インターハイで実況を任され、テレビの露出が増えた私村吉みさきは
ある番組でプロジェクトの指揮を執る事になった
このプロジェクトを成功させるにはある一人の女性の力を借りることになる
8月某日、この企画が動き出したのはこの日からだった
みさき「無茶です!そんな企画通るわけ無いじゃないですか!」
P「でもね村吉さん、これは彼女にとって必要な事なの。避けては通れない道なのよ」
みさき「だからってこんな…あんまりですよ!」
福与アナ「村吉さん…気持ちは解りますけど…」
みさき「くっ…」
こうして私の力及ばず、彼女に過酷な仕打ちを強いることになってしまった
野依プロ…すみません…
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438108543
そして本番当日
みさき「こんばんは、今日は大人気コーナープロ雀士の挑戦をお送りいたします」
福与アナ「実況は私福与恒子が勤めます!よろしくお願いしますー!」」
みさき「では早速本日挑戦していただくプロの方に登場していただきましょう」
福与アナ「どうぞ!」
プシューーーー!!
野依「どうも!」プンスコ!
みさき「よろしくお願いします、因みに野依プロには今日何に挑戦するか伝えていません」
福与アナ「かなり緊張している様子ですね!」
野依「緊張!」プンスコ!
福与アナ「では早速発表いたしましょう…こちら!」
野依プロ、初めてのおつかい!
野依「!?」プンスコ!
福与アナ「いやぁ、他の方々に比べたらかなり楽な内容に…」
みさき「なに言ってるんですか!」バンッ!
福与アナ「ひゃい!?」ビクッ!
みさき「野依プロにこんな事が出来るわけ無いじゃないですか!」
野依「」グサッ
みさき「見知った人ともろくに会話出来ない人が、お使いなんか出来るわけないでしょう!?」
野依「」グサグサッ
みさき「野依プロ、まだリタイアという選択肢もありますから!落ち着いて考えましょう?」
野依「やる!」プンスコ!
みさき「えっ!?」
野依「出来るもん!」プンスコ!
福与アナ「えっと…それでは挑戦スタートですね?野依プロにはこれを買ってきていただきます」
野依「行ってきます!」プンスコ!
みさき「の、野依プロ!野依プローーーーー!!」ブワッ
こうして理沙ちゃん(27)の初めてのおつかいが始まりました
買って来て貰うのはこの4品です
・豆板醤
・ガラムマサラ
・USBケーブル
・村吉アナの好きなもの
福与アナ「さぁ、これは一見簡単そうに見えますが村吉さんの好きなものが一番の難関ではないでしょうか?」
みさき「いえ…私の好きな物は熟知してると思いますが…それ以外のものは難易度極高と思われます…」
福与アナ「そ、そうですか…では野依プロを追っている小型カメラで様子を追ってみましょう」
福与アナ「さぁ野依プロ、まずは商店街まで無事に辿り着いたようですね」
みさき「一安心ですね」
野依「…まめ…いた?」
福与アナ「なんと野依さん豆板醤が読めないというまさかの事態です!」
みさき「あぁ!やっぱり!」
福与アナ「これは誰かに聞かなければいけないですね?」
みさき「それが出来れば苦労しないんですがね…」
野依「まめ…いた…」
福与アナ「案の定と言いますか食品コーナーをうろついてますね…」
みさき「野依プロ!調味料ですよ!」ソワソワ
福与アナ「豆板醤が読めないという事は野依プロはあまり中華は好きではないんでしょうか?」
みさき「中華などの痺れるような辛さが苦手なようです。カレーは好きなんですが」
福与アナ「なるほど…これはいきなり難関ですね…」
福与アナ「まだ食品ゾーンを見ています、背後にある調味料には目もくれません」
みさき「おっと?なにか見つけたようですが?」
野依「…これ?」
福与アナ「なんという事でしょう!野依プロかまぼこに手を伸ばしました!」
みさき「板に乗っていて、醤油で食べる物ですからね。豆の練り物だと思っているんでしょう」
野依「~♪」フンス!
福与アナ「満足気な表情ですがかすってすらいません!」
野依「次!」プンスコ!
みさき「ガラムマサラは以前、野依プロとカレーを作ったときに専門店で買ったので大丈夫でしょう」
みさき「ある一点を除けば…」
福与アナ「それは一体どういった?」
みさき「まぁ見ていてください」
野依「こんにちわ!」
インド店員「イラサイマス~」
野依「ガマム…ガラマム…ガラマムサラ!」プンスコ!
インド店員「?」
野依「///」プンスコ!
福与アナ「なんと野依プロ!ガラムマサラを噛み噛みです!インド人の店員にいまいち伝わらない!」
みさき「ね?可愛いんですよ…」
野依「ガラマム…ガ・ラ・ム・マ・サ・ラ!」プンスコ!
インド店員「oh・・・コレ?」
野依「イエス!」プンスコ!
福与アナ「言葉を細かく区切る頭脳プレイで早くもガラムマサラを手に入れました!」
みさき「えらいですよ!野依プロ!
福与アナ「さぁ本日三つ目のUSBケーブルになりましたが村吉アナはどう見ますか?」
みさき「そうですね、電子機器は店員さんに恥ずかしがらずに聞けるかどうかが鍵ですので」
みさき「野依プロにはハードルが高いかと…」
福与アナ「なるほど、それでは引き続き様子を見てみましょう」
野依「ムムム・・・!」プンスコ!
福与アナ「やはり野依プロ、無数にあるケーブルに悪戦苦闘中ですね」
みさき「USBケーブル対応など紛らわしいポップにも目移りしてしまっていますね」
店員「なにかお探しでしょうか?」
野依「!?」ビクッ
福与アナ「これは店員さんから救いの手が…」
みさき「いいえ、これは救いの手なんかじゃありませんね」
福与アナ「というと?」
みさき「電気店の店員さんは、元々家電などに精通している方が多いんですよ。つまり」
店員「こちらのケーブルでしたらハイクオリティな映像や音質も保障いたしますし・・・」
野依「あぅ…うぅ…」
みさき「得意分野では必要以上に饒舌になるんですよ」
店員「お使いのテレビなどにピッタリな物をお探しの場合はメーカー毎に取り揃えてまして…」
野依「!!」ダッ!
店員「あ!お客様!?」
福与アナ「なんと野依プロがマシンガントークに耐えかねて逃走してしまいました!」
みさき「あのまま立ちすくんでいたら泣いてしまったんじゃないでしょうかね…」
野依「うぅ…」グスッ
ナーンテーコートーナーイサ♪
福与アナ「あらあら理沙ちゃん、電気屋さんの前に座り込んで泣き出しちゃいました…」
福与アナ「だって私、電気屋さんで買い物なんてしたこと無いもん!」
福与アナ「言い訳だって事は本当はわかっています…ただ、お使いが出来ない自分が悔しいんです…」
みさき「理沙ちゃん…頑張って…」グスン
福与アナ「理沙ちゃんにだって意地があります、このままじゃ帰れない!」
野依「頑張らなきゃ…」
野依「みさき!待ってる!」プンスコ!
福与アナ「みさきちゃんが待ってるんだ!私がしっかり買っていってあげるんだ!」
福与アナ「みさきちゃんの顔を思い出すと勇気が出てきました!」
みさき「すいませんもう駄目ですうぅぅぅぅぅ…」ポロポロ
福与アナ「決心をした理沙ちゃんが店員さんの所に歩いて行きます」
野依「USBケーブルください!」プンスコ!
店員「はい、こちらでございます!」
野依「ありがとう!」プンスコ!
みさき「頑張ったね…理沙ちゃん…」グスン
福与アナ「さぁ、お使いもいよいよ最後の1つ。村吉アナの好きなものですが…」
野依「みさきの…好きなもの!」プンスコ!
福与アナ「ピンときたのかケーキ屋さんに向かいます」
みさき「」ドキドキ
野依「ショートケーキ二つ!」プンスコ!
福与アナ「村吉アナこのチョイスはいかがでしょうか?」
みさき「はいぃ…大好きですうぅぅぅぅぅぅぅ…」ブワッ
福与アナ「しっかり好きなものを把握してくれてました!」
福与アナ「村吉アナも感極まって泣いてしまいました!」
野依「よし!帰る!」プンスコ!
福与アナ「さぁ理沙ちゃん、後はみさきちゃんが待ってるスタジオに帰ってくるだけです!」
テレテレテレテテッテテン!ドーレミーファーソーラシードー♪ドーシーラーソーファーミレー♪
福与アナ「理沙ちゃんの足取りも軽快です!転ばないように気を付けて~!」
ドーコーニーユコーオカナー♪ベイーベー♪
みさき「ちょっと迎えに行ってきます・・・」
福与アナ「はい、お願いします!」
福与アナ「スタジオ前で今か今かと待ちわびる村吉アナ!理沙ちゃんが見えてきましたよー!」
野依「!みさきー!」
みさき「野依プロぉ!頑張りましたねぇ…」ポロポロ
野依「泣かないで…みさき!ケーキ!」プンスコ!
みさき「はい…一緒に食べましょうね…」グスッ
福与アナ「さぁ、豆板醤はちょっと間違えてしまいましたが村吉アナも大満足のようなので、野依プロの初めてのおつかい」
福与アナ「大成功でした!」
野依「~♪」プンスコ!
番組では挑戦したいプロ雀士の方、させたい方のお葉書をお待ちしております
えり「…これは」ピッポッパ
えり「もしもし…お使いさせたい雀士がいるんですが…」
咏さん編に続く…か?
以上で終わりです!
大好きな野依プロのお誕生日だったので急いで仕上げました!
書きながら母性に目覚めそうになり少しウルッとしてしまいました・・・
野依プロはあのぷんすこが子供っぽくてかなり可愛いですね!
次回もしかしたら咏さん編に続くかも・・・?です
読んで下さった方ありがとうございました!眠気も限界ですのでお休みさせていただきます・・・
ではではまた別のSSで!
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