恭介「このメガネ君のかい?」スッ・・ (51)

ほむら「え・・・あ、はいあ、ありがとうございます・・・」

恭介「あ、その制服・・・もしかして見滝原中学校の人?」

ほむら「・・・は、はい。あ、ああでも実際にはまだ・・・」




恭介「・・・へえ。来週から。」

ほむら「上条さんは・・・その、なんでここに?」

恭介「事故にあって、このザマさ。足も腕もやられた。」

ほむら(た、大変だなあ・・・)

恭介「そろそろリハビリの時間だから、それじゃまた今度。」

ほむら「あ、は、はい。」

ほむら(初めて会った。しかも病院で・・・)




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ほむら「へ、へえ。上条さんの部屋、隣だったんですね・・・」

♪〜♪〜

恭介「ああー。心が癒される・・・」

ほむら「?これってヴァイオリンですか?」

恭介「ああ、そうさ。元々ヴァイオリンを弾いていて・・・」

ほむら「そ、それは凄いですね・・・」

恭介「退院したら、聴かせてあげるよ。どの曲がいい?」

ほむら(・・・え、何この歌詞、わ、分からない・・・)

恭介「その歌詞が僕の弾ける曲だよ。」

ほむら「え、えーと、・・・・・」

ほむら「わ、分かりません。ごめんなさい。」グスッ

恭介「そ、そんな悲しまなくとも・・・あ、僕が少し教えるよ。」

ほむら「?は、はい!じゃあお言葉に甘えて・・・」


〜数日後〜

恭介「・・・そうか。もう明日か・・・良かったね、退院できて。」

ほむら「え、いえ・・・そ、その・・・上条さん、私、たまにお見舞いしに来ますよ。せっかく、初めてできた友達なのに・・・」

恭介「まあ、さやかには元気だったとでも伝えてくれると嬉しいな。」

ほむら「分かりました。・・・美樹さんと・・・仲良くできますかね・・・」

恭介「明るくてフレンドリーだから友達になりやすいと思うよ?僕の主観的な考えで、だけど。」

ほむら「・・・じゃあそろそろ・・・」

恭介「・・・そうかい。ありがとうね。暁美さん。少し君と話してたら元気が出たよ。」

ほむら「・・・奇遇ですね・・・私も楽しかったです・・・」

ガチャ・・・

・・・バタン


〜そのまた数日後〜

ガチャ・・・

さやか「恭介ー。?」

恭介「あっ。さやか。いつもありがとう。」

さやか「へへ。それに、今日はあたしだけじゃあないんだよ?」

恭介「え、まさk」

ほむら「そ、その・・・久しぶりですね。上条さん。」

恭介「暁美さん・・・約束通り来てくれたんだ・・・」

さやか「?今顔赤くなかった?ん?」

恭介「あ、あのねえさやか・・・」


恭介「うわあ。それは凄い。」

ほむら「それで・・・」

さやか「・・・」


ほむら「あ、それじゃあ私そろそろ・・・」

恭介「そ、そうかい。」ショボ

さやか「なーにしょぼくれてるのかなー?」

恭介「まあ、さやかがもう少し居てくれるからいいか。」

恭介「暁美さん・・・その・・・」

ほむら「明後日」

恭介「?」

ほむら「明後日なら空いてます。」

恭介「・・・はは。ありがとう。暁美さん。」



さやか「・・・それじゃあたしもここらで・・・」

恭介「ありがとうね。さやか毎日来てくれて。」ニコッ

さやか「どうってこと無いっての。じゃあね。」

・・・バタン・・・

さやか「・・・」

さやか「・・・ヒック、ヒック。」グスッ

さやか「恭介、あまりあたしと話してなかった・・・いや、ほむらと話している時間が長すぎるだけか・・・」


さやか「やっぱり、ほむらなのかなあ。あたしは・・・?」


このメガネ君(くん)のかい?とメガネキャラの何かを差し出してるのかと

〜更に数日後〜

さやか「え、え?き、恭介退院したーー!?」

仁美「これでまた学校生活に復帰出来ますわ。」

ほむら「・・・」


恭介「あ、暁美さん!」

ほむら「えっ?」

恭介「そ、その・・・今日の放課後・・・空いてたりしないかな?」

ほむら「は、はあ。まあ一応。」

恭介「そ、それじゃあ屋上で!」ダダッ

ほむら「も、猛スピードで行っちゃった・・・何だったんだろう?」



さやか「」ジィー

仁美「」ジィー

ほむら(何故か視線を感じる・・・)

恭介「は、はあはあ。お、遅れてすまなかった・・・ね・・・」

ほむら「それで・・・用事とは?」

スッ・・・

ほむら「え?」

さやか「え?」

仁美「・・・」


恭介「ずっと貴方の事が好きでした!!どうか付き合って下さい!!」


ほむら「え、え?え、えええ、ふえええええ?」

恭介「駄目・・・かな?」

ほむら「・・・いい、ですよ。」

恭介「・・・よ、良かった・・・」ガクッ

ほむら「だ、大丈夫ですか?」

恭介「ああ、ああ大丈夫大丈夫。もし断られたらと冷や汗かいて・・・」

ほむら「そんなに私の事・・・」

恭介「多分、君が諦めないと励まさなかったらこんな事にはならなかった・・・だから・・・」

ほむら「うう、ううう。」グスッ

恭介「?え、ど、どうしたの?」

ほむら「い、いえ、う、嬉し過ぎて・・・な、涙が・・・」

恭介「・・・これからも宜しくね。ほむらさん。」ニコッ

ほむら「・・・うん。恭介さん。」

まどか「おめでとう!ほむらちゃん!!」パーン!!

マミ「今日はうんとお祝いしましょう!!」パーン!

