大和田常務「シンデレラプロジェクトぉ?」 (53)
今西部長「やあ、見違えたね」
大和田常務「いやいや、そんなことはありませんよぉ。今西部長こそ元気そうで」
今西部長「心にもないことを言うもんじゃないよ?」
大和田常務「なんのことやら」
ハッハッハ
今西部長「それにしても、帰国したその足で出社とはね」
大和田常務「時間は有限なんですよ……出世したかったらね」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438071890
卯月「CD多々買いm@s!」
凛「へー」
今西部長「失礼するよ」
一同「おはようございます……?」
未央「誰?」
今西部長「紹介しよう。皆さん、こちら大和田常務。ニューヨークの関連企業から本日帰国された」
今西部長「来週からアイドル事業部の統括重役として赴任される」
一同「よろしくお願いします!」
今西部長「常務、彼がこのプロジェクトを担当して」
大和田常務「あーはいはい、君の資料なら見ましたよ。この若さで大役をよくこなしている、骨のある男のようだね」
P「恐れいります」
大和田常務「だがねえ……」ツカツカ
P「っ?」
大和田常務「いついかなる時も身だしなみに最新の注意を払う。この業界の人間として当然のことだ」ギュギュギュー
P「も、申し訳ありません」
大和田常務「うん……じゃあレッスン室と、あと衣装も見ておきたいですねえ」
ちひろ「す、すぐご案内しますね~」
P「ゲホッゲホッ」
あ、ちなみに半沢直樹の常務です
大和田常務「ふぅ、久々のこの椅子……良いすわり心地だね。思ったよりは」
P「は、はあ」
大和田常務「ああ、何で呼び出したかだったね! すっかり忘れてしまっていたよ、ハッハッハ……」
P「……」
大和田常務「単刀直入に言わせてもらおう。アイドル部門の全てのプロジェクトを白紙に戻し、解体する」
P「そ、それは!」
大和田常務「も~ち~ろ~ん~シンデレラプロジェクトも例外ではないよ。というかシンデレラプロジェクトが原因のようなものなんだがね」
P「それは、どういうことでしょう」
大和田常務「ん~、私がこの部門を統括することになるわけだが……困るんですよ」
大和田常務「私が出向している間に今西部長がこそこそと何かしているのは知っていましたがね、まさか複数ユニットを連立させた大型企画とは恐れいったよ」
P「常務の意向で作られたものではないから、ということでしょうか……」
大和田常務「君は話しが早いねぇ~、そういうことです。尤も、私の意向でなくとも金になるならそれでいい。だがアレは駄目だ」
※便宜上武内姓ということにします
P「確かに彼女たちはまだ未熟ですが」
大和田常務「未熟とかそういうことじゃないんだぁ、武内くん。もっと売れる商品がうちにはあるんだよ、既に」
大和田常務「はっきり言って彼女たちにかけられている費用、過剰投資です」
大和田常務「そのリソースをもっと売れる商品……例えば高垣楓、城ヶ崎美嘉、この辺りにつぎ込んだほうがいいんじゃないかなぁ~」
P「彼女たちには、のびのびと活動して欲しかったので……」
大和田常務「ふーん、でもまあ、もういいんじゃないかな。なんの苦労もなくデビューしてライブして、十分いい思いはできたでしょう」
P「失礼します……!」バタン
大和田常務「正式な発表は次の部門会で行うから、よろしく頼むよ」
今西部長「大変だったね。いきなり彼の相手は辛かったろう」
P「部長……私はどうすれば」
今西部長「部門会までにきちんと理論を固めておくことだね……そうすれば解散だけは免れるかもしれない」
ちひろ「元気だしてくださいね」つドリンク
大和田常務「えー、ではまず私の方針を述べさせてもらいます」
P(きましたか……)
大和田常務「一度すべてのプロジェクトは解体!」
ざわ…ざわ…
大和田常務「その後に私の厳選した企画に合った人材を選出! 活動を行ってもらう」
P「恐れながら申し上げます」
大和田常務「ほう、言ってみなさい」
P「今アイドルたちは各プロジェクトの方針の中、個性を伸ばすことができていると思います」
P「思春期の少女も多いです。今の仲間と別れることでメンタルに影響がある事も考えられます」
P「また、一度白紙に戻すことで定着しつつ合ったファン層も混乱し、売上にも影響が出るのではないでしょうか」
大和田常務「……」パチパチパチ
大和田常務「はい、わかりました」
P「では……!」
大和田常務「本日付で全プロジェクトを解散、明日から引っ越し始めるからね」
P「そんな、わかりましたと」
大和田常務「私は君の話の内容がわかったと言っただけだ。勘違いするなよ」
