五月。桜の花びらが散り、青々とした葉っぱが姿を見せるころ。
暖かな陽気はまさしく春といったところで、昼食を終えたばかりのあなたは脳を蕩けさせるような眠気を感じている。
次の授業までは十分に時間がある。一眠りすることくらいはできるだろう。
そう判断し、あなたが腕を枕代わりに安らかな眠りにつこうとしたところで、すぐ傍に人が立っていることに気づく。
「あの、ちょっといいですか?」
二度瞬きをする。ぼんやりとしていた視界がクリアになり、あなたはようやく声をかけてきた人物の全貌を知る。
そこにいたのは――――……
>>3
1.緑色のリボンをした、明るい髪色の少女だった
2.赤色のリボンをした、大人しそうな少女だった
3.青色のリボンをした、妙な発音をする金髪の少女だった
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436624923
2
2.赤色のリボンをした、大人しそうな少女だった
あなたの前に現れたのは同級生の小泉花陽だった。あなたと彼女はそれほど親しいといえる仲ではない。
同じクラス――そもそも2年生は1クラスしかない――のため全く会話がない訳ではないが、互いに進んで関与することはない。
ただのクラスメイトというのが、あなた達の関係を最もわかりやすく表現できるだろう。
――なにか、用だろうか。
さて、そんな「ただのクラスメイト」の小泉花陽がわざわざあなたに話しかけてきている。
あなたはあくびをかみ殺しながら、居住まいを正した。
花陽「その、あなたって部活とか、入ってなかったよね?」
肯定する。運動が嫌いというわけではないし、音楽や美術に対しても苦手意識はない。同時に、特別やりたいということもなかった。
花陽「そ、それじゃあ、スクールアイドル、やってみませんか?」
――はい?
詳しく話を聞けば、小泉花陽の所属するアイドル研究部は新しい部員を募集しているらしい。
新入生だけでもいいのではないか、とあなたが不思議に思っていると、小泉花陽は困ったように笑いながら
花陽「どうせならいろんな人にも声をかけてみようってことになっちゃって」
あなたの脳裏に、生徒会長の姿が思い浮かぶ。あの人ならば、言い出しそうだ。
そういうわけで、アイドル研究部は様々な生徒に声をかけているらしい。あなたにも、その話が回ってきたというわけだ。
しかし、スクールアイドル。
あなたはわずかばかりの時間を思考に費やし、小泉花陽に向けていう
>>7
1.いいよ
2.少し考えさせて欲しい
3.私にはちょっと無理そうかな……
1
1.いいよ
――いいよ
花陽「そうだよね、いきなり言われても……いいの!?」
あなたはあれこれ迷うのが好きではない。時間の無駄だと感じてしまうからだ。
答えを出すのは早ければ早いほど良い。正解であればそれでよし、間違っていたとしても正す時間は十分に取れる。
本当にスクールアイドルができるかどうかは、小泉花陽があなたを誘っている時点で気にすることではない。
少なくとも、彼女はあなたに程度はどうあれ期待して声をかけたのは間違いない。
――こんな自分でいいのなら
花陽「ううん、ありがとう。私、嬉しい」
それで、とあなたは切り出す。
スクールアイドルを始めるのはいいが、これからどうすればいいのだろうか。
花陽「あ、それじゃあ、放課後に屋上へ来てもらってもいいかな。流石に練習はできないけれど、紹介はしたいから」
――放課後に、屋上ね。
あなたはオウム返しに呟いて、放課後の予定に書き加える。
どうなることやら。あなたは何かが始まるような予感を覚えながら、壁に掛かった時計を見やる。
どうやら、一眠りする時間はなくなってしまったようだ。
142
189
ロリ巨乳のイメージで行きます
放課後。
教室内にはまばらに人が残っている。大多数は足早に出て行くが、なかには残って勉強をしているものもある。
そんななか、あなたは一人荷物をまとめている。といっても鞄に教科書の類を詰め込むだけだ。
俄かに重くなった鞄を肩にかけ、あなたが教室の外へと足を向けると、不意に声をかけられる。
あなたに声をかけてきたのは――――……
>>19
1.小泉花陽だった
2.小泉花陽と仲の良い、ショートカットの少女だった
3.特徴的な赤毛の、ツリ目の少女だった
3
3.特徴的な赤毛の、ツリ目の少女だった
「ちょっといい?」
振り返るとそこには赤毛の少女がいた。彼女もあなたのクラスメイトの一人で、小泉花陽と同様にあまり交流がない。
彼女もスクールアイドルをやっている。ファンの中学生からいわゆる出待ちをされているところを何度か見かけたことがある。
西木野真姫。それが彼女の名前だ。
真姫「花陽から話は聞いてるわ。一緒に行きましょ?」
特に断る理由もなく、あなたは二つ返事で了承する。
あなた達は連れ立って教室を出る。着替えのために部室へ寄るという西木野真姫に、あなたは大人しくついていく。
そうして、沈黙が生まれる。交流がなかったせいか、よそよそしさが生まれている。
あなたはこの空気をどうにかすべく、意を決して西木野真姫に話しかけた。
>>27
なにか話題
↑
今日はここまで
趣旨としてはアイドル研究部の面々と交流しつつラブライブ出場を目指す感じで
恋愛的な要素はたぶん入らない
――映画とか、ドラマって見たりする?
あれこれ考えて無難と思える話題をあなたは口にする。
相手が普通の女子高生であれば特定のテレビ番組の名前を出すが……西木野真姫はいわゆるお嬢様だ。
あなたの偏見だが、教養のある人物はあまりテレビを見ていないイメージがある。
真姫「そうね……。見ないってわけじゃないけど、数は少ないわね」
――どんなの見るの?
真姫「基本的に俳優で選ぶから、特定のジャンルに拘ったことはないわね。○○って俳優」
その名前は、あなたにも聞き覚えがあった。ハリウッドを中心に活躍している人物で、来日するたびに話題となっている。
あなたが意外に思ったのは、特定の人物を追っかけているということであった。
日本にも○○が出ているからという理由でドラマや映画を見る人は少なくない。が、それは西木野真姫に対して抱いていたイメージとは異なっている。
あなたが素直にそう口にすると、彼女は軽く笑みをこぼした。
真姫「別に、その俳優が特別好きって訳じゃないの。ただ、どんなに良いお話でも演技が下手だと耐えられないじゃない」
理解できなくはない。新人特有のものであればまだ我慢できるが、なかには長く続けていても下手なものもいる。
そういったものは本当に耐えられない。素人目だからこそ、批判できることもある。
まぁそれを口にすることは殆どないが。不用意に口を開いたところで災いしか寄ってこない。
そんな会話を繰り広げつつ、あなたたちはアイドル研究部の部室を経由し、屋上へ到達する。
屋上は無人だった。どうやらあなた達が一番乗りらしい。
真姫「少し早すぎたかしら」
などといいつつ、真姫は水筒やタオルを日陰に置くと、地べたに腰をつけた。軽く足を広げると、不意にあなたの方を見る。
真姫「柔軟、手伝ってもらっても良い?」
お安い御用だ、とあなたは真姫の後ろに回る。肩甲骨の辺りに手を置き、ゆっくりと押し始めた。
あなたの柔軟性 >>34のコンマ(高いほど柔らかい。00は100)
あ
あなたの柔軟性(94:とても柔らかい)
真姫「ん、ありがと。それじゃあ、あなたの番ね」
真姫の柔軟が終わると、あなたは比較的強引に柔軟の体勢を取らされる。
が、あなたの柔軟性はあなたの誇るべき長所の一つでもある。
何の補助もなしに180度の開脚を披露して見せると、背後に立つ真姫から小さく感嘆の声が上がった。
真姫「凄いわね。何かやっていたの?」
>>36
あなたのスポーツ歴(なしも可)
あなたの運動能力>>37のコンマ(00は100)
テニス
ん
――テニスを少々
あなたは過去にテニスクラブに所属していたことを打ち明ける。自惚れでなくそれなりの才能と実力があったといえる。
あなたの柔軟性はその頃に培われた。怪我を回避するべく、柔軟性の向上を義務付けられたのだ。
真姫「……やめちゃったの?」
中学生に上がるころに、とあなたは返答する。
あなたは発育の良い子供だった。身長ではなく、女性としての発育がだ。第二次性徴はクラスの誰よりも早く訪れ、あなたの身体を女性のそれに仕立て上げた。
様々な意味で注目を集めた。特に、性に目覚めたばかりの男子からは。
テニスはそれなりに激しい動きをするスポーツだ。となれば、女性らしさを象徴する部分は当然ゆれる。そして、それを目当てにするものも少なくはなかった。
そういったものに嫌気がさして、あなたはテニスから遠のいた。まぁ胸の成長のせいでプレイしにくくなったというのもあるが。
以降は日課となったストレッチやランニング等で柔軟性や運動能力の維持に努めている。
真姫「そう……。なら、ダンスには期待できそうね」
少し喋りすぎたとあなたは反省する。クラスメイトとはいえ、あまり親しいといえない人物にする話ではなかった。
あまり深く切り込んでこない真姫に感謝しつつ、あなたはスカートについた土ぼこりを払った。
酉置き
ちっちゃい癖に高性能な主人公になったなぁ
今、あなたの目の前には8人のスクールアイドルがいる。
三年生の高坂穂乃果、南ことり、園田海未。
同級生の小泉花陽、星空凛、西木野真姫。
一年生の高坂雪穂、絢瀬亜里沙。
あなたは今、自己紹介を終えたばかりだ。期待と歓迎と、わずかばかり胸に集まる視線を感じている。
彼女達はこれから練習を始めるようで、あなたは自由に見学していいといわれる。
少し距離を置いて眺めるのもいいし、邪魔にならない程度に誰かに近づくのもいいだろう
>>46
上記の8人から誰か1人 またはなし
ことり
あなたは柔軟をする南ことりに近づいた。
彼女もあなた同様身体が柔らかいらしく、難なく開脚をこなしている。
ことり「えっとぉ、何か用ですか?」
――――……
1.アイドル研究部について尋ねてみる
2.衣装について尋ねてみる
3.何か自由に
1
――アイドル研究部って、これで全員なんですか?
あなたは無難にアイドル研究部について尋ねて見ることにした。
アイドル研究部は名前の通りの部活らしく、部室にはスクールアイドルからプロのアイドルまで様々なDVDやCDがあるらしい。
アイドル研究部に所属するスクールアイドルは、現時点では屋上にいるので全部だ。
ことり「そうだよ。なにか気になることでもあったかなぁ?」
――いつも照明とかやってる方たちは……
ことり「ヒデコちゃんたち? ヒデコちゃんたちは手伝ってくれているけど、アイドル研究部の部員ではないんです」
聞けば、完全なる善意でアイドル研究部の支援をしているらしい。
昨年あなたが参加した学校周辺の雪かきも、あの三人組が主導していたという話だ。
ことり「他に聞きたいことはあるかな?」
>>55
1.衣装について
2.自由話題
3.いや、特にない
1
――衣装、作ってらっしゃるんですよね
あなたはステージで見る華やかな衣装を思い出し、それを製作しているの目の前の南ことりであることを思い出す。
基本的に、スクールアイドルは全てを自分達で揃えなければならない。作曲家や作詞家、デザイナーに依頼を出せるほど部費は与えられないのだ。
だからこそ、オリジナルの曲や衣装を作れるスクールアイドルは注目される。多くが既存曲のコピーやアレンジであるからだ。
ことり「そうだねぇ。いろんな人に手伝ってもらってるけど、私がメインでやってるよ」
――服……ファッションに詳しいんですか?
ことり「詳しいってほどじゃないけど……。もしかして、胸の問題?」
はい、とあなたは頷く。
あなたの身長は、同年代と比べてかなり低い。事実、昨年まで中学生であった高坂雪穂や絢瀬亜里沙と比べても10cm以上の差が存在する。
それに対して胸、あるいは尻は無駄に大きく成長している。背丈に合わせた服を買えば、必ず胸元が苦しくなる。
かといってサイズの大きいものが合うわけではない。デザインの問題もある。
ことり「そうねぇ。……あっ、じゃあ一緒に見に行ってみる?」
――いいんですか?
ことり「うん! 親睦も兼ねて、行ってみよう?」
ことり「えっと、>>59」
1.練習おわりにどうかな?
2.今度の日曜日はどう?
今日はここまで
「あなた」が少し喋りすぎな気がしないでもない
おつ
あんかは1
乙です
スレタイ的に世界樹の迷宮っぽくなると思った
>>62
wizardryをTRPG風にしたやる夫スレを参考にしてるからその名残だね
日付変わるぐらいに始められたらいいなと思っている
ことり「練習終わりにどうかなぁ。思い立ったが吉日って言うし」
――ええ、大丈夫ですよ
練習後は特に予定がない。財布にもそれなりの金額が入っている。問題はないだろう。
ことり「それじゃあ決まりですね。楽しみにしてるね」
こちらこそ、とあなたは頷いた。
練習終わり。あなたとことりは本来の帰路から外れショッピングモールに向かっている。
もちろん、さきほどの約束を果たすためだ。唯一ついうことがあるとすれば、あなた達二人の他にもう一人連れ立っていることだ。
あなたとことりのわずか先を行くその後姿。それは――――……
>>68
アイドル研究部の誰か一人
凛
凛「にゃんにゃにゃんにゃにゃーん」
陽気に鼻歌を歌う星空凜だ。服を見に行くと言ったところ、凜も行くにゃーとあなた達についてきた。
凜は小柄でかつ可愛らしい、少女らしいセンスを持っているらしい。
誰よりも女の子らしい、とは隣を歩くことりの言。衣装担当がいうのであれば、期待はできるのだろう。
しかし、あなたの趣味合うかどうかは別問題。
あなたはどちらかというと――――……
>>70のコンマ(低ければ可愛らしい、子供っぽいものが好き、高ければ格好良い、大人っぽいものが好き)
>>71のコンマ(あなたの外見。低ければ可愛い系(童顔)、高ければ美人系)
ん
さ
あなたは可愛らしいファッションが大好きである。キッチリ決めるよりはゆったりとした余裕のあるものが好きで、特にフリルのついたものを好む。
いわゆるロリータファッションというもので、そのためか身長が低いのもあまり気にしていない。
凜の好みとは傾向が一致しているし、ことりもどちらかといえば可愛らしいものを好む。
あなたの期待は自然に膨らんでいき、足取りは随分と軽いものとなっている。
凛「あ、そういえば!」
不意に凜があなたに振り返る。いいことを思いついたといった様子で立ち止まる。
凛「どうせなら名前で呼んで欲しいにゃ」
――名前?
なにがどうせ、なのかはわからないが。
あなたはアイドル研究部の皆を苗字で呼んでいる。同級生である三人にはタメ口だが、先輩の三人や後輩の二人には敬語を用いている。
凛「これから一緒に活動するんだから苗字なんて駄目だよ。ほら、凜って呼んでみて?」
――え、えーっと?
ことり「それなら、ことりも名前で呼んで欲しいなって」
まさかの追撃。アイドル研究部は先輩禁止なんだよ、と浮かべる笑みにはどこか凄みがある。
追い詰められたあなたは――――……
>>73 コンマ(50以下なら呼び捨て 51以上はちゃん、さん付け)
ちゃんさん
――えっと、凛?
凛「はいにゃ」
――こ、ことり……?
ことり「はい、よくできました」
あなたがどもりながらも呼び捨てると、ことりがあなたの頭をなでた。それを見た凜が便乗し、あなたは二人に撫で回されている。
スキンシップの多い人たち。それがあなたのアイドル研究部の皆に対する印象である。あの西木野真姫でさえ、結構な頻度でボディタッチをする。
頭をなでられるのは嫌いではない。が、扱いが高校生ではなく中学生に対するそれであるのは抗議したいところ。
あなたは少し乱暴に手を振り払うと、先頭に立って歩き出す。背後からは小さく笑い声がしていた。
短くて申し訳ないが今日はここまで
「あなた」の家庭環境とか家族構成とか書いてくれれば適当に採用する
>>79
「あなた」の髪の長さ、髪型
長めのサイドテール
ことり「これ、可愛いかも……。でもこっちも……」
――長い
凛「スイッチが入ったことりちゃんはあんな感じだにゃ」
服屋に入ったのが一時間ほど前。様々な衣服を取り揃えるここで、ことりのテンションが上がるのにそう時間はかからなかった。
あなたと凛は、ことりのもってくるものの試着で忙しく、自分で見回ることが出来ていない。
しかし流石は衣装担当といったところで、どれもセンスがいい。なかにはあなたの好みと一致しているものもある。
そのなかからあなたはいくつか購入することが出来る。
財布の中にはちょうど――――……
>>84
1.1着だけ買える金額が入っている
2.数着買える金額が入っている
3.結構な額が入っている。金銭面で心配事は不要だ
2
2.数着買える金額が入っている
数着であれば十分に買える金額が入っている。1着は練習着用に買うとして、後は値段にもよるが2着は買えるだろう。
凛「あなたはどれにするか決めた?」
――だいたいは
あなたはそういって自分好みの衣服をいくつか取り分ける。そしてそれに順位をつけて1位と2位のものを買うことにする。
問題は練習着である。デザインもそうだが、動きやすさを考慮しなければならない。
学校指定のジャージを用いることも考えたが、これからの季節は辛いものがある。
可愛くて、動きやすくて、できれば通気性のいいもの。
凛「練習着のオススメ?」
迷ったあなたは、スクールアイドルの先輩である凛に相談を持ちかけた。
どういった練習をしているか知っているものに尋ねるのが一番だろう。
凛「んー、ことりちゃんに聞いた方がいいんじゃないかにゃー?」
一理ある。ここは――――……
>>88
1.それでも、凛に選んでもらう
2.ことりに選んでもらう
2
文章が思い浮かばないので今日はここまで
凛の言うとおり、ことりに選んでもらうことにしよう。
あなたは凛から離れ楽しそうに、しかし真剣な表情で服を眺めることりを呼び止める。
ことり「どうかした?」
――練習着によさそうなものはないだろうか
優先度は動きやすさ。特に、胸の辺りに余裕のあるものが良い。運動するのであれば、息苦しくない方が良い。
そして、できれば可愛くて涼しいものを、とあなたは注文する。
ことり「んー……。ちょっと待っててね」
ことりは手を止め、しばらく考え込む。少し時間がかかりそうだ。
特に、手伝えることもありそうにない。サイズはすでに伝えてあるから問題ないだろう。
で、あれば。
何か礼の品を用意するのがいいだろう。今回はあなたのわがままに付き合ってもらったのだから。
>>100
何を買うか。(あまり高価でないもの)
テニスで使う手首サポーター 汗ふくのに便利
あなたはふらりとスポーツウェアのコーナーに踏み入る。
ふと目に付いたのはリストバンド。値段もそう張らないし、身に着けやすいものだ。デザインも様々。
そのなかに猫とことりがデザインされたものがあった。
――これ、いいかも
こういうのは直感が大事だ。あれこれ悩むよりも、自分がいいと思ったものを。
あなたは二つを手に取り、レジへまっすぐに向かう。二つを別々に包装してもらい、服屋へ戻る。
ことりもちょうど選び終えていたところだった。
ことり「こんなの、どうかなぁ。あなたに似合うと思うんだけど……」
あなたが見せられたのは脇の辺りに深くスリットの入ったものだった。
といっても、サイズが少し大きめで、あなたが着た場合は露出するのはわき腹程度。スリットのせいか全体的にゆったりとした雰囲気だ。
反面、デザインはいたってシンプル。白地に薄いピンクの花があしらってある。きらびやかさはないが、楚々とした可愛さがある。
――ちょっと、着てみます
あなたはことりから服を受け取り、試着室に入り込む。手早く着替えてみると、少しだぼつくが随分と着やすいものだった。
軽く両手を動かし、その場で一回転。動きを阻害することもない。
流石、というべきか。あなたはことりの目に改めて感嘆しながら元の服に着替える。
試着室をでると、ことりと凛が並んでいた。
ことり「どうだった?」
――よかったです
凛「もう着替えちゃったのー? 見たかったのに」
明日のお楽しみに。あなたは凛に継げて、もっていたリストバンドを二人に渡す。
――今日はありがとうございました
凛「リストバンド……。もらっていいの?」
――付き合ってもらったお礼だから
そんなに高いものでもないから、遠慮なく受け取って欲しい。
あなたがそういうと、二人はどこか渋い表情を見せる。
ことり「えっとね、気持ちは嬉しいんだけど、お礼とかそういうことはあんまり考えて欲しくないっていうか」
――へ?
ことり「私たちはまだ知り合ったばかりだけど、でもやっぱり友達というか仲間だと思うの」
凛「今回はいいけど、助けてもらったときにお礼ばっかりしてたら大変にゃ」
ことり「そうそう。困ったときはお互い様なんだから。……あ、でもこのリストバンドは大切にするよ、ほんとだよ?」
慌てて繰り返すことりに思わずあなたは吹き出してしまう。
彼女たちの言うとおり、あなたはどこか二人に対して……アイドル研究部の面々に対して壁を作っていた。
些細ではあるけれど、確かに存在する壁。いきなりなくすことはできないけれど、ゆっくり壊していくことならできるだろう。
――えっと、じゃあ、またなにかあったらお願いします。ことり、凛
凛「まかせるにゃ」
ことり「はい、私も頑張ります!」
にっこにっこにー
花陽
安価の出し方まずかったね
>>103のメンバーはこのss上での現在のアイドル研究部(ことほのうみ、まきりんぱな、ありゆき)のつもりだった。今回はこのまま行く
あと能力値について
目安としては80以上が個人競技において全国大会等で優勝するレベルだと思ってください
90以上がいわゆる超高校級、100はアインシュタインとか室伏とかそんなレベル
ちなみに凛は運動能力が85くらい
あくまで目安だけど
朝。アイドル研究部にも朝練はある。学校が始まる前に神田明神で行っているらしい。
というのも、今はロードワークをメインに行っているかららしい。新入生はつい先日まで受験生ということもあり、体力が落ちている。
ステージの上に立つというのは過酷なことだ。ダンスの激しさはもちろん、スポットライトにも体力を削られる。
さて、そんなわけであなたは神田明神に向かっている。時刻は午前6時前。辺りは清々しい空気に包まれている。
それとは反対にあなたの雰囲気は暗い。足取りはどこか覚束なく、まぶたは半分閉じかけている。
あなたはどちらかといえば夜型の人間で、早起きは苦手だった。今でさえ、半分は夢の中だ。
あっちへふらふらこっちへふらふら。事故にあわないのは早朝故に人と車の通りが少ないからだ。
それでもあなたはしっかりと目的地へと到達する。男坂と呼ばれる長い階段。
あなたが欠伸をかみ殺しながら怪談を上っていくと、不意に変なもの見る。
背丈の低い――あなたよりは高い──女性。変な形の尖った帽子を被り、きょろきょろとあたりを見回している。
有体にいって不審者。だがどこかで見たことがあるような……。
あなたはほんの少しだけ思考をめぐらして、すぐに打ち切る。眠気が酷く、記憶領域が仕事をしない。
――おはようございまーす……
とりあえず挨拶だ。挨拶は不審者の悪事を抑止するとかなんとか。まぁ挨拶をしておけば間違いない。
「おっ!? お、おはよう……」
あなたが軽く頭を下げながら女性の横を通ると、なんと挨拶が返ってきた。ちらりと顔を見てみれば、マスクとサングラスで覆われている。
如何にも不審者然とした女性の視線(特に胸辺りに向かう)を感じながら、あなたは階段を登りきる。
―― 一番のり
携帯で時間を確認すれば、確かに予定されていた時間より少し早い。まぁ他の面々も直に来るだろう。
そうしてあなたが適当なところへ腰を下ろすと、先ほど上ってきた男坂が目に入る。
先ほどの女性は、もういない。
いったいなんだったのだろうか。
朝練の始まりは柔軟からだった。ロードワークとはいえ、怪我をする可能性は低くする必要があるとは海未の言。
あなたはアイドル研究部の面々を呼び捨てることになった。ことりと凛から波及し、全員にその方がいいと求められた。
仲良くしたくないわけではないので承諾したというわけだ。
――そういえば
と、あなたは柔軟のペアとなった花陽に話しかける。さきほどの女性についてだ。
どこかで見たような気がする。服装の特徴を含めて説明すると、花陽は乾いた笑みをこぼす。
花陽「たぶん、にこちゃんかなぁ……」
――にこ? 矢澤にこ?
花陽「うん。にこちゃんが変装するときって、そんな感じだったから」
矢澤にこ。アイドル研究部の創始者ですでに音ノ木坂は卒業している。
どこかのプロダクションにスカウトされたという噂を、あなたは聞いたことがある。
花陽「たぶん、こっそり様子を見に来てたんじゃないかな。にこちゃん、心配性だから」
――なるほど
卒業後にやたらと顔を出すOBOGのようなものだ。今回は卒業後間もないためこっそり見守ることにしたのだろう。
一通りの練習を終え、これから学校へ向かうところ。
いち早く準備をこなしたあなたには少しの時間がある。
メンバーの誰かと会話するのもいいし、しないのもいい。
>>114
ことほのうみ まきりんぱな ありゆき 希 の中から一人 あるいは なし
希
しかしこの主人公フィジカル強いけど頭のほうとかダンス適正とかどうなんでしょうね
「あなたが新人さん?」
ふと、あなたは声をかけられる。振り返ればボリューミィな髪の巫女さんがいて、愉快そうにこちらを見ている。
その人の顔に、あなたは見覚えがある。かつて音ノ木坂で生徒会副会長を務めていた……
――東條希先輩
希「はーい。お久しぶり! っていってもあなたのことはよく知らないんやけど」
あなたも彼女について知っていることは少ない。アイドル研究部の一員であったことと、副会長であったことだけ。
委員会の都合上、顔を合わせる機会は何度かあったがそれくらいである。
希「それで、あなたが新しく入った子でええんよね」
――まぁ、そうですね
希「やん、他人行儀。もっとフレンドリィにいこ?」
──えっと、何か?
希「んー、特に用はないんよ。新しく入った子がどんな子なのかなーって気になって」
そこで視線が胸に移る。さっきといい今といい、やたらと胸を見られる日だ。
希「ま、悪い子じゃないみたいで良かったってところかな。あなたも、何か困ったら相談に乗るよ~? うち、ここで巫女さんのバイトしてるから」
なにかよくわからないが、気に入られたみたい。
飄々としている人だが、たぶん悪い人ではないのだろう。
あなたは希に別れを告げると、準備を終えた皆の下へと戻った。
-------------------
>>115
現状ダンスは技術的なところでは得意、才能があるといえるレベルです。音楽に合わせて踊れるかどうかは別
ステータス的な判定は後2回あり、頭の判定はそのうちの1つです
さて、はて、早いものでお昼休み。
あなたはお弁当を────……
>>121
1.自作弁当を持参している(>>121のコンマ判定)
2.家族が作ったものをもってきている
3.購買で済ませている
───────
残り二回の判定は確実に行われる判定ですので、こういった選択肢による判定は含まれません
今のとこだと、ダンスの才能というより、
体を思い通りに動かす体操の才能って言ったほうがいい感じかな?
1
あなたは鞄の中から自作の弁当を取り出す。
ほぼ寝ぼけながら作ったものだが……。蓋を開けてみるといつもと変わりないものが並んでいる。
今まで数えるのも馬鹿らしくなるほど包丁を握ったのだ。たとえ寝ぼけていてもこの程度は造作もない。
あなたが一人、弁当の出来に満足していると、誰かがあなたの隣に立った。
それは────……
>>127
1.花陽だった
2.真姫だった
--------------------
>>120
そんな感じです
運動能力、柔軟性の両方が高かったので。どちらか一方が低ければまた違いました
1
afk
23時までには戻ると思う
花陽「お昼ご飯、一緒に食べない?」
あなたの隣に立ったのは花陽だった。手には弁当箱を持っている。
断る理由もない。机を軽く拭いて、どうぞと促す。
花陽の弁当はおにぎりだった。おにぎり以外もあるが、目を引くのはおにぎりだろう。
数にして3つ。サイズは通常のものの倍はあるだろうか。よく食べるのは知っていたが、まさかこれほどとは。
花陽「さっきの授業、寝てたけど大丈夫?」
あなたがまじまじと花陽のおにぎりを見ていると、そう尋ねられた。
座席の関係上、花陽はあなたを見やすい位置に座っている。居眠りがばれたのもそのせいだろう。
ちなみに居眠りが大丈夫かどうかといえば────……
学力判定
>>131のコンマ 高いほど良い
はい
まったく大丈夫ではない。
あなたの成績はクラスでもしたから数えた方が早い。
今まで赤点はなんとか回避してきたものの、ぎりぎりのところだ。
だから居眠りなんてしてる余裕があるわけはないのだが、眠気には勝てなかったよ……
――いざとなったら頼らせていただきます
花陽「あはは……。凛ちゃんもおんなじ感じだから、うん。大丈夫」
いざとなったら真姫を頼ってもいいだろう。彼女は常にクラスのトップに立つ才女だ。
凛もことりも困ったときはお互い様といっていたし。
花陽「……そういえば、お弁当、自分で作ったの?」
――ん、まぁ
花陽「おいしそう……」
気づけばおにぎりがすでになくなっている。味わって……はいるのだろう。早食いとかではなく、食事という行為そのものが早い。
――……食べます?
花陽「いいのっ!?」
あなたはスッと弁当箱を差し出す。特に物珍しいものがあるわけではないが、味は保証できるだろう。
花陽「おいしぃ~!」
と、花陽は甘い嬌声をあげる。一見大人しいように見えたが、その認識を改める必要があるかもしれない。
もちろん、良い方向に。
放課後。部室へ行く前に音楽室へ来いと真姫に連れ出される。
話によれば今度ライブを予定しているらしい。地方自治体からの依頼で、ボランティアのようなものだと。
真姫「それで、あなたがどれだけ歌えるか知っておきたくて。パート分けとかもあるし」
――なるほど
あなたは人前で歌うことの気恥ずかしさを覚えながら、真姫と二人で音楽室へ入る。
真姫は早々にピアノを弾く用意をし、こちらに校歌の楽譜を渡してくる。
真姫「とりあえず歌ってみて」
あなたは真姫の伴奏で歌いだす。歌いなれている歌。けれど、人に聞かせるというのは緊張をもたらすもので、歌い終えるころにはじっとりとした汗が流れ出ていた。
真姫「――……」
――ど、どうでした?
真姫「そうねぇ……」
>>137のコンマ
あなたの歌唱力
そい
これは酷い
というところで今日は終わり
まぁ訓練しだいで79までは確実に伸びるので頑張りましょう
スマップ中居のような存在になるのもいいかも
今日は更新なし、だけど海の日の海未ちゃん短編をここに載せようと思っている
世界観としてはこのssと繋がっているけど、「あなた」は出てこない
専用のトリップで投下するので嫌な人はNGで
真姫「控えめに言って、物凄く酷いわ」
――…………
真姫「小学生の方がいくらかマシってところね」
と、あなたの歌唱力はどん底にあるようだ。あなたはそのことに少なくないダメージを受けつつ、どうすればいいだろうかと真姫に問いかける。
真姫「どうすればって、練習するしかないじゃない? あなた、練習を見る限りダンスは上手いから、その分歌の方に時間を割きましょう」
こともなげに真姫はいうが、あなたを支配する不安感がなくなったわけではない。
あなたは、あなたの歌のレベルが他人より遥かに劣っていることを自覚した。アイドルは踊ることもするが、やはりメインは歌だ。
やれるだろうか。
真姫「別に下手だっていいじゃない。上手いに越したことはないけれど、テレビにだって歌が下手なアイドルはいるわ」
ジャ○ーズとかに。
真姫「それに、下手なら上手くなればいいのよ。才能なんて、一流が超一流になるために必要なだけよ」
――そっか
あなたはありがとうと頭を下げた。衝撃の事実に思考がネガティブになっていたようだ。
真姫「まぁ、この真姫ちゃんに任せておきなさい。少なくともライブまでには聞けるようなレベルにはしてあげる」
――それはありがたい
真姫「だから、そうね。練習が終わったらもう一度ここに来ましょう。一人でできるレッスンも教えたいから」
衝撃の歌唱力テストを終え、あなたは屋上に来ている。
すでにメンバーは揃っていて、これから柔軟を始めるところだった。
今日は、あまり喋ったことのないメンバーと組むことにしよう。
>>164 亜里沙 雪穂 穂乃果 海未 の誰か
ほのか
にこ誕のやつ書いてるからもうちょっと待って
穂乃果「おお! やっぱり柔らかいねぇ」
ぐいーっと高坂穂乃果があなたの背中を押す。ぺたりと胸と腹が地面についたところで感嘆の声が上がる。
感情が読みやすい人だ、という印象をあなたは抱く。事実穂乃果は幼い少女のように喜怒哀楽がはっきりしている。
付き合いやすい人間だ。どうするべきかがわかりやすい。
穂乃果「ねね、やっぱりコツとかあるの?」
――日々の積み重ねですかねぇ
穂乃果「あ、やっぱり?」
などと雑談を交わしながら雑談を続ける。
さて、何か聞いてみようか
>>171
何を聞く?
age
うーむ
SDSのことでも突っ込んでみようか
―― 一つ、聞いていいですか
穂乃果「なーに?」
――秋葉原のライブが、最後なんですよね
秋葉原のライブ。三月に行われた、ラブライブの秋葉ドーム開催の試金石。
第二回ラブライブを優勝したμ'sの、ラストライブ。
あなたは一応、手伝いとして参加していた。あなた自身祭りごとは嫌いではなかったし、μ'sのことも応援していた。
だからこそ、あの秋葉原でのライブについて思うところがあるわけだが。
穂乃果「――μ'sとしてのライブは、そうだね」
――そう、ですか
あなたはファンとして、μ'sだけのライブを見たいという気持ちがあった。
スクールアイドル全体で行うライブというのは、なんというかμ'sらしいと一ファンながらに思ったが、それでも最後はμ'sだけのライブを行ってほしかった。
それを口にはしないが。ただの我がままだ。
他に何か聞いてみようか────……
>>174
新しいユニット名の話題とか
NGなら歌唱力の相談
――それじゃあ、ユニット名とか、どうするんですか
穂乃果「そうだねぇ……」
μ'sはもう存在しない。ここにいるのはただのスクールアイドルだ。
アイドル研究部という組織に属してはいるが、正式なユニットというわけではないはずだ。
穂乃果「凛ちゃんと一緒に考えてはいるんだけど……なかなか決まらないんだ。ユニットの組み方も今までと同じでいいのかなっていうのもあるし」
――変えるんですか?
穂乃果「えっとね。ちょっと有名になりすぎちゃったというか、うちで公演してくれないかっていうお話が結構来てて、それに対応するためにユニットをいくつか分けようかなって。まだ、決まりじゃないけどね」
そういったことをするスクールアイドルも、少なくはないらしい。かつてA-RISEは戦略としてテレビ出演を控えていたらしいが。
依頼する側としても流行に乗れる。スクールアイドルとしても知名度が上がる。金銭的なことを除けば、WIN-WINといえるだろう。
穂乃果「あなたも何か考えがあったらいってほしいな。いろんな意見がほしいし」
――了解です
今日はここまで
次、下校時
誰と絡むか
>>178
海未 雪穂 亜里沙の中から
亜里沙
練習が終わり、音楽室で真姫から歌唱力アップのためのトレーニング法を授かる。
千里の道も一歩から。地道に頑張ろうとあなたが決意を新たにしたところで、ふと色素の薄い髪の毛が見えた。
絢瀬亜里沙だ。練習が終わった後、先に帰っていたはずだが……。
亜里沙「あ、先輩。これから帰りですか?」
亜里沙は――雪穂ものだが――あなたを先輩と呼ぶ。以前から親交があったわけではないので妥当なところだろう。
ましてや彼女は入学して間もないのだ。上級生との距離の測り方というものを探っているのだろう。
――ま、そんなところ。そっちは?
亜里沙「忘れ物しちゃいまして……。どうせなら一緒に帰りませんか?」
恥ずかしそうに笑う亜里沙の提案に、あなたは了承の返事を送る。
わずかな時間だが、コミュニケーションといこう。
亜里沙「それで、興味を持っていそうな人に話しかけているんですけど……」
亜里沙と並んで歩く帰り道。あなたは部員勧誘についての相談を受けている。
今、アイドル研究部の一年生は亜里沙と雪穂の二人。いくらなんでも二人だけというのは寂しいので勧誘をしているらしいが、結果は芳しくない模様。
亜里沙「先輩は、どうして今年からスクールアイドルに?」
――去年は、誘われなかったから
あなたはふと、去年のことを思い出す。当時二年生だった高坂穂乃果たちが一年生の教室にやってきて、メンバーの募集をしていた。
そのときに、興味がなかったわけじゃない。ただ、積極的にやろうとは思わなかった。一歩を踏み出すための何かが足りなかったのだ。
――誘ってくれればやるって人は結構いると思うよ。もちろん、一対一でやる必要があるけれど
積極的にやると言い出す人間はむしろ少数で、絶対に嫌だという人間もまた少数だ。
大多数はやってもいいとか、できればやりたくないとか、そんな曖昧なスタンスを取る。
あなたがそうだった。
――興味なさそうな人でも、誘ってみればやってくれるかもよ
亜里沙「そっか。そう、ですよね。スクールアイドルを嫌っていた人が、スクールアイドルになることだってあるんですよね」
そこまでのことはそうそうないだろうが。
さて、亜里沙に対する悩み相談はひとまずこれでいいだろう。今度はあなたの番だ。
なにか尋ねてみるのもいいし、適当な雑談に興じるのもいいだろう。
>>185
なにか尋ねてみたいこと
誰かスクールアイドル誘いたい人いるの?
――お姉さんが、あの絵里さんなんだっけ
亜里沙「そうですけど……。お姉ちゃんに何かありましたか?」
――歌、上手だったなぁって思って。
μ'sの面々は真姫によるレッスンで高い歌唱力を誇っていたが、絢瀬絵里と真姫は頭一つ抜けていた。
透き通る歌声、とでもいうのか。あなたはアメリカで行われたライブの映像を思い出しながら応えていく。
亜里沙「そう、ですね。家でもよく歌ってますよ。日本の歌だけじゃなくて、ロシアの民謡とか」
――ロシア語って、発音が難しいんだっけ。
亜里沙「日本の人には、そういわれてますね。でも、練習すればきっとできるようになりますよ。хорошо。こんな感じに」
――ハ、ハルァショー?
亜里沙「хорошо。上手です。……まぁ、カタカナのハラショーでも意外と通じるんですけどね」
少なくとも、お姉ちゃんはそんな感じです。そういう亜里沙の弁で、あなたの中にある絵里のイメージが変質する。
意外とお茶目な人なのかもしれない。生徒会で見たときは、如何にもクールビューティという感じだったが。
亜里沙「あ、私こっちなんです」
――送ろうか?
亜里沙「え、えーっと……」
――冗談だよ
なんてやり取りを交わして、あなた達は別れを告げる。もう少し、仲良くなれるといいのだが
お風呂上り。あなたは自室で、真姫から教わったトレーニングを試している。
発声の方法や音のとり方。上手くできている自信はないが……、もう一度真姫に聞くのもいいだろう。
>>190
コンマ一桁分歌唱力上昇
ほ
歌唱力 01 → 10
――こんな感じ?
存外上手くいったようだ。あなたは劇的な成長を実感する。
流石真姫の練習法といったところか。元があれだったので、もう少しはこのペースで成長していけるだろう。
朝。特に不審者と会うこともなく、あなたは朝練習の場に到着する。
相変わらず眠いが、練習は練習。気合を入れるとしよう。
さて、今日は誰と組もうか─────……
>>194 海未 雪穂のどちらか
海未
続きは日付変わるころにやる
ごめんちょっと無理
また明日
13時か14時にやる
暫定ステータス
運動能力 89
柔軟性 94
料理 91
学力 23
歌唱力 10
今更だが「あなた」の台詞が「」ではなく――になってるのはそんな感じのことを言ってるよというニュアンスなので
本当はもうちょっと馬鹿っぽく会話しているかもしれない
海未「少しよろしいですか?」
あなたが誰と組もうか思案していると、海未のほうから声をかけてきた。
海未「スクールアイドルを始めるにあたって、説明しておかなければならないことがありまして」
柔軟を始めると、海未がそんなことをいい始めた。
部活をやるのになにか特別なことでもあるのだろうか、とあなたが疑問に思っていると、海未は神妙な顔をして「お金のことです」といった。
――お金?
海未「はい。スクールアイドルをするにあたって、人気が出ればグッズやブロマイド等が製作されます。製作した曲のダウンロード販売も、最近始まりました」
そういえば、とあなたは秋葉原にいくつか存在するアイドルショップのことを思い出す。
あそこにはスクールアイドルのグッズが多数販売されていたが……。いったいどうなっているのだろう。
海未「元々スクールアイドルは女子中高生に人気がありましたが、先日の秋葉原でのライブでその存在をより多くの人が知ることになりました。同時に、今まで目を向けられなかった場所も見られることになりました」
――つまり
海未「まぁ、色々メスが入ったんです。結果、スクールアイドルのグッズ等を自由に製作できる代わりに、その利益を当人たちへ還元する制度が作られました」
つまり、勝手にグッズが作られてそれが売れれば、あなたたちにお金が入ってくるというわけだ。
形としては、返済義務のない奨学金ということになるらしい。今まで販売されたものにも適用されるらしく、μ'sメンバーにはそれなりのお金が入っているらしい。
海未「そういうわけですので、書類をお渡ししますので記入して届けだしてほしいんです。μ'sは解散したとはいえ、……いえ、だからこそ注目されていますので」
あなたはスクールアイドルもいろいろあるなぁなどと考えつつ了承の意を示す。
今度の休みは口座を作る必要があるだろう。
お昼休み。
あなたは弁当箱を片手に校内をふらふらしていた。あなた以外の2年生3人はそれぞれ用事があるらしく、教室にはいなかった。
「あれ、先輩? どうしたんですか」
あなたが中庭にでも行こうかと考えていると、ばったりと雪穂と遭遇する。トイレから戻ったところなのか、可愛らしいハンカチで手を拭いていた。
――いっしょにご飯を食べる人募集中
雪穂「そ、そうですか」
――……
雪穂「……一緒に食べましょうか」
――そうしようか
ということで雪穂と並んで中庭へ。暖かな陽気がすばらしい。
雪穂「わ、先輩のお弁当豪華ですね」
――そっちは、ピーマンが多いね
雪穂の弁当はピーマン尽くしだった。ピーマンが使われていないのは白いご飯のみ。
ピーマンが好きなのだろうか。
雪穂「別に好きでも嫌いでもないんですけど……。お姉ちゃんがピーマン嫌いで、たまにこうやってピーマン尽くしになるんです」
なるほど。まぁ、嫌いなものでも食べなければならない場合というものはあるし、そういうときのための練習のようなものだろう。
――そういえば勧誘してるんだっけ?
雪穂「そう、ですね。あんまりいい結果は出せてないけど……」
と、気落ちした様子を見せる雪穂。
昨日の亜里沙にしたように何かいってみるべきだろうか。
>>208
何か言うかどうか。言う場合その内容も
どうすれば歌が上手くなるかについて
まぁ、相談に乗らずとも何とかするだろう。亜里沙に助言をしただけでも十分だ。
今度はあなたの相談に乗ってもらおう。
――どうやったら歌が上手くなると思う?
雪穂「へ? う、歌ですか」
一番効果的なのは練習なのだろうけれど、例えば、歌い方一つ変えるだけでもよくなるかもしれない。
雪穂「え、えーっと……。お、大きい声でやるのがいいって聞いたような」
――大きい声
雪穂「小さい声だと音は取れるけど、強弱のないつまらない歌声になるとか、ならないとか」
一理あるとあなたは頷く。今度のボイストレーニングでは留意してみよう。
放課後。特に何事もなくHRを追え、練習の時間。
屋上でダンスの練習をしてもいいし、音楽室で歌の練習をしてもいいだろう。
>>212
誰とどんな練習をするか
一旦終了
続きは23時か24時くらいに
ことりと歌の練習
ことりと歌の練習。
字面だけ見るとファンシーなことこの上ないが、練習自体はいたって普通である。
なぜことりが選ばれたのかといえば、比較的暇だったからだそうだ。あなたの歌のレッスンは持ち回りで行われるらしい。
ことり「えっとねぇ、技術的なのもそうだけど、方向性も大事だと思うの」
――方向性
ことり「例えば、穂乃果ちゃんや凛ちゃんなら元気いっぱいな感じで、海未ちゃんや真姫ちゃんはクールな感じでしょ?」
他にも花陽やことりのようにふわふわとした感じだとか。
歌の方向性。どういったアイドルを目指すかという指標にもなるだろう。
あなたの性格的には────……
>>217
あなたの属性(スマイル クール ピュア)のどれか
スマイル
話が思い浮かばんので今日はここまで
22時くらいからありゆきとショッピング
どんな店に行くか投下までに書いてくれれば拾う
あと学年呼びに関しては
一年生 ありゆき
二年生 まきりんぱな
三年生 ことほのうみ
卒業生 のぞにこえり
で統一します。
誰かを誘って街に出よう。そう決めてスマートフォンを取り出したところで、あなたは連絡先を交換していなかったことに気づく。
二年生は一クラスしかなく、連絡の伝達に困ることはなかったので忘れていた。
――ま、なんとかなるか
出かけると決めた以上、家を出ないときまりが悪い。あなたはミニバッグに財布と携帯を放り込み、手早く部屋着から外出着へと着替える。
その間にどこを巡るかの算段をつける。練習用になにかCDでも買おうか。
雪穂「あ」
亜里沙「先輩」
――やあ
街へ繰り出しふらふらとCDショップに入り込んだあなたは、後輩二人と遭遇する。
二人とも当然ながら私服。雪穂は動きやすさを重点に置いた、ともすればボーイッシュとも取れる装い。
対して亜里沙は女の子らしい、落ち着いた雰囲気。アクセントにフリルも着いている。
雪穂「先輩も何か買いに来たんですか?」
――そんな感じ。そっちは
亜里沙「私たちはスクールアイドルのCDを見に来たんです」
亜里沙たちはあなたに何枚かのCDを見せてくれる。そこそこ有名なスクールアイドルのCDだ。
ふむ、とあなたは考え込む。あなたはCDショップに来たところだが、二人はもう出て行くところ。
ここでお別れというのも少し寂しいものだ。
――この後、なにか予定ある?
雪穂「えっと、水着見に行こうかなって思ってますけど」
――ついていっていい?
――そういえば、なんで水着?
亜里沙と雪穂についていくことにしたあなたは、疑問を口にする。
二人はこれから水着を見に行くといった。
季節は未だ春。桜は散ってしまっているが、夏には程遠い。
雪穂「まぁ、下見ですね」
亜里沙「夏に合宿があるんです。真姫さんの別荘で」
――別荘!
お金もちなのは知っていたがそれほどまでとは。
夏に合宿。それに水着とくれば海に行くのだろう。
……練習になるのだろうか。
そんな素朴な疑問を口にすると
雪穂「えっと……」
亜里沙「あはは……」
帰ってきたのは曖昧な笑い。
海を前にして練習する気分にはなりそうにないから、つまりそういうことなのだろう
ちなみにあなたはどちらかというと────……。
>>255
海か山 どっちがいいか
海
あなたとしても海は好きだ。ただ単純に楽しいというのもあるが、体に負担が掛かりにくい。
それに全身をくまなく鍛えられる。これが山だと、どうしても下半身が中心となってしまう。
――水着、か
問題はあなたの着れる水着の種類が少ないことだろうか。
ワンピースタイプのものは生地が伸びる。ビキニは背が足りないせいでどうにも不恰好だ。
――もうちょっと、背があれば
雪穂「先輩、ちっさいですもんね。初めて見たときびっくりしましたよ」
――学校一小さいと思うよ
少なくとも、あなたはあなたより小さな生徒を見たことがない。
亜里沙「身長って、そんなに伸びないものなんですか? 牛乳とか……」
――牛乳で乳は大きくなった
まぁ、身長に関しては遺伝の問題なのだろう。たまたま、あなたは身長の伸びる遺伝子を持っていなかっただけ。
中学の授業でやった劣勢遺伝というやつだ。
――妹は大きいんだけどねぇ
雪穂「え、妹さんいるんですか」
――いるよ。二つ下で身長が182cm
あなたとは違って優勢の遺伝子を受け継いだらしい。あくまでも、身長に関してだけはだが
亜里沙「先輩もお姉ちゃんなんですね」
そういえば二人とも姉がいる。高坂穂乃果。絢瀬絵里。その妹。
なんとまあ、期待されそうなことだ。否応無しに、色眼鏡で見られてしまう。
――なにかあったら頼ってくれてもいいよ
あなたはちんちくりんだが、それでも二人の先輩である。知り合って間もないが、それでも一年長く生きた経験がある。
あなたはおそらく、この二人と活動を共にすることが多くなるだろう。現在アイドル研究部は9人。グループ分けすれば3人3組となるだろう。
すでに出来上がっているグループに、無理に入ることもない。であれば、二人と組むのが一番楽だろう。
雪穂「あ、はい。困ったときには」
亜里沙「でもでも、頼らないようにも頑張ります」
>>260
話の種
今日はここまで
雪穂「そういえば、μ'sのファンだったんですよね」
ふと、あなたたちの会話はそういう方向に流れた。
もとよりあなた達3人はμ'sのファンという側面を持っている。
となれば、話題はμ'sの印象についてというものが主となる。内側からμ'sを見てきた彼女達と、外側から見てきたあなた。
共通した話題というものはやはり話が弾むもの。
――そういえば、卒業生の3人は何やっているの?
あなたはそう質問した。あなたが知っているのは矢澤にこがアイドルプロダクションに所属したことと、東條希、絢瀬絵里の両名が大学進学したことだけだ。
亜里沙「えっと、お姉ちゃんは大学行きながらモデルやってるんです。読者モデル」
雪穂「希さんは神社でバイトしながら色々やってるっていってました」
――ほうほう
>>170のコンマ判定
安価ミス
>>270
ほいさ
海未「今週末にライブがあります」
朝練が始まる前、海未がそう切り出した。あなたも聞いていた通りに、ライブが行われるらしい。
海未「というわけで、少し遅いですがフォーメーションを決めます。といっても、いつもどおり3人3組ですが」
>>273
センター あなた以外で
>>274
>>275
あなたと同じグループ
↑
ほの
花陽
海未「では、予定通りことりがセンターとして、私と亜里沙がことりのグループに入ります」
凛「凜は真姫ちゃんと雪穂ちゃんとだにゃ!」
穂乃果「あなたと花陽ちゃんと一緒かぁ。頑張ろうねっ!」
グループ分けはとんとん拍子に進んだ。今後はこのグループでの練習がメインとなるだろう。
今日はここまで
明日もやれそう
明日の投下までに穂乃果、花陽とやりたいこと
>>281
穂乃果 または 花陽に対して聞きたいこと
もしくは一緒にやりたい練習とか(練習じゃなくてもよい)
↑
日付が変わるくらいから
あと、ちょっと勧め方をゲームチックにします
穂乃果「声の出し方?」
あなたは同じグループとなった穂乃果に相談を持ちかける。
声の出し方。発声方法。歌うときは腹式呼吸がいいというが……。
穂乃果「んー……あなたはたぶん、声量自体は問題ないんだよね。だから、後はテクニックだよ」
――テクニック
穂乃果「そう。あなたは裏声って出せる?」
――意識して出すのは苦手です
あなたは、西木野真姫から教えてもらったトレーニングに裏声に関するものがあったことを思い出す。
穂乃果「えっとね、声の高さを調節する筋肉が未熟だから、上手く歌えないんだと思うの。その筋肉は裏声を出すことで効率的に鍛えられるんだって」
裏声、裏声。裏声というと会話の最中に恥ずかしい思いをした記憶しかない。同時に、その程度しか裏声を使っていないことになる。
しかし、とあなたは改めて得意げな穂乃果を見る。
こういってはなんだが、こうしたまともな指導があるとは思わなかった。もっとフィーリングに頼った、あなたと似たような感性を持っていると、そう感じていたのだが。
穂乃果「あ、ひどーい! 私だってやるときはやるんだからね! ……まぁ、最近勉強し始めたんだけど」
>>289 コンマ一桁+3歌唱力上昇
あ
歌唱力 15 → 39
あなたは不意にストンと何かが落ちたような感覚を覚える。
穂乃果「おお?」
同時に、あなたは自身の技量が大幅に上がったことを実感する。些細なこと、できてしまえば、今まで何故できなかったのが不思議なくらい。
穂乃果「その調子その調子! これならライブまでにはなんとかなりそうだね!」
お昼休み。あなたはいつもどおり弁当を持ってきている。
一人で食べるのもいいし、アイドル研究部の誰かを誘うのもいい。あるいは他の誰かとでもいいだろう。
>>300
1.アイドル研究部の誰か食べる(キャラ指定)
2.一人で食べる(食後に自主練習が可能)
3.モブと食べる(何がしかの情報が得られるかも)
↑
――花陽、ごはんたべよ
あなたはどこからか大きなおにぎりを取り出している花陽に近づく。
相変わらず、米が多い。おかずもあるのだが、米に比べるとどうしても少なく見える。
花陽「あ、うん。いいよ」
あなたは花陽の前の座席を拝借すると、花陽と向き合って弁当を広げる。
今日の献立は昨日の晩御飯の残り物である肉じゃが。
花陽「……」
――食べる?
あなたが弁当に箸をつけたところで、熱い視線が送られる。言うまでもなく花陽だ。
花陽「い、いいの……?」
構わない。おいしく食べてもらえるのなら。あなたはそう答え、肉じゃがの入ったタッパーを差し出す。
花陽はやさしくじゃがいもをつまみ、口に運ぶ。幸せそうに顔をほころばせ、食を進める。
食事の邪魔をすることになってしまうが……黙って食べるというのも味気ない。
なにか聞いてみるのがいいだろうか。
>>303
花陽に聞いてみたいこと(軽い雑談で)
おかずの中では肉じゃがが好きなの?
――好きなアイドルとかっている?
花陽「好きなアイドル?」
あなたは軽く頷く。花陽はアイドルオタク……アイドルについてはかなり詳しいと聞いている。
であればまぁ、オススメのアイドルとかを聞いてみたくもなる。花陽が好きなアイドルとあれば、まず間違いはないだろう。
花陽「好きなアイドルかぁ……」
花陽はそこで少し言いよどむ。食事をする手を止め、えもいわれぬ表情を見せる。
――聞いちゃ不味かったかな
花陽「い、いや、ぜんぜんそんなことないよ。ただ……その、ちょっと恥ずかしいかなって」
――恥ずかしい
花陽「う、うん。あのね、内緒にしてほしいんだけどね。私が好きなアイドルは穂乃果ちゃんなの」
――それは
花陽「ほ、他の皆が好きじゃないって訳じゃないよ? でも、私にとって穂乃果ちゃんは特別で、私の大好きなアイドルなの」
今日はここまで
>>305は書き直すかもしれない
23時ごろにちょっとだけやる
──じゃあ、その矢澤にこ……さんはどうなの?
あなたはμ'sで最もアイドル然としていたにこを思い浮かべる。キャラ作りやアイドルとしてどうあるべきか、など彼女はひたすらにアイドルを目指していたと聞いている。
花陽「にこちゃんは……、その、なんというか。凄い人だと思うけど、私と同じでアイドルが好きで、アイドルを目指してて……古い言い方をすれば同志って感じだから」
――穂乃果には、憧れている?
花陽「うん……そうだね。ねぇ、アイドルにとって大事なことって知ってる?」
――大事なこと……笑顔?
花陽「そう。たくさんの人を笑顔にさせること。穂乃果ちゃんは、それを自然体でやっているの」
確かに、と穂乃果を思い出す。穂乃果は一緒にいて楽しい人間だ。雑談に興じるにしても遊ぶにしても、つまらないということがない。
反面、面白い人間ではない。笑いを取れる性格ではないし、なにより根が真面目だ。そして一生懸命。
花陽「みんなを笑顔にさせなきゃいけないとか、アイドルはこうあるべきとか、私やにこちゃんはそういう、アイドルを目指す者としての義務感があって」
――穂乃果にはそれがない?
花陽「……たぶん、ね。だから穂乃果ちゃんは天性のアイドルなんじゃないかな」
――天性のアイドル
花陽「大げさかもしれないけど、わたしはそう思いたいなって」
ふと、あなたは聞きかじった程度の心理学を思い出す。
人は他人の行動を真似るらしい。例えば、目の前の人がペンを弄っていたら、自分もペンを弄ってしまうといったように。
笑顔を見れば笑顔になる。頑張っている姿を見れば、自分も頑張りたくなる。
あなたがそれを伝えると花陽はくすくすと笑い出した。
――な、なによう
花陽「いろんなこと知ってるんだなって思って」
――俄か知識だけども
それに勉学に生かされているわけじゃあない。話の種になる程度の雑学だ。
花陽「勉強、してる? ライブの後すぐにテスト週間だよ」
――ああ……
聞きたくなかった言葉である。赤点を取った場合、部活動の代わりに補修が入るので勉強せざるを得ないのだが。
とんでもなく気分が重い。まぁ、仲間がいるだけましなのかもしれない。
放課後。テストのことはとりあえず忘れ、あなたは練習に専念することにする。
ストレッチの後、穂乃果と花陽の二人と練習することになっている。
確か穂乃果が……
>>317
1.歌のトレーニングをするといっていた(歌唱力上昇)
2.ダンスの合わせをするといっていた(何か話が聞ける)
2
短いけどここまでで
8月終わるまではこんな感じに短くなる
穂乃果「それじゃあ、ダンスをあわせてみよう!」
放課後の屋上。着替えを済ませ、ストレッチを終えると穂乃果がそういった。
今回のライブはアップテンポの曲。ふわふわとしたことりに合うのだろうか、とあなたはわずかに疑問を覚える。
が、今はダンスに集中する。あなたたちは軽く振り付けの確認をして、それから穂乃果が拍を取りタイミングを合わせる。
――なかなか難しい
穂乃果「ダンス上手だから忘れてたけど、あなたはまだ始めたばっかりなんだよねぇ」
好き勝手に踊ればいいというものではない。ダンスが上手いのはいいが、それで目立ってしまうのは駄目だろう。
ただでさえ歌唱力の問題で目立ちやすいのだから。
やはり、一番に目立つのはセンターでなければならない。
――そういえば、センターってどうやって決めてるの?
しばらく練習し、休憩に入ったところであなたは尋ねる。
かつてのμ'sは穂乃果がセンターに立っていることがほとんどだったが……。
穂乃果「んっとね、基本的には海未ちゃんと真姫ちゃん、ことりちゃんの意見で決まるのかな」
花陽「作詞や作曲したときのイメージが大切だからっていってたよね」
――なるほど
穂乃果「わたしのときはー……。なんだかよくわからないうちにセンターに立ってたなぁ」
――よくわからないうちに
穂乃果「うん。歌詞や曲ができて、衣装のイメージも決まって、振り付けも終わって、そしたら私がセンターになってるの」
――それがみんなの意見ってこと?
穂乃果「どうなんだろう。花陽ちゃん、実際どうなの?」
花陽「えっと……。打ち合わせとかしたわけじゃないけど、たぶん、みんなそうだったんじゃないかな」
あなたは昼間に花陽と話したことを思い出す。穂乃果はμ'sの皆が認めるセンターだったのだろう。
穂乃果「わたしとしては、センターじゃなくてもよかったんだけどなぁ」
――そうなの?
穂乃果「うん。誰がセンターに立っても、きっといいステージなるもん。だったら、いろんなステージが見れたほうがいいでしょう?」
一理ある。あなたは穂乃果の言葉に頷く。同時に、穂乃果がセンターに立ち続けた理由もなんとなく理解する。
例えば、今回のライブであなたがセンターに立つことになっても、穂乃果は反対はしなかっただろう。
あなたならできると、そういっただろう。他人の力を容易く信じられるのが、穂乃果という人物なのだろう。
そしてその信に返す信が、センターという立場だったのだろう。
穂乃果「みんなが平等に目立てるといいんだけど、なかなか難しいんだよねぇ」
ふと、あなたはその言葉に違和感を覚える。
まるでみんなが平等に目立てるステージを経験したことがあるかのような物言いだ。
――そんな方法あるの?
穂乃果「んー……。例えば」
円形のステージを使ったりとか。
そういって穂乃果は、どこか憂いを含んだ笑みを浮かべた。
練習終わり。辺りはまだ明るく、帰りに寄り道することもできるだろう。
あなたは誰かを誘って街に繰り出してもいいし、まっすぐ帰宅してもいい。
>>335
1.まっすぐ帰宅する
2.誰かと遊びに出る(人物指定 2人まで)
3.一人で遊びに出る(新しい出会いがあるかも)
2
ことうみに、「みんなが平等に目立てるステージ」の話について心あたりがないか聴いて見たい
遅刻した上に短くて申し訳ないが今日はここまで
明日もだいたい同じ時間にやる予定
23時あたりから
始めます
>>335の内容を終わらせた後、ライブ当日まで時間を飛ばします
久しぶりすぎて話がよくわからなくなったので
海未「円形のステージ、ですか」
帰り道。あなたはことりと海未と連れ立って街を歩いている。
本来ならば穂乃果も一緒だったのだが、店番を忘れていたということで一足先に帰宅している。
そういえばあなたはまだ穂むらの饅頭を食べたことがない。今度足を運んでみよう。
ことり「それって、ファッションショーみたいな?」
ファッションショー。確かに、それに近いだろうか。
どの客席にいてもステージ上の全員を等しく見ることができる場所。
海未「ふむ。ステージは設営の問題もあるので一概には言えませんが……。一番有名なところだと武道館ではないでしょうか」
――日本武道館?
海未「ええ。あそこはアリーナ席をステージにすることもできるようですから」
ことり「でも、ある程度の広さのある会場だったら、丸いステージはできるんじゃないかなぁ」
まぁ、それもそうである。東京ドームがいつも野球場ではないように、その時々で様々なステージが作られるのだろう。
その広さを持つ会場で、スクールアイドルが使えそうな場所。
つまり、
――秋葉ドーム?
海未「……秋葉ドームがどうかしましたか?」
――秋葉ドームなら、円形のステージができるんじゃないかって
ことり「……あそこなら、できそうだねぇ」
と、二人の声のトーンがわずかに下がる。何か含むところでもあるのかもしれない。
追求する……のはやめた方がいいだろう。
μ'sの解散以後、μ'sの話題は割かしデリケートなところがある。今のあなたが踏み入ったとしても、良い結果は得られないだろう。
――そういえば、ラブライブの本選会場って
海未「正式に秋葉ドームでやることに決定しました。予算を獲得するためにも年2回……夏と冬に行われるそうです」
ことり「いよいよ甲子園めいてきたんだね」
冬は大学受験が終わった頃に行われるらしい。
まぁ、予選はそれ以前に行われるため、本選に出るスクールアイドル意外は問題ないのだろう。
海未「実際、甲子園ですよ。海外でのライブや秋葉でのライブによって、スクールアイドルに目を向けるアイドル事務所は急増したと聞いています」
――スカウトされちゃうとか
海未「ありえますね。スクールアイドルはいわゆるセルフプロデュースですし、芸能界入りしたとしてもある程度のファンがつくことが期待されますから」
ことり「服飾デザイナーや作曲、作詞の人たちも注目してるらしいよ。ラブライブはオリジナルの楽曲であることが出場要項だから」
――なんか、凄いんだね……
海未「あなたにならスカウトが来るかもしれませんね。歌唱力はともかく、ダンスには目を見張るところがありますので」
――来るかなぁ
海未「かも、ですよ。甲子園で優勝したチームが全員スカウトされるわけではありませんから」
ことり「スカウトされても、プロにならなきゃいけないわけじゃないけどね」
それもそうだ。かつて甲子園で優勝した高校のピッチャーがプロに行かず大学進学したこともあった。
あなたは王子ともてはやされていた高校球児を思い出す。彼は今何をしているのだろうか。
プロという栄光を捨て、進学した彼。その人生の幸、不幸はわからないけれど、あなたはえもいわれぬ感情を抱く。
プロ。ごく限られた者だけの道であるが、あるいは本当に?
ライブ当日。
あなたは控え室で衣装を身にまとい、出番を待っている。
衣装の出来は素人目に見ても素晴らしい。自身にフィットし、動きが阻害されるようなことがない。
強いていえばコンディションが問題だが……。
直下のコンマ あなたの緊張状態
高いほど、ほどよく緊張したリラックス状態
低いほどガチガチ
状態 79
緊張はしているものの、不安感はない。
あなたはやれるだけのことをやったという自負があり、あとはそれが偽りでないことを証明するだけだ。
他のメンバーもあなた同様に、ほどほどにリラックスしている。経験の差は大きく、あなたには殆どのメンバーが自然体に見える。
コンディションを整えるのも、アイドルとしての責務。スポーツをやっている時、耳にタコができるほど聞いた言葉だ。
例外があるとすれば。
雪穂「……」
亜里沙「……」
押し黙っている一年生二人だろう。
どうしたものか。
直下 雪穂 下2 亜里沙 コンマで緊張状態
声をかけるかどうか
直下
雪穂 63 最低ではない
亜里沙 76 良くはない
緊張しているのは見ればわかる。この二人はあなたとは違い、緊張に対する経験値があまりに少なすぎる。
スポーツをやっていた、という話は聞いていない。
初めての舞台、という緊張は殊更大きいもので、酷い時は吐き気を催すほどだ。
周りが先輩ばかりというのも拍車をかけているのだろう。あなたはともかくとして、ここにいるのはスクールアイドルのベテランといってもいい。
もし失敗したら、と考えてしまうのは必然だろう。そしてそれは、ベテランには解決しがたい問題だ。
――無責任なことしかいえないけど
あなたは亜里沙と雪穂、二人の前に座り口を開く。
――まぁ、なんとかなるよ
雪穂「……なんとかって」
なんとかはなんとかである。
実際、失敗しないとも失敗するとも言い切れない。あなた自身、ダンスに関してはミスするつもりは毛頭ないが、それでもやってしまうのがミスだ。
穂乃果も、海未も、ことりも。花陽や凛、真姫だって失敗しないとは言い切れない。ステージでは何が起きるかわからないからだ。
スポーツの世界だって、ジャイアントキリングが起きたりする。自然の中では極限状態に追い込まれたシマウマがライオンを蹴り[ピーーー]ことだってある。
始まってみれば思ったよりもできるかもしれないし、できないかもしれない。
そんなもんである。
――だから、考えたって無駄だと思うよ
雪穂「そう、なのかな。……そう、かもしれない」
亜里沙「でも、やっぱり」
――ま、私たちが失敗してどうこうなるとは思わないけどね
失敗が迷惑だと思われているのなら、そもそもステージに立たせないだろう。
スクールアイドルに完璧なステージが求められているわけでもなし。十分条件ではあるが必要条件ではない。
――あれこれ考えるより、精一杯頑張ろうって感じで
亜里沙「……はいっ」
雪穂「努力します……」
ミス判定
直下 あなた 60以上でミスなし 低いほど大きな失敗
下2 雪穂 80以上でミスなし 低いほど大きな失敗
下3 亜里沙 70以上でミスなし 低いほど大きな失敗
寝る 明日同じ時間くらいに
このSSまとめへのコメント
これは面白いSS