ほむら「え、え?」

まどか「聞いたよ!恭介君と付き合ったって!」

ほむら「あうう。は、恥ずかしいです///」

マミ「私も負けたわ。暁美さんに越されたわね。」

ほむら「そ、そんな大げさな・・・」

QB「でも・・・そろそろワルプルギスの夜が来る・・・それまでの時間をうんと楽しんだ方がいいよ」

まどか「ええー。きゅ、QB、私達負けると思ってるーー」

QB「あくまで可能性だよ。100%負けるなんて無いけど、100%勝てる事だってあり得ないじゃないか。」

マミ「・・・まあ確かに。時間は大切にするのよ?暁美さん。」

ほむら「はい・・・」


恭介「ねえ!ほむらさん!クリスマスの時は、何処かに出掛けようか!」

ほむら「そうですね・・・それと、巴さんの家で、クリスマスパーティーをするらしいのでそこにも参加しましょうよ!」

恭介「3年のあの人か・・・あまり話した事ないな・・・」

ほむら「大丈夫ですよ。そんな堅苦しい人じゃありません。」

恭介「ああー。クリスマス楽しみだなあー。」

ほむら「・・・」

ほむら(ワルプルギスの夜の後・・・いや鹿目さんや巴さんがいる・・・負けるはずが無い・・・)

ほむら「それじゃあ私はこの辺りで・・・」

恭介「えー。まあいいや。明日も会えるしね。」

ほむら「そんなに私が帰るのが嫌なんですか?」

恭介「そりゃあ、ねえ?」

ほむら「ふふっ。恭介さんったら。」ニコッ




〜数日後〜

ビュュ・・・

恭介「た、台風が凄い・・・?ほ、ほむらさん、何処へ!?」

ほむら「急用思い出しました!すいません!」ダダッ

恭介「え、そ、そんなあ・・・」

ほむら「・・・終わったら帰ってきます。必ずすぐに、」


恭介「・・・分かったよ。」



そしてーーーー2人は負けてしまった・・・


ほむら「か、鹿目さん!鹿目さん!!起きて!!」

ほむら「・・・な、なんで、なんでなのお・・・なんで・・・」グスッ


約束は果たせなかったのだーーーこのまま皆死ぬだろうーーー


QB「さあ、君はどんな願いでソウルジェムを輝かせる?」

ほむら「私は・・・鹿目さんとの出会いをやり直したい!鹿目さんを今度は私が・・・守りたい!!!」


いやーーー一つだけ方法はあったーーーもう一度やり直すことーーー別の世界ではまどかを、上条恭介をーーー




ほむら「はっ・・・」

果たしてこれで何回目だろうか・・・数えたくない程戻ってきたのは確実だ

ほむら「また一からか・・・ん?」

私とした事が・・・少し戻り過ぎたみたいだ・・・

ほむら「まあ、戻ったに越したことはないわ。武器を集める時間が増えるし。」

髪型をロングヘアにして、メガネを外し、そして大事なソウルジェムを片手に、病室をでる。

ほむら「魔法は、極力抑えないと・・・ソウルジェムが濁ってしまうわ。」ダダ

角を曲がろうとした時だ

キキーッ!

ほむら「あ、危な・・・」

恭介「あ、暁美・・・さん?」

ほむら「・・・」

出た。元凶。誰のせいで戦力減ると思っているのかしら。

とまあ、美樹さやかが魔女になるかどうかの重要な《鍵》?ぐらいにしか思わなくなっていた


恭介「・・・あれ?もしかして人違いですか?」

ほむら「いいえ。私が暁美ほむらよ。」

恭介「えいややっぱり人違いじゃあ・・・」

ほむら「いいえ、本物本物。」

恭介「もしかして、イメチェン?」


・・・あ、そうだ。確かにいきなり髪型変えたり言動が変わったら違和感感じるわね。

ほむら「な、なんかおかしかったかしら?」

恭介「あ、いや、な、なんというか、ザ・美人って感じで・・・」

恭介「あ、そ、そうだ。今日もぼ

ほむら「悪いけど、時間が無いの」ダダ



恭介「え?」


当たり前だ。1秒たりとも無駄には出来ない。そんな時間はないもの。お気の毒だけど。


いや・・・今仲良くなった方がコンタクトを取りやすい・・・ん、んーーー。

考えている暇はない。とにかくやれる事はやろう。


ほむら「エイミーOK、武器の確保OK、QBは・・・どうしようもないわね。幾らでも個体はある。」

ほむら「さてと、時間は意外と余ったわね。」チラッ

あと3日・・・武器を集めるにしても今日はもう充分だろう。

ほむら「・・・」

その時何故か、自然と歩き出した。そして、隣の部屋へノックをしてしまった。

ほむら「・・・あれ?え?」

恭介「?誰だ?」

ほむら「え、ええ。私よ。」

恭介「何だ暁美さんかあ。びっくりした。」

私も驚くわよ。いきなりこの部屋へ来て。

ほむら「失礼します。」ガチャ

恭介「どーぞ。」

ほむら「・・・リハビリはどうかしら?」

恭介「まずまずだよ。」

恭介「でもどうして、暁美さん。髪型とか・・・その・・・」

ほむら「あら?ロングより三つ編みがお好きで?」

恭介「いや、そんなことは・・・」

駄目ね。驚きのあまりおどおどしてるわ。

♪〜♪〜

恭介「あー。にしてもいい曲だなー。」

?これは・・・



恭介『ほら。こうして・・・』

♪〜♪〜

ほむら『き、綺麗・・・』

恭介『ほら、やってごらん?』



ほむら「・・・」

恭介「暁美さん、この曲知っている?」

ほむら「ええ。それに・・・」

ほむら「弾けるわよ。」

恭介「え?」

ほむら「ちょっと待って、」ゴソゴソ

恭介「わ、わあお。ヴァイオリン・・・」

なんでこんな物が入っていたのか?今はそんな問題じゃない。

♪〜♪〜♪〜

ほむら(い、意外と難しい、流石に何ヶ月もやらなかったらそうなるわよね・・・)

恭介「・・・」



ほむら「はあ、はあ。ど、どう?」

恭介「・・・感激しちゃった。う、うまい・・・」

ほむら「それは・・・良かった。」

恭介「・・・暁美さん、音楽好きだったんだね。」

ほむら「え?いやそれは

恭介「弾いている時、笑っていたからね。」

え?笑った?私凄く焦っただけだけど・・・

恭介「自覚はしてないんだね。なんか幸せそうな顔だったよ。」

ほむら「そう・・・かしら。」

恭介「また・・・いつか聴かせてくれるかな?」

だから時間は無駄にでき

ほむら「勿論。いつでも言って頂戴。」

・・・・ちゃったわね。



ほむら「」

眠れない

ほむら「はあ。なんかおかしくなったかしら。なんでヴァイオリンを?」

ほむら「とにかく寝ましょう。起きたらいつもの調子に戻ってるわよ、多分、うん、多分。」


〜退院の前日〜

ほむら「・・・」

恭介「そう・・・か。明日かあ。」

恭介「あっという間だね。」

私は飽きる程入院生活したからもう懲り懲りよ。

恭介「ねえ、暁美さん。退院したら、一緒に弾いてくれるかな?」

貴方の左手はもう治らない、なんて言える訳がないわよ。だからって・・・

待て。今まで不思議に思わなかったが・・・何故一週目の時上条恭介は腕が治った?

さやかはなっていなかったのは勿論、知りもしなかった筈・・・まさか密かに・・・でも・・・分からない

ほむら「そう・・・ね。」

適当そうな返事だが私にとってのベストがこれだ。これ以上余計な事を付け加えたらかえって面倒くさいことになる。

ほむら「楽しみにしてるわよ。」ニコッ

余計な事じゃあないわよ、余計な事じゃ

恭介「うん。」ニコッ

ほむら「それじゃあ・・・」

恭介「ま、待って!」

ほむら「何?」

恭介「その・・・お、おm

ほむら「行くわよ、心配しなくとも。」

恭介「・・・へ?」

ほむら「安心なさい。」

ガチャ・・・

・・・バタン・・・

恭介「暁美さん・・・」

ほむら「はあ。私は・・・何て事を・・・」

ほむら「・・・仕方ないわ。気晴らしにとでも思えば大丈夫よ。」

とうとう、明日登校だ。武器も揃った。作戦も・・・うん、うん。

ほむら「今度こそ貴方を守ってみせるわよ、まどか。」


早乙女「それじゃあ自己紹介いってみようか。」

ほむら「あけみほむらですよろしくおねがいします。」


ほむら「保健室へ、お願い。」

まどか「え?う、うん。」

ほむら「ねぇ、貴方、自分の人生を尊いと思うかしら?家族や友人を大切に思っているかしら?」

まどか「ま、まあそうだけど。」

ほむら「だったら違う自分になりたいなんて思わないことね。」

まどか「ティヒ?」



ほむら「ここまではいつも通り。問題は放課後ね。」


今日はここまでで、明日投稿します

どうでしたか?良かったら感想どうぞ

「」のあとに。はいらないと思うし・・・も…の方がいいと思う
例えば>>9の恭介とほむらの最後の台詞
恭介「…これからも宜しくね。ほむらさん」

ほむら「…うん。恭介さん」
みたいに、ついでにーーーーっていうのは――――って感じにした方がいいかなと思う

ほむら「くそ!幾ら壊してもキリがない!」

ほむら「だけどまどかとは…」


まどか「あ、この子怪我してる!」

まどか「も、もしかしてほむらちゃんが…」

毎度の如くそれは無理な事だった。

ほむら「まどか、そいつを……!?」

いきなり結界が…いつもの時間軸にしては、早すぎる…!


まどか「な、何あれ!?」

ほむら「くっ…止むを得ないわ」

バンッバンッバンッ

ほむら「倒れろ……!」

魔女「!?」

ドオオンッ

まどか「え?ば、爆発?」



さやか「まどかーー。え?どしたの?」

まどか「何だったの今の…」

マミ「一足遅かったみたいね。そのソウルジェム…」

ほむら「お察しの通り、私も魔法少女よ」

まどか「え?ま、まほうしょうじょ?」

さやか「ちょ、ちょっと話にオイツケナイ」

マミ「少し時間空いてるかしら?良ければ私の家で詳しい事情を…」

マミ「それと、貴方の事も知っておきたいわ。どう?」

ほむら「……構わないわ」

ここは味方の態勢をとった方が協力してくれやすいかも…

まどか「は、はあ」

さやか「その前に今あった事を説明してくれるかなあまどか」

マミ「……という感じかしら。それにしてもこの地域の魔法少女がもう一人居たなんて…」

まどか「へ、へえ」

さやか「願いって金銀財宝とか金銀財宝とか金銀財宝とか!?」

何故金銀財宝しかないの…

マミ「それと、何故暁美さんはQBを襲っていたのかしら?」

ほむら「QBは私達を騙しているわ」

マミ「?」

こうなったらある程度の真実は喋るしかない…

ほむら「このソウルジェムが身体から100m以上離れていたら、どうなると思う?」

マミ「え?そ、そんな事試した事も無いけど…」

ほむら「でしょうね…まどか。これを持って、100m以上ここから離れた地点に行ってすぐ戻ってきてほしいわ」

まどか「え?でも100mって…」

マミ「それなら変化があった時、テレパシーで伝えるわ。」

まどか「じゃ、じゃあちょっと行ってくるよ…」




ほむら「」

さやか「あれ?おーい転校生ー?」

マミ「………呼吸…してないわ…」

さやか「え!?」

ほむら「は、はぁ、はあ」

さやか「あ、生きてますよほら。」

マミ「い、いえ今戻ってきてと言ったから…ど、どういうことなの…」




ほむら「要するに、ソウルジェムになってしまうという事よ。魂が其処に移って、だからこれが壊れたら死んでしまう」

マミ「………え?」

ほむら「願いと引き換えに…肉体を捧げてしまったのよ、私達は…」

まどか「そ、そんなのってないよ……」

さやか「なんでこんな大切な事を……」

QB「僕は聞かれなかったし、それ程重要事項ではないと判断した結果だよ」

マミ「………QB、確かに常備すればそんな心配ないものね…貴方に責任はないわ…」

マミ「ただこれ以降魔法少女と契約する時はちゃんと言って?こういう風に後になって言われると困るから…」

QB「うん。心がけるよ」

マミ「それと、暁美さんにも謝っておくわ。私もちゃんと知っていれば良かったのに…後悔する羽目になったでしょうね…」

ほむら「そんな事は無いわ。後悔したところでどうにもならないし。」

さて、この後一応グリーフシードの事について言っておこうか?でも下手に喋れば…

マミ『皆死ぬしかないじゃない!』

って前例があるから止めておきましょう。いずれ分かるかもしれないけど…

〜翌日〜

ほむら「これならマミも共闘すれば死なない筈、今の状況からして、関係は良好だわ」

ほむら「それより問題は…」

ほむら「美樹さやか、すなわち上条恭介の腕ね…」

ほむら「マミが死のうが生きようがいつかは腕が治らないと告げられる。その時、なるかならないか」

ほむら「いつもならそれはなるだろうが、最低でもためらいはあるでしょうね今回は。ソウルジェムの事も言った。もし無理なら魔女になる事も伝える他ないわね」

ほむら「……まとまらないわ。はあ…?」


さやか「恭介♪恭介♪」テクテク


ほむら「さやか…一応、付いて行きましょうか。それに、お見舞いにも行けてないもの。」



ガチャ

さやか「恭介ー?」

恭介「あけっ…!なんださやかか」

さやか「なんか嬉しくなさそうだなー。あたしじゃ不満でも?」プクー

恭介「そんな事ないよ、さやか」

ほむら「ちょっといいかしら」

さやか「あ、転校生」

ほむら「いい加減その言い方止めてくれる?」

さやか「いや、なんとなく」

恭介「暁美さん!久しぶりだねー」

ほむら「久しぶりって……こないだ会ったばかりよ?」

恭介「へへ。時間が長く感じられるよ。前は君と話してばっかりだったからね」

さやか「へえ?」ジィー

ほむら「睨まないで頂戴」

恭介「そうだ!さやか、暁美さんヴァイオリン弾けるんだよ?弾いてみてよ!」

ほむら「っ、と、唐突な……」

さやか「へえ。初耳。あたしも聴きたい」

ほむら「そ、そんなあ」

♪〜♪〜

恭介「あー。いい曲だよ本当」

さやか「き、綺麗……上手いし…」

恭介「ありがとう、暁美さん」

ほむら「どういたしまして」

恭介「あ、そうだ!この曲も後で弾いてみてよ!」

ほむら「えっ、あ、あーうん。考えておくわ」

なんと注文が多い患者なのかしら。


ほむら「それじゃあ私はこの辺で…」

恭介「じゃあね。暁美さん。」

ガチャ

ほむら「明日も来るわよ」ボソッ

バタン

恭介「全く。そんな小声で言っても聞こえるよ」ニコッ

さやか「何笑ってんのー」

恭介「何でもない何でもない」



ほむら「はあ。やっぱり、私、調子が悪いのかしら…なんであんな事を…」

ほむら『明日も来るわよ』

ほむら「………///」

ほむら「い、いけないいけない何考えているの私…と、とにかく帰

…ダダダ!

ほむら「?」

さやか「うえーん。ほむらーー」グスッ

ほむら「な、何よ。というかなんで泣き顔なの」

さやか「あたしにヴァイオリン教えてーあたしそんなに弾けないよおー」

ほむら「て、なんで私が…」

さやか「だって、あんたぐらいだもん。弾ける人」

…………確かに。

待てよ……もしかしたら私大変な事をしでかしていないかしら?私が上条恭介と仲良くなんかしてたら…もし、もしよ?さやかが契約しちゃったら…

ほむら『うふふふふ』

恭介『あはははは』

さやか「」ガーーーン

なんて事も…てなんで恋人設定なんでしょうね?やっぱりおかしいわ最近

さやか「?駄目かな?」

路線を戻そう

ほむら「ま、待って。私は…その…」

弾けないなんて言えない弾けないなんて言えないわよ

ほむら「私にもその、都合っていうものがあって……」

さやか「……そう、だよね。恭介を喜ばせる為に、それ練習しないといけないもんね…」

あ、やばいわ。ネガディブスイッチが…

さやか「いいよね。ほむらはヴァイオリン弾けて。恭介もすごく楽しそうだったもんね。ごめん。邪魔して。」

ほむら「え、いや、そ、その…それは誤k

さやか「あんたがお似合いだよ」ボソッ

ダダッ

ほむら「ま、待ってえええ!さやかあああ!!」



行ってしまった…嫌な予感はしてたわよ…やっぱり縁を切ってしまった方がいいのかしら。

でも、そしたら…あの人を見失えば、それに仁美もいる…これを利用できる機会はそれほど無いわ。

さやかは…やっぱり私と恭介が一緒に居るのが嫌、なんでしょうね。

〜数日後〜

ほむら「無事にシャルロッテも倒した……あとは…」



さやか「き、恭介…」

恭介「なんで……なんでこんな仕打ちが…」

さやか「そんなあ!治るよ!絶対絶

恭介「もう一生治らないと医師に判断されたんだ!僕は!一生、ヴァイオリンを………」

恭介「これじゃあ、暁美さんとの約束、果たせないじゃないかあ……」ポタポタ…

さやか(な、なんでこんな時まで恭介はほむらを……!)

ガチャ

ほむら「……どう?恭介は?」

さやか「………」

恭介「……ごめん。暁美さん。僕もう……」

♪〜♪〜♪

さやか「ほ、ほむら何を……」

恭介「暁美さん、すまないけど、もう弾かないでくれるかな?」

ほむら「」

♪〜

恭介「ーっ!だ、だから暁美さ

ほむら「」

♪〜♪

さやか「ほむら!それ以上

ガシャン!

恭介「止めろって言っているだろおおおお!!」


ほむら「……」

恭介「はあ、はあ。もう僕の左手は動かない!二度と演奏できないんだ!傷口をえぐるような事はしないでよ!!」

ほむら「手が治らないから音楽を聴かない?馬鹿馬鹿しいにも程があるわ」

恭介「っ!!」

ほむら「大体手が治らないっていつ分かったのかしら?」

恭介「だから医師に

グイ

恭介「!」

ほむら「何?医師だの神だのに言われたら貴方は治らないと断定しちゃうの?へえ。とんだど阿保ね。」

ほむら「私でもそんな簡単に諦められないわ。凄いわね」

さやか「っ!ほむらあ!」

ほむら「いい?夢ってのは叶わないから夢なのよ。叶わない事を叶わないと思っている事から間違っているわ」

ほむら「呆れたわ。そしたら私もここに来る必要はないわね」

恭介「え……ま、待っ」

ほむら「さようなら。上条恭介さん。」

ガチャ…バタン!