P「一人一人の歩み方を無視して、笑顔を失ってしまうかもしれないやり方は出来ません!」
大和田常務「じゃあ代案は? そこまで言うなら何かあるんでしょう?」
P「少し時間をいただければ……」
大和田常務「代案も無しに言われてもねえ~」
P「彼女たちは、今が大事な時期なのです。お願いします!」
大和田常務「うーん、君は優秀だし聞いてあげたいのはやまやまなんだけどねえ……」
P「お願いします」
大和田常務「……わかりました。私も鬼じゃない、代案を考える時間くらいはあげましょう」
P「ありがとうございます……!」
大和田常務「だがねえ、いまいち君の覚悟が見えてこない。口ではなんとでも言えますからね?」
大和田常務「君の具申のせいで、動き出すはずだった新体制が少しばかり遅れるわけですから。それなりの覚悟を見せてほしい」
P「どう、すれば」
大和田常務「そうだな~」
大和田常務「土下座でもしてみるか!」
P「土下座……」
大和田常務「さあ、君の覚悟を見せてくれ!」
大和田常務「できないのかね?」
P「くっ……どうか、時間をください……よろしく、お願いします……」orz
大和田常務「……いいでしょう。皆さん、武内くんの申し出によりプロジェクトの解散は見送ります」
大和田常務「ですが、シンデレラプロジェクト初めとしたいくつかの、分不相応な設備を使っているプロジェクトは移動してもらうのでそのつもりで」
今西部長「……」
アーニャ「ココガワタシタチノヘヤデスカ?」
未央「解体って何!? ほんとなの!?」
P「私を信じて、待っていてください」
莉嘉「そういわれてもぉ……」
P「何とかします。プロデューサーの誇りにかけて!」ドン!
堺P…ィャ半沢Pを仲間にしなきゃ
大和田常務「よく来てくれました、高垣楓さん」
楓「はあ」
大和田常務「君の活躍は我が346プロダクションでトップクラス。ということで君がメインの特番を組むことにした」
大和田常務「元々イベントが入っていたようだが……そんな小さな箱は君には似合わん。武内くんのところの小娘たちにくれてやろう。いいね?」
楓「……」
P「いくつか企画を考えたのですが……」
今西部長「良い企画だと思う。だが大和田常務が納得するかどうか……」
P「彼女たちの、未来がかかっています」
今西部長「……高垣くんのこと、聞いたかね」
P「はい。大和田常務の誘いを断ったと」
今西部長「彼女も大和田常務に対抗するようだ。なんだか、君と似ているなと思ってね」
P「……」
凛「なんだか疲れてない?」
P「いえ、大丈夫です」
未央「うっひょー、今日は楓さんと共演だね!」
卯月「ハイ、ガンバリマス!」
楓さんのカリスマオーラで何故かNGと握手させられたファンも納得しておとなしくなった……
楓「今日は本当にありがとうございます」
楓「ここは、私がデビューして初めて立ったステージです」
楓「心細くて、不安でした。でも、そんな私を応援して、共に笑って下さる皆さんと出会いました」
楓「そんな大事な場所で、またライブを出来ることがなにより嬉しいです」
こいかぜ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm26126931
凛「大和田常務の話、何で受けなかったんですか」
楓「……」
楓「そのお話、お受けできません」
大和田常務「何故だね? そーんな小さな仕事より大きな成果を出せるんだぞ?」
楓「お仕事に大きいも小さいもありません」
大和田常務「君は……階段を駆け上がりたくはないのか? トップアイドルになりたいんじゃないのか!?」
楓「私は、ファンの人と一緒に階段を登りたいんです」
楓「あなたとは目指すところが違う」
楓「失礼します」バタン
大和田常務「……」
大和田常務「クソぉ!!」
大和田常務「私は常務だぞ……高垣楓、武内、今回は許してやるがいずれ……」
346プロダクションはどうなってしまうのか、武内とシンデレラプロジェクトの運命は!
例のテーマ
https://www.youtube.com/watch?v=o3k-yf5RhlU
続く?(かも知れない)
以上です。
常務ということで思いついたのが大和田常務しかいなかったためこのような文をこさえてみました。
正直最後のテーブルバン!がやりたかっただけなのは内緒だ。
それでは!
P「彼女達が高垣 楓、城ヶ崎 美嘉以上の利益を上げた場合は……彼女達に土下座して謝っていただく……っ!」
からの
P「やれぇぇぇ!!!大和田ぁぁぁ!!!」
まででワンセットでしょ!?
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません