ノ下か?』
雪ノ下「そうよ。…なるほど、合点が行ったわ。ごめんなさい、いきなりかけて」
阿良々木「なあ、どういうことなんだ?」ボソボソ
戦場ヶ原「非通知からかかってきたから、彼は間違い電話だと思って、一回目は取らなかったということよ」ボソボソ
阿良々木「よくわかったな」ボソボソ
戦場ヶ原「…阿良々木くんの理解力に不安を覚えるわ。理解していなかったのはあなただけみたいだしね」ボソボソ
阿良々木「何だって?!」
八幡『ん?そこに誰かいるのか?』
雪ノ下「い、いまサイゼリアにいるのよ。隣のお客さんがうるさくてね…」
八幡『サイゼ?珍しいな』
雪ノ下「由比ヶ浜さんに勉強を教えることになってるのよ」
八幡『なるほど。で、何か用か?』
雪ノ下「そ、その…明後日少し付き合ってほしいのだけれど…」
八幡『……え、何この展開。吹雪にでもなるの?』
雪ノ下「比企谷君。今は真夏なのだけれど。それとも何?夏休みだからって引きこもり過ぎて、曜日だけでなく季節感覚も狂ってしまったの?」
八幡『本日もエンジン全開ですね…まぁ、明後日なら構わんぞ』
雪ノ下「そ、そう…では、詳細は後で伝えるわ…」
八幡『お、おう』
雪ノ下「じゃ、じゃあ切るわね」ピッ
戦場ヶ原「なかなかやるじゃない」
雪ノ下「そ、そうかしら」
阿良々木「一時は焦ったけど、上手くいってホッとしたよ」
戦場ヶ原「…私に恥をかかせないでちょうだい」
阿良々木「…その、本当に悪いと思ってる」
雪ノ下「いえ、大丈夫です」
御坂「…プレッシャー凄いんだけど」
ハルヒ「勢いに身を任せるのよ!」
戦場ヶ原「あなたは任せ過ぎじゃないかしら…御坂さんはちゃんと会話してちょうだい」
御坂「うん…」
御坂(だ、大丈夫よ私!落ち着いてりゃ楽勝よこんなもん!)ビリビリ
え?同じだけどそれがどうして自演になるんだ?
35を投下したあと自分で疑問に思って36を書いただけじゃないのか?
アスペには触んなって
阿良々木「なあ戦場ヶ原、僕の気が正しければ、あの子が漏電してる様に見えるんだが」
戦場ヶ原「あなたの気は狂ってないわ。彼女の最大出力は10億ボルトらしいから、せいぜい炭にならないように気を付けてね」
阿良々木「炭どころか灰になるじゃないか!」
御坂(私なら大丈夫私なら大丈夫…)プルルルル
ピッ
上条『はい、上条です』
御坂「わ、私なら大丈夫!!」
雪ノ下「」ビクッ
戦場ヶ原「」
上条『…は、はい?』
御坂「あ!いや、これはその…」
上条『って、もしかして御坂か?』
御坂「!そ、そうよ」
上条『どうした、何か用か?』
御坂「あ、あの、その…アンタって明日予定とか…ある?」
上条『予定?夏休みの補習は今日の午前で勘弁してもらったし…多分何もないぞ』
御坂「!そ、そう」
上条『?』
御坂「な、ならちょっと買い物に付き合って欲しいんだけど」
上条『買い物?なんでまた』
戦場ヶ原(これだから鈍感男ってのはタチが悪いのよね)
阿良々木(ガハラさんの表情が険しい気がするから、さっきみたいにならないように黙っておこう)
御坂「い、いや…そのほら!罰ゲームよ!えっと…黒子!黒子との勝負に負けちゃって…」
上条『…お、俺との買い物が罰ゲームなのか?』
御坂「え?そ、そうじゃないわよ!」
上条『まぁ俺でよかったら良いぞ』
御坂「!そう、じゃあ明日の…」
?『こんにちは、とミサカはお昼のご挨拶をあなたにします』
御坂「へ?」
上条『ん?御坂妹…だよな』
御坂妹『はい。ところであなたは誰と電話しているのですか?とミサカは尋ねます』
上条『ん?ああ、御坂だけど』
御坂妹『ミサカ、というのはお姉さまのことでよろしいでしょうか?とミサカは確認します』
御坂「…な、なんでアンタがいんのよ」ワナワナ
阿良々木(何かマズくないか?これ!特に僕たちの命が!)
上条『そ、そろそろ話を戻したいんだけど、もう良いか?御坂い』
御坂妹『デート』
御坂「はい?」
上条『…もうと、さん??』
御坂妹『私はこの人とのデートを楽しんでいたのです、とお姉さまを挑発してみます』
上条『おい!何勝手なこと言って』
御坂「ふ、ふ~ん…良い度胸してるわね、アンタら」プルプル
上条『御坂!誤解だ!』
御坂妹『あーん、どこ触ってるのー。とミサカはこのベタなシチュエーションを利用して、更なる誤解を招く台詞を言ってみます』
御坂「」ブチッ
上条『お、おいやめろ!御坂妹!』
御坂「覚えてなさいよ…」ブツブツ
上条『ん?』
御坂「アンタら覚えてなさいよおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」バリバリバリバリ
戦場ヶ原「」
阿良々木「」
雪ノ下「す、スマートフォンが…」
ハルヒ「アース接地しておいて正解だったわね!」
阿良々木「人を電気製品の様に言うな!というか、いつの間に接地工事なんてしたんだ!」
ハルヒ「『良い度胸してるわね~』あたりから」
阿良々木「もはや現代技術を遥かに凌駕するスピードじゃないか!!」
戦場ヶ原「いえ、助かったのだけれど、阿良々木のアホ毛を避雷針にする計画が台無しになってしまったわ」
阿良々木「なんて物騒な計画を企ててるんだ!というか、僕の髪の毛が避雷針になるわけ無いだろ!!」
雪ノ下「御坂さん、大丈夫かしら…」
御坂「はぁっ…はぁっ…覚えてなさい、明日が楽しみね」フフフ
戦場ヶ原「完全に頭に血が上ってるわね。彼の言葉がまったく届いてなさそうだもの」
雪ノ下「今はそっとしておきましょう…」
戦場ヶ原「とりあえず、そろそろお開きにしようかしら」
雪ノ下「私は由比ヶ浜さんとの約束があるから、ここに残るわ」
戦場ヶ原「そうそう、お代は男気溢れる阿良々木くんがしっかり払ってくれるみたいだから、心配しなくていいわ」
阿良々木「……僕が呼ばれた真の理由がたった今明らかになったぞ!」
戦場ヶ原「じゃあ明日の昼に集合するということで解散ね」
ハルヒ「御坂ちゃん、新しいスマホ買いに行きましょ」レッツゴー!
御坂「…ええ」
阿良々木「…涼宮に任せて大丈夫なのか?」
戦場ヶ原「ああ見えて彼女は面倒見も良い方よ」
阿良々木「そうか、なら僕らも帰ろう」
阿良々木「今日は何だか疲れたな…」
戦場ヶ原「これから彼女たちの闘いが始まるのよ」
阿良々木「…出来れば巻き込まれたくないな」
戦場ヶ原「何を言ってるのよ阿良々木くん。あなたも私と監視役に回るに決まってるじゃない」
阿良々木「」
戦場ヶ原「…余りの嬉しさに言葉が出ないのね」
阿良々木「なあ戦場ヶ原。これに何の意味があるんだよ。お前にとってもメリットが少ない気がするんだけど」
戦場ヶ原「バカね、阿良々木くん。彼女たちが1回ずつデートする間に私たちは3回デート出来るのよ」
阿良々木「何てやつだ!!ならもう普通にデートすれば良いじゃないか!」
戦場ヶ原「こんなに優越感を味わえるデートなんて、そうそうないわよ?」
阿良々木「もう一度言うぞ…何てやつだ!!!」
阿良々木「お前から見て、あの三人の相手ってのはどんな印象なんだ?一応調べてあるんだろ?」
戦場ヶ原「ええ。私だけでは不安だから羽川さんと二人で調査済みよ」
阿良々木「恐ろしいコンビだ…なんだか調査される奴が可哀想に思えてきたぜ…」
阿良々木「というかよく羽川がその依頼を受けたな」
戦場ヶ原「え、ええ…まあね」
阿良々木「?」
戦場ヶ原(阿良々木くんの写真を集めた『暦☆アルバム』を差し出したら快諾してくれた、なんて言えないわ)
阿良々木「戦場ヶ原」
戦場ヶ原(プロデュースがあのファイヤーシスターズなだけあって、完成度がエグかったのよね)
阿良々木「なあ、戦場ヶ原」
戦場ヶ原「えっ?!な、なによ」
阿良々木「結局それぞれの評価はどうなんだよ」
戦場ヶ原「そ、そうだったわね。ホトトギスを用いた有名な俳句があるでしょ?」
阿良々木「信長とか秀吉とか家康の性格を上手く表現したっていうあれか?」
戦場ヶ原「そう。羽川さん曰く、御坂さんの相手は『殺してしまえ』タイプらしいわ」
阿良々木「そうなのか?さっきの電話を聞く限り、そんな感じはしなかったけど」
戦場ヶ原(幻想殺しにかけただけでしょうからね…)
戦場ヶ原「涼宮さんの相手は『鳴くまで待とう』タイプと言っていたわね」
阿良々木「まぁ、涼宮の相手をするなら一番相性が良さそうだしな。電話も黙って聞いてたし」
戦場ヶ原「あれは喋る隙が一切なかったから、そう見えただけじゃないかしら…」
阿良々木「まぁ確かにそうだな…じゃあ雪ノ下の相手が『鳴かせてみよう』タイプってことか?」
戦場ヶ原「いえ、違うらしいわ」
阿良々木「じゃあなんなんだよ」
戦場ヶ原「『鳴かぬなら ぼっちと同じだ ホトトギス』タイプ」
阿良々木「ホトトギスまでぼっちにしようとしてるのか?!」
戦場ヶ原「…でも実際問題、結構なぼっちなのよ。彼」
阿良々木「ぼっちって言うからには友達とか少ないんだろ?大丈夫なのか、そいつ」
戦場ヶ原「あら、阿良々木くん。女の子はともかく、同性の友達の数ならあなたの負けよ」
阿良々木「僕はぼっち以下だったのか!!?」
―翌日
御坂「あの…集合の時間はまだなんだけど…」
戦場ヶ原「確認の時間を設ける必要があるじゃない」
御坂「本番前に何を確認するってのよ」
雪ノ下(ちゃんとスマホが新しくなってる…)
戦場ヶ原「あなたの属性がツンデレということは忘れてないわよね」
阿良々木(いや、属性を付けるとしたら電気なんじゃないか…?)