恭介「あ、ああああああああああああ!?」

さやか「き、恭介!大丈夫?」

ほむら「これで……いいのよ。」

ほむら「これで……恭介はさやかに……後はさやか。貴方が支えるのよ。あそこまで言われたら開き直って、心が変わるでしょう」

ほむら「無事に、さやかが魔法少女にならずに退院させられるといいわね。」

ポタポタ…

ほむら「あ…れ?なん…ヒグ…泣いて……ヒック…るの……」



恭介「………」

さやか「…」

恭介「そう…だよね。まだ治らないなんて決まったわけじゃないよ」

さやか「え?」

恭介「今ので吹っ切れたよ。さやか」

恭介「僕は諦めない。そして、治らずとも、音楽は続けてやる…」

さやか「恭介…」



仁美「……」

QB「本当にいいのかい?」

仁美「ええ。勿論…」

チャキ…

ほむら「やっぱり、貴方だったのね」

仁美「……」

仁美「別に構いませんわ。私は…」

ほむら「…貴方は間違っている。誰かの為に使ってしまって、後悔した後は遅い。それに…」

ほむら「どんな障害でも乗り切れる、そんな人達の方が立派じゃないかしら?」

仁美「…」

QB「願いを叶えるかどうか、君次第だよ、仁美」

仁美「私、どうしたらいいか、分かりませんわ…この状況、今出来ることは貴方達を幸せにする事」

仁美「さやかさんは幼馴染み、貴方は恭介が傾いている。私はただの負け犬の傍観者ですわ」

ほむら「…なら、私達を信用して頂戴。貴方の分まで、いや私達の分までさやかは、幸せにしてくれる……」

仁美「……ふふっ。そう、ですわね。」

原因がわかった。最初の時間軸ではさやかではなく仁美さんだったのだ。だから退院したと知ってもそれ程驚きはしなかった。

ほむら「抜け穴、あったわね。」

ほむら「さやか、上条さんを幸せにして、ね?」

〜翌日ゲームセンターにて〜

ほむら「あ、あううとれないわね」

?なんでクレーンゲームやってるっですって?……ついでよ。

ほむら「うぐぐ。500円費やしてしまったわ…」

杏子「ププッ!500円使って一つも取れないってマジか!!ははは」

ほむら「…あのね…」ギロッ

杏子「あ、ああ悪かったよ……話戻そうぜ、な?」



杏子「……ワルプルギスねえ?」ポリポリ

ほむら「貴方もどの道戦う事になるでしょう。バラバラにやってしまえばお終いよ」

杏子「でもよお、聞けば一度も成功した試しねえんだろ?」

ほむら「……奴自体は倒せた時はあったわ。だけど…」

杏子「そんなかの誰かさんが魔女化…へえ。こりゃほぼ無理ゲーな訳だ」

ほむら「貴方にはその時の戦いまでに私のサポートをして欲しいの」

ほむら「主な仕事は1つ、鹿目まどか、美樹さやかの契約の阻止」

杏子「おいおい、ここは増やしちまった方が有利なんじゃなのか?」

杏子「ただでさえ、人手不足といっちゃな」

ほむら「過去のまどかとは約束された。契約させるなと。美樹さやかは…」

ほむら「いいわよ。ならなくて」

杏子「おい適当だな」

ほむら「あの子は、普通のまま生活して欲しいの」

私の分まで、上条恭介を幸せにしてくれる事を託したもの。

ほむら「兎に角、私達3人でなんとかする。」

杏子「……でもなあ、あたしゃマミとは

ほむら「うじうじ言わない。地球の命運かかってるんだから。」

杏子「で?」

ほむら「へ?なにその手」

杏子「ブツは?」

ほむら「…………は?」

ほむら「ブツ?ぶてばいいのねわかった」

杏子「いやタンマタンマ!あたしもわざわざ引き受けたやってんだからーね?」

ほむら「………うまい棒50本」

杏子「no」

ほむら「……60本」

杏子「no」

ほむら「75本」

杏子「no」

…………

ほむら「あー、分かりました分かりました100本でいかがでしょうかお嬢様?」

杏子「OK!」ニヤッ

ほむら「殴りたい」ボソッ

杏子「?なんだって?」

ほむら「ナンデモナイデスヨ」



とりあえず着実に進んでる。これならばまあワルプルギス対策は完璧だわ。後はときが満ちたら……

1000円の出費痛いよお

所変わって…

恭介side


恭介「………」

はあ………

ほむら『いい?夢ってのは叶わないから夢なのよ』

恭介「………」

ほむら『呆れたわ』


恭介「ははっ。そう…だよね。折角弾いてくれたのに、頭に血が上って……」

恭介「最低で間抜けで臆病者だよ僕は」

恭介「でも……悲しかった。あんな事言われて………」

恭介「ようやく、素敵な人を……見つけたのに……ね」


恭介『ねえ、暁美さん。退院したら、一緒に弾いてくれるかな?』

ほむら『そう……ね、楽しみにしてるわ』



恭介「僕は………そんな約束破りじゃないよ、暁美さん」




さやか「なーに恭介。用事って」

さやか「いきなり昨日夜LINEしてきてさー」

恭介「……」

女の子の幼馴染に相談するものなのだろうか?いや駄目元で乗り出すか…

恭介「さやか、君と」



恭介「人生相談したい」



さやか「…………え?」


今日は恭介君が恋愛相談するとこで終わりです

さてさてさやかちゃんの運命やいかに………

>>19さんのアドバイス取り入れてみました(案の定出来てない所があるかもです)

何か感想等ある方はご自由にどうぞ

恭介「……」

さやか「は、はあ」

恭介「とりあえず心して聞いてくれよ」

さやか「」ゴクリ……

恭介「僕は………好きな人がいるんだ」



さやか「………」

血相変えるのも無理ないよな……うう、やっぱり話さなかった方が良かったかなあ?

さやか「ふうん。興味が湧いたわ。誰好きなの?」

さやか「あたしは恭介がそう思うならそれでいいと思うよ。ホモでもね」クスクス

恭介「同性愛じゃないのでご安心を」

さやか「ちぇっ。つまんなーい」


恭介「告白はどうしたらいいか分からないんだ。そもそも自分からするべきか、それにどういう風にするのか」

さやか「それより好きな人言ってよー」

恭介「後で、ね?」

さやか「はいよ」


さやか「直接素直がいいと思うよー」

恭介「ご丁寧に顔に適当て書いているぞ」

さやか「そんなことないって」


さやか「早く教えてよー」ブーブー

さやかめ、そろそろ痺れ切れそうだな……言うか。

恭介「わかったってば。言いますよ言えばいいんでしょ?」

さやか「待ってました!」

恭介「ぼ、僕はその、……暁美、ほむらさんが好きなんだ……」



さやか「………ふーん」

あまりにも無反応だったため逆に困った。どういうリアクション取るべきなのか……


さやか「……てこの間なんか言われちゃった奴じゃん」

恭介「だから君に頼んでいるんだろう。頼める人がいないんだから」

さやか「あのねえ………」

さやか「そういえば、なんでいきなりほむらを?」

恭介「それは…………」

それは、今から2週間も前の事だ

退屈で退屈で仕方ない入院生活、リハビリの疲れを癒すため、いつもの様に寝てた時だ

何故かは知らない。今でもはっきりと覚えている。


変な夢だった。広い広い野原にぽつんと木が一本、それ以外はただただ夜空が見えただけだった…

でもそこの木の下に誰かがいた。よく見ると、黒髪ロングでヴァイオリンを弾いていた。


その後すぐ目が覚めた。いつの間にか朝になっていた。少し手洗いにと行こうと思った矢先に、何かが落ちる音がした

恭介『?メガネ…君のかい?』

彼女が顔を上げた瞬間、何か見覚えがあるような顔だった……

ほむら『え・・・あ、はいあ、ありがとうございます・・・』

夢出てきた……いや髪型も違うし、そんな偶然があるとは思わなかった…

とりあえず部屋に呼んでは色々な事を話した。

毎日疲れていた生活が、楽しいと感じられるようになったのは、彼女のお陰だ。


だが、数日後更におかしくなった。

廊下でリハビリの場所へ移動している途中だった。すると、暁美さん?の姿が見えた。


ほむら「………」

オーラが違うというかなんというかとにかく変わっていた

そして今言った夢に出てきた少女と似ていた、いや、この子がそうなのではないかとも思ってしまったぐらいだ。


まあ、それでも暁美さんは暁美さんだけど。驚いたのはやはりヴァイオリンが弾けることだった。

僕は彼女に憧れた。僕に向けてくれるその笑顔はとても素敵だった。

それ以降だ。僕が暁美さんを意識してしまうようになったのは。


ポタポタ……

恭介「だから、悲しかった…ヴァイオリンが弾けなくなるなんてね……はは」



それは突然だった。

医師に治らないと告げられた。

最初は変な冗談かと思ったけど、後から頭の中がぐちゃぐちゃになっていく

音楽が、出来なくなる……?

そんな事想像できるものか

とにかく駆けた。自分部屋へ、今すぐにでも忘れたいと、


だけどそんな事は出来ない。

奇跡や魔法?そんなおとぎ話信じられるか

だけど彼女は最後まで諦めない大切さを叩き込んだ。

最初から諦めれば奇跡もクソもない。それは考えれば分かることだったよ……

そして、涙を一粒、落として、出ていった。手が動かなくなる事じゃない。僕の無力さに、愚かさに悲しんでいたんだよ彼女は……




恭介「こんな人間がどの面下げて好きですなんて言えると思うか?」

さやか「………はあ………あのさあ」




さやか「………あんたってほんとバカよね?」

恭介「はう。何故か痛む、既に傷んでいるのに、何故かえぐれてる……」

さやか「二度も同じ事言われたんじゃ話にならないじゃん?」

恭介「?」

さやか「あんたがそんな好きならその気持ち、素直に伝えれば、いいんじゃない?」

恭介「……」

さやか「断られるだろうがなんだろうが好きなんでしょ?それなら何も恐れずに、好きだということを貫き通せばいい」

さやか「あたしならそうする……あたしなら、ね」

さやか「じゃ、後は自分で考えて」

ガチャ…

…バタン



恭介「………はは。大きな借り、つくっちゃったなあ。」


ほむら「あっ、さや


さやか「……っ!」グッ

ほむら「………なに、いきなり引っ張って…」ギリギリ…

さやか「あんた、前々から気付いてるんでしょ!?恭介の事……」

さやか「なんであんな風に見捨てたのよ……」

ほむら「……私はただ、貴方に託しただけよ……魔法少女にさせない為には貴方が上条恭介と……」

さやか「あたしはっ!そんな中途半端な気持ちで!あいつの看病してない!」

さやか「あいつがそういう風に思ってるならそれをとことん応援するだけ……それが幼馴染みの腐れ縁ってやつ!」

さやか「はあ、はあ」

ほむら「そうやって……私が貴方をどれだけ見殺しにしたと思う?」

さやか「ど、どれだけ?」

ほむら「私には、そんな事をしていい資格も権利もない。」

ほむら「私はあの人を何度も、何度も見捨てたのよ……!」


ほむら『っ!!』

ダッ!

私はとにかく、ワルプルギスを倒す為、最善を尽くした。とはいえ最初の頃は怯えて何もできやしなかった。

更にその後魔女になる事実を知ってからはそれを防ぐ為、皆に説得しようとしたわ………

さやか『あのさ、そもそもQBがあたし達を騙す理由がないじゃない』

情報不足、いや、そもそも信じられっこないのだ。

杏子『くそっ!さやか、どうして………!』

パリン……

ほむら『!と、巴さん!なんで……』

マミ『みんな、皆魔女になるなら、死ぬしかないじゃない!』チャキ……

パリン……バンッ!

マミ『あ、あっ』

バタッ……

まどか『ひ、ヒック!……うう』

ほむら『か、鹿目……さん』

まどか『こんなのってないよおおおおおおおおおお!』



いずれもワルプルギスに勝てなかった、いえ、勝てたけど、

QB『凄いよまどかは。あのワルプルギスの夜を一撃で……でも、この有様じゃね……』

ほむら『………』

地獄絵図だった………HAPPY ENDなんて無かったのよ……



そしてそうこうしている内に……

ほむら『はあ、はあ!」ダダッ!

恭介『あ、あけ』

ドンッ

恭介『い、いてて』


そんな人の事も。忘れ去られていた…

ウィィィ……

ほむら「……」

ほむら「残りワンコイン、使うか使わないべきか……」

杏子「てめえまた出来てねえのかよ!」

ほむら「仕方ないじゃない。本体狙っても掴めないんだから」

杏子「?この兎か……ははは!なんだよこりゃ取れねえよ!!」

ほむら「な、なんですって!酷い事を……」

杏子「違えよ。本体狙っても無駄っつったんだよ」

ほむら「なん……だと?」

杏子「簡単な事だよ。発想を逆転すればいい。貸してみな」

ほむら「あ、最後の100円……」

杏子「……よしここだ。」ポチッ

ウィィィ……

ほむら「な!み、耳をはさ……」

杏子「意外と取れないって考えが浅はかだったりすんだよこれが」

杏子「ほれ。景品だ」

ほむら「あ、ありがとう……」

杏子「で、なんだって?話ってのは」

ほむら「……」

杏子「はあ………少し場所変えるぞ?」




ほむら「……人ってのはどうやったら幸せに出来るのかしら……」テクテク

杏子「……」モグモグ

ほむら「私は今どう行動すべきか分からない。今自分が何を望んでいるのか?それすら浮かばなくなってきた」

杏子「人を、ねえ……あのさ、あんたは誰か好きな人でもいる訳?」

ほむら「………」

杏子「ノーコメントかい。それじゃいることに仮定しとくよ」

ほむら「ちょっとまて」



ほむら「……?こ、ここが例の場所?」

杏子「入ってきな。ここ、あたしの親父の教会、だった場所」

ほむら「……きょ、教…会?」



杏子「………人ってのは、幸せにしたいという気持ちだけで、幸せにしようとするとどうなると思う?」

ほむら「………それは………」

杏子「 自 滅 す る ん だ よ 」



うちの親父は、とある宗教で、まあ、信者を集めて教えを説いていた

あたし達家族はそれなりに不自由無い生活を過ごしていた

親父の教えは、希望を忘れてはいけない。それを胸に毎日毎日生きていた


ある日、親父が今までの通りやったって駄目、だから自分で考えた、新しい教えを説いたんだけど………それに皆反発しちまった


お陰で皆出てっちまって……なら一人一人伝えていこうと励ましたけど……皆聞き入れてくれなかった。親父は、嫌われ者になっちゃった。

収入がなく、飢えに苦しんだあたしはりんごを一個盗んだけど、奪い返されちまった……神様って残酷だよな……親父は何も悪い事してねえのに、なんでこんな……

そん時だ。QBに契約したのは。親父の言うことを皆信じますように。そう願ったら確かに信者は皆帰ってきた。それどころか、他の人達まで耳を傾けて来やがった……

あたしは魔女退治に奮闘してた。その頃は害を与える使い魔も放って置けないって倒してたっけ……この頃マミとも会っていた。



ある日、親父に魔法少女の事ばれちまってさ……それからだよ。親父がおかしくなったのは……

酒に溺れて、家族に暴力振るって、終いにゃお袋とモモ殺して、自殺しちまいやがった………あたし1人残してな




ほむら「……」

杏子「あたしが人の為に行動すんなってのはその後どれだけ辛い目に合うか知ってるから……」

ほむら「だから、マミとも……」

杏子「ああ、一度は引き止めた、でも、強制的に諦めさせた」

杏子「あんたもさ、人を幸せに、なんつったら、大事な人を殺す羽目になる………言いたいのはそれだけだ」



数日後

恭介「明日、退院だ。一体暁美さんはどんな気持ちで僕を待っているんだろう?」


ほむら「ワルプルギスの夜が来るまで、あと5日…迷っている暇なんてない…私は前へ進むだけ…」


恭介「待っていて、暁美さん」

ほむら「そろそろ、ね。恭介」


〜翌日〜

まどか「ティヒヒ。おっはよーさやかちゃーん。」

さやか「おっすっす。まどか!」

まどか「なんだっけ、確か、今日恭介君登校だっけ?」

まどか「退院した後すぐってのも大変だねえ」

さやか「あいつは、どうしてもやりたい事があるだと」

まどか「ウィヒヒ。何々?」


ほむら「……」

恭介「……」


まどか(うっわなんかあからさまに二人共うつむいてるよ)

さやか(ここ最近気まずい事あったからねー)


恭介 ほむら「あ、あの……」

恭介 ほむら「さ、先にどうぞ…」

恭介「あのさ、明美さん、放課後開いてるかな?」

ほむら「奇遇ね。私もそれ聞きたかったのだけれど」

恭介「分かったよ……」

ほむら「……さやか……」


〜放課後〜

ほむら「………で?先にどうぞ」

恭介「」ゴソゴソ

やはり……治っていたのね、腕

ほむら「」ゴソゴソ


さやか「キタヨーキマシタヨー!」コソコソ

まどか「いったい何が始まるです?」コソコソ

杏子「すまねーほむらー!マミにも一応協力してもらったんだが……」コソコソ

マミ「まあ………いいんじゃない?」コソコソ


さやか『すみませんけど、あたしは止める気ありませんから。』

さやか『あいつが、悲しんで終わりなんて許さない。あたしがあいつらに出来る事は………』


ほむら「馬鹿………ね。まあ失敗すると思ったけど」スッ……

恭介「ははっ。何故か知らないけどさ」

ほむら「ほんとね。なんで私達」



恭介 ほむら「同じ物を手にとっているんだろうね(のかしら)?」

なんだーなんなんだー持っているものはー(棒)

って流石にもう展開読めちゃいますよね…今日はここまでです。

とりあえず明日完結予定なんで最後まで見るという方々はもう少しだけ暖かい目で見守ってくれると幸いです。


♪〜♪〜♪〜

まどか「わあー。綺麗ー」コソコソ

マミ「ヴァイオリンの音色、素敵ね」コソコソ

杏子(え?あいつって音楽やるようなイメージないけど……)






恭介「……ふう」

ほむら「約束、果たせたわね」

恭介「………ああ」

ほむら「それで?まだ用事があったりするの?」

恭介「その、この間は……ごめんね……あんな事しちゃってさ」

ほむら「……それだけ?」

恭介「……」

ほむら「そ。それじゃ私は」

ガシッ

ほむら「離して」

恭介「やだ」

ほむら「叩くわよ」

恭介「やだよ」

ほむら「殴るわよ」

恭介「やだね」

ほむら「撃つわよ?」チャキ…

恭介「……駄目」



ほむら「はいはい降参参りました」

恭介「へへ」ニコッ

ほむら「ほんと、意地悪よ……」




ほむら「貴方の事、諦めさせてくれないんだから……」ポタポタ…

恭介「…君の泣き顔初めて見たね…やっぱり暁美さんは変わってなんかいなかった……」



さやか 杏子「イイハナシダナー」

まどか「彼氏が出来たよやったねほむらちゃん」

マミ「鹿目さん自重しなさい」




ほむら「……なんで、契約したのよ……」

さやか「…あんただって、ソウルジェム濁っていたじゃない」

ほむら「………」

さやか「恭介が選んだことよ。あたしはそれを応援するまで」

さやか「今更後悔のしようがないわ」

ほむら「………ありがとう……さやか」

ほむら「……」

マミ「……」

杏子「……」

さやか「……」

ほむら「まどか……貴方は無理に参加しなくていいのよ」

まどか「でも、み、皆の役に立ち……」

杏子「あんたはとりあえず契約しない事だけ頭に入れときな?今回ばかりはあたし達でも対処しきれねえよ」

マミ「今聞いた話によれば、攻撃がそれ程効かないらしいじゃない…」

ほむら「……無謀だけど、当たって砕けるしかないわよ…」

さやか「あ、あたしは何を……」


ほむら「さやか…貴方はまだ2、3回しか戦ってないじゃない…」

マミ「それに、もし私達が倒れた時に……」

さやか「そ、そんな……あたし一人じゃ……」

杏子「安心しな。ワルプルギスは、命が尽きようがなんだろうが絶対倒す」

ほむら「とにかく、無いとは思うけど、避難所の警備でもしといて頂戴。使い魔でも来たら厄介よ」

さやか「うん…」



ほむら「はあ……まあ、今回の時間軸は、3人で戦えるから大分マシね」

杏子「ほんとはもうちょい欲しいんだよなあ」

マミ「あら、私達じゃ不足かしらね?」

杏子「……ねえな」

ほむら(このコンビもいる……大丈夫よ……何とかしてみせる…!)



〜数日後〜

まどか「うわあー。本当に台風強くなってきたー」ガクブル

さやか「まあまあ、あたし達には心強い魔女っ子トリオが居るんだから」

マミ「こ、心強いねえ……」

杏子「あんま自信ねえけど…」

ほむら「何弱音吐いているの」

杏子「やるしかねえか!」

マミ「ええ!」

ほむら「……」


恭介「ど、どこだーい!ほむらー!」

ほむら「ごめんなさい!恭介…」







ワルプルギス「キャハハハ…!」

杏子「予想以上にでけえじゃねえか……」

マミ「流石、敵の大玉ね」

ほむら「ちゃっちゃっとケリつけて帰らせて貰うわよ」


杏子「……なあ、ほむらそこの、何?」

ほむら「みさいる」

マミ「oh……」



マミ「くっ!」バンバンッ!

杏子「意外と……」

ガキィッ

杏子「ここの使い魔も厄介だな…っと!」

マミ「ふっ!」

…シュルルル……


ポチッ

ほむら「3、2、1……」

ドオオンッ

マミ「やった!?」


ワルプルギス「キャハハハ!」

杏子「キャハキャハただでさえうざったらしいのに……無傷かよ……!」

杏子「はあ、はあ……駄目だこりゃあ……」

マミ「どう足掻いても無理、だったのね……」

ほむら「ミサイルも後数発、次の攻撃が最期ね……」

杏子「なあ、ほむら。それ次の時にとっ

ほむら「やよ。最期まで諦めない。奇跡が起こるかもしれない」

杏子「奇跡ってそらお前……」

ほむら「私達は起こしてるじゃない。一度だけど……」


マミ「……そうね」ニコッ

杏子「はあ……なんでこんな奴らに付き合ったんだか……」

ほむら(とはいえもう ……崖っぷちだって事は分かってる……)

ほむら「だけど……終わらせたくない……」

ほむら(……………)


杏子『簡単な事だよ。発想を逆転すればいい。』



ほむら(逆転、発想……本体……本体?)

ほむら「そ、そういうことか……!」




さやか「きょーすけーー!何処ー!」

まどか「はあ、はあ。さ、さやかちゃん!」

さやか「まどか!見つかった!?」

まどか「そ、それがどうにも……どっか行っちゃったらしくて………」

さやか「ええええええ!?」




杏子「邪魔だコラァ!」

使い魔「!!」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

ドオオンッ!

ワルプルギス「キャハハハ!」


ほむら「狙いは、歯車……」

ワルプルギス「!」

ほむら「行っけええええ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨……

ほむら「くそ!まだか!!」

杏子「ほ、ほむらやべえ!」

ピキ…

マミ「そ、それ以上近付いたら……」

ほむら(ま、不味い!爆発に巻き込ま

ドオオンッ…!

杏子「ほ、ほむらあああ!」

マミ「暁美さああああん!!」

恭介「はあ、はあ、はあ……」

何処だ、何処にいる……ほむらああああ!!



恭介「…………」

見つけた。そこには横たわっている少女2人と、暁美ほむら、らしき人がいた。だけど……

血まみれだった。いわゆる大量出血しているのかという程に傷が酷かった

恭介「ほ、ほむら!だ、大丈夫?」

ほむら「……な、なんで此処へ来たの……出来れば、会いたく……なかった」

恭介「なんでって……そりゃほむらを心配して……」

ほむら「私なら、もう、死ぬわよ時期に……」

杏子「う、うぐ…」

マミ「う、うーん……」

どうやら2人の方は気絶していただけらしい



恭介「!お、音が何もしない……?」

ほむら「時間がないわ……簡潔に説明するわ……」




恭介「………」

ほむら「……ほら、撃って……頂戴……」

そうして拳銃を渡された。話についていけなかった。だが、一つだけ分かることがある。それは

恭介「それは、してはいけない事だ。ほむら」

ほむら「……だから言っているでしょ。化物になるって……」


恭介「…だからなんだよ……それでも……」

ほむら「いずれは、殺されるでしょうね……どちらにしろ死ぬ選択肢しか残っていない…」

ほむら「今グリーフシードをとろうとしても時間がない…」

ほむら「魔法を使わずともあと1分程度でソウルジェムが濁ると思う……」


恭介「……なんでこんな事しなくちゃいけないんだよ……!」

ほむら「……」

恭介「君は、僕を助けてくれた……なんで恩を殺しで返すんだよ……!」

ほむら「それが……私が一番幸せだから……よ」

恭介「………」

ほむら「自滅する、ね。あながち間違っちゃいなかった……」

ほむら「後先考えず行動しちゃったわね……はは」

ほむら「もう、限界みたいね……」



雨の音が聞こえてきた。戻った。時が動き始めたんだ

杏子「く、そ!ほむら……!?」

杏子「なにやってんだて

バシッ

杏子「マ……み?」

マミ「耐えられないでしょうね……貴方じゃあ……」



恭介「……」


ほむら「ただね……一つだけ悔いが残ってる……それはね……」


ほむら「必ず貴方の所に帰ってくるって約束、果たせなくなっちゃった」



恭介「………っ!」

ほむら「お願い……私の最後の頼みを……聞いて……頂戴


バンッ

パリン……


ほむら「あり……がと……上条……さん…」


恭介「くそ……」

恭介「くっそおおおおおおおおおお!!!!」






その後、鹿目さんやさやかと合流し、今までの経緯を話してもらった……

QBというなぞの生物が黒幕だとか。
お詫びと言い、一つ願いを聴こうと尋ねられた

そして叶えた願いは、この事件に遭遇した人を除き、暁美ほむらに関する記憶を消去する事。

これが後に大騒動とならない様、何より、こんな事を一刻も早く忘れたかった……



年が明け、冬休みも終わり、やっと落ち着きを取り戻しつつあった……

始業日の事だ


早乙女「今日から転校生が入ってきました!」

そんなことそっちのけでまたぼーっとしていた。それどころではないのだ、こちらは。

?何をクスクス笑っているんだ?しかもあの鹿目さんとさやかの二人組。そこでチラッと前を見ると……

黒髪でおさげで三つ編みにした僕がよく知っている、少女の姿があった……


〜終〜



なんか行き当たりばったりで色々おかしい点がありましたがとりあえず終える事できますたよ

見てくれた人ありがとー

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