某月某日


大本営　執務室






陸奥「元帥、定期の書類が届いたわ」

元帥「………ああ、すまないね。一緒に眼鏡をとってもらえると、助かるんだが」

陸奥「もう………ちゃんと手元に置いておきなさいよ。仕事してたんじゃなかったの？」

元帥「こんな御大層な階級にいても、いや、だからこそ休みたくなる時があるのさ」

陸奥「要するに、サボってたって事ね」

元帥「その言い方は人聞きが悪いな。休憩、と言ってくれないと」

陸奥「まったく………はい、さっさとこの報告書くらいは目を通してね」

元帥「君は相変わらず厳しいね。君を秘書官に選んだ、あの日からそのままだ………さて………」

陸奥「あなたはこんな地位にいるくせに暢気すぎるのよ。ま、その分部下の皆々様には慕われてるようだけど………」

元帥「………そうだね。が、部下にもいろいろというか………」

陸奥「はい？」

元帥「この二綴りを、今すぐ君の自慢の主砲で消し炭にしてくれんかね」

陸奥「 ………………嗚呼、『また』………ですか？」

元帥「ここまで小説か何かの一文だと思いたい報告書もそうそう無い。あの二人だけで、私の胃薬の処方量がどれだけ増えたか計算してみようかね？」

陸奥「やめた方がいいんじゃないかしら？それの結果もう一袋増えても知らないわよ？」

元帥「元教え子故によくわかる。主席の子より印象深い。負の面というのはなかなか忘れ得ぬものだね」

陸奥「全部が負の面で構成されてる十面サイコロみたいなものでしょう」

元帥「間違いない。各地に点在する提督たち、そのすべての報告書をこの狭い机に並べ立ててもこいつらはすぐに見つけられる」



報告書　　　提出者：単冠湾泊地提督　秘書艦：重雷装巡洋艦　木曾

報告書　　　提出者：宿毛湾泊地提督　秘書艦：航空巡洋艦　鈴谷



元帥「………あの、問題児共………」

単冠湾泊地　執務室






単冠湾提督（以下、単冠）「………なあ、この書類の山は一体いつになったら俺の眼前から消え失せてくれるんだ？」

木曾「お前がそのペンをもっと早く動かせば早くなるんじゃないのか？」

単冠「いや、それは俺も重々理解してるし、自分としてはこれが限界速度だと思うんだよ。ただ、気のせいか？」

木曾「何がだ」

単冠「減るどころか刻一刻と書類の束が厚みを増してるんですがそれは」

木曾「俺が追加の未処理の書類置いてるからな」

単冠「………普通に無間地獄じゃねえか！！嫌だわこんな永劫回帰！！」

木曾「言っておくが、秘書艦の権限で処理できるものは全部俺がやってるんだ。お前のところに行ってるのは、提督権限が必要なものだけなんだぞ」

単冠「それでこれか！？この泊地は一体いつからブラック企業に堕ちたんだよ！！」

木曾「あー、それについては大丈夫だ。書類の数が一時的に超新星爆発起こしてるだけで、別段他の艦娘に影響はない。いつも通りのぐーたらだ」

単冠「なんでこんなに書類が増えたのか、そこんとこ詳しく」

木曾「単純に時期的なものと、新装備の開発やらなんやらでその手続きや申請が工廠組から大量に上がってきてるってのと、新しく侵攻が決定した海域の情報その他もろもろ。それに加えていつもの資源関係や予算関係、編成や休暇の申請その計画なんかもあるからな」

単冠「………頭痛が酷すぎて、脳みそが頭割ってサザエさんダンスしそうだ。煙草くらい吸わせてくれ頼むから」

木曾「書類に焦げ跡だの灰だの付けなければ構わないさ。それに、そろそろ認印地獄が一時休みになるぞ」

単冠「………どうやらそのようだな。丁度、さっきの二つ目の案件の書類の山にぶち当たったよ。えっと、何々………？」

木曾「シュレッダー、ここに置いておくな」

単冠「………サンキュ。これは大量の燃えるゴミが出るな」

木曾「だろうな。提出者でわかった」

単冠「『メガソニック砲の設計開発計画』………バリ助、あいつガンダムＸ観返したろ。できるか阿呆、裁断。で、『超ド級ドリル戦艦建造計画と申請』………アカッシーの奴、ゲームは少し選ばせないとな。その妄想ごと裁断」

木曾「その他にも、『12.7ｍｍ 50連装機銃の設計』とか『四足歩行防空兵器の開発申請』とかも来てるな」

単冠「全部裁断じゃボケ。あの二人、徹夜のしすぎでそろそろ真面目に思考に異常きたしたんじゃないのか？」

木曾「残念ながら、平時と大差ない」

単冠「ですよねー………」

.





無線＜ｳｪｲｱﾝｶｱｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ






単冠「あ？誰だ………っと、隼鷹か。はい、もすもす？」

隼鷹『あ、提督？こちら第一艦隊隼鷹。作戦しゅーりょー。被害は軽微、具体的にはあたしが小破に曙が中破。あと敷波が掠り傷だねー。なのでこれより帰投して、艦隊所属艦娘の慰安に努めたいと思いまーす』

単冠「おうこら、それはつまりただ酒が飲みたいだけじゃねえか。まだ日が燦々と照ってるんだぞ」

隼鷹『えー』

単冠「俺も混ぜろ」

隼鷹『やりぃ！！じゃ、速攻で帰っ

木曾「その書類の大山脈を片付けてからにしろこのアル中共。終わらないうちに一滴でも飲んでみろ、また日向に頼んで『瑞雲の刑』だ」


単冠「すみませんでしたマジで」
隼鷹『勘弁してください本当に』


木曾「………隼鷹以下第一艦隊は早々に帰投して、補給と入渠だ。それと、提督は書類を切り崩す仕事に戻ってくれ頼むから。喋りながらだが、こっちもいっぱいいっぱいなんだよ」

単冠「へいへい。んな訳だ、第一艦隊は警戒を怠らず無事に帰投しろよー」

隼鷹『へいへいへーい。んじゃー、すぐ帰るねー。お風呂、準備ヨロシクー』

無線＜ﾂｳｼﾝｶﾞ ﾛｸﾞｱｳﾄﾀﾞ

単冠「さ、んじゃあ早く終わらせてアルコールの海にダイブしますか」

木曾「この間みたいな有言実行は勘弁してほしいがな」

単冠「酔って酒樽ダイブからの汚い犬神家とか、こっちから二度と願い下げだっての」

ｺﾝｺﾝｯ

単冠「あ？誰だ？」

木曾「入っていいぞ」

ｶﾞﾁｬｯ

清霜「しれいかーん、木曾さーん。暇だよー」

単冠「清霜か。残念だが、俺と木曾はなかよしこよしに書類という最大の敵のゲージ削りの真っ最中だ」

木曾「適当に提督の棚からＤＶＤか漫画でも借りていったらどうだ？」

単冠「おい、何故さらっとお前が許可を出すし。別にいいけどよ」」

清霜「あ、じゃあウルトラマンある？清霜、久々に見たい！」

単冠「おう、もってけもってけ。おススメはゼアスとパワードだ」

木曾「………いや、別にいいが何故そのチョイスなんだ」

清霜「あれ？確かこの間８０のビデオなかったっけ」

単冠「だからなんで俺の棚の中身把握してるんだよ。あれは貸し出し中だ。見たければ黒潮に言って貸してもらえ」

木曾「ああ、確かこの間の一件で黒潮の奴が相当疲れて数日休んでたよな。その時か」

単冠「ああ。陽炎がロリコンに目覚めかけたあの事件な」

木曾「完全に開眼してた気もするがな。なお、被告人は『ロリコンではなく、ぬいコンだから』と供述してたが？」

単冠「どっちにしろレッツゴーケンペーだ馬鹿野郎」

清霜「じゃあゼアス借りていくねー。あと酒保にココアシガレット入荷したー？」

単冠「おう、してたしてた。食ったらちゃんと、ゼアスのごとく歯ぁ磨けよ」

清霜「りょーかい！じゃ、お仕事がんばってねー！」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

木曾「………前から思ってたが、お前の棚の中身はどうなってるんだ」

単冠「趣味の品が揃ってるだけだ」

木曾「趣味の品はいいが、貸す相手は選べ。この間、川内の奴が夕張にスターライトスコープだかの開発依頼してたぞ」

単冠「その件については、マジで着手される寸前でバリ助の奴取り押さえたからダイジョブ」

木曾「もう一名が引き継いでてもか？」

単冠「よし、さっさと書類終わらせるぞ。アカッシーに用事ができた」

木曾「やる気が出たならいいが、マジで早くしてくれ。俺ももう腱鞘炎になりそうだ」

.








元帥「単冠湾泊地提督。秘書艦は、重雷装巡洋艦・木曾………。そこまで多くない艦娘の配備状況なれど、その練度は驚嘆の一言。制圧した海域は多くないものの、少数精鋭で近海の深海棲艦を次々に………と、言えば聞こえはいいがね」

陸奥「あの艦隊全体の練度ではありえないレベルで、制圧した海域が少なすぎるのよね………その上、本営の発した大規模作戦への参加も極めて消極的」

元帥「大規模作戦には私から直接電報を送り続けてようやく参加する状態だからな。それでも強く言い切れんのは、結局奴が無駄な所で優秀だからな………奴が単冠湾泊地に着任後しばらくして、泊地近海での深海棲艦による被害報告は目を見張る勢いで激減した」

陸奥「専守防衛ってわけじゃないけど、『一定領域内に侵入した敵性勢力の迅速な排除』っていう一面では極めて尖ってるのよね。支配地域の防衛能力っていう点では相当なものだし」

元帥「その通り。結果、奴のことを詳しく知ってか知らずか、こんな呼び名が軍部や地域住民で生まれた――――――」



北の盾――――と

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宿毛湾泊地　　出撃ドック





宿毛湾泊地提督（以下、宿毛）「ん。それじゃあ、本日の作戦には司令船は同行しないけど皆いつものように気を付けていってくれ」

鈴谷「ていうか、普通に楽過ぎる遠征じゃん？この間の出撃より全然楽だし、司令船も私もいなくたってラクショーっしょ？」

宿毛「だね。それでも油断はしないように。何か質問は？」

那珂改二（以下、那珂）「はい！！はいはい！！」

宿毛「ん、那珂ちゃん。何かある？」

那珂「次！！次のライブはいつ！！？」

宿毛「あー、とりあえず日曜日だっけ。僕も楽しみにしておくから、しっかり遠征を頼むよ」

那珂「よーし！！那珂ちゃん、今日も頑張っちゃう！！提督も、ギターの手入れしっかりしておいてね！！」

宿毛「うん。じゃあ、いってらっしゃい。他のみんなも気を付けて」

叢雲「当然。それじゃ、行ってくるわね」

白露「今日も白露がいっちばーん！！」

那珂「あ！！センターは譲らないんだからね！！」



宿毛「ふう、これで今日の出撃予定は全部か」

鈴谷「よし。よしよしよーし。じゃあさ提督ぅ、次の予定は？」

宿毛「ギターの練習でもしｒｙ」

鈴谷「ちょーっと待とうか」

宿毛「………やっぱダメ？」

鈴谷「だから！！鈴谷に事務仕事やらせないでってば！！ほんとならイッチバン大っ嫌いな仕事なんだよ！？」

宿毛「秘書艦のセリフじゃないのは気のせいかな」

鈴谷「秘書艦だからって事務仕事得意な理由にはならないってば！！今日の分、半分はもう終わらせたからあとは提督の分！！鈴谷はこれから艤装のメンテがあるの！！」

宿毛「それでも半分速攻で終わらせてるんだ」

鈴谷「そりゃあ、どっかの誰かさんが隙あればギター弾いてのんびりしてるから嫌でも慣れはしますよーだ」

宿毛「それはいいことだ」

鈴谷「ちょい待ち。それは提督が積極的に事務仕事を終わらせるようにしてくれればいらない苦労なんですけどー？」

熊野「あ、鈴谷。提督。お疲れ様ですわ」

宿毛「やあ、熊野もお疲れ」

鈴谷「ちーっす、熊野………今まさに疲れてる最中なんですけどねー………」

熊野「瑞鶴さんと翔鶴さんが探されてましたわ。なんでも、艦載機妖精のことで………と。怒ってらっしゃいましたが」

宿毛「ちょっと遠出してギター弾いてくる」

鈴谷「確保だっての！！ここで逃がしたら、また単冠湾まで逃げて数日帰ってこないでしょーが！！まぁた何かしたんでしょ！！」

宿毛「いや、ちょっと妖精さんたちにＣＤ聞かせただけで………」

熊野「ああ………そういうことでしたの。お二人の烈風の妖精さんが、演習中に凄まじい音で音楽を鳴らしてたのは………」

鈴谷「また！？今度は何聞かせたのさ！！」

宿毛「いやー、ちょっと北欧ヘビメタを………」

鈴谷「そうやって戦闘中に音楽鳴らしながらヒャッハーする妖精さん量産しないでってば。この間、鈴谷の艦載機もハードロック鳴らしながら出撃してたんだよ！？」

宿毛「隠密行動じゃなければ、士気の高揚にも………」

熊野「士気高揚とは、戦闘中に過激な歌詞を叫びながら狂戦士化することですの？」

宿毛「いや、おとなしい曲も聞かせてるよ？」

鈴谷「選曲が極端すぎるんだってば。ボソボソとかごめかごめを呟くみたいに歌いながら淡々と戦闘こなす妖精さん、めっちゃ怖いんだよ？」

熊野「北方の棲姫が怯えて逃げてましたわね。そのあと、保護者っぽいのが出てきて大被害出ましたけど」

宿毛「予想外だった」

鈴谷「だったらその要素を増やさないで！！」

宿毛「文化を知った深海側が戦意を失うかもよ？」

鈴谷「はいはいヤックデカルチャー乙。あー………こういう時、単冠湾の木曾さんが入れば………」

宿毛「あの子はあの子で、単冠の奴で手いっぱいなんじゃない？」

鈴谷「わー、なんだろ。嫌すぎる共感で泣けてくるんですけど」

熊野「やはりクラシックが一番では？」

鈴谷「だから艤装にスピーカー仕込まないでって！！あーもう！！昔は鈴谷が熊野の止め役とかありえなかったのに！！」

宿毛「大変だなぁ、鈴谷は」

鈴谷「どの口が言うかぁ！！」

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ………

朝潮「司令官！お疲れ様です！」

宿毛「ああ、朝潮。お疲れ様。どうしたの？」

朝潮「はい。先ほど、遠征任務中の磯風から入電がありました。読み上げます」

宿毛「うん、よろしく」




朝潮「『遠征先ニテ新鮮ナ食材入手セリ。帰投ヲ待タレヨ』、です」




宿毛「鈴谷。熊野。名取に連絡して、待機中の艦娘で臨時艦隊を編成。帰投する磯風を迎撃するように」

鈴谷「あああぁぁぁぁぁぁ、もぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！なんで！？なんで鈴谷はフツーに休めないの！？」

熊野「すぐに魚雷を装填してまいりますわ」

宿毛「頼むよ。これは、非常に重要な………そう、糧食の汚染による泊地の健康被害を防ぐための作戦だ。必ず成功させるように」

鈴谷「緊急連絡！！龍驤さん！？すぐに艦載機出して！！いいから！！」

熊野「朝潮さん、すぐに出ますわ。準備をお願いします」

朝潮「了解しました！！」






宿毛「うん………今日も、宿毛湾は平和で何よりだ」

鈴谷「だから！！その手のギターしまって仕事してってばぁ！！」

.





元帥「宿毛湾泊地提督。秘書艦は、航空巡洋艦・鈴谷。規模としてはそこまでではないが多彩な艦娘が揃っており、練度も相当な物。以前行われた大規模作戦においての戦果も非常に上々で、独自に編成した軍楽隊は地元住民からの支持も厚い………まあ、綺麗に聞こえるなぁ」

陸奥「問題なのは、その独自の気質を持った艦隊なのよねぇ。提督の影響で」

元帥「作戦中に、大音量の音楽を鳴らしながら戦闘を行うわ、挙句歌いだすわ、司令船で提督自身が生演奏開始するわ………音楽が世界を繋ぐ、というのは聞こえがいいが………」

陸奥「そのためだけに艤装の勝手な改造までするからねぇ」

元帥「………君の姉も、随分染まってたね」

陸奥「………ええ。マーチを流しながら腕組みとかやめてほしいのだけど」

元帥「その上………これは単冠の奴もだが。時折泊地を数日にわたって空ける放浪癖までもっておる」

陸奥「けど、周りの評判はいいのよねぇ。提督