モバP「まゆゥ!結婚しろオォ!!」 (221)
まゆ「はい♪じゃあこの婚姻届に名前を書いてくださいねぇ。あ、まゆの分は大丈夫ですよ?両親には記名させてますからぁ。後見人も大丈夫ですよぉ。そうですね、結婚式は2人だけ…でしませんか?邪魔されたくないんです……まゆの、まゆだけのプロデューサーさんだけに、まゆの一世一代の晴れ姿を見て欲しいんです。逆もまた然りですよぉ。ハネムーンは行かなくても大丈夫です。2人で…2人っきりで愛を育める場所に……ずっと、ずーーっと居たいです。あ、子供は何人欲しいですか?うふ、男の子がいいですよねぇ。まゆ…もう熱くて…。はぁ、考えただけでカラダがアツくなっちゃう…。はぁ…はぁ…。あっためてください……」ギュッ
P「あれぇ?」
ちひろ「おい」
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はえーよww
最短記録達成だな、次は誰なのか
幸子の難易度がエベレスト級(ハード)だとしたら
薫が高尾山級(ノーマル)
菜帆はネジ山級(イージー)
まゆはマリアナ海溝級(ベリーイージー)
ぐらいの難易度だな
P「おかしいな、普通は”気持ち悪い!近よんないでよね!”みたいな反応が帰って来るもんだと思ってた……下手にドッキリなんてするもんじゃないぜ」
ちひろ「おい」
まゆ「あぁ…やっぱり運命……まゆとプロデューサーさんが出会ったのは運命だったんですね。まゆが産まれたのはプロデューサーさんにプロデュースしてもらうため……プロデューサーさんが産まれたのはまゆをプロデュースするため…………ステキな運命、ですよねぇ」ギュッ
P「いや、その……あはは?」
まゆ「プロデューサーさぁん。まゆ、まゆ……プロデューサーさんの願いなら……どんなことでもしますよぉ。知識は無いですけど……どんなこと、でもぉ」ハァハァ
P(今どんなことでもって)ゴクリ
ちひろ「プロデューサーさん?」
P「あ、いや……」
まゆ「あらプロデューサーさん。今まゆとのお話中なのにちひろさんを見てませんか?ねぇ?」
P「あははは……いや、今ちょっと、アイドル達にドッキリを仕掛けてるんだよ。うん。その打ち合わせをな?」
まゆ「…………ドッキリ……?」スウッ
ちひろ(あぁ……目がやばい)
P「あぁ。まゆは記念すべき第1号だ。俺が初めてかけたドッキリを受けてくれてありがとう!」
まゆ「……第1号…まゆが……プロデューサーさんの初めて………うふふ」ウットリ
P「そうだ、レッスン場に行ってみてくれ。お前のために取り寄せた、お前だけのジャージが届いたんだ」
まゆ「プロデューサーさんが…まゆのためだけに……」キラキラ
P「あぁ。喜んで…くれるかな?」キリッ
まゆ「当然ですよぉ…うふ……うふふふ」
ガチャッ
バタン
P「ふぅ……切り抜けた」
ちひろ「迂闊にアイドル達が気を惹かれるようなことを言わないでください!!」
P「いや本当すいません。よいしょっと」ゴソゴソ
ちひろ「?」
P「よし、これで全部かな」
ちひろ「なんですか?」
P「盗聴器ですね。よし、これで本音が出せる」
ちひろ「?」
P「むしろ氣を惹きたいんですけど何か?」
ちひろ「」
P「あんな可愛い子、逆に気を惹きたくならない男はむしろアレですよ。立たない男です」
ちひろ「あぁ、EDですか」
P「なんで言っちゃうんですか」
ちひろ「そこはどうでもいいんですけど…その、まゆちゃんの好意に気付いてたんですか?」
P「むしろ気づかなかったとでも?」
ちひろ「えぇー…」
P「いや分かります言わんとしてる事は。ですが、俺はまゆにトップアイドルになって貰いたいんです。確かにまゆの事は好きです。好きですよ」
ちひろ「……」
P「でも俺には……まゆをアイドルとしてスカウトした責任がありますから」
ちひろ「……」
P「だからそういう…色恋は二の次です。まゆだけじゃなく、俺には他のアイドル達もトップアイドルに導いてやる。という頑固たる意地があります」
ちひろ「……」
P「俺の第一に優先すべきは、プロデューサーとしての責務です。それまでまゆとは近からず遠からずの関係で行きたいんですよ。彼女の好意に浸け込んでるようで申し訳ないんですけどね」ハァ
ちひろ「……」
P「…ちひろさん?」
ちひろ「感 動 し ま し た」ブワッ
P「うわ!?」
ちひろ「プロデューサーさんがそこまでアイドルの子達の事を考えてらっしゃったなんて……誤解してました、欲望のままにアイドル達を懐柔していくという我欲の塊かと思ってました」グスッ
P「どんな誤解ですか…」
ちひろ「見直しましたよプロデューサーさん!あ、これは本音です!!」
P「あ、はい……ありがとうございます?」
ちひろ「もう、今日は緊急特価です!各種ドリンク、10本セットで950MCですよ!」
P「わぁお得……お得?ですよね?」キョトン
ちひろ「買いますか?買いませんか?」
P「あぁ!買います買います!特価だもんな、お得に決まってる」
ちひろ「…」ニヤリ
あれ?このP今までの中で意外とまともな部類?
ガチャッ
P「おっはようございまーす……って誰も居ないか。まぁ俺が鍵開けたんだから当然なんだが…………そうだ」スタスタ
まゆ「どこに行くんですかぁ?」
P「うおっ!?」ドキィッ
まゆ「うふふ、ビックリしました?」
P「かなりな」
まゆ「プロデューサーさんが来ると思って…合鍵で開けて…ずっと、隠れてまってたんです……そう。ずーーっと」
P「合鍵!?」
まゆ「やっと……二人きりになれましたね…うふふ」
P「二人きり……って、あ。ソレ」
まゆ「はい♪プロデューサーさんが、まゆのためだけに用意してくれたジャージ……ですっ」
P「着てくれてよかったよ。色々考えて作らせたんだ」
まゆ「レッスンで汗をかいても…凄く涼しいんです。胸元とか……特に涼しくて…見方によってはちょっと透けちゃう……♪」
P「そ、そうか?」
まゆ「ドキドキ…しますかぁ?こっちから見て…?ブラとか…ちょっと見えるんですよ」
P「ちょっ、やめ…うわぁ……み、見え…」ドキドキ
まゆ「うふふ♪」
P(まぁそういう風に作らせたんだけどね)
まゆ「ほらぁ……触ってみても…プロデューサーさんなら…」
ガチャッ
ちひろ「おはようございま……えっ」
まゆ「……」
P「おぉーっとぉ!おっはようございますちひろサァン!」
ちひろ「あ…おはようございます」
まゆ(折角2人きりだったのに…)シュン
P「よし、まゆ。ちひろさんも来たし事務所は大丈夫だろう。仕事に行こうぜ!」
まゆ(移動中なら…また2人きりに……うふふ)
まゆ「はいっ」ニッコリ
ブゥゥゥゥン
P「マジかぁ渋滞かぁ」
まゆ「プロデューサーさん……」ギュッ
P「うひぃっ?!ど、どどどうしたんだぜ?」
まゆ「なんでも、ないですよぉ。手を握るくらい…いいじゃないですかぁ……うふふ」
P「いいけどあまり驚かせないでくれよ…」ギュッ
まゆ「あ…!」キュン
P「到着!」
まゆ「プロデューサーさぁん、レッスン中でもまゆだけを見…」
P「おっと、そろそろ薫の送迎に行かないと。俺はもう行くけどサボったりするなよ?」
まゆ「……はい、わかってますよぉ」ニッコリ
P「じゃあの……よいしょ。行くぜオラァ!」
ブゥゥゥゥン
ブゥゥゥゥン
P「魔法の言葉ランランルー♪」
薫「らんらんるー♪」
P「なにぃ?ランランルー♪」
薫「らんらんるー♪」
P「ぅゎかわいい」
薫「えへへ!」
『ぅゎかわいい』
『えへへ!』
まゆ「………」
「まゆちゃん?何の音楽聴いてるの?」
まゆ「これ…ですかぁ?うふ、秘密…です♪」
P「まゆ。落ち着け、落ち着くんだ」
まゆ「うふ…まゆ、今日は何のお仕事も入ってない日なんですよねぇ。だから今日は一緒に…まゆと……うふふ」
P「俺には仕事があるんだよ!?」
まゆ「プロデューサーさん……ネクタイが曲がってますよ?」
P「あぁ。何故なら上半身だけリボンでぐるぐる巻きだからな!」
まゆ「あら、ステキな柄。もしかして、誰かのプレゼント?そんな訳ないですよねぇ?うふふ…」
P「コレか?あぁ、ちひろさんに貰ったんだ。ドリンク累計1000本購入記念って事で。すごいだろ、スタドリの模様なんだぜ」
まゆ「……へぇ…」チラッ
ちひろ「」ドキィッ
まゆ「まゆ、ちょっと出かけてきますねぇ」
ガチャッ
バタン
P「……行ったか」シュルッ
ちひろ「えっ」
P「あ、ちょっとそこのティッシュに入ってる盗聴器の電源オフにしてもらえますか?」
ちひろ「盗聴器!?あ!本当にありました!」
P「ふふ。まだまだ甘いな、まゆ」
カチッ
『まだまだ甘いな、まゆ』
まゆ「……見つかっちゃいましたかぁ」
P「こんなデカい盗聴器ならバレるって流石に」
ちひろ「た、確かに…っていうかリボン解けてたんですね」
P「いや最初っから若干緩かったんですよね」
ちひろ「え」
P「まゆってぶっちゃけ何でも卒なくこなすし可愛じゃないですか」
ちひろ「……はぁ」
P「俺の事になると暴走しちゃうのは男冥利に尽きるんですけどね、最後まで完璧にってのは難しいみたいですね。盗聴器も簡単に見つかっちまうし、睡眠薬も微量過ぎて効かないし、盗撮のつもりなのかビデオカメラをそのまま置いてたり…」
ちひろ「ちょっと待ってください!え…睡眠薬?」
P「ちひろさんも似たようなの作ってるじゃないですか」
ちひろ「あれは栄養ドリンクですから!!」
P「本当に?」
ちひろ「ほ、本当れすよ?」チラッ
P「目を逸らさないでくださいよ犯しますよ?」
ちひろ「厳しすぎる!」
P「いやよく見なくてもちひろさんっていい身体してますよね」ジロジロ
ちひろ「ちょっ、アシスタントをやらしい目で見ないでください」
P「ほう。今日の下着は黒ですか」ペロン
ちひろ「きゃーー!どこ見てるんですか!スカート離してください!いや離せ!離しやがれ!」ゲシッ
P「まぁまぁ。そうおっしゃらず」サワサワ
ちひろ「ぎゃー!プロデューサーさんに犯されるーーー!」
P「失礼な。まだ犯しませんよ」
ちひろ「まだって言った!まだって言いましたよね今!?」
P「はっはっは。……脱げ!」
ちひろ「いやぁぁぁぁぁぁーーーー!!!」
ガチャッ
まゆ「うふ。楽しそうですねぇ」ニッコリ
ちひろ「」
P「おぉまゆ、お帰り」
まゆ「はい。ただいま帰りましたぁ……何してるんですか?」ジロッ
P「いや、ちょっとちひろさん犯そうと思って」サラッ
ちひろ「うそですよね?嘘ですよね?」
P「冗談ですよ。ちょっと脱がそうと思っただけです」
ちひろ「誰か助けてーーーーーー!!!」ジタバタ
まゆ「それなら……まゆを脱がせばいいじゃないですかぁ。プロデューサーさんになら…何をされても」
P「まぁ冗談はこのくらいにして。まゆ、これは何かな?」パッ
まゆ「……」ハァ
P「まゆ」
まゆ「あ、はい…?なんですかぁ?」
P「これは何でしょうか?」スッ
まゆ「………なんでしょうねぇ?」
P「まゆ。その耳につけてるイヤホンかしてみ?」
まゆ「うふふ。まゆはちょっとお花を摘みに行ってきますねぇ」
P「ふむ。次からは盗聴器見つけても一時は放置しとくか」ボソッ
ちひろ「あ、もしもし警察ですか?今強姦されそ」
P「はいそこまで」ガチャッ
ちひろ「あ」
P「冗談を本気にとっちゃダメでしょう?犯しますよ?」
ちひろ「何で二言目がそうなるんですか…!」
P「いや平行世界の俺がちひろさんにいつも虐められてるような気がしたんで。俺だけはちひろさんを(性的に)虐めてやろうと思って」
ちひろ「横暴すぎますよ!……今(性的に)って付きませんでしたか?」
P「気のせいでしょう」
ガチャッ
まゆ「うふ…」
P「お帰り。イヤホンは?」
まゆ「なんのことですかぁ?」ニッコリ
P「そうくるかぁ」ニッコリ
まゆ「プロデューサーさん。まゆ、ネクタイ買ってきたんですよぉ。…プレゼントです」
P「え急にどうしたの」
まゆ「付けてみてもらえませんか、どうぞ」
P「あ、ありがとう……?…お?なかなかお洒落だな。流石まゆといったところか」
まゆ「赤い、赤ーいネクタイ。まゆのリボンとお揃いです…よ♪」
P「いいねぇ。似合ってるかな?」
まゆ「はい♪……とっても…うふ」
P「よし、見せびらかして来よう!」
ガチャッ
ちひろ「ひぃ……酷い目にあいました…」グスッ
まゆ「……」ジーッ
ちひろ「ま、まゆちゃん?」
まゆ「…大きさはそんなに変わらないと思うんですけどねぇ」サワサワ
ちひろ「ひゃあ!?」
P「ほう。温泉ロケですか」
ちひろ「…はい」
P「どうしてそんな距離を取るんです?」
ちひろ「貞操の危機を感じるからです!!!」
P「取って食いやしませんよ。いいから座ってください」
ちひろ「……分かりました」スッ
P「で、引率は俺ですよね。どのアイドルを連れて行けばいいんです?」
ちひろ「それは」
まゆ「まゆですよねぇ」
P「居たのか」
まゆ「えぇ…ずっと」
ちひろ「美穂ちゃ」
まゆ「まゆですよ……ねぇ?」
ちひろ「……はぁ、まゆちゃんでいいかしら」
まゆ「はい♪」
P「俺とまゆだけで温泉旅行か。悪くないな」
まゆ「2人きりで……ですか…うふ……」
ちひろ「くれぐれも問題を起こさないでくださいよ?」
P「じゃあ俺の情欲を慰めてく」
ちひろ「お断りです!!!!!!」
P「ちぇっ」
まゆ「プロデューサーさぁん…まゆが、いますよ……?まゆにならどんな事でも…」ハァハァ
P「ははは、冗談だよ。気持ちだけ受け取っておくかな」ハハハ
まゆ「いけずですねぇ…」シュン
P「期間は?」
ちひろ「二日間です」
P「ほう。折角だし、仕事疲れを癒すためにもゆっくりさせてもらうかな……いつからです?」
ちひろ「明日です」
P「ちひろさんお前本気でブチ犯しますよ?無理矢理言う事聞くようにされたいんですか?」
ちひろ「すみません!すみません!!」ガタガタ
P「はぁ…明日は薫と菜々の営業。明後日はニュージェネの営業。次いでアーニャのラジオ収録。こんだけしか無いとはいえ……アイドル達に各々お願いするか」
ちひろ「すみません…」
P「最近は物騒ですからね。オフのアイドル達に付き添って貰いますよ。移動手段はタクシーのみ。そう伝えてください、あ交通費は経費で」
ちひろ「はい、分かりました」
P「まゆ。早速明日の準備しに行くぞ」
まゆ「はい♪」
佐久間まゆ(Cu)
身長:153cm
B-W-H:78cm/54cm/80cm
千川ちひろ(天/悪)
身長:154cm
B-W-H:82cm/58cm/84cm
なるほど、ちひろの方がすべてにおいて上なわけだ
こりゃPも犯そうとするな(納得)
何よりちひろさんお茶目で健康も気にしてくれるしね。あんな蛍光緑みたいな色した服着てなきゃ即ハメよ
>>41
そっちに黄緑色の事務服着た悪魔がエナドリスタドリをダースで持ってたぞ
お金がないなら借金しよっか?(ちひろボイス)
とりあえずお前らがちひろからダース買いするために身体を売る(意味深)ってのはわかった
P「着替えは……どうする?買いに行くか?」
まゆ「2人でショッピングですかぁ…うふ。行きましょう?」
P「財布は……あったあった。じゃ行くか。逸れるなよ」ギュッ
まゆ「あ……、はい」ギュッ
P「……」
まゆ「……」
P「……お!」
まゆ「?」
P「あの子なかなかいいな……隣の子も逸材かもしれん…アイドルにならないかな…」ボソッ
まゆ「」ピキッ
P「名刺だけでも渡しとくか……?」
まゆ「プロデューサーさん…まゆとお出かけしてるのに…別の女の子ばっかり見てるんですねぇ……?」
P「え?あー、すまん。職業病というやつだ、許してくれ」
まゆ「…ふふ、他の子を見るくらいは許してあげます…少しだけですよ?」ウフフ
P「お、おう。まかせとけ。善処はするつもりだ」
そんないい話なのか…読んでみなきゃ(犠牲者フラグ)
P「なるほど…つまり今月の予定を……」
まゆ「プロデューサーさん、似合いますかぁ?」
P「あーうん。似合ってると思うぞー?」
まゆ「じゃあ、こっちはどうですかぁ?」
P「似合ってる似合ってる。……ふむ、アスタリスクの2人に任せるかな」
まゆ「……こんなのは、どうですかぁ?」
P「おー。いいと思う、まゆは何でも似合うからなぁ。はぁ?凸レーションをソレに呼んでくれですって?その手の仕事はお断りします!ウチはデリヘルじゃねぇんだよ!」
まゆ「…………」
P「じゃあチャイドルを、だと?そういう問題じゃねぇんだよ!」
まゆ「……」ハァ
P「ったく……あれ?まゆ?」
まゆ(プロデューサーさんは……まゆをどう思ってるんだろう。本当は運命なんかじゃ無かった…?まゆの運命の人は他に居る……の?)
まゆ「……追いかけて来ないし」ハァ
まゆ(まゆの気持ちも…だんだん)
P「あ、いたいた。どこいってたんだよーう」
まゆ「プロデューサーさん…」
P「悪い。仕事の電話ばっかりでまゆに気が向かなかった……」
まゆ「…いえ、仕方ないですからぁ」
P「お詫びってわけじゃないんだけど…これ、まゆに似合いそうなリボン見つけてさ。思わず買っちゃったんだけど、どうかな」
まゆ「……!…ありがとう、ございます」
P「さ、買い物の続きに行こうぜ」
まゆ「……はい」
まゆ(プロデューサーさんと……一緒にお買い物をしてるのに)
まゆ(今は何故かあまり楽しく感じない……)
まゆ(プロデューサーさんが他の女の人を見てるのがすごく嫌なのに…)
まゆ(プロデューサーさんがくれたこのリボンだって……なのに…まゆは……)ギュッ
P「よし、こんなもんか」
まゆ「…はい」
P「明日から温泉か……ふふ、楽しみだなぁ」
まゆ「そうですねぇ…」
P「最近ぶっ倒れそうになりながら働いたりしたからなぁ。ゆっくり浸かって来るか」
まゆ「ふふ…いいですねぇ…」
P(……まゆの機嫌があまり良くないな。どうしたんだ?)
まゆ「まゆは先に帰ります。…プロデューサーさんも気をつけてくださいねぇ」
P「送ってくぞ?」
まゆ「大丈夫です」
P「そ、そうか…」
まゆ「……それじゃあ」スタスタ
P「……」
ちひろ「あれ?プロデューサーさん?」
P「お、ちひろさん。どうしたんですこんな所で」
ちひろ「夕食の買い出しに……そっちはまゆちゃんと買い物に出かけたんじゃ?」
P「えぇまぁ。さっき分かれましたよ」
ちひろ「そうですか。それじゃあ」
P「せっかくだからお茶しませんか」
ちひろ「……い、いいですよ?」ササッ
P「…なんで距離を取るんです」
ちひろ「いや……路地裏に連れ込まれかねないような気がしまして」
P「そんな事しませんよ。……多分」ボソッ
ちひろ「今何か言いましたよね?」
P「気のせいでしょう。ほら、行きましょうや」グイッ
ちひろ「急に手を掴まないでください!通報しますよ!」
P「俺が襲う方が早いのでそんな事ぁさせませんが」
ちひろ「ひぃ」
P「いいから黙って付いて来てくださよ。今誰かと飲みたい気分なんです」
ちひろ「……お酒じゃなければ」
P「コーヒー2つ。あと適当に何か……何がいいですか?」
ちひろ「…じゃあこのミニチョコレートケーキを」
P「それも2つ。以上で」
ちひろ「……で、話くらいなら聞きますよ?」
P「俺は…アイドルとの付き合い方を勘違いしてるんでしょうか」
ちひろ「……もっと溜めるかと思いましたけど、どうしたんですか?」
P「アイドルとプロデューサーという立場である以上、必要以上に踏み込まない、踏み込ませない関係をまゆともしていたんですが……他の子等はそうでないにしてもまゆは、何と無く良くない風に思っているみたいで…」
ちひろ「…それはアレですよアレ」ハァ
P「?」
ちひろ「蔑ろってわけじゃないにしてもアプローチをかけても殆ど効果無しなら萎えちゃうんじゃないですか?」
P「そういうものですかね。となると…どうしていいものやら……少しは他の子以上に特別扱いする方が…?うーん」
ちひろ「……私が言うのもなんですけど…プロデューサーさんはまゆちゃんを好きなんですよね?」
P「えぇ勿論」
ちひろ「それは…」
P「何か?」
ちひろ「……」
P「……俺はまゆが好き。まゆも俺が好き。でもアイドルとプロデューサーであるからには”そういう事”は望めない。少なくともトップアイドルという夢を叶える迄は。だから今までの関係でやってきたつもりです。何か間違えてますか?俺」
ちひろ「……いえ」
P「ですよね?」
ちひろ「………」
P「じゃ、行ってきます!」
まゆ「行ってきますねぇ」
ちひろ「…はい、いってらっしゃい。くれぐれも気をつけてください」
P「任せといてくださいよ!…うぷぷ、温泉かぁ……何年振りだろう………楽しみだな、まゆ!」
まゆ「…はい、とても」ニッコリ
まゆ(プロデューサーさんと…温泉…、どうしたの?嬉しいはずでしょう?)ボーッ
P「カバン、OK。ケータイ、OK。飛行機のチケット、OK。完璧だぜ!」
まゆ(……あ…お財布…)
まゆ「……」
ちひろ「プロデューサーさん、お財布お財布!」
まゆ「あ…」ズキッ
P「うぉ!あっぶねぇ…忘れるところだった。ありがとうございます…」
ちひろ「いえ…」チラッ
まゆ「………」
ちひろ「いいですか、まゆちゃんを困らせないでくださいよ!」
まゆ「……!」
P「えっ、あ、分かってますよそんな事は。これでも立派にプロデューサーやってるつもりですよ!」
ちひろ「どこが…」ボソッ
P「ちょっとそこの茂みまで行きましょうか。大丈夫です、ゴムは無い」
ちひろ「ひぃっ、じ、じゃあ私はこれで!」ダッ
P「まったく…」
まゆ「…プロデューサーさんは……ちひろさんが大好きですよねぇ」
P「そうか?……おっと時間だ、行こうか」
まゆ「…はい」
P「人が多いからな、逸れないように手でも繋ごうか」スッ
まゆ「…大丈夫ですよぉ」スタスタ
P「そ……そうか?」スタスタ
P「飛行機か……最近よく乗るなぁ…お、飛んだ飛んだ」
まゆ(……)
P「着くまで時間もあるし、今のうちにスケジュールを確認しとくか……えー、まず着いたら…」
まゆ(……)
P「……まゆ?」
まゆ「…えっ?あ、はい…確認ですね」
P「おう。大丈夫か?」
まゆ「…大丈夫ですよ」
P「……なら、いいんだが…コホン、まず着いたら……」
まゆ(普段は惚れ惚れしちゃうお仕事姿にも…何も感じない)
P「それで挨拶だけしたら明日から早速…」
まゆ(この愛が本当に廃れてしまったのなら……ちひろさんに嫉妬なんてしないはず…)
P「今日はそれだけだからゆっくり休んで明日に備えて…」
まゆ(もし、この正体が分からない苛立ちが、プロデューサーさんへの気持ちを遮っているなら……ああ…まゆは、愚かな女……)
P「旅館には露天風呂もあるらしい。入ってみると…」
まゆ(まゆの為に…頑張ってくれているプロデューサーさん。なのに…仕事をすることで、まゆを見てくれている時間が減る事に、まゆは苛立っている……なんて、本当に愚か。まゆとプロデューサーさんは、ちゃんと運命の赤い糸で繋がっているのに…)
《本当に?》
まゆ(!?)ビクッ
P「……おーい、まゆ?」
まゆ「…プロデューサー、さん?」
P「いかにも俺だが。…大丈夫か?凄い汗だぞ」
まゆ「………大丈夫、です。なんでもないんです…なんでも…」
P「…なら、いいんだが。何かあったら言ってくれよ?最近まゆとあまり接してなくて寂しかったんだ。なんつって」
まゆ「まぁ…うふふ」
P(おっ…)
まゆ(…今までのは何かの間違い。プロデューサーさんは、ちゃんとまゆの事を見てくれている。大丈夫、大丈夫……まゆ達は大丈夫…)
変わりませんでした
失礼
P「空港に着いたはいいものの……こっからタクシーで1時間だと…?………もう昼だし、その辺で飯食ってから行くか」ハァ
まゆ「…そうですねぇ」
P「何がいい?」
まゆ「まゆは何でもいいですよぉ」
P「うーむ……お、あそこの店…」
まゆ「イタリアン…ですか?」
P「天下一品スパゲッティ、らしい。どうだ?」
まゆ「いいですね、行きましょう」
P「たまに食べたくなるんだよな。ボンゴレビアンコ」
まゆ「楽しみですねぇ」
P「……」
まゆ「……」
P「…なんか」
まゆ「…」
P「フツーだな」
まゆ「…ですね」
P「全然食べた感じが無い。そうだアイスクリーム食べよう」スタスタ
まゆ「食べ歩きですかぁ」スタスタ
P「おう。まゆも食べるだろ?」
まゆ「…じゃあ、バニラを」
P「おっさん!バニラ2つ!」
\ヘァ!/
P「飯食った後はやっぱこれだな…うん、うまい」
まゆ「…ですね」
まゆ(まるでデートみたい…そう、デート……)
まゆ「…」ハァ
P「昨日もこんな風にぶらぶらできたらよかったんだけどなぁ」
まゆ(あ…プロデューサーさん、ほっぺたにアイスが……)
まゆ「……」ジーッ
P「ふぅ、ごっそさん。……ん?」
まゆ「……」
P「?……おっと、アイス付いてたのか」フキフキ
まゆ「ぁ…」
P「そろそろ行くかぁ。…ヘイタクシー!」
まゆ「………」
P「俺は寝る。運転手さん着いたら起こしてくれ頼ん、だ、ぜ……zzZ」
まゆ「……」
P「zzZ」
まゆ「…」ギュッ
P「…zzZ」
まゆ(………手を絡めても、いつもの高鳴りが無い)
まゆ「……」ハァ
P「よく寝た。あぁよく寝たとも。1時間だけ」
まゆ「この旅館が…宿ですかぁ?」
P「うむ。明日からって言ったが今日の夜から早速ロケスタートみたいだ」
まゆ「…頑張りますねぇ」
P「おう。肩の力抜いていけよ?」
まゆ「広いお部屋…!」
P「まゆの部屋はこっちな。俺の部屋は目の前の607号室だから何かあったら来てくれ。フロントで合鍵借りてきたから渡しておく」スッ
まゆ「一緒のお部屋じゃないんですね」
P「問題になっちゃうよ!」
まゆ「……冗談ですよぉ」
P「じゃあ俺はスタッフの人とか現場監督とかと話してくるから、終わったら呼びに来るよ」
まゆ「…わかりましたぁ」
まゆ(……大丈夫、大丈夫…)
《本当に?》
まゆ(っ!)
《運命の相手は本当に……》
まゆ(……疲れてるのね、仮眠でも取っておこうかしら)
まゆ『うふふ…』
《あはは…!》
まゆ『まゆの夢が叶う…ようやく運命の相手と結ばれる……!』
《そうだよ…運命の相手は俺、きっと幸せにしてみせるよ……》
まゆ『あぁ……うれ』
P『ま………ゆ…?』
まゆ『し……!?』バッ
《さぁ、誓いのキスを》
まゆ『ま、待って…プロデューサーさん……!』
P『……』スタスタ
まゆ『待ってぇ!』
まゆ「…………っ!!」ガバッ
まゆ(……)
まゆ「……夢…嫌な、夢………」
P「まゆー?入るぞー」
ガチャッ
まゆ「あ…」
P「…どうしたんだ、そんなに汗かいて」
まゆ「……」
P「?」
まゆ「プロデューサーさん…」
P「ん?」
まゆ「プロデューサーさんは……まゆと、運命で……結ばれてるんですよねぇ…?」
P「えっ」
まゆ「そうですよねぇ…?貴方の口から、そう言ってください…!」
P「な、何だ?何かあったのか?」
まゆ「言ってください!!!!!!!」バンッ!!!
P「!」
まゆ「……あ…ごめ……なさ…」
P「……」
まゆ「……」
P「……お」
まゆ「…!」ピクッ
P「お、俺は……俺は346プロのプロデューサーだから…さ。ハハ…」
まゆ「……そんな」
P「どうしたんだ…その、急に……ハハ。おっと、そろそろ打ち合わせの時間が」
まゆ「こんなにも……こんなにもまゆは苦しんでるのに…」ボソッ
P「ま…?」
まゆ「…アイドルだからですか?まゆがアイドルだからですか?」
P「いや…」
まゆ「こんなの嘘です。まゆは、まゆは貴方にプロデュースしてもらうためにいるのに、その為に読モも何もかも辞めて、アイドルを始めたのに…それなのに、どうしてですか?どうしてたった一言、言ってくれないんですか?」
P「……」
まゆ「まゆは貴方無しでは生きていけない…逆もそうですよねぇ?ね、プロデューサーさん?それなのに、まゆを忘れたかのように……!!」
P「…すまない」
まゆ「そうじゃないんですよぉ。まゆは貴方を赦します。何時だって何度だって……見返りなんていらない、貴方がいればそれで…」スッ
P「っ……だめだ」
まゆ「……どうしてですか?まゆ達以外、この部屋には誰もいませんよぉ?」
P「だから、アイドルとプロデューサーがそんな事を…」
まゆ「………そうですか…」トンッ
P「ごめん。……で、でも俺だって本当は」
まゆ「やっぱり、少し疲れてたみたいです。もう少し、寝ることにしますから、ひとりにしてくれませんかぁ?」
P「ま、ゆ…」
まゆ「……プロデューサーさんにとって、まゆはその程度の存在だったんですねぇ」
P「ま…!」
ガチャッ
P「……」
P(俺は……間違って、ない)スタスタ
すみません、寝落ちしていたようだ
夕方にはカキコします
まゆ「皆さんこんにちはぁ、佐久間まゆです♪」
P「……」
まゆ「うふふ。まゆ、温泉なんて久しぶりですよぉ」
P「……」
P「………」ハァ
P(何を躊躇ってるんだ?俺は正しい。俺はちゃんとプロデューサーとしての役目を果たしているんだぞ)
まゆ「皆さん、お疲れ様でしたぁ」
P「まゆ。お疲」
まゆ「お疲れ様です」ペコッ
P「…あぁ。お疲れ」
まゆ「まゆは先に休みますねぇ」
P「食事は」
まゆ「大丈夫です、さっきいただきましたから」
P「そうか?なら少し話でも…」
まゆ「なんですかぁ?」
P「…………いや、すまん。なんでもない」
まゆ「そうですか、それではおやすみなさい。プロデューサーさん」ペコッ
P(…結局そんな状態のままロケは終わった)
P(番組は大成功。視聴率は上々。何もかもいい調子)
P(最高じゃないか。そう、何も悪い事はない)
まゆ『お疲れ様でしたぁ、お先に失礼します』
P(……何を思い詰めてるんだ俺は、まゆはアイドルだ。そんな事は許されない。だから、この状態でいいに決まってる。俺は間違ってない)
まゆ『プロデューサーさんは……まゆと、運命で……結ばれてるんですよねぇ…?』
P(……馬鹿な、恋しくなんか無いに決まってるじゃないか。確かに俺はまゆが好きだ、好きだとも。だが、結局は何かの間違いだ。俺は間違ってない)
P「そうだ、俺は間違ってない……そしてまゆにばかり構っていられない。俺には他のアイドルもトップアイドルにしてやらないといけない義務があるんだかぞ?分かってるのか本当に…」ハァ
ガチャッ
ちひろ「おはようございます」
P「お、おはようございます」
ちひろ「……あ、はい」
P「えちょっと」
ちひろ「…いや、今日は発情してないんですねって」
P「人を年中発情みたいに言わないでください。犯されたいんですか?」ズイッ
ちひろ「ひぃぃぃやっぱりぃ!」
P「ちょうどいいや、俺に虐められてくださいよ。今無性にムシャクシャしてるんです」
ちひろ「嫌です!うわちょっと近づかないでくださいって!!」
P「な?ええやろ?な?」
ちひろ「まゆちゃん!まゆちゃーーん!プロデューサーさんにおそわれるーーー!!!」
P「まゆ…?」ピクッ
ちひろ「あれ…?まゆちゃんが来ない……」
P「……」
ちひろ「プロデューサーさんも止まった…何?何かあったんですか?」
P「……何でもないですよ。さぁ、レッツゴー快楽の彼方へ」グイッ
ちひろ「もう!…………あれ?」
P「何です?」ガシッ
ちひろ「……え?いつもみたく冗談…ですよね?」
P「いつもも今も本気でキてますけど」
ちひろ「」サーッ
P「抵抗しないんですか、まぁ楽でいいや」
ちひろ「ちょっ、や、いやぁっ!」
P「そうそう。そういう反応が欲しかったんですよね」
ちひろ「嘘ですよね?嘘ですよね?プロデューサーさんは優しいから、ほ、本当はそんなことしないですよね!?」ガタガタ
P「さぁ…?」ニッコリ
ちひろ「ひ……!」
P「いつもいつもドリンクで俺からたかってるでしょう?そのツケだとでも思って諦めてください……よ!」
トサッ
ちひろ「いや、いや、やめて、やめてくださいっ」ブルブル
P「怖かったら目を瞑っててもいいですよ…?フフ」
ちひろ「イヤァァァぁぁーーーーーーーーーっ!!!」
パシャッ
ちひろ「…………へ?」
P「あっははは、変な顔~」パシャパシャッ
ちひろ「な…な……!」
P「冗談ですよ。”いつも通り”ね」ニッコリ
ちひろ「こ、ほ、は、え…へぇ……?」
P「俺の演技も捨てたもんじゃないでしょう?」
ちひろ「…ほ、本当に怖かったですよぉ!!」グスッ
P「そもそもそんな事したら強姦罪で豚箱に入れられちゃいますし。…まぁバレなきゃいいんでしょうけど」
ちひろ「ちょっと!?」
P「ふぅ、なんかスッキリした。ありがとうございます、ちひろさん」
ちひろ「お礼を言われても困ります!!」
P「早速ニュージェネの営業行って来まっす!」
ちひろ「こらーーーー!エナドリ10ダース買いでも許しませんよーーー!!」
P「あ、後でちひろさんの泣き顔メールで送りますね」
ちひろ「うがーー!!!」ガタッ
P(いつも通りに、いつも通りに……よし、俺は大丈夫だ)
P「こんにちは!346のプロデューサーです!」
まゆ「……」ボーッ
まゆ(…プロデューサーさんは、今何をして)
P『お、俺は……俺は346プロのプロデューサーだから…さ。ハハ…』
まゆ(…っ)
P『アイドルとプロデューサーがそんな事を…』
まゆ「……」
スッ
まゆ(この写真…いつ撮ったんだったかしら……あ、所属した翌日…)
P『佐久間まゆ…っていうのか、半人前のプロデューサーだけど、佐久間の為に全力で頑張るから…これからよろしく頼む!』
まゆ(……)
P『名前で呼べ?まぁいいけど急にどうしたんだ、”まゆ”?』
まゆ「……っ」
クシャクシャ
ポイッ
まゆ「本当に……プロデューサーさんは、まゆの運命の相手じゃ…?」
《じゃないでしょうねぇ》
まゆ(!)
《運命の相手ならあなたを放っておいたりしない。運命の相手ならずっと寄り添ってくれる。運命の相手ならずっとあなたのことだけを見ていてくれる…理想に全っ然当てはまりませんよねぇ》
まゆ「だ、誰…」
《まぁ。誰なんて》
まゆ(!?)
《まゆはまゆでしょう?》ニッコリ
まゆ「あ─────っ!!!」ガバッ
まゆ(……夢…)
まゆ「……っ」
まゆ(……もう、自分が嫌……)グスッ
まゆ「…………誰か、助けて」
P「……まゆ?」ガタッ
「どうしたんだね?」
P「………あ、いえ。何でもございません、失礼しました。えっとその案件ですが…」
P(何をやってるんだ。俺はまだ引きずってるのか?プロデューサー失格だな、まったく…)ハァ
P「こちらのアイドル達は…」
まゆ『プロデューサーさぁん』
P(……)
P「…デビューの良い機会として捉えており、」
まゆ『…プロデューサーさんにとって、まゆはその程度の存在だったんですねぇ』
P(そうさ、その通りだよ。俺にとってお前は一アイドルに過ぎない。本来、特別な感情なんて抱く事すら不自然な関係なんだよ。ハハ、俺はお前の想いを利用した。最低だろ?)
まゆ『プロデューサーさぁん、まゆはずっと一緒ですよぉ♪』
P(!)
P「間違ってない!間違ってない間違ってない間違ってない間違ってない間違ってない!!俺は、間違ってなんかいない!!!!!!」ガタッ
「……!?」ザワッ
P「……あ、あれ?…あはは…申し訳ありません」
P(なんなんだよ……くそっ)
P「……」ハァ
ちひろ「聞きましたよプロデューサーさん。営業先の会議で急に叫んだそうですね」
P「俺の童貞をあげるので許してください」
ちひろ「い・り・ま・せ・ん!…真面目に仕事してくださいよ?」
P「…すません」
ちひろ「…有給、いれましょうか?温泉でもゆっくりできなかったんでしょう?」
P「いえ、そんな事は…」
ちひろ「とりあえず、今日はもうあがってください。表情が明らかに疲れてる人のソレですよ」
P「…………すいません。そうさせて貰います」
ちひろ「はい、お疲れ様でした」
P「車の鍵忘れた……歩いて帰るか」ハァ
まゆ「……」
P「…まゆ」
まゆ「……こんばんはぁ」
P「……あぁ。こんばんは、だな」
まゆ「……」
P「……」
まゆ「………まゆとプロデューサーさんは」
P「……」
まゆ「出会わない方がよかったんですねぇ」
P「……あぁ」
まゆ「……最初は運命だと、思ってたんです」
P「30過ぎのおっさん相手に何を言ってるんだ、ずっと言ってただろ?俺とまゆはプロデューサーとアイドル。最初から…望めないんだよ、そんな事」
まゆ「……そうですか」
P「……」
まゆ「……」
P「……俺は、お前の気持ちを弄んでた最低な男だ。お前が俺に好意を向けてるうちはアイドルとしての能力が飛躍的に伸びる事に気付いていた上で、お前の気持ちを無視していた」
まゆ「……本当に…いけないお人」
P「初めは嬉しかった。まゆみたいないい子に好かれて悪い気はしないさ、だけど………………俺は怖かったんだ」
まゆ「……」
P「俺は自分の、この気持ちにちゃんと気付いていたよ。だが、心から”そう”だと、認めたくなかった。……そこで俺はプロデューサーとして終わってしまうから」
まゆ「……」
P「気付いていたけど認めたくなかった。口先では言っても認めたくなかった。お前と一緒に過ごしてるうちに……何度も認めてしまいそうになるのが、とてつもなく怖かった」
まゆ「……」
P「だから近過ぎず遠過ぎずの距離を保とうとして、我慢できなくなって、ついこの間お前に告白した。そして、お前の返事を聞いて、直後、やらかした事の重大さに気付いてお前を突き放し続けた。それも適当な言い訳をつけて逃げる事で…お前が後々どれ程傷付くかも考えないまま……どうだ?最低だろ」
まゆ「……」
P「……すまなかった、本当に、ごめんな」
まゆ「……」
P「………じゃあ」
まゆ「プロデューサーさん」
P「……」
まゆ「まゆは…愚かな女です。貴方を勝手に自分の運命に巻き込んだ、とても愚かで強欲な女」
P「……」
まゆ「温泉ロケの日、あんな事を言ってしまってすみません。まゆは……焦っていたんです」
P「違う、そう仕向けてしまったのは俺だ。俺が悪いんだ…まゆは悪くない」
まゆ「違うんです……少し前から、プロデューサーさんの周りに嫉妬して…貴方を……」
P「…すまない」スッ
まゆ「ま……待ってください!」ガシッ
P「……」
まゆ「……」
P「……ごめん」パッ
まゆ「あ……!」
まゆ(プロデューサー…さん……)
P「……」スタスタ
P(どこで俺は間違えたんだ……俺は間違ってなかったはずだろ…)
まゆ(どこで、まゆは間違えたの……?)
P「まゆにあんな思いをさせてしまうくらいなら…」
まゆ「あの人を苦しめてしまったなら…」
「「本当に、出会わなければよかった」」
.
ガチャッ
P「……おはようございます」
ちひろ「おはようございま……うわ、目の下クマだらけですよ?大丈夫ですか…?」
P「すいません、大丈夫です。スタドリ貰えますか?」
ちひろ「150MCです♪」
P「どうも…え?」
ちひろ「150MCです♪」
P「あれ…まぁいいや、ありがとうございます」
ちひろ「……」カタカタ
P「……」カタカタ
ちひろ「……」チラッ
P「……」ハァ
ちひろ「……何かあったんですか?」
P「…………あの…ちひろさん、教えてくれませんか?」
ちひろ「なんですか?」
P「俺は……間違っていたんでしょうか」
ちひろ「……分かりませんよ、そんな事」
P「そうですか…」
ちひろ「プロデューサーさんは、まゆちゃんと一緒に居て楽しかったですか?」
P「そんなの……出会った時から、1日たりとも楽しくなかった日なんて無いですよ…」
ちひろ「じゃあ多分。それが答えじゃないんですか?」
P「…」
ちひろ「だから、”出会わなければよかった”なんて言わないであげてください」ニッコリ
P「……!」
ちひろ「ふふ、さぁお仕事お仕事……あ」
P「?」
ちひろ「すみません、また明日から温泉ロケが…」
P「」
ちひろ「先週まゆちゃんが出て、視聴率的にも……こう、もう一度出て欲しい…そうで……えへへ。忘れてました」
P「」
ちひろ「で、でも明日向かって明後日ロケがあるだけですから…えへへへ」
P「やっぱ犯しときましょうか」
ちひろ「ごめんなさい!ごめんなさい!!!」
P「脱げ」
ちひろ「ひぃぃぃぃぃーーーーーっ!!!」
まゆ『…明日から、ですかぁ』
P「……あぁ」
まゆ『分かりました……それでは』
P「あの…まゆ」
まゆ『……はい?』
P「……いや、なんでもない。急ですまないな」
まゆ『……いえ、それでは』
ガチャッ
P「……」
(お腹空きました!食べてきます!!)
食事し過ぎました(白目)
ちひろ「まゆちゃんはなんて…?」
P「大丈夫みたいですよ」
ちひろ「よかった、これを期に仲直……コホン、今度こそゆっくりしてきてくださいね?」
P「ちひろさん……!」
ちひろ「うふふ」
P「でも明日からとかふざけてますよね」ガシッ
ちひろ「ごめんなさい!ごめんなさいぃ!!」
P「今日は白ですかそうですか、やっぱ無地の白がいいですよね」ピラッ
ちひろ「なんの話……ぎゃーーーー!!!」
P「あ、すいません。これちょっと脱いでもらえますか?」
ちひろ「い、い、いやです!!本当にごめんなさい離してください」ガクブル
P「仕方ないな…脱がすか」
ちひろ「え」
シュッ
P「よしゲット」
ちひろ「え?え!?うそ、一瞬で……!?きゃ…っ」
P「ストッキングも貰っときますね」
ちひろ「いやいや返してください!スカートの中スースーするじゃないですか!!」
P「ははは返して欲しくば真面目に仕事しろ!!!!」
ちひろ「ぐ、ぐうの音も出な……いや出ます、それはそれ、これはこれ!立派なセクハラです!」
P「俺だってしぶしぶりんりんやってるんですよ?本当はこんな事したくないんです…こんな、こんな変態まがいな事」
ちひろ「普通に変態ですよ!」
P「でも、ちひろさんに職場での情報共有って大事なんだって事を知って欲しくて……そもそも何でそんな事忘れてるんですか?」クンカクンカスーハースーハー
ちひろ「うあぁぁぁぁぁぁぁ嗅がないでください!!!!!返して!返してーーー!!!!」
P「おっと近づかないでください。じゃなきゃ下からスカートの中を撮影します」キリッ
ちひろ「ひ、ひどい……」
P「ククク…さぁて来週のサザ○さん。どう料理してくれよ」
バチバチッ!!!!
P「うかあばbbbbbbbbbbbbb」ビクンビクン
ドサッ
ちひろ「え…貴女は…!」
「…………」ニッコリ
P「……ハッ」ガタッ
ちひろ「…おはようございます」
P「…俺は何で…………あれ、俺のパンツとストッキングが無い」
ちひろ「私のですが」
P「あ。返してくださいよ!」
ちひろ「だから私のです!意味がわかりません!」
P「人の物を取るなんてよくないと思うんです」
ちひろ「ど、どの口が…」
P「だから返してください」
ちひろ「お黙りなさい!もう帰れ!帰ってしまえ!」
P「やっほう定時だーい。お疲れ様でしたー」ダッ
ガチャッ
ちひろ「まったく…」
P「ちひろさん」
ちひろ「なんです…近っ!」
P「その…色々ありがとうございます」
ちひろ「……ふふ。私って、感謝されるような事しましたか?」ニッコリ
P「そのご厚意とコレ、ありがたくいただきます」
ちひろ「……コレ?」スースー
P「やっぱ無地の白ですよね」
ちひろ「わーーーー!!!!」バキィッ!!
P「ぐほぁ!!」
P「さて…明日に備えて買う物買って帰るか」
P(やだ結局明日どうしよう)
P「……覚悟決めていくにしろ、なんかこう…要るよなぁ」
P(……あ)ピコーン
P「あるじゃん。定番のが」
.
まゆ「おはようございます」
P「お、おはよう!今日から頑張ろうぬぁっ!?」ドキッ
まゆ「……?はい」
P「落ち着け…落ち着け……」フゥ
まゆ「……?」
P「行って来まっす!」
ちひろ「き、気合い入ってますね。行ってらっしゃい…」
P「ファイアー!」
\ボンバー!/
P「……ここ(空港)、茜がいるのかな」
ちひろ「さぁ…?」
ポーン♪
\リリクシマス/
P「よし…」
まゆ「プロデューサーさん」
P「は、はい!」
まゆ「ふふ…何で緊張してるんですかぁ?今度のロケの事を聞いておきたくて……」
P「あぁ、それは…」
P「zzZ」
まゆ(………)
まゆ「……」ソッ
P「うーん」
まゆ「」ビクッ
P「……zzZ」
まゆ「……」
ピトッ
まゆ(……)
まゆ(……)ギュッ
まゆ「……!」サッ
P「……ハッ!」ビクッ
まゆ「……」ニッコリ
P「寝ちまってたか…ふぁ」グゥゥゥ
まゆ「…うふふ」
P「…あ、あはは。昨日の朝から何も食べてなくてな」
\オショクジハイリマセンカー/
P「ピザで」
まゆ「ピザは…無いと思いますよぉ」
P「やっぱりか。今無性に食べたくなったんだけどな…」
まゆ「ふふ…変なプロデューサーさん」
P(何かまゆの距離が近い…いや俺的には全然嬉しいけど…どうしたんだ?そして俺の決めてきた覚悟をどうしてくれるんだ?)
まゆ「うふふ♪」
P「…ま、いいか」
まゆ「…」
P(と思ったら急に静かに…そしてまた距離を…)
P(一体何が…)
P「あ、着いた」
まゆ「……降りましょうかぁ」
P「…おう」
P「此の度はよろしくお願いします!」
まゆ「よろしく…お願いします」
「「「よろしくお願いしまーす」」」
P「別の事務所からもアイドルが来てるのか。共演…って事かな……ん?」
「ん?」
P「あれ先輩……て事は765の」
「よう、久しぶりだな。しかもままゆちゃんと一緒か!」
P(ままゆ…)
まゆ「…初めましてぇ」ニッコリ
「初めまして、765のプロデューサーです。いやぁ、テレビで見るより色っぽくて痛だだだだだだだ!!ごめんて、ごめんって!」
P「おぉ…765の歌姫……」
「やらんぞ」
P「チッ」
まゆ「……」ジー
「……なるほど」
まゆ「お知り合い…ですか?」
P「高校からのな。2個上の先輩だよ」
まゆ 「そうですか…」
P「…………えーと、まゆ?」
まゆ「……はい?」
P「遠くね?さっきよりも遠くない?」
まゆ「……そうですか?」
P「いや…うん、仕方ないと思うんだけど……うん」
まゆ「……」
まゆ(まゆは……本当に嫌な女…)ハァ
P(……泣ける)
ガチャッ
「P!飲もうぜ!」
P「いやいや仕事しないと。明日からロケ初日ですよ?……というか、今そんな気分じゃ…」ハァ
P「ッシャァァ!!」グビグビ
「負けるかオルァァ!!!」グビグビ
P「う……強…なんです、コレ」
「スピリタ○」
P「」
「ん?」
P「……相変わらずですね」ハァ
「…お前もな。普通倒れるだろ」
P「どの口が…それで、何の用ですか」
「こんな格安旅館に泊めといてアイドルに申し訳ないなぁって思ってさ…じゃないな。お前アレ、」
P「?」
「アイドルと一線越えようとしてない?」
P「……」
「おい」
P「いや、一度フられたみたいなものなんで」
「……本当に?」
P「……そっちこそどうなんですか、今も後ろに張り付いてますけど」
「うおぉぉ!!!いつからだよ!?」
P「俺の部屋に来た時は既に」
「どうりで体が重いと思った……」
P「逆に何故気付かなかった」
「歳かなって」
P「…お互い大変ですね」
「色々な」
P「ウチに来たらもっと歌を歌わせてあげ」
ピクッ
「何俺のアイドルスカウトしてんだオイ。…今反応したよね?ちょっと悩んだよね?おいこっち向け」
P「チッ」
「こちとら一人一人が掛け替えのない13人+事務員1人なんだよ。ウチを潰す気か?」
P「こっちは百何十人単位にも関わらず売り上げも人気も765が上位独占ですよね。何のチートしてるんですか?ほんと敬服と畏怖の念を抱かずにはいられませんよプロデューサーとして」
「それを一人一人見て回ってるお前も十分化け物だよ」
P「そんな事ぁないでしょう。ところでどういったプロデュース方針なんですか?レッスンとか個人の育成とか…」
「やめろ仕事の話を肴に酒は飲みたくない」グビグビ
P「せっかくの機会なのに……まだ飲むんですか」
「流石に効いてきた度数的に」
P「馬鹿じゃないですか」
「だからちょっと下げるんだよ、飲み直しだ飲み直し」
P「……何飲んでるんですか?ジン?」
「エバ」
P「は?」
「エバークリア」
P「……」
「ちーちゃんそのツマミとって」
スッ
「サンキュ」グビグビ
P「……そっちこそデキてるんじゃないですか?アイドルと」
「」ブハッ
P「…男に顔射された」ビチャビチャ
「嫌な言い方すんじゃないよ……で、なんだって?」
P「一線越えましたね?」
「」ブハッ
P「……」サッ
「な、何で…?俺、ちーちゃんって呼んだだけだよな……?」
コクコク
P「……」
「恐ろしいやつだな…普段鈍いくせに……」
P「手だよ手ェ!ガッチリ恋人みたいに繋いでんじやねぇか!!」
「あ」
ギュッ
P「……」
「いやぁ……ハハハ、お互い様って事でここはひとつ」
P「……」ハァ
「……」ポリポリ
オロオロ
「…プロデューサー失格だよな、自覚はある。償いってわけじゃないけけど命を賭して全員トップアイドルに導いてやるつもりだとも。こいつの気持ちにも応えたいし」
ナデナデ
「それに、その責任を放棄しちまったらそれこそプロデューサーとしての意義を失うからな……惚れた責任とプロデューサーの責任で板挟みだよハハハ。踏みとどまるのが大変だよまったく」
P「……それでいいんですか?」
「あん?」
P「プロデューサーとアイドルがデキるなんて言語道断もいいとこでしょう!!」
「おまバカ、声がでかいよ馬鹿。ここ食堂だよ分かってんの?……というか、お前がそれ言っちゃう?」
P「……お、俺はアイドル達をトップアイドルにする事を第一に優先して…”そういうの”は、後回しに…………」
「あぁ^~ハイハイなるほど。それでねハイハイ……こいつ馬鹿だな」
コクコク
P「な……っ!」
「アイドルはお前に対してどうなの。気持ち伝えてくれたんじゃないの?」
P「……はい」
「で、突き放したと。もしかして自分の気持ちも告白しちゃったくせに?」
P「…そうですよ」
「プロデューサー辞めろよお前、向いてないわ」
P「は……!?」
「いや確かに世間一般からすればこんな状況の俺のが向いてないと思うよ。だけどあえて、同業者として言わせてもらうけど」
千早「アイドルの覚悟は、考えなかったんですか?」
P「!」
「あ、喋るのね。そんで大事なとこ持っていくのね
……このシリーズって他の事務所アイドルとか俺とか名前出さないポリシーだったのに……まぁ先生とか出ちゃったし今回はいいか…」グビグビ
千早「…ファンの前に立たないといけない、ファンを愛さないといけない義務がある。そんな”アイドル”が”プロデューサー”に気持ちを伝えたんです。そこには…何の覚悟も決意も無いとでも思ってたんですか?」
P「……それは、その」
千早「貴方はプロデューサーとしての自覚があるかもしれない。…でもプロデューサーとして、『アイドルの覚悟を汲み取ってあげる意識』が無かったんですね」
P「…」
「そういう事だ。気持ち…好意はどうであれ、結果がどうであれ、お前はアイドルの事を深く考えなかった……いや、深く考え過ぎたのか。それで空回りして、どうにもならなくなって、今まで逃げて来たんだろ?」
P「…………まゆは」
「……そういえば読モ出身だったな」
P「初めて会った時からそうでした。俺のたった一言、『アイドルにならないか』。それだけで、読モも事務所も辞めてウチに来た。…多分、俺のために」
「……強い子だ」
P「プロデューサー成り立てで焦ってた俺は…貴方のような凄いプロデューサーに成りたくて焦ってた俺は、まゆを見つけて…『ラッキー』なんて思ったんです」
「……いや、あのさ」ポリポリ
P「読モの経験も魅力も豊富で、俺の言う事もよく聞くこいつを育てれば、立派なトップアイドルにさせられる。俺は一人前になれるなんて……なんて…愚かだったんだ」
「…おーい」
P「俺はまゆの気持」
ゴッ!
パリーン!!
P「痛うがぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!?!?」
「俺に言ってどうすんだよ。ままゆ……コホン、お前のアイドルにはっきり面と向かって言えよ。何、本当は俺に気持ちが向いてんの?お断りだよキメェ」
P「だからって酒瓶で叩くのは…うわ血が出てきた」
「やべ、注目が集まってきた。外行くぞ外」
P「ちょ、ぢょっど待っでぐだざい…」ズルズル
「……さて。お前本当はもう覚悟してきてんだろ」
P「うっ…」ドキッ
「わざわざ誰かに背中押して貰いたくてウジウジしてたんだよな?」ハァ
P「…すみません、お手数おかけしました」
「いいよ別に、お前と俺の仲だし。あ、でも千早に声かけたら殺すから」
ポッ
P「俺はまゆ一筋ですから。もう寄り道なんてしませんよ」キリッ
ちひろ「はっくしゅん!」
P「……」
「何だよ」
P「……いえ」
「で、俺に何か言いたい事ある?」
P「……先輩、ありがとうございました!!」
ドカーーーーン!!!!
「……何か効果音ついてね?」
P「いやいやまさか…」
\バクハツダー! ショクドウカラヒガー!/
「「爆発!?」」
「食堂からだと…危なかったな。さすが俺」
P「本当に…」
\ヒノイキオイガー! ヤタラモエルー!/
P「やたら燃える…?」
『』ブハッ (スピリタ○)
『』ブハッ (スピリタ○)
P「あっ」
「いや待て。何考えた。違うだろ、絶対違うだろ」
P「でも…ねぇ?」
コクコク
「ちーちゃぁん!?」
P「ドカーーーーンって事はガス爆発か何かですかね?まずいな、所々木造ですよあそこの宿……バケツリレーでも手伝いに行きますか?あ、もう消防車来た」
「いやそんな事より」
P「?」
「ままゆは?」
P「」タッ
「あっ」
ジー
「いや分かってるって。死んだら元も子もないのはそうだけどな、俺たちプロデューサーはお前らアイドルが何より大事な生き物なんだよ。時に自分の命よりな」スタスタ
スタスタ
千早「そういえば…ちょっと照れたんじゃないですか?」
「え?」
千早「『貴方のような立派なプロデューサーに』……ふふっ」
「やめろよ恥ずかしい…」
千早「あと、また撮り直しですね」
「何を?」
千早「温泉旅行…ロケに備えて今日のうちに色々回って二人で一緒に写真を撮ったじゃないですか」
「」タッ
千早「!?」
P(まずいな…火の勢いが強い……まゆは、5階か!)
P「ちょ、そこどいてください!中にまだ、まゆがいるんだよ!!」
\アブナイデスカラ!/
P「通せ!!通してくれ!!!」
ドドドドドドド
「どけゴルァ!!」バキッ
\グアッ!/
「先行くぞ!」ダッ
P「アンタはダメだろォォオォ!強い酒何本飲んでると思ってんだよ!!」バシャッ
「思い出が大事!」
P「わけがわからない!水くらい被れ!」ダッ
「酒被ったから大丈夫!」グッ
P「もっとダメだよバカ!昔はあんなにバカじゃなかったのに!かっこよかったのに」
「あづぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ボォォォ
P「すごいバカ!!」
まゆ(……?)
まゆ「あら……急に…熱く……?暖房かしら」
\バクハツダー! ショクドウカラヒガー!/
まゆ「食堂……?プロデューサーさんが…!」ガタッ
まゆ(…プロデューサーさんが、何…?まゆなんて、悪い女……そばにいない方が…)
まゆ「……まゆなんて…」
まゆ「……あ」
ボォォォ
まゆ(も、もうここまで火が……?ああ…どうしよう…)
《これからもプロデューサーさんに迷惑をかけるぐらいなら…いっそ》
まゆ(……いっそ…このまま)
まゆ「……けほっ、けほっ…!」
ドサッ
(────────飯の、時間だ)
すいません失礼します
なんだかすいません本当に申し訳ない
まゆ(…あぁ、ここで終わってしまうのね)
まゆ(ここで後悔しながら死んでしまうのがまゆの運命……なんて不運、なんて不条理)
まゆ(プロデューサーさんに…最後までひどい事をしてしまった事……それが一番、不運)
まゆ「…………はぁ、はぁ…」
P『キミ!アイドルをやらないか!』
まゆ(……これは…?)
P『ティンと来たんだ、どうか俺にプロデュースされてくれ!お願いします!!』
まゆ(…………)
P『読モを辞めてきた…!?だ、大丈夫なのか?!』
まゆ(……)
P『CDデビューが決まったぞ!いやぁ、よかったなぁ!まゆの魅力が全国に広まるんだ!ここまでよく頑張ってきてくれて…ありがとう。不甲斐ないプロデューサーだけど、これからもよろしく頼む!』
まゆ(……)
P『俺は346のプロデューサーだから……』
まゆ(…………)
P『……すまなかった、本当に、ごめんな』
まゆ(……ごめ……さ……プロ……デュ…………さん)
,
まゆ「ごめん…なさい……プロデューサー…さん」
P「まゆゥゥゥゥゥゥゥぅぅぅーーーーー!!!」
まゆ「……!」
P「ここかァ!!」
ガタッ
まゆ「……あ…」
P「まゆ…!」
まゆ「プロ…デューサー…さん…プロデューサー、さん……プロデューサーさん…!」
P「大丈夫か?俺が分かるか!?」
まゆ「はい…はい……っ!」ギュッ
P「よし、脱出するぞ…!」
まゆ「あ……す、すいません、離して…ください」パシッ
P「な……!」
まゆ「まゆはダメ…なんです。まゆは貴方の隣に立てるような女じゃ」
P「それなら俺だって…本当はお前の隣に立っていいような男じゃない。俺は本当に浅はかだった。お前の覚悟に気付いてやれなくて…お前がどんな決意の上で俺に尽くしてくれてたのか、お前がどれだけ俺を想ってくれてたのか………調子に乗って自惚ていた……本当に申し訳なかった!」
まゆ「…っ、いいんです……その、言葉だけで…まゆは……まゆは……っ」グスッ
「早く脱出するぞ!この階ヤヴァイ!煙とかもうヤヴァイ!!」
P「あ、はい!まゆ、外に出たら今度こそ俺の本心を伝えたい。聞いてくれるか?」
まゆ「はい……!」
「よっしゃ行くぞ!」
P「あ、ちょっと待ってください!!」
「何だよ!」
P「確かこの辺りに手帳とスマホと財布とアレが…」
「あ、俺も手帳とか忘れた。写真で頭がいっぱいだったわ……ちょっと取ってくる」
まゆ「……」
P「いや手帳ってかなり大事なんだよプロデューサーやってるとさ。折角だし財布とかも持って行こうかなって……まゆのはコレだよな?」
「取ってきたぞい。ついでにちーちゃんの下着とか色々」
P「歌姫の下着…大胆だな」
まゆ「……」ニッコリ
P「じょ、冗談だよハハハ……ってかそろそろ本当にまずいな。これ抜けられるのか?」
「俺は7分くらい息止められるし大丈夫じゃね?お前も5分くらいならイケるだろ。駆け抜けるぞ」クルッ
ガシッ
P「……先輩、何で連れてきたんですか」
「え?……うぉ!?どうして来たんだよ!?」
ボソボソ
「死ぬ時は一緒?お前と曽孫見るまで死ぬつもりは無いって、いつも言ってるだろ」
カァァ
P「後でやれバカップル」
「お前ままゆ背負え、流石にその子には何分も息止められないだろ」
P「そうですね…乗り心地悪いけど我慢してくれ」
まゆ「あん…運んでくれるなら、プロデューサーさん、お姫様抱っこ……」
P「荷物もあるんだ無茶言わんでくれ……よし、できる限り顔は伏せて俺の背中につけてろ。行くぜ!俺のターン!」ダッ
「お前もな。顔は伏せて煙は極力吸わないように……Are you ready?」
i'm lady
「始めよう!!!」ダッ
───4分経過───
「「だっしゃオルァァァ!!」」ドガァ!
P「ゼハー、ゼハー…結構ギリギリだったっっ!息止めながら走るのはまた違うな……!」ハァハァハァ
「んんーんんんんんんんんんん(意外と余裕で帰ってこれたな)」
P「な、なんともないんですか……?」
「……プハ、鍛え方が違う」
P「化け物め…」
まゆ「……」グッタリ
P「……まゆ?」
まゆ「……」
P「お、おい。まゆさーん?」ユッサユッサ
まゆ「…………」
「……息止まってね?」
P「じ、人工呼吸!」
「お、おう!がんばれ!」
P「まゆ、死ぬな…死ぬな……!」ギュッ
ガシッ
チュッ
P「ん?んむむっ!?!?」
まゆ「……ぷは…ふふ……どうでした、か?まゆの演技」ニッコリ
P「な、お、心配させやがって…今はそんな状況じゃ…………はぁ。無事でよかったよ」
まゆ「プロデューサーさんが…来てくれましたから……嬉しい…やっぱりまゆの運命の相手はプロデューサーさん…、もう離しません……!」ギュッ
P「……今まで突き放したりして悪かった。本当に、悪かった」ギュッ
まゆ「はい…はい……!」
P「俺はお前が好きだ。大好きだ。誰よりも何よりも愛している」
まゆ(あぁ…プロデューサーさん……まゆはその言葉をどれだけ待ち続けたでしょうか……嬉しい…嬉しい……!)
P「それで、改めて言わせて欲しい。今度こそ本心だ。誤魔化すつもりもない、1から10まで本当の本当に本音だ」
まゆ「……はい」
P「俺と結」
ポンッ
「あん?」
\チョットオハナシキカセテクダサイ/
「……」
P「……」
ちひろ「それで?」
P「消防士の方と警察官数名にしこたま怒られました。」
ちひろ「ロケは延期……ですよね。いつからです?」
P「……連絡は入ってる筈ですよねぇ…?」ピキピキ
ちひろ「ちひっ……!す、すみません犯さないでくださいぃぃ…!!」
P「…まぁいいでしょう。そして今から俺は告白します邪魔しないでくださいね」
ちひろ「……はい?」
ガチャッ
P「俺だ!あの時は結局事後処理とかごちゃごちゃして言えなかったんだ!好きだ結婚してくれ!!!」
「……お前やっぱりそっちのケがあるのか?」
P「なんでアンタだよオォオオォォォオォ!!!!!」
まゆ「まゆは……こっちです…よぉ。プロデューサーさん…」
ちひろ「!?」
P「…………居たのか」
まゆ「えぇ…ずっと」
P「そうか、じゃあ改めて聞いてくれ」
まゆ「……はい」
P「この前言ったが、誰よりも何よりもお前を愛してる」
まゆ「…はい」
P「……結婚、してくれ」
まゆ「はいっ♪」ニッコリ
P「……で、この箱なんだけど…」スッ
「それアレか、火事の時手帳とかと一緒に持って脱出したやつ」
P「えぇ。……開けてみてくれるか?」
まゆ「……ふふ、蝶々結びの…指輪ですよねぇ」
カパッ
まゆ「ほら……カワイイ」
P「!?」
まゆ「実は…あの日見たんです。ロケに向かう前日に……プロデューサーさんが指輪を選んでたのを…うふふ………それで、あまりに嬉しくて飛行機の中で…うふふふっ」
P(それでか……)
まゆ「それに…実はずっと見てたんですよぉ。あの日も…その前の日も……自分はプロデューサーさんを傷付ける最低な女だと分かっていても…”スキ”を抑えられなくて……」
P「……そういえば電気を浴びたような」
まゆ「”スキ”を抑えられなくて…」
ちひろ(目が怖かったです)
P「ということで今日は仕事切り上げてまゆとしっぽりくつろぎます。それじゃ」
ちひろ「おい」
まゆ「……」ニッコリ
ちひろ「…どうぞ~」ァハハ
P「シートベルトしめたな?しゅっぱーつ」
まゆ「……プロデューサーさん、まゆは貴方のモノ。貴方はまゆのモノ、ですよぉ?」
P「急にだな…おう。お前は、俺のモノだ」
まゆ「はい♡」
P「トップアイドルになっても。俺のモノだ」
まゆ「まゆはずーっとプロデューサーさんと一緒です。まゆがトップアイドルになっても、ずっとこの運命の赤いリボンは繋がってます♪うふ」
P「そうだな…そうだといいな」
まゆ「……やっと、2人きりになれましたねぇ」
P「まぁ、車の中だし」
まゆ「車内って意外と狭いんですね。でも、まゆは狭いほうが嬉しいです。だって…プロデューサーさんの近くにいられますから」
P「それについては同感だ。まゆの近くは俺だけだ。他の男は許さない。先輩でもな」
まゆ「うふ…嫉妬してくれてるんですかぁ?」
P「うるせーやい。本当は先輩と事務所に来ただろ…相変わらず歌姫を背中に背負ってたけど」
まゆ「近くで会ったんですよぉ……ねぇ、プロデューサーさん」
P「ん?」
まゆ「……イケナイ事、しませんかぁ?」
P「……」
まゆ「ねぇ……まゆはいつだって準備オッケーですよ、プロデューサーさん…?それに、密室に2人きり誰にも邪魔されない場所……です」
P「…その内、な」
まゆ「…いけずですねぇ、ふふっ」
P「童貞の業なんだ。察してくれ」
まゆ「じゃあ…ずっと、まゆだけを見ていてください」
P「言われなくても俺にはお前しか見えてない。アイドルとプロデューサーという関係なら別だが」
まゆ「……ふふ、その辺は許してあげます。少しだけ…ね♪」
P「……こんな未熟な俺を、愛してくれてありがとう」
まゆ「…お互い様ですよぉ……うふふっ」
P「俺、お前に釣り合うような立派なプロデューサーになってみせる。絶対トップアイドルに導いてみせるから…」
まゆ「じゃあ、まゆは貴方をトッププロデューサーに導いてあげる…なんだってしてあげる……だから、これからもいっぱい可愛がってください…」ギュッ
P「あぁ…」
まゆ「まゆの人生はもう、貴方のモノなんですから、ずーーっと貴方好みのまゆにプロデュースしてくださいね?」
P「……お前の心も体も俺のモノだ」
まゆ「まゆを貴方に縛り付けて。貴方から離れないように……」
P「あぁ、代わりに…俺の残りの人生を全部捧げるよ」
まゆ「……嬉しい…本当にまゆの全部をもらってくれるんですね。まゆに貴方の全部をくれるんですね…」ウットリ
P「あぁ。ずっと一緒だ…ずっと」
杏(車で寝てたら出て行くタイミング失っちゃったよ)
P「まゆ…」
まゆ「プロデューサーさん…」
P「幸せにしてみせる…俺だけのまゆ……」
まゆ「はい…♪幸せに…してください」
P「………………はぁ、勢いで言いすぎた。恥ずかしい」
まゆ「うふふ、嬉しかったですよぉ」
P「2人きりだったからいいさ」キリッ
まゆ「すいません、どうやら2人きりじゃなかったようです…」チラッ
P「え?」チラッ
杏「えへ」
終焉
なんだこれはお疲れ様でした
パッションが熱暴走し始めたのでちょっとだけ休憩します。昨日近くで火事がありました。
半ば無理矢理カキコ100レス達成やったね前川さんのファンキー
休憩終えるまで失礼
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