アリス獄長「……何故アニメで私の出番が丸々カットされたのだ…?
それでいてあの極悪囚人の活躍はしっかり再現されてるとは……全く理解に苦しむ」
トーニオ「そう気を落とすなよセニョリータ。原作でもあと何回か出番のあるアンタはまだワンチャンある方だろ?
俺なんてマスターシニョリータとの出会いまで丸々カットだったからなぁ…」
アリス獄長「そのチャンスすら巡って来ないまま、アニメは最終回だ…
我ながら大人げない事とは分かっているが……何故あの累積懲役1000年超の人間のクズに出番があって、私には微塵もそれが与えられないのか…納得がいかん」
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フィリップ「納得がいかないのはこっちですよォッ!!」
トーニオ(う…五月蝿い…)キーン…
フィリップ「ちょっとそれっぽい陰が一瞬背景に映ったアリス獄長はまだいいッ!
私なんて話のさわりにすら触れてもらえなかったんですよッ!?
それこそ私の存在なんてハナから居なかったかのようにッ!気が付いたらもうアニメは最終回ッ!
何なんですかッ!ライブラの正式メンバーじゃなきゃCVは付けられないんですかッ!?」
トーニオ「ま…まぁアンタの言いたい事も良く分かるよ…うん…」
フェムト「どーしたのかな凡人諸君? 何ともシケた面並べてさぁ…」ズイッ
アリス獄長「お…お前はッ!」
フィリップ「堕落王フェムトッ!?」
トーニオ「アニオリ展開のお陰で出番がかなり増えたっていう…あのッ!?」
フェムト「ククッ…アニオリ展開様々だよぉ…!
まさか原作じゃあ第1巻とレストランの回と…あとアリギュラちゃんの回にも最後のコマでちょっと出てたな…
その程度しか出番の無かったこの僕が、あの絶望王くんのお陰でアニメじゃすんごい出番が増えてさぁ…!
彼のお陰で同じように出番の増えたアリギュラちゃんも、その件で喜んでたよォ!」
トーニオ「オマケにアニメのEDでも二人仲良く踊ってたしな…」
フェムト「ホント、連載初期から地道に単行本のあとがき漫画に出続けた甲斐があったよ
お陰で僕自身の存在感を薄める事なく居続ける事が出来たからねぇ!」
フェムト「まぁ…これが凡人達と僕達みたいな特別な存在(13王)との差って訳だねぇ!
君達はせいぜい、アニメにちっとも出れなかったことを嘆いて悔し涙を流したまえ~!」スタスタ…
トーニオ「くぁ~ッ!何てムカつく野郎だアイツ!」
フィリップ「私ももっと早い段階であとがき漫画に出ていれば…アニメにも出れたかもしれないのに…」
アリス獄長「……いや、それは多分あまり関係ないと思うが…」
トーニオ「兎に角、このままじゃ腹の虫が治まらいってモンだ!こうなったら…」
フィリップ「な…何をするつもりだ…?」
トーニオ「決まってるだろ!? デモ行進だデモ行進ッ!
アニメで出番の無かった連中を集めて、HLでデモを起こすんだよッ!」
アリス獄長「……そこまで大事にする必要があるのか…?」
トーニオ「大いにあるぜセニョリータ!
俺達の思いの丈をデモという形でぶつければ、血界戦線のアニメを作っている制作陣の連中の耳にも
俺達の抱えている不平不満の数々が…きっと届く筈だッ!」
フィリップ「思いの丈をぶつける……成る程ッ!案外理にかなった話かもしれないッ!」
アリス獄長「…………」
トーニオ「セニョリータ。あんたも腹決めた方がいいぜ…
このままアニメに出れた連中にデカい顔されるなんて…我慢ならねぇだろ!?」
アリス獄長「……分かった…」
トーニオ「よし!そうと決まれば早速、デモに参加する面子の徴集をするぜ!」
トーニオ(……そうだ…祭事は派手にやらねえとなぁ…!)
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???「………」
フェムト「やぁ。君の頼み通り、連中を挑発して一悶着起こすように発破を掛けておいたよ」
???「………」
フェムト「まぁ……わざわざこの僕がお膳立てしといてあげたんだ。せいぜい頑張りたまえよ~」
???「……フッ…」
~そしてデモ当日~
《スティーブン邸》
スティーブン「おはよう、ミセス・ヴェデット」
ヴェデッド「おはようございます、旦那様」
ガヤガヤ… ガヤガヤ…
スティーブン「んっ…? 今日は何時にも増して外が騒がしいな…」
ヴェデッド「あぁ、何でも今日は通りでデモ行進が行われるとかで…」
スティーブン「デモ行進?」
ヴェデッド「はい。相当な騒ぎになっていますから、TVでもニュース中継が流れていると思いますよ」
スティーブン「ふーん…どれどれ」ピッ
リポーター『ご覧下さい!こちらTVアニメ“血界戦線”に出る事の出来なかった大勢のHL市民が集まり、やり場のない怒りを露わにしています!』
レオの財布をスったチンピラ「俺達もアニメに出しやがれーッ!」
路上でチェーンソーを振りまわしてた誰か「何で俺様の出番のとこだけ丸々カットなんだよッ!?」
店の店員に扮した悪党「モブキャラにもっと出番を与えろーッ!アニメの話数をもっと増やせーッ!」
次元怪盗ヴェネーノ「OPでそれっぽい影が映っているというのに
肝心の本編では一秒たりとも出番がないとはどういう事じゃーッ!」
過敏王ゼオドラ「#$@!%*#&¥ッ!!?」
ズシーン… ズシーン…
リポーター『こ…これはッ!』
ギガ・ギガフトマシフ『オオオォォォォォオンッ!!』
リポーター『ギガ!!!! ギガフトマシフ!!!!
現存する世界最大の「個人」!!
彼も又、アニメ化に際し自らの出番が無かった事への不満を訴える為に、今回のデモに参加するとの事ですッ!!』
ギガ・ギガフトマシフ『アニメ出たかったよォォォォォッ!!!』
ズシーン… ズシーン…
スティーブン「……これはまた…随分と大きな騒ぎになってるなぁ」
ヴェデッド「皆さん、よほどアニメに出たかったようですね」
スティーブン「そういうヴェデッドは、アニメに出たいとは思わないのかい?」
ヴェデッド「いえ、私みたいなしがない使用人がTV番組に出るだなんて、とてもとても…」
スティーブン「ははっ、そう謙遜しなくても…」
スティーブンの私兵達『脇役にも光を当てろーッ!我々にもCVを付けろーッ!』
スティーブン「」
ヴェデッド「どうかなされましたか旦那様? 顔が青ざめてますが…」
スティーブン「……すまないヴェデッド…今日は朝食遠慮しとく…」
ヴェデッド「えっ? 御気分でも悪いのですか?」
スティーブン「まぁ…そんなところ…
じゃあ…仕事行ってくるよ…」
ヴェデッド「……えぇ…お気を付けて」
スティーブン「………」
スタスタ…
スティーブン(……何でアイツ等までデモに参加してるんだッ!?)
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