戦場ヶ原「でも御坂さん、あなたは些かツンが強すぎるのよ」
ハルヒ「ツンデレっていうかビリビリよね」
阿良々木「ドヤ顔してるけど、何もうまいこと言えてないぞ!!」
ハルヒ「じゃあビリデレかしら?」
阿良々木「それはそれで、かなり残念な名前になってるな…」
御坂「短気ってのは自覚してるんだけど…あ、アイツの前だと…その…」パチパチ
雪ノ下「御坂さん、落ち着いてください」
上条「ん?おーい、ビリビリー!」
御坂「だ・か・ら!御坂美琴!!昨日は普通に呼んでたじゃない!」
上条「その反応は、妹の方じゃないな」
御坂「面倒な確かめ方するじゃないの…」バチッ
上条「おいおい!わ、悪かった悪かったから!電撃はやめろ」
御坂「ま、まあいいわ……って」
上条「?」
御坂「じゃあ、とりあえず昨日のことについてゆっくり話しましょうか?」
上条「な、ナンノコトデゴザイマスデショウカ?」
御坂「ほー、しらばっくれるつもりなのね…」ビリビリ
上条「ほ、ほら!ここで話すのも何だし、歩きながらにした方が良いと思うぞ」
御坂「あ!ちょっとコラ、待ちなさいよ!!」
上条「で、どこ行くんだ?」
御坂「まずは買い物に付き合ってもらうから!」
上条「へいへい…」
御坂「そういえばあんた、昼はどうしたの?」
上条「ん?ああ、食ってきたぞ」
御坂「そ、そう」
御坂(普通こういうときは食べてこないもんじゃないの!?)
上条「?」
御坂「まぁいいわ。あたしもそんなに減ってないから」
上条「なあ御坂、買い物って何を買うんだよ」
御坂「な、なんだって良いでしょ!」
上条「あの…何か怒ってます??」
御坂「怒ってなんかないわよ!」
上条「…不幸だ」
上条「って、ここデパートの食品売り場じゃねーか」
御坂「そうよ」
上条「お前って食いもん買う必要あんのか?寮とかで出るだろ」
御坂「い、いいじゃないの!何買おうがあたしの自由よ」
上条「さいですか…せっかくだから、ついでに俺も何か買って良いか?」
御坂「別に良いけど」
上条「うお!卵が安い!」
御坂「…ねえ、こっちの方が良いんじゃないの?」
上条「はあ?…お前なあ、こんな高い卵は上条さんの経済的に手の届かない代物なんだぞ?」
御坂「あんたじゃなくて御坂美琴!…何なら買ったげるわよ」
上条「え?」
御坂「だから!買ってあげるわよ!これくらい」
上条「い、いやいや!中学生から施しを受けるのは上条さんのプライドがですね」
御坂「付き合って貰ってんだからこれくらい良いって言ってるの!」
上条「いや、あの…ありがとうございます…」
side 監視組
阿良々木「買い物って、食品売り場かよ」
戦場ヶ原「あら、どんなのを期待していたの?阿良々木くん」
阿良々木「いや、女の子との買い物だから、洋服屋とかアクセサリーショップとかを想像してたんだよ」
雪ノ下「私もてっきりそうだと…」
ハルヒ「何か家庭的ね」
戦場ヶ原「アクセサリーはともかく常盤台中学は外出時制服着用が校則みたいだから、買っても着る機会がないんじゃないかしら」
ハルヒ「あの中学って、お嬢様学校というわりには地味な制服よね」
阿良々木「おい、卵のコーナーで何かもめてないか?」
戦場ヶ原「…おそらく、金銭感覚の違いね」
雪ノ下「この中では一番金銭感覚が狂ってるでしょうね…」
晩御飯を作ってあげるって流れに持ち込みたいんだろうけどね
先に買っちゃったらもう帰るしかないような…
妹やシイタケの瞳の女の妨害もありそう
>>112
いい線いってる
続きもう少し待ってくれ
御坂「牛乳はこれね」
上条「ん?ムサシノ牛乳じゃねーか。牛乳は普通のやつを選ぶんだな」
御坂「い、いやこれは…そう!先輩が良く飲んでるから」
上条「先輩?まあいいや」
上条(てか今日の晩飯は手の込んだもの出来なさそうだし、いくつか惣菜買ってくか)
上条「お、魚も安いな」
御坂「…アンタってそんなにお金に困ってんの?」
上条「い、いや~その、大食いなんだよ」
御坂「いくらなんでも食費だけでそんなに圧迫されないでしょ」
上条「あ、あと結構入院してるから、治療代もですね…」
御坂「そ、そう…」
御坂「ねぇ、お惣菜なんて買ってどうするのよ」ガサガサ
上条「今日の晩飯。作る暇なさそうだと思ってな」
御坂「あ、そ。ならいらないわね」
上条「お、おい!払うのが嫌なら別々に会計するって」
御坂「必要ないったら必要ないの!!」ビリビリ
上条「イエス、ユアハイネス」
御坂「じゃあ、ざっとこんなもんね」
上条「なあ、本当に気を遣わなくていいぞ?俺の分は俺が払うって」
御坂「聞こえなーい」
上条「かたじけない…」
上条(何なんだ今日のコイツは…怒ったと思ったら、奢るって言い出すし)
side 監視組
戦場ヶ原「さて、そろそろ私たちも動き出すわよ」
阿良々木「?」
戦場ヶ原「上条当麻に近づく女を私たちが遠ざけるのよ」
雪ノ下「は、はあ…」
ハルヒ「何かミッションインポッシブルみたいで楽しそうね!」
阿良々木「どこがだ!」
戦場ヶ原「とりあえず一番厄介だった食蜂操祈は神原に任せてあるから安心よ」
阿良々木「おい、その食蜂ってのは危険な奴じゃなかったか」
戦場ヶ原「精神系の能力者らしいわね」
阿良々木「ってことは、そいつは神原の頭の中身を見るってことになるんだよな」
戦場ヶ原「そうね」
阿良々木「逆にその食蜂ってやつが心配になってきたぞ!」
戦場ヶ原「大丈夫よ、彼女はああ見えても常識ある方だと思うから」
阿良々木「じゃあやっぱり神原が危ないじゃないか」
戦場ヶ原「どのみち時間を稼いでくれるから問題ないわよ」
阿良々木「こいつ鬼だ!!」
戦場ヶ原「涼宮さん、SOS団の力を借りたいのだけれど、いいかしら」
ハルヒ「依頼ね。条件次第では呑んであげるわよ」
戦場ヶ原「古泉一樹と長門有希のお二人だけでもどうかしら。阿良々木くんの全裸土下座で手を打ってくれないかしら」
阿良々木「勝手なことを言うな!!」
ハルヒ「…わかったわ。面白そうだし!でも、全裸土下座はいらないから」
雪ノ下「その方々たちの意見は全く考慮しないのね…」
阿良々木「なあ戦場ヶ原、何も涼宮に頼むことないんじゃないか?」
戦場ヶ原「SOS団は学園都市を相手取れる集団よ」
阿良々木「そんな危険な集団を束ねているのがこの涼宮なのか!?」
ハルヒ「そうよ!そして、団長の命令は絶対遵守!」
雪ノ下「まるで全権委任法だわ…」
戦場ヶ原(間違ってないどころか、涼宮さんの場合は法に限らず物理法則まで変えかねないから恐ろしいのよ)
上条「なあ、これからどこへ…あれ?御坂?」
御坂「…」キラキラ
御坂(うはあー!ゲコ太がこんなに!!どれも可愛いわね…全部買っちゃおうかしら!)
上条「み、御坂さん?」
御坂「これも良いわね…いやでもこっちの方が!」
上条「おーい…何だこれ?」
上条「『期間限定ゲコ太マグカップ』?お前、こんなものが欲しいのか?」
御坂「は、はあ!?そ、そんな訳ないでしょ!!」
上条「…まあなんだ、買い物のお返しにしちゃあ額が足りてないけど」スッ
御坂「ちょっ…それどうすんのよ」
上条「すいません、これ下さい」
店員「ウィース」
御坂「ちょっと!自分で買うってば!」
上条「ほれ。あ、こっちの方が良かったか?」
御坂「その…あ、ありがと///」
side 監視組
ハルヒ「いい感じじゃないの」
阿良々木「なあ、あれって本当に付き合ってないのか?」
雪ノ下「私も疑問に感じるわ」
戦場ヶ原「おまたせ」
阿良々木「戦場ヶ原、どこ行ってたんだよ」
戦場ヶ原「SOS団の二人とコンタクトを取っていたのよ」ボソボソ
阿良々木「さっそくだな」
戦場ヶ原「長門さんにはミサカネットワークの総体と接触してもらっているわ」ボソボソ
阿良々木「なに言ってるんだお前」
戦場ヶ原「古泉君には禁書目録を上条当麻の担任宅へ誘導してもらうように頼んであるわ」ボソボソ
阿良々木「なあ戦場ヶ原、さっきから言っていることが…」
戦場ヶ原「うんうんと言っておけばいいのよ」
阿良々木「あ、ああ…」
ハルヒ「移動したわ!追跡するわよ!」
雪ノ下「すっかり楽しんじゃってるわね」
これ面白いと思ってるやついんの?
>>123
良いツンデレ頂きましたww
上条「これからどこ行くんだ?」
御坂「あ、アンタの家よ」
上条「…今何と?」
御坂「だ・か・ら!アンタの家に行くって言ってんの!!」
上条「な、なんでまたそんなことになったんでせう?」
ピリリリ
上条「は、はいもしもし」
小萌『あ、上条ちゃんですかー?』
上条「小萌先生!?どうしたんですか急に」
小萌『シスターちゃんは今日ウチに泊まるので、伝えておこうと思ったのですよー』
上条「すいません、いつもいつも」
小萌『それじゃあ、上条ちゃんも頑張るのですよー』ピッ
上条(…助かります、小萌先生)
御坂(電話しながらお辞儀してる…ちょ、ちょっと可愛い///)
上条「家に来るのは良いんですけど、何をするおつもりで…?」
御坂「何のためにこれを買ったと思ってんのよ」ガサッ
上条「何か作るのか?それならお前、自分の寮の方が」
御坂「さっさと行くわよー!」
上条「…って、聞いてねーなありゃ」
side 監視組
戦場ヶ原「心理掌握、禁書目録と妹達は対処済。他の脅威をぶっ潰すわよ」
阿良々木「『ぶっ潰す』をオブラートに包め!怖いわ!」
ハルヒ「いよいよミッション遂行の時が来たのね!!」
阿良々木「なあ、その他の脅威ってのにアテはあるのか?」
戦場ヶ原「本当のところ、彼のハーレム構成員の殆どが魔術側なのよ」
阿良々木「?よく分からないが今この学園都市にはいないってことか」
戦場ヶ原「断定はできないわ」
戦場ヶ原(さて、二手に分かれたいとこなのだけれど…雪ノ下さんは持久戦が苦手、涼宮さんは参謀に回りたいはずだから、消去法のような形になるけど私と阿良々木くんが動くしかないわね)
戦場ヶ原「雪ノ下さんと涼宮さんはここで待機して、私たちに指示を送ってくれないかしら」
雪ノ下「どの様に指示を送ればいいのかイマイチ把握できないのだけど」
戦場ヶ原「このパソコンのリアルタイム映像を使ってちょうだい」
雪ノ下「こ、これは…」
ハルヒ「凄いじゃないの!」
戦場ヶ原「じゃあ、連絡は携帯でお願いするわ。行くわよ阿良々木くん」
ハルヒ「さーて、あたし達の力を示す時が来たわ!指令はあたし!雪ノ下ちゃんは参謀長よ!」
雪ノ下「にしてもこの映像凄いわね…どうやってるのかしら」
ハルヒ「そんなのどうでもいいのよ」
雪ノ下「二人はそのまま追跡を続行してください。周囲に異変は見当たりません」
阿良々木「なあ戦場ヶ原、あの映像はどうやったんだ?」
戦場ヶ原「誰かさんに衛星をハッキングしてもらってるだけよ」
阿良々木「だけって…というか僕たちが動く必要あったのか?」
戦場ヶ原「彼の自宅まではおよそ30分。それまでの間食い止めるだけよ。我慢してちょうだい」
このSSを面白いとか言ってるのが末尾0で>>1も末尾0
あっ(察し)
昼飯食ってた
>>134
末尾で見分けられるの?初めて知ったなwwww
上条「なあ御坂、普段からこういう買い物すんのか?」
御坂「たまーにね」
上条「意外だな」
御坂「友達の家に集まって料理したりすんのよ」
上条「なあ、まさか上条さん宅に大勢押しかけるなんてことは…」
御坂「な…!そんな訳ないでしょ!あたしだけよ!」
上条「よかった…」
御坂「えっ…そ、それってどういう…」
上条「?」
御坂(よ、よかったって…そんないきなり…///)パチパチ
上条「お、おい!」
上条「なあ、頼むから電撃はやめてくれ。両手塞がってんだから」
御坂「今から勝負してみる?どうなるでしょうね~」
上条「!」
御坂「ウソよウソ」クスクス
上条「しゃ、洒落になってねえよ!」
上条(なんか今日のコイツおかしくないか?)
御坂「てか、アンタ補習だなんだって言ってたけど勉強の方は大丈夫なの?」
上条「成績も出席日数も足りてないのが現状です…」
御坂「しょうがないわね…今度付き合ってあげるわ」
上条「い、いま何て…?」
御坂「か、勘違いしないでよ!勉強に付き合ってあげるってことだから!」
上条「そんな全力で否定しなくても…」
御坂「まあ、仕方ないか…アンタって常に厄介事に巻き込まれてるし」
上条「…それでも誰かを助けられるんなら、留年も覚悟してるさ」
御坂「そう…まあ、アンタらしいわ」
御坂「そのうちあたしと同じ学年になったりして」プププ
上条「…困る!やっぱ意地でも留年を阻止してやる!」
御坂「なっ…そんなに嫌がらなくても良いでしょ!」ビリビリ
上条「ごめんなさい!ビリビリは勘弁してくれ!!」
side 監視組
阿良々木「はぁ…はぁ…」
戦場ヶ原「だらしないわね、阿良々木くん」
阿良々木「お前なぁ!涼宮と雪ノ下からの指示を殆ど僕に押し付けといて、よくそんなことが言えるよな」
雪ノ下『対象の前方50m先のバス停に金髪の修道服を着た女性が』
戦場ヶ原「頼んだわ、阿良々木くん」
阿良々木「ちきしょう!!」シャカシャカ
雪ノ下『そんなに猛スピードで自転車をこぐと危ないわ』
戦場ヶ原「彼も気合いが入ってるのよ」
ハルヒ『参謀長、反対側にいるエロい格好してるポニーテール女と神父はどうしようかしら』
雪ノ下『そうね、そちらは対象の視界に入らないようにする程度で構わないんじゃないかしら』
ハルヒ『にしても、ガハラちゃんの彼氏、なかなか使えるわね!なんだっけ…アラマキ?』
阿良々木「おい!僕を公安の課長やアスキーアートの一種の様な名前で呼ぶな!僕の名前は阿良々木だ!」シャカシャカ
ハルヒ『あ、そう』
阿良々木「乗ってくれないのかよ…八九寺が恋しい!」
戦場ヶ原「にしても本当に凄いわね、彼。私達が動いていなければ、少なくとも10人の女性と接触していたことになるんだから」
雪ノ下「同感ね。御坂さんに同情するわ」
上条「ただいま戻りましたよーっと」
御坂(誰とも会わずにここまで来れたけど…もしかしてあの4人が…?)
上条「御坂、スマンけど鍵を開けてくれないか?両手が塞がってんだ」
御坂「え?!う、うん…」
御坂(な、ななっ何か…夫婦…みたい///)
上条「おーい」
御坂「えっ?!そ、そんなの楽勝よ!」
上条(何言ってんだ?コイツ。鍵開けるのに楽勝も何もないだろ)
御坂「お、おじゃまします…///」ガチャ
上条「よっこらしょっと」
御坂「冷蔵庫とかに入れておく?」
上条「おお、助かる」
上条「なあ、ウチで何するつもりだなんだ?」
御坂「あたし、普段から勝負勝負言ってるじゃない?」
上条「は?いや、まあそうだけど」
御坂「少し考えたら、勝負って別に蹴ったり殴ったりしなくても良いってことに気付いたのよ」
上条「…もっと早く気付けよ」
御坂「う、うるさいわね!」
御坂「最初は超電磁砲としての矜持というか、絶対的な自信があったから、アンタみたいな奴に負けるのが悔しかったってのもあるわ」
上条「はあ…」
御坂「だけどもう勝負なら何でも良いわ!ってことで料理対決よ!」
上条「そうかよ…てか、最初は罰ゲームって言ってなかったか?」
御坂「え?!い、いやだからその…合理性を考慮したのよ!アンタとの勝負を生産しながら罰ゲームを消化するって算段よ」
上条「で、何を作るんだ?」
>>137
えっ草生やしてるがネタだよな?さすがに…
ガチで言ってるなら本気で可愛そうだな
side 監視組
雪ノ下『対象が目的地に到着しました』
ハルヒ『二人ともよくやったわ!』
阿良々木「二人というかほぼ僕の功績だ!」
ハルヒ『SOS団にスカウトしたいくらいだわ』
阿良々木「過労でおかしくなっちまいそうだから、遠慮しとくよ」
雪ノ下『これからどうしましょうか』
阿良々木「もういいだろ…今日のとこはそっとしといてやろうぜ」
戦場ヶ原「…それもそうね」
>>144
末尾でパソコンからの書き込みと判別できるとして、自演だのなんだのって見分けられるの?
あと、変換ミスってるよ。顔真っ赤にして急いで打ってるからかな。日本語正しく使おうね
御坂「じゃあさっそく作るわよ」
上条「結局、何を作るんだ?」
御坂「これよこれ!」ピラッ
上条「お、オムライス?なんでまた」
御坂「いーじゃないの、何だって」
上条(子供っぽいとか言わないでおこう。最悪上条さんの家電がお亡くなりに…)
上条「まだ早いんじゃないか?晩飯まで結構時間あるだろ」
御坂「その辺は大丈夫!こっちを先に作っちゃうから」
上条「ほー、ティラミスか」
御坂「何よ、その反応」
上条「いや~、オムライスは子供っぽいのにデザートは洒落て…ちょ、待て御坂!」
御坂「ふ、ふ~ん…子供っぽい、ねぇ…」バチバチ
上条「ああ、神様仏様御坂様!!頼むからビリビリはご勘弁を!!」
御坂「まあ今日のところは許してあげるわ。アンタはこのレシピを参考にしなさい」
上条「正直お菓子系はほぼ作ったことないんだよな」
御坂「わかんなかったら教えてあげるわよ。それ位の余裕がなくちゃねー」
上条(コイツから振ってきた勝負なんだから、こっちが不利なのは明らかなんだが…)
御坂「あ、そうそう。冷やしてる間に少し勉強見てあげるわ」
上条「そんなちょっとの時間使わなくても良いんじゃないか?」
御坂「…あのねえ、勉強ってのは細かい時間を使って積み重ねやるってことが大切なのよ」
上条「ご、ごもっともでございます」
御坂「~♪」
上条(コイツ手際良いな…流石常盤台中学!料理も完璧みたいだな)
上条「えーっと、これは…あれ?」
御坂「何してんのよ、先にこっちでしょ」
上条「え?そ、そうなのか?」
上条(ち、近い近い近い!)
上条「な、なあ御坂!喉渇かねえか?なんなら冷蔵庫に入ってるやつ飲んで良いぞ」
御坂「そうね、ちょっと貰おうかしら」
上条「そうだ、さっきのマグカップ使うか?」
御坂「え!?い、いやあれは…今は開けるの面倒だし、コップ貸してもらえる?」
上条「ん、ああ」
御坂(もったいなくて使える訳ないじゃない///)
上条「な、なんとか形になった…か?」
御坂「後は冷やすだけね。さ、勉強しましょうか」
上条「か、上条さん眠いなあ~」
御坂「べ・ん・き・ょ・う・しましょうか」ニコニコ
上条「はい…」
御坂「どれからにするのよ」
上条「これが宿題」ドサッ
御坂「ふーん。じゃあ数学からにしましょっか」
上条「いや、あの…英語!そうだ英語からに」
御坂「数学からにしましょうか」
上条「はい…」
御坂「数学苦手?」
上条「だって一番面倒臭いだろ」
御坂「数学は科学の女王だってガウスも言ってるんだし、数学は一番真面目にやらないとズルズル成績下がるわよ」
上条「が、がうす?誰だそれ」
御坂「ねえアンタ本当に高校数学やってんの?」
上条「ま、まあいいや。この問題からー…」カキカキ
上条「…」
御坂「そこは恒等式だから、右辺の係数に合わせるだけよ」
上条「お、おお…そうだった…っけ?」
御坂「アンタ大丈夫?」
上条「こ、こっちは解けたぞ」
御坂「因数分解が間違ってるわ。この式変形の部分もう一回やってみなさい」
上条「はい…」
上条「疲れたなー…」
御坂「数学はこんなもんかしら」
上条「もう勘弁してください」
御坂「しょうがないわね…じゃあそろそろオムライス作るわよ」
上条「ああ、もうこんな時間か」
御坂「オムライスはレシピいらないんじゃない?それとも必要かしら」ヒラヒラ
上条「上条さんの料理テクを舐めてると痛い目を」
御坂「よーいドン!!」
上条「なっ…卑怯だぞ!」
御坂「別にスピード勝負じゃないんだから良いでしょー」
上条「こうなったらギャフンと言わせてやる!」
上条「だいたい終わったな…御坂の方はどれどれ」
御坂「うしっ!だいたい出来たわ」
上条(な、何だあれ…超美味そうじゃねーか!)
御坂「そっちは終わったのー?」
上条「お、おう…」
御坂「じゃあもういい時間だし、食べる?」
上条「ああ…」
上条(正直これは完敗としか言えねえな)
御坂「はい、じゃあこれ。アンタの寄越しなさいよ」
上条「え?」
御坂「勝負なんだから相手のを食べるに決まってんでしょ」
上条「そ、そうだよな…は、ははは…」
御坂「いただきまーす」
上条「い、いただきます」
上条(あれ…?意外とノーコメントか)
御坂「へー!結構美味しいじゃない!」
上条「ま、まあな…」
御坂「あたしのはどうなのよ」
上条「う、美味すぎる…どうやったらこんなに卵がふわふわになるんだよ」
御坂「ふっふーん♪炭酸水をほんの少し使うのよ」
御坂(や、やった!美味しいって褒めてもらった!///)
上条「正直完敗だ…自分のやつも食べてみろよ。違いがわかんねーだろ」
御坂「えっ?!」
御坂(こ、これってコイツが使ったスプーン…よね///)
上条「御坂?」
御坂「た、食べるわよ!!」パクッ
御坂「お、おいしい…///」
上条「ぐっ…もう少し謙虚になれよ…まあ確かに美味いから何とも言えませんけど!」
御坂「い、いやあの…そういうことじゃなくて…その…///」
上条「あ、やっぱり味が薄かったな…」モグモグ
御坂「はっ?!ちょっとアンタ何して…」
上条「?いや、自分の食べてんだよ」
御坂「そ、そうじゃなくて…それ…」
上条「?」
御坂「~~~~!!///」ビリビリバリバリ
上条「おい!落ち着けって!!家電がああああ!!」
御坂「もうこんな時間…」
上条「ティラミスどうするんだよ」
御坂「持って帰るわ。あたしの一つ置いておくから感想はメールなりL○NEでちゃーんと伝えること!」
上条「わかったよ。じゃあ送っていってやるよ」
御坂「え?だ、大丈夫よ」
上条「ほら、鍵閉めるぞ。早く出ろ」
御坂「う、うん…//」
御坂「帰ったら少しでいいから勉強すんのよ」
上条「へいへい」
御坂「わからなかったらいつでも聞くことを許可するから!」
上条「助かります…」
御坂「…アンタも色々あって大変よね」
上条「まあ、勉強どこじゃない日もあるからな」
御坂「…あたしの力には限界があるけど、本当に困ったら頼りなさいよ」
上条「御坂…」
御坂「あ、あたしも助けてもらってばかりじゃ立場がないのよ!」
上条「わかった。サンキューな」
御坂「もうすぐそこだからここまででいいわ」
上条「そうか」
御坂「…」スゥー
御坂「今日は付き合ってくれてありがとね!」
上条「ああ、じゃあな御坂」
side 監視組
阿良々木「結局最後まで張りついてたじゃないか」
戦場ヶ原「この大事な場面で接触されると困るからよ。雪ノ下さんと涼宮さんを早々に帰したのは失敗だったわね」
阿良々木「いや、適切な判断だったぞ。あの勢いだったらパシられるのが目に見えてたしな」
戦場ヶ原「二人は上手くやれたのかしら」
阿良々木「出てきたときは結構いい雰囲気だったから、心配ないんじゃないか」
戦場ヶ原「ここまでスムーズに事が運んだのは神原とSOS団のおかげね」
阿良々木「色んな意味で神原が心配だ…というか僕は入ってないのか!?」
戦場ヶ原「じゃあ帰りましょうか」
阿良々木「スルーかよ…そういえば、朝に麻酔打ってきた奴は大丈夫なのか?」
戦場ヶ原「大丈夫よ。今もぐっすり眠ってるみたいだから」
阿良々木「どんな麻酔打ってきたんだ!!違う意味で心配になってきたぞ!!」
黒子「zzz…お姉さまああ…zzz…」
とりあえず今日はここまで
次は雪ノ下のターン!
比企谷家
八幡「ふあ~あ」
小町「お兄ちゃん、夏休みだからって引きこもり過ぎ」
八幡「高2の夏休みは一度だけなんだぞ。ニート生活を謳歌して何が悪い」
小町「ゲームしてたと思ったら変なアニメばっか見て」
八幡「ばっかお前。俺にはなあ、プリズマ☆イ○ヤとプリキ○アを見る義務があるんだよ」
小町「は?な、何プリプリ言ってんの?てか、明日の支度出来てんの?」
八幡「プリプリって…準備も何も財布と携帯ありゃ何とかなるだろ」
小町「はあ…やっぱりごみぃちゃんには小町がいないとダメだなぁ」
八幡「何のことだよ」
小町「んー…やっぱ何でもない。ぜーんぶ小町に任せて!あ、今の小町的にポイント高い♪」
八幡(コイツの考えてることはよくわからん…)
-翌日
戦場ヶ原「昨日はお疲れ様」
御坂「色々サポートしてくれたんだってね。ありがと」
ハルヒ「楽しかったから問題ないわ!」
阿良々木「僕は散々だったんだぞ!」
戦場ヶ原「上手くいったみたいで良かったわ。暇が出来次第昨日のことを詳しく話を聞こうかしら」
ハルヒ「ミサカちゃんには話す義務があるわよ」
御坂「ええっ?!」
戦場ヶ原「さて、今日は雪ノ下さんの番ね」
阿良々木「なあ、もしかして今日も僕が振り回されるのか?」
戦場ヶ原「今日は敵勢力がまとまって行動してるらしいから心配ないわ」
御坂「敵って…」
ハルヒ「どんなデートをするつもりなのかしら」
戦場ヶ原「あの二人だと本読んでおしまいになりかねないから、小町さんがリードするみたいよ」
御坂「あの妹何者なの」
戦場ヶ原「彼女、有能すぎるのよね。中学生とは思えないわ」
阿良々木「僕の妹と交換してくれないかな」
戦場ヶ原「録音したわ。今の」
阿良々木「話せばわかるよ戦場ヶ原」
戦場ヶ原「今日一日私の奴隷になりなさい。そうしたら無かったことにしてあげるわ」
阿良々木「何なりとお申し付け下さい戦場ヶ原様!!」
御坂「エグいわね、この女」
ハルヒ「ガハラちゃんって容赦ないわよね」
戦場ヶ原「あなた達だけには言われたくないわ。というか昨日から気になってたのだけど、その呼び方は何かしら」
ハルヒ「戦場ヶ原って長いじゃない」
戦場ヶ原「雪ノ下も長いと思うのだけど」
ハルヒ「ユキノンって呼んだら、『その呼び方が許されるのは由比ヶ浜さんだけよ』って拒否られたのよ」
戦場ヶ原「そう…まあいいわ」
小町「雪乃さーん!!」
雪ノ下「こんにちわ」
八幡「うす」
小町「わあ!雪乃さんその服素敵ですね!ねえ、お兄ちゃん?」
八幡「お、おう…そうだな」
雪ノ下「そ、そう…かしら///」
小町「そうですよ!」
雪ノ下「あ、ありがとう…///」
八幡「で、今日は何の用事なんだ?」
雪ノ下「そ、その…休み明けの奉仕部に必要な備品を買おうと思ってね」
八幡「?奉仕部に必要な機材とかってあったか?」
雪ノ下「紅茶とか…読むための本とか…」
八幡「…まあそれはいいとして、どうして小町と俺なんだ?由比ヶ浜と行けばよかったんじゃないのか」
小町「はぁ…ごめんなさい、雪乃さん。お兄ちゃんは悪気があって言ってるわけじゃないんです」
雪ノ下「大丈夫よ、いつものことだもの」
八幡「?」
雪ノ下「由比ヶ浜さんは葉山君たちと遊ぶらしいわよ」
八幡「なるほど。リア充ライフを満喫中ってわけか」
小町「じゃあさっそく行きましょうか!」
雪ノ下「ええ」
八幡(何かデジャヴ感がすると思ったら由比ヶ浜の誕生日プレゼント買ったときか)
小町「まずはどこへ行きます?」
雪ノ下「紅茶から見ましょうかしら。あまり荷物にならないし、常温で保存できるもの」
八幡(あの時は小町が勝手にどっか行ったんだっけか。今回は注意しとかないとな)
小町「ほらお兄ちゃん行くよ」
雪ノ下「早くそのベンチからどきなさい。鳩が迷惑してるでしょ」
八幡「おい。俺は鳩に迷惑かけちゃいけないほど生物的にランク低いのかよ」
雪ノ下「両生類と鳥類の時点で勝負がついているわ」
八幡「またそのカエルネタかよ…」
side 監視組
阿良々木「お、相手が来たみたいだぞ」
御坂「阿良々木さんに少し似てない?」
阿良々木「そうか?僕の目はあんなに腐ってないし、僕はもっとシャキっとしてるだろ」
戦場ヶ原「どんぐりの背比べね」
阿良々木「一言で片付けやがった!」
ハルヒ「今回は事前ミーティングしないの?」
御坂「あ、そういえばしてないわね」
戦場ヶ原「小町さんがいるから不要と判断したまでよ」
阿良々木「お前はあの妹をどんだけ信用してんだ」
戦場ヶ原「ファイヤーシスターズの1万倍」
阿良々木「よし、録音したぞ」
戦場ヶ原「御坂さん…いえミコチュウ、ボイスレコーダーごとその男に10万ボルト」
阿良々木「待て待て待て!!僕が悪かった!!」
八幡「へえ、こんな店があったのか」
雪ノ下「ええ。この前知ったのだけどね」
八幡「コーヒーの店があるなら紅茶の店もあって当然っちゃ当然か」
雪ノ下「なかなか種類が豊富で気に入ってるのよ。このお店」
八幡「あいにく俺は紅茶に詳しくねーんだよ」
雪ノ下「あなたは砂糖が入ってれば何でも良いのだったかしら」
八幡「ああ」
雪ノ下「これにしようかしら。夏休み明けに期待してなさい」
八幡「へいへい」
小町(結構良い感じ?小町があれこれする必要ないかも)
雪ノ下「ねえ比企谷君。あなた緑茶は好きなの?」
八幡「あー緑茶か。あれは致命的な欠陥がある」
雪ノ下「?」
八幡「砂糖入れられないだろ」
雪ノ下「…ここまで甘いものが好きとはね。さすがに少し驚いたわ。蟻谷くん」
八幡「もはや無脊椎動物にまでランクダウンしてるじゃねーか…」
雪ノ下「蟻は全体数に関わらず、その2割が怠け者になるらしいわね」
八幡「俺をガン見して言うな」
雪ノ下「怠け者の定義は人間目線だから、何とも言えないデータなのだけれどね」
八幡「怠けてるように見えて実は何らかの役割を担っているかもしれないってことか。うん、ないな」
雪ノ下「自分のことだから言い切れるのね。さすが比企谷君…いえ、蟻谷君だわ」
八幡「ばっかお前。俺は重要な役割を担ってるんだぞ。俺のおかげで奇数の集団でも綺麗に班分けできる」
雪ノ下「割る数で余りが決まるのよ。数学だけじゃなく算数もできなかったのね」
八幡「いや、比喩の話だから」
雪ノ下「じゃあ比喩が下手ってことになるのかしら。国語力だけがあなたの取り柄じゃなかったの?」
八幡「俺の取り柄がそれだけって悲しすぎるだろ…」
id変わるならトリつけろよ
>>179
すまん、そうする
回線めっちゃとぎれるわ
八幡(…さっきからこまめに小町を見てるが、どこかに行く様子はなさそうだな)
小町「~♪」
雪ノ下「じゃあ次は書店に行きたいのだけど、良いかしら」
小町「良いですね!行きましょう行きましょう!」
雪ノ下「小町さんは普段本を読んだりするのかしら」
小町「え?!い、いや~あんまり読まないかもですね~」
八幡(コイツが読むのは偏差値25くらいの雑誌ばっかだからな)
小町「あ、これ最近映画化して大人気のやつですね!」
雪ノ下「…」スッ
八幡「意外だな、お前ってそんなゆるふわな感じの恋愛小説とか読むのか?」
雪ノ下「いえ…気になっただけよ」
八幡(そういや普段何読んでんだ?コイツ。カフカの『変身』とかドストエフスキーの『罪と罰』とか読んでそうだな。というか絶対読んだことあるだろ)
八幡「お、これ新刊出てたのか」パラパラ
雪ノ下「…」ペラ
八幡「…」パラララ…
side 監視組
阿良々木「結構良い感じなのか…?所々盛り上がってたけど」
戦場ヶ原「彼の切り返しスキルは阿良々木くんに匹敵するわね」
阿良々木「後でメアド交換しようかな」
御坂「うわー」
戦場ヶ原「引かないであげて御坂さん。阿良々木くんは友達が欲しいだけなのよ」
ハルヒ「ねえ、本屋にずっといるみたいだけど退屈じゃないのかしら」
阿良々木「あの二人はこういうのが合ってるんだろ」
ハルヒ「ふーん」
阿良々木「涼宮と雪ノ下は性格も趣味嗜好もまったく違うから理解できなくて当然か」
戦場ヶ原「高校生にしては品があるわよね、彼女は」
ハルヒ「どういう意味よ、それ!あたしに品が無いって言うの?!」
戦場ヶ原「そうよ」
ハルヒ「むぅ」
御坂「雪ノ下さん、大人のお姉さんって感じよね」
戦場ヶ原「でも彼女は脆いのよね。簡単に崩れるタイプよ」
阿良々木「平和に分析をしろ!」
戦場ヶ原「逆に涼宮さんは頑丈そうよね」
ハルヒ「全然嬉しくない!!」
御坂「戦場ヶ原さん、もうそれくらいで…」ボソボソ
古泉「ふんもっふ!」
阿良々木「雪ノ下ってユキペディアとかって言われるくらい博識なんだってな」
戦場ヶ原「ぜひ羽川さんと同じ部屋に入れてみたいわ」
阿良々木「ちょっと見てみたいけど、人を実験動物みたいに言うのはよせ」
戦場ヶ原「直江津高校3年のトップと総武高2年のトップ…天才同士夢の対決ね」
ハルヒ「なになに?キャットファイトの話かしら?」
阿良々木「野蛮な奴だ…キャットファイトなんてしたら雪ノ下が死ぬぞ」
戦場ヶ原「本当にキャットがファイトすることになればね」
御坂「さっきから何言ってんのこの人たち」
小町(忘れてた…お兄ちゃんたちの部活って依頼が来ないと基本読書なんだっけ…このままじゃ日が暮れちゃう)
八幡(お、なんだこれ面白そうじゃねーか)ペラペラ
小町「ちょっとお兄ちゃん」
八幡「ん?何だ小町」
小町「いつまで本見てるつもりなの?」
八幡「あのな、小町。お前には分からんかもしれんが、読書好きの奴は本を選ぶのにじっくり時間をかけたいもんなんだよ」
小町「…」チラッ
小町(雪乃さんも夢中になちゃってるし、どうしたら…あ、そうだ!)
小町「雪乃さん、熱中してるところ申し訳ないんですがそろそろ…」
雪ノ下「えっ?あ、ごめんなさい。つい…」
小町「大丈夫ですよ。で、次なんですが…」ピラッ
雪ノ下「?これって…」
小町「そうです!ささ、行きましょう」
小町「お兄ちゃーん」タタタ
八幡「どうした」
小町「そろそろ次行くよー」
八幡「へいへい。次はどこだ?」
小町「それは、行ってからのお楽しみー」
八幡「そうかい」
八幡「って、最上階のシアター?このデパートこんなのもあったのか」
小町「小町、これを見たいな~って」
八幡「さっきのゆるふわ系恋愛ものかよ」
小町「ねえ良いでしょーお兄ちゃん」
八幡「…お前は良いのか、雪ノ下」
雪ノ下「ええ。大丈夫よ」
小町「ならもうすぐ始まるみたいだし、チケット買いましょ!雪乃さん!」
雪ノ下「お、押さないで小町さん…」
小町「小町、途中で抜けるのでその後は上手くやってくれますか?」ボソボソ
雪ノ下「!え、ええ…ごめんなさいね小町さん」
小町「大丈夫です!この後戦場ヶ原さん達ともう一回見ることになっているので!」
雪ノ下「この借りはいつかちゃんと返すわ」
小町「そんなの気にしなくていいですよ!」
八幡「ポップコーンでも買うか…」
小町「もう少しで始まりますね!」
八幡「おう」ムシャムシャ
雪ノ下「…」ジー
八幡「…」ムシャムシャ
八幡(雪ノ下は結構熱心に見てるな…)
八幡(へえ。馬鹿にしてたけどこれはなかなか…)
雪ノ下「…」ジー
八幡「…」ジー
八幡(あれ…小町は?!)
八幡「すまんな。小町の奴途中で飽きて出てったらしくて」
雪ノ下「いえ、気にしてないわ。案外良い映画だったもの」
八幡「俺も最初は馬鹿にしてたんだが…その、なかなか良い映画だった」
雪ノ下「その腐った眼の保養になったんじゃないかしら」
八幡「ちょ、この流れでも攻撃すんのかよ」
雪ノ下「油断は禁物よ」クスッ
八幡「…なあ雪ノ下、腹減ってないか」
雪ノ下「どうかしたの?」
八幡「いやその、お前さえよかったら少しどこかで何か食わないか?」
雪ノ下「え?」
八幡「今日の昼食ってなくてな。ポップコーンじゃ足りねえんだ」
雪ノ下「そう…だったら」
八幡「え、何このデパート。サイゼまであんの?」
雪ノ下「そうみたいね」
八幡「てかお前サイゼなんかで良かったのか?もっと他にあったろ」
雪ノ下「いえ。ここでいいわ」
八幡「…そうかい」
雪ノ下「何にしましょうか。オススメを教えてくれないかしら」
八幡「そうだな…これなんかどうだ」
side 監視組
戦場ヶ原「雪ノ下さんもやれば出来るじゃない」
阿良々木「まあ、あの妹のフォローも良かったしな」
戦場ヶ原「間違いなく今日のMVPね」
阿良々木「今は涼宮と御坂の相手をしてもらってるしな。…マジでお疲れ様です」
戦場ヶ原「女の子三人で映画なんて素敵じゃない」
阿良々木「その三人の中に涼宮と御坂がいることに問題があるんだよ!」
戦場ヶ原「小町さん、実は御坂さんより年上なのよね」
阿良々木「それより僕は涼宮が一番年上ということが信じられない」
戦場ヶ原「でも小町さんと涼宮さんを近づけたのは名案だと思わない?」
阿良々木「ああ、なんかわかるぞ。あの妹なら涼宮を制御できそうだしな」
戦場ヶ原「もうあの二人も大丈夫そうだし、私たちは先に帰ろうかしら。ね、阿良々木くん?」
阿良々木「そうだな。帰ろう、戦場ヶ原」
八幡「食った食った」
雪ノ下「良かったの?私の分まで払ってもらって…」
八幡「良いんだよ。その…いつも紅茶入れてもらってたりするしな」
雪ノ下「そう…」クスッ
八幡「というか本当に駅までで良いのか?」
雪ノ下「ええ」
雪ノ下「比企谷くん。今日は付き合ってくれてありがとうね」
八幡「いや…お、俺もそこそこ楽しかったしな」
雪ノ下「そ、そう…///」
雪ノ下「じゃあ…今度は奉仕部の活動の一環としてここに来るのも良いかもしれないわね」
八幡「奉仕部メンバーで来るのは良いけど、それは部の活動として良いのか?依頼でもなんでもないだろ」
雪ノ下「ちゃんとした依頼よ。比企谷くんの引きこもりを直してほしいという小町さんのね」
八幡「そうかい…じゃあまた来れるといいな」
雪ノ下「ええ。じゃあね、比企谷くん。今日は楽しかったわ」
八幡「ああ。またな」
今日はここまで
-翌日
阿良々木「なあ、1つ聞いて良いか戦場ヶ原」
戦場ヶ原「なによ」
阿良々木「いま何時だ」
戦場ヶ原「10時半過ぎってとこね」
阿良々木「僕の昼まで寝る予定が…御坂と雪ノ下は昼からだったのに涼宮のやつ…」
戦場ヶ原「少しでも長くデートを楽しみたいんじゃないかしら」
御坂「おはよー」
雪ノ下「おはよう」
戦場ヶ原「昨日は良くできてたわよ。雪ノ下さん」
雪ノ下「その…ありがとうございました」
阿良々木「誰が見てもデートだったしな」
戦場ヶ原「お礼なら妹さんにたっぷりしてあげなさい」
雪ノ下「そうするわ」
御坂「で、今日は涼宮さんの番か…」
戦場ヶ原「いつもこの北口駅前に集まってるらしいわ」
雪ノ下「一昨日は学園都市で昨日は千葉で今日は西宮なのか、とツッコミを入れようとしてるあなた。これはssよ」
阿良々木「そんなこといちいち言うな!というか昨日は千葉だったのか!?」
御坂「涼宮さんはどんなプランか聞いてる?」
戦場ヶ原「それが教えてくれないのよ。困ったものだわ」
雪ノ下「嫌な予感しかしないわね…」
阿良々木「お、あれか…?」
ハルヒ「遅い!罰金!!」
キョン(いったい予定時刻の何分前からいるんだコイツは)
ハルヒ「それより、昨日言ったやつ、ちゃんと用意してきた?」
キョン「ああ。だが不思議探索するのだけでこんなに必要なのか?」
ハルヒ「…ねえキョン」
キョン「?」
ハルヒ「梅田に行くわよ!」
キョン「…は?」
ハルヒ「だから梅田まで行って、そっちで不思議探索すんのよ!」
キョン「お前ってやつはまた急にそんなことを…」
ハルヒ「しゅっぱーーつ!!」ダダダダ
キョン「おい、引っ張るな!服が伸びるだろうが!」
ハルヒ「梅田行きの切符買って~♪」
キョン(やれやれ…)
side 監視組
雪ノ下「す、涼宮さんが猛スピードで駅の中へ」
戦場ヶ原「まずったわね…逃げるつもりよ」
御坂「任せなさい!!」ダッ
阿良々木「涼宮め…何てやつだ!」
戦場ヶ原「とりあえず御坂さんからの連絡を待ちつつ駅まで移動しましょう」
ハルヒ「ギリギリ乗れたわね」
キョン「おい、危ないだろ!」
ハルヒ「しっ」
キョン「?」
ハルヒ「見える?あの茶髪の女の子」
キョン「ああ。あの子がどうしたって?」
ハルヒ「あの子、あたしが家を出てきたときからずーっとつけて来てんのよ」
キョン「んなアホな」
ハルヒ「きっとSOS団を襲撃しようとしてるんだわ!」
キョン「…百歩譲ってそれが事実だとしてもだな、つけられてると思った時何故警察に行かんのだ」
ハルヒ「警察の手に負えなかったらどうするのよ」
キョン(普通ならふざけているとしか思えないのだが…つけてきているのが少女というのが不気味だ)
ハルヒ「あたしが考えてるのは、不思議探索してるふりして何気なく撒くって作戦よ」
キョン「そんなこと言われてもだな…」
ハルヒ「梅田に行くのは最初から決めてたから、お金があるのは救いね」
キョン(降りたら古泉に電話してみるか)
キョン「まだ尾行されてるって決まったわけじゃないだろ。降りてからもう少し様子を見るか」
ハルヒ「いざとなったらアンタは逃げなさい。おそらく狙いは団長の座ね。つまりこのあたしよ」
キョン「お前だけ置いて逃げれるもんか。まあ今は落ち着こうじゃないか」
ハルヒ「え?う、うん。そうね」
ハルヒ「降りるわよ」
キョン「ああ」
ハルヒ「…やっぱつけてきてるわ」
キョン「すまん、ちょっと電話かけるぞ」プルルル
古泉『はい、もしもし』
キョン「すまん、わけあって今梅田にいるんだが、涼宮がつけられてるって言ってるんだ。何か知らないか?」ボソボソ
古泉『つけられているというのは本当のようですね』
キョン「もう把握してたのか」
古泉『ええ。機関とは無関係ですが、恐らく目的は涼宮さんかと』
キョン「長門がいるならともかく俺1人でハルヒを守れる保証はないぞ」
古泉『いえ、目的は尾行して涼宮さんの今日の行動を観察することだけだと推測されます。襲撃の心配はないと思いますよ』
キョン「何故そう言い切れる?」
古泉『襲うならあなたと接触する前に襲ってるはずです』
キョン「俺ごとやるつもりかもしれないじゃないか」
古泉『その場合なら別々に襲撃すると思われます。わざわざ二人のところを襲っても、どちらかに逃げられるリスクがありますから』
キョン(だが…つけてきてるのが朝倉みたいなやつだったらどうする?)
キョン「…俺はどうすればいい」
古泉『涼宮さんに従うしかないでしょう。それが一番安全です。涼宮さんも、あなたも』
キョン「…わかった。また何かあったら連絡する」ピッ
キョン「すまん、待たせたな」
ハルヒ「ほら見て、あれ」
キョン「!」
ハルヒ「さっきの子、こっちから目線を反らさないまま電話してるわ。仲間を呼んでるのよ」
キョン「ハルヒ、ちょっとだけ走れるか」ガシッ
ハルヒ「えっ?」
キョン「とりあえず駅を出るぞ」
ハルヒ「ちょ、キョン!」
side 監視組
雪ノ下『ごめんなさい、あなたばかり走らせてしまって』
御坂「別にいいのよ。雪ノ下さんは指示を出す方が向いてるんだし」
雪ノ下『状況はどうなっているかしら』
御坂「梅田駅で降りて、今は立ち止まってる。電話してるみたいよ」
雪ノ下『そう、こっちも阿良々木さんと戦場ヶ原さんが向かってるとこよ』
御坂「まったく、困ったわね…この人混みじゃ尾行も…」ダッ
雪ノ下『どうしたのかしら、御坂さん?』
御坂「対象が移動した!切るわよ!」ピッ
ハルヒ「カンテGでやっぱ、チャイとケーキ♪」
キョン「こんな喫茶店でのんびりしてて良いのか?」
ハルヒ「SOS団の不思議探索は喫茶店から始まるのよ!」
キョン「いや、それよりもだな…」
ハルヒ「とりあえず帽子とかで変装して、少しでも尾行を撒く工夫をしないとね!」
キョン「呑気なもんだな、お前」
キョン(あの駅と人混みの中を走っても振りきれない…プロみたいだな)
キョン(一定距離を保ってる点も古泉の推測と辻褄が合う)
ハルヒ「キョン、何難しい顔してんのよ」ヒョイ
キョン「むぐっ」
キョン「っておい!いきなり何すんだ!」モゴモゴ
ハルヒ「ここのケーキ美味しいでしょ?」
キョン「あ、ああ…」モグモグ
ハルヒ「これからの作戦を考えるわよ!」
キョン「ああ。普通にやっても撒けないみたいだな」
ハルヒ「二手に分かれたらどっちについてくるかしら」
キョン「そりゃお前だろ。お前は朝からつけられてたんだしな」
ハルヒ「…それもそうね」
キョン「内部が複雑な建物か路地裏みたいな場所を利用して撒くしかないか」
ハルヒ「あの駅で振りきれなかったし、やっぱ普通にやってもダメよ」
キョン「どうしたもんか…」
キョン(襲われることは無くてもつけられるのは気分が悪いしな)
ハルヒ「そうだ!ちょっと耳かしなさい!」グイッ
キョン「引っ張るな」
ハルヒ「…」ゴニョゴニョ
キョン「…いや、それはちょっと無理があるんじゃないか?」
ハルヒ「やってみる価値はあるわ」
キョン「…わかった、それでいこう」
キョン「このデパートにするか」
ハルヒ「さーて、案内板はどれかしら」
キョン「これだな」
ハルヒ「なるほどね。じゃあついてきなさい!」
キョン「こっちからの方が良いんじゃないか?」
ハルヒ「探索しながら撒かないとダメよ」
キョン「やれやれ…」
ハルヒ「あ、これアンタに似合うんじゃない?」
キョン「ズボンか」
ハルヒ「良いから買っときなさい。あ!これなんてどう?」
キョン「帽子か。俺よりハルヒの方が似合いそうだが」
ハルヒ「そう?」
キョン「帽子は顔が小さい奴の方が映えるんだ」
ハルヒ「そ、そう…これ貰うわ!」
ハルヒ「準備は良いわね?」
キョン「ああ」
ハルヒ「突撃!!」
キョン(これは突撃なのか?)
御坂(逃がさないわ!って、そっちはたしか…トイレか)
御坂(…トイレに入ったみたいだし、出てくるまでここで待ってようかしら)
御坂(…)
御坂(…あれ?なかなか出てこないわね)
御坂(…)
御坂(立て籠もるつもりかしら)ピリリリ
戦場ヶ原『もしもし、御坂さん今どこにいるの?今丁度涼宮さんを視認したところなのだけど』
御坂「…えっ?!」
ハルヒ「まんまと騙されてたわね!!」キャッキャ
キョン「俺はともかくハルヒが老人のフリして男子トイレから出てくるなんて思わなかっただろうからな」
ハルヒ「どう?変装ってバカに出来ないでしょ」
キョン「…その通りかもしれん」
ハルヒ「やっぱこの帽子とズボンが活きたわね」
キョン「深く被ったらわからんもんだな。というかそのズボン汚すなよ」
ハルヒ「大丈夫よ。洗って返すから、あんたはその新しく買ったやつ履いてなさい」
キョン「へいへい」
ハルヒ「お腹へった?」
キョン「そうだな、何か食うか」
ハルヒ「やっぱうどんよね!」
キョン(何が『やっぱ』なのかはわからんが、これは美味い)
キョン「次はどこへ行く?」
ハルヒ「心斎橋…って言いたいとこだけど、そうね…」
ハルヒ「京都」
キョン「はい?」
ハルヒ「今から京都に行くの!」
キョン「待て待て、梅田周辺で不思議探索するんじゃなかったのか」
ハルヒ「だってまだ撒けてないのよ?」
キョン「何?」
ハルヒ「ほら、あそこ」
キョン「おい、増えてるじゃねーか」
ハルヒ「多分仲間を呼んだのね」
キョン「どうするんだ」
ハルヒ「食べ終わったら駅に行くわよ!」
キョン(本当に大丈夫なんだろうな、古泉)
side 監視組
御坂「ごめん、いつの間にか見失ってたみたい」
戦場ヶ原「よかったわ。丁度このうどん屋に涼宮さんたちが入るところを目撃したのよ」
阿良々木「なあ戦場ヶ原、もう帰らないか?涼宮に付き合う必要ないだろ」
御坂「何言ってんのよ!あたしも雪ノ下さんも公開デートしたのよ?」
戦場ヶ原「何を言っても無駄よ。阿良々木くん」
阿良々木「僕も雪ノ下と涼しい店内でパソコンの画面を見てれば…」
戦場ヶ原「にしてもよく尾行できたわね、御坂さん」
御坂「一応こういうことは一通り経験したのよ」
阿良々木「普段どんな生活をしてるんだ。僕なんて八九寺を半日つけてたことくらいしかないぞ」
戦場ヶ原「阿良々木くん?」
阿良々木「ま、まて戦場ヶ原!これはその、口が滑っただけなんです!」
御坂「それって言い訳にすらなってないわよね…」
戦場ヶ原「ねえ阿良々木くん。留置所、拘置所、刑務所…どこに行きたいの?」
阿良々木「僕を警察に突き出して、順番に行かせる気だろ!」
戦場ヶ原「まあ今のは見逃してあげるわ。そのかわり、後日羽川さんと尋問するから」
阿良々木「見逃してないどころか、そっちの方が恐ろしい!!」
御坂「いつまでイチャコラしてんのよ!涼宮さんを追わないと」
ハルヒ「やっぱ京阪線かしら」
キョン「京都ってお前なあ…本気なのか?」
ハルヒ「そうよ。何か文句ある?ないわよね!」
キョン(はたして確認した意味はあったのだろうか)
キョン「なあ、北口駅に戻らないか?」
ハルヒ「ここまで来たんだから、京都で不思議探索しないともったいないじゃない!」
キョン(ここまでって…梅田と京都はほぼ逆方向なんだが)
ハルヒ「それに、京都って何だか不思議が見つかりそうじゃない?」
キョン「もう好きにしてくれ…」
ハルヒ「市内をぐるぐるして翻弄させてから一気に京都まで行って振り切るって作戦も良いわね…」
side 監視組
御坂「戦場ヶ原さん、ノートパソコン持ってきてるわよね」
戦場ヶ原「ええ」
御坂「こうなったら駅周辺の監視カメラを全部ハッキングしてやるわ」ガチャガチャ
戦場ヶ原「え、何この子。いきなりえげつないことし始めたわ」
阿良々木「いくつあると思ってるんだよ。そんなこと出来るわ…け……」
御坂「ざっとこんなもんかしら」フフン
阿良々木「何てやつだ…」
戦場ヶ原「プライバシーなんてあったもんじゃないわね」
御坂「あれ…?」
戦場ヶ原「あら、どんどん黒くなっていってるわよ」
御坂「生意気ね!このあたしにケンカ売ろうってことかしら?」ガチャガチャ
ERROR アクセス拒否
御坂「なっ」
阿良々木「御坂、もしかしてヤバい奴じゃないか、これ」
戦場ヶ原「普通に犯罪だもの」
御坂「特定されないようにやったから大丈夫よ。でもやっぱ走るしかなさそうね」
阿良々木「もう滅茶苦茶だ!」
戦場ヶ原(なるほど。あくまでも自分の足で追いかけろってことなのかしら?長門さん)
長門「…」カチャカチャ
今日はおしまい
キョン(ハルヒにされるがまま京都に着いたのはいいが…ハルヒは突然清水寺に行くなんて言い出しやがった)
ハルヒ「にしてもあっついわね」
キョン「ここら辺は盆地だしな」
キョン(そもそも京都という選択が間違ってる)
ハルヒ「夏休みだから鬱陶しい修学旅行生はいないみたいね」
キョン「むしろ夏休みだから人が多いと思うんだが」
ハルヒ「何にもわかってないわね。修学旅行生ほど鬱陶しいものなんてそうそうないわ」
キョン「まあ、わからんでもない」
ハルヒ「同世代の中高生が集団で騒いでるのを見ると腹が立つわ」
キョン(SOS団の活動の方が遥かに迷惑だろうに)
ハルヒ「今度来るときは秋か春にしましょ」
キョン「今度があるのか」
ハルヒ「次はちゃーんと5人で行くのよ!」
side 監視組
雪ノ下「お疲れ様」
戦場ヶ原「いえ。あなたが待ち伏せしてないと危なかったわ」
阿良々木「こっちも結構人がいるな」
御坂「観光名所の夏休みならこんなもんでしょ」
戦場ヶ原「ところであの二人、私たちのこと忘れてないかしら」
阿良々木「もしそうだとしたら何のためにここまで来たかわからないな…」
御坂「どこに向かってんのかしら」
戦場ヶ原「この方向だと…清水寺かしら」
雪ノ下「京都に来て清水寺から行くあたり、さすが涼宮さんだわ」
御坂「どういうこと?」
雪ノ下「清水寺を後回しにすると坂を上るのが億劫になるから、行く気が失せたりするのよ」
戦場ヶ原「その辺ぬかりないのよね。涼宮さん」
キョン(清水寺に着いた俺は愕然とした)
ハルヒ「ラッキーね!随分空いてるじゃない!」
キョン(どこまでも恐ろしい奴だ…夏休みじゃなくても、こんなに空いてる日はめったに無いだろう)
ハルヒ「さーて、不思議探索するわよ!!」
キョン「ハルヒよ、何かアテはあるのか?」
ハルヒ「良いからついてきなさい!」
キョン「やれやれ…その体力を分けて欲しいもんだ」
ハルヒ「まずはコレね!」
キョン「音羽の滝か」
ハルヒ「3筋の滝にはそれぞれ別のご利益があるのよ!」
キョン「学問成就と恋愛成就と…なんだっけか」
ハルヒ「延命長寿よ。これくらい覚えなくてどーすんのよ!常識よ?」
キョン「悪かったな…で、お前はどれにするんだ」
ハルヒ「全部よ!」
キョン(常識云々抜かしてた奴とは思えん)
キョン「ハルヒ、いくら人が少ないからってそれはやり過ぎだ」
ハルヒ「どれから飲もうかしら」
キョン「それに、全部飲んだら逆にご利益が無くなるって言うじゃないか」
ハルヒ「ちょっと黙ってて」
キョン(もう勝手にしろ)
キョン「じゃあ俺は先に飲むぞ」
ハルヒ「待ちなさい。あたしが飲みきってからよ」
キョン(面倒くせえな)
ハルヒ「まずは健康面ってのが定石かしらね!」
キョン「定石もなにも、どれか1つというのが決まりごとなんだが…」
キョン(しかしハルヒが水を飲む様はどこか神秘的というか神々しいというか、不思議な感じがした)
ハルヒ「ほら、アンタも飲みなさいよ」スッ
キョン「ああ」
ハルヒ「アンタも全部飲みなさいよ!」
キョン「アホか」
ハルヒ「延命長寿って…まあアンタらしいわ」
キョン「『命あっての物種』だからな」
ハルヒ「あたしは『虎穴に入らずんば虎児を得ず』の精神が必要だと思うのよ。特に最近の日本人にはね」
キョン(むしろ虎はお前だ)
ハルヒ「はい、じゃあ次」
ハルヒ「清水寺といえばやっぱここね」
キョン「清水の舞台か。ここって釘が使われてないんだってな」
ハルヒ「日本人の技術って変態の域に達してるわよね。使いなさいよ、釘」
キョン「それが美学なんじゃないか?あえて使わないとか」
ハルヒ「そんなもんかしら」
キョン「まあ日本の技術が変態的なことには同意だ」
ハルヒ「凄いのはもちろんなんだけど、ちょっとほかの国とは違うというか」
キョン「極東の島国だからな」
ハルヒ「それにしても良い景色ね」
キョン「これからどうするんだ」
ハルヒ「帰りがてら色々寄るわ!枯山水とか鹿苑寺とかにも不思議が隠されてそうね!」
キョン「枯山水って龍安寺のか?」
ハルヒ「そうね」
キョン(鹿苑寺も龍安寺も帰路とは逆方向なんだが…)
キョン「…なあハルヒ、もういいだろ。今度また来たときにしよう」
ハルヒ「うーん……アンタが言うならそうしようかしら」
キョン(やけに素直だな。てっきり無理やり連れて行かれると思っていたんだが)
ハルヒ「いつでも来れるし、少しは楽しみを残しておくべきよね」
キョン(こいつも少しは大人になったってことか)
キョン「奴らの尾行もまだ継続してるしな。人数も4人になってる」
ハルヒ「その問題を片づける必要もあるのよね…とりあえず、そこで作戦を考えましょ」
キョン「喫茶店も良いが和風の茶屋もなかなか良いな」
ハルヒ「この団子美味しいわよ!食べてみなさい」ヒョイッ
キョン「むぐっ」
ハルヒ「どう?みくるちゃんのお土産にどうかしら」
キョン「良いんじゃないか?」モグモグ
キョン「だがなあ、ハルヒ。団子や土産も良いが、まずは作戦だろ?どうする」
ハルヒ「それはもう考えてあるわ」
キョン「…言ってみろ」
ハルヒ「まず、これから北口駅に帰るわ」
キョン「それは妥当な判断だな」
ハルヒ「良いから聞きなさい。駅にみくるちゃんと古泉君、それから有希を待機させておくの!」
キョン「…」モグモグ
ハルヒ「そこで尾行してきた奴らをとっ捕まえるのよ!5対4なら勝てるはずよ」
キョン「お前の考えそうなことだ…それより、三人は用事があったんじゃないのか?」
ハルヒ「緊急招集なのよ?集まるに決まってるわ!」
キョン(この自己中っぷりには感服する。…が、三人とも集まれるだろうな。今日の欠席もこの作戦のためだろう)
side 監視組
戦場ヶ原「涼宮さんからメールが来たわ」
阿良々木「やっと解放されるのか…僕の財布の中身もHPもほとんど残ってないけどな…は、はははは」
御坂「目が死んでる…」
雪ノ下「どっかで見たことある顔だわ」
戦場ヶ原「そっちは目が腐ってるのでじょう?少しニュアンスが違うと思うけど」
雪ノ下「そうだったわね。死んでるよりましだったわ」
阿良々木「傷を抉るな!」
御坂「涼宮さんには振り回されたけど正直楽しかったわ」
阿良々木「お前の持久力は底なしか」
雪ノ下「最初からずっとついて回ってるのよね御坂さん…今日のMVPは御坂さんじゃないかしら」
阿良々木「いつから今日のMVPとか決めるようになったんだよ」
戦場ヶ原「でも御坂さん?途中で撒かれてなかったかしら?」
御坂「あ、あれはしょうがないでしょ!まさかお爺さんに変装するなんて思わなかったのよ」
雪ノ下「ではそろそろ戻りましょうか」
キョン「なあハルヒ。尾行してた奴らの姿が見えないんだが」
ハルヒ「何言ってんのよ。後ろの方にいたわよ」
キョン「マジか。お前は視力まで野性的だな」
ハルヒ「ねえそれどういう意味かしら?」ピキピキ
キョン「わ、悪かった。落ち着け」
ハルヒ「まったく…アンタってすぐ調子に乗るわよね」
キョン(お前にだけは言われたくないっ!)
ハルヒ「…ねえキョン」
キョン「何だ?」
ハルヒ「きょ、今日の不思議探索はどうだった?」
キョン「正直、つけられててそれどころじゃなかったんだが…」
ハルヒ「まあそれもそうかしらね」
キョン(そろそろ北口駅に着くな…)
ハルヒ「さあ着いたわ!」ダッ
キョン「おい!待てハルヒ!」
キョン(ハルヒが猛スピードで電車から飛び出し、それを追って行った先には…)
古泉「お疲れ様です」
朝比奈「キョンくんごめんなさい…」
長門「…」
ハルヒ「ふふーん♪」
キョン「ど、ドッキリ大成功…??」
ハルヒ「そうよ!今日つけていたのは仕掛け人で、アンタはまんまと騙されたってわけ!」
キョン「はあ…」
古泉「ドッキリで良かったじゃないですか」
キョン「お前は少し黙れ」
朝比奈「本当は全部知ってたんです…でも涼宮さんが…」
ハルヒ「キョンの動揺ぶりはなかなか面白かったわよ!」
長門「ユニーク」
キョン(長門まで…まったく人騒がせなもんだ)
キョン(だがまあ、それなりに楽しめたしな。今日のところはこれで良しとするか)
ハルヒ「このままじゃなんか締まらないから、有希の家で夕食会でもしましょう!」
朝比奈「良いですね~」
キョン「またお前は勝手なことを…良いのか?長門」
長門「良い」
キョン「…そうか」
キョン(やれやれ…)
ハルヒ「さあ、そうと決まればまずは材料調達よ!」
古泉「僕の家から多少であれば持ってこれますよ」
朝比奈「わ、私も少しなら…」
ハルヒ「あ、それとキョン!」
キョン「何だ」
ハルヒ「今日はありがと!」
side 監視組
戦場ヶ原「最後まで涼宮さんの思い通りだったわけね」
阿良々木「あれがいつも涼宮に振り回されてるっていうSOS団か」
雪ノ下「もっと大人数の団体だとばかり思ってたわ」
御坂「私のハッキングを邪魔したのはどいつ?」パチパチ
阿良々木「落ち着け」
戦場ヶ原「これで三人のデートが終了したのだけど、阿良々木くん視点の感想は?」
阿良々木「思ってたより普通にデートしてたというか、本当に付き合ってないのかと突っ込みたくなったくらいだ」
戦場ヶ原「そうね。もうこの勢いで告白しなさいよ」
御坂「そそっそ、それはまだ…その…」
雪ノ下「ええ…それはちょっと…」
戦場ヶ原「はぁ…先が思いやられるわね」
-翌日
戦場ヶ原「で?これはどういう風の吹き回し?」
御坂「こんな感じでまたデートのバックアップして欲しいな~なんて」
雪ノ下「そ、そうね…私も次のデートプランを…」
ハルヒ「またデートのサポートをしなさい!」
戦場ヶ原「人にものを頼む態度って、知ってる?」
雪ノ下「お願いします。戦場ヶ原さん」
御坂「この通りです!せ、戦場ヶ原様」
ハルヒ「よろしくね!ガハラちゃん!」
戦場ヶ原「はぁ…しょうがない人たちね」
戦場ヶ原「じゃあさっそく次のデートのことなのだけど…」
おしまい
終わりです
saga入ってなかったり、可愛そうな奴に粘着されたけど無事終わりました
最後まで読んでくれてありがとう!
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