律子「少し変わった一日」 (32)
律子「プロデューサー、起きてください! 朝ですよ!」
P「んんっ……律子ォ……後5分……」
律子「きっかり5時なんですから起きなきゃダメです! 早起きは三文の得と言いますから」
P「……z z z Z Z Z」
律子「って、寝ないでくださいよ!」
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P「んっ」チョイチョイ
律子「え? 手を振ってなんですか?」
P「んっ……」
律子「もう……」
P「……」ナデナデ
律子「わっ!? な、な、何をするんですかぁ!?」
P「あと少しだけ……お願いだ……」ナデナデ
律子「わ、分かりました! 分かりましたよ……後15分だけですからね……」
P「分かった……zzzZZZ」
律子「ま、まぁ、昨日は今日の予定詰めるのに夜まで忙しかったし……先に朝ご飯作っておこうかしら」
~~~~~
~~~
~
P「おはよう、律子?」
律子「……あ、おはようございますプロデューサー」ジュージュー
P「どうしたんだ、そんなに険しい顔して」
律子「目玉焼きを焼いているんですが、実はあんまり焼き加減に納得できなくて……」
P「なんだそんなことだったのか」
律子「そんなことではないですよ! 人に出す料理にそんな手抜きなんてできません!」
P「そ、そうか?」
律子「っと、あ……少し焼き過ぎた……」
P「そ、そんな風には見えないけど」
律子「もう一回作りなおさなきゃ……」
P「お、落ち着け律子?」
律子「落ち着いてもう一度作り直します、静かに待っていてください!」
P「ほら、一旦、な?」ナデナデ
律子「ふぇ!?」
P「作りなおすのも勿体無いからな、少し焼き加減がずれててもいいじゃないか」ナデナデ
律子「そうは言いますけれども……」
P「さぁ、食べよう食べよう、な?」ナデナデ
律子「な、むぅ……仕方ないですね」
~~~~~
~~~
~
「行ってきますね律子さん、プロデューサーさん」
P「仕事場まで近いけど、気をつけてな」
「はい~」
P「それと、あっちの方も頼むな?」ボソッ
「分かってますよ、ふふっ」
「それでは行ってきます」
バタン
律子「私が送ってもよかったんですがね……」
P「っ……ま、まぁ仕事場は近いし律子もまだ少し書類残っているだろ?」
律子「まぁ、それもそうですね」
P「ふぅ、危ない危ない……」ボソッ
律子「なにか言いました?」
P「いや、なんでもないよ」
律子「そうですか……? それじゃあ書類の続きをやりましょう」
P「さっさと終わらせないとな」
律子「って、あっ!?」
P「どうした!?」
律子「ペンのインクが切れかけだったの忘れてた……インクでないし、今日は不幸だわ……」
P「んっ、まぁまぁこっちの書類は一区切り着いたし、こっちのペンを貸すよ」
律子「……ありがとうございます」
P「区切りついたついでにペンのこともあるし、買い出しに行くつもりなんだけど律子はお昼は何か買ってあるか?」
律子「あっ、買ってないですね、適当にお願いしても?」
P「あぁ、大丈夫だ、それじゃあ一旦出かけるか」
律子「それじゃあ、お願いします」
~~~~~
~~~
~
律子「よしっ、これで一区切りついたわね!」
ガチャ
P「ただいまもどりました、っと、丁度区切りついたみたいかな?」
律子「時間もちょうどいいのでお昼にしましょうか」
P「丁度そのつもりだったから、とりあえずペンとお昼」
律子「ありがとうございます、ところでその袋はなんです?」
P「!? あぁ、いや、こっちの方でも足りない道具があってな~」
律子「……そうですか」
P「ま、まぁ、一先ず食べてしまおう!」
律子「そうですね、一区切りついてたものの、もう少し書類が残ってますし」
P「そうだよな、早く食べて終わらせよう!」
律子「……」
P「……」
~~~~~
~~~
~
P「おや、もうこんな時間か?」
律子「もうそろそろ皆の仕事が終わる時間ですね」
P「よしっ、こっちのはだいたい片付いたし、先に迎えに行って来る」
律子「私の方ももう少しで切りあげられるので終わったら迎えに行きますね?」
P「それだったら、切り上がったらメールしてくれ、何人かお願いするだろうし」
律子「分かりましたよ、気をつけてお迎えに行ってくださいね?」
P「分かってる、それじゃあお先に」
バタン
律子「……」
~~~
P「よし、後は迎えにいって、律子より先に着かなきゃな」
「おーい! プロデューサー!」
P「早かったじゃないか! メールは回ってきたか?」
「うん! 律子にはお世話になってるからね、早くお仕事抜けるために頑張ったんだよ!」
P「それじゃあ、他の何人かを集めて律子が帰ってくるまでに準備しよう!」
「分かったぞ!」
~~~
P「おっ、律子からのメールだ……よし、作戦通りバレてないな」
「それじゃあ、早く戻っちゃいましょう!」
「早くしないと律子の迎えが早く着いちゃうかもしれないわ」
P「そうだな! さて、急いで飾り付けるぞ!」
「おー!」
~~~
律子「ただいま戻りましたよ」
「ふふっ、ただいま戻りました~」
律子「あら、電気がついてないわ……ね?」
カチッ
パァン!!
「お誕生日おめでとう!」
律子「っ!」
P「お誕生日おめでとう、律子」
律子「ふふっ、ありがとうございますっ」
P「って、あら? あまり……驚かないんだな?」
律子「今日に限ってプロデューサーが余所余所しくなっていたら嫌でも気づいちゃいますよ!」
「えー、兄ちゃん! コレじゃあサプライズになって無いかもだよ!?」
P「そ、そうだったのか……」
律子「もー、やるからには私にばれないように徹底してくださいよ!」
P「ま、まぁまぁ、せっかくの誕生日なんだから説教は、な?」ナデナデ
律子「っ! もう、皆の前ですよ!?」
P「こうすると、律子はすぐ落ち着くからな」
「へぇ~、ふぅ~ん、そうなんだ律子……さん?」
律子「な、あっ、いや……それは」
P「まぁ、なにはともあれおめでとう律子」
「ちょっと! プロデューサー、前置き長いわよ!」
「早く祝いたい人も多いですから、ね?」
P「すまんすまん、それじゃあケーキも出してしまおう!」
「わーい!」
~~~~~
~~~
~
P「それで、どうだった?」
律子「何がです?」
P「皆からお祝いされた気分は、だよ」
律子「そりゃ嬉しかったですよ、ただ誰かさんがもう少しサプライズ上手だったら
もう少し嬉しさマシだったんですがね?」
P「ははっ……これは手厳しい評価だ」
律子「でも、皆からお祝いされるのは、ほんとうに嬉しかったです……」
P「そうか、それじゃあ、おまけにもう一つ」
律子「お昼の時のですか?」
P「……バレてたか、俺からのプレゼントだよ」
律子「バレバレでしたよ? でも、ありがとうございます」
P「中身を見てもいいんだぞ?」
律子「こういうのは、家に帰ってから開ける主義なんですよ」
P「ただ単にニヤケ顔を見られたくないからじゃなくて?」
律子「……なにかのお返しですか……?」
P「いやいや」
律子「大体、プロデューサーはですね……~~」
P「まぁまぁ……~~」
おわり
以上でおわりです、ここまで読んでいただきありがとうございました!
律子誕生日おめでとう!
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