【ダンガンロンパ】魔法野球少年 くわた☆ロンパ【安価コンマ】 (1000)

うー、遅刻遅刻!
オレの名前は桑田怜恩。
ちょっと普通の野球少年!

それがある日突然魔法学園に入学する事になったり、
突然いろんな事に巻き込まれたり。

魔法界は不思議がいっぱいだ。
なんだこりゃ?

突然現れた【禁忌の者】と【闇の魔術師】。
襲われる仲間達。
そして、オレに潜むのは【賢者の石】?

これはそんなオレたちのおはなし。


※ダンガンロンパシリーズ全体のおっきなネタバレがまるで地雷原
※他作品とかメタもあります
※いろいろ設定がアレです。あとハリポタ風なだけでハリポタの魔法は多分出ません。多分
※安価とコンマ使います
※判定は常に安価のコンマ使ってます
※安価については【詳細記述可能】。数字選択とか以外にもなんか書いたら従います
※連投禁止の青春
※こまけぇこたぁいいんだよ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436100901

ここまでのあらすじ

桑田はただの人間。
ある日魔法界とか言う場所に入学する事になった。
やばい。
マイフレンドだと思ってた苗木も魔法界の人だった。
やばい。

新しい友達になった不二咲に誘われたゴールデンウイーク、
旅行に行ったら襲われた。
なんでも、【海の向こうにいる名前を言ってはいけないあの人】の影響受けたヤバいめのやつ、
【禁忌の者】と、その従者たる【闇の魔術師】にやられたらしいよ。やばい。
おかげで大和田と不二咲が怪我してた。

で、とにかくなんやかんやあって、
桑田には賢者の石が宿ってるかも、みたいなところ。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【6月2週】

ステータス
体調   7
魔力   8(Next250)
耐久   4(Next20)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 2(Next30)


友達一覧
苗木→マイフレンド
不二咲→一安心
葉隠→頼りねーな……
大和田→すごいヤツだ
石丸→いつの間に仲間に……
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジかわいい
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→アイドル!
セレス→水アレルギー?
霧切→頼りにしている
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?


持ち物
栗の杖
グローブ
野球ボール




6月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
     1  2  3  4  5  6
  7  8  9  10 11 12 13←2週目
 14 15 16 17 18 19 20

 21 22 23 24 25 26 27
 28 29 30


◆そのた補足

前スレはこちら
【ダンガンロンパ】魔法野球少年 桑田怜恩【安価+コンマ】
【ダンガンロンパ】魔法野球少年 桑田怜恩【安価+コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434029431/)


○戦闘はおのおののコンマを参照する。
NPC戦闘時はGMコンマと比べる。
高かったら回避、と言うメタもたまには必要。

○割となんにも考えてない。フィーリングで進みます。

○何かあればすぐ質問。

○そのたはやりながら決める。以上。


質問ないね、ないね。よし。

つーわけでやーりーまーす。

前スレ961から

【土曜日】


………図書室。

そこは生徒達にとってのいろいろな調べ物の場所。
そこは、オレの情報を得る為の場所。

オレたちの前に進むために必要なものを手に入れる場所。


「賢者の石、ねぇ」

オレはそこに来ていた。
意味深な言葉を耳にして、オレは現れた。


セレスからの言葉。
オレには、【賢者の石】、ないし、それに準ずるものが内包されている可能性があると、そんな言葉。

一体、それがどんな意味を持つのか、オレはまだ理解出来ないままだった。

静かな、図書室だ。

苗木「………ここにあるのかな、本」


ふと、苗木が言った。
ここには持ち出し禁止も含め、全国各地のいろんな本が集まるらしい。

もしかしたらここにあるのかもしれない。
オレの謎を解く鍵。


セレス「ああ、あるかもしれませんわね」

苗木「なんでそう協力してくれないの……」

あちこち、見回して本棚を眺める。
どれもこれも変な本ばっかだなーってそう思った。
不意に目線を泳がせたその先にあったのは、


「………あ」

葉隠「あ?」

田中「どうした」

苗木「何か見つけた?」

セレス「………ん?」


世界のマジックアイテムについてまとめられた本だ。
もしかしたら、ここに賢者の石が書いてあるかもしれない。
期待で本をめくる………。




賢者の石
その作り方は謎が多い。ただ、多くの人命を犠牲にするものであると記されている。
それはあらゆる魔法の概念を覆すものであり、等価交換や、全ての概念から突破すべきもの。
普通の人間が持つ事は許されない。
それを使った人間が、たったひとりでも正気を保てたと言う記録はない。
その末路は、廃人か、あるいは




「………なんでそっから書かれてないんだ?」




1→もっと本を読む
2→全員ではなす
3→賢者の石について考える
4→自分の心の奥に問いかける
5→そのた

>>12

1と4

>>12
どっちもなんて欲張りだな。

コンマ的にどっちか
奇数→話し合う
偶数→内面に問いかける

直下

おう

>>15
偶数、4


どっかりと、いすに座った。
オレの内面にはなにがいるんだ……?

ゆっくり、目を閉じて………内面に、問いかけた。

心の奥に、自分の中に。
オレは、なにを中に住まわせている?



(答えろ)

(オレの中にいるやつ)

(オレになにをしようとしてんだ?)

(お前は)



───、───


(お前はなにもんだ)


──────


心の奥に問いかける。
オレの中に潜む何かに声をかけ続ける。

絶対に何かがあるはず、なんだ───

………?


『………のは………』



(………あ?)


『オレを………』

『………呼んでんのは、オメー………か………』


(………!?)



何かがオレの中に膨らむ。
どこかから声がする。

周りから誰かに話しかけられている気がするが、なにも聞こえない。
内側から聞こえるその『声』に、オレは耳を傾ける。


『………オメーは』

『なんのつもりだ……オレに、なにをするつもりだ……?』

『オメーは……なにをするつもりだ……』





なんか言われてる。つーか誰だオメー。

↓3くらいまででなんかあれば

オレは、上手くなりたい。

『………上手く?』

野球を、つか、なんつーか………あー。
強くなるってより、上手くなる感じ?
こう技巧派の方が好かれんじゃん、日本では。
だから、味のある、技のあるピッチャーにね、なりたい。

『………』

そんで、その力で、悪いやつ倒したい。
学園生活たのしもうってのに、じゃましてくるやつがいる。
だから、そいつらを倒したい。

『………』

ぶっちゃけ魔法なんかどうでもいい。
オレは野球を楽しみたい。
それには、オメーのちからも必要、なんじゃねーか?


『………なるほどな』


なんだよ、やけに素直だな。


『だが、オメーにはまだオレの力は引き出せねーよ』

なに?

『まだ早すぎる。オメーが自分の力に気付くのには』

『オメーの気持ちは分かった。だが、それに協力するとは言ってない』


なんだと?

『オメーが強く、上手くなりてーならまずやるべき事やってこい』

『話はそれからだ』

やるべき事………ってなんだよ、もっと魔法に対する知識とか付けてこいって?

『それに、まだオメーはなにも守れない』



『オメーには覚悟が足りねーんだよ。それに、仲間の事は何にもわかってない』

『もっと周りを考えろ、オメーだけが強く上手くなりたいって思ってる訳じゃねーだろ』

………オメーは、なんなんだ?

『オレはオメーそのものと言ってもいい』

なに………?


『じきに分かるさ。ま、オメーはこの会話、忘れてるとは思うけどな』


なっ、ま、待てよ、まだ話は終わって………


『次はオメーが本当に、心の底からオレを望んだ時に話を聞いてやる』




「………待て!」

苗木「桑田クン!?」

「ッ、あ………」

セレス「どうされましたの、突然叫んで?」

「……あ、オレ」

セレス「?」

「いや、なんでもね」

葉隠「みずくせーな、桑田っち。なんかあったんか?」

「なんでもねーって!!」

田中「ならば良いが……途中、貴様の魔力はまた以前のように膨れ上がっていた」

「………」

田中「……また何か降臨させるつもりだったのではあるまいな?」

「なわけねーだろ」


頭の中がもやもやした。
とにかく、なにをはなしたかすっぱり忘れたが、オレの内面に何かがいるのは間違いない。
今はそれが何か、考えるべきだった。

【日曜日】


苗木「………大丈夫?」

「ああ、まぁ」


あれから図書室の本を何冊か借りてきた。
ずっと読んでるけど、なにがなんだかさっぱりだ。
ついでに数名に力を借りることにしている。


葉隠「んー………もしも桑田っちが賢者の石なら……どうやって人体にそんなもん付けたんだ?」

苗木「もしかしたら、別の要因かも?」

不二咲「別の要因って?」

霧切「………やはり悪魔と呼ばれるたぐいのもの、あるいは、貴方に何かが取り憑いているとか」

「最悪じゃねーか」

霧切「でもそれだと魔力が増幅した事が全く意味がない」

葉隠「確かにな。それどうしてなん?ってなるか」

朝日奈「うーん……桑田の中に、ほんものの桑田がいるのかな………」

大神「わかりにくいぞ」

不二咲「でも、じゃあ今の桑田君はにせものなのぉ?」

苗木「そう言う意味じゃなくて………」

「頭こんがらがる………」




1→誰かと話す
2→町に出る
3→本を漁る
4→そのた

>>27
新スレもう寝る明日やるおやすみ

守りたい奴等の事知らないもんだし1

舞園の誕生日らしいけど明日別スレ立てるかどうかは不明。やるよ

>>27


(んー………)

っていうか、オレ、強くなるとか守りたいとか思ってるけど、みんなの事って知らなくね?
や、ダメだ。
オレ、みんなの事もっと知らなきゃダメだ。


霧切「どうしたの?」

「いやー………」


オレの腹んなかにいるなんかの為にも、オレはもっといろいろ出来るようにならなきゃならねぇ、と思う。
そのためにもまずはオレが力を得たい理由を、きちんと整理しなきゃ。

………オレは力がほしい。
誰ももう怪我しないような。




まず誰と話そう?
話したい相手と、その話題を振ってくれたら
↓2

舞園
クィディッチのマネージャーをやってる理由

>>35


「………よし」


ふら、とオレは席を立つ。
確かまだ、時間はあるはず。
苗木がそろそろ練習しなきゃ、なんて言いながら部屋を出ようとするところを見る。

さて、ちょっと行くかな。
クィディッチの練習が始まる前に!

ふらっと歩いて、舞園のとこへ。


舞園「アレ?どうしたんですか、桑田君?」

「おーす。ん?なんとなくだ」

舞園「なんとなくってなんですか」


くすくす、と舞園は笑った。
特に理由がないのは確かに。だ。


舞園「………それで、何かあったんです?」

「ああ、ちょっと舞園と話してーなと思ってさ」





しばらくして、クィディッチの練習は始まったらしい。
あちこちからボールを叩いたり追いかけたり、やばい音がしているところの裏側にオレらはいた。


「………つか、こうやって話すのって初めてじゃね?」

舞園「あ、そうですね」

はい、とお茶を渡してくる舞園。
ありがたく受け取って、とりあえず一口。

「あのさ、舞園」

舞園「はい?」

「舞園ってさ、なんでクィディッチのマネージャーやってんの?」

舞園「………んー、そうですねー………」

口元に指先を当てて、少し悩む仕草。

舞園「好きだから、ですかね」

「え?」


舞園「私、母がいないんです」


「………は?」


それは、突然の話。

舞園「私、小さい頃から父に育てられました」

舞園「不器用だけど、それでも私に不便をさせないように育ててくれたのが、私の父です」

舞園「父は私を愛してくれましたし、私もまた父はとても好きです」

舞園「その父が、唯一好きだったのがクィディッチ」

「………クィディッチ………」

舞園「自分の趣味なんてほとんど持たず、私に全てを尽くしてくれた、父」

舞園「その父が、唯一好きだと言ったのがクィディッチです」

舞園「ですから、一緒にホールに観戦も行きましたし、贔屓のチームなんてのもありました」

舞園「それの影響でしょうかね?私もいつの間にか好きになってて………」

舞園「自分で箒にのって追いかけるより、」

舞園「戦っている選手を助けてあげたいなって、そう思ったんです」

「………舞園」


遠くを見つめる目は、本気だった。


舞園「………桑田君にもそう言うのはありますか?」

「へ?」

舞園「桑田君は、なんで野球をやってるんですか?」

オレが?何で野球やってんだろ?




なんて答えよう………
1→出来たからやってるだけ
2→相手を倒す楽しみがあるから
3→理由とかない
4→動くの楽しいから?
5→そのた

>>42

5 出来たからやってるだけ、だった
今は投げて打って勝って、そういうの全部楽しいからやってるし、続けたいと思ってる

>>41

>>42
>>41


「………そうだな」

なんとなく考えてみる。

「出来たからやってるだけ、だった」

舞園「………だった?」

「今は………投げて、打って、勝って………」

「そういうの、全部楽しいからやってるし、続けたいと……思ってる」


言葉にするとなんか気恥ずかしい。
けどまぁ、今は野球について知ってるやつなんていねーし、何の問題もない。
それに舞園の語ってくれた言葉に、オレも嘘はつけなかった。


舞園「………楽しい、ですか?」

「ああ、すげぇ楽しい」

舞園「それは、すごく幸せな事だと思います」

舞園「やりたい事を、好きな事を出来る。それはすごく幸せな事です」

舞園「だから桑田君、好きな事は続けるべきですよ」


舞園にそう言われて、胸の奥に詰まっているものが取れたような、そんな、気持ちになった。

そうだ。オレは………やりたい事を続けよう。オレは、野球をやる。
やっていく、やり続けよう。




なんとなく、心も体も軽くなった気がする。
体の中に、何かが灯るような気がしたと言うか………。

あれか?
コミュニティが力になるとか、そう言うやつか?

陳腐だけど、けどまぁ言ってる事はよく分かるんだよな。
人とのつながりが力になる。
それは全くなんの間違いでもない。
オレを強くしてくれるのは、案外仲間なのかも……

って、なんか気持ち悪ぃ。
オレそんなん好きじゃないじゃん?


………ふと、時計を見る。
まだ時間はありそうだな。まだまだ。

七村彗星がどっかの教室で誰かと喋ってるのをみた。
ま、じゃましたら悪いだろう。



次に話す人、話す話題とかあれば一緒に
↓2

朝比奈ちゃん キャンプで怖がらせたかと思い

>>46
>>45


かつかつ、と歩いていく。
次はプールにでも行ってみるか?
確かあいつは、いっつもそこにいるって言ってた気がする。
だから、いるかどうかは分かんないけど行ってみよう。

本来もっと早く言わなきゃいけなかった言葉があったんだ。

気付けば、オレはプールにいた。


ぴちゃぴちゃと水の音がする中にオレは足を踏み込む。
ちゃんと海パンに着替えて、な?

で、やっぱりいた。


朝日奈「あ、桑田じゃん!どしたの?悩み事?」

「いや、そんなんじゃねーよ」

はは、と笑いながら朝日奈の方に寄る。

朝日奈「え?じゃ、どうしたの?」

「いや、朝日奈に言わなきゃなんない事があったから」

朝日奈「わ、私に……?」

きょとんとした朝日奈に、オレは至ってまじめな顔をした。

「その……こないだのキャンプ、その……」

朝日奈「……キャンプ?」

「オレ、オメーの事怖がらせたかなと思って、さ」

朝日奈「……」

それを聞いて、朝日奈はちょっと悩んだように目を泳がせて顔を赤らめた。
少し困ってから、こっちをみる。

朝日奈「……確かに怖かったけど、それはもう……みんなもでしょ?」

「いや、かもしんねーけど、オメー泣いてたしさ」

朝日奈「泣くよ、あの場面!」

「……その、悪かったな」

朝日奈「そんなの気にしなくていいのに」

笑った朝日奈はやっぱりかわいい。

朝日奈「だってアンタも怖かったでしょ?」




1→こわくねーし
2→……いや、別に……
3→怖いより怒ってた
4→そのた

>>54

安価下

1

>>54
>>55


「………こ、こわく、ねーし」

朝日奈「へ?」

「べっつにオレ、ぜんぜん怖くなかったし?」

「だって、夜なんだし……それに、あれだぜ?肝試しだぜ?多少雰囲気ねーと意味なくね?」

朝日奈「………」

「………なんだよ」

朝日奈「っていって怖かったんでしょ?」

「ちげーし!ちょっとあれだ、眠れなかっただけだし!!」

朝日奈「………」

「………別に、怖く、なかったよ」

朝日奈「………へへ、面白いね、桑田」

「おもしろかねーだろ」


朝日奈の視線は、うそつくなよって言っている。
同時に、なぜかありがとうが入っていた。

オレ、何もしてないのに。
なんで、そんな事になったんだろうか。

朝日奈は柔らかく笑っている。

朝日奈「……私、桑田がいてくれて助かったよ」

「言い過ぎだ」

朝日奈「ううん、ほんとに」

朝日奈「………ありがとね」

「………」


それになんて返事すりゃいいか分かんなくて、オレは言葉に詰まって、顔を赤くする事しか出来なかった。




何かとにかくごまかして、オレはプールを出た。
気恥ずかしさがどうも抜けない。
さっきの野球に対するアレとかは言えたのに、今回は全然違った。
目の前に朝日奈がいるから、朝日奈に対して喋ってるからだろう。

すごく恥ずかしくて、オレまで顔真っ赤にして挙げ句、そこにいられなくってついには逃げ出す有様だ。

なんだよ、あいつ。
なにが「桑田がいてくれて助かった」だ。
めっちゃ恥ずかしいわ。
アホか。


「………嫌では、ねーけど」


ぽつ、とつぶやく。
昔はこんな事あっただろうか。

いや……なかった。


「………」


オレ、魔法界に来て、幸せだったのかもしれない。




あと2人くらいはなせそうかな?

次の話し相手と、あれば話の話題
↓2

そんで寝る。おやすみ。

不二咲
守るとか言ったら真っ先に思い浮かんじゃったけど、それって割かし失礼な話だよなースマン的な世間話

ちょっとやる。

>>60


それなりにいい時間になりつつある。
ま、はなせてあと2人とかそんなもんか。
じゃ、相手はさらに選ばないと。

オレの足取りは速い。
多分あそこにいるな、と見当をつけ、そのまま歩を進めていた。

次に話をしようと思ったのは不二咲だ。


パソコンなんかも全くないこの学園で不二咲がよくいるのは、物置みたいなとこだった。
グラウンドの隅っこにある。
そこには、誰がため込んだんだか人間界に落ちているようなものが数多く入っていた。

不二咲はそれを興味から、父を学びたいとそう思ってさわっているらしい。


ぎぃ。


「よー、不二咲。やっぱここか」

不二咲「ど、どうしたの?桑田君?」

「いや、世間話でもと思ってよ」

不二咲「世間話?」




「あー、その、オメーにも言わないとなと思って」

しばらくしどろもどろで悩んだオレは、不意にそんな事を言った。
不二咲にもオレは謝んねーと。


不二咲「………なに?」

「その、オレさ………」

「………守るとか言ったら、オメーの事が一番最初に思い浮かんじまったけど、その」

不二咲「え?」

「いや、それってわりかしシツレーな事だよな、ホント………悪い」

不二咲「………」


不二咲が怪我をしていたところを思い出す。
そんで、オレは無意識に思ってたんだろう。
不二咲は守らねーとなんねー、って。

だからこそ、庇護の対象に、オレの中で勝手になっていた。
それは絶対に、オレが考える事じゃねーって分かってるからだ。


不二咲「………ううん、うれしいよ」

「え?」

不二咲「実は僕、電気の関係する魔法しか、使えなくって」

不二咲「それも前に見せた【電竜】が一番強いんだ。僕、あんまり魔法の才能ないんだ」

不二咲「それでも、魔法を学びたかったからこの学園に来たんだけど」

「………不二咲」

不二咲「………ねぇ、桑田君」

「あ?」

不二咲「もしさ、もしも………力を、自分を犠牲に誰かを守れる強い力を手に入れられるなら………桑田君はどうする?」


それは意外すぎる質問だ。
不二咲から飛び出すとは思ってなかった。




1→手に入れる
2→そんなもんいらん
3→実力つけた方がいいよ
4→そんなより仲間に頼れよ
5→そのた

>>67

できるかぎり自分で努力してそれでも無理なら4

>>67



「………なもん、よ」

不二咲「………うん」

「自分でまず出来る限りの努力、しろよ」

「そりゃ、出来ること出来ねーことあるとおもうけど、だからこそ、出来ることをまずやる」

「んでその後、もしどうしたってだめなら」

不二咲「だめなら?」

「頼れよ、仲間を」

不二咲「!」

「そんな謎の力使うより、頼ってくれよ」

不二咲「………桑田君」


この世はゲームじゃない。
死んだらゲームオーバーだ、残機なんかねーし元には戻らない。
だから自分を捨てるなんて事はしてほしくはない。


不二咲「ありがとう」

「あ?」

不二咲「僕も仲間って言ってくれて、ありがとう」


がんばろうね、と不二咲は笑った。
その後は、ま、ちょっとじゃまになるのも悪いし、すぐ退散だ。

心の奥に、あったかい、強い力を感じる。
これが絆、なのか?





まもなく夕方。
オレは1人で寄宿舎に戻る道すがらを歩いている。

特に理由がないなら、まぁそろそろ明日の準備しねーとな。
ゆっくり寝るってのはありだ。
けど、まだちょっと時間はあるはずだった。

なら、誰かとっつかまえて話してみるか?

ふらふら、歩きながら。


そう言えば、こんなに誰かと話し合うなんて初めてだ。
もしかしたら生まれて初めてかもしれない。

不二咲も朝日奈も、オレを仲間だと言ってくれた。


「………はは、仲間な」


うれしいことだ。
チームメイトなんて濃いのか薄いのか分かんねー絆より、ずっと。




ラスト
話したい相手とその話題があれば
コンマ次第でなんかいい感じになります
↓2

ここからの ハガクレ

>>73
葉隠

なんか話題持ってく?
なければないでなんか話しかけられるかもしれないけど……?

↓2

ギャルゲーの悪友ポジって事で
みんなからの信頼され具合を葉隠経由で聞こう

>>76
悪童乱心


………足はそのまま寄宿舎に向かう。
どうせあいつなら部屋だろう。


がちゃ


葉隠「お?どしたん桑田っち、帰りがずいぶん早く………」

「な事ぁいいんだ葉隠」

がしっ、と肩を掴む。

葉隠「あ?」

「ちょいと相談だ。オレってぶっちゃけ、みんなにどう思われてる?」

葉隠「おまえはなにをいっているんだ」

「いやオメー、あれだろ?占いとか趣味なんだろ?」

話を聞けば、こいつ小遣い稼ぎに占いやってるらしい。
人間界にも度々出没してたとか。
あー、テレビで見たかも。

「占い師ってぶっちゃけ、相談員じゃん」

葉隠「ちげーよ」

「まあまあ」

葉隠「いや、まあまあじゃ………」

「とーにーかーくー」

葉隠を諭す。

「そんなみんなに愛されるオメーならば、だ。客観的にオレの状況とか分かるんじゃねーかと思ってな」

葉隠「そ、それなら仕方がねーな………」


チョロい。

葉隠「んー………」

「どうよ」

葉隠「正味、朝日奈っちからはちょい好感があるっぽいな………」

「………マジで?」

葉隠「あ、でも事を急ぐなよ?」

「あ?なにが」

葉隠「朝日奈っちに男の陰あり、だ。」

ぼそり、声を潜めた葉隠はさらに続けた。

葉隠「多分朝日奈っちはそいつにも気がある。だから、仕損じるとオメー殺されるぞ」

「や、やめろよ」

葉隠「あとは………んー、霧切っちからもほのかに何かありそう。」

「は!?」

葉隠「で、舞園っちの印象もよかったし?ついでに俺もオメーの事は好きだぞ、それなりに」

「オメーはどうでもいいわ!」

葉隠「………ひでーぞ」




1→さらに仲良くなる方法は?
2→ラッキーアイテムとかねーの?
3→オレの未来とか見えねーか?
4→オメーって予言者なん?
5→そのた

>>82

5 霧切ちゃんについて詳しく

>>82
曇りました


「ちょい、霧切ちゃんについてもっと詳しく」

葉隠「は?詳しく?あー………」

しかし、葉隠の顔は曇ったままだ。
どうした葉隠。

葉隠「俺が霧切っちについて知ってる事は………そうだな、」

葉隠「彼女は霧切響子、魔法界でも指折りの天才だべ」

「天才?」

葉隠「人にはそれぞれ得意競技ってのがある」

「科目な」

葉隠「ああそれ。で、霧切っちは生まれてからありとあらゆる魔法を使いこなせる、本当の天才だ」

葉隠「ほとんどの魔法は詠唱破棄も出来るしよ」

「詠唱破棄ってなんだよ」

葉隠「ほれ、魔法使う時は何かしら言いながら使うだろ?」

「ああ………」

葉隠「日本式の考え方なんだけどな。言葉には魂が宿る、だから言葉を使った方がより威力は高まる」

葉隠「だけど霧切っちは、ある程度集中さえ出来れば、威力を落とさずに無言で魔法が使えるって事だ」

「なんだそりゃ」


なんでも、それらは誰もが知っている事らしい。
そらそうなのかもしれないな。
学園長のひとり娘の霧切響子は、周りからの期待もきっと大きい。
そしてその期待に応えられるだけの才能と、それだけの自信と努力を持っている。

葉隠「俺も実際、そのくらいの事しか知らん」

「は」

葉隠「つーか、それ以外は謎に包まれていると言ってもいいな、はっはっは」

「」


実際、と言うくらいだ。
葉隠からはこれ以上の使えそうな情報は出てこない。

で、占えと言ったんだけど、


葉隠「だめだ、なーんも見えん!はっはっは!!」


だめだこいつ………早く何とかしないと………。


「ほんと使えねーな」

葉隠「って言っても仕方がねーべ。実際、一回予言あったらアースパワー貯めねーと………おっと」

「………」

葉隠「………」

「………近い内にオメーは殺す」

葉隠「なんでなん………」


そうして夜がやってくる。
はぁ、明日からまた授業かよ。
やってらんねーぞ。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【6月2週】

ステータス
体調   8
魔力   8(Next250)
耐久   4(Next20)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 2(Next30)


友達一覧
苗木→マイフレンド
不二咲→オメーもオレの仲間だ
葉隠→オメーが予言者だよな?
大和田→すごいヤツだよな
石丸→いつの間に仲間に……
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジラブ!
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→頼りにしてるぜ?
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?


持ち物
栗の杖
グローブ
野球ボール




6月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
     1  2  3  4  5  6
  7  8  9  10 11 12 13
 14 15 16 17 18 19 20←3週目

 21 22 23 24 25 26 27
 28 29 30


そいやステ上限は幾つまでだ?

【月曜日】


薬学教師「では、我が輩の授業を始める」


魔法薬学。
様々な薬の知識を得るための授業だ。
普通の回復役から、謎の「猫を呼び寄せる薬」までなんでもござれ。
不二咲の足を回復させた薬も、ここでもしかしたら学べるかもしれない。


薬学教師「さて、諸君等には休みも挟んだ故、様々な精霊の力を得た薬についての書物を読む事を課題としていたが───」


今回は何でも、特殊な薬をやるらしい。
それは、目のよくなる薬だそうだ。


薬学教師「近年、危険な魔法使いが増えているからな」

薬学教師「我が輩がこの薬の作り方を教える。故に諸君等はこれを役立てるように」


目の良くなる薬なんかなにに使うんだよ………?




3週目前半
1→闇の魔法使い対策本部(仲間と話す/コンマでなんかしらイベント)
2→野球あるのみ(体調と闇落ち↓/魔力↑/確率で………)
3→勉強会するか?(体調↓/耐久↑)
4→そのた

>>92

>>88
一旦の上限は10だが、限界突破でさらに上をめざせる。

2

さあいくーんだー♪そのかーおーをー、あーげてー♪

>>92


【月曜日】


野球だ。
今のオレには、野球あるのみ。
そうだ、野球がオレを進める。

行こう、グラウンドの隅だ。

今日もグラウンドの奥にある施設の中で、クィディッチの練習がなされているらしい。
いやー、よくやるよ。

その外側、オレはその辺で野球の練習をする事にした。

相変わらずだれもいねーな、ここは。


パァンッ!
パァンッ!

壁にぶつかる硬球の音。


心地のいい音だ。
いつ聞いても、オレの心が癒される………。


>ちょっと疲れた。

>悪いことをする気がちょっとなくなった。
>魔力がちょっと上がった。

【水曜日】

昨日は七村の授業もあった。
オレは相変わらず。
いやー、だめだな。
杖を使った魔法は相変わらず成長なしだ。

一方、ほかの仲間達は段々成長しているように思える。
苗木も平均的に魔法を覚えてるし、不二咲も雷系なら完璧だ。
ほかのやつらも段々と技が上手くなってる。


「で、オレはこれです」

苗木「得手、不得手はあるからね」

霧切「そうよ、気にしても仕方がない」

不二咲「………き、霧切さんは何でも出来るから………」

霧切「………そうかしら」

「あ?」

霧切「私だってはじめから何でも出来た訳じゃないのよ?」


ふふ、と笑う霧切には余裕があった。
かわいらしい顔だな、なんて思う。

不二咲「………僕も頑張ったら、もしかしたら………」

霧切「ええ、努力はいつか実を結ぶ。そうでなければならないわ」

石丸「おお………素晴らしい!そうだ!その通りだ!」

イインチョがうるせー。




3週目後半
1→会議
2→野球あるのみ(体調と悪落ち↓/魔力↑/確率で?)
3→誰かと遊ぶ(体調と悪落ち↑)
4→内側に語りかける
5→そのた

>>101

で、>>100が叶うかもしれない

霧切と詠唱破棄について話ができる

わあ、連続77だこりゃ、ご褒美だ。

>>101


よし。
今日も今日とて野球をやろう。
オレはそう決めて、グラウンドにでる。

いつものように、いつものようにだ。


パァンッ!


ほら、そんでいつものように軽快な音がする。
壁の同じところにしかぶつからないボール。
その跡は、入学から同じ場所にしかついてない。
いやー、オレすげー。
天才だな。

もしかしたら、本当に天才なのかも。

額に汗を垂らしながら、ボールを投げ続ける。
幸いにも今日は雨は降っていない。
けど、まるで降られたかのように体が濡れている。

でも、ま、


「悪くないな」


そう思えるようになっていた。


          「ねぇ」


ふと、そんなオレに声がかかる。
顔を上げると、そこには霧切がいた。

パァンッ!

乾いた音がして、ボールがころころとこちらに転がってきた。
それを拾い上げながら、オレは霧切に向き直る。


「……あ?霧切?」

霧切「なに?話しかけたらマズかったかしら」

「マズかねーけどよ……」

霧切「ひとつ思った事があって、きたの」

「なに?」

霧切「詠唱破棄の話よ」

「……あー」

詠唱破棄。
そういや葉隠もそんなの言ってたな。

霧切「貴方、葉隠君からその話を聞いたんですってね」

いや、その情報はどこ経由だよ……。

霧切「……ねぇ」

「ん?」

霧切「貴方の使う魔法、詠唱破棄に似ていると思わない?」

「……」

霧切「球に魔法をかける事。それが貴方の魔法なのだし」

ま、言われれば確かにそうかもしれない。
オレ、もしかしたら魔法が使えないって訳じゃないのか?うーん。

霧切「……もしかしたら、貴方もちゃんと集中の仕方を学べば、詠唱なしで魔法を使えるのかもしれないわ」


もともとの魔力は高いはずのオレだ。
だからこそ、普通に使わなくても、威力は高いはずだ。
って、なんにも分かんねーから「はず」としか言えやしねーんだけども。

それでも霧切は好奇心と、そして関心を含めた視線でオレを見る。


霧切「ねぇ、試してみたくないかしら」

「……詠唱破棄を?」

霧切「ええ。今まではセオリー通り、詠唱込みで魔法を使っていたのでしょう?」

「そうだな」

霧切「とは言え、貴方がどんな魔法を使いたいと思うかにもよるのだけれどね」

「へ」

霧切「……なぜか分からないの、なぜか分からないけど、私」

霧切「貴方に……何かを期待しているのよ」

「何かってなんだよ……」

霧切「……さぁ?」

そこをはぐらかすなよ!?

霧切「だから、私の話を聞いて?貴方の為に、貴方が強くなれるために力を貸すわ」




霧切が力を貸してくれるぞ!魔法拾得のチャンスやで。

どんな魔法がほしいか、イメージとか、あるいは名前とか。最大で2つまで
>>110

いわゆる分身魔球
投げた球を任意のタイミングで回収する「戻り玉」

>>110

「ほんとか?」

なんか旨い話しすぎる。
けど、渡りに船?ってやつか?
ああまあ、いや、霧切が力を貸してくれるんならありがたい。
それを無碍に断るって選択肢はなかった。

霧切「私が嘘を着くとでも?」

「そうじゃねーけど、なんかさ、突然だから」

霧切「いいじゃない……どんなタイミングでそうなるか、分からないわよ?」

ふふふ、と霧切は笑った。

霧切「それで、まずは貴方の使いたい魔法の方向性を聞きたいのだけど」

霧切は、そう言ってオレの意見を促してきた。
うーん……。

「そうだな……分身魔球とか、夢あると思うぜ?」

霧切「分身……なるほどね。その全てに質量を持たせるなら、相応の魔力を消費すると思うけど……」

霧切「それでも、いいかもしれない。有効よ」

「あとさ、オレって一回投げたらそれで終わりじゃん?だから」

「投げた球を任意で引き戻したいんだけど、これも可能か?」

霧切「……」

少し考え込む仕草だ。
難しいのか?

霧切「それも、出来ない事はない、と思うけど」

「工夫がいるか?」

霧切「任意の、となるとかなりね。距離が離れたり、あるいは置いてから時間が経つと大変かもしれないわ」

ふむ。
時間が経つと大変な理由としてはオレと球との魔力的なつながりが途切れやすくなるかららしい。
見えない糸でつながってるような感じで、と思えばそれが一番近いっぽい。

霧切「まず分身の方ね。これはちゃんと分身の魔法がある。日本式だと【残身】とも呼ぶ魔法なのだけれど」

霧切「【残影】と言う魔法も別にある。これと違うのは、質量があるかないかよ」

「質量?」

霧切「つまり、その分身が本物か偽物かの違いって事」


ナルトにたとえると、【影分身】か、【多重影分身】かってとこか?
分身の方で、実際に攻撃出来るかどうか。
その違いだ。
【残身】の方は実際に攻撃出来る、その分使う魔力も高いし、テクニックも必要になる。

だが、もしも使いこなせればこれは、その用途はかなり広い。
投げてから増やす、投げる前に増やす、あるいは当たったところで増やす。
そうでなくとも増えるだけで十二分だ。
その増やし方にもバリエーションがでる。

当然、普通の使い方から逸れれば逸れるほど使用する魔力は高まるが、オレなら早々簡単に魔力切れはしないだろう。
魔力が切れれば、生命にも深刻な影響が出かねない。


霧切「ほら、小泉先輩……決闘の時、カメラを持っていた先輩も、似たような技を使っていたでしょう?」

言われて思い出す。ああ、確かに。
アレはどうやら残影の方らしい。

霧切「強制的に像を作り出す技だから、厳密には違うのだけれどね」

「……むずいな」

霧切「それと、戻る球の方ね。それは工夫次第よ」

霧切「さっきも言ったとおり、時間が、あるいは距離が遠ざかればそれは難しくなる」

霧切「けど、貴方ならもしかしたら」


出来るかも、しれない?

霧切「ええ。ことかけて貴方は、白球に対する執念が強い」

霧切「たとえば、だけど」

「たとえば?」

霧切「その対象を一つだけに絞れば、半永久的にいつでも使えるように出来るかもしれないわ」

霧切「いつでも、魔法って言うのは制約が決まっていればいるほど強力になるから」


それはかなり高いハードルだった。
半永久的に、使えるようにする。
そのためには、その魔法をかけるものをたったひとつに絞れって言う。

壊れたら別なのにかけなおせばいいだけの話なんだが、しかしその場でいきなり仕込めるような難度の技でもない。
予めそうなるように魔力を吹き込んでおいて、いざ球を使ったときに引き戻せるようにするのだ。
ヨーヨーみたいなもんだな。


霧切「その場で即興で使うってなったら、それはもうタイミングで勝手に戻ってくると思うわ。貴方めがけてね」


ちなみに、威力を保持したまま戻ってこさせる事も可能そうだ。それは別な魔法との複合だが、
そもそも高いハードルの先の魔法なので、まぁそんなに悩む必要はなかった。


霧切「そうと決まれば、まずは簡単に練習しましょうか。マスターするにはもう数日かかりそうね」


その後も霧切に魔法を教えてもらった……。


>体調がちょっとさがった。

>悪いことをしたくなくなった。
>魔力が少し上がった。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【6月2週】

ステータス
体調   5
魔力   8(Next140)
耐久   4(Next20)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→マイフレンド!
不二咲→オメーもオレの仲間だ
葉隠→オメーが予言者だよな?
大和田→頼りになるぜ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジラブ!
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→なんか優しいな
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる




6月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
     1  2  3  4  5  6
  7  8  9  10 11 12 13
 14 15 16 17 18 19 20←3週目

 21 22 23 24 25 26 27
 28 29 30


【土曜日】


久しぶりのゆっくりとした一日。
しかし、またしてもこの数日は雨続きだ。
最悪……。

霧切はと言えば、少し急がしいらしい。
あまり時間はとれていないが、それでも前回のふたつについては話し合っているところだ。
しかし、さすが霧切。
理想の魔球に近づきつつはある、ってところか。
教え方が上手いのか、オレが天才なのか……?


まぁそれはいい。

苗木は今日もクィディッチの試合らしい。
ってもオレは興味ねーしなー。
周りは大体がクィディッチを見に行っている。
が、オレはやることあるし、それ以上にだるい。

さて、どうしたもんか。

風の噂では、九頭龍パイセンがやっと退院したらしいし……。




土日
1→自主練(体調↓↓/魔力↑↑)
2→誰かと遊ぶ(体調と悪落ち↑)
3→ねる(体調↑↑↑)
4→そのた

>>123
こうくりもうねるまたあす。おやすみ。

3

↑うえ

飲み過ぎた。ちょっとだけやる。

>>123
>>122



「よし」

葉隠「なにがよしだ」

「決めた。オレ、土日はゆーっくりと休む」

は?と言う声が聞こえる。
いいんだ、もう決めたことなんだ。

この土日は、とにかく休むことに力を入れる。

それじゃ松岡修造かよ、と言われそうだが、そうじゃない。
休むことに誠意を尽くすのはあながち悪くもないと思うんだが、違うんだろうか。


とにかく、部屋にだれも入れないと決めるレベルでゆっくりやすむ事にする。
(え?相部屋?しらねーな)

おかげさまで疲れはスッカリ取れて、いい気分だ。




ついでにゾロボーナス
1→闇の(略)本部に動きが
2→七村に異変が
3→葉隠がほんきだした
4→九頭龍が来た
5→そのた

>>132

4 色々あろうが負けは負けと潔く情報量提供

>>132
>>131


がちゃ、と不意に扉が開く音がした。


それは日曜の昼、オレがひとりを充実して楽しんでいる時の出来事だ。
葉隠も苗木も、田中パイセンすら部屋に戻ってこないため、
オレは本気で一人でまったりとしていた。

その扉がいきなり開いたとなれば、オレだって身構えるもんだ。


そこにいたのは九頭龍冬彦だった。



「………あ?」

九頭龍「邪魔するぞ」


つっけんどんな事を言いながら、九頭龍パイセンは部屋に入ってくる。
オレも止める事が叶わない。
そのため、結局この人はオレの部屋に足を踏み込んでいるわけだ。


「なにしに、きたんすか」


突然の訪問には、当然の疑問だった。
だって、そうだろう。
何のために来た?


見れば九頭龍パイセンは、黒のスーツを身に纏っている。
どこも怪我がないように見えるが、さてどうなのだろうか。

九頭龍「とりあえず座らせろ」


オレの言葉を聞くより早く、この男は部屋のイスに腰掛ける。
まじなにしに来たんだよ?
オレの疑問もよそに、さらに九頭龍パイセンはオレをにらんだ。


九頭龍「ったく、まさかこんなやつにオレが負けるとはな」

「こんなやつって………」

九頭龍「だが、負けは負けだ。桑田、テメェに助言しに着てやったぞ」

「あ?助言?」

九頭龍「テメェ、あの日の記憶が途中からねぇんだとな」


あの日。
九頭龍パイセンと、決闘したあの日だ。
確かに途中から記憶がない。


九頭龍「………よぉ、桑田。テメェ、どうなってたか知りたいか?」

「教えてくれるんすか!?」

九頭龍「………」


一瞬だけ、どうしようか、そんな悩んだ仕草の九頭龍パイセン。
そのあと、こう言った。


九頭龍「………悪魔だ」

「は?」

九頭龍「テメェがなにもんか知らんが、あの時のテメェは悪魔だった」

「………」

九頭龍「あのテメェは………本当に別人だった。」


九頭龍パイセンから色々と語られる。


内面にとどめているはずの魔力の暴走。
オレの人格の崩壊と、意志疎通の不能になった状態。
九頭龍パイセンが驚いて、攻撃をしたが全て無効化されたと言う事実。
オレから放たれた魔法が、全てを無に解したと言う圧倒的な能力。


九頭龍「………オレは、テメェが放った球で骨をやった」

九頭龍「テメェ自身が怪我してねーんが恨めしい」

「………」

九頭龍「何でテメェは怪我してねぇんだ、ゴルァ」

「しらねっすよ」

九頭龍「それとも、あれはテメェではねーのか?」

「………」

九頭龍「アレは………アレはテメェとは別人だった」

九頭龍「使う技も、違ったし………オレ自身の魔法が全て利かなかった」

九頭龍「体表に顕わになった魔力の層に全て阻まれたんだ。テメェの体に魔法は届かなかった」

「………パイセン」

九頭龍「テメェ、本当はなにもんなんだ」

「オレが聞きたいんすよ………」


頭を抱える。
まさかとは思ったが、まさかなぁ。
オレはやっぱりただの人間ではない、のか?



1→魔法教えて
2→あれはなんだと思う?
3→怪我大丈夫?
4→そのた

>>138

4 怪我も承知のタイマンとはいえ、やっぱすんません
早く治って欲しいっす

>>138

「………パイセン」

九頭龍「あ?」


やるなら今しかねぇ!

思い切り頭を下げた。


「そ、その……怪我も承知のタイマンとは言え、やっぱすんません」

九頭龍「……」

「怪我、早く治って……欲しいっす」

九頭龍「……くくっ、うるせぇよ」

「は………」

九頭龍「オレが何のためにこんだけ時間使ってたと思ってやがる?ほぼ完治してんだよ、テメェに心配されるまでもねぇ」

九頭龍「だからテメェは罪悪感とか感じる前に、テメェのアレの正体を突き止めやがれ」

「………パイセン」

九頭龍「けっ。オレはテメェみたいな雑種とか雑魚は嫌いだ。だが、やっぱ負けは負けだ。それも二度負けた」


最初は乗り物の中、次はこないだの決闘か。
オレが覚えてないにしても、それはパイセンの中では負けにしっかりカウントされたらしい。


九頭龍「二度も負けたテメェを認めねぇのは道理に反する」

九頭龍「だからよ、桑田。テメェが強いのはオレが認めてやる」

「パイセンあんた、なに言ってん」

九頭龍「あ?」

ずい、と寄ってくるパイセン。

九頭龍「とにかく怪我はほぼ直ったんだ、テメェに心配されなくても大丈夫だよ」

「そ、すか」

九頭龍「だがよ、もうひとつ」

「………」

九頭龍「テメェが何者なのか。そこのところ、テメェははっきりさせる必要がある」


確かにそうだ。
自分の力を自分で理解しないで、どうやって使おうと言うのだろうか?


九頭龍「テメェは強い。だからオレの事は気にするな」

九頭龍「テメェの為になりそうな事なら、耳に挟んでやってもいいぞ」

九頭龍「だが、なれ合うつもりはねぇ。そこだけを理解しろ」


どうやら、今後は九頭龍パイセンも力を貸してくれるらしい。
だが、その力を得られるのはもう少し先になりそうだ。

まずは自分でやれるところまでやってみねぇとな。


九頭龍「………楽しみにしてるぜ?テメェの大業をよ」


【火曜日】


七村「一通りの魔法はこれで拾得したわけだが」

教壇に立つのは七村彗星だ。
相変わらず、眩しいピンクのスーツがオレらに主張していた。


七村「もちろん、個々の得手不得手はある。このクラスもそうだ」

七村「どんな魔法でも出来るもの、出来ないもの、あるいは特定の魔法しかなせないもの」

七村「種類はいくつかあるだろう。この違いは何か?それは各々の魔力の性質にある」


その話を聞きながらオレはノートにいろいろと書いていた。
戻り玉はどう戻すのが有効なのか、だ。

投げたのと同じ軌道か。
あるいはその場からどう頑張ってでもオレのところに戻るようにするか。
はたまた、ブーメランのごとく逆の軌道ではねるか。

すごく難しいことだった。
オレには決められない。

どれもが一長一短だ。


七村「さて、諸君は杖を持ってくれないか?」


七村の不適な笑顔がなんか気にくわない。



体調10

1→闇の(略)に動きが(コンマでイベント)
2→勉強あるのみ(耐久↑/体調↓)
3→野球だ(魔力↑/体調↓/コンマで新技)
4→そのた

>>147

すまんねむいねるまたあした

2

(うわ………パルプンテだ………パルプンテか、ど、どうしよう………こ、このまま今日はやらなくても………)

>>147
00はパルプンテ



【火曜日】


「あ、」

石丸「お?」


ほんの偶然だ。
オレは、いろんな課題を片づけねーとと思ったんで、図書室に来ていた。
するとどうだ、なぜかイインチョのやつがいるじゃねーか。
ばったり出くわして、オレは言葉を忘れた。


セレス「あら?貴方も本を見に?」

「なに、オメーもいんのかよ」

石丸「ああ、2人で魔法薬学の課題をしていたところだ」

セレス「ふふ、石丸君はほんとうに物知りで勉強になりますわ」

(こいつ、イインチョを上手く使いこなしてるな……)

セレス「私、あまり薬学は得意ではなかったので」

石丸「しかしセレスくんは本当に勉強熱心だぞ?桑田くん、君とは違ってな」

「オレも勉強はしてるっつの」

石丸「知らないのならばもっと知らなければいけないだろうに」

「」


無知こそ罪、か。





はーいパルプンテ判定しまーす、直下
123→学園にトロールが出たよ
456→変身薬イベント
789→七村イベント?
0→希望のイベント(上記外でもよい)
00→桑田覚醒

>>156


石丸「……」

セレス「……」

かりかりかりかり……

かりかりかりかり……


「……ん?これは……」

石丸「そこは×だ。いいかね?これはセンニンソウと呼ばれる草で……」

つべこべつべこべ

「なんだそりゃあ」

セレス「なるほど、これがセンニンソウ」

石丸「ああ。この白い部分がまるで仙人の髭に見えることから」

「へ?千人じゃねーんか」

セレス「分かりませんが、漢字が間違ってますわね」

「……」


かりかりかりかり……
かりかりかりかり……

かりかりかりかり……


「んで………」

石丸「それが………空豆………」つべこべつべこべ

セレス「ほうほう」かりかり


>まったりと時間が過ぎていく

>………いらいらする


>耐久が大きくあがった!


【金曜日】


きーんこーんかーんこーん


午後の授業も終わり、明日からまた休みだ。
なんて思っていたら、


霧切「ねぇ」

「………ん?」

霧切「少し話があるのよ。いいかしら」

「話?」

霧切「ええ。寄宿舎近くの個室Cを借りたわ」

そこに来てくれるかしら、と霧切。
指定されたのは夜の頃合い。

霧切からの呼び出しなんてまた珍しい。
しかも個室での話し合いと来た。
一体何が始まるんだろうか?


「まさか………魔球の練習に進展が?」


そんな事を期待してそこに行ったら、数名が集まっていた。
どいつも【闇の魔術師を捕まえる会】のメンバーだ。


「あ?」

大和田「おう、オメェも来たか」

霧切「これで全員ね?」

ふう、と霧切が息を吐いた。
どうやらオレが最後だったらしいな。
そりゃ悪い事をした。

「悪ぃ。時間このくらいって聞いたから……」

霧切「………」

「あー………あはは………」

不二咲母「それで、どうしたのぉ?」

霧切「………ええ」

いよいよ霧切が口を開いた。

霧切「そろそろ動こうと思うの」

葉隠「あ?でもあの時は7月、って」

霧切「と思ったのだけどね」

大和田「だけど?」

霧切「ええ。動けるときに動いた方が、利口だと思わない?」

「………それで今?」

霧切「チャンスなの」

そう霧切は笑った。

霧切「実は、【エルフの聖水】は、この学園内にある」


ざわっ、とざわめく。

「それで、何がチャンスなんだよ?」

霧切「ええ。それで、ひとつ。」

霧切「その薬を安全に取りに行く方法、思いついたのよ」

ちなみに今回はイインチョは省かれている。
ものを盗むなんて!と止められたかららしい。
そうして、ついに霧切は言葉を切り出した。

霧切「【変化薬】よ」

朝日奈「………え?変化薬って……まさか」

霧切「そのまさか」

「え?変化薬ってなんだ?」

霧切「……他人に化ける薬よ」

葉隠「そんなんよく作れたな……つーか、その材料も確か、学園じゃほとんど手に入らないもんなんじゃあ」

霧切「私は【学園長の娘】だから」

寂しそうに霧切が笑う。
それを公使したことはいいことだったが同時に悪いことでもあったらしい。
本人のプライドに対して、だが。

霧切「……教師にあれこれ言ったら手に入ったのよ。ああ、さすがに調合は自分でやったわよ」

「そう言う問題じゃあなくね?」

霧切「で、ここからが問題よ」

「あ?」

霧切「変化薬は3人分ある。私はとにかく飲むとして、あと2人、私に協力して欲しいの」




1→なにか質問する(内容併記)
2→飲むよ
3→誰か飲めよ(指名)
4→そのた

>>163

4 まず変化薬ってなんだ?なんになるのか効き目時間とか全然知らないんだけど

>>163
>>162


「ちょ、ちょい待ち」

霧切「……なに?」

「変化薬……ってそもそもなんだ?」

オレにとっては初対面だ。

「だいたい、何になるのかとか効き目とか効果とか時間とか……何も知らないんだけど、オレ」

朝日奈「あ、そっか、アンタは知らないよね」

霧切「……まず、そこからね」

「ああ、頼む」

きりっ、と霧切が顔を整えた。


霧切「変化薬は、『別の人間に変化する事ができる薬』よ」

「な……他人ん?!」

大和田「まぁ、な。あの石丸って野郎が見せてきた本にも載ってたぞ」

霧切「……配合が間違ってないなら、時間はきっかり30分ってところかしら?」

「……」

霧切「ええ。材料はそろってるし、『秘密の部屋』で調合も済ませてある」

霧切「もう少しで完成ってところかしらね」

「……で?」

霧切「ええ。今回は教師陣に変化出来る薬を作ったわ」

葉隠「ほー……いやどうやって!?」

霧切「簡単な事だわ」

ふっ、と笑う。

霧切「彼らの髪の毛を拝借したのよ」

「」

大神「……もしや抜け毛を?」

霧切「そうね」

「……な、なんで抜け毛?」

霧切「変身する相手の体の一部が必要だからよ?」


……うそぉん……。


霧切「だから大変だったのよ。3人分なんて大変だったわよ」

不二咲「どうやって取ったのかは聞くのやめとくね」

霧切「そうした方がいいわね」




1→なんか質問あれば
2→オレが飲むよ
3→誰か飲めよ
4→そのた

>>169

1 改めてミッションを確認させてくれ
その変化薬でなんか教師3人に化けて学園内にある【エルフの聖水】を30分以内に取りにいく、ってことだよな……ってどこにあるんだよそれ

167プラス
いく場所によっちゃメンバー構成大分固まるんじゃね

>>169
>>167


「……ちょい待ち」

朝日奈「なに、何回も何回も!霧切ちゃんだって暇じゃないんだよ!?」

「いや、確認していい?」

霧切「何かしら」

「ええっと、改めてミッション確認させてくれ」


1 変化薬で教師陣に化ける
2 学園にある【エルフの聖水】を取りに行く
3 30分以内に全て行う


「無理だろ!?そりゃ!」

霧切「……無理でもやるしかないわ。そうでもしなければ【エルフの聖水】は手に入らない」

「いやでも、つか、目星は!?」

霧切「当然付いてるわ。だから、そこに行けばいい」

「行く場所によっちゃあ、メンバーは決まるんじゃねぇのか?」

大神「ふむ、そうかもしれんな」

霧切「……と言っても、私以外はほとんど同条件よ。誰が来ても変わらない……この学園内の事を知っているのは私くらいだもの」

霧切「それに、大してどこがどうって事もない私が場所を知っているから。トラップもないわ」


霧切がヘマするってことは……ない、よな?




1→なんか質問
2→オレが飲む(もう1人犠牲出したければ指名)
3→誰か飲むのを見守る
4→もう霧切だけでいけよ……
5→そのた

>>173

2 指名なし

>>173


「……おし、分かった」

霧切「?」

「大体の事は分かった。そんならオレが飲むわ」

朝日奈「……やるじゃん、桑田」

霧切「あら、本当に?助かるわ」

「これで2人だろ」

霧切「……そうね」

大和田「もう1人分はどうすんだ?」

霧切「……」

葉隠「誰か飲むんか?」

大和田「オメェ飲めば?」

葉隠「誰が飲むかいな」

朝日奈「ちょっと面白そうだけどね……」

霧切「……もう1人欲しいわね、手伝いが」

不二咲「じ、じゃあ僕行くよ」

霧切「あら、本当に?」

不二咲「うん!僕もみんなの役にたちたいんだ!」

霧切「……そう、ありがとう」

霧切「それじゃあ、決行は明日、昼の時間よ……教師陣には警戒されないだろうから」

霧切「もう質問はないわね?」

「いや、ちょ、どこ集合?」

霧切「それはね……」


【土曜日】


昼。
オレたちは霧切指定のとある場所に来ていた。

校舎の2階の奥、使用禁止の女子トイレ。

定番の場所、っちゃ場所だったな。
そこに霧切はいた。


霧切「……来たわね」

「うす」

不二咲「うん、役に立ちたいからね」

霧切「ふふ、ありがとう」

「んで?その変化薬ってのは?」

霧切「ここにあるわ」


霧切はトイレの中に、ラボのような場所を作っていた。
清潔を保っている場所、そこに固形燃料の日にかけられた液体が3つある。

なんか……液体きったねぇー。


霧切「これがそれよ。最後の仕上げもしてあるわ」

霧切「……これを飲めば全てが始まる。用意はいい?」




1→おっけー
2→最終確認
3→そのた

>>179

>>179

「おっけー、任せろ」

霧切「……じゃあ、これを飲んでもらうわ」

そう言うと、霧切は火にかかっていた明らかに泥水みたいなものをオレに差し出す。
なんか見た目も泥水だし、臭いも泥水だし……。

「……」

霧切「安心して、ライム味よ」

「逆に安心できねーよ」

霧切「不二咲君はこちら。私はこれ」

それぞれにカップを持つ。
さっきまで火にかかっていたのに、いつの間にやらその液体はどれもこれも粘液がかって、どろどろとしていた。
飲むのははばかられるが……

霧切「ほら、早く飲んで」

「……マジか」

不二咲「服ってどうするのぉ?」

霧切「ご都合主義よ」

「」


何よりの疑問を黙らせられてしまった。
ま、つっこむのは野暮か?

とりあえず時間もない。さっさと飲むことにした。


「……ここで?」

霧切「変装の時間が惜しいからね」


最後に全員で乾杯して、ぐいっと、行く事にした。

思わず溜息がこぼれる。


かちんっ


霧切「……乾杯。」

四の五のいってる場合じゃねー、か。
オレはついに覚悟を決めて、その液体を一気に飲み干した。

一気に、のつもりだったけど、のどにへばりつく粘液が、とても不愉快だ。
うげ、と思わずのどから声が漏れる。
気持ち悪い、胸焼けする……ついでにライム味じゃねぇし。

「っぶ、くっせ」

どろり、とそいつはのどの奥に溶けていく。
最悪だぜ、と言い掛けたオレののどが、突然焼け付くように熱くなった。


「あ、ごぇ、か、なに……ぉ……」


まともに話せない。
眼前がくらんで、オレの体はどろどろに溶けるような感覚がした。
体がきしんでいる。
腕が、骨が、肉が………膨らんだり、しぼんだりしているのが分かる。

思わず自分の手を見ると、手の皮が一瞬輝いたかと思った矢先、急速に萎え始めた。
年数の重みを知らせるように、まるで大人と言うよりジジイだ。
体中が痛い。
なんだこりゃあ………、と声を、上げかけて、


霧切「………!?」


霧切の顔がゆがんだ。


霧切「そんな、バカな、私………こ、これ………は………」




霧切に異変が………?
1→ハーマイオニーよろしく猫化
2→トカゲ化
3→まさかの学園長化?
4→そのた面白そうなやつ

>>184

4 狛枝

>>182

>>184
>>182
うわああああああ


霧切「あ、いや、わ………たし………」


霧切の顔が苦痛にゆがむようだった。
そらそうか。

本来女を狙ったはずの霧切の液体は誤作動を起こしていた。
明らかに年代はオレらと同じくらいの、それもなんか怪しい雰囲気の男に変貌していっていた。

性別を超越するのは、ぶっちゃけ体に大きな影響を及ぼすらしい。

あのあと霧切と別れて読んだ本にいろいろ書いてあったな………。
性別はなるべく同じに、人間相手に使うこと。
でなければ副作用が出てしまうと。

どんな副作用かは知らないが、とにかく霧切が大変なことになっているのは確かだ。
それ以上に自分が持たない。
めっちゃ辛い。体中が沸騰している………!


「ゴォッ、が、ああァァアァ!?」

体が弾け飛びそうだ。
目の奥がちかちかしていて、それもそのうち収まった。


「………はぁ、はぁっ………」


体が重い。

オレは今………どうなってる?

振り返ると、不二咲がいた場所には魔法歴史学の教師が立っていた。


歴史教師「す、ごい………別人だよ………」

「………」

歴史教師「僕だよ、不二咲だよ」

「………不二咲?」


きょとんとして思わず声を上げる。
同時にそれが、自分のものではなくてとても違和感があった。

これは………ええと、確か………?
………天文学の教師の声か!

つまりオレは今、天文学の教師になっちまってんのか?
あいつ結構トシ行ってたよな。
オレ………ジジイじゃねーかよ。


不二咲「桑田君………なの?」

「ああ、間違いねぇ」

不二咲「じゃあ、霧切さん、は………」

あ、そう言えば。
なんかマズったんだよな?

ふと、そちらをみる………。


霧切?「あはは、ボクは無事だよ………」


無事じゃなかった………。

「霧切………なのか?」

霧切?「うん、そうだよ。ボクは霧切響子……今は【狛枝凪斗】だけどね」

「狛枝?」

不二咲「田中先輩のクラスメイトだよ。ほら、澪田先輩がやってくれた会にもいた」

そうだったか? ぜんぜん記憶にない………。
とにかく、眼前の霧切は、真っ白い髪の怪しい雰囲気出してる男になっていた。
どうやら変化薬をミスったらしい。
変な副作用なのか、霧切のかけらもない。

霧切「まさかこんな事になるなんて………絶望的だよ。これじゃあボクは君たちとは行けないね」

「え?なんで………」

霧切「君たちがこれから行くのは教員棟だからね、ほら。これが地図」

ぱさ、と紙を渡してきた。
なんだ、行く先は書いてあるんか。
これを見れば、オレらは迷わずに目的地につけそうだな。


霧切「あはは、こんな事になったら………ボクは変化が解けても、重大な副作用が残るかもしれないなぁ」

不二咲「………」

霧切「ああ、ボクにかまわず君たちは先に行ってよ。ボクはこの薬の効果が切れるまでここにいるからさ」


ふふ、と不適に霧切は笑う。
ほんとに大丈夫なんだろうな?
つか、霧切かオメー?!




作戦決めよう。コンマで正否
1→スピード重視で
2→とにかくバレないように
3→ちょい遊びつつ
4→霧切を通報しながら
5→そのた

>>192
もうみゅりねるですおやすみです。霧切さんの副作用ってなんだろう。生えるのかな。おやすみ。


2

なんかインスピレーション湧くかなと思って、お化け屋敷にひとりで行ってきました。
ここで言っておこう。
ワタシはもう二度とお化け屋敷には行かない。

やるよ。

一人で行くというのが、もう切なくて怖い

>>192


「………とにかくバレねーように行くぞ、不二咲」

不二咲「う、うん………」


事を仕損じるわけにはいかない。
オレと不二咲は顔を見合わせ、頷く。

渡された地図は完璧だった。
オレらの知らないものが全て書いてある。
このトイレから教員棟はすぐ近く。
急ぐための道も、ものすごく細かく書いてある。

これなら、急がなくてもきっとなんとかなるだろう。


霧切「キミ達の幸運を祈ってるよ、桑田クン」

「オメー大丈夫なんか」

霧切「分からないけど………とりあえず保健室に行ってくるよ」


ふふふ、と笑いながら霧切は場所から逃げ出す。
そして、オレたちもまたさっとトイレから抜け出した。

地図を見る限り、オレ達は行く先が一番近いのだろうと思える。
霧切が書き示してくれた場所はどこもかしこも行きやすそうだ。

まぁ誰かとばっと出会ってしまっても何とかなるだろう。

オレは不二咲を連れ、廊下を走っていく。

幸いにも人はいない。
ああ、どうだ、誰にもバレなさそうだな。


「………どうだ?」

不二咲「こちらにはいませんねぇ」

「全く……なぜ私がこのような………」


さらにはオレらの演技は完璧だった。
天文学教師が、魔法歴史学の教師に時々振り回されている事は知っていた。
だから今回もその体だ。

とんとん拍子で教員棟にたどり着く。
なんだよ、楽勝じゃねぇか………。


「………あとは、この扉を開くだけか?」


地図を手にやっとこれた。
霧切の地図が確かならあとは、扉を開けるだけ。
さて………?



あと15分くらいしかないぞ!
1→早く
2→隠密に
3→遊びつつ
4→出来る限り情報収集しながら
5→そのた

>>206


>>200
それな。

ちーたんに情報収集・見張りをさせて自分は扉

>>206
>>205


「手分けするか」

ぼそ、とオレは不二咲に囁く。


「オレは聖水取りに行く。オメー、色々と情報収集してくんね?」

不二咲「………わかった」

ぽそぽそとした会話。

「さて、私はこちらに。あなたはそちらへと向かってください」

不二咲「ええ………分かりましたよ」

直後、無駄にそんな演技を含める。
ちらっとでもオレらを見た奴らに、勘違いされないためだ。
なによりもこれはアリバイになる。
オレらのやってる事はおかしくも何ともない。


そっと、扉を開いた。


ぎぃ


「………誰もいない、な。」


よし、とひとりごちる。
ここは薬品棚かなにかか?
そのあと地図を見れば、書いてあるのはひとつ。


『真っ白な瓶がエルフの聖水』

棚に目を戻せば、確かにそこには瓶があった。

まさしく目の前にあった。
それが【エルフの聖水】だった。

神秘さを感じる。
オレはそれを見て、直感で思った。

これが、悪いもんをぶっ飛ばすとんでもないもんだ。
そっ、とローブの中にしまい込ん






七村「おや、こんなところで」

「───!?」


いつのまに、部屋に七村彗星がいた。


七村「どうされました、先生」

「え?あ、ああ………」

あー、と。

「………未来を見通すためにセージの液を探しておりましてね」

七村「なるほど、そうでしたか?では恐らくこちらでは?」

「おや、そうでしたか………」

よぼよぼと立ち回るオレ。
………やばい。時間足りるか?




あとちょっと?
1→話を切り上げる
2→エルフの聖水をかけてみる
3→話につきあう
4→そのた

>>211

2 数的を手に取ってバックハンドで

>>211


………せっかくだ。
エルフの聖水の力、試すにはちょうどいいのかも。
七村がオレに背を向けた。
その隙に、オレはこっそりと、こっそりと。

ローブの中で、数滴を手に取った。

そっと、手のひらに。

………オレの手にもなんか作用してるっぽいけどもういいや。
七村に気付かれないように、その手をのばした。



ぴたっ


七村「ん?どうかしました………何か冷たいですが」

「ああいやすまんね」

七村「?」

右手にその液体がしみこむ。




直後ぼうっ、と燃えるように輝いた。

「………ふぁ?」

七村「お、っと」

「それは………ああ………」

七村「………おや?【あの方】からの召集かな、フフ」

「………ま、まさか………」


その右手に浮かんでいるのは、紛れもない、死の臭い。


七村「ああ、そういえば貴方にはお伝えしそびれてしまったか、ああ」

七村「なんとも、いやはや、すみません」

「あ、ああ………」

七村「しかしね、先生。思いませんか?世界を変えるのは、選ばれし者達なのだと」

「………」

七村「私はそれに賛同しただけですよ」


ふふ、と笑った七村彗星。

その右手、浮かんだそれは、
まさしく【闇の魔術師】であると言う証明の紋様だった。


七村「【激情にして最速(アレグロ・アジタート)】───」

七村「私の二つ名の実現のためにこれしかないのです、分かってください」

それとも、と声が落ちる。

あ、やべぇ、死ぬかも。

「………ッ!!」


逃げるしか、ない。

まもなく時間切れだ。
やばい、不二咲を呼び戻せない………!

ばん、と扉を蹴破った。
後ろから七村彗星の言葉が追いかけてくる。

やばい、やばいぞ。

七村彗星は敵だった。

まさかの事態だ。
もしかして七村、こいつが全てを?
………いや、まさか!

だが、それなら確かに説明が付いた。
七村なら、不二咲や不二咲ぱぱの計画を知っているのもうなずける。
くそっ、オレはミスった!
こいつは大丈夫だと思ってたのに!
全身から力が抜けそうになる。
教員棟を走り抜けようとして、


「ッ、が、クソ、ここで………」


いよいよ薬の時間切れだ。
オレは走りながらどんどん体が変わっていく。どんどん若返っていく。
その体躯は小さく、肌は張りを取り戻し、声もどんどん戻っていく。
オレに変わっていく。

汗が体を伝う。やべぇ………


七村「桑田君?」

「ッ!?」

一体何分経っただろう。
いつの間にかオレは元に戻っていた。
例の小瓶はポケットの中、七村には見つかっていない。

七村「天文学の先生を見なかったかい?こちらの方に来たみたいなんだが」

「………あ?なんすか、それ」

七村「セージの小瓶を探していたのだけどね、なぜか先に出て行ってしまって」

七村「それで君、知らないかね?」

「………」

オレを射抜く瞳。
背筋が凍りそうになる。

「………いや、わかんねぇっす」

七村「そうか………ふむ。仕方がないか」

七村「あとで話をしなければな………」


くるりと、七村彗星はオレに背を向けた。


七村「次に会ったら、消えてもらうしかないかもしれないのだがね」

「───」


目の前が真っ暗になりそうになりながら、オレはふらふらと、寄宿舎に戻った。




日曜行動
1→全員で作戦会議
2→霧切の見舞い
3→七村のところにいく
4→そのた

>>219

2

>>219


【日曜日】


保健室。
霧切はそこに搬送されたらしい。

それを聞いたオレらは、霧切のところへと急いだ。
オレと不二咲だ。
昨日、あのあとオレらは何とか合流し、話を全て総合した。
そのあとで、霧切を案じたわけだ。

がらら、と、扉を開けると、見たことがある奴がいる。


女性「………あー、どうしたんだい、こんな朝から」

タバコ吸ってる。


不二咲「あ、あのぉ」

「霧切、霧切響子は………」

女性「うん?………ああ、霧切っちの見舞いかい?」

「そう、です」

女性「ったく………なんて事すんだべ」

「?」だべ?

女性「あんな年端も行かない女の子に変な薬飲ませて……ひでぇやつがいたもんだべ!」


その人は憤慨している。
スカジャンだけどまぁいいか。
タバコをふかしながらその人は怒っている。

「え?」

女性「あ、聞いてないのかい?」

不二咲「なにかあったんですか?」

女性「ああ、霧切っちが昨日きてねぇ。そん時はへんな格好してたんだべ。ひどいもんさね」

女性「今はだいぶ落ち着いたんだけど、最初は本当にひどかったんだべ」

「なにがどう………」

女性「霧切っちじゃない人になっちまってたのさ」

「………」


あー。


女性「ああ、ええと………こっちだよ」

その人に促されてオレ達が行くと、霧切はまだ髪色が真っ白だった。
妖艶な雰囲気で、ふふ、と笑う。


霧切「………やぁ。」

女性「まだ話し方がおかしくってさ。なんとか数日中には治すさ」

「お、お願いします」

霧切「まさかキミ達が来てくれるとはね……それで、どうだった?」

霧切の顔で意味深なせりふ。なんか鳥肌が立つな………。




1→エルフの聖水を手に入れた話
2→七村彗星の話
3→不二咲の話
4→そのた

>>226

>>226

どうだった?と促されて答えないわけにも行かないし。


「………七村彗星は、敵だった」

霧切「………」


まずはそれを伝える。

「あいつは………周りには隠してるが、【禁忌】に賛同してるやつだったんだ」

「このままじゃ……天文学の先生が死ぬ」

霧切「………なるほどね、察するにキミはあの格好で何かしでかしたんだ」

「ま、そうなるな」

霧切「全く困ったね」

女性「何の話だい、七村彗星が………敵って」

「………」

不二咲「………それは………」

霧切「ああ、七村先生が【闇の魔術師】だったって話だよ。ねぇ」

おい霧切!と思ったが時既に遅し。
それは教員の耳に入ってしまった。


女性「………本当かい?」

霧切「ボクが希望の為にならない嘘なんて着くと思う?」

女性「………」

霧切「それで?」

「え?あ、ああ………」

周りにペースを乱されたが、ああ、そうだった。
それで対策が必要なんだ。

「それで、天文学の先生が狙われるってはなしだ」

霧切「なるほど」

女性「アンタらなんかしたのかい?」

「色々とな」

霧切「………」

不二咲「ど、どうしよう、霧切さん?」

霧切「………どうするもこうするも、いろいろ前倒して動くしかないかな」

霧切「まずは学園内の【闇の魔術師のあぶり出し】に尽力を尽くさない?ねぇ」

「それしかねーかもしれねーけど、事態は一刻を………」

霧切「まさか。七村彗星がなんで自分の素性を隠したと思う?」

不二咲「え?」

霧切「バレたらまずいのさ。だから、今はまだ潜伏するんじゃないかな」

霧切「今派手に動いたら自分は確実に捕まるのが確定だからね」

霧切「だから先に………」

女性「仲間を捜し出して全員いっぺんに捕まえようってことかい?」

「んなの出来んのかよ」

霧切「やり方次第さ」

女性「………そうなるとあの子が心配だね」

「ん?あの子?」

女性「息子さ。よっぽどすごい能力を持ってるから、いずれ闇のやつらに取り込まれるんじゃないかって心配でさ」

女性「あんまり心配なんでこんな職についたくらいだよ」

「………」

霧切「とにかく、エルフの聖水があればあぶり出しは簡単だ。」

霧切「あと数日待ってよ、完治させるからさ」


事は風雲急を告げて動き出していた。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【6月4週】

ステータス
体調   9
魔力   8(Next140)
耐久   5(Next150)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→マイフレンド!
不二咲→オメーもオレの仲間だ
葉隠→オメーが予言者だよな?
大和田→頼りになるぜ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジラブ!
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→何してんだよ……
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる




6月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
     1  2  3  4  5  6
  7  8  9  10 11 12 13
 14 15 16 17 18 19 20

 21 22 23 24 25 26 27←4週目
 28 29 30


【月曜日】


「と言ってもオレらだけじゃ何も出来ないんですよねぇ」

はぁ、と盛大に溜息を着いた。
あ、ちなみに天文学の先生はまだ無事だ。
霧切が言う通りだったかもしれない。
今ここで派手に動けば、自分であると言う証拠が残る可能性は高かった。

目下、次に起きるイベントは毎月恒例の決闘か。

つまり、だ。
その決闘の日に何かが起きる可能性は高い。

なお、それはまた今度の日曜日………あまり時間はないわけだ。


十神「愚民が、朝から俺の前で溜息など吐くな。気が散る」

セレス「………ですって。うふふ」


はぁ、オメーらは知らないからそんなでいられるんだよ………。

ちなみに、七村の件はオレと不二咲、霧切くらいしかまだ知らない。
広めるにしても霧切の完治が先立ったからだ。


天文学教員「それでは皆、今日も星に語りかけましょう」


まだ平和だ。まだ、な。




4週前半
1→まほうあるのみ(体調↓/魔力↑/確率で)
2→ペットのお手入れ
3→霧切の見舞い
4→プール(体調↓/敏速↑)
5→そのた

>>234

4 朝日奈は勿論霧切も誘って

>>234


「はー、オレってやっぱ何よりも早さが足りない」

朝日奈「え?」

「………ちょいさぁ、プール行こうぜ」

朝日奈「いいねー、いつ!?」

「霧切が回復したらな」


それは案外早かった。
タイミングは、水曜日。
火曜日の七村の授業でも何もなく、音便に過ごした後の話だった。
そう、あいにく水曜日だ、泳ごう。

霧切はほとんど回復して来ていて、あとはちょっと口調がおかしいくらいだ。
そんな状態でもなければ保健室からは出られなかったらしい。


霧切「ごめんなさい、待たせて」

朝日奈「ううん、霧切ちゃんと一緒にプールとか!楽しみだったよ!」

まだ調子が悪そうな霧切だが、しかしだからといってずっと休んでいるのもだめだと思ったようだ。
変に勘ぐられるのもまずい。
故に、霧切は多少の傷は残したままでもやってきた。

といえど、その手に手袋がかけられてるのは最初からだが。

ばしゃばしゃ


霧切「まさかとは思うけど」

そっ、と霧切がオレのそばで囁く。

霧切「このプールに聖水を混ぜれば、なんて思ってないわよね?」

「あ?もちろんだろ」

聖水はとにかく高価だ。
なによりこの学園にはエルフはいない。
だからこそ大変だし、だからこそ貴重だ。

学園内では盗難事件として扱われてるとか何とか言われてるが、オレには些細な事だった。
こいつがなければ何もはじまらないのだから。


霧切「使う場所はよく考えて」

忠告のように霧切が言う。
分かってる。
ぜんぜん関係のないやつに振りかけたって仕方がないって事は。


朝日奈「ん?どったのふたりとも。おなか痛い?」

霧切「何でもないよ……」

「ま、こいつのリハビリってとこかな?」

朝日奈「最近ふたりともほんと仲いいよね。なんかあった?」

「……ねーよ」


ほんとにあればいいのに……。


>楽しくプールで泳いだ……。

>敏速が上がった!
>ちょっと疲れた。

【水曜日】


霧切「そろったね?」

大和田「……オメェ無事か?」

霧切「ボク……こほん、私は大丈夫」

葉隠「今のなんだべ」

霧切「とにかく、報告があるわ」


その夜。
なんとかいよいよ立ち直った霧切は、オレらを集合していた。
場所は前と同じ、Cの部屋。
ついに、全員に事実を言う時がきたのだ。

霧切「七村彗星は闇の魔術師よ」

朝日奈「……え?」

不二咲「信じられないけど、ほんとうだよぉ……」

霧切「桑田君が目撃したわ。そうよね?」

「ああ、あれはオメーらに教えてもらった闇の紋章だった」

葉隠「……じゃ、じゃあよぉ」

不二咲「ゴールデンウイークの事ってもしかして」

霧切「絡んでいる可能性は否めない」

きっぱりと言い切った。
可能性があるだけなのだから、何の問題もないだろうと言わんばかりだ。


霧切「けれど彼はまだひた隠しにしている」

霧切「なぜか分かる?……何もないのに大事は起こせないのよ」

大神「では、何かあれば大事が起きると?」

霧切「その可能性はある」


なんでも100%とは言い切れない。だから霧切はあくまで可能性、と含みを持たせる。

霧切「はっきり言って、一番近いところで言うと次の決闘が怪しいわ」

不二咲「!」

朝日奈「次の決闘の時に、どさくさに紛れて誰かを!?」

「……するかもしれねぇな」

霧切「しないと言い切れない以上、その可能性を含めて行動した方がいいわね」

絶対しないと言い切らないなら、絶対するとも言い切らない。
しかし、そうなってしまった場合の事を、霧切はよーく考えている。


霧切「対策は練っておくわ。あとは七村がどう出るかだけ」

朝日奈「でも、もし逆に何もしなかったら?」

霧切「そのときはそのときよ。タイミングが悪かったと諦めるしかないわ」

葉隠「そんなまたむちゃくちゃな………」

霧切「けれどこの決闘、きっと何かしてくるはず」

なぜかそう断言した。
霧切にはある程度の確信があるようだ。
それが何か気になるが、今は聞くのをやめておこう。


霧切「私達が出来るのは、その日まで備えることだけよ」




4週後半

1→魔法あるのみ(体調↓/魔力↑/確率拾得)
2→誰かと遊ぶ
3→勉強(体調↓/耐久↑)
4→走る(体調↓/敏速↑)
5→そのた

>>242

怖いけど眠いから頑張って寝る。おやすみなさい

1 戻り球をある程度モノにしたい


>>240

きょうはバスターズの日です。低速行進予定。出来たら20時半から。

バスターズから手が放せませんのできょうは臨時休業。すまんの。

酔いでボロボロだけど関係ないよねっ!

>>242
>>240
初見さんにも伝わるように伝えると、66と44は悪魔の数字。



【木曜日】


放課後。
いつものように、オレはひとりでグラウンドで練習していた。
ボールは相変わらず、軽い。

ぱぁんっ!

ぱぁんっ!

壁にぶつかって、はじけるような音。
オレの唯一の特技であり、趣味。
それが、野球だった。
オレに出来るのは、残念ながらこれだけだ。

とにかく。

霧切にいろいろとアドバイスもらったんだ。
早くものにしないと。
とくに、戻り玉だ。
あれが使えれば、戦略は幅広くなる。


球に先に魔力を込めるように。
霧切はそう言った。

オレもまた、球に祈り捧げる。


ボールが手元に戻ってきますように。



で?
ああ、聞きたい?








めぎぃぃ


練習していたその球は、確かにオレの思うママに戻ってきた。
しかし、問題がひとつ。



「き、んた、ま………!!!?!」



豪速球で金玉が破壊された。

恥ずかしい。
痛みにのたうち回るオレを見つけたのは、舞園だったらしい。
おかげさまで、こっちは計画が全部ぶちこわしだ。

しばらく動けなかった。
ああ、そう、決闘の日も。





このあと

1桑田復帰まで飛ばす
2一応決闘の日を見る(誰視点で?)
3そのた

>>259

桑田くんの苗木くんが殺されちゃった!この人でなし!
1

わたしはわるくない。

大きな痛みを受けたオレはそのまま緊急搬送。
舞園が不二咲が、あるいは大和田や霧切、苗木や葉隠がえらいしんぱいしてくれたりした。








気が付けば、月曜日。








浩子「目覚めたかい?」

罪木「大丈夫、ですかぁ?」



そんな声かけから、オレの記憶は始まった。






「あ?」

がばと体を起こしたら、すでに月末だった。



浩子「ああ、生きてるかい?」

生きている、起きている。


まったく、何があったらこんな風になるんだい?と彼女はぼやいた。
誰か知らんが申し訳なさでいっぱいで。


じわじわ、股間から痛みが起きたがる。
ああ、なんだよちくしょう。



「っ、オレ、は」

浩子「ああ、安心しな?」

罪木「命に別状はありません」


言い切られて、安堵したらいいやらそうではないやら。
とにかく、オレの体は何の傷も受けていなかった。


浩子「股間がくちゃくちゃだったさ。大丈夫出よかったよ」


手で触れるそこに男のシンボルは存在した。
安堵して、オレはみんなをみた。



浩子「………?」


ああ、そういえば。




なんか質問あれば↓3まで。多忙につき今日はここまでやで

よし、やる。

「……あの……」

そう言えばめっちゃこえー事言いませんでした?

「あの、股間がくちゃくちゃだったってのは……」

恐る恐る尋ねる。


浩子「ミンチみたいだったね」きっぱり

罪木「逆に興味深かったですぅ」

「」

浩子「ひとの体ってああなる、いや、ああなれるんだねぇ、面白かったよ。写真も保存したから、今後の人体修復の練習のために使うさね」

「」


マッドな事言ってませんかねぇ!?
つか、つーか!えっ、えっ!?


「つか、それオレ、子孫残せんの……?」

浩子「それは安心していいよ。機能面は完全に回復したから」

「は」

浩子「しかし若いっていいね」ふっ

罪木「……葉隠さん、何かしたんですかぁ?」

浩子「内緒だよ罪木っち、大人の階段を登らせたのさ」

「」


何が起きてたんだってよ……!


浩子「と、冗談はさておきちょっと大きめにしといたから許しておくれ」

「どっからどこまでが冗談か全くわかんねーす」

……じゃなくて!


「け、決闘は!?」

浩子「……」

「……え……?」

浩子「……天文学の教師が死んだよ」

「!」

罪木「突然の事でしたぁ……アレは事故、です」

浩子「全く、そうだね。決闘が終わって、結界が解けた直後の出来事だったんだ」


……守れなかった。
オレらは、多分何かあるんじゃねーかって言いながら、結果何も出来なかった……!


浩子「……」

「オレは……」

浩子「ねぇ、桑田っち?アンタ、誰かの恨みを買ったりしてんじゃないかい?」

「……あ?」

浩子「こんな状態になるの、そうそうないからね。よっぽどだべ」


オレが誰かに?
いや、それはねーだろ。
だって周りには魔法界のやつばっかりで、オレは初対面ばっかりだし、
恨みを買っているとしても、こんな陰湿な事するようなやつは知り合いにはいねーし……。


浩子「とにかくいろいろ気を付けるこったね。気付かない内に背後取られてる可能性もあるよ?」


タバコの煙が室内にいつのまにか充満。
それを見ながら、オレは再び眠ることにしたのだった。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【6月4週】

ステータス
体調   10
魔力   8(Next140)
耐久   4(Next120)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→マイフレンド!
不二咲→オメーもオレの仲間だ
葉隠→オメーが予言者だよな?
大和田→頼りになるぜ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジラブ!
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→何してんだよ……
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる(しばらく禁止)




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12
 13 14 15 16 17 18 19

 20 21 22 23 24 25 26
 27 28 29 30 31


【7月】


いつの間にか、学園には強い日差しが降り注いでいた。
梅雨も明けたのか、あんまり雨は降っていない。
やっと保健室の退室を許可されたオレは、リハビリがてら校舎をあちこち回ることにした。

教室にはいくつかの花が捧げられていた。
天文学教師が死んだのはマジだったのだ。


葉隠「桑田っちのバットも死んでたべ」

「今すぐオメーも殺してやろうか」


学園は快適な温度で過ごせるように学園長が調整しているらしい。
今は汗をかくこともなく幸せに過ごせている。
ちなみにオレの股間は確かに、前に見たより2サイズほどでかくなっていた。
やかましいわ。


苗木「…」

霧切「それにしても………やられた、わね」

不二咲「うん……」

「……その、悪ぃ」

霧切「いいのよ桑田君、貴方は。怪我していたのだし」

「……」

葉隠「舞園っちは優しかったんだぞ、最後までオメーに声かけ続けてたし」

記憶にねーよ。





前半戦
1→誰かと話す
2→聖水の使い方を考える
3→耐久性を鍛える(意味深/耐久↑/体調↓)
4→そのた

>>278

1 犯人は目星ついてるが複数かもしれんし
 天文教師の殺害時の詳しい状況が知りたい

>>276

>>278
>>276


【水曜日】


霧切「……それで、桑田君にあの日のことを話そうと思うのだけれど」

特別教室を貸し切られて始まったオレ達の会議。
霧切は重苦しい口を開いてそう言った。

話すのもはばかられるのだろう。
それだけの事があったんだ。


霧切「……決闘は順調だったわ」

不二咲「そうだねぇ、途中まではなんにもなかったよ」

「それがなんで、天文学の先生が死なねーとなんねーんだよ」

霧切「あり得ない事が起きたからよ」

「あり得ない事?」


その日はいろんなやつがステージに上がった。
その中でひときわ目立ったのは、石丸だったらしい。
何でも、習ったばかりの複合魔法をきみに見せてやる!とか言って相手に使い、叩きのめしたんだとか。

それはいい。
そこまではいい。
つーかその話関係ねーだろ。

問題は、決闘が終わった直後。

天文学教師が突然、天井から落ちてきた鉄片に貫かれて死んだ。


「………は?」

霧切「天井のランプを支えている部分の一部だったらしいわ」

大和田「誰も止めらんなかった。気付いたら、先公が刺されてた」

霧切「周りに怪しい気配なし。誰かの魔法の暴発とか、それも考えにくい」

霧切「なぜか天井のその部分だけが、ピンポイントで、先生に刺さった。即死よ」

「………」


怪我が治せると言うから、死ぬなんてあんまり実感がなかった。
でも、やっぱ死ぬんだ。
人間はいつか死ぬんだ。

石丸「おかしな事をしている人はいなかったと思われるがな」

朝日奈「でもどうやってあんなことしたんだろ?」

霧切「………もっと前から設定してあったのかしら………?」

不二咲「決闘が始まるより、前?」

霧切「でしょうね。それならまだ分かる」

霧切「時限で、あるいは条件発動で……金属を壊す小さな魔法が仕込んであったなら」

「怪しい事しなくても事故死に見せかけられる?」

霧切「……かもしれない」


そう言えば何度か、休みの日なのに教室にいる七村を見たな。
もしかして、あのときに……?


葉隠「なぁ、なんでこんな事になったんだって?」

「………」

霧切「それを考えても仕方がないわ。私達は、闇の魔術師を炙り出すことを考えましょう」


分かってて誰もどうしようもなかった、なんて最悪だ。
霧切も辛そうに眉をつり上げる。
誰もがとてもしゃべりにくそうだった。


霧切「それしか………ないわよ」

「ちなみに、そのとき七村は」

石丸「妙なまねはしていなかった。むしろ、皆の片付けの手伝いをしていた」

「事故死に見せかけて殺した………?趣味わりーなあいつ」

霧切「誰かを殺す時点で頭が狂ってるのよ」




後半
1→聖水の使い方を考える
2→野球あるのみ(魔力↑/体調と悪落ち↓/確率で新技)
3→ほかの仲間の練習につきあう(指名/そいつの得意技とかしれる)
4→補習(耐久↑↑/体調↓)
5→そのた

>>285

ksk

1

>>286


【木曜日】


「霧切」

霧切「………どうしたの?」


廊下で呼び止められた霧切は、髪の毛を振りながらこっちに向き直った。
あの会議から一夜明け、オレらは改めて「闇の魔術師の根絶」を心に誓った。
もうこんな悲しい事件起こしてたまるかよ。
オレらはそう決めた。

そこで、聖水の出番だ。

そもそも聖水を取りに行かなければ先生は死ななくてすんだのかもしれない。
でも、そこで思考停止してちゃ、すすめねー。

オレ達は、自分を、仲間を恐怖に叩き入れようとしたやつらが許せねーだけなんだ。

と言うわけでオレは霧切を呼び止めた。


「あの霧切、ちょっと」

霧切「白い瓶の話かしら」

聖水は真っ白な瓶だった。

「そうそう!アレで料理してーんだけど、なにすりゃいいかわかんねんだわ。オレ料理しねーし」

精一杯のカモフラージュ会話だった。
思わず霧切が吹き出し笑う。

霧切「ふふ………そうね。でも、それは私だけに聞かない方がいいわよ」

「?」

霧切「みんなうまくなりたいもの、料理は」




その日の放課後、料理をしたいやつ(とは名ばかりの闇の魔術師対策本部)が集まる。
改めて、そこにあの瓶を持って行った。

中には並々と水が入っている。
これがエルフの聖水………。

霧切「………あぶり出しにはちょうどいいわね」

「だからどう使ったらいいか、教えろって」

朝日奈「あ、プールにまぜる!?」

霧切「ダメよ。それじゃ聖水が足りない」

葉隠「じゃあ聖水飲ませるってのは?」

霧切「簡単に飲むと思うの?」

不二咲「うーん………スプリンクラーのようなもので巻いたり出来ない?」

石丸「それは楽そうではあるが、ものを調達するのは大変だろう」

「なによりスプリンクラーってどこだよ」

不二咲「え?ほら、学園に付けられてる」

大神「む………消化用のスプリンクラーか?」

霧切「だから、そこでやってしまったら水がもったいないじゃない」

「どうすりゃいいんだよ!」

霧切「………食べさせるのはありかもしれないわね」

葉隠「お、俺の案みたいなもんだな!はっはっは!」

「ちげーよ、黙ってろハゲ。………どうやって食わせるんだ?」

霧切「私と朝日奈さん、大神さんが料理を作る。その中に聖水を混ぜれば………」

石丸「内面からの方がより強く反応する!」



1→オレが料理しようか
2→得意料理なんだよ
3→もっといい案ねーんかい
4→そのた

>>293

ちょー眠いのでここまで。夜更かしはダメ。

4 食べ物でなく飲み物に混ぜるのは?料理よりは手軽だし

飲み会につき急病です(大嘘)。

やるよ。

>>293


「ならさ、飲み物に混ぜるってのは?」

葉隠「お、やっぱそうなるべ?さすが俺」

うるせぇわハゲ。

霧切「混ぜてもいいと思うけれど、でもそうなると………」

霧切「あまり量が少ないと反応しないし………」

石丸「エルフの聖水自体もかなり複雑なものだから、色々と混ぜると効果が薄まる可能性もあるし………」

大神「食事が可で飲料が不可の理由は?」

霧切「内容物に気を付けさえすれば飲料だってかまいやしないの。問題は、」

石丸「エルフの聖水と言うのはあまり資料も残っていないからな、なにがどう作用したら効果が消えるのかが判明していないんだ」

「じゃ、もしかすっとただの水に混ぜただけでも無効になるかもしんねーってこと?」

霧切「簡単に言うとそうね」

きっぱり言われた。

「………食べ物に混ぜようとしてたのに飲み物は二の足踏むのな」

霧切「エルフの聖水についてのごく少ない資料の中にあるのよ、効果が薄まらない食べ物が」

大和田「あん?なんだそりゃ」

霧切「………遙か古代の材料で作るクッキーよ。エルフの民は聖水をどうしても持ち運べなかった時、クッキーの生地に混ぜ入れていたらしいわ」

「だからクッキーはオッケーと」

霧切「ええ」



1→で、クッキーを作った事は?
2→で、その材料は?
3→他の案にすべきでは?
4→やっぱり飲み物に混ぜようぜ
5→そのた

>>308

2,また聖水みたいな稀少な物か?

>>308

「で、その材料は?また聖水みたいな希少なもん使うとか言わねーだろうな?」

霧切「まさか。入手は非常に簡単、今でもなお流通しているものしか使わないわ」

霧切「それにかなり昔の時代に生み出されたものだから、作り方も簡単で、私達でもミスはしないでしょうね」

朝日奈「ほん、とに?私結構不安なんだけど………」

霧切「安心して、本当に簡単だから」

大神「作るのは良い、どう食べさせるのだ?」

霧切「それだって簡単よ。女子はお菓子が好きだから」

霧切「料理の練習をしたと言ってみんなに配ればいいわ。その程度なら父も咎めない」

不二咲「そっかぁ………それならあんしんだね!」

石丸「これでようやく闇の魔術師を炙り出せるのだな!」

朝日奈「やるなら早い方がいいよね!」

霧切「ええ、決行は明日、でしょうね」


金曜の放課後にクッキーを作り、土日で配る予定らしい。
なるほどな。




クッキー☆判定
直下コンマ末尾が大きいと炙り出せるかもしれない

クッキー☆33ゾロ



【土曜日】


霧切「………できたわよ?」

朝日奈「すごい、美味しそうだよぉー!」


仕上がりから一日経ったソレは、ちゃんと袋詰めされていた。
調理実習室には甘ったるいニオイが立ちこめてたそうだ。

出来上がったクッキーは、まさにシンプル。

本当になんだろう、昔の日本でもこんなの作ってたんじゃないかな?
って見た目だ。
言っちまえばとっても質素。

霧切達はそれを作り上げた。


霧切「それでこれを今日配り、食べてもらう。感想が聞きたいと言えば、その場で食べてもらえるはず」

「なるほどな………」

大神「そう言う事だ。お主らにも力を借りたいのだが?」

石丸「それなら任せたまえ」




男子寮。
そこでオレらは早速配り始める。


「おーす。クラスメイトがクッキー作ったぜ。食うか?」

葉隠「すげーうまそうだろ、俺らも食ったけどオメーらもお裾分けな!」

ちなみにオレらは食ってない。うそ言いやがって。

不二咲「ええと、ねぇ。お友達が感想を聞きたいんだって。だから味を教えてほしいんだ」

なんだかんだ言いながらオレ達はそれを配っていく。


田中「………俺様にも、か?」

「っス」

苗木「霧切さんも料理するんだね」

ちょっと前まで、そんなの興味ないと言ってた気がするんだけど、なんて言う苗木。
そっちが本音だろう。

田中「ふん………ありがたくいただこう」


できるだけその場で食ってもらい、その場でリアクションを求めた。
だけど、空振りの方がどう見たって多い。
ふつーに、旨いとか、甘いとか、そんな雑な感想だ。

もしかしてオレ達がクッキーを渡せるような人物に、
たとえば生徒の中に、

………敵はいないのか?

そんなこんなやって、ついに日曜日の午前中。
寄宿舎付近をうろうろしながら、クッキーの実験台を探した。

しかしよくもまぁ、こんなに何枚も焼いたもんだ。
聖水の量は思ったより少なかったらしいが、ソレはさておいても時間も手間も大変だっただろうに………。


九頭龍「なに妙なことやってやがる、テメェら」

「お、九頭龍パイセン」

九頭龍「………パイセンはやめろ」

「今更すね」

辺古山「それが噂のクッキーか」

九頭龍「噂の、な」

不意に九頭龍パイセン達に会った。
どうやらオレらのクッキーの話は噂にまでなっているらしい。

不二咲「んー………九頭龍先輩もこのクッキーを試してもらえるんですか?」

九頭龍「食ってやってもいいぜ?」

辺古山「私ももらおうか」

「あ、霧切のやつが珍しく作ったんすけど、味の感想が聞きたいらしいっす」

九頭龍「………ふーん………」

さくっ

九頭龍「………」

「んで、どうすか?」

九頭龍「………質素だな、このクッキー。民族学でも研究してんのか、あの女?」

不二咲「歴史の観点からも楽しんでたみたいですけどね」

九頭龍「使ってる素材もそんな大した事ねーもんっぽいな」

辺古山「………」もぐもぐ

九頭龍「正直あんまり食ったことねーな。つーか、舌がぴりぴりすんだが」

(舌がぴりぴり?)

九頭龍「………っ、く………何だこりゃあよ、気持ち悪い………」

クッキーを食べた九頭龍パイセンが突然胸元を押さえて苦しみ始める。
今までの中で初めて見たリアクションだった。

辺古山「坊ちゃん!?」

九頭龍「………か、ぁ、………?」


これは初めて見た。
なんでそんな苦しそうにしてんの?
もしかして………アンタ、まさか………




1→ちょっと聞いてみる
2→すごい心配する
3→あわてふためいてみる
4→攻撃の態勢を整える
5→そのた

>>319

おやすみなさい

2 アレルギーだったか!?と言いながら印確認し保健室連行

安価↑
おやすみなさい

遅くなっちゃったけどちょっとだけやる。

>>319
>>318


九頭龍「っ、ぐ、が………」

不二咲「九頭龍先輩!」

「お、おいパイセン!つまんねぇ冗談なら……」

辺古山「これが冗談なわけあるか」

「………まさかなんかのアレルギーとか!?」

辺古山「それもない……坊ちゃんは食べ物にアレルギーは持っていないからな」

何で知ってるんだ、とか言ってる場合でもねぇわけで。
九頭龍パイセンはますます苦しそうで、胸を押さえたままうずくまっていた。
大丈夫………なのか?

とにかく保健室につれていかねーと!


辺古山「坊ちゃん………それは、何ですか………」

「………あ?」


ふと辺古山パイセンの方が顔をひきつらせる。
間違いない。
九頭龍パイセンの、胸を押さえている手元に、なんかが浮かんでいる。

信じたくはない。
だからここではまだなにも言わない。

「と、にかく!」

辺古山「………ああ。運ぶぞ、手を貸せ」

不二咲「ぼ、僕、先生呼んでくる!」




それからすぐ、オレらは保健室に来ていた。
あわてて霧切や朝日奈も保健室へと詰めかけている。
自分達の作ったクッキーがひどいものだったのではないか、と心配する設定だ。


浩子「ほんとにアンタら、呪われてるのかい?」

「かもしんねーな」

笑えない。
いやいや、どういう事だよ。

九頭龍パイセンは闇の魔術師なわけがねーんだろ?
ソレがなんで、右手に印が出てる?
何に反応した?
どういう事だ?

オレの頭の中にも疑問符が飛び交い、周りの誰もが、意味が分かっていない。

明らかに矛盾する。
九頭龍パイセンは闇の魔術師じゃないのに闇の刻印がある。
もう意味が分からん。


朝日奈「どうして………?」

辺古山「どうして、は私もだ。お前たち、何かしたのか?」

霧切「説明は後。それよりハッキリさせないとならない事がある」

辺古山「なぜ説明を後回しに……」

霧切「今それよりも聞きたい事があるの」

「………なんだよ、それ」

霧切「九頭龍先輩が5月の旅行で、本当に何もされなかったのか」

「あ?」

辺古山「どういう意味だ」

霧切「記憶を消されているだけで、その時に他の闇のものに襲われていないとは言い切れない」

大神「では……その時に何らかの手段で闇の刻印を施されたと?」

辺古山「………」

不二咲「………記憶を消されてたら、ハッキリも何も出来ないんじゃあ………」

霧切「方法がないわけじゃないわ。記憶を消されたなんて言っても完全に消えている訳じゃないし、」

辺古山「現場に行けばもしかしたら残留思念を辿っていけるかもしれない」

朝日奈「うーん………」

浩子「待ちな。そんな事させると思うのかい?」

霧切「それとも、思いだし魔法でも使って本人に語ってもらう?」

「本人から話は今は………無理だな。ゆっくり寝かしてやるしかねーし」

辺古山「………」


謎は深まっていた。
けれど分かったこともある。

次に分からなきゃいけないのは、九頭龍パイセンを誰がこうしたのか、だ。


霧切「………とにかく今はただ、あちこちから情報を集めるほかないわね」

辺古山「ところで霧切」

霧切「………何かしら」

辺古山「その話、詳しく聞かせろ」


辺古山パイセンもまた、【闇の魔術師対策本部】入りを目指すことになったっぽかった。
そっから先は女同士の話し合いらしく、オレらが口を挟むことは出来なかった………。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【7月2週】

ステータス
体調   10
魔力   8(Next140)
耐久   4(Next120)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→マイフレンド!
不二咲→オメーもオレの仲間だ
葉隠→オメーが予言者だよな?
大和田→頼りになるぜ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→マジラブ!
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→何してんだよ……
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる(しばらく禁止)




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12←2週目
 13 14 15 16 17 18 19

 20 21 22 23 24 25 26
 27 28 29 30 31


【月曜日】


そして、明けて翌日。
仕方がない、と言えばそうなのかもしれない、が。
九頭龍パイセンがしばし休学するらしい。

それを聞いたのは、昼の飯食ってる時だった。
オレらがいつものメンバーと飯を食ってる時に、辺古山パイセンが珍しく隣に座った。

辺古山「問題を解決しなければならないからな」

辺古山パイセンは下唇を噛んでそう言う。

辺古山「霧切や朝日奈から話は聞いた。その話、私にも参加させてもらおう」

「は?」

辺古山「私は九頭龍家に拾われた身だ。だから坊ちゃんを守らなければならないし、坊ちゃんのためになら死を選べる」

辺古山「………今回は事が事だ。坊ちゃんを傷つけた人間は私が殺す」

その目には悲しみと怒りが半々で浮かんでいた。




7月2週前半
1→辺古山に稽古をつけてもらう(確率で全ステ↑/体調↓↓)
2→野球あるのみ(魔力↑/体調と悪落ち↓)
3→座学(耐久↑/体調↓/確率で新魔法)
4→どこかに出かける(魅力補正付き、情報収集出来るかもしれない/悪落ち↑)
5→そのた

>>330

>>330

【火曜日】


辺古山「私に稽古を?」

「そっス」

朝日奈「それにしてはなんか態度おかしくない?」

「っせ、いいだろ別に……」

葉隠「分かるぞ、ただの照れ隠しだ」

「殺す」

葉隠「やめて?」

辺古山「………ふむ」


火曜の午後。
オレらは辺古山パイセンのところにいた。
なぜか朝日奈とか、あとなぜか石丸とか、あとついでに見たことない人もいたけどまぁいいか。


おっぱい「よくねーよ!オレを無視するんじゃねぇ!」

辺古山「済まない、終里。こいつらは私に用があるらしいのでな」

「つーか、なんでそんなメンツで行動してんの?」

朝日奈「辺古山先輩は文武両道だから!」

石丸「先ほど競技の剣道を教わったぞ!」

「………なるほど?」

辺古山「そう言うわけだ。つまり、私は総合的な護身術を彼らに教えていた」

「それ、オレにも教えてください!」

辺古山「教えるのはいいが……」

「………?」

辺古山「死ぬなよ?」


え?ハードなやつですか………?

辺古山パイセンは竹刀を2本持って、そのひとつをオレに手渡した。


辺古山「剣道は知っているだろう?桑田」

「ああ、まぁ」

辺古山「こちらでもごくごく少数の人間が嗜んでいる。ことかけて私のような立場の人間には、実践で使える剣術が必要だからな」

あっ、これ剣道って言ってるけど、ヤバい方のやつだ。
いわゆる、本気で人殺せるレベルのやつだ。

葉隠「ほー、いいもん使ってんのなー」

「じゃねーよ!なんか命の危機感じましたけど!」

辺古山「ひとまず私と戦ってみよう、桑田」

「え」

辺古山「魔法界においても、強さとは心技体のバランスだ。つまり魔法ばかり使えてもそれは強さではない」

辺古山「もっとも、お前は魔法はほぼ使えないようだから関係はないかもしれないが………」

辺古山「剣道は心技体そのすべてを鍛えることの出来るもの。さあ、行くぞ」

あの、ちょっとま、待って、オレ剣道のルールとか、知ら………


辺古山「チェエエエエイッ!!」


あ、この人もちゃんとしたルール知らないんだな。
オレは今そう思いました。


>ハードな訓練をこなした………

>総合的に強くなった気がする………
>激しく疲れた………


【水曜日】

「」


苗木「………桑田クン、しっかりしてよ」

葉隠「ダメだ、苗木っち。こいつはもう………」


手遅れだ、的な事言ってねーで助けろ。
オレは昨日の筋肉痛の激しさから、ほぼ動けなかった。
しかしそれでもやってくる朝、やってくる授業。
当然でなければならない。


で、行った先では………


浩子「おや、アンタらかい」

「保険の先生!」

葉隠「母ちゃん!」

「母ちゃ………母ちゃん!?」

浩子「まあとにかく。座って」

ざわつく会場。
なんか変な声があちこちから聞こえる……。
そんで十神の冷たい視線がこちらにやってきていた。うるせぇ。


浩子「あー、天文学の先生が亡くなられて、それで新しい教師が補填されるまでアタシがアンタらの面倒見るよ」

浩子「葉隠浩子……歳は言えないけどとりあえずバツイチだべ」


その情報要らねーよ………。




7月2週後半
体調:7

1→トレーニングだ(耐久↑/体調↓)
2→プールあんどプール(耐久と敏速↑/体調↓↓)
3→どこかに出かける
4→誰かとお話しする
5→そのた

>>336

4 苗木

>>336



苗木「………桑田クン、最近ほんとに大丈夫?」

「何がだよ。オレは大丈夫だっつの」

苗木「だって、あ、あそこがぐちゃぐちゃになったり、今日は筋肉痛になったり」

苗木「……何かあった?」

「………」


あるある、あるに決まってんだろ。
でもそれは苗木には関係のねー事だ。

大切な友人だからこそ、かけたくない心配ってのもあるんだ。

済まねー、分かってくれ苗木。


「………ほんと何もねーから」

苗木「あの……ごめんね、本当に」

「何が?」

苗木「ほんとならボクが、桑田クンをエスコートしないとなんないのかなってちょっとだけ思うんだ」

「は?」

苗木「この場所で桑田クンが知ってるの、ボクだけなのに」

馬鹿かオメー。
そんなの気にしてたら寿命縮むぞ。

「るせーよ、馬鹿。」

苗木「馬鹿って………」

「オメーは今やりてー事やってる。それでいいじゃねーかよ」

苗木「そうかもしれないけど」

「舞園にもそんな話したな」

苗木「………え?」

「やりたい事やれてますか、みたいなそんな話だよ」

舞園は、やりたい事をやれてるオレなら応援してくれるだろう。
そして、やりたい事やってる苗木だから応援するんだろう。

苗木「舞園さんがそんな事………」

「ああ。詳しくは言わねーけどそんな感じ」

苗木「いや言ってよ!?」

「やだよ、オレと舞園ちゃんの思い出だ」


あっけらかんと笑った。
なんだ、こうしてれば前と一緒じゃねーか、オレら。
魔法界とかなんとか難しく考えるからなんかこじれる。

苗木が遠くに行ったように感じてたけどそうじゃない。
オレが変に距離感出してただけだ。
馬鹿かオレ。


苗木「………だとしたら、ねぇ桑田クン」

「あ?」

苗木「ボクはますます、知りたいんだ。桑田クンがやってる事」

「………」

苗木「ボクの知ってる桑田クンとは、少し違う顔をするようになったから」

それは意外な事だった。
へー、変わったのはオメーだけじゃないんだ、って事だと思う。
よくわかんないけど。

5月の川でのキャンプ。
そこで起きてしまった事件。
アレさえなかったら、オレはまだ何も変わっていられずに済んだのだろうか。

それとも?


苗木「今………困ってるんだよね?」

苗木「ボクも力になりたいんだ。だから教えてよ桑田クン」




闇(略)本部の話を

1→する
2→しない
3→霧切に許可取れと一言
4→葉隠にでも聞けば?と一蹴
5→そのた

>>341

今日ここまで。やれたら明日は終日。

本部の皆と相談しよう

よーし、やるよー。

>>341


「ちょーっとだけ時間くんね?」

苗木「へ?」





翌、木曜日。
オレは仲間を召集していた。


霧切「………なるほど、ね」

「と言うわけで、苗木をここに入れちゃっていいもんかどうか、オメーらの意見を聞きたいわけだ」

大和田「………」

「で、どう思う?」

石丸「ボクは賛成だがな、抑止力として………」

霧切「待って。私と貴方にはその話に入る権利はないの」

石丸「え?」

霧切「現場にいなかったからよ」

朝日奈「そうかな?霧切ちゃんにも石丸にも考えてもらっていいと思うけど……?」

「ま、オメーがそう言うんならそうしとくか?」

霧切「ええ」

葉隠「んじゃ俺もその話には入れねーな」

「ああ………うん、オメーは逃げてただけだし………」

葉隠「ちょっとはフォローしてくれませんかね………」

大神「………我は反対しておこう」

「あ?」

朝日奈「なんで?」

大神「こんな危険に、苗木まで巻き込む訳にはいかぬだろう?」

朝日奈「だけど、苗木がもし知ってたらさ、大変な事が起きたときに絶対参加してくれるよ!」

大和田「だがよぉ、苗木にまでケンカされて怪我されたら………」

戦刃「確かに私達じゃ守れないかもしれないけど………むしろ、今守れる力を持たないと、ダメじゃないかな」

朝日奈「そうだよね!私達だってただ指を咥えてるだけじゃだめなんだし」

大和田「だからこそだっつってんだろうが。力が必要なら余計にだ……力のねーヤツを守れるほど、すぐに力を付けられんのか?」

大神「ひとりふたりではいずれほころびが生まれる」

朝日奈「こんな大事な話なんだからむしろ全員に話すとかは!?」

戦刃「もしかしたら私の妹は楽しんで力を貸してくれるかもしれないけど」


喧々囂々。
会議は踊る、されど進まず。
オレ達はどうしたらいいか考えあぐねる。

苗木がいてくれりゃ、有事の時には力を貸してくれる。
けれどそれは、苗木を危険にさらす可能性もある。


葉隠「………で、桑田っちは実際どうなん?」




1→賛成だよ
2→反対だな
3→むしろオメーこそどうなんだよ
4→ちょっと考えさせてくれ
5→そのた

>>348

今までのヤバかった事話してアイツ自信に決めさせる
…言っても入るのやめない気はするがな

>>348


熟考。
こうも意見は分かれてるんだ。

どっちの言ってる事も分かるから。


「アイツに決めさせる」

葉隠「ん?」

「今までのヤバかった事も全部話して、そんで考えさせる」

全部話す時点で、苗木には危機が訪れる可能性もある。
それでもだ。
それだけ苗木も本気だ。
だったらオレだって本気で答えなきゃならない。

「………ま、言ってもやめねーと思うけどな」

朝日奈「……桑田」

大神「だが忘れるな、桑田。我らが全てを守れる訳ではない」

その力が全てあるわけではない。
分かってる。
だから今から力を付けなきゃいけない。
だけど、今すぐ何かがあったら苗木はきっと傷付く。

本当にリスクがある事だ。

でもそれはどっちにしろだ。


そして───夜。

夜、オレらの部屋。
つまり、オレと苗木、葉隠、そんで田中パイセンの部屋。

田中パイセンは夜、長い時間部屋を空ける。
それはあのパイセンが、学園の様々な動物の手入れをするプロだからだ。
なんでも幻想生物と小さい頃からふれあっていたらしく、とても詳しい。
それで本人の希望もあって、朝昼晩と決まった時間に抜け出し、動物棟に行ってるらしい。

ま、とにかく。
そんなわけでオレらはフリーで苗木とお話しする時間があったって訳だ。


苗木「もしかして、何か教えてくれるの?」

そんな言葉から始まった。

「………ああ、オレはオメーに全部言ってやる事は出来る。だけど」

苗木「え?」

「そこから先はオメーが決めろ。正直かなり危険な話だと思うから」


そうしてとつとつと語り始める。
今回の事件のあらましを。

そこまで話さなくても、ってところまで話してた気がする。
オレはそれでも、隠し事は徹底的になくすようにしたかった。
こうなりゃ巻き込むとこまで巻き込んでやるんだ。


「………そんで、九頭龍パイセンは闇の刻印があった」

苗木「………」

そこまで行った時にはもはや言葉はなくなっていた。
隣の葉隠もなんか喋らなくなってた。

苗木「………そんな事が」

「つーわけだ。」


森の事件。
体を傷つけられた大和田と不二咲。
現れている闇の魔術師と、その先にいる禁忌の者。
何かが起きている。
でも何かは分からない。

だからそれも合わせて。


苗木「通りで最近、お父さんの帰りが遅くなってると思ったよ」

「!」

苗木「何の仕事が残ってるのか分からないけど、とにかく最近夜が遅いから心配してたんだ」

葉隠「それが今の件と関係が」

苗木「あるのかもしれないね」

「………苗木」

苗木「やるよ。ボク、その会に入れてもらっていいかな」

「だと思った」

葉隠「はぁ………だよなぁ」

苗木「え?」

「最初からそうだと思ってたんだよ」

苗木「はは………」




とはいえ、土日は苗木は忙しい。
つーか、毎日忙しい。
さて、どうしたもんか。

1→早速金曜、メンバーに入れよう
2→クィディッチリーグ終わるのいつ?
3→夜に逐一話しよう
4→そのた

>>354

3

順調すぎてこわぁい………

>>354


「つーか、急ぎたいもんなんだよなぁ。出来るなら、明日オメーに一緒にも話に来てほしいもんだが……」

「……んー、仕方ねーか、毎夜毎夜逐一報告するわ」


よくよく考えれば時間もあるしな。
田中パイセンも全然いねーし。
つーか帰ってこねーし。


苗木「それにしても、」

と。

苗木「改めて聞いたけど、天文学の先生のその話、気になるね」

「あ?」

苗木「事故にしてもおかしいし、仮に仕込んだんならいつ仕込んだのかって話じゃない?」

葉隠「………確かに」

「それなんだよなぁ。だけど分かってんなら霧切辺りが目星付けてそうだし」

苗木「うーん……なんだか情報が少なすぎない?」

「………衆人観衆だったはずなんだけどな。ま、オレいなかったけど」

葉隠「んー、確かにおかしかったっちゃおかしかったか。みんなが目ぇ離した隙だしな」

本当に誰もが気を抜いた瞬間だったらしい。
余計に不思議だ。
何があったのか、オレは全く分かったもんじゃないんであとは見てた奴らに任せるけども。


苗木「……やっぱり、1人じゃないのかな……」


そんなつぶやきを漏らしながら、夜は終わっていく。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【7月2週】

ステータス
体調   10
魔力   8(Next140)
耐久   4(Next120)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→オメーは最高の友だ
不二咲→色々助かるぜ
葉隠→………もう何も言わない
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→その……なんかさ……
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→頭いいよなー
戦刃→まあ、なんだ。頑張れ
江ノ島→うぷぷー
花音→かわいい妹………?

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12←2週目
 13 14 15 16 17 18 19

 20 21 22 23 24 25 26
 27 28 29 30 31

※現在金曜日。


【金曜日】


苗木「じゃあボク、行くね」


今日も苗木はクィディッチの練習。
オレらはあーだこーだ言いながらって話し合い。

江ノ島「おーっすオメーらー」

「あ?」

なぜか江ノ島がオレらの前に現れた。
もちろん?なのか、戦刃も近くにいる。

江ノ島「なーんか面白い話してるって風の噂で聞いたけど?」

「いや何がだよ………」

江ノ島「絶望的です……私もあなた方の話し合いに混ぜてほしいのです………」

大和田「なんだ?」

苗木「ど、どうしたの?」

その意外さに苗木も足を止めている。

江ノ島「つまりよ!オレもオメーらのちからになりてーって事なんだぜ!」


は?




え?ど、どうする?
………あ、うん、安心してください、クリティカル補正あります。

1→どういう風の吹き回しだよ?
2→何を考えてる?
3→おい戦刃
4→とにかく明るく誤魔化す
5→そのた

>>363

3 ホウレンソウって知ってるよなオイ

>>363


「いーくさーばさーん?」にっこり

戦刃「ななななななななんのことかなぁ」

江ノ島「………」にやにや


オレらの目は完全に怒りと疑心で戦刃を見ている。
そもそも新しいやつを入れる時は話をしましょうって事じゃなかったんじゃないですか?


「説明してもらおうかなぁ」

大和田「………どういう事だ?」

苗木「あ、ボク行くから……」すたすた

戦刃「あ、うん、いや、あのね……」

「うるせぇこら!!」

戦刃「だから私は……」

大和田「オメェ分かってんだろうな?」

葉隠「隠し事はわりーけどもさ、けどこの件についてはこっそりやるべきで……」

「そうそうホウレンソウって知ってる?オメー。あと葉隠いつからいたの?」

江ノ島「あ、言っとくけどそのお姉ちゃんはなーんもミスってないよ?」

「?」

江ノ島「ですから、この戦刃むくろはしっかりあなた方の言いつけを守り、何も言っていないのです」


………はい?

江ノ島「いやー、まさかとは思ったけどほんとになんかやってたんだ?」

「うぐ」

江ノ島「アタシとしては、アンタらが毎回毎回集まってるからなんかやってんのかなーって」

江ノ島「それにこないだ?なんかクッキー☆作ってたっていうし?」

「う………」

江ノ島「それでどうかなーっと、怖いなー怖いなーって思ったけど……なんかやっぱ企んでたんだ」

戦刃「って事なんだよ」

大和田「………」ぽかーん

「………つまりこれ自爆?」

江ノ島「と言うことになりましたね」

葉隠「ほー………?」


えええええ!!?


江ノ島「で?アンタら何たくらんでんの?この残姉、ちっとも口割らないんだけど」

「………」

どうする………?

大和田「………」

いやぁ、って顔の大和田。

葉隠「んー………」

なんか悩む風の葉隠。
つーか帰って?




1→仕方がない、江ノ島もつれてく
2→戦刃をシバく
3→霧切さんどうしましょう
4→とにかく明るく誤魔化す
5→その他、桑田は名案を思いつく

>>369

もう引っ掻き回される未来しか見えない
大人しく1

>>369


「………仕方ねーよな」

大和田「だな………」

葉隠「……だよな」

「戦刃、オメーについては不問にしてやる」

戦刃「ほんと?」

「ちっ、ったく……分かったよ、江ノ島。オメーも来い」

江ノ島「うぷぷ……ほんと優しいねぇ、キミ達。ありがとう!」


と言うわけで闇(略)本部に江ノ島も連れて行く羽目に。


江ノ島「なーるへそ。それで闇の魔術師と、そんでその先にいる禁忌の者を探してると」

江ノ島「そう言う事ならこのボクにおまかせあれ、だね」

戦刃「ほんとにすごいんだよ、盾子ちゃんは。頭もいいし」

霧切「本当に信用していいのかしら?」

不二咲「で、でもクッキーには反応なかったんだよね……?」

霧切「……あれをかわす方法ならいくつかあるわよ」

「いやいやつっても」

江ノ島「アタシが元々闇の側だって言いたいわけ?」

なら試してみなさいよ、と江ノ島。
己の右手を前に出して、調べるなりなんなりしろと言い放つ。

なんだよこいつ等の雰囲気………。

石丸「………ふむ、それならば手に聖水をかけてみるか?直に」

「そこまで!?」

江ノ島「してくれてもいいわ。アタシね、つまんねーなって思ってんのよ」

江ノ島「闇だかあれだか知らないけどさ。つまんなくない?」

霧切「………え?」

江ノ島「アタシは誰かに支配される世界なんて最悪じゃない?それがヤなだけ」

大和田「………お、おう………」

「と、とりあえずやってみるか?」

江ノ島「ふふーん」

結局ぺちぺちと聖水で右手を触った。
んだけど、やっぱり反応はない。

江ノ島「ただただ、ま、クッキー食べた時のかわし方ね。手にファンデーションでも塗っておきゃ確かにバレないわね」

「そうなんか?つか、ファンデーションって」

江ノ島「そう。アタシも一応人間界のファッションとか取り入れてるし。ギャルっての?それにファンデって人間界のもんじゃん?」

江ノ島「それがどうも紋様のライトを通さないらしいわよー。アタシはそれでも欲しいからなんとか取り寄せてるけどー」

霧切「でもそれは危険じゃないの?」

「つーか、あの九頭龍パイセンですらあんなに苦しいのにそんなので……」

葉隠「演技でごまかせるレベルなん?」

江ノ島「知らん知らん知らんて」

戦刃「と、とにかくそんなに疑わないでよ………盾子ちゃんはほんとに知らないんだってば」

朝日奈「んー、よし!おっけー!」

「軽いなおい」

朝日奈「だってさ、疑っても仕方ないよ。今出来る事をして、シロだったらシロだよ!」

霧切「………確かにそうね」

葉隠「難しい事はよく分かんねぇ」むーん

不二咲「とりあえず……ええっと」

「あー、もう!オメーは敵じゃねーって事な!?」

江ノ島「そゆこと。つか、それならもっとうまくやりますけど」

霧切「………で、何が目的なのかしら」

江ノ島「連れないわね。アタシが言いたいのは、とにかくさっさと仕事すりゃいいのにって事」

葉隠「あ?つまり?」

江ノ島「アタシならもっとさくっと探してきてやるよ。この土日でな!」


闇の魔術師を………探す?
何言ってんだこいつ。



1→任せてみる?
2→今は保留
3→そのた


>>375

3 派手になりそうなのはNo、混乱はある程度避けたい

>>374

>>375
>>374


「どうやってだよ……あんま派手なのは困るんですけど……」

江ノ島「決まってるだろう、人間!聖水による選別だ!」

霧切「……だからね、江ノ島さん」

江ノ島「そもそもアンタら難しく考えすぎなのよ。あぶり出しとか選別とかのやり方をね」

江ノ島「確かにクッキー……あれはいい案でしたが重要なことを見逃しています」

江ノ島「それは、アレルギーや好き嫌いを理由に受け取りを拒否される可能性だぜ!」

霧切「……」

江ノ島「絶望的です………ほんとうに………」

江ノ島「だからねー?私、考えたんだー」

江ノ島「基本、生徒はほぼ全員が昼食を食堂でとる。それに教員もだ。やれやれだぜ」

江ノ島「その時に生徒が使える飲み物は、中央に置いてあるボトルに注がれた水」

江ノ島「ここまで言えば分かるわね?」

「つまり、その水を聖水に差し替えて………」

霧切「敵を炙り出す?でもそんな、聖水はそんなに量が」

江ノ島「フッ……ふつうの水と混ぜても効果が出る分量ってのがあるのさ。それを試せばいいだろ?」

江ノ島「確かにそれなりに量は使いますが……それでも数回ボトルを充填できるはずです……」

江ノ島は、聖水が効果を出せる分量を知ってる………のか?

石丸「だ、だが、エルフの聖水はほとんど資料が残っていなくて……」

江ノ島「アンタ、古代エルフ語読めないの?いがーい」

むしろオメーが読めるのがいがーい。

江ノ島「【エルフ語で書かれてるエルフズライフの初版】には書かれてたわよ?」

戦刃「ほんと天才でしょ?」




………やる?

1→江ノ島を信じて決行
2→もうちょっと詳しく
3→失敗したらどうすんだよ
4→その話本当か?
5→その他

>>379
今日寝る、おやすみなさい。なお明日は多分無理です。おやすみします。

2 そんなマイナーそうな情報を何時知ったんだ?

まさかのロボニャン28号クリアできないってレベルファイブさん怖すぎ(訳:やります)。

>>379


「天才なのは分かったけどなんでんなマイナー情報知ってんだよ」

江ノ島「……」

江ノ島「……」きのこ

「」?!

江ノ島「最悪です……桑田君に疑われました……絶望しました……」

なんでそうなる!

江ノ島「と言うのは冗談で、」

江ノ島「私は完璧ぱーぺきパーフェクトな人材ですので、一度読んだ本はだいたい内容を覚えてしまいます」

江ノ島「そして結果、小さい頃からいくつもの本を読みあさっていたのです。知らない事を知ろうとして」

江ノ島「ですが……」

戦刃「つまりね、どんな本を読んでも盾子ちゃんは満たされなかったの」

石丸「……満たされなかった?」

江ノ島「そうです……」

戦刃「むしろ一回でだいたい覚えちゃうから、新しい本をどんどん読むしか楽しみがなかった」

江ノ島「だからぁ、アタシは小さい頃は国立図書館に入り浸っていたのだー☆」

葉隠「それで、その辺の本を片っ端から?」

江ノ島「肯定。私はただひたすら本を読みあさった」

江ノ島「そしていつのまに、誰も手に取らないであろう古代歴史書などを取るようになった」

その中にそんな文章があったと? 

江ノ島「疑うならやればいいぜ……聖水1:純水3の割合なら効果が消えない」

江ノ島「それ以上も以下もダメだ。エルフもかなり苦労したらしいぜ」

……底が知れなかった。

江ノ島は、いわゆるギャルっぽい。
金髪の、本当に分かりやすくギャルだ。
化粧もそれなりに派手だし、けれどそこまでケバくはなく、たぶん顔がそもそも可愛いんだろう。

その上、一度読んだ本の内容は忘れない。
一度読んだだけで理解する。

知識もなにもかも満たされることは一瞬足りとてない。

それが江ノ島盾子だ。


なんなんだ、こいつ……?


江ノ島「さぁどうする、人間?」

江ノ島「この完璧超人を信じる?それとも信じない?」


誰もがどうしようもなく黙っている。

今すぐに判断の出来る事ではないからだ。
けど、うまく行けばすぐさま敵をとっつかまえられるだろう。

仮にその話が嘘でなければ、だ。




1→やーるー!(こんま)
2→一度保留だ
3→信用出来ない
4→代案を考える
5→そのた

>>390

66出たなら逆にもう安全だろ(白目)

>>390
お主も6か………


霧切「………やってみる価値はあるんじゃないかしら」

「あ?」

霧切「そこまで自信があるみたいだし。ねぇ?」

江ノ島「キミって実はボクの事信用してないよね?」

霧切「さあ、どうかしらね」

江ノ島「………ふふ」

霧切「………」

大神「ではこの土日、お主に全てゆだねるぞ」

江ノ島「オッケー☆うふふ!」

霧切「あの聖水、きっと使い切るわよね」

江ノ島「恐らくな。でも安心しろよ、結果は出してやるぜ」

「まあとりあえず期待しないで期待しとくわ」

江ノ島「どっちやねん」


そんな感じでその日は終わった。

それ以上どうなるか、実際やってみないと分からなかったのだ。
だからオレ達は明日以降を待つ事にした。


で、土日。

苗木と舞園はクィディッチで終日いない。クィディッチ棟の中だ。
不二咲はパパさんにつきあうってんで外泊許可取って自宅に。
葉隠も家族サービスの先制攻撃だかで、浩子さんとともに学外にいるらしい。
あと十神がどっか行ってて、腐川は部屋に閉じこもってるけどたまに笑いながら走ってるらしい。
朝日奈すら、クィディッチリーグの手伝いを頼まれ、やむなく離脱した。

つまり動けるのはオレとイインチョ、大和田、オーガに霧切。そして江ノ島姉妹だ。


霧切「じゃあ、後はよろしく」

江ノ島「任せな!」


と言う訳なので江ノ島が水を仕込んだわけだが……これが意外と効果があった。
学園の複数の生徒が原因不明の体調不良を起こしたのだ。
原因不明、ねぇ。

後でこっそり保健室に行ってみると、その数名は右手に包帯を巻いていたと江ノ島と戦刃が証言した。


??「全く、葉隠教員がいない時にこんなことを起こすなんて、バカだと思わないのかい?」

保健室にはメイド服の女がいた。

メイド「ソレが何か分かってるんだろう?キミ達」

メイド「下手な安請け合いをしたな。ボクの追っている物とは違ったけど、ちょうどよかった」

後から行ってみると、そのメイドの女が確かにいた。

メイド「どうした?今は忙しい、怪我がないなら後に………」

「いや、あの、その日オレも飯食ったから、なんか後から合ったら困るー………って思って………」

メイド「なるほど、それは一理あるかもしれないな。けれど、キミは吐き気がしたりはないだろう?」

メイド「なにより、右手には紋様が出てない」

「は?」

メイド「彼らは学生活動の一環と言って、下手に洗脳されていたんだ。それが解けて良かった」

「どゆこと、っすか」

メイド「つまり───超短期的に、闇の魔術師に利用される可能性が合った者たちって事だ」

メイド「記憶を修復しても、実際に活動したとか、疑わしい者は出なかった。だから彼らはシロだが、ちょっとお灸を据えないといけないのさ」

その女は葉隠ママさんよりも若かった。
黒髪のセミロング。なぜかゴシックなメイド服。その胸は平坦であった。

メイド「テストを簡単に乗り切れる裏技だって?そんなものある訳ないだろうに、なぜそんな言葉に騙されるのだろうね?」

何となく胸が痛い………。

「………あれ?つかアンタ誰すか?」

メイド「ボクは学園長に頼まれてこの学園の雑務をしている。魚住絶姫(うおずみ たえひめ)だ」

また登場人物が増えた………。

魚住「もしかしてキミが桑田怜恩?」

「え?あ、そっすけど、ってなんでオレの事」

魚住「話は聞いているよ、よく」

魚住「キミの従姉妹からね」


………あー、なるほど。
学園預かりになってる間、この人と普段一緒にいるのか………。


魚住「とにかく忙しいんだ。済まないが、もう出てもらっていいかな?」

そして、あまり詳しい事は知れないまま、土日は終わった。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【7月3週】

ステータス
体調   10
魔力   8(Next140)
耐久   4(Next120)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→オメーは最高の友だ
不二咲→色々助かるぜ
葉隠→なんで突然いるの?
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→その……なんかさ……
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→頭いいよなー
戦刃→オメーその……おう
江ノ島→え?え?……天才?
花音→魚住さんとよろしくやってろ

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12
 13 14 15 16 17 18 19←3週目

 20 21 22 23 24 25 26
 27 28 29 30 31


【月曜日】


また一週間が始まる………。


さて、朝から学園長の挨拶があり、そこで数名の生徒が
【身に覚えのない契約をさせられた】
【右手に闇の紋様を刻まれた】
【謎の集会に誘われた】
【倉地君いますか?と見ず知らずの部屋に尋ねていた】
【注意力の不足から黒塗りの車に衝突した】
などの報告をしている、と言う内容の話があった。

なんでも洗脳の魔法もかけられるため、自分が片棒を担いでも全く認識はないらしい。

それでも罪は罪。
見つかれば重く罰せられると言う。


学園長「私はこれ以上、被害を出したくはない。だから頼む、皆」

学園長「おかしい、と思ったらすぐに言ってくれ。私達は全力で君達を守ろう」

大きな声が学園中に響き、全員が全員危機感を持ったのだった。


江ノ島「………炙り出せたはいいものの、そいつらはシロか」

石丸「また方法を考えねばならないな」

ブツクサ言っているやつら。

十神「朝からなんの集まりだ?」

と、そこに珍しくこいつが声をかける。

十神「何人集まろうが、お前等愚民では烏合の衆だぞ」

そう言ってすぐいなくなったけど。




7月3週前半
1→勉強しまくる(耐久↑↑/体調↓↓)
2→魔法の練習再開(魔力↑/体調と悪落ち↓/確率新技)
3→みんなで街に繰り出す(悪落ち↑/体調↓/情報が手に入るかも)
4→闇(略)本部で話し合い
5→そのた

>>399

今日ここまで。ロボニャン強いっす。ウィッス。あと>>400は出来る範囲で実行。

朝日奈と一緒に魔法の練習

やったーーー!!ロボニャン倒せたよー!!これで心おきなく桑田スレを進められる!やるよみんな!!

>>399


「烏合の衆ってどういう意味?」

朝日奈「賑やかって事じゃない?」

葉隠「いや多分仲良しサークルって事だ」

大神「どちらも違う」

石丸「全く君達は………!」


とにかくあれだ。
オレは確かに頭が悪い。

噂では夏休みがまもなく。
そして、その夏休みに入る直前、抜き打ちでテストが行われるらしい。

あくまでも噂だが。


このままじゃとにかくヤバい。

霧切「敵を捕まえるだなんて言っている場合じゃないわよ?」

「………!!」

石丸「そうなると、キミは何をしたらいいのか、わかるね?」


と言うわけで、勉強する事にした………。


石丸「基礎魔法の使い方だが───」

霧切「……日本式の考え方を忘れなければ……」

あーだのこーだのと言葉が飛び交う。
オレらの勉強、本当に有意義なん………?

石丸「闇の魔術師と禁忌の者の存在が世間に露呈したのはほんの数年前だ」

「!」

不二咲「……そうだねぇ。まるで天災、ある日突然降って湧いたように出てきたんだったっけ……」

朝日奈「あの日は怖かったよね。なんか突然街がガヤガヤしてるしさ」

誰もがそれを理解出来たわけではないけど、ある日突然出てきたもの。
なんだそりゃ。

霧切「それが一時期力を失ったのだけれど再び力を盛り返している」

霧切「まるで海の向こうに呼応するように、ね」

「………」

「それで………?」

石丸「続きが聞きたいのかね」

「そら聞きたいに決まってんだろ」

石丸「ダメだな」

葉隠「………あ?」

大和田「おいテメェ、そりゃどういう」

石丸「君達はこれ以外に知らなければならない事がたくさんあるだろう!」

「」

霧切「………そうね。」

戦刃「で、でもほら、基本留年って制度はないんだし、さ……」

石丸「そうはいかないぞ?君達、ちゃんと学ばなければこれ以上の歴史は教えないからな!」

石丸「そう!僕の全力にかけてッ!!」

なにかけちゃってんの!?


>耐久が大幅に上がった。
>ちょっと疲れた。

【火曜日】


江ノ島「つまんないよねぇー」

七村「そう堂々と言われると悲しくなるね」ははは


火曜の午後の授業だ。
それは七村彗星の受け持つ時間。
その授業中に江ノ島盾子は言い放つ。


江ノ島「だってさ、基礎魔法も覚えた、決闘も出来る。ついでに個別の特定魔法も進めてるやつもいんでしょ?」

江ノ島「それを利用しないでの授業ってこんなの残念すぎね?」

七村「………ほう?」

江ノ島「つ~ま~り~、戦いたいの~!」

戦刃「ちょっ、盾子ちゃ」

七村「なるほど、この夏休み前に実力を計りたい、と?」

江ノ島「ついでにオメーも戦いたいぜ、七村彗星」

「………!」

十神「ほう、ずいぶんな物言いだな」

セレス「ただの馬鹿か、あるいは───」

あんの、馬鹿……!

江ノ島「………」にやぁ


やっぱなんかたくらんでる!アイツ嫌い!




体調:7
3週後半

1→勉強しまくる(耐久↑↑/体調↓↓)
2→魔法の練習(魔力↑/体調↓/ふつうの魔法が使える?)
3→野球あるのみ
4→街に繰り出す
5→誰かと遊ぶ
6→そのた

>>412

2

>>412


江ノ島に焚きつけられた七村は、きっと顔をきつくした。

七村「いいだろう諸君。この七村彗星の、休み前最後の授業はきっとみんなで対決をしようじゃあないか」

七村「そして一番を取った者と私が戦う。これでどうだ?」


十神「ほう」

戦刃「バトルだね……」

大神「我より強い者に出会えるのか」

七村「ごめん大神さんは勘弁してくれないかな」


ん?これってチャンスじゃね、
公の場で七村彗星の化けの皮を剥がす!
ぶっ倒すもよし!聖水かけるもよし(残ってれば)!
オレマキシマム天才ッ!

七村「と言うわけでその日は来る7月24日」

七村「それまで各自しっかりと体力付けて練習して、そして戦えるようにしておくといい」

七村「仮に私と戦っても問題がないように、な」


不適な笑みとともにそれは終わる。

【木曜日】


「と言うわけでオレと一緒に魔法の練習しねーか朝日奈ァ!」

朝日奈「なんでそうなんの!?」

「あ、やー……ほら、オレふつうの魔法はからっきしだし……誰かと一緒にやりてーんだ」

朝日奈「……ほんとに?」

「ほんとに決まってんだろ」


いきなりかもしれないが、焚きつけられるままにオレは朝日奈を誘う。
前日はひとり悶々とし、そして木曜は木曜で再び七村から煽られ、もうこうなったらやるしかねぇと思った。
やるなら今しかねぇ。


朝日奈「って言うかなんで私?他の人でもよかったでしょ?」

「……それはその」

ちょっとオメーが気になってるから、
なんて言えやしなくてオレは黙った。

朝日奈「まあいいけどさ。アンタがそんなの言うって珍しいし」

朝日奈「それにさ、私もあんまり魔法は上手くないんだよね」

いや、ほんとなんなんだこの学園は。
なぜ魔法が上手くないやつばっかりなんだよ。

朝日奈「だからアンタと私、同じくらいなのかもね」

「勝手に一緒にすんな」

朝日奈「でもちょうどいいじゃん!」


なんのでも、だよ!


朝日奈「どんな練習するの?」




一応ボーナスタイムみたいです。
出来るようになりたい魔法とか↓3くらいまで言ってみてくれたら出来る範囲で桑田が頑張ります

結局野球じゃん!(朝日奈)

……って言うか全部末尾3ってなに?何の奇跡?

「んーと、とりあえず戻ってくる球と」

朝日奈「え」

「光る球が欲しいな。なんか目くらまし的な。閃光球かな?」

朝日奈「……また野球じゃん」

「あー、いや、それ以外も欲しいぜ?」

朝日奈「へ?」

「七村にも言われたけど、オレ火の魔法が得意らしいし……一つくらいはなんかこう、冷やす系のやつ欲しいよな」

朝日奈「……」

「……」

朝日奈「……」

「……なんだよ」

朝日奈「……たまにはふつうの事言うんだね」

「いいだろ!」


とにかく朝日奈にはオレの思いは伝わったらしい。

朝日奈「んじゃ早速練習しよっか?」




グラウンド。


朝日奈「とにかく眩しい球と、とにかく戻ってくる球と、氷の魔法ね?」

ぱらぱら、と朝日奈が本を開く。
そこには色々な言葉が書いてある。
が、オレにはさっぱりだ。
朝日奈にもさっぱりだ。

朝日奈「……んー、と」

朝日奈「私が教えてあげられるのはやっぱり魔法だけかも。氷の魔法ならいくつかあるけど、」

朝日奈「これは?【氷点】!」

「ひょうてん?」

朝日奈「うん!当たれば熱を奪う技、だね」

朝日奈「基本的に魔法は想いの力って言われてるし……アドバイスとかはないから」

きっぱりと言い切った朝日奈がオレをみた。

朝日奈「ところで私、かき氷食べたいな」

「氷作れってか」

朝日奈「ダメ?」

無理言うなよ。つーか、当たったもの凍らせても氷じゃねーだろ。

朝日奈「ほら、やってみて!」

「……んあー……」

朝日奈「落ち着くんだよ!あと……えーと……」ぱらぱら

朝日奈「あ、氷のイメージ!」

「」

頭の中が真っ白になりかける。
仕方がねぇ。思い出せ。
アルペンのCM……いや加藤晴彦はいいんだっつーの。

氷のイメージ。

おぞましいほど冷たい自分の顔を浮かべる。


「───」


世界の体感温度が下がる。
汗さえ凍りそうな予感がする。

なんだこの感じ以前に……どこかで……?


朝日奈「……桑田、桑田ッ!」



気がつけば目の前に氷の固まり。

……あ?加藤晴彦と言う雑念のせい?

朝日奈「すごいすごい!ねぇなにこれ!」

「わかりません」

朝日奈「……えー?」

「マジなにこれ……引くわ……」

自分でも引くわ。マジで。
なんだよ。
突然出てきちゃったよ。
なんか、なんだオレは。
この氷の固まりは。

朝日奈「なにこれ」

「とりあえずー……あれじゃね?これ、かき氷すれば?」

朝日奈「あ、うん……そうだね?」

「多分美味しい……だろ?」

朝日奈「うん……?」


その日はとても楽しかった。
とりあえずかき氷うまかった。



土日
1→朝日奈とさらに特訓
2→1人で特訓
3→他の誰かと特訓
4→そのた

>>427
そろそろ寝ます。ごめんな。


3 霧切

加藤晴彦なら毎年アルペンのCMに出てるだろ!

それはそうと、やる?やらない?

>>427


と言うわけで土日だが………


霧切「は?」

「頼むぜ霧切」

霧切「イヤよ。自主練習で股間を破裂させたあなたと一緒なんて」

「」

こいつ凍らせてやろうか。
蝋人形にでもしてやろうか、マジ腹立つ。

オレは昨日の反省を生かし、霧切にコーチングをお願いしたわけだった。
が、これだ。
オレの面倒を見るのはイヤと来た。

はいはい、分かりましたよ………。

「………ならひとりで練習してまた破裂してやろうか」

霧切「………」

「あ?」

霧切「それはそれで困るわね………」


霧切のその言葉で一気に方向転換、オレは霧切と愉快に楽しく練習する事となった。


霧切「ただし、楽できるなんて思わないことね」


あー、訂正。
楽しくはなさそう。

それで、だ。

霧切「戻り球と閃光球?貴方まだ戻る球を諦めてなかったのね」

「まぁな」

霧切「呆れた………死にかけたのにまだ追い求めるのね」

「え、オレ死にかけたの?」

霧切「………」

「なんで無言だよ」

霧切「それはともかく加藤晴彦ってなにかしら」

「そこもういいんだよ!あー、もう!」


土日みっちり霧切の特訓を受ける事となった。
霧切は言う。
全ては頭の中でどう、世界と割り切りするかだと。
世界と自分との境目から、どう魔法を繰り出すか。
これが、オレと世界の大きな壁なのだ。

そしてそれをどう乗り越えるか。
そいつは一番大きな課題だ。


霧切「貴方が練習した【氷点】だけど、言っておくけれどそれかなり難しい魔法よ?」

「えっ」

じゃなんで成功したんだよ?

霧切「………さぁ?」


さぁってオメー………。

それからあれこれアドバイスされたが、上手くなる気配はなかった。
なんだよ………。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【7月3週】

ステータス
体調   5
魔力   8(Next100)
耐久   4(Next40)
敏速   5(Next120)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→オメーは最高の友だ
不二咲→色々助かるぜ
葉隠→なんで突然いるの?
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→デート失敗
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→頭いいよなー
戦刃→オメーその……おう
江ノ島→え?え?……天才?
花音→魚住さんとよろしくやってろ

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼球】 →鋼のように硬い球

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる
【閃光球】→桑田フラッシュ
【氷点】 →氷系呪文




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12
 13 14 15 16 17 18 19

 20 21 22 23 24 25 26←4週目
 27 28 29 30 31



前半
1→とにかく野球
2→とにかく練習
3→ねる
4→誰かと遊ぶ
5→そのた

>>438

4残姉

そろそろ山田のターンくる

>>438

「戦刃ー、オメー暇?」

戦刃「ど、どうしたの藪から棒に……」


月曜日。オレは暇を持て余しまくって戦刃を誘ってみた。

「いや、ほら、みんな決闘どうのでぴりぴりしてるだろ?だから息抜きにと思ってよ」

戦刃「いいけど……練習は?」

「大丈夫だろ、オレ天才だし」

戦刃「びっくりするね、すごい自信だよ……」

「ともかく行こうぜ戦刃」

戦刃「行くってどこに?」

「なんか外とかよー」

戦刃「……ふ、ふたりだけなんてそんな……だめ、だよ!」

「あ?」

戦刃「ちょ、あの、誰か一緒に行くよ、ね!」


顔を赤らめる戦刃。
なんだ?突然。

戦刃「だだれかと、いっ、いっしょ、にさ!」




1→十神に目を付けられる
2→江ノ島にくちゃくちゃにされる
3→朝日奈と泳ぐ
4→そのた(戦刃が食いつきそうな指名1名)

>>444
死の数字ですね。大丈夫。

※1が半分寝ていたので続きは明日です。なお1は、速やかにケジメしました。

あの子僕がこれからスレ更新再開するって言ったらどんな顔するだろう

>>444

何だよ。
ふたりきりっても恋愛感情ねーんならビビる事とかなくね?
オレはそんな風に思っていた。
だって、ふたりきりになったとして何かするとは言えないんだからよ。

チャラ男にもそんな考えはある。


     「おい」


そんなオレらは突然、声をかけられた。


「あ?」

十神「珍しい組み合わせだな。明日は槍でも降るのか?」

戦刃「槍は降らないよ?」

十神「真面目に返されるとはな。興を削ぐな、戦刃」

「………で、どーいう風の吹き回しで?」

十神「ふん。折角直に戦える機会があるんだからな。相手になるお前らが弱いんじゃあ楽しくも何ともない」

十神「この俺が最大限の慈悲をもうけてやる。俺とともに練習をする機会をくれてやろう」

「………」


は?




十神「ほら、まともな魔法を出してみろ」


それから数時間。
なぜかオレらは十神に目を付けられた結果、色いろな魔法を試されていた。
と言っても、オレらが使われるわけではなく、オレらが使えるかどうかを試されていたんだ。


十神「………全く」

十神「お前も戦刃も……当たり前の魔法が使えず、固有魔法が強いとはな」

「……は、るせ……よ……」

そのころにはオレも戦刃もすっかり体力が限界になっていて、はあはあと息を荒げている。

戦刃「………」

十神「息を乱していないつもりか、戦刃。お前も限界だろう」

戦刃「………まだ大丈夫」

十神「うそをつけ」

戦刃「嘘じゃない」

十神「?」

戦刃「……私は強くなきゃいけない。」

戦刃「私は……軍人だから」

「は?」

魔法には似つかわしくない言葉、だった。

戦刃「だから私は強い。そして、殺されないし、殺す」

十神「……お前も底が知れないな」

「なんだよそれ……」

戦刃「話す必要は……ないよ」

「……」

十神「……ふん」


それからは特に何も聞けず、オレ達はもくもくと魔法練習をするはめになった。
意味なかったけど。



あと1日しかないぞ……!水曜の行動

1→十神に頼み込む
2→疲れて寝る
3→野球あるのみ
4→そのた

>>454

>>454
ハイクリ


水曜。
いよいよ明日が本番なわけだが───


「ちょうつかれた」


ソレまでの疲れもある。
それに……なんだろう、もうとにかく体が動かなかった。
昨日の十神のせいもあるし。

そう言うわけで、オレは1日部屋で休む事にした。
明日こそミスるわけにもいかないし。

なにより絶好のチャンスだったからだ。


「つーわけで早めに寝るから」

葉隠「ああ、はいはい。了解」

苗木「そっか。なるべく静かにするね」

田中「俺様が戻る頃には貴様は夢の世界だな。理解したぞ」


と一言断って、オレは夢の世界へとダイブした。




クリティカル特典
1→新技
2→指名した人物のなんか重要な情報
3→自分の中の何かとの対話
4→ほか

>>458

2残姉

>>458


暗闇にぼんやりと浮かぶように、少女の姿が見える。

その少女は黒髪で、顔色は悪い。
顔にはそばかすがあった。

隣には同じくらいの大きさの女の子だ。
そちらは生まれつきなのか金髪だった。

どちらも幼い娘のようだが、黒髪は気丈な振る舞いをしている。


「だいじょぶ」

「え?」

「じゅんこちゃんはわたしがまもる」


そこは【戦刃家】───

この魔法界にありながら代々魔法をほとんど使わず、武力にて魔法に打ち勝ってきた闇の一族。
あらゆる歴史の裏側に潜む凶刃、それがこの一族……。


「じゅんこちゃんは、そうなってほしくない」


戦刃むくろは、同じ【戦刃】の名を、血を継いだ【戦刃盾子】にそう言った。

まだ幼かった少女同士だ。

オレに見えたのは、薄暗い牢屋みたいなところで落ち合う二人の姿だった。

なんかあったんだろう。
この姉妹は引き裂かれたのだ。
それは運命か偶然か、分かったものではないが。


「じゅんこちゃん、げんきでね」

「おねぇちゃんはなんできてくれないの!?」

「……わたしは、いけないの」

「どうして!」

「わたしはじゅんこちゃんとちがう」

「……?」

「わたしにはまりょくはほとんどない」

「!」


日本式の考え方だと、魔力と生命力はほぼ同義であるはずだ。
ではなぜ?
戦刃家は代々、己の力で使いこなせる魔力の量がきわめて少ない。
生命力に見合わないほどの、雀の涙ほどの魔力しか行使出来ない。
故にこの考え方に極めて当てはまらないのだ。


「だからじゅんこちゃんは、ちゃんとしあわせになって」

「やだ……おねぇちゃん」

「ばいばい」


次に見えたビジョンでは、既に戦刃むくろは人を殺していた。


(……え……?)

「私が私であるためにするべき事」

「あの子を手放して、なお私だけを育てさせたいと思わせなければ行けない」

「だから私は強くなければいけない」

「だから私は軍人としていなければいけない」


踊る戦刃。
その周りで咲く赤い花。


「武器なら使えた」

「魔法を無効化する魔法だけは上手くなった。でもそれだけ」

「元々行使できる魔力には限界がある。それは生命力に直結している」

「私は普通の人よりも、魔法を行使するのが大変なだけだ」

「だけど」

「愛する妹が学園に入ると聞いた」

「だから入った」

「入ること自体は簡単だったから」


おぞましい黒がだんだんと広がる。


「私は戦う」

「江ノ島盾子を支配しようとする闇に」

「盾子を殺そうとするやつに」

「戦い続ける」

「殺す」


それは意志を伴ってオレを包み込むようで───


「盾子ちゃんには絶対に触らせない」

そこで目が覚めて、起きたときはまだ夜中だった。
外からはひっそり、しかし月の明かりがまぶしいくらいに主張している。
気付けば全員揃っていて、苗木も葉隠も、田中パイセンも完全に寝付いていた。


「……いまの、は」

まるで自分が戦刃になったかのような感覚があった。

「……」

なんだったんだ、あれ?
オレはなにを知ってしまったんだろう。

戦刃と江ノ島が、名字は違うのに姉妹である理由。
戦刃が軍人である理由。
戦刃の魔法があまり使えない理由。
それらをいっぺんに頭にたたき込まれたようだ。

けれど、なぜ?

と言うかこれは真実なのか?


「……」


しかしひとりで考えても仕方がないし、それに周りに聞いたところでどうしようもないし。

もうひとねむりするか。
諦めたオレは布団にもう一回潜り込む。
今度は悪夢は見なかった。

(私は、盾子ちゃん)

(貴方だけが大切なの)

(私にとっての唯一の家族)

そんな言葉が脳裏に聞こえて───


何とか忘れようと、目を閉じた。



───木曜午後。
7月24日の午後は、皆が待ち望んだ時間だった。


七村「さあ諸君、ついにこの日が来たぞ?」


そううそぶく七村彗星。
彼は満面の笑みでもってオレ達を迎えた。
講堂一面に魔法がひっかけられており、どこも室内が壊されないようにしてある。


七村「皆の今期で培った魔法の全てを見せてくれないか?」

苗木「……ついに始まっちゃうんだね」

霧切「あら、いいじゃない。やりたくない人は辞退すれば」

苗木「え?」

七村「おや、辞退するか?いや、それでもいいのさ。勇気と無謀は違うからね」

苗木「……」

葉隠「えー?辞退ありなん?んじゃ俺」

石丸「なにを言うか!挑戦が大切なんだぞ、葉隠くん!」

葉隠「」

不二咲「……そうだよねぇ、やっぱり」

朝日奈「だよね!」

腐川「きいいっ!……な、なんで全員そろってそう言う考え方しか、出来ないのよッ……!」

七村「ちなみにどうしても辞退したい、と言う者は?」

……手は上がらない。

七村「よろしい。では、始めようか……」




バトルロイヤルスタート?

1→誰かを指名する
2→指名される
3→めんどくさいので、七村をけしかける
4→ほか

>>466

2

>>466


はじめるってもなぁ……。

「……正直めんどくせーしなぁ」

なーんてぼやいてたら……

石丸「こら、桑田くんッ!君と言う人は……ええい、これも何かの機会だ!君をただしてやる!」

は?

石丸「先生ッ!彼と決闘を」

七村「認めよう。断らないよね?桑田君?」

「え?あ、えーと……はい?」

七村「よろしい、はじめたまえ」

ステージに促される俺とイインチョ。

「え?マジでオレとやんの?」

石丸「マジに決まってるだろうが!」


どうやらイインチョはマジでオレをつぶしに来ているらしい。かわす方法はもうない……!


石丸「そこにならえぇッ!」

「めんどくせー……!」




桑田    体力6/魔力8
石丸    不明

1→魔法(氷点のみ)
2→野球魔法(使えない)
3→ボールを生成(毎ターン2消費)
4→そのた

>>470

相手クリティカルか

4距離を取って防御優先
相手の出方を伺う

>>470


ちっ、イインチョのやつやけに張り切ってる!変な事されたら困るぞ!

オレは思わず気圧されながら、あるいは自ずと、少し後ろに下がった。
防御重点だ。
なにがあってもいいように、オレは構える。


石丸「……こないのか!」

「生憎だな」

石丸「ならば僕から行くぞ!」

ひゅ、と風を切るようにイインチョが杖を握った。
それはまるで軽く、羽根でも生えてんのかと思うような滑らかさでオレの方を向き───


石丸「爆ぜろ!」

「!?」

咄嗟に避ける。
距離を取った事、なによりも相手に注意した事が功を奏し、ソレを、避けることは出来たが


ぼんっ!


「はぁっ!?」

七村「ほう、【爆熱】か」

石丸「ふふ、僕はこれも使えるぞ?」

マジかよ……ふざけんなよ……。
空間を爆破させる魔法とかずるっこいだろ。
クッソが……!

ん?でもそんな魔法連打出来ない……よな?




石丸やばい技持ってた。

桑田    6/10

1→氷点
2→ボールを生成
3→そのた

>>475

うん、分が悪い。今日はここでやめておこう。仕切り直したら勝てるよ、多分。

あ、7月25日は別スレ建てます。

ワタシのラックは必要ないんだけどとりあえずやろっか、やろっか?2日ぶりくらいに。

>>475から


とりあえず───まずはボールをひとつ、作る!
なにか元になる物があればオレだって反撃は出来る。
だけど今は何もない。
ちっ……しゃあねぇ、ぶっつけ本番だけどやるか……!!


「来いッ!」

石丸「む!?」


手のひらに意識を集中する───

手の中に、ボールを握り込む───


石丸「ち、爆ぜろ!」


やべぇ、またアレだ……!
それが分かっているけど、オレはもっと集中をしなければボールを作りきれない……!

自分のすぐそばに、強烈な熱が集まっていくのが分かった。
やべ、かわすのにじかんが、たりな、


ボンッ


「う、うおおおっ!?」

手になんかあたった!あっつ!あっつい!!馬鹿かよ!!


石丸「……?」




桑田   体力5/魔力10
ボールの維持に毎ターン魔力2/回復は毎ターン2

1→魔法(氷点)
2→野球魔法
使える→変火球/鋼球 練習中→ブレ球/戻り球/閃光球
3→ボールを生成する
4→そのた

>>487

>>487


「っくしょ、う!何回も連発出来んのか!?」

読みを誤ったのかと焦りが止まらない。
まずい、なんか腕熱い。
なんで大きな被害になってないのかは分からないが、とにかくダメージは間違いなく体に残っていた。こんなの何回も食らってられるかよ。

と、ふとイインチョを見ると息を切らしていた。

石丸「……っ、はぁ……」

体中汗だくだ。まるで突然短距離走したか、あるいはサウナに放り込まれたかのような。

七村「やはりな、石丸君───その魔法、そうも易々と使うから驚いたが」

七村「あまり無理をするのは、私は好きではないな」

反動、なのか?

七村「かなりの集中力、それに魔力を要するはずだ」


「とにかくコレチャンス、だよな!」

すかさず懐から取り出す、杖。
ここしかないっ!


「……【氷点】ッ!」


その言葉に呼応して、世界の空気は冷たくなっていく。
冷えていく───

ぱき、パキパキ


石丸「な、にっ!?君は、そんな……!」


イインチョの周りが凍り付く!
どうやらぷらまいぜろ、らしい。
さっきまで上手く行ってたイインチョが、一転してオレに追い込まれている。


腐川「あ、あいつ!杖も使えたの!?」

苗木「桑田クン!」

朝日奈「上手くいったじゃん!」

機は熟した。


石丸「く、そ……!」

あのときのような大きな氷は作れなかった。
しかし、イインチョの動きを止めるのには十二分。
体の表面がぱき、と軽く凍らせられているようだ。


七村「ほう、そんな技も使えたか」

七村「君は器用なんだな?桑田君」




桑田   5/7

1→魔法(氷点)
2→野球魔法
使える→変火球/鋼球 練習中→ブレ球/戻り球/閃光球
3→ボールを生成する
4→そのた

>>492

>>492


「おおおおおっ!!」

握り込んでいたボールにさらなる力を込めた。
ぼんやりと、そいつが光り始める。

戦刃「あれは!?」

霧切「必殺技かしら、ね」

石丸「ぐっ、動け……」

「おせぇっ!!」

イインチョはオレの所作を見て逃げようとする。
けれどそれは叶わない。
なにより、逃げられるより前にオレが技をぶつける!

「オレの!一撃ィィィ!!」


ピッチャー、振りかぶって───


「【鋼速球】ッ!!」

鋼球の硬さを保ったまま、オレの全力で投げつける!
その早さは普段のオレよりもやや早く感じる。
まさに鋼のような速球───【鋼速球】。

それがイインチョの腹に突き刺さった。


石丸「か、はっ……!」

意識が飛ぶような顔。
どこかがけがをしたとか、派手に穴が開いたとかそう言う事はないが、イインチョは息を大きく吐いた。


大和田「……決まったな」

朝日奈「い、石丸………!」

舞園「強烈ですね………」

山田「ひいい!あんなの受けられませんよッ!」


悲鳴のようなものさえあがった。
腹を押さえて、イインチョがこっちを見る。
辛そうな顔をしている。

唇からは血がしたたっているように見えるが………。


石丸「……う、ぐ……だが、まだ僕は……」


いい加減諦めろよ、イインチョ。
もう今のでかなり変わったろ、戦況は。




桑田  5/5
1→魔法(氷点)
2→野球魔法
使える→変火球/鋼球 練習中→ブレ球/戻り球/閃光球
3→ボールを生成する
4→そのた

>>498

1で

>>498


ここでもういっちょ決めとくか。

「……もういいだろ、イインチョ」

石丸「だが、僕はまだッ……!」

「凍えろォ!【氷点】!!」

追加の一発を味合わせる。
それはしっかりと、今度こそしっかりとイインチョに当たり───


石丸「」


氷はイインチョを覆った。

七村「そこまで、だね」

朝日奈「石丸………死んでない………よね?」

腐川「………」

十神「派手にやってくれたな」

七村「解凍」しゅ

ぼわっ

石丸「………!」


とさ、と座る音がした。
とりあえず………勝った、の、か?


七村「そこまで。まさか善戦するとはね………桑田君、君の勝ちだよ」

「………マジかよ」


そういや、七村と戦う権利を奪い合ってたんだっけかオレら?
オレはもうこれ一回で限界なんですけど………。



1→もう桑田と七村で戦えよ
2→七村と誰かが戦えよ
3→もう今日おわりでいいよ
4→そのた

>>502

もう桑田とHANA村で戦えよ

>>502
なぜだ


七村「今のでほかのみんなも、やる気が出たかい?」

「いや………」「痛そうだったなあ」「や、やめとくべ?」「こーわいっ」

七村「はは、そうだろうね。では今日はここまでに………」

「待てよ」

七村「?」

「オメーと戦う、ってのはどこに行ったんだ」

七村「ああ、それかい?したいのか?」

霧切「辞めておいた方がいいんじゃないかしら」

「ほへ?」

霧切「貴方じゃどうしようもない、分かってるでしょ」


でも、これはチャンスだぞ?

七村「………仕方がないな」

七村「それではこうしようじゃないか」













花村「さあ!一緒に戦うよ!」

「」

花村「さあ、僕と戦うんだよね!」

「あれ、七村は」

花村「僕は花村!」

「だから七村」

花村「僕と戦うんだよね!」





アッー!!





その日の夜は大変な事になった。





【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【7月3週】

ステータス
体調   5
魔力   8(Next50)
耐久   5(Next120)
敏速   5(Next60)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 0


友達一覧
苗木→オメーは最高の友だ
不二咲→色々助かるぜ
葉隠→なんで突然いるの?
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→デート失敗
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→頭いいよなー
戦刃→オメーその……おう
江ノ島→え?え?……天才?
花音→魚住さんとよろしくやってろ

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼速球】→鋼のように硬い球

【氷点】 →氷の魔法。当たると凍る

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる
【閃光球】→桑田フラッシュ




7月予定表

 日 月 火 水 木 金 土 
          1   2   3   4
  6   7   8   9   10 11 12
 13 14 15 16 17 18 19

 20 21 22 23 24 25 26←4週目
 27 28 29 30 31


………金曜日。


葉隠「やっと明日からは夏休みだべ。あと、今日俺の誕生日だから」

「へー、あー、そー」

葉隠「上の空すぎるべ」

苗木「まあ昨日が昨日だったし」

「まだいてーよ、ケツ」

葉隠「何したのオメー」

「言えないな」

朝日奈「………大丈夫?」

「内緒だ」

後生だからこれ以上は聞くなよ?
と言うわけで明日からは夏休み。
オレはどこに行くのかって?


「明日からどうしよう………」

不二咲「確か学生寮、帰れない人のために休みも解放してるはずだけどね」

「マジで?」

葉隠「それか誰かんち泊まるか?」

苗木「大丈夫なのそれ?」

霧切「外泊許可さえあればね」

「申し込めばすぐ取れるだろ」



1→学生寮で夏休みを過ごす
2→誰かの家に泊まる(だれんち?)
3→人間界に帰る
4→そのほか

>>510

3

安価把握。
明日からは夏休みを進めます。8月終わりまでです。
桑田君が魔法界を離れるため割とさくっと進む予定。じゃ、お休みだニャン。

やるズラ?

>>510から


で、


「夏休みは家に帰ります」

学園長「そう言うと思ったさ」

「思った?」

外泊許可が必要だってんで、オレは学園長に直接話にきた。

学園長「ああ、君ならこの夏くらいはここを避けるだろうと思ってね」

「なんすかそれ………」

学園長「もちろん許可する。ただし、条件がいくつか」

しゅ、と指を立て学園長は言った。


学園長「ひとつ、人間界で魔法は使わない」

学園長「ひとつ、人間界にて魔法の話題は出さない」

学園長「ひとつ、課題はちゃんとやること」


夏休み用の課題の事らしい。
つまり………宿題、だ。


学園長「これらを守らない場合、君はとんでもない事になるからね」


………とんでもないことってなんだよ?


学園長「ついでにもうひとつ」

「はい?」




それから数時間後。

オレはなぜか辺古山パイセン、あとついでに花音と一緒に列車に乗っていた。


辺古山「………」

花音「………」

「………」


ざ、気まずい。
なんかもう何話しゃいいか、わからんし。


辺古山「………桑田、それと中嶋とか言ったな」

辺古山「お前達はこれから人間界へと戻る」

辺古山「なぜ私がそれを見送る役に選ばれたのか分からないが───」

辺古山「……お前達、気をつけろよ」

「は?」

辺古山「人間界は私達も何も分からない世界だ。だから、何があってもお前達のところには行けない」

辺古山「何もない事を祈る」


そんな事を言われた。

脅すようなこと言うなよ、
と言い掛けて───

辺古山「脅してはない。なぜなら本当に……何があるか分からないからだ」

何があってもおかしくない。
そう、オレらの知ってる世界でも。








次の日。
オレはもう実家に戻ってきていた。


母「楽しそうでなによりよ、怜恩」

「いや、ま、楽しいような楽しくねーような……」

母「ふふふ、そう。寮のみなさんはいいひと?」

「それなりに……」

母「あら、そう」


若干の反抗期をもたらされているオレは、母とも気まずい会話しか出来ない。
つーか、オフクロとの会話とか久し振りすぎてなにすりゃいいか意味不明だった。

オフクロにもオヤジにも、ほんとの事は言えるわけない。
だから当たり障りのないことを言いながら、オレはそこそこの会話をしておいた。

夏休みは、長いようで短い。
オレは、その短さを楽しみながらも、なんとか課題をこなさないとと少し溜息をついた。


花音「夏休み、楽しもうね!お兄ちゃん!!」

「」


花音もなんかもう朝から家に着てるし。




夏休み1回目

1→遊ぶ
2→課題をやる
3→誰かに連絡する
4→そのた

>>521

1

わー。

>>521


「遊ぶぞ、オレは遊ぶ!」

そう!魔法界とか言う意味不明な場所に入ってたけど───

オレはちゃんと高校生の夏を楽し花音「お兄ちゃん遊ぼう!」がらら





「……は」



はい、これ頭んなか真っ白です。

オレ、やっちまいました。
花音にみっかっちゃいました。
はい、オレの休み早くも終わり。


花音「ねえねえお兄ちゃん?アタシと遊ぼ?」

「」

花音「ね、ほら!」

花音「水族館いこ!」

「や、あの……」

花音「ほら!ね!」



そのまま、オレは水族館へと引きずられた。



7月も終盤にかかったある日。
オレは、花音と一緒に水族館へ。
そこはまるでパラダイスだった。

マンボウが泳ぐ、大きな水槽を見ながらオレらはぼーっとしていた。


花音「ねえお兄ちゃん」

「……んー?」

花音「なんか、この数ヶ月大変だったね」

「そうだな」

花音「どうしてこうなっちゃったのかな」

「わかんねーよ」

花音「……お兄ちゃん」

「……花音」

花音「アタシ、ね」

「………」

花音「お兄ちゃんと一緒に居たかっただけ、だったんだ」

「………」

花音「それがどうして、こうなったのかな」


ぽつり、と一言。
花音はちょっと寂しそうだった。

マンボウは悠然と泳いでいる。
マンボウ………すぐ死ぬんだよな………。


花音「………お兄ちゃん」

「なんだよ?」




はい直下
コンマ末尾大きいと花音がなんか教えてくれる

っせ

>>527
3


花音「………」

「………」

歩きながら黙って、オレ達は、その辺に視線を流す。
ふわっ、と持ち上がったクラゲを見ながら、オレは息吐く。

花音「あの、ね」

「んー?」

花音「………その、友達、さ」

「なんだよ」

花音「………」

「あ?」

花音「………ん、なんでもない」


花音は突然押し黙った。
何も言えず、クラゲの群を見ている。
ふ、とオレもそちらに目を向ける。

ふわふわ、漂うそいつは真っ白で。

けれど、周りのライトに照らされて、へんな色になっていた。


………オレの友達も、クラゲのように明かりに照らされて、色に染まるのだろうか。




夏休み2回目

1→遊ぶ
2→課題をやる
3→誰かに連絡する
4→花音とはなす
5→そのた

>>533

巻雲

2

巻雲ってなんや………

>>534


ああ、もう。
花音に振り回される毎日はイヤだ。
とにかく課題やっちゃわねーと………。

「ええと、ティアマット戦争………」

ぱらぱら

「そのあと……は、確か………」

「ええと?白虎隊………だっけか?」

「んー……」


ティアマット戦争。
それは魔法界で起きた、戦争らしい。

んで、だ。その戦争でいくつかの舞台ができあがった。

数年の時を経て、それはひとつの群になった。
そいつらはいろいろやって……んで?そんでいつのまにか魔法省のきっかけになったんだっ、け?

あとは……


「ええと、薬草……」


これとこれを組み合わせて……?
……あーと、確か……。
満月草と……妖蛙の油で……肌をきれいにする……?
んで、ユニコーンの髭をお酒につけて、それがなんにでも利くと………ほほーん………?



夏休み3回目

1→遊ぶ
2→課題をやる
3→誰かに連絡する
4→花音とはなす
5→そのた

>>545

※安価がクリティカルだったので拾っちゃいました。

ダベミって艦これのことどれくらい知ってるん?

>>546


「………遊ぶ、ぞ、今日こそ」


それはもう8月に入った日の事だ。
今度こそ、今度こそ花音に邪魔されないように……!
そう祈りながらオレはボールとグローブを手にする。

大丈夫。
今日こそは邪魔をされないぞ。


その日は早いうちに部屋を出た。
オフクロにもおやじにもどこに行くか言わず……


友1「桑田!」

「お、友1か?」

友2「よお桑田www」

友3「なんか高校にスカウトされたんだって?」

「おー、オメーら元気か?」

友2「オレらは地元の高校受かってさー……」

たわいもない会話だ。

友1「桑田はなにしてんの?」

「はへ?」

友2「ほらオメー、野球推薦取ったんだろ?」

「あー」

でも現実に戻される。
あ、オレ、そっか、あの希望ヶ峰に受かったんだったっけ。

オレ、何であんなところに。


友1「どうだよ、楽しいか?」

「あ?あー……うん、まぁ、な」

友3「希望ヶ峰ってどんなとこだ?」

「ん?きれいな校舎だったぜ」


言えない事はたくさんある。
当たり障りのない事をいくつかいうと、全員が反応した。
たのしいか? オレは、そんなに楽しくない。

辛いことの方が、多かった。
そんな気さえしてしまう。


友1「まあ頑張れよ?桑田。その、離れてもオレら友達だからな!」


そんな言葉がうれしいような、悲しいような。
もしかしたらもう会えないのかもしれない、なんて思いながら、オレはそいつらと別れた。
一人で投げるボールはいつもより冷たかった。




夏休み4回目(8月前半)

1→遊ぶ
2→課題をやる
3→誰かに連絡する
4→花音とはなす
5→そのた

コンマ高いと逆に誰かから連絡が来る
>>551

>>546
なんか船の名前の女の子がたくさんいるってことと、弾とか燃料いっぱい溜める事と、キラ付けたらとれにくいってこと。

5久々に魔法絡まない普通の野球

うわー。

>>551
>>550


今日こそ………普通に野球する………!


そんな夏のある日。


監督「………桑田か、」

「げっ」

高校入るまで面倒見てくれた監督に見つかった。
うわ。そんなに好きじゃない。

監督「桑田、頼む」

監督は土下座する。
それも、何もないところでだ。
ただの石畳でだ。

「なん、なんすか!」

監督「頼む!今度の試合、力を貸してくれ!」


話を聞いた。
どうも、オレが抜けてから監督が指揮してるチームは勝てなくなったらしい。
監督は、壊れたラジオみたいに繰り返す。





あのときはすまなかった。
おれがわるかった。
おれのやりかたがまちがってた。
おまえみたいなてんさいをつぶそうとしてた。
おれがわるかった。
だからもどってきてほしい。
おれのちーむでやきゅうをしてほしい。
そうしたらかてるようになるから。
かてるから。
おまえのためにちーむをうごかすから。




「………は?」



今、言われても遅すぎた。


オレが現実に嫌気がさしてたのは、知ってたくせに。

オレが野球をしたくなくなった理由はあんたらにあるのに。
オレはただただ、野球が好きだったのに。


何であんたらはそんな事、言うんだよ。


監督「頼む」

「………」

監督「一回で、いいんだ」

そしてその言葉を断りきれず、オレはただただ、言われるまま試合に出た。
無味無臭だった。
楽しくもない。
辛くもない。
それが試合の結果だった。

オレに対抗する投手はいない。
オレの球を取れるやつすらいない。

なんだ、これ。

誰が楽しいんだよこんなもん。


「帰る」


9対0の、コールドぎりぎりでなんとかやってきた試合の最終回でオレは言う。

どうせ、全員オレのいないところでオレの悪口言ってた。
分かってる。
どうせオレの事は信用してない。
誰も頼れない。
昔からそうだ。
孤高のエース、なんて言い方すればかっこいいが、幻影だ。


結局、帰るのか、なんて言葉が背中に刺さる。
知るか。
後はオメーらで勝てよ。


後から聞いたら、オレが抜けたらぼろ負けだったらしい。
なんだよ、損した。




直下コンマ
そろそろ魔法界の、誰かの様子見たくない?
↓3くらいまでで1名指名。桑田の知ってる人で

1さんがブリーズビートキャンプで倒れたのでここまでです。
日にち指定してなかったけど、今8月の一週間です。おやすみなさい。

うー、遅刻遅刻ー!
やるよー!

8月

 日 月 火 水 木 金 土

              1  2
  3   4   5   6  7   8   9←2週目
  11 12 13 14 15 16 17
  18 19 20 21 22 23 24
  25 26 27 28 29 30 31

日曜日。

オレは部屋で呆然としていた。
辛かったからだ。
昨日の事は、本当に胸に刺さった。

なんで、オレはあんな奴らと戦ってたんだろうな。

やってられない。


ふと、一人になって思う。


「………オレ、何のためにこっちに戻ってきたんだ」


はぁ、と息を吐いて───


ばさっ、と言う羽音を聞いた。


「………ん?」

窓の外へと顔を向ける。
そこにフクロウがいた。

そいつはこちらへと、ゆっくり向かってくる。

お、おい、そのままだとガラスにぶつかって………!


「ああ、もうっ!」

格闘すること数分。
オレは何とかフクロウを部屋に引き入れる事に成功した。

と言うのも、窓を開けたら開けたでなぜかフクロウが入れなかった。

何なんだよこいつ……と思いながら結局部屋の外まで出迎えに行き、やっとご対面だ。
幸いにも家族は今いない。
2人きりになれたね………いや、フクロウと2人きりって切ねぇよ。



『つまらない事考えてないでしょうね』



と、どこかから霧切の声がした。


「あ、霧切………?」

『と驚くのも想定済みよ。声手紙───自分の声をあらかじめ録音して送っているわ』

「!?」

『貴方の世界にはもっと、便利な物もあるんでしょうけど………私に使えるのはこれしかなかったの。ごめんなさいね』


フクロウの足に何かがくくりつけてあった。
それは手紙だ。
ああ、そんでこいつから声が漏れていたんだ。


つーか、先読みしてるとか馬鹿かよ。
むしろ天才だけどよ………。

霧切『貴方が知りたがると思って、九頭龍先輩の情報をあげるわ』

九頭龍『うるせぇよ』

「!?」

霧切は夏休み中に九頭龍パイセンに会ったのか!?

九頭龍『………よぉ、桑田。このクソ野郎』

九頭龍『テメェのせいだからな、オレがこんな目に遭ってんのは』

人のせいにすんな。

九頭龍『テメェの中にある意味不明なそいつ、さっさと飼い慣らせ』

九頭龍『………時間がねぇんだ』


あ?九頭龍パイセンは何言ってんだ?

霧切『………と言う訳よ、桑田君。とりあえず九頭龍先輩は無事』

霧切『黒幕を捕まえる為に協力もしてくれる事になったのよ。もう少し時間かかるでしょうけど』

霧切『私はこれから戦刃さんと会うわ』

「は?」

霧切『………8月の中旬に、大きな大会がある。クィディッチの大会よ』

霧切『そこでもしかしたら動きがあるかもしれないの。だから私達はそれを見に行く』

霧切『貴方は………危ないからこの8月は戻ってこない方がいいわ。いい?』


そんな言葉で締めくくられている。
おいおい……何が起きるってんだ?


「………」


あれ?戦刃の肉声聞いてねぇ?




8月2週目
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→課題をこなす
4→魔法界に戻る
5→そのた

>>570

3

>>570

「………よし」

花音「課題やるんだね」

「やるよ。あと、オメーいつ来たの」

花音「いつでもいくない?」


よくねーよ。
短い8月の前半戦、オレは与えられている課題を部屋の机に並べた。
これは家族に見られる訳にもいかねーし………。

と、なぜか部屋に花音が来ていたので、花音に見られながらやるしかない。

花音「とにかく、お兄ちゃん!ほら、やろう」

いろいろと気になるが………。


花音「そこは【風の魔法】だよ」

花音「ユニコーンの特徴は角と、雑食性」

花音「フグガエル見た?お兄ちゃん、それミズトケカエルの子供だよー」

花音「あのさ、マンドラゴラの特徴は悲鳴を聞いたら失神する事だってば!」


「………」


なんでこいつ詳しいの………。

花音「むしろお兄ちゃん何で知らないの?」

「え?いやいや」

花音「お兄ちゃんが受けた授業で全部言ってたよ?」

「」

花音「あ、そこは【四神隊】。ティアマット戦争後、政府は本格的なチームを結成したんだけど」

花音「北方、南方、東方、西方、ってそれぞれね」

花音「それぞれに特徴があって………」

「オレやったっけこんなの………」

花音「うん、やってた。」


覚えてねー………。


花音「ほら、東方隊が途中で大きくなりすぎて、中央の組織が形成されるまでに大きなクーデターがあったでしょ!」

「」


全く覚えてない………。


>課題をこなした。
>まだまだありそうだけど、かなり片づいたぞ…!




8月2週目後半
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→課題をこなす
4→魔法界に戻る
5→そのた

>>575

5盆踊り

>>575


盆踊り。


花音「行こうよ」

母「いいじゃない怜恩、たまには」

「えー」

花音「やだやだ!お兄ちゃんと行くの!行く!行くったら行く!!」

「…」

母「ほら、いいじゃない。たまには」

よくないんですけど。
オレの気持ちは?

母「とにかく行ってきなさい!」


ぱちん、と背中を押されてオレは歩き出す。
断りきれず、それに。


花音「そうだよ!せっかく浴衣買ったのに!!」

「買った!?」

花音「友達(魚住さん)から格安で!!」

「」

花音「すごい強い素材(火鼠の衣?)なんだって!!」

「」


そう言われたら、断れない。



夜。
太鼓の音はすごく遠くから聞こえていた。

盆踊りなんだから太鼓のちかく行かなきゃ意味ないじゃん、と抗議する花音をシカトする。
そんでその辺で焼きそばを買って、食いながら歩いた。

よくも、悪くも、この世界は変わらない。

いつも通りだ。
オレはそれに安心する。


なにもかも、ときがとまったみたいだった。



「───あ」

小さく息を吐く。

盆踊りの集団に、例の奴らがいた。

普通に生活してるやつら、だ。


友の集団───



ぐいっ、

花音「え」

「帰るぞ」

花音「でも、お兄ちゃ」

「帰る、ぞ」

花音「……」


今までに見たことのないような顔をして、花音は少しだけ泣きそうになった。
もったいない。
オメーはちゃんと綺麗な顔をしてるのに、何で泣くんだ。

浴衣、似合ってるのに。何で泣いてるんだ。


花音「お兄ちゃん……戻ってきてよかった、って思ってる?」

「!……」

花音「そんな辛そうな顔、しないでよ」

「オレが、誰が……」

花音「なんでそんな顔してるの?」


何も、答える為の言葉が思いつかない。


「……知るかよ」

苦し紛れに吐き出して。
オレは花音の手を引く。
浴衣姿の花音はまぶしいくらいだった。

それを直視したくなくて、オレは目線をはずした。

なんでオメーはオレについてきた。

それがいえなくて。




8月3週目
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→課題をこなす
4→魔法界に戻る
5→そのた

ついに来週は大変なイベント

>>581

3

>>581


8月も気づけば、3週に差し掛かろうとしていた。

オレはと言えば相変わらず機嫌が悪い。
なんでって、昨日のことがあったからだ。

おかげで、今日は花音が家にいない。

毎日来てるやつがいないと、ちょっとだけ寂しい。


さて、と───
せっかくだ。今までのまとめでもするか。

アレこれと資料を眺めておく。

ふと、資料の端っこに見覚えのある名前が出てきた……気がした。


「……気のせいか?」


多分気のせいだ。
だから、気にしないでおく。
きっとそいつがどんなやばい歴史のある人物なのか、知ってしまうのが怖かったから。


>課題をそれなりにこなした……
>あと三分の一の純情な感情



8月3週目後半
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→課題をこなす
4→魔法界に戻る
5→そのた

クィディッチイベント判定はこの後

>>586

>>586


8月もいつの間にか半ば。
オレは毎日何してんだ。

こっち来てからへこんでばっかりだ。

最悪だよな。
花音まで泣かせて、オレって。

脳味噌くちゃくちゃにかき回したくなる気持ちを何とか抑えた。

まだ課題は残ってんだ。なんとか終わらせないといけないのに。
やっぱり今日も花音はいなくって。

はぁ。

やる気があんまり出なくて、適当にこなした。
結局見覚えある人間は誰だったのか分からなかった。
もう何度目の溜息だろう。
もうすぐ向こうでは、確か、クィディッチの大会があるんだったか───





クィディッチイベント判定
まずは平和に終われるかどうか、↓3まで。コンマ末尾が一度も1・2出さなければ平和です

何とか平和に終われました。


では次、暗躍判定。
↓3まで。さっきと同じ

暗躍なんてなかった。




霧切『終わったわ』

数日とせず、霧切からは連絡がやってきた。
再び例のフクロウに連れてこられた霧切の言葉が言う。

霧切『それがね、拍子抜けだったわよ』

「あ?」

戦刃『なんにもなかったんだよ』

霧切『そう、何もなかったの』

どう言うことだ?

霧切『敵もなかったし、大会を邪魔される事もなかった』

霧切『それで私達は普通に遊んでいるってわけよ。また………断りきれなくて』

戦刃『でも、霧切さんはまだ気をつけろっていうんだよ』

霧切『………』

いや、気をつけるって何をだよ?

霧切『………おかしいのよ』

あ?

霧切『【闇】の人間なら、ここを逃すはずがないの』

霧切『こんなに人があつまっているのに、何も起きないなんて』


確かに、そうかもしれない。
世界中から人が集まっているんだ。
何かしでかすならこのタイミングを逃さない訳がない。

霧切『………だから気を抜けない』

「………なんでだ?」

なにもなかった。
それでいいんじゃねぇんか?

霧切『だからこそよ』

霧切『この安堵を狙って何が起きてもおかしくはないでしょ?』

「!」

霧切『知ってる?』

霧切『特別な夜は、平凡な夜の次に来るのよ』

「………」

戦刃『だから気をつけろって』


しかもこの2人でしか話しないのは、恐らく近くの人間を疑っているからなんだろう。
では、誰を?どうして?オレは分からん。


戦刃『………とにかく、私は違うからって。』

霧切『ホントは江ノ島さんも違うから……呼んであげたいのだけどね』

戦刃『そうだよ……呼んでよ……』

霧切『だけど、いいのよ。彼女は疑われるのが楽しいみたいだし』

「………」

オレらの周りにいるやつを、あいつが疑ってる。
それが、敵が誰なのかまでは……霧切にすら分からないんだ。


「………」


平和の後が恐ろしくなる。



8月4週目
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→課題をこなす
4→魔法界に戻る
5→そのた

>>601
>>600は叶う

課題完全終了
601なら3

2
仲直りしとこう

>>600なら魔法界のみんなと楽しく野球リベンジ

>>601


8月ももはや、線香花火。
終わりそうな雰囲気で、オレの目の前にそいつはいた。
………時間ってのはどうしてこう、早いんだ。
オレは溜息をつきながら、それでもイヤじゃない。
この、怠惰こそ夏休み。
満喫している。



その後に、しなきゃならないことがある。

「………仲直り。」


もう何年ぶりかと思うほど、懐かしい。
充電しっぱなしのスマホを手に取った。


『花音、今日暇?』


そんなメッセ送って、さぁ数分後にはオレの家。

花音「突然呼ばれても困るよ?」

なんて、笑顔の花音。

無理矢理笑ってんだろ?
そう言いたくなるのを抑える。

課題をこなしたかった。
淡々と、でもひとりじゃ無理だった。

手伝ってくれよ、花音。


花音「しょうがないな、お兄ちゃんは」

「………さんきゅな」


短い会話。
その後、講義は始まった。
あれだこれだと話をして数分。

オレがすぐに行き詰まる。
息詰まる。

どうしたらいいか、分からなくなる。


「………なんだっけ」

さっきまでやってたのに頭んなかまっしろで、答えが分からなくなる。


そんなオレに、天使は呼びかける。

花音「お兄ちゃん」


だから、オレは、

「………すまん、花音ッ!」

花音「あ、え?」


思わず土下座の構え。
なんだこりゃ。オレ自身も意味不明だった。


「その、オレ、なんつーか」

あれ、何謝るんだったっけ?

花音「もしかしてお兄ちゃん、勢いで土下座したけど何謝るか忘れてない?」

「うぐ」

花音「いいよ。気にしてないし」

「………花音」

花音「アタシよりお兄ちゃんだもん」

花音「アタシはいつだって正直に生きてる。でも、お兄ちゃんは?」


オレは───


花音「だから悲しい顔しないでよ。」

花音「アタシはお兄ちゃんの笑顔が見たいんだ」


そうか。あのときもきっとそうだったんだ。
いつかの試合も、こないだも、盆踊りの時も。


「………悪かったな」


それしかいえなかった。
けど、課題は終わった。さすが花音!




8月4週目後半
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→魔法界に戻る
4→そのた

>>607

今日ここまでや!工藤!おやすみん!

あなたー、ご飯にする?スレ再開する?それともた・わ・し?

http://i.imgur.com/WrNB2Sq.jpg



やるよ。

>>607


「………なあ、花音?」

花音「ん?どしたのお兄ちゃん」

「あのさ」


それは8月ももはや駆け足の時期。
オレは今日とて花音と一緒だ。
今までで一番長い時間を花音と過ごしている。


「こないだの」

花音「?」

「水族館でさ、なんか言い掛けただろ」

花音「ああ、あれ?」

ふふ、と笑う花音。
いつの間にかずいぶん大人びていた。
何でこいつはずっとオレのそばにいるんだろう。
もっと、いい男なんかたくさんいるだろうに。

いや、オレもいい男よ?
でも、なんつーか………。

花音「ううん、あれはもういいの」

「え?」

花音「思い過ごしだったみたいだし」

そう言った花音の表情はちょっと寂しそうだ。
なんだよ?

花音「………」

「花音、隠し事してんなら、言えよ」

花音「………してないよ」

ちょっと、はにかんで笑った。


※判定やで。

クィディッチの世界大会でイベントが起きなかったため、別な人に大変なことが起きることになりました。
と言うわけで───

↓3まで人物指定。桑田が会った人でも、会ってない人でも。
コンマが×××だった人が災難に遭います



その数日後の話。
何度も何度も、あのフクロウがやってくる。
そいつは今度は急いでいた。


霧切『まずいことになったわ』


開口一番それだ。
ちなみに今回は花音が一緒だった。


霧切『最近だけど、生徒の一人から闇の反応が出た、って魔法省が発表した』

霧切『………あの大会が終わった後で、数名の生徒が洗脳された可能性があるわ』

霧切『手を引いているのが誰かは分からないけど………』

霧切『………これはまずいわね』

霧切『もしかしたら、貴方のすぐそばにも使いが行くかもしれない』

霧切『【禁忌の者】は魔法界と人間界、その両方を支配する事を考えているから』

九頭龍『つーわけだ。霧切もあんまり公には動けねーかんな。オレも動いてやるようにはする』

九頭龍『………ちぃと、オレの知り合いも被害に遭ってるらしいんでよ』


憂いが的中したらしい。
それも霧切の手の及ばない範囲で。

いくら監視してたって、集まっていたならまだしもバラケてしまった今、無意味だった。

花音「お兄ちゃん……」

霧切『本音を言うと、もう貴方は魔法界に来ない方がいい』

霧切『でも、自分で解決したいとか、そういうばかげた事を思うなら───』

霧切『8月の終わり、またあの列車が来るはずなの。それに乗ってこちらへ』


毒づく霧切の言葉に偽りはない。
本当にこちらに戻ってくるな、と言いたいんだ。
リスクがありすぎる。

でもオレは───



8月5週
1→遊ぶ
2→花音と話す
3→魔法界に戻る
4→そのた

8月終了まであと2行動。今回と、次回
>>620

>>620


今がそのときだ。
オレは決意した。


「……戻ろう。魔法界」

花音「でも、お兄ちゃん?どうやって」

「……」


戻るには8月最後の日の列車を待たなきゃならなかった。

でも確か、それ以外にも戻る方法はあるはずだ。
たとえば不二咲パパの車とか……?


「とにかく、魔法界と連絡とらねーと」

花音「へ?」

「実はオレのコンドル、こっちもこれるんだ」

花音「!」

オレのコンドル、名前はケイスケ。
魔法界でオレが飼っているあいつ。

魔法界への連絡手段はこれしかない。

とりあえず呼び出せば、オレらんとこに来てくれる。


「……あとはそれで誰かに連絡を取れればいいんだけどな」




さて、誰に連絡を?

1→不二咲
2→霧切
3→大和田
4→学園長
5→そのた

>>624

1

>>624


そうだ、やっぱセオリー考えると不二咲に連絡すべきだよな。


「ちょい待ち。とりあえずケイスケ呼んで……」

ぴぴー

花音「え、何の音」

「んで、とりあえず手紙書くと」

花音「……何書くの?」



拝啓、不二咲千尋様
かくかくしかじかです、迎えに来い


花音「」

「これでいいだろ」

花音「いいの?」

「え?」

花音「えと……」

「あ?」

花音「……いいよ」

「いいよな?」

───翌日。


ぶろろろろろろろ……


不二咲父「と言うわけで迎えに来たよ」

「はえーよ」

花音「早かったね」

不二咲「でしょ?」


速攻で不二咲一家は迎えに来てくれた。
なぜだ。
いや、なぜというか……ありがたいんだけどね?


不二咲父「千尋の友達の願いなら叶えたいんだよ」

「ほう……」

不二咲父「だからね、ほら、乗ってくれ」

「え?あの、車っすか?」

花音「え?!車!?」

不二咲「お父さんが改造してるから、公道でも走れるよ?」

「やったぜ。」

花音「……ほんとに大丈夫?」




無事に着けるかな?
↓3までで判定

0・1・7

ああー、あーあー……あー……



「安全運転たのんます!」

不二咲父「当然さ」

不二咲「大丈夫だよ!」

花音「だよね?」


そう、大丈夫なはずだったんだ。






「うぷ……」

不二咲「大丈夫?」

花音「あの、ちょ……きもちわる……」

「めっちゃ揺れますやん……」

不二咲父「ん?」

「めっさきもちわるいんすけど」


はっきり言おう。
運転が荒い。
不二咲父、どう言う考えでこんな運転してんだよバカかよアホかよ最悪かよ気持ち悪いわ最悪すぎんすけオボロロロロロロロ


不二咲父「大丈夫?」

不二咲「一回休む……?」


そうしていただけるのですと助かるんですがアアアアア!!?



魔法界に入るかどうか、と言う境目がある、らしい。
この世界と、あの世界をつなぐ場所。
そこへと、このマシンは走っていく。
お願いだからもうちょい優しくして……?



不二咲父「……すこしだけ休もうか」


その境目で不二咲父が言う。
そうしてくれ。ぶっちゃけもう限界すぎて死にそうです。


車が、どこかの山の付近で止まった。

普通の人間が魔法界にこれないように、この手の境目ってのは人間があまり来ないところに作られているらしい。
ほう。
そんでオレ達はそのすぐ近くにいるわけだ。


いやー、空気が旨い……じゃねぇんだよ!!
どこだよここ!!


不二咲「……大丈夫?」

不二咲がオレの顔を見る。
うん、とうなずいて───




1→もうちょいまったり
2→不二咲と話す
3→花音と話す
4→不二咲父と話す
5→しゅっぱつ
6→そのた

>>636

>>636


「……あの、パパさん」

不二咲父「どうしたの?」

「その、ひとつ……」

「ひとつお願いがありましてですね」

荒い運転止めろ、ってのをオブラートに包んで包んで包みまくってお伝えした。
オレはあんまり乗り物強くないし。

不二咲父「ああ、そうだったんだね。それならそうと言ってくれれば……」

「いや、最初から言ってましたし、あと途中で吐いたしね?そこで気付くかなって?」

不二咲父「気付かなかったよ」

 気 付 け よ 

不二咲父「はは、ごめんね」 

不二咲父「とにかく……分かったよ」

「あー、たのんます、ほんと」

不二咲父「はは……」

「ところで……」

不二咲父「?」




不二咲父に質問チャンスやで。
↓3くらいまで

いっちが死にかけてたので続きは明日です。
すまんの。
やれたら終日。

ツチノコパンダよ味方して。はい、やる

「魔法界では何が起きてんすか?」

不二咲父「……存外何か確信したような質問をするんだね」

「ダメすか?」

不二咲父「いいや、ダメじゃないさ。君は知らないだろうし」

不二咲父「魔法界では今、【闇の魔術師】たちの活動が活発化している」

「!」

やっぱり、か。

不二咲父「クィディッチワールドカップ当日は何も起きなかったからね、もしかしたらタイミングを計っていたのかもしれない」

不二咲父「来るべきその日、とかに備えているらしいよ。彼らが街にいくつも声明を出している」

「じゃ、国外でもその動きが?」

不二咲父「……あるかもしれない。僕も魔法省の人間だし、何より闇の連中は許せない」

不二咲父「国外で闇の魔術師と言うと【名前を言ってはいけないあの人】の取り巻きを指すから、僕達が戦う相手じゃないけどね」

「あー、なんか海の向こうの強い魔術師?」

不二咲父「僕達が戦うべき【禁忌の者】……それも【あの人】に影響された人物」

不二咲父「厄介だよ。まさかこんな事になるなんて、誰も思っちゃなかっただろう」

「あー、それと」

不二咲父「ん?」

「学校の生徒になんかあったとか聞いてます?」

不二咲父「……ああ」

「マジかよ」

不二咲父「どれだけの被害になっているかは不明だけど、数名の生徒に影響が出た」

不二咲父「クィディッチの大会の裏側で、彼らを洗脳し、そして闇の魔術師に仕立て上げようとしていたらしい」

不二咲父「噂ではそのうちの一人は、千尋もよく会っていたと言う話なんだ。まだ見つかっていないんだけど」

不二咲父「……僕はね、桑田君」

「はい」

不二咲父「こんな事を引き起こしている【禁忌の者】を許さない。また僕の息子に危害を加えるかも、しれない」

不二咲父「実際一度、千尋は怪我をした。だからこそ───」


不二咲パパさんは言う。


不二咲父「禁忌の者と、闇の魔術師を絶対許さないよ」


その表情は今までに見たことがないほどの怒りだった。


不二咲父「……そろそろ行こうか」




車は先ほどよりも少し慎重に走り始める。
山道に差し掛かり、舗装されていない道を走るんだ。
そらちょっとは手加減してくれなきゃ死ぬっての。

揺れる室内。
相変わらず魔法で広げられた空間はとてつもなく広い。

その中でオレと花音と不二咲。


不二咲「それにしても」

「ん?」

不二咲「危ないって分かってるんだよね……桑田君?」

不二咲「もしかしたら、桑田君だって僕みたいに攻撃されるかもしれないのに」

「……それはオレが戻らない理由にはなんねーだろ」

向こうに居たって居場所はないのに。
そう言い掛けた口を何とか閉ざした。

車はまもなく魔法界との境目。
やっとまた非日常へと戻れる。
そして全て忘れよう。

「オレが戻りたいって思ったから戻ってきたんだ」




判定、直下

こうなる

>>648
6



不二咲父「もうすぐ境目に入るよ。ちょっと荒れるけど、心配しないで」

そんな言葉が室内に響く。
本当に大丈夫なんだよな……?

ぐん、と車が明らかに加速した。

花音「うわっ!?」

不二咲「落ち着いて座ってれば大丈夫だよぉ」

そのままどんどん車は加速する。
体に重力を感じるほどの速度になり、そして、


───バシュンッ!


突然世界がおとなしくなった。

不二咲「……ふぅ、なんとか無事に済んだね」

花音「い、今のは」

不二咲「上手く行ったみたいだよ」

程なくして室内へ声がした。

不二咲父「みんな、安心してくれ。なんとか魔法界には入れたよ。特に異変もない」

不二咲父「このまま一旦僕の家で一日過ごそう。君達は明日学園へ送り届けるさ」


どうやらもういい時間だったらしい。
オレが車酔いして気付いてなかっただけだ。

いよいよとっぷりと日の暮れる時分、オレらはやっと魔法界へと舞い戻った。

けどこれ以上動くのは不二咲パパさんも大変だったようだ。
お言葉に甘える事にした。
そのまま、車は不二咲家へと走っていく。


不二咲「……今は本当に、何が起きてもおかしくない」

不二咲「だからくれぐれも気をつけてね」

「なんかそれ、前にも言われたな」

花音「もしかしたらもうなんかされてた可能性があるとか……?」

「やめろよ」

それが当たらないのを祈るばかりだった。



【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【8月5週】

ステータス
体調   8
魔力   8(Next50)
耐久   6(Next130)
敏速   5(Next60)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 5


友達一覧
苗木→オメーは最高の友だ
不二咲→ほんとサンキューな
葉隠→なんで突然いるの?
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→デート失敗
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→色々助かったよ
戦刃→オメーその……おう
江ノ島→天才怖い
花音→オレはオメーを……

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼速球】→鋼のように硬い球

【氷点】 →氷の魔法。当たると凍る

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる
【閃光球】→桑田フラッシュ





8月

 日 月 火 水 木 金 土

               1  2
  3   4  5  6  7   8  9
  11 12 13 14 15 16 17
  18 19 20 21 22 23 24
  25 26 27 28 29 30 31←5週目




水曜日だった。

目覚めると綺麗なベッドで寝ている。
ああ、そうだ不二咲んちに泊まったんだったか。


不二咲父「やあ、おはよう」

「うす、はよございま……」

不二咲父「よく眠れたかい?」

「……あい」

不二咲父「よかった。移動するよ」

不二咲父「君達の事は学園長ももうご存じみたいだ」

「へ?」

不二咲父「誰が言ったんだか……とにかく、戻ることはすぐにでも可能さ」

「……はい」

不二咲父「大丈夫?」

がちゃ

花音「おはよー、お兄ちゃん!」

「お、おう、おはよう花音」


ふと、思う。
花音だけは向こうに残してくるべきだったな、と。




1→学園に戻る
2→どこかに連れて行ってもらう
3→誰かと話す
4→そのた

>>655

1

ここまでです。明日はやれたら朝から。おやすみ

いつになったら朝から出来るのか………やるよ。

>>655


「戻ります、学園」

不二咲父「了解。行くよ、みんな」


不二咲パパさんの号令でオレ達は支度した。
朝飯とかはパパさんがくれた。
不二咲ママさんはどうやら出かけているらしい。
しばらく山に行って帰ってこないとのことだ。

昼前には準備が整い、そして車に乗り込む。
いよいよ、出発だ。

それからは順調に走っていた。
何事もないことを祈っていた。
こんなところでなにも起きないだろう、とオレはひとりそう思っていたんだ。


不二咲父「………!」


ききぃっ


突然、車が急ブレーキを踏んだ。
車内はまるで一軒家のリビングのように改造されていたが、そこにいたオレ達が軽く前のめりになるくらいの急ブレーキだ。

静寂が訪れる。

「………なんだ?」

不二咲「も、もしかしてお父さん、襲われて……?」

「!」

花音「な、なんで!?」

不二咲「分からないけど………」

不二咲「……闇の魔術師からも、魔法省の人間って邪魔だから……」

「……マジかよ!」


ここからでは外は分からない。
でるぞ………!


がちゃ


車を降りると、不二咲の心配通りの景色だった。

不二咲パパさんは複数の、黒いローブの男に囲まれている。
車を妨害するように目の前に立たれたんだ。
それで車を止めてしまった。
轢くわけにはいかねーだろうし。

不二咲父「………」

ローブ達『………』

にらみ合いが続いている。


「なんだよ、これ………!」

不二咲「……ど、どうしよう……」


不二咲パパさんはきっと強い。
だから、パパさんを置いて逃げることも出来るだろう。
でも、そんなのしたくねぇし………。


花音「……アタシ達が見つかってない今なら、奇襲出来るよ、お兄ちゃん」

「花音………」




1→逃げる
2→奇襲を仕掛ける
3→桑田はとってもいいアイデアを思いつく
4→誰かがやってくる
5→そのた

なお3と4はコンマ判定です
>>666

>>666



「………」

考えろ、考えろ!
どうすればこの場を凌げる!
戦わなくていいんだ、どうにか追っ払えれば……!

「………アイツらをビビらせれば、逃げるんじゃねぇか………?」

不二咲「え?」

「そうだ………アレ、上手くいくなら……」


オレは右手に力を込める。
さんざん触ってきたから、もう行ける。
いつの間にか手には硬球が握られていた。

「オメーら、ちょい目ぇ瞑ってろ」

その一言とともに、あいつらの死角からボールをぶん投げた。


「───光れ」


カッ!


ローブ達『!?』

不二咲父「くっ!?」

ローブのやつらが明らかに狼狽した。
続けて不二咲パパさんもやられている。
あ、やっちゃったかな?

それはいい。
ローブのやつらを動揺させられたらこっちのもんだ。
だが、次の判断はあまり間違えられない。
ここで逃げるもよし、戦うもよし。

とにかく時間はかせいだ。

どっちにするにしても上手く行くだろう。


花音「お兄ちゃん、なにしたの!?」

「目くらましだ。上手く行くとは思ってなかったけどな」

花音「!」

不二咲「そんなの使えたの?」

「練習してたんだよ、アイツと!」


とりあえず霧切には感謝しきりだ。
アイツのおかげでこの土壇場、この技は成功したんだから。




1→逃げる
2→不二咲父を呼び戻し車で逃げる
3→戦う
4→不意打ちを食らわせる
5→そのた

>>670

>>670


「パパさん!今です!」

不二咲父「!」

「今なら逃げられる!車で!」

不二咲父「………ああ、そうだね!」

オレらの声がした方に、パパさんが向く。
パパさん自体もまだまぶしそうだったが問題ないようだ。
あわてて車へと走ってきた。
同様にオレ達も中に戻る。

続けてエンジン音、そして大きく旋回する重力の変動。

ローブのやつらを撒くため、最初に目指していた道をあきらめ別な道から急ぐようだ。

やっぱオレ、マキシマムかっけーな。
こうしてピンチを乗り切れたんだから。


不二咲父「どうなるかと思ったよ………ありがとう、桑田君」

しばらくしてからそんな声が室内に響いた。
つーか、この車相変わらずどんな構造してんだよ………。


「別に、オレが天才だから出来ただけですし。あんま気にしねーでください」

不二咲父「ははは、そうだね」

不二咲「………」

花音「……ちょっと焦ったけど、これでなんとか学園に戻れそうだね」




それから数時間もせず、オレ達は学園の門の前にいた。

そこから先は順調だったらしい。
敵に追いかけられることも見つかることもなく、オレ達は学園に戻った。

不二咲パパさんにはなにからなにまで世話になって頭が上がらない。


不二咲父「気にしなくてもいいよ、僕の出来ることをしただけさ」

「あざっす!」

不二咲「ええと、それじゃあ………」

「おう、戻ろうぜ。学園に」

花音「アタシも魚住さんのところに行こっかな」

「あの人住み込みかよ」


なんとかかんとか、学園へと戻ってこれてなによりだ。
しかし不安になる。
なんであんなのがオレらの前に平然と現れた?
なんでオレらは襲われた?
理解できない………。

と。
門の方に誰かがやってくる。あれは───



なんかだれか出迎えしてくれたみたいっすよ。誰?
>>676

霧切さん。なんだかんだ複雑そうな顔

>>676
霧切だ。


霧切「………はあ」

盛大にため息つかれた。

霧切「まさか本当に戻ってくるなんて……」

「なに、オメー心配してくれた?」

霧切「違うわよ。まさかあなたがそんなに命知らずだと思わなかったから」

ふう、とさらに息を吐いて。

霧切「……戻ってこない方がいい、と言ったのは本心よ。なにがあってもおかしくないというのも」

霧切「だからあなたは戻らない方がよかった。ここにいれば、誰かに襲われるかもしれないから」

「ついさっき襲われかけたよ」

霧切「………え?」

花音「えっと、黒いローブを着た人たちに囲まれたんです。お兄ちゃんが目くらましして逃げてきましたけど」

霧切「………」

霧切「………怪我してない?」

「してねーよ。心配ありがとよ」

霧切「そう………」

え?今笑った?

霧切「戻ってきてしまったものはしかたがないわ、それに……あなた自身、忠告されたのに戻ったと言うことは」

霧切「私に協力してくれる、と言うことでしょう?」

「まあそうなるな」

不二咲「……ぼ、僕達で闇の魔術師を倒せる、なんて思わないけど……でも」

霧切「出来ることをしたい、と言うわけね」

霧切「………ありがとう」

「はっ、気にすんなって。オレ、天才だから」

霧切「さて?どうかしらね」

花音「とにかくこれからのこと、話さないと」

「それに大会の時の話、その後の生徒の話……聞かなきゃなんねーことは山ほどあるんだ」

「頼むぜ霧切」

霧切「そうね」

くるり、と背を向ける。
次いで、霧切は不二咲パパさんにもいくつか会話をした。
当たり障りのないことだったと思う。
それが終わると、学園の方を向いた。


霧切「戻るわよ。」

明日になれば、休暇を過ごした生徒達が戻るらしい。
話し合いはそれを待ってからにするとのことだ。

霧切「あなたも聞きたいでしょ?他の人の休み」




闇の(略)本部のみんなの話を聞くチャンス。
↓3くらいまでで、1レス1人指名
コンマがおっきいと夏休み中いい感じの話が聞ける



翌日。


霧切「戻ってきたわね、みんな」

昼頃から徐々に生徒達は戻っていた。
休みは8月の終わりまであるというのに、気の早い連中だよな。
なんて思いながらも、オレらは再び会議室に集まっていた。

霧切「桑田君はこちらにいなかったから、話を聞きたいんだけど………みんな、なにかなかったかしら?」

苗木「うーん………ボクはなにもなかったよ」

石丸「そう言えば君は出る側だったな、大会の」

「マジ?オメー出てたの?」

苗木「地元の高校生枠って感じかな?はは、そんなに盛り上がらなかったよ」

苗木「でもプロの選手と一緒のフィールドで飛び回ることが出来て、貴重な体験だった」

朝日奈「アレかっこよかったよ、苗木!」

苗木「あはは、ほんと?ありがとう」

「マジか……それは見りゃよかったな」

葉隠「オメークィディッチ興味ねーんだから行っても意味ねんじゃね?」

「うるせぇボサボサ、っつーかオメー焼けてね?どしたん?」

苗木「8月はずっと暑かったから。ボクも結構焼けちゃったよ」

朝日奈「わかる!私も焼けた!ほら!」

そう言えば苗木も朝日奈もなんか肌が黒……葉隠焦げてねぇか!?大丈夫かこいつ!

大神「む、我も日に焼けてしまったな」

朝日奈「ほんとだよねー」

大神も真っ黒……オーガマジオーガ。

霧切「そちらはどう?」

大神「我はこの夏は修行のために山籠もりを実行したのだが」

「えっ」

大神「そこで魔力の神髄を学んできた。健全な精神と健全な肉体、そこに正しい魔力は宿るのだ」

大神「今の我であれば、正しい方法で魔法を使えるだろう」

大神「強敵(とも)に出会えるのはいつになるやら」

「……」

見ればオーガ、前よりひとまわり大きくなっている。
でかい。
筋肉の固まりみたいな体つきだ。
こわい。

大神「……この我の力、正しく使おう」

戦刃「あ、そうだ。私の方なんだけどね」

「おう、なんだ?」

戦刃「どうやら闇の魔術師が時々出入りしてる場所があったみたい。みつけたよ」

石丸「……それは確かな情報か?」

戦刃「うん、私自身がその目で見たから間違いない」

突然の爆弾投下だった。
それがほんとならデカい。
もしかしたら一網打尽に出来るかも……!

大和田「で?そこはどこなんだよ」

戦刃「ホープロードの中間地点、入り組んだ裏路地の奥」

戦刃「バー【サーペント】……そこが敵の巣窟」

葉隠「サーペント……聞いたことはあるけど、行ったことは……」

苗木「確か、何かの本に載ってたよね?行き着けない隠れ名店って」

「そうなん?」

朝日奈「うん、魔法界きってのグルメ魔術師が連載してるコラムで書いてあった場所だよ!」

朝日奈「ランチメニューが人気で、特に日替わりパスタが人気なんだって!」

「バーなのにランチやってんのか……」

霧切「……」


色々つっこみたいところはあるがまぁいいか。
とにかく、そこが敵陣らしい。
これはチャンスだ。大チャンスだ。



霧切「明日にでも行こう、なんて思ってないわよね、桑田君」

「ぎくっ」

霧切「確かに夏休みはまだ数日ある。でもそんな危険を犯すのは私としても許可できないわね」

戦刃「……そうだよ。私も命辛々逃げてきたってところだし」

朝日奈「大変だったんだね、戦刃ちゃん」

不二咲「怪我してなくて何よりだよぉ……」

戦刃「……行くならそれなりの準備をした方がいいよ。それだけ」




翌日
1→それでもサーペントへ
2→誰かと話す
3→野球だ
4→そのた

>>690

>>689

>>690


翌日。


霧切「……まだやるの?」

「おう、技は増やすに限るだろ」


というわけで霧切監修で新技練習をする事にした。
前回はひとりでやって股間粉砕という結果に終わったが、今回は大丈夫だろう。


「つーわけで今回はブレ球を練習する」

霧切「そう。ブレ球……?」

「投げるボールが増えるってやつだ」

霧切「また難しそうな技を選ぶのね」


オレのイメージとしては、手から放たれた球が突然増える感じだ。
威力が損なわれないとなおいい。
投げる前に増やせるようになればさらにいい。

そのために硬球も再び用意したわけだが。


ぱにんっ


霧切「……」


できない。

何回やっても増えない。

増えないばかりか、むしろボールがパンクしそうだ。
なんでだ?
オレのやり方は間違ってんのか?


霧切「……ひとつひとつに意識を持っていかないとダメよ?桑田君」

霧切「そもそも投げたものを後から増やすのは高等技術だわ」

「だけどよ」

霧切「まずは投げる前に増やすことを考えて」

「……むー……」


ぱにんっ


「……」

霧切「……聞いてもいいかしら」

「なに?」

霧切「あなたが持っていたの、硬球よね?」

「……」

霧切「それが何でカブトムシに変わっているのかしら」

「……」

霧切「桑田君」

「わかんね」

戦刃「ジャングルではカブトムシも食べないと生きていけないよ」ムシャムシャ

「」

霧切「」


……それから夏休みが終わるまで、魔法は上手く行かなかった。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【9月1週】

ステータス
体調   8
魔力   9(Next500)
耐久   6(Next130)
敏速   6(Next130)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 5


友達一覧
苗木→クィディッチ頑張れよ
不二咲→頭が上がらない
葉隠→焦げたなー
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→知ってる
十神→バタフライメガネ

朝日奈→相変わらずかわいい
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→なんかごめん
戦刃→カブトムシ食うなよ……
江ノ島→天才怖い
花音→オレはオメーを……

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼速球】→鋼のように硬い球

【氷点】 →氷の魔法。当たると凍る

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる
【閃光球】→桑田フラッシュ




9月予定

  日 月 火 水 木 金 土 
  1 2  3  4 5  6 7←1週目
  8 9 10 11 12 13 14
 15 16 17 18 19 20 21

 22 23 24 25 26 27 28
 29 30




9月2日、最初の月曜日。
やっと終わった夏休みに、オレ達はそれでも名残惜しさを感じていた。
もうあんなだらだらした日が過ごせないかと思うともったいない。


薬学教師「諸君、長い休暇ご苦労」

薬学教師「ところで我が輩が出した課題、当然終わらせてきたであろうな?」

\はーい!!/

薬学教師「……ミス霧切も当然こなしたと」

霧切「……はい」

薬学教師「ふむ。後で回収する。結果は後ほど梟で送る、各確認するように」


久しぶりの授業はやっぱり毎回眠くなってしまう。
でも魔法薬学は覚えて置いて損はない、とオーガが言っていた。

戦地で使えるのは己の知識と魔法のみ。
なれば、魔法薬の知識があれば己を回復できるかもしれぬ。

なるほどな、そんな考え方もありか。


薬学教師「では、今学期はこのページから行くぞ。諸君が予習・復習してもらったマンドラゴラだ」

薬学教師「次回の授業で本物に触る。各自耳栓とドラゴン革の手袋を絶対に忘れないように」




9月1週前半

1→野球をする
2→誰かと話す
3→勉強する
4→どこかにいく
5→そのた

>>699

>>700は出来る範囲で実行

こうなったらぶっつけ本番でうまくいった閃光球をしっかりものにしよう
と奮起してるところにオーガのワンポイントアドバイス

>>699
>>700


その夕方のこと。
オレは1人、グラウンドへと来ていた。

理由は一つ。

あのときの感触を忘れないうちに、ものにしたかったからだ。

閃光球。
ぶっつけで上手く行ったあれを、完全に会得してしまいたい。
そう思って、オレはゆっくりと振りかぶった。


パシンッ


あの時とは違う、なかなか上手く光らない。

緊張感がないからか?
いや、もしかしたら少し時間があいて、力の入れ方が分からなくなっている?
そんなバカな。
あの時は出来たんだ、今だって出来るはずだ。
自分を鼓舞する。

パシンッ

パシンッ

壁に何度もぶつかる硬球は、まだおとなしい。


「………なんでだ?」

あの時はあんな上手く行ったじゃねぇか。
いらだちが募り始める───


        「桑田か?」

「!」


振り返ると、そこにオーガがいた。

大神「どうしたのだ?お主、汗だくだが」

「………あー、いや、これは」

大神「もしや特訓、とか?」

「あ、つー………」

大神「ふ、努力が嫌いかと思ったが、存外そんな事もなかったようだな」

こいつぅ………。

大神「……どのような技を練習している?」

「あ?」

大神「戯れだと思って答えればよい……どのような技だ?」

「んと、投げたボールが光る……ってやつ」

大神「……ふむ」

「なんだよ………」

大神「桑田よ。魔法というのは己の意志に強く左右される」

大神「失敗するかもしれぬ、と考えるより、成功するだろうと前向きに考えるべきだ」

「そんくらいならやってるっつーの!」

大神「それと」

「あ?」

大神「魔法を使う対象………お主の場合はそのボールか、それを己の体の一部と捉え集中するのだ」

大神「それだけでも十二分に変わる。あとはお主のセンスだ」

大神「何のためにその魔法を使うのか………その一番大切な部分、忘れてはならぬ」


何のために、魔法を使うか………。

オレは───

「……誰かを守るためにこれを使いたい」

大神「上出来だ」

「おう」

大神「その初心を、己の目標を忘れなければ必ずや上手く行く。桑田、精進するのだ」


その言葉を最後に、オーガは立ち去った。

礼を言い忘れたけど、そんな事より集中だ。
オレは何のためにこの魔法を使いたいのか。
一番大切なことを、オーガが教えてくれた。


そうだ。
オレはこれでみんな守る。


カッ!!


グラウンドのはしっこ、オレしかいない場所が閃光で満ちあふれる。
それはオレの新技の完成を意味する光だったし、オレ自身もまたこの光で目がくらんだ。

やっと前が見えるようになって帰る頃には、すっかり日も暮れていた。

これは………使える。
実践で使えばしばらく相手は動けなくなるだろう。
これで戦略の幅が広がる……!


>閃光球を覚えた!




その後、火曜の午後。

そう言えば防衛魔術の授業の初回だった。
つまり、夏休み明け一発目の七村彗星との出会いってわけだ。


がらら


七村「やあ、諸君。元気だったかな?」


ふと現れた七村は、なぜかサングラスをしている。


朝日奈「あれ?どったの七村先生?」

七村「ああ、君達には言っていなかったね」

七村「ちょっと夏休み中に、目を怪我してしまったのさ」

七村「眩い光を浴びたんだ、視力が落ちたようだよ」

(………え?)

七村「それでね、あんまり明るいとものが見えなくなってしまったのでサングラスを」

苗木「た、大変ですね………」

腐川「カッコつけてんじゃないわよ……」

七村「はは、まあ、いいじゃないか。早速だけど授業を始めよう」


………まさか、な?




9月1週後半

1→野球をする
2→誰かと話す
3→勉強する
4→どこかにいく
5→そのた

>>709

5普通の魔法の特訓

>>709


それからは何事もなく、とある金曜日。

オレはふと何の気はなしに言ってみた。


「オレふつうの魔法も使えるようになったし、こっからもっと使える魔法増やしたいんだけど」

朝日奈「あ、いいじゃん!」

食いついたのは朝日奈だ。
そういやぁ、前に【氷点】使えるようになったときも朝日奈が一緒だったな。

朝日奈「次はどんな魔法にしたいの?」

「あ?あー………」

そう言えば何にも考えてなかったな。
とりあえず参考書などをぱらぱらしながら考えることにする。

オレは火の球投げられるし、氷の魔法が使える。
あと必要なのはなんだ………?

朝日奈「ねー、これは?移動魔法!」

「なんじゃそりゃ」

朝日奈「すっごい簡単に言うと……瞬間移動みたいなやつだよ」

朝日奈「えーと………本には、魔力を使って次元と次元を繋ぐことで瞬間的に座標を移動させる………って書いてある」

「……ほー。移動魔法……ねぇ」

朝日奈「んと、この瞬間移動のやつは【瞬転】。足が早くなるっていう自力のやつもあるみたいだよ、【韋駄天】だって」

「なるほどな」


敵に見えないところにボールを転移して、それを突然光らせるとか……?
ありだな。これから練習してみよう。




9月1週土日

1→野球をする
2→誰かと話す
3→勉強する
4→どこかにいく
5→サーペントへ
6→そのた

>>714

花音がメガホンの武器を見つける

>>713

>>714
>>713


土日。
いつかサーペントへは乗り込まなきゃならない。
それも近いうちに。

生徒まで洗脳するようなやつらだ。
近く何かが起きてもおかしくはない。

そう思いながら、今日も今日とてオレは魔法の練習だ。


花音「お兄ちゃーん!」

と、そんなオレのところに花音がやって来た。
なぜか魚住も一緒だ。


魚住「はぁ、はぁ、突然走らないでよ、中嶋さん」

花音「ご、ごめんなさい魚住さん……」

「あ?花音に……魚住絶姫?」

魚住「名前を覚えてもらっていたようで何よりだよ……」

「なにしに来たんだよ」

花音「それがね、チョベリグな武器を見つけたんだ」

「あ?」

古くさい口調で花音は笑った。


花音「見て、これ!」


花音が出してきたのは、メガホンだった。

「………はい?」

花音「ほら、この魔法界では日本風の考えがあるでしょ?」

花音「言葉には魂が宿る」

魚住「そして彼女が今持っているのは、その言霊……言葉に宿る魂を増幅させるための武器だ」

魚住「なんでも君、何か企んでいるようだね?桑田怜恩」

「たくらんではねーよ………」

魚住「彼女は君の為の力になりたいと言っていてさ。それでこんなことになった」

魚住「武器を探していたんだよ。そうして、ついに見つけた。彼女に使える武器を」

花音「あのねお兄ちゃん、アタシ、これで魔法が使えるようになる!」

「あ?なんで?」

魚住「中嶋花音はあんまり魔法に耐性がなかったみたいでね、ほとんど魔法が使えない」

魚住「でもこのメガホンは、特別製だ。誰が作ったか知らないが、メガホンそのものにも魔力が貯蓄されている」

魚住「そしてその魔力と、自分の微量な魔力を組み合わせて、言霊を使った魔法が使えるようになると言うわけだ」

花音「たくさん使うと次に使えるようになるのに時間がかかるから、何回もは使えないんだけど」

花音「お兄ちゃんの力を強化する位は出来ると思うよ」


まさか花音、サーペントの話も全部聞いてたとか言わねーよな………?

花音「ん?聞いてたよ?」

「」

花音「だからお兄ちゃんがどっか行くんならアタシも行くから!」


………オメーに怪我されたくないから黙ってたんだけどな………。
頭を掻きながら、オレは花音の新武器を見つめていた。




9月2週前半

1→野球をする
2→誰かと話す
3→勉強する
4→どこかにいく
5→サーペントへ
6→そのた

>>721
ちょい休憩。

>>712

寝るまでやるよー
>>721

火曜。

オレらはついに準備をする事にした。
そう、あそこに乗り込むために。

「行くぞ、オメーら」

霧切「………行くのね、サーペント」

「まー、な」

朝日奈「あのままにしといたらだめだよね」

霧切「そうね……このままにしておいたらなにをされるか分からないし」

「もちろんこのまま乗り込もうとは思わねーけど」

霧切「そうね、準備しないと」

大和田「あん、準備だ?男ならステゴロで行け!」

「無理だろ」

霧切「………準備ね」

葉隠「ってもなに準備すんだ?」

「そらあれだろ、あのー………」




なに準備しましょ?
↓3くらいまでで準備するもの

朝日奈「とりあえずお菓子?」

「おい」

葉隠「300円までな?」

「値段決めてる場合じゃねーよ!」

霧切「遠足じゃないのよ?」

「………ああいや、まぁ持ってくこと自体は拒否しねーけどな?」

霧切「ちょっと」

「もしかしたらなんか使えるかもしれねーし」

戦刃「あと、姿を隠せるアイテムなんてないかな……?」

葉隠「そんなら本になんか載ってなかったか?ほらー」

「あん?透明マント?」

霧切「そんな伝説レベルのアイテムが私達に手に入れられると思っているの?」

戦刃「………これ、もしかしたらこの学園にあったかも」

「あ!?」

大和田「んなもんどこにあるっつーんだよ」

戦刃「どこだったっけな………」うーん

大和田「ああ、それと煙幕みたいなモンがありゃいいんじゃねーか?」

「煙幕?」

霧切「身を隠すために?」

「そんなら簡単に作れそうだよな」

霧切「………ええ、そうね。煙幕くらいなら」

大和田「んじゃちゃちゃっと作っちまうか」


と、そのままオレらは煙幕作りに励んだ。
これが思いの外上手く行った。

ほかの連中が集合するまでに全員分が完成したのだ。


不二咲「えっと、ごめんね?遅れて………」

苗木「やっとこれたよ……って、なにこれ!?」

霧切「煙幕よ。これがあれば逃げきれるでしょう」

朝日奈「あとお菓子!」

「まさかお菓子もついでに作るとか……」

葉隠「煙幕とお菓子が一緒に並んでんの怖くね?」


さて、準備するものはふたつ作り終わった。
あとは伝説のマジックアイテムとか言われる【透明マント】とやらを手に入れればいいだけだ。

が、
伝説呼ばわりされるモンなんだ。
早々簡単には手に入らないだろう。
透明マントをあきらめてほかのものを準備するってのもまぁありなのかもしれない。

時間はあまりない………。




9月2週後半

1→野球をする
2→誰かと話す
3→勉強する
4→どこかにいく
5→透明マントを探す
6→そのた

>>731

5

>>731
66じゃなくてよかったけど………


木曜日。
オレは全員に召集をかけた。

「探すぞ、透明マント」

オレらはこの学園に眠っていると言うアイテム、透明マントを手に入れる為に動くことにした。
もちろん、それがどこにあるのかは分からない。
そもそも手にはいるかどうかも分からない。

戦刃「それでも見に行く価値はあると思うよ」

「………そうだな」

戦刃「どこにあるのかは分かんないけど……絶対この学園にあるはずなんだ」

戦刃「だからみんなで探そう?」

「おう」

石丸「しかしそれは盗難ではないかね」

さて、そこに物言いをつけてくるのがイインチョだ。
言いたいことは分かるが、今回も黙っていていただきたい。

江ノ島「石丸ぅ、アンタ人命と自分の身、どっちが大事なのよ?透明マントとやらがあれば、かなり楽よ?」

戦刃「………そうだね、本が正しければ、姿は完全に見えなくなるはずだし」

石丸「ぐむむっ………!」

朝日奈「それじゃ、さっそく探してみよう!」

大神「そうだな」


と言うわけで全員で校内あちこち走り回ることになった。

朝日奈「ないっ!」


数時間走り回ったが、それらしきものは全く見つからない。

石丸「これも神の思し召しとやらなのかもしれないな」

葉隠「あり、カミサマとか信じるタイプだったっけ?石丸っち」

石丸「いいや、信じていない。だがこうも見つからないとなると信じるほかないのかもな、と」

霧切「確かにそうね………それらしい場所は全部見たし」

大神「教員棟も探したのか」

霧切「幻影術を使って騙し騙しでね」

「後から怒られそうだな」

霧切「いいのよ、ばれなければ」


しかし、こうも全員で探して見つからないなら、透明マントとやらは存在しないのかもしれない。
伝説レベルのアイテムなんだし。

そもそも伝説だったんだ。
本当に存在する訳じゃなかったんだ。

そう思うしかないよな………。



不二咲「みんな!あったよ!透明マント!」


「へ?」

葉隠「ありゃ?」

霧切「………!?」

不二咲「うん、あっさり見つかったよ」

霧切「………ど、どこにあったの!?」

不二咲「ええっと、確か教室棟の4階の一番奥だったかな」

霧切「………」

「すげーな、でもそこって普段入んないとこじゃね?」

朝日奈「あ、だからこそそこにあったんだよ多分!」

霧切「………」

大和田「さすがだぜ、不二咲」

石丸「ぐぬっ!君がそんなまねをするとは……だが、今回は不問にしておこう、仕方がない」

不二咲「えへへぇ…」

「ほんとサンキューな、不二咲」

江ノ島「ふーん………」

霧切「………」

「………どした?2人とも」

霧切「いいえ、なんでもないわ」

江ノ島「アタシは噂の透明マントがこの目で拝めたからラッキーって思ってるだけよ」

戦刃「それにしてもよく見つけたよねぇ」

「んじゃ当日はこれ被ってサーペントに乗り込んだ方がいいか?」

霧切「………そうね。でもまず作戦を決めないと………乗り込むのは日曜日にしましょう」




来る土曜日。

フルメンバーがそろっていた。


霧切「………それじゃあ、作戦を決めるわよ」

「作戦ったってどうすんだ?」

苗木「全員で乗り込めるわけじゃないし……」

霧切「だから作戦を決めるのよ。」

葉隠「んあ、どんな感じで?」

霧切「たとえば乗り込む方法、誰が行くのか、どうするべきなのか」

霧切「無理はしない、それだけをまず考えるべきとは思うけど」

「本拠地に乗り込むんだ。怪我しねーようにするのが一番だろうな」

大神「だが不用意に動けば攻撃される可能性もあるか」

不二咲「せっかく透明マント見つかったのにね」

「うーん………」




作戦

1→自分が囮になって誰かを透明にしてつれてく
2→誰かが囮となって潜入する
3→全員で乗り込んでぶちのめす
4→もっと別な案(具体的であればあるほどよい)
5→誰かを物とか動物にしてつれてくとか?
6→いっそ七村を焚きつける?

>>740

2葉隠を囮にして(葉隠のバックアップにさくらちゃん)その隙に桑田・霧切・残姉で潜入

4その前に透明マントの性能について

>>739
葉隠は切り捨てるもの
>>740


「あのー………」

霧切「どうしたの?」

「そもそもよ、聞いてもいいか?」

不二咲「どうしたの?」

「その、透明マントって……」

朝日奈「あ、性能?」

葉隠「んー………本に書いてあるんが合ってんのか見てみるか?」


本に書いてあること?
見せてもらうと、そこには色々と書いてある。
んーと………。


霧切「姿を確実に隠すことが可能なのね」

大神「だが、足音や匂いを隠すことは不可能、と」

葉隠「つまり完全には隠れきれないってことか」

「少しでも疑われるようなことしちまったらアウトじゃねーか………」

霧切「陰形、見た目から見つかることは絶対にないみたいよ」

「つか、それで見つからないのはいいけど、そこにそいつが居るのは変わりないんだよな」

つまり触られてもアウト。

「………それ以外にアウトなことは?」

霧切「触ったら分かるのはともかく、ね」

霧切「塗れてもアウト、マントが取られてもアウト」

朝日奈「もしかしたら透明化を解除する魔法があるかもしれないし」

「んだよな?」

葉隠「あとはなにがアウトだろうな」

大和田「燃やされるとか」

「当たり前すぎるわ」

大神「気の力でひっくり返されるとか」

「いやそれは」

戦刃「撃たれる」

「は!?」




物騒すぎるわ………
作戦

1→自分が囮になって誰かを透明にしてつれてく
2→誰かが囮となって潜入する
3→全員で乗り込んでぶちのめす
4→もっと別な案(具体的であればあるほどよい)
5→誰かを物とか動物にしてつれてくとか?
6→いっそ七村を焚きつける?

>>745

>>739

>>745
葉隠は切り捨てるもの


「はーい、じゃこれで」

囮→葉隠

葉隠「いやです」

「ダメです」

援護→大神

大神「………ふむ」

「オメーらがやいやいやってる間にオレ・霧切と戦刃で乗り込む」

葉隠「完全囮じゃねーか!死にたくなーい!」

大神「そうならぬ為に我もともに行くのだろう?」

「で、オメーらが囮になってる間にオレら行くから、透明マントで」

葉隠「どこに!誰と!」

大神「まあそう怒るな」

霧切「100%大丈夫とはいえない。でもそれしかないかもしれないわね」

霧切「怪我せず誰もが無事なんて………もしかしたら無理なのかもしれないし」

葉隠「ええー………」

「まあ、オメーなら大丈夫だろう、多分」

葉隠「たぶんて」



そして来る日曜日。


葉隠「………」

大神「………」


バー【サーペント】前。
戦刃が事前に調べた時間帯にオレ達は来ていた。
確実に、今の時間なら闇の魔術師はいる。
ひいてはそこから禁忌の者へと繋がれるかもしれない。

と言うわけで2人には囮になってもらうことにした。

葉隠とオーガは、禁忌の者の崇拝者と言う設定。
そんで2人には、これから闇の魔術師になりたがっている振りをしてもらう。
闇の魔術師になるためにはなにかしらの合図とか色々あるらしいが、それらはすでに霧切と戦刃で解析済みだ。

サーペントからおそらく、本拠地へと移動するだろう。
だからそれを、オレらは透明マント被って追っかける。
ヤバそうになったら離脱。
それで万事オッケー。

葉隠「………うう」

大神「お主にしか出来ぬ、腹をくくれ」

葉隠「………」

正直潜入捜査なんて、オレらが気付くくらいだからもっと上の立場の人間も気付いたり実行してるだろう。
でも、それじゃだめなんだ。
そう言うことじゃない。

葉隠「………行くか」

大神「ああ」


ギィッ


霧切(………私達も行きましょう)

(気付かれねーようにな)

透明マントとは言え、気取られたら終わりだ。
慎重にそこへと足を踏み入れた。

バーはかなり広い。そしてなにより暗い。
カウンターでは髭のおっさんがシェイクしている。
なんだあれ。
グラスが大量に並べてあり、壁に魔法神のようなものがあしらってある。

霧切(桑田君、あちこち見るのもいいけど、進むわよ)

(分かってる)

そんで室内はうるさい。
なんかドンツクドンツク鳴ってる。

葉隠「………ふぅ」

緊張感が見てるこっちに伝わってどうする。

ほどなくして、葉隠とオーガがカウンターに座った。
なるほど、そこに座るのも合図の一つらしい。

………ちなみにだけど、ふたりともそれらしく変装はさせてある。
普段の格好じゃ歩かせらんねーし。
さらに言えば葉隠は髪を結っている。
ああしてみると随分大人びて見えるな。


おっさん「ドリンクは?」

葉隠「ドライマティーニを」

おっさん「そっちは」

大神「不要だ、水で良い」

おっさん「………何かつまみは?」

葉隠「ああ、ピクルスとナッツ。オメー食う?」

大神「では同じ物をいただこうか」

当たり障りのない会話。
これにも意味がある………んだよな?

すぐに飲み物とつまみが一緒に出てきた。

葉隠「んじゃ乾杯、と」

大神「ああ」

ちんっ

おっさん「………」

葉隠「なあなあ、マスター。聞いてもいいか?」

おっさん「なんだ」

いよいよ核心か?

葉隠「【洗濯物が白くなってしまって】な。色の戻し方を知りたいんだけども」

おっさん「………【染め材】は?」

葉隠「ほれ」

大神「うむ」

ことん。
それがなんなのかオレには分からんかった。
つーか見えねー………。

大神「………」

おっさん「………これじゃあ染まらないな」

葉隠「………」

ん?ミスったのか?

葉隠「まあまあそう言わず教えてくれって」

おっさん「無理だな。これじゃ、………」

葉隠「な?」


瞬間、何か寒気がした。
思いがけずとぎれる会話。不自然だ。
オレからは、カウンター越ににらみ合うおっさんと葉隠しか見え………


霧切(………そう、彼だったの)

(あ?)

霧切(いいえ、こちらの話。)

戦刃(あ、悪い意味じゃないよ。珍しい魔法使う人って話だから)

(………)


おっさん「………それをどこで」

葉隠「ん?生まれつきだよ」

大神「なんと………真か?」

葉隠「信じろって言ったろ?あの時」

大神「むう………」

おっさん「………」

意味深な会話は続く。

おっさん「………分かった。」

数分後おっさんは言った。


おっさん「これからその手の奴が来る。ちょうど5分ほど後だ。そいつに話を聞けばいい」

おっさん「そいつが来たらオレから紹介しよう」

葉隠「お、助かる……よ。ありがとう」

オメー今、だべ口調ごまかしたろ。

おっさん「あんたもか?」

大神「いや、私は彼の護衛だ。ご覧の通り、な」

おっさん「………ほう」

大神「金で雇われた訳ではない、昔からともにいる。他に質問は?」

おっさん「志は同じというわけか」

大神「そうなるな」

葉隠「あとはゆっくり飲みながら待つか。な?」

大神「ああ」


おっさんはそれに頷いてゆっくり下がった。


霧切(ひとまず第一段階はクリアね)

(正直冷や汗モンだけどな)

霧切(大丈夫、ふたりには偽のプロフィールも覚えてもらっているし、万一魔法で何か聞き出されそうになっても大丈夫なようにプロテクトもある)

霧切(なによりさっきのが本当なら………)

(………なんなんだよさっきっから………)

戦刃(……とにかく今は待ちってことだね?)

霧切(そうね。今は私達はバレないことを祈るだけ)


それから何事もなく時間は立っていく。
よし、後はこれで葉隠達が闇の魔術師と合流出来れば………!




直下、判定
続きは次回。お疲れさまです

おつ

ドロップ2倍なんて言葉はもう信じません(憤慨)
やるよ。

>>752
はい、9




数分の沈黙。
ああ、もう。何も起こんねーのが恐ろしかった。
オレらは黙っている。
葉隠も大神と不用意に会話せず、マティーニを口にしている。

バーだから酒のひとつでもたしまねーと勘ぐられるんだろうか。
それとも?


そこに遅れて、ふと、突然黒い男が現れた。


からんっ


おっさん「ああ、やあ、来たか【同士】」

??「待たせた」

葉隠(………、)

大神(………)

??「済まないな、用件が残っていた」

(あれが………)

霧切(闇の魔術師………)


黒いローブの奥側は伺いしれない。
とりあえず男だと言う事だけはわかった。
声が低い。

男「オレももらおうか、マティーニ」

おっさん「ああ、そうだ【ヒリュウ】」

男「………?」

おっさん「この2人が、お前の【染め物に興味がある】らしい」

葉隠「どうも」

男「………ふむ?」

おっさん「………」

なにやらおっさんが、ヒリュウと呼ばれた男とゴニョゴニョやっている。聞き取れない。

ヒリュウ「………それは本当か?」

おっさん「間違いない」

ヒリュウ「………」

葉隠「………」

ヒリュウ「そこの2人だな?マティーニはどうだ」

葉隠「美味しくいただいてる。ピクルスとの相性がいいな」

大神「………」

ヒリュウ「酒の味が分かる奴は嫌いじゃない」

葉隠「そりゃあどうも」


そんな会話を眺める、透明なオレ達。

(………あれ上手く行ってんだよな?)

戦刃(そのはず。特にあの男は酒が好きだから)

(ま、今考えればこの作戦も成功してたってこったな)


再び数分、なにも起こらない。
ヒリュウと葉隠の当たり障りのない会話がしばらく続いた。

焦らしてくれるじゃねーか。
額に汗が垂れる。


ヒリュウ「はは、話の分かる奴でよかった」

しばらくしてヒリュウがそう言って笑った。

葉隠「?」

ヒリュウ「いいや、こちらの話だ。お前達になら見せてやる事が出来るだろうな」

ヒリュウ「オレ達の【工房を】」

(いよいよ核心か………?)

霧切(………そうね)

葉隠「工房ねぇ、んなもんどこにあるんだ?」

ヒリュウ「そう焦るな。今連れて行く」

ヒリュウ「魔法で移動されると追跡されやすいからな、徒歩だ」

大神「あい分かった」

葉隠「マジで?」

大神「お前はすぐそうして面倒を避けたがる」

葉隠「うう………」

ヒリュウ「はは、そう離れてはない。安心しろ」




直下展開判定

こっちへ

>>760




マティーニを吸い込むように飲み終わる男ふたり。
その傍らにはオーガの姿がある。
ふたりはおもむろに立ち上がり、そんでカウンターから離れた。

ヒリュウ「そう慌てるな、若いの。」

葉隠「はは、スイマセン……」

おいおい、早くも移動かよ。
これ上手く行っちゃったら、もしかして、もしかするかも……。

霧切(行くわよ)

(ああ、周りに気をつけて進む)

するする、とオレらもまた色々な場所に気をつけながら前方へと歩んだ。
足音は最大限殺しながら、それでいて速度を殺さぬよう。

ここで葉隠とオーガを見失うようじゃ最悪だ。

だから最後までちゃんと見守らないとならない。


ヒリュウ「さてと、若いの。お前等がなぜ我らと同じ志を持ったか……そんな事は聞かない」

ヒリュウ「ただしひとつだけ問う。お前等、【禁忌の者】と呼ばれし【我らが覇王様】に忠誠を従う覚悟はあるか」

葉隠「………ある。なければこんな危険を冒してまでここには来ないだろう?」

ヒリュウ「確かにそうか………そうだな、ははは」


気付けばヒリュウと言う男、凄まじいオーラを放っていた。
遠巻きに見ても、あれは力のある人間だと言うことが分かる………!

戦刃(このまま進んでったらどうなるのかな)

霧切(もしかしたら2人とも、紋様を刻まれるところまで行くかもしれない)

霧切(そうなる前に離脱するように2人には言ってある)

(でなきゃ意味ねーもんな)

霧切(………ええ、意味がない。この潜入の)


入り組んだ路地裏を男達は歩いていた。
誰にも見つからないように、どんどんと奥へ歩いていく。

くそ、ちょっとでも気ぃ抜いたら置いてかれる。

こつこつ進んでいくヒリュウ。
そしてそれに遅れないようにする、葉隠とオーガ。
今のところはオレらもバレてないし、葉隠達も疑われていないようだ。


ヒリュウ「ところで、闇の魔法にはいつ興味を?」

葉隠「家系がその手の血を継いでてな」

ヒリュウ「なるほど」

大神「そして私はそれを諫めるための存在」

ヒリュウ「ほう、なるほど」

大神「彼の意見は私の意見でもある」

何事か喋りながら歩いているが、
だんだん距離が離れ始めてしまった。
会話が聞き取れない……。




1→リスク承知で近づく
2→一旦その場に待機
3→尾行優先にする
4→そのた

>>765

まさかの眠いなので短いけど寝ます、おやす

4霧切に相手の声を聞き取りやすくする魔法とか道具とか使えない?と訊いてみる


おやすみ
葉隠が普通に有能だ

にょわー。

>>765
霧切も葉隠も有能。はっきりわかんだね


(霧切、霧切!)

霧切(考えてるわ)

(……あいつらが話してる内容、聞き取れねーんか)

霧切(……)

戦刃(魔法とか使ったらバレないの?)

霧切(可能性は高い……)

霧切(だから……これよ。彼らの声を拾う虫型マイク)

そ、と霧切がマントの隙間から虫を放った。
そこから飛び立ったのが、それだ。


ぶん、と羽音をたてながらそいつは飛んでいく……。


霧切(……声、聞こえるはずよ)

虫が拾い上げる音が聞こえる専用耳栓を片耳にしてオレ達はさらに進む。
前方の彼らはまだまだ進んでいく……。

少しずつ声が聞こえてくる……。


ヒリュウ「……絶えた血統じゃないのか、お前の血筋は」

葉隠「ああ、まあな。表向きは」

ヒリュウ「闇の一族と言うわけか?」

葉隠「そう思ってもらっても」

ヒリュウ「面白い事を言う」

大神「彼もそんなつもりはない。呪われた血筋だからな」

ヒリュウ「確かに、さっきのが事実なら呪われててもおかしくはないか」

葉隠「ちょ、ヒドいな」

大神「悪気はない」


ふたりとも落ち着いて演技が出来ているらしい。

しかししばらく森を進んでいった頃、
不意に───いやな予感がした。
なにがとか、どうしてとか、そう言うのはないんだけど……すごく、いやな予感が……。




直下
7以上でなんとか回避して最後まで安全にこなせる、かな?

いやー危なかった。死ぬかもしれないポジションが救われました。ありがとうコンマ神、後から戦闘苦戦したくないですコンマ神。





背中に駆け上がる感覚。
それがオレの体を痺れさせる。

ふとアイツらは、森の奥地で止まった。
同じく、オレ達もまた足が止まった。
声だけがこちらに飛んでくる。


ヒリュウ「さて、このあたりでまずはお前達の忠誠心でも試させてもらおう」

霧切(……!)

大神「そう易々とは連れて行ってもらえぬか」

ヒリュウ「まぁな。さて……酒は旨かったか?」

葉隠「ん?ああ、まぁな」

ヒリュウ「そうか、ならいい。アレにはひとつ細工がしてある」

戦刃(……細工?)

霧切(いったいなにが……?)

ヒリュウ「ああ、【覇王様の血】を混ぜてある」

葉隠(……)

霧切(……なるほど)

(は!?はぁ!?そんなもん飲んだのか!?)

ヒリュウ「それを拒絶しないとは、本当にその血筋の者か、お前。それとも元からこちら側か?」

大神(───葉隠、どうなってる)

葉隠(………)

葉隠(なーんも分からん………)汗だらだらだら

ヒリュウ「それで、だ。お前……己の腕を差し出せるか?俺達に」

霧切(………来た)

(え?)

ヒリュウ「俺達の仲間に入ると言うこと。その証にするために、」

ぼうっ

ヒリュウ「この紋様、体に刻みつけてもらう」

葉隠(………!)

大神(………思いの外早い)

ヒリュウ「出来るだろう?お前達」

葉隠「あ、えー……それをすると」

ヒリュウ「腕は我らが覇王様の意志に完全に従う。殺せと言うなら殺す」

(腕だけ乗っ取られるって事か?)

葉隠「待て」

ヒリュウ「………?」

葉隠「俺は今希望ヶ峰学園に潜入している……それを不用意に刻んで、すぐに見つかれば意味がないだろ?」

ヒリュウ「なるほど?確かにな、最近あの学園には【敵】がいると聞いた」

大神「なに?」

ヒリュウ「俺達の事を知っている者、あるいは俺達をつぶそうとしている者が居ると聞いた。数名は顔も割れている」

ヒリュウ「………」

大神「………」

葉隠「………」

ヒリュウ「いいこと思いついた」

ヒリュウ「そいつらのうち誰かひとりを殺し、杖を持ってくれば認めてやろう」

葉隠「!」
大神「!!」

ヒリュウ「それでどうだ?紋様を刻まずに仲間に入れる」

ヒリュウ「紋様を刻むのを拒む奴は、潜り込もうとしているか、あるいは……嘘をついているやつだからな」

霧切(………)

(読まれてる?いや………)

ヒリュウ「ああ、特にこいつは……殺すなよ?捕まえろ。【特別だ】」

葉隠「ん?こいつは………」

葉隠「………?………!」

ヒリュウ「見覚えが?」

葉隠「だが、こいつは………外界から」

ヒリュウ「それが本当だと思ってるのか?」

葉隠「!」

ヒリュウ「そいつは【人工生命体】ってやつだ。とある学者が【賢者の石】を埋め込んで逃がしたらしくてな」

葉隠「………う………」

大神「………」

ヒリュウ「まぁ、いい。そいつの背中には小さな傷のような痕があるはずだ。それが証拠になる」

霧切(………なんの、はなし………)

ヒリュウ「おかしいな、こんなに離れているはずなんだが………」

ヒリュウ「どこかからそいつの魔力が漏れてるらしいな?それとも」





ヒリュウ「このすぐそばにいるのか?」





(……!!!)

葉隠「あー、ま、待った待った!」

ヒリュウ「?」

葉隠「それはあー……俺の残留的な魔力がー……」

何の話を………している………?
人工生命体………?賢者の……石……?

葉隠がなんか写真見せられてる………。


ヒリュウ「まぁいい、とりあえず今回はそれで終わりにしておこう、」

ヒリュウ「次に【サーペント】で会う時は、生徒の誰かを殺して贄として持ってきた時だな」

葉隠「………」汗だらだらだら

大神「………」

ヒリュウ「分かったな?」

葉隠「………お、おう………」

ヒリュウ「それが理解できたなら今日は帰れ。まっすぐ進めば元の道に戻る」

それだけ言うとヒリュウはくるりと背を向け、そのまま森の奥に消えていった。
オレ達はそれを追いかける事は出来ず、その場に釘付けにされていた。


理解できないことがいくつか増えて───



戦刃(………ねぇ、今の話って)

(………)

霧切(まさかそんな………ね?)


理解したくないことも、増えた。




【魔法野球少年】桑田怜恩

現在【9月3週】

ステータス
体調   2
魔力   9(Next500)
耐久   6(Next130)
敏速   6(Next130)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 6


友達一覧
苗木→クィディッチ頑張れよ
不二咲→頭が上がらない
葉隠→オメー……なに隠してる?
大和田→オメーは強いよ
石丸→イインチョ!
山田→最近会ってないな
十神→バタフライメガネ

朝日奈→相変わらずかわいい
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→なぁ、あの話って
戦刃→カブトムシ食うなよ……
江ノ島→天才怖い
花音→オレはオメーを……

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼速球】→鋼のように硬い球

【氷点】 →氷の魔法。当たると凍る

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる
【閃光球】→桑田フラッシュ




9月予定

  日 月 火 水 木 金 土 
  1 2  3  4 5  6 7
  8 9 10 11 12 13 14
 15 16 17 18 19 20 21←3週目

 22 23 24 25 26 27 28
 29 30




日曜の、夜。
オレ達は集合していた。

重苦しい雰囲気が室内を覆っている。


葉隠と大神はとにかく暗い顔をしていた。
それになんか具合悪そうだし、こっちみて困った顔をしている。
あるいは霧切も何かずっと考え事をしていて、たまにぶつぶつ言いながらオレをみる。

事情を知らない闇の(略)本部陣は疑問符を浮かべながらオレらを見ていた。


「………はぁ………」

苗木「とにかく成果があった、んだよね?」

戦刃「あったようななかったような」

大和田「そりゃどういう意味だ?」

「………」

葉隠「………」

霧切「どこから………話すべき、かしらね」




なに聞こう?

1→なんでアイツ等にオレらがバレてんの?
2→あの時、葉隠はなにしたの?
3→ヒリュウに言われた事、どうすんだよ
4→人工生命がどうこうってなによ
5→そのた

>>782

4

【閃光球】はもう練習中じゃないはず

>>783
マチガエタ
>>782

「あー……とりあえず聞いていい?」

霧切「……なに?」

「その………あはは、人工生命がどうこうって………なにアレ、どゆこと……?」

葉隠「いやそのままの意味だろ」

「………は?」

大神「人工生命体。つまり作られた存在」

「えー………あはは、はは、は……」

不二咲「そんなの………ありえるの?」

霧切「分からない。けど……ない事はないと思う………」

戦刃「………」

石丸「確かに、錬金術やその世界の者であれば、もしかしたら生命を生み出すことが可能かもしれないが……」

「つか、それって、さぁ」

霧切「賢者の石」

大神「………」

霧切「………もう言ってくれていいんじゃないかしら?葉隠君、あの時見たのは誰の写真だったのか」

葉隠「………」

「あー、あ、待った、待った!なな、オレ当てる当てる、誰の写真だったか当てたい!」

戦刃「ち、ちょっ……」

「いや、だって、オメーらも気になるだろ?だって、そんな……さぁ、なぁ……?」




怪しい人を指名しろ!
↓2とかで

戦刃!おめーだろ!
からの自分指差し

>>786


一瞬で会場はカーニバルからお通夜状態だ。


「………、………あ、わ、わかっ、た!あれだろ?オメーだろ戦刃!」

戦刃「ちょっ」

「だってオメー怪しいもんな、普段魔法使ってねーし、それに、えーと………」

「あ……あー!そうだよな!オメーは………オメー、は……ほらなんか怪しすぎる!そもそも戦刃って名前が……」

江ノ島「………もういいよ」

「……、いや、まっ……てくれよ、ちょっと」

霧切「ふぅ……」

大和田「おいおい、おい……まさか」

「まだだろ………早すぎるって、そんなの、覚悟出来てねーもん……」

不二咲「………そんなのって」

「なぁ………嘘だって言えや葉隠」



「オレが………」


「【桑田怜恩が人工生命体だ】とか………」


「そう言うクソツマンネーこと言うつもりなんだろ……」



葉隠「………」

大神「………」


「……いやいやいやいや、勘弁してくれっ、て……」

霧切「それなら、確かめなさい」

がたん、と霧切が立つ。
オレの視界はくらくらしてきている。

嘘だろ、そんなのありかよ。

じゃあ、なんだ?
今までのオレの記憶は全部───

オレが今まで歩んだ人生、その全部が───




うそ、だったのか?





霧切「確かそれには、【背中に痕がある】のよね?」

「待て、待って………くれ」

葉隠「だな。そういやオメーの背中は見たことない」

「ちょい待てって!オレはまだ!」

大神「覗くぞ、桑田」

「オレは人間なんだよォォォォォォッ!!」






????判定直下
数字低いと………?








オレは、オレは人間だ!
オレは桑田怜恩………ただ野球やりたかっただけのただのガキなんだ!



だからそんなオレが、つくりもの、だなん……て……




そんな話が───











葉隠「………決まりだな」

霧切「ええ、そうね」


やめろ………止めろッ!


大和田「……まじかよ」


違う……オレは……!!









霧切「貴方じゃないわ、桑田君」

「オレは人間、………、………は?」

葉隠「うん、だから言ったろ。オメーは人間」

「………」



はあああああああ!!!?


葉隠の奴はいたずらっぽく笑った。


葉隠「あっはっは、すまねーすまねー。オメーがビビるとこ見たかっただけなんだよ」

「おめっ………オメー!!いつか殺す!!」

葉隠「ははは、そう怒るなって」

大和田「あ、なんだこりゃ………?」

戦刃「え?じゃあ、桑田君の中に眠ってる何かって………賢者の石じゃないって事……?」

葉隠「って事んなるな。何かは分からんけど」

「はは、は………ビビって損した………」

へなへなと床にへたりこんだ。
ああ、びっくりして汗かきすぎた。
全身の力が抜ける。

ん?じゃ、オレの中にいるアレは………なんなんだ?

疑問はまだ抜けない。



葉隠「さて───」

と、葉隠は突然マジメな顔をする。

葉隠「そろそろ答え合わせと行こうか?なぁ、おい」

葉隠「オメーはもう分かるだろ、桑田っち?」

葉隠「外界から来てて、今までの略歴が謎で………俺らの知ってる人物」

葉隠「そいつが誰か………もう、分かってるだろ?」




1→怪しい人を指名する
2→よく分かんないんだけど
3→名乗り出るのを待つ
4→お前か?
5→そのた

>>797

自信薄だけど1花音

>>797


「そんなやつ───」


いるわけない


と、言い掛けて。
ひとつ、思い出した事があった。

あれ、そう言えばアイツはいつからここに居たっけ?

アイツはどうしてここに来れたんだっけ?

アイツは、いやでも、そんな、オレの記憶が作られてる?


バカな、

アイツは───


「まさか」

葉隠「………」









「花音、なのか」







葉隠「そうならどれだけいいことか」

「?! ち、違うのか!?」

ちょっとだけホッとする。

葉隠「………オメーはよくよく知ってるじゃねーか。だって」






友達、なんだろ。






「───」

石丸「待て、」

戦刃「え?でもさ」

不二咲「そ、そんなわけ」

霧切「………」

「………は?」


考えろ、考えろ………考えろ。








夏休み、友達に会った時の事を思い出せ。



どうして、聞かれなかった。
















もし、本当にオレと【友達】なら、

他の友達と出会ったときに、

共にいないことを不審がられるはずだ。

なにも聞かれないなんてないはずだ。

親から一言も言及されないなんてないはずだ。

【同じ学校に行くくらいの友人なら】。






そう───













【苗木誠】と、友人なら。












「………まさ、か………」

苗木「そんなはず………」






ない、よね?

苗木「………嘘だ」

葉隠「残念だったな」

苗木「嘘だ、だってボクの父さんは」

葉隠「それはオメーの記憶がそうなってるから」

苗木「そうだ、母さんも」

葉隠「それはオメーがそう思わされてるから」

苗木「妹だって!妹、が………!」

葉隠「ほんとにオメーの妹か?血縁あんのか?」

苗木「……家族が……魔法省、の……」

葉隠「俺はオメーん事知らんかったし、田中っちも知らんかったろ」

苗木「桑田クン!」

「!」

苗木「ずっと、友達……だったよね、ずっと一緒に……」

「そ、そうだ……オレと苗木はマブダチだぜ!」

葉隠「具体的にいつから?出会いは?」

「それは───あれ?」

苗木「お、思い出して桑田クン!桑田クンが1人でボール投げてる時に……ボクが……」

葉隠「それは本当に?」

苗木「だっ………て………そんな………はず………」

「……あー、あ、そうだぞ!そもそも色々と辻褄が……あわない……」

葉隠「だからそれが事実なんだろ」


葉隠「あの写真はオメーだろ、苗木っち。随分変わったからぱっと見じゃ分からんかったけど」


苗木「……止めよう葉隠クン、エイプリルフールは終わったんだから」

葉隠「背中、見ていいよな」

苗木「………ッ!!」


ガタンッ!


苗木「………」

「………」

霧切「………」


沈黙。




1→背中、見せろ
2→今日は帰れ
3→とりあえず葉隠を殴る
4→じゃあオレの中のやつはなんなんだよ
5→そのた

>>809

苗木の背中を切りつける

>>809


「おらああああ!!」

オレはなにを思ったのか。
不意に戦刃の持っていたナイフを盗んだ。

あ、と声が挙がる。

続けておもむろに苗木の背中を切りつけた。

さく、と柔肌を傷つける感触が、あった。

霧切「な、なにして………!」


「ほら、これで分かんねーだろ!な、苗木!!」

苗木「桑田クン」

「ほらほらほら!」

勢いのままに苗木の背中をさらに数回、さくさく。
血がでている気がしたが、錯乱したオレももうなにやってんだかよく分かんない。
ほら、これで傷もなくなって、わかんない。



苗木「もういいよ桑田クン」

「あ?」



夢中になっていたオレを制止したのが、苗木本人だった。
背中から割と多い量の出血がある。
が、それが次第に減り、背中の傷が塞がる───


苗木「いいんだ。今ので、分かっちゃったよ」


すっきりとした顔の苗木がオレに笑う。
その背中には、数字で77と書かれていた。


苗木「ボクは……ボクが、人工生命体……【ホムンクルス】だったんだ」


「………苗木」

苗木「……そっか、ボク……」




葉隠「ま、だから何だって話だけどな」

苗木「え?」

葉隠「それでどうするかなんだ、大事なのは」

霧切「………そうね。貴方があのヒリュウとやらに見つかったらどうしよう、と言う話になるわ」

苗木「も、もうちょっと驚いてくれてもいいよね?ボクもまだ整理はついてないんだけど」

朝日奈「難しいことよくわかんないけど苗木は苗木じゃん」

石丸「人工生命体が校則違反とは言われていないしな」

霧切「私も真実が知りたかっただけよ。それだけ」

葉隠「オメーが作られてるからなんだ?それでなんか誰か傷つけたか?ちげーよな?」

「………オメーら」

大和田「まぁな。ちぃっと驚いたけど、結局オメーはオメーだろ」

「そ、それそれ!オレもそれ言いたかった!」

江ノ島「一杯食わされたわね、苗木」

苗木「みんな………受け入れてくれる、の?」

霧切「少なくとも敵じゃないし、私達が守るべき存在よ。それだけ」

霧切「なにも変わりないわ。いいでしょ?」

苗木「………ありがとう………」


涙を流す苗木。
オレらはそれを笑いながら見ているのだった。


………全員のリアクションがここまで薄いとは思わなかったけど………。



火曜。


七村「さて───苗木君、体調はどうかな」

苗木「なかなかよくなってきました………す、すみません」

七村「いやいや。クィディッチに勝つためにはコンディションを整えることも大切だ。この一週間は休むといい」


苗木はこの月曜から、しばらくクィディッチの練習を休んでいる。
理由としては、まだ心の整理が追いついていないかららしい。

改めて自分の事を考え直したい───それが苗木の意志だった。

おそらく家族に聞いても無駄だろう。
苗木をそう思いこませるために、演技しているんだから。
だからこそ苗木は自分自身で、自分を理解する必要があった。


「………ああ言うの感動的っつーのか?」

山田「だが無意味だ」

「っせーな、ブーデー。なんだよ?」

山田「むふふふ……」


さて、疑問が残った。
オレの中にいるものはなんなのか、と言う話だ。
いったいそれがなんなのか、オレはまだ理解できていなかった。




9月3週前半
1→誰かと話す
2→野球あるのみ
3→魔法の練習
4→どこかにいく
5→そのた

>>820

限界ですのでねますです、すまんの。おやすー


1苗木

……もしかして、やる?

>>820


苗木「……」

「よ、」

苗木「あ、桑田クン……」

「何だ?まだそんな暗い顔してんのかよ」


放課後。
オレは苗木を呼び止める。
なんだかまだどうしようもなく、苗木は呆然としていた。
無理もねぇ。
突然、自分は作られた人間なんだ、なんて言われてそれをはいはいと受け入れられる人間はいないだろう。

自分が覚えている記憶の全部が、作り物だったなんて。


苗木「……正直、まだ割り切れてない」

「だろうけどよ」

苗木「うん……」

「けど、オメーがんな顔してっと、舞園ちゃんが心配すんだよ」

無理矢理元気を出させようとしていた。
待つとかそう言うのオレには向いてねーから。

苗木「確かに、そうかもね」

「だからちょっとは笑顔作れよ」

苗木「……うん、なるべくそうしてみる」


なんて、無理なのは知ってるけどさ。
でも、やっぱつらそうな顔見てて、オレもつらい。
なのに何もしてやれねー。
なんなんだよ、突然……。

苗木「ボクが人工生命体、だなんて……」

「……」

苗木「……妹は、」

「あ?」

苗木「妹は普通の人間、なのかな」

「……あー、どうだろうな」

苗木「そうだと、いいなって」


徐々に冷たさを増している風が吹いている。
苗木の頬を撫でる。
オレの髪を、さらさらと、撫でる。
誰しもに優しく厳しく、平等に風は吹く。

苗木「……ねえ」

「ん?」

苗木「賢者の石はボクの中にある、んだよね」

苗木「じゃあ、桑田クンの中にいるものって、何なんだろう」

「さぁな」

ぶっきらぼうな回答しかできない。
マジで分からんからだ。

「ただ、そうマシなもんじゃねーだろうな」

溜息をつくほか、なかった。




9月3週後半
1→誰かと話す
2→野球あるのみ
3→魔法の練習
4→どこかにいく
5→そのた

なお、コンマが4以下だと……

>>830


大和田!やろうぜ!

>>829

この体たらく……絶望しました、みくにゃんのファンやめます……

>>830
>>829


木曜。

七村彗星の嫌らしい笑顔と授業に耐えたオレは、大和田を誘った。


大和田「あ?野球?」

「一緒にやんねーか?」

大和田「……なんでだよ」

「いやか?」

大和田「だからなんでだって聞いて……っち」

「いいじゃねーか、暇だし」


押し問答だ。
とにかくその後なんやかんやで大和田を言いくるめたオレは、キャッチボールとしゃれ込む事にした。
大和田は多少はいやがっているものの、止めたいとまでは言わない。


ぱしん、と軽快な音がする。

グローブに収まるボール。
何とはない、平和な光景だ。


大和田「……悪くはねーな」

「だろ?かるーい運動がいいんだって」


1人でやるんならもっと本格的に投げ込みするけどな、と付け加える。
ブーデーですらすっ飛ぶボールになっちまうしなぁ……。

しばらくキャッチボールを続けていると、不意に足音がした。
芝生を踏みしめるような音だ。


大和田「あ?」

「ん、どしたん?」


くるり、と振り返ると───


ローブの男「……」

(!?)


間違いない。
見覚えしかない。

こいつ───【ヒリュウ】だ。

こないだ葉隠とオーガに会ってる!
つか、どうやって入ってきた?
たしか、学園関係者以外は入れないはず……!


ヒリュウ「……そこの学生」

大和田「……あ?」

ヒリュウ「苗木誠を知らないか?言伝を、彼の親から頼まれてね」

大和田「苗木の?」

「……」


何を言ってる……?
つーか、なんだよ……なんでこんな……?

どうすればいいんだ……?

このままほっといたら苗木に会われる。
でもその前に葉隠やオーガが見つかる可能性もある。
つーかこいつ闇の魔術師だ、オレら死ぬ可能性もある。

ヒリュウ「どこにいるか、知らないか?」




1→「知らねーな」
2→「アンタ誰だ?」
3→「言うと思うのか?」
4→そのた

>>837

4
「パッと見で俺怪しい人ですって奴には例え知っていても教えねーよ。格好何とかしろよおっさん」

>>837
>>836

(……どうする)

大和田も面食らっている。
このかっこは間違いない、危ないやつのにおいがする。

「……はっ」

頭を回した結果、思った。
怯むな、臆するな。
ここでビビってるようじゃダメだ。オレらの覚悟はそんなもんじゃなかったはずだ。


「ぱっと見で「オレ怪しいです」ってやつには例え知ってても教えねーよ」

ヒリュウ「!」

「カッコどうにかしろよ、おっさん」

ヒリュウ「……」

大和田「……」

ぴりぴり、と漂ういやな空気。
こいつ、オレの事知ってんだろうか。
オレを執拗ににらんでいる。


ヒリュウ「……確かにそうかもしれないな。非礼を詫びよう」

思いの外、あっさりとそいつは謝った。
そしてフードの頭を持ち上げ、顔をこちらに見せてくる───

普通の男だった。
つーか、フードの下でグラサンまでしていた。
意味不すぎる。


ヒリュウ「これで許してくれるか?」

「いいや、まだまだ。だってアンタが苗木の親父さんと知り合いって証拠がねぇし」

ヒリュウ「ふむ……言われれば確かにな」

「……」

こいつ、なんなんだ……?やけに素直だ。
それが余計不安になる……。

ヒリュウ「だがそれ以上は勘弁してくれないか」

「あ?」

ヒリュウ「俺にもやるべき事があってな、君たちに手出ししたいわけじゃない」

ヒリュウ「危害を加えたくないから、黙って案内してくれないか?」にこ

「……どういう意味だよ」

ヒリュウ「時にお前は【禁忌の者】を知っているか?」

大和田「あ?話が読め……」

ヒリュウ「その側近たる【闇の魔術師】達に、【賢者の石】があると言う情報がもたらされた」

ヒリュウ「それを核にしているのが苗木誠───【ホムンクルスだそうだ】が」

「は?」

ここは合わせる。
まるで知らなかったかのように大袈裟に驚く。

「ホムンクルス……?なんじゃそりゃあ……!?」

ヒリュウ「とぼけても無駄だ」

「」

ヒリュウ「なら……はっきり言おう。俺達は賢者の石を求めている」

ヒリュウ「案内してくれるならいい。だが、もし阻むならおそらくは……俺の仲間達が外に待機している。全員でこの学園に乗り込むぞ」

「言っていいんかよ……そう言う事」

ヒリュウ「問題ないさ」

苗木がホムンクルスってのがもうバレてる?
つか、それよか、まじぃんじゃねーの?
……今のは、黒幕に近づくヒントなんだろうけど、でも、それ以上に、ここしのがねーと……!



1→案内する
2→案内すると見せかけて嘘の部屋へ
3→戦う
4→逃げる
5→目くらまし
6→そのた

>>844

1

>>844


大和田のどうすんだよ、と言う視線がこちらに飛んでくる。
オレだってどうすりゃいいか、もうコンフューズ。
このまんまではまずいけど、かといって素直に連れて行ってどうなることか……。


適当に嘘を教えて時間を稼ぐか?

だけど、それはたぶん苗木が一番いやがる。
失敗したら、みんな傷つくからだ。


「……わかっ、た」

ヒリュウ「!」

「連れてきゃいいんだろ……」

大和田「桑田!」

「苗木が一番いやがるだろ、嘘つくのは」

大和田「でもよォ」

「それに……こいつには多分嘘は通じない」

ヒリュウ「よく分かってるな」

「嘘付いてもバレるだけだ、ならどうする……事実を伝えるしかない」

ヒリュウ「話の分かるやつで安心したよ。」

「ただ、オレも苗木がどこにいるんかは知らねーからな」

ヒリュウ「それでもいいさ。案内しろ、校内を」

「……」


すまん、みんな……苗木。
オレは保身に走ってしまった。
でも、どうしようもなかった。

これは、オレの……そう、正当防衛……









霧切「それは違うんじゃないかしら」





「!」

ヒリュウ「な、貴様どこから」

葉隠「ふへー……」もそもそ

江ノ島「隠れてるのも大変なもんね」もそもそ

大和田「……テメェ、そりゃ透明マントか!?」

霧切「ええ。そうよ?」

「」

葉隠「うん、オメーらに黒い陰が迫ってると見えたんで駆けつけた。」

霧切「そしてそれを見ていた。」

江ノ島「それだけですけど何か問題でも?」

ヒリュウ「君達は利口ではない方の学生……らしいな」

霧切「利口じゃないから何かしら」

ヒリュウ「学内には既にスパイも【覇王様】もいるのだが」

霧切「……誰が黒幕かなんて目星ついてるのよ、舐めないで」


互いに何手も先を読み合いながらの攻防。どちらが勝っているのかはオレには分からん。


ヒリュウ「……にしても残念だ、お前もそちらがわだったのか」

葉隠「ははは、悪ぃな。俺、演技は得意なもんで」

ヒリュウ「人殺しはしたくなかったんだが、しなきゃならんか」

江ノ島「やれるもんならやりなよ、人間」

ヒリュウ「……」

霧切「……桑田君」

「」!

霧切「今のは不問にしておいてあげるわ」

霧切「貴方は苗木君と合流して」

ヒリュウ「させるとでも?」

江ノ島「させるわよ。アンタはアタシ等が全力で止める」

ヒリュウ「ほう……?」

葉隠「分析と未来予知があれば楽勝だからな」

ヒリュウ「……舐められたもんだ、俺も」

霧切「とにかく急いで、桑田君」

「何でオレが」

霧切「説明してる時間がないの!」

大和田「……チッ!」

霧切「黒幕に見つかったら終わりよ、だから急いで!」

ヒリュウ「まぁいい……お前達を贄にして、全員で学園を襲うか」ごきごき


何の話を……つーか、黒幕って誰なんだよ!?


葉隠「そろそろ本気出すか?」

江ノ島「いいねぇ、インフレマンガのバトルみたいで絶望的」

ぼぅっ!

ヒリュウ「! この膨大な魔力……貴様等本当にただの人間か?」

霧切「さぁ、どうかしら?」




1→苗木探す
2→先にヒリュウ倒す
3→黒幕が誰か考える
4→そのた

>>851

1

>>851


「……すまん!恩に着る!」

霧切「問題ないわ」

葉隠「ここは任せろ」

江ノ島「じゃ、やろっか。」

ヒリュウ「舐められたものだな……闇の一角たる俺が……!」


すぐさま背を向けて走り始める。
そこにヒリュウが、杖を向けたらしい。
が、すぐさま、

ヒリュウ「っ、が!?」

江ノ島「遅い遅い。襲うならもっと早くしないと」

ヒリュウ「無言で……詠唱破棄だと、バカな!」

葉隠「こんなのもあるぞ?」

ぼぼぼぼぼ……

ヒリュウ「……ッ!?それは!」

江ノ島「まだまだ楽しもうぜ、人間!」


なんか背中から怖い声が次々と聞こえるんですけどー!?


大和田「とりあえず行くしかねーだろ。アイツ等はアイツ等で何とかするだろうしよ」


どっかんばっこんと何かの爆撃音のようなものを背にしてオレは大和田とともに走っていったのだった。





で、どこだ、苗木!
オレはオメーに言わねーとならん事がたくさんあるらしい!

とにかく一刻も早く合流だ!

確か……今はクィディッチ休んでどこかにいるはず!


「どこだ!?」

大和田「もうこうなりゃカンしかねぇ!」

おもむろに大和田が走り出して、オレはつられてそっちに走った。
そこにいるかどうかは分かんなかったけどとにかく走るしかない。

その先にあるのは、図書室だ。


がららっ!


腐川「!?」

苗木「あれ?」

石丸「どうしたのかね」

山田「ふむ?」


珍しい組み合わせだ……なにやってんだ?

苗木「あ、えっと、ちょっと補習?」

「は、いいんだよ、苗木!オメーちょっとヤバい!」

苗木「え?」

「ねらわれてんだ!闇の連中、オメーをねらってる!」

苗木「……!!」

石丸「何……?」





1→みんなで逃げる
2→みんなで立てこもる
3→黒幕を探す
4→霧切達対ヒリュウ戦を見る(?)
5→そのた

>>859

山田、腐川に状況説明しながら3

コンマ神も話畳もうとしてるな!?

>>859


山田「はて、それはいったい……」

「ええと、どっから説明すると……?」

石丸「簡単に頼む」

かいつまんで話した。
今とりあえずヤバいってこと。
苗木がねらわれてること。
苗木は作られた生命体ってこと。

さすがに賢者の石どうこうは伏せたが。


腐川「な、あ、あんたいまの……」

「嘘なんか言ってねーからな?」

山田「信じがたいですが……」

苗木「だいたい全部事実だよ」


遠くの方から何かの爆発音が聞こえる。
アイツ等が派手にやってるんだろうか?

石丸「ところで、桑田君」

「あん?」

石丸「霧切くんは、言ったのだろう?黒幕に見つかると危ないと」

苗木「黒幕……見当なんてつかないよ」

腐川「あら、そう?そう言う時はアレよ、『木を隠すなら森の中』って言葉を思い出した方がいいわ」

石丸「ほう、さすが腐川くん」

腐川「うるさいのよ」

「なん?木を隠すなら……」

石丸「つまり、周りに紛れさせると言う事だな」

「隠すって……?」

苗木「それって、学生に紛れるって事?」

腐川「そ、そうよ……定番じゃない、ほら」

腐川「例えば今まで力を尽くしてくれていたのに、すんでのところで手のひらを返したり」

腐川「例えば全く怪しくなんてないのに、すべて知っているとか」

山田「はてさて、そんな人物いましたか?」

「いねーよ、そんなやつ」


……だっていねーだろ?

今までオレらに近いところにいて……

運命的にも、オレらを何度も助けてくれて……

誰よりも戦いに向いてなさそうだから、オレらを欺けて……

……そんなやつ……


いや、そんな……そんなやつ……いねーって……!





1→怪しい人物を指名する
2→逃げる
3→立てこもる
4→ひんと
5→霧切対ヒリュウ戦
6→そのた

>>867

分からない

>>867


「だっ、からわかんねぇっつーの!」

苗木「もう一度よく整理してみよう?」

大和田「……あー、まず苗木。オメェが人工生命体?とか言うのだって知ってんのは」

「闇(略)本部の奴らだけだよな」

石丸「となるとこの2人は違うか」

山田「そうなりますな」

腐川「その上で考えなさいよ」

「で?何考えりゃいいって?」

腐川「例えばそうね……あんた、なんか危ない目に遭ったり襲われたりした?」

石丸「どうかね」

大和田「ああ、ゴールデンウイークの……」

「あったな、そんなの」

苗木「……」

腐川「怪我したのは?」

大和田「2人だけだ」

「あ?それも作戦だったって言いてーのかよ?」

腐川「可能性よ。自分が傷つく事で、周りからの疑いの目を反らす」

石丸「そのあとは?」

「ええっと……」

苗木「あれ?確かこっちに戻ってくる時に襲われたんじゃなかったっけ?」

「あれな。なんとか撒いた」

石丸「そうなのか」

腐川「……」

山田「ええと、話が読めないのですが」

腐川「あんたが一番一緒にいたのは誰?」

「それは多分……花音だ」

腐川「でも人間界では何も起きなかった。そうよね」

「……ああ」

腐川「じゃその子じゃあないわよ」

「何がいいたい?」

腐川「だから、あ、アンタの危機に一番よく出くわしたやつが怪しいんじゃないかって言ってるのよ」


霧切は目星がついたと言っていた。
それは……なんでだ?
何かおかしな点を見つけたからか?

そんなにおかしな事してるやつ、この闇(略)本部にはいなかったはずなんだけど?

それに……そうだ、クッキー☆作った時も反応なかったし、聖水飲んだけど何のダメージも……


(手にファンデーションを塗れば……聖水に反応した紋様を隠せる……)


「ッ!」

大和田「あん?」

「……オレらの一番近くにいながら、情報を得つつ、苗木を囲うことは可能だったって事……か!」


もっと……よく考えろ!




1→怪しい人物を指名する
2→逃げる
3→立てこもる
4→ひんと
5→霧切対ヒリュウ戦
6→そのた

>>871

1ちーちゃん



……もっと考えろ!オレらのすぐ近くにいれたやつなんて!



苗木「……いないよ、そんなひと!」

腐川「それは違うわ……」

「あ!?」

腐川「あんたら気付いてるんでしょ?もう」

腐川「自分に、いえ」





腐川「自分『達』に接触してきた、そいつの事」




「───」

大和田「……おい、待ちやがれゴルァ」

石丸「バカな、そんなはず」

「それは……あ、ありえねーって!」

腐川「どうしてそう言い切れんのかしら?」

「それは、その……」

腐川「友人だと思ってた苗木すら、作り物だったんでしょ?」

山田「つまり」

石丸「今まで僕達が見ていたものが」

「事実とは限らない……」

大和田「……んなの、オレが納得行かねーぞゴルァ!」

腐川「でももう可能性はそれしかないじゃない!」

「やめろ」

山田「じゃ、あ……【禁忌の者】と呼ばれた……危険な魔術師は……」

「……やめろって」

腐川「そうよ、あんたらを騙して、ずっとすぐそばにいて、情報を取っていた人物は───」























不二咲「なに、してるのぉ?」

「!」

石丸「!?」

腐川「!!」


音もなく現れた、そいつ。


不二咲「あ、ねぇ、み、みんな!外で爆発がしたんだけど……」

「……」

不二咲「あれって何が起きたのたかな?」

腐川「……」

不二咲「なんか霧切さん達が戦ってたみたいだし」

不二咲「あのローブの人、見覚えあるんだけどどこだったかな」

石丸「……」

大和田「おい、不二s」

不二咲「それはそうと、みんな」




ぐいっ
杖を構えた───




不二咲「あの3人を殺されたくなかったら、苗木君を頂戴」

「テメェェェェェェッ!?」




1→襲う
2→戦う
3→逃げる
4→中庭の霧切のとこまで戻る
5→そのた

>>876
おやすみなさい


くらっとけ【閃光球】!

そのコンマで安価とってほしかった……
>>874

おれ、すれ、すすめる
おまえ、あんか、とる
さいかい、する

>>876
>>874

なんでだよ!
なんでだよ、なんでだよ………なんでだよ?

疑問と怒りが同時に沸騰した。

思いがけず叫びながら、でも飛び出したりなんてしない。


不二咲「いいのぉ?迷ってて」

不二咲「外にいるよ、闇の軍勢」

山田「はて………?これは夢でも見てるのかな………?」

「夢なら……どれだけいいことか……」

不二咲「うん、これが現実」

大和田「まさかよぉ、んな事」

不二咲「あるんだよ」

「なんで………」

不二咲「なんで?なんでって何が?」

不二咲「僕がみんなの敵だった、それだけだよ」

「だからなんで!」

不二咲「もういいよ。苗木君を頂戴」

苗木「………不二咲クン」

不二咲「もしくは」


「ッ、全員伏せろ!」


石丸「何?」


キュゥッ

「食らっとけェ!」

カッ、と世界が一瞬にして閃光に包まれた。
不二咲も、あるいは他の奴らも目が眩んだように思える。
しかし───


不二咲「それで僕を足止めできると思ったの?」

「……な」

先読まれていた。
オレの行動が、技が。

不二咲「ふふ、分かってたよ。桑田君」

不二咲「キミならみんなを逃がすために時間稼ぎしてくれるんじゃないかって」

不二咲「でもそれは前にも見たし」

「!」

そうか───不二咲パパさん逃がす時に使ったから手がバレてたのか!?

不二咲「甘いなぁ、桑田君は」

石丸「く………」

腐川「………ただじゃ逃がしてくれないわけ、ね?あんたは」

不二咲「当然だよ」にっこり

苗木「………不二咲クン」

不二咲「大丈夫だよ、苗木君」

不二咲「きっと賢者の石を失ったら一気に死ぬだろうからさ」

不二咲「苦しまないようにさせてあげる」

不二咲「それともみんなで………僕と戦ってみる?」




1→たたかう
2→にげる
3→霧切達のところへ
4→そのた

>>887
>>888は可能な範囲で実行

絆パワーが足りてるのか不安だが内なるものと刹那の相談

>>886

3
888ならガンダム降臨

>>887
>>886



───次はオメーが本当に、心の底からオレを望んだ時に───


(いつやるの……今だろ!)

完全なピンチの中オレは集中した。

己の脳内に最大限の魔力を集める。
頼むぜ、相棒。内なるオレ。
応えてくれ。
今しかないんだ。



『……呼んだかよ』

(呼んだ!つか、今だ!オメーがなにもんかオレには知る権利がある!)

(オメーの力を使わなきゃどうしようもない!オメーを解放したい!)

(教えてくれ……オメーはなんなんだ?)

『……』

(オレの中になぜいる?オメーは味方なのか?)

『……』


(答えろ!オメー!!)


『……仕方ねーな』

(!)

『オメーに死なれちゃオレが困るんだ』

『オレがなんなのか───どうせオメーには何となく分かってんだろうけど』

(ぜんぜん分からん)

『  』

(オメー、オレのくせに何も分かってねーのな)


◆ 

……で、結局こいつ誰よ?
1→まさか禁忌の者の一部とか
2→『本物の』賢者の石とか?
3→宇宙の意志とか
4→実はオレは人間じゃないとか?
5→そのた

>>895

2

>>895


(まさか、)

『?』

(まさかオメーが『本物の』賢者の石……とか……)

『……だったらどうする?』

(力貸せよ!だったら?とかいいんだよバカかアホか!!)

『そうカリカリすんなっつーの。オレが本気出したら、こんなやつちょちょいのドンだぜ』

(嘘つけやボケ!)

『マジマジ、大マジだから』

(だったらどうにかしてみろっつーんだ、この状況ッ!)


どうやらこいつは賢者の石ではなかったらしい。
なんなんだよ……。


不二咲「いつまで」

「───!」

不二咲「ぼーっとしてるつもり?」

石丸「……」

苗木「……どう、しよう?」

「……くそっ!」

迫る不二咲。やべぇ、このままじゃあ……

   「力が欲しいか」


!?

な、なんだ突然?!


    「力が欲しくば」

  「呼べ、その名を」
         「叫べ、その名を」

  「天に突き上げるように」
       「誰かを抱きしめるように」
          「世界に涙するように」

    「呼べ」
         「我が名は」




……あ?あれは……!




山田「ガンッ!ダァァァァアム!!?」



田中「凡人風情が俺様の名を呼ぶとはな」

不二咲「田中先輩!?」

腐川「なんでここに!」

「つーか何でアンタが!」

田中「良いではないか。俺様の第六感が囁いたのだ」

田中「悪はここにあると」

不二咲「……!」

田中「不二咲よ……俺様と出会った事、後悔するといい」




田中先輩参戦!

1→田中とともに戦う
2→田中に任せて逃げる
3→今のうちに『内なるあいつの正体』を探らないと
4→霧切達が気になる
5→そのた

>>900

>>900


不二咲「……先輩と言っても容赦は出来ませんから」

田中「ほう?そうか……では」

ぱちんっ!

田中「これはどうか?」

不二咲「え……!?」


一瞬で不二咲の周りに多くの生物がそろっていた。
なんの魔法を使ったのかは分からんが、とにかく形勢が逆転した事に代わりはなさそうな気がする。

田中「俺様の美技に酔いな」

オオオオオ!!

不二咲「く………!」

石丸「先輩!」

田中「俺様が足止めしてやる。貴様等はここから逃げろ!」

苗木「でも、先輩が」

田中「案ずるな。俺を誰だと思っている」

不二咲「調子に……」

田中「【氷菓】」

ギィ、ンッ

不二咲「!?」

山田「足が突然氷の支柱に!?」

田中「俺様を侮るなよ、貴様………」

不二咲「………ふふ、ふふふ、久しぶりに本気出せそうだよ………!」

田中「逃げるなら早くしろ、死にたくないならな……!」

大和田「……ち、すんませんっ!」


ほうほうの体で逃げ出すオレら。後ろからは大音が次々と聞こえ始めている。

(くそっ!いい加減にしろよテメーは!)

『何がだ。ああ、オレの正体?なもんテメーで探せっつーの』

(分かんねーから聞いてんだろうがボケナスがぁぁぁぁ!!)

『あのなぁ………まぁいいか。オメー、賢者の石にこだわりすぎなんだって』

(あ!?)

『もっと色々あるだろ。ほら、色々』

(だからいろいろって何だよ!)

『それを考えるんがオメーの役目だろうが』

(んああああああ!!)

『あと言っとくけど』

『オメーが人工生命体じゃないって証拠はないから』

(………あ?それはどういう)



ドガアアアアアッ!!


学園内から次々と破壊音が聞こえ始めた。
もしかしたら、闇のやつらと七村も暴れ始めてるのか………?



1→学内を探索
2→田中のところに
3→霧切のところに
4→内なる者を見破る(?)
5→そのた

>>906

4

>>906


(………いい加減………答えろ!)

『分かったって分かったから!』

(オレは……オメーを……)

『……はー。いよいよこの時が来たか』

(あ?)

『だから前も言っただろ?オレはオメーなんだ』

(それがどうしたんだよ)

『つまりどう言うことか分からんか?』

(分かるわけねーから聞いてますけど?)

『だよなー……はぁ』

(いい加減ちゃんと答えろ)

『……ああ、分かったよ』

(で、結局オメーはなんなんだよ)



桑田『廃棄された【偽物の賢者の石】』

(!)

桑田『ホムンクルス実験で死に絶えた【苗木になれなかった何かの成れの果て】』

桑田『その固まりっつーの?なんつか、……その』

桑田『それがオレだ』


(……)


桑田『じゃ何でオレにオメーが入ってんだ?ってなるよな、オメーは』

(そりゃ……そうだろ……)

桑田『オメーは覚えてないと思う』

桑田『オメー一回死にかけてんだ』

(?)

桑田『苗木がこんなんなる前に一回死にかけてる』

桑田『んで、じゃ死にそうなオメーを助けるには?ってなって、』

(結果、致し方がないんでオメーがオレんなかに?)

桑田『ま、そうなるな。つかさ、今更もうオレもオメーの一部だから切り離せねーし、安心しろ』

(……)

桑田『大丈夫、そろそろ時間だった。オメーはしっかり目覚めとけや』

(は?)

桑田『もうオメーなら大丈夫なはずだ。あの魔力を使っても』

まさかそれって、あのときの……?

桑田『つかもういっこ言っとくけど』

(ん?)

桑田『オメー、実は苗木の力のリミッターも兼任してるから』

()

桑田『オメーいなかったら苗木は賢者の力使えないし意味ねーんだわ。今までそんなに使ってねーみたいだけど』

それ今言いますか?


ドガアアアアアンッ!!


腐川「なななな、なんなのよっ……!!」



1→学内うろうろ
2→田中のところへ
3→霧切のところへ
4→内なるあいつにバイバイする
5→そのた

>>912

おやすーみすーみみ。

なんでそんな惜しいコンマが……

やーるぅ!プレイヤーいたらやーるぅ!

>>912


「ち……!」

桑田『というわけで頑張れ』

(オメーは死ね、100万回死ね)

桑田『もう死んでんだよ言わせんなよオメー』


はて、さて。
内なるあいつの正体もなんとなーく分かったことだし、田中パイセンはともかくとして霧切達は気になる。
オレは全員に告げた。


「……な、霧切の様子見にいかねーか!?」

苗木「!」

腐川「……あの女がそんな易々と倒れるとは思わないけど……でも、確かにきになるわね」

石丸「いくら強いとは言え、本物の悪と対峙するのは危険だからな……」

「だろ!苗木……オメーはオレらで絶対守るから」

苗木「ボクも行きたいと思ってたんだよ。お願い、連れて行って」

「おう!」

大和田「だな!」


オレ達は霧切達と分かれた、中庭へと駆けていく───





大丈夫だとは思いますが判定。
↓1で霧切、2で葉隠、3で江ノ島。それぞれコンマ末尾。
一応+1補正つき。

だべ

だべ?

>>919
霧切9+1、優秀
>>920
葉隠1+1
>>921
江ノ島4+1、どうやら手を抜いた模様


葉隠さんさようなら、バイバイもう永遠に会えないね(適当)

「霧切ッ!」

ざっ、と踏み込んだ中庭で。


ヒリュウ「……く、そ、が……」

江ノ島「いたた……肋骨何本持ってかれたか……!」

ヒリュウ「なぜ俺が、こんな……!」

江ノ島が脇腹から血を吹き出している。
どうやら接触した時にやられたようだ。
勢いはそれなりで、江ノ島も顔色が悪い。

霧切「どうしたの、桑田君……逃げて、と言ったはずだけど」

「んなもん、逃げられるわけ……」

霧切「……そう」

そっぽ向く霧切。
……ん?もうひとりは?

霧切「葉隠君ならそこでボロ雑巾みたいに倒れてるわよ」

葉隠「」チーン(笑)

苗木「ボロボロすぎるよ!?なんかあちこち折れてるし!」

霧切「死んでないだけマシね。全部の技を「わざと」食らいに行ってたんだから」

ヒリュウ「わざとだぁ?余裕扱きすぎ……」

霧切「そうね。でも彼の技、貴方も知ってるでしょ?」

ヒリュウ「……!」

霧切「彼の家系は元々魂魄系、降霊や憑依が得意」

「ひょうい?」

霧切「乗り移る、って事よ」

ヒリュウ「はっ……ま、まさか!?」

ぎしっ

ヒリュウ「……気付くのが遅かったな」

ヒリュウ「!? お、俺の、体の動きが……」

「あ?どうなってんだ?」

腐川「……葉隠は倒れる振りしてあの男に憑依してるって事よ」

ヒリュウ「死ぬかと思ったぞ!」ぷんすか

霧切「お疲れさま、葉隠君。まぁそれはそれとして」

霧切「侮ったわね、女性にしか継がれないはずの血筋と」

江ノ島「とばっちりはこっちが食らってんだよファック……!」

霧切「あら、そんな事言って実は余裕なくせに」

江ノ島「……ばれてた?」

霧切「すぐに分かるわよ」

ヒリュウ「くそ……貴様等……一体……!?」ぎしぎしぎしぎし



霧切「探偵一門「霧切家」の次期当主、霧切響子」

江ノ島「魔力ある人間のみが介入する事を許される一族のひとり、江ノ島盾子」

霧切「それとそこで倒れてる雑巾が、葉隠康比呂」

ヒリュウ「な、どいつもこいつも、名前を───」

霧切「聞いたことあるわよね。だと思った」

霧切「顔と名前が一致しなかったのが幸いだわ。さて」


霧切「報いを受けてもらうわよ、【茶下昭夫】」

ヒリュウ「やめっ……!」





霧切「氷系終の術、【絶氷】」
ギュゥゥゥゥゥゥ……!




江ノ島「私様の最大出力【混沌乃闇】」
ゴゴゴゴゴゴ



ヒリュウ「避けなけれ、ば……!」

ぎしっ

ヒリュウ「!」

ヒリュウ「……な事させるかっての、瀕死になんねーと使えねーの使ってんのに」

ヒリュウ「く、そっ!動け!動け動け!動け動け動け動け動───」



ちゅどどどどどどぉぉどぉぉどぉぉぉんっ!!




「」
大和田「」
腐川「」

山田「はぇ~……たまげたなぁ……」


どさ

ヒリュウ「」チーン


霧切「なんとか倒せた、わね」

江ノ島「……そ、ね……」ふらっ

葉隠「」

「江ノ島、大丈夫かよ」

江ノ島「……まだ、なんとか」

石丸「葉隠くん、葉隠くん……?」

葉隠「」

霧切「まさか直撃受けたとかそんなバカな話が……」

葉隠「」

霧切「……ありそうね……」はぁ




1→逃げる
2→全員で田中パイセンのとこに
3→江ノ島と葉隠回復を優先
4→そのた

>>930


田中先輩、霧切さん氷系終の術なんか使ってますよ

Qコンマは死んだ、なぜだ?

>>930


霧切「私は特に傷を負ってないけど」

江ノ島「ち、あの野郎……やーなとこ突いて来やがって……」

江ノ島「しかもさっきっから回復が上手く行かない……もしかしたら、回復を妨げる呪術も一緒にかかってんのかもしれないわね……」

「あ、ああ……」

江ノ島の脇腹からは割とすごい血の量が。
……それ以上にすごいのは葉隠だ。
もうほんとにボロ雑巾みたいになっていて、全身がボロボロだった。
腕の2、3本は持って行かれていそうなほどだった。
しかもヤバいことに、意識が戻っていない。


葉隠「」

石丸「……まずいぞ、息をしていない」

「はぁ!?」

山田「と、とりあえずそこのヒリュウ?茶下?とか言う人は捕まえておきますぞ」しるしるみしる

霧切「……江ノ島さん、自力で回復出来るでしょ」

江ノ島「もちのろん……」ぜえぜえ

霧切「私はそっちに行く」

大和田「オレらで出来ることなら何でもするぜ」


































不二咲「みんなでなにやってるのぉ?」



















「───!?」

霧切「な……!?」

大和田「んな、バカな……」


不二咲「えへへぇ、強かったなぁ田中先輩」

不二咲「おかげで貯めてた魔力をほとんど使っちゃったよ」


「な……」

苗木「倒した、のか……田中先輩を!」


不二咲「苦戦したけど、ねぇ。なんとかなったよ」

不二咲「さてと」


今までと変わりのない笑顔の不二咲が、いた。
そいつは力を削られてはいるものの、まだ戦えるようだ。


不二咲「ヒリュウを退けたの?すごいねぇ」

不二咲「でも、みんな死にたくはないよね?」

不二咲「死にたくなかったら、苗木君をくれないかな?」

不二咲「ふふ、それとも息の根止めてみる?」

不二咲「江ノ島さんでも葉隠君でもいいよぉ?」

不二咲「それとも君が死んでおく?苗木君」


苗木「……!?」

不二咲「僕は君の石が欲しいだけだしさぁ。最悪、死んでてもとれるよぉ」




1→攻撃
2→苗木とともに逃げる
3→ひとりで逃げる
4→それでも回復を優先する
5→そのた

>>941

いいコンマだ、感動的だな、だが無意味だ

下にズラしときます

なぜワタシのコンマがいいんだ。無意味だ
>>942


「……!」

霧切「……」

不二咲「どうする?」

「どうするもこうするも……」

くるっ、と反転する。

「こうすんだよ!」

ぽわわわわ

葉隠「」

不二咲「……え?」

「一応初歩的な回復魔法なら使えるからな、オレでも!」

霧切「ですって。貴方と今戦うつもりはないわ」

苗木「それに、いくらなんでもこれだけの人数だよ」

石丸「勝てなかったとしても、相打ちくらいは見えるだろう……!」

山田「それ全員死ぬじゃないですか、やだー」


不二咲「……確かにそうだね」

不二咲「多勢に無勢……」

霧切「分かったなら、今すぐ杖をおろして」

不二咲「降伏?しないよ?」

霧切「!」



しゅっ!


かっ!



苗木「な、いきなり光が!」

不二咲「今回は僕の負けだよねぇ」

不二咲「でも大丈夫?」

不二咲「僕よりつよい魔法使いなんて今はいない」

不二咲「この長い時間で僕は魔力を充分貯められた」

不二咲「君達を絶望にたたき落とす準備ができた」

不二咲「だから絶望に浸ってよ、桑田君、苗木君」

不二咲「君達を絶望させるのが僕の望みなんだぁ」


「なんで、そんな!オメーは!」

不二咲「はじめから仕組んでたんだよ。ふたりに声をかけたのも、そうだし」

不二咲「部屋割りはさすがに僕の力ではどうしようもなかったからね」

不二咲「いいや、また会おうよ苗木君」


不二咲「近いうちに、ね」



しゃうううう



光が世界を包み、不二咲の声が響いた。
そしてその光が絶えた頃には───

不二咲もヒリュウも、いなくなっていた。




【偽物の残骸】桑田怜恩

現在【9月3週】

ステータス
体調   2
魔力   9(Next250)
耐久   7(Next250)
敏速   6(Next130)
魅力   8(Next350)

悪墜ち度 7


友達一覧
苗木→作り物でもオレのフレンド
不二咲→×××××××
葉隠→その……もしかして闇の一門?
大和田→つらいけど頑張ろうぜ
石丸→イインチョ!
山田→デブデブデブ
十神→バタフライメガネ

朝日奈→相変わらずかわいい
大神→オーガ△
腐川→……臭いの?
舞園→好きな事をやるよ
セレス→水アレルギー?
霧切→さすが名門
戦刃→カブトムシ食うなよ……
江ノ島→オメーって強いのな
花音→オレはオメーを……

使える魔法
【変火球】→燃える球
【公識球】→球ではないものを球にする
【鋼速球】→鋼のように硬い球
【閃光球】→桑田フラッシュ!

【氷点】 →氷の魔法。当たると凍る

※練習中
【ブレ球】→増える魔球
【戻り球】→手元に戻ってくる




9月予定

  日 月 火 水 木 金 土 
  1 2  3  4 5  6 7
  8 9 10 11 12 13 14
 15 16 17 18 19 20 21←3週目

 22 23 24 25 26 27 28
 29 30





土曜日。
オレらは保健室に集まっていた。

あの後で、色々と分かった事がある。

校内で七村彗星も暴れていたらしいのだ。
しかしそちらは別の生徒たちに取り押さえられていた。


葉隠「」

江ノ島「ちっ……」

田中「わが腕に損傷を与えるとはな」


魚住「……災難だった、としか言えないね」

「……」

浩子「まさか康比呂までやられるとはね。くそ……」

だんっ

浩子「許せねぇべ……闇の連中……!」

魚住「それよりも、気になるのは……」

「……あ?」

魚住「傷の治りが遅い……特に、葉隠君と江ノ島さん。なんなんだ、この状況……」

魚住「……呪詛か?」

霧切「可能性は大いにあり得るわね」

「傷が治りにくくなる?それどこのオープナーだよ」

山田「誰が分かるんですそれ」

苗木「それはそれとして……もうひとつ問題があるよ」

浩子「……ああ、そうだね」

腐川「なん、なんなのよ……なんで不二咲が……」




会話。

1→回復をお祈りする
2→夢の中で葉隠とお話?(コンマ判定)
3→もっと強くなりたい
4→不二咲はどうして……
5→そのた

>>955

1

>>955


「……」


そういや、あのときからおんなじような事言ってたな……。


「……オレに出来る事なんてないっすけど、」

「回復するように、祈ってますから」

浩子「桑田っち」

「治りますよね?葉隠も江ノ島も、田中パイセンも」

浩子「……頑張るよ」

浩子「そのためにアタシがいるのさ」

魚住「そしてそのフォローのためにボクがいる。案ずるな」

石丸「……みんな」

霧切「私達は彼らに出来ることはないわ。それよりも対策を考えるべき」

霧切「校内も大きなダメージを受けて授業は出来ないわね。だから、今こそよ?桑田君」

霧切「全員の体勢を立て直す。それしかないわ」

大和田「オレらもダメージあるからな、心に」

「……確かにな」

苗木「だから、次に会ってしまうその前に力を付けなきゃ。ね?桑田クン」


今はただ、葉隠が目ぇさますのを祈るだけだな。
本当に大丈夫なん……?


浩子「……アンタなら大丈夫だろ、アタシの息子なんだ」

ぎゅっ

浩子「……頼むよ」




9月4週前半

体調:2
1→野球だ
2→魔法の練習だ
3→やすむ
4→誰かと話す
5→どこかに行く
6→そのた

>>962

>>962


さすがに色々ありすぎた。

「ちょっと休むか……」

苗木「……だね」


完全に休校になってしまったとある火曜日。
七村彗星もいない。
いまでは、頼れる教師は学園長だけというていたらくだった。

オレと苗木は疲れ果てて布団に潜り込んだ。

そこでだけは現実を忘れて、いい夢見れるかなと思ったからだ。





桑田『ところがどっこいそうはいかねーんだよな』

「んだよウゼーな」

桑田『いいじゃねーかよ。オレが話しかけられんのってこういうタイミングしかねーし』

「……で?なにしに来た」

桑田『連れねーな。あの、あれだよ。オメーとオレはもう同一だって言ったろ』

「あ?それが?」

桑田『だから最後の挨拶だ』

「なに?」

桑田『リミッターがはずれるんだ。オレという存在、概念が消える』

「……マジで?」

桑田『ただ、オレの力全部がいきなりオメーで使える訳じゃない。そこは分かれよ』

桑田『なにがどんなきっかけで、オメーがこの『偽物の賢者の石』の力を引き出せるようになるのかは分からん』

桑田『けど、偽物とは言え人命を使ったしろもんだ、使い方は気をつけろよ』

桑田『いつだってオレとオメーは一緒だ……あとはオメーが賢者の石を認めてやるだけ……』

「言ってる意味が……」

桑田『たの……だ、ぞ…………レ』

「ま、待て、話が、」

桑田『……さ……よな……ら……』


「待てって!!」

がばっ、と起きあがったベッドの中。

まだ深夜で、誰も起きていなかった。
苗木もぐっすりだ。
ちなみに同部屋の葉隠と田中パイセンはまだ保健室。
つまりオレとこいつのふたりしか、部屋にはいなかった。


静かな夜だ。


窓から刺した月明かりが床を照らす。
それはまるで、今の状況ににていた。
何の救いもない場所に刺す、一筋の明かり───

希望か絶望か?
それはまだオレに分かったもんじゃねぇんだけど、けど、
それで助かる可能性があるのは間違いなかった。

「……」

胸の奥に問いかける。

もうあの声はしなかった。

オレの中に吸収されてなくなってしまったのか。
それをオレが制御出来ていなかったから、九頭龍パイセンにけがを負わせたんだったか。
まだ、オレはオレ自身の力を理解していない。

なんとなく寝付けなくて、その日は結局徹夜した。


つもりだったけど、朝方には寝てたので、ちゃんと寝れたんだろう。




9月4週後半

体調:10

1→野球する
2→魔法の練習する
3→誰かと遊ぶ
4→どこかに行く
5→そのた

>>967

そろそろ次スレやね。

>>967


木曜日。


「……くそっ!」

バシッ


ひとりで訪れた歓楽街……じゃなくて、グラウンド。
襲撃の傷跡がまだ残っており、あちこちが壊れている。どうやら、あの日来たのはかなりの団体さんだったらしい。

オレはと言うと、自分の秘めた力の使い方もまだ見つけられていなかった。


「くそっ、くそっ……!」


オレが弱かった。
もちろん、そのせいだけじゃない。
それでも、もしオレに力があれば……傷つく人間は減ってたかもしれない。
もっと早く不二咲の異変に気づけてたら……手が打てたかもしれない!

後悔先に立たず。

分かってんだ。
だからその後悔を忘れるように、オレはボールを投げ込んでいる。


バシッ

バシッ

バシッ


「……ふー……」

苗木「桑田クン、やっぱりここに」

朝日奈「大丈夫?」

「!」


気付けば夕方。
苗木と朝日奈が、わざわざ迎えに来た。


苗木「……桑田クン、学園長から連絡が」

「……なんて?」

苗木「外に出ても余計に危険なだけだから、学園内で待機と」

「だろうな」

とは言え、学園内が安全とも言っていない。
前回に関しては、七村彗星が内側からセキュリティを破ったせいで進入されたんだろうから、
今回は大丈夫だ、と思いたい。

苗木「だからなるべく外に出ないでよ、桑田クン」

苗木「もし何かあったら……」

「なんもねーだろ?多分」

苗木「……」

「それよかオメーの方があぶねーじゃねーかよ。何ふらふら出歩いてんだよ」

苗木「あ」

朝日奈「そういうのいいから、ほら、戻るよ?」


襲撃さえなかったら、もうちょい安全な学園生活が送れてたんだろうか。
分からないけど、オレはただ泣きそうになりながら、苗木について行くだけだった。




9月4週土日
体調:8

1→野球だ
2→魔法の練習だ
3→誰かと遊ぶ
4→どこかにいく
5→そのた

>>972


戦刃と駄弁りつつも真剣に【戻り球】を練習

>>970

>>972
>>970


戦刃「……大変だったね」

「それな。オメーは何してたんだ?」

戦刃「暴れ出した数名の生徒を止めてたよ。殺さず止めるのって大変なんだね」

「あ、そうですか……」

半ばコメントに困りながら、オレは戦刃とともにいた。
グラウンドにでるのが危ない、とか言われたんで、仕方がなく体育館らしきところを見つけては一緒にやってきたところだ。

戦刃「桑田君も大変だったね。ほんとに」

「んな事ぁねーよ。オレはそんなになんもしてねーし」

戦刃「そうかな?桑田君のおかげでいろいろと助かったと思うけど」

「そうか?実質江ノ島と霧切のおかげだろ」

話を聞いたら、ほかの生徒もいろいろと暴動を止めるのに一役買ってたらしい。
特に十神は七村彗星と対峙したとか。
何してたんだか知らんが互角に渡り合ったんだろう。
わかんねーけど。

戦刃「そんな謙遜したって無駄だってば。ま、いっか……桑田君、それで今日は?」

「ああ、戻り玉を今日こそ拾得したい」

戦刃「なるほどね?」



ばにんっ

ばにんっ

ばにんっ

「……んー」

戦刃「惜しいところまで来てると思うよ?」

「ぜんぜんだろ。戻る軌跡が弱い」

戦刃「……確かにほぼ平行で戻ろうとするね。不自然なボールの動きだ」

「それに手元まで戻ってきてねーよ。こんなの実践で使えない」

戦刃「……」

「戦刃」

戦刃「……なぁに?」

「オメーも隠し事、してんのか?」

戦刃「……」

「苗木やオレみたいに」

戦刃「……ごめん」

「……別に」

戦刃「近いうち話すから、許して欲しいんだ」

まじめに話しながらも、練習は継続する。
けれども、ボールは戻ってこなくって、
オレはまたやきもきしながらボールを投げ続けていた。

戦刃「……桑田君」

戦刃「ほんとうに、ごめん……」



日曜日が別行動で安価

1→野球だ
2→魔法の練習だ
3→誰かと遊ぶ
4→どこかにいく
5→そのた

>>978


七村とガチったというバタフライメガネにそのときの話を聞きにいく

>>978

日曜日。

七村彗星とガチマッチしたとか言う話を聞きに、オレは部屋を出た。
それが本当ならいい情報が得られそうだからだ。

今後の参考になりそうだし、なによりも、いろいろと気になる。
特に、そいつの腕前の方が。


がちゃ、


十神「……なにしに来た?」

図書室にそいつはいた。

「そんな冷たい対応すんなっつの。今は全員大変な目に遭ってんだぞ、わかってんだろ?」

十神「分かっているからこそだ。俺の精神統一を遮るな」

「うるせぇなぁ。話聞かせろって」

十神「おまえこそ俺の話を聞いて……はぁ」

あきらめた様子で首を振る十神。

「とにかく、ひとつはっきりさせてーことがある」

十神「なんだ?」

「オメー、七村彗星とやりあったってのはマジか?」

十神「事実だ。それだけか?」

「いや、そうじゃなくって」

十神「なるほど、その話が聞きたくて俺のところにきたのか」

「……だめかよ」

十神「いいや、お前にしては珍しいと思っただけだ」

「余計なお世話だよ」

十神「それで?何を聞きたい?」

「一通り聞かせてくれ。なんでオメーが七村とかち合ったのか、どうしてオメーが渡り合えたのか」

十神「聴き方がなってないが、まぁ、いい。俺は気分がいい」

上機嫌でふふん、と笑う十神。
眼鏡をなおしてから、俺に向いた。

十神「あの日、俺は薬学の件で教師を訪ねるところだった」

十神「だが、学園内に妙な魔力が充満してな」

「あのヒリュウ、とか言うやつの魔力か……?」

十神「かもしれん」

「それで?」

十神「警戒して動くことにした。どうも妙立ったからな」

十神「すると突然近くの教室から膨大な魔力を関知した……行ってみればそこにいたのは七村彗星」

十神「すぐさま対峙した。やつの右腕からは魔力が溢れていたからな」

「どうやって撃退したんだよ」

十神「俺は十神家の跡取りだぞ?」

「名門ってやつか」

十神「俺に使えない魔法はない……七村彗星の動きを封じたが、すぐに解除魔法を使って打ち消された」

十神「そこからはお互い撃ち合いだ。だが、俺の方が上手だった」

十神「七村彗星に一撃食らわせた。それ以外さお互い食らっていないはずだ」

「一撃、か」

レベルが高い戦いなら、その一撃がどれだけ大変なものか分かるはずだ。

十神「そこからは一進一退だったが、不意に七村彗星が弾かれるように逃げた」

十神「どうやらそれが合図だったようだな。ほかの魔術師も消えた」

かなりレベルの高い撃ち合いだったらしい。

十神「……取り逃がしたのが残念だ」



1→おめーの得意な魔法って?
2→オレに魔法教えてくれ
3→七村はどんな魔法を?
4→そのた

>>984

次すれ立ててくるよーん

了解だっよーん。続きは次スレで!

【ダンガンロンパ】魔法野球少年 桑田怜恩 オブ・ザ・デッド【安価コンマ】
【ダンガンロンパ】魔法野球少年 桑田怜恩 オブ・ザ・デッド【安価コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438875295/)

こっちは恒例の質問タイムやで。

賢者の石が終わったら秘密の部屋と囚人と炎のゴブレットと不死鳥の騎士団と謎のプリンスと死の秘宝やってついでにスピンオフまで書くって本当ですか!?

>>988

やらねぇよぉ………(驚愕)

簡単に言うとそこまでネタがないのん。
だからもう少ししたら終わると思うのん。
あと何ヶ月かかるか分かんないけど。

苗木ホムンクルスや桑田がその残骸ってのは最初から決まってたプロット?

>>991

全然。
最初の予定では、桑田が賢者の石そのものだったのさ!な、なんだってー!するつもりでしたし。
苗木がホムンクルスは、桑田の判定見て決めた。
でも怪しいように一応描写削っといてよかった、的な。
桑田は最後まで残骸か敵の一部かで悩んだ結果こうなりました。えへへ。

ちーたん黒幕も最初から決まったいたわけではなかった?

>>993
もちろんじゃないですかー。

案はいくつかあってのう。
それはこのスレの半ばで決めたんじゃけどな。


1→黒幕ちーたん説
なんか不二咲と一緒にいると襲われるコンマばっかでるし、それでいいや
それなら最初に苗木とか桑田に接触した理由付けも出来るし

2→黒幕もうひとりの桑田説
こっちの方がヘビー。
実は今までみんなが操作してた桑田は偽物で、禁忌の者と呼ばれる魔術師が本物の桑田だった


この二つで迷ってた。

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