陽乃「おうとう」 (33)
※
地の文
駄文
深夜
短編
意味不明かもしれない
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◇
予備校での講義が終わり、鞄を整理していた時だった。不意にスマホが鳴きわめく。
宛先を確認後、直ぐに拒否権がないことを察した。
「もしもし、なんですか」
「ひゃっはろー。良かったらお姉ちゃんと、お茶しないかーい?場所はー、比企谷君が決めていいからね」
この人相手にいちいち気を使った場所を選んでも仕方がない。どうへ嫌な場所だったら嫌だと言うのだ。
「じゃ、駅前のサイゼで」
「……りょーかい、近くに来たら連絡するからね。逃げちゃ駄目だぞー」
「おっ、ひゃっはろー。来たなー文学少年」
「なんすかそれ……」
彼女、雪ノ下陽乃は得てして人目をひく。外面だけでこの先食っていけそうだよな、この人……
これからの化かし合いを考えると、動悸がきもち激しくなるのを堪える。
・・・・・・最も、狐と鯱では捕食者の性能に差は否めない。小町に胃薬のお使い頼もうかな……
店員が水を運んで来たので、取り敢えずドリンクバーを二つ。雪ノ下さんはスープバーも追加で頼む。
「あ、お姉さんスープ取ってくるから、カプチーノよろしくね」
「はいはい……」
サイゼにマッ缶ないからなー……ドリンクバーにあったら、毎日通うな まである。
結果太るな。千葉でピザを量産、なんつって。落花生だけで充分だ。
「おまたせー、比企谷君のために急いで戻ってきたよ」
落花生、ディスティニー、ピザ量産……
日本は千葉をアメリカにして次世代の覇権を狙う気なのだろうかと、どうでもいい考えを巡らせているうちに雪ノ下陽乃は戻って来た。
◇
「スープじゃなかったら走ってたね、比企谷君のために」
「そういう熱血な役割は葉山の方が似合いますよ、王様」
言って、少し後悔する。
「……ふうん。やっぱり比企谷君は私と隼人の事、そう見てるんだね」
「あ、いえ……それに」
「……葉山と雪ノ下さんは、別でしょ」
未だに目の前の彼女の事は分からないが、葉山は違うだろう。
セリヌンティウスなんて、この世に存在するのだろうか。
ーーー少なくとも葉山はメロスにはなれない。
◇
呼び鈴を鳴らして注文をする。
雪ノ下さんは、少し考えて、フォッカチオを頼んでいた。スープにデザート……謎だ。
「比企谷君、やっぱり面白いね」
「……『スウプ』、飲まないんすか?冷めちゃいますよ」
「あ」
言って、雪ノ下さんは舌を少し出して微笑む。くそう、可愛い。
「って言えばいいのかな?でもちょっと失礼だよ、私はお姉様」
「すんません」
家の事については触れては来ないらしい。
ま、雪ノ下家は地盤しっかり耐震ばっちりの現代建築だからなー。
「……ちゃんも……ず子みたいに……とは言わ……けど、もう少し……」
外を眺めながら呟く。
小さな声なのでよく聞き取れなかったが、こう返せばいいはずだ。
「大丈夫ですよ、……由比ヶ浜が、居ますから」
「自分が、とは言わないんだ?」
「傷を舐め合うわけにもいかんでしょ」
雪ノ下には由比ヶ浜がいる。二人の関係がずっと続くなら、俺はいらない。
◇
「じゃ、比企谷君は何だろう?」
「……道化とでも言わせたいんですか?褒めても何も出ませんよ」
俯いて答える。きっと何時もの魔王はるのんが居るんだろうなあ……怖いなぁ帰りたいなぁ。
・・・・・・そう思っていただけに、その顔は少し意外だった。
「……私は竹一じゃないし、そんなつもりもないよ。比企谷君にはそう映るかもしれないけどね。だから、不正解」
「……」
言って、冷めたスープを脇に退け、届いたデザートの角を、突ついて崩す。
「制限時間は」
視線を落とし、ぽつり。
「これ、食べ終わるまでかな」
謹んで固辞を申し上げたい。話を逸らしたい。
冷めたコーヒーを啜り
「さぁ……なんでしょうか」
「質問してるのは私で、答えるのは君。違う?」
だめか……後は話しをそらすくらいしか。
「で、今回の用ーーー」
「今日は本当に話がしたかっただけ。興味があるって言ったでしょ」
「……」
暫く黙っていると、嘆息が聞こえた。デザートは殆ど無くなっていた。
期待に応えられんですいません。
どうやら読書が足りないみたいなんで、なんなら急いで帰って読み返してきます。もう、喜んで。
「比企谷君は、ううん」
「はぁ。っ……!?」
残っていたさくらんぼを俺の口に放り込むと、雪ノ下さんは席を立つ。
「少なくとも私はこっちだと思うけどなぁ。だって君は優しいから」
以上、完全自己満
!?
完結どえす。
いっぱい叩いてね
メロス(葉山
↓
斜陽(雪乃・陽乃
↓
人間失格(八幡
↓
桜桃(八幡・陽乃
みたいに書いた気がする
子供よりも親が大事、と思いたい
本音は逆
了解です。
次回作の参考にして、読みやすいの書けるように頑張りまっせ
このSSまとめへのコメント
くっさいssだな