神殿
ベジータ「おい、デンデはいるか!」
デンデ「…ベジータさん?珍しいですね。お一人ですか?」
ベジータ「そうだ。実はお前に頼みがあってな」
デンデ「頼み…?なんですか?」
ベジータ「時にお前は、平行世界というのを信じるか?」
デンデ「え?」
ベジータ「この間、何気なくブルマと会話していた時、この言葉が出てきてな」
デンデ「平行世界って…あれですよね。パラレルワールドとも呼ばれ、ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界 (時空)を指す…っていう」
ベジータ「さすが神だな。それぐらいは知っているか」
デンデ「…それで、それがどうしたんですか?」
ベジータ「魔人ブウという強敵も消え、世界は平和になった。…だが、やはりサイヤ人としての本能か……闘争のないこの世界に退屈を感じてきていた」
デンデ「そんな…悟空さんや悟飯さんと手合わせをしてもらえばいいじゃないですか」
ベジータ「悟飯には学者としての仕事もあり、家庭もある。邪魔をするのも気が引ける…」
デンデ「だったら、悟空さんでいいじゃないですか…」
ベジータ「奴とは……闘いすぎた。今じゃ闘い方もパターンと化していき、お互いにマンネリを感じている」
ベジータ「俺もカカロットも、新鮮な闘いを望んでいるのだ!」
デンデ「は、はぁ…」
デンデ「それで、ベジータさんは何故、僕のところに?」
ベジータ「決まっているだろう、コレだ」
ゴロゴロゴロ…
デンデ「ドラゴンボール…!」
ベジータ「デンデ、ドラゴンボールの力で平行世界に存在する猛者共をこの世界に呼び出すんだ」
デンデ「ええぇっ!?」
ベジータ「そして、奴等を天下一武道会に出場させる。宇宙……いや、次元最強の戦士を決めるんだ!」
デンデ「む、無理ですよ!いくらドラゴンボールとはいえ、違う世界に干渉するなんて!!」
ベジータ「なぜだ?」
デンデ「そんなの、僕の力を大きく超えすぎてますから!僕の力では不可能ですよ!」
ベジータ「…やはりな、そう言うかと思ったぜ……」
デンデ「当たり前でしょう…」
ベジータ「だが、やってもいないのに諦めるのは許さん」
ベジータ「確かに、今のお前の力では不可能に近いだろう。だが、お前が神としての力を上げれば不可能ではないはずだ!」
デンデ「む、無茶ですよ…!」
ベジータ「やかましい!二日時間をやるから、その間になんとかしやがれ!!」
デンデ「ふ、二日なんて余計無理ですよ!どうにもなりませんってば!」
ベジータ「可能だ!こっちへこい!!」
デンデ「え、ちょ、引っ張らないで…!!」
ズルズル
デンデ「こ、ここはまさか…!」
ベジータ「そうだ。精神と時の部屋だ」
ベジータ「ここで二日ほど鍛えて、神としての格を上げてみせろ!!」
デンデ「そ、そんな…僕は戦闘タイプのナメック星人じゃないのに……」
ベジータ「つべこべ言うな!さっさと入りやがれ!!」
デンデ「な、なんでこんな目に……」
ギィ…
ベジータ「俺はもう、その部屋には入れん。だが、逃げようなどと思うなよ?二日間、俺は部屋の前で待っているからな!!」
ボウッ
シュインシュイン… バチバチッ
デンデ「な、なにもスーパーサイヤ人2にならなくても……」
ベジータ「さっさと入れ!俺を怒らせたいか!!」バチバチッ
デンデ「わ……わかりましたよ…一応、やってはみます…」
ベジータ「大丈夫だ!数々の修羅場を乗り越えたお前ならきっと出来る!!」バチバチッ
デンデ「…はぁ。それでは、行ってきます……」
バタンッ
ポポ「か、神様…」
ベジータ「おい貴様っ!椅子を持ってきやがれ!!」バチバチッ
ポポ「わ、わかった…」
……
二日後
ベジータ「…そろそろか」バチバチッ
ポポ(本当に待ってた…)
ガチャ
ベジータ「!」
ギイィ……
超デンデ「…お待たせしました、ベジータさん」
ベジータ「デンデ…その悟りを開いたような顔は……上手く行ったようだな…!」
超デンデ「はい…。永遠とも思える虚無の空間で僕は真理に到達したのです…。感情を失ってはしまいましたが、ドラゴンボールのパワーは大幅に上がっているはずです」
ベジータ「頼もしい返事だぜ…!では、さっそく始めるとするぞ!!」
ゴゴゴゴ…
超神龍「ドラゴンボールを揃えし者よ…どんな願いでもいうがいい。全てを叶えてみせようぞ……」
ベジータ「不思議と神龍まで神々しく見えるぜ…!これなら、いけるかもしれん…!」
超デンデ「…ベジータさん、願いを」
ベジータ「わかっている!」
ベジータ「この世界に平行世界の猛者共を呼びたしやがれぇ!!」
超神龍「容易い事だ…叶えよう」
ベジータ「おおっ!こんなにすんなりと!!」
キイイイィィィン……
こうして超デンデのドラゴンボールの力により、平行世界に存在する強者達が地球へと呼びだされた…
ゾロゾロ…
デンデ「…という訳で皆さんに来ていただきました」
フリーザ「やれやれ、この僕を暇潰しに呼び出すなんてね…」
セル「フハハハ、中々に面白い祭りではないか…」
トランクス「まさか、また過去に来るなんて…」
未来悟飯(良かった…。人造人間に勝てた未来もあったんだ……)
ラディッツ「ククク、見知った顔が何人もいるな…」
ナッパ「おう。またこいつらをぶちのめせるなんてな…!」
ベジータ「…なんだ、これだけか?」
デンデ「これでも呼び出せた方ですよ。…一応、魔人ブウのようなとんでもない化け物は弾いておきましたが」
悟空「ひゃ~、懐かしい面子だな。いきなりフリーザやセルの気が現れたから驚いたぞ…」
ベジータ「カカロット、貴様もこの大会には出場するだろう?」
悟空「ああ!勿論だ!!」
ベジータ「人数もちょうど合う。トーナメント方式と行くか」
ラディッツ「…ならば、カカロットの相手は俺にさせてもらおうか?」ズイッ
悟空「ラディッツ…」
ナッパ「へっへっへ、ベジータ。てめぇの相手はもちろん俺様だ…!」
ベジータ「…ふん、貴様ごときが俺に勝てると思っているのか?…いいだろう、相手をしてやる」
トランクス「な、なんか向こうはもう決まってしまったようですが…」
未来悟飯「う、うん…」
セル「では、私の相手はトランクス…。お前にしてもらおうか」
トランクス「セル…!」ザッ
セル「ふふ、そう警戒するな。せっかくの祭りだ…殺すような真似まではせん」
フリーザ「では、僕の相手は君か」
未来悟飯(このフリーザ…僕が知るフリーザより、はるかに強いようだ…!)
フリーザ「成長した孫悟空の息子の力……とても興味がある」ニヤリ
未来悟飯「僕をナメック星の頃と比べたら、大間違いだぞ…フリーザ…!」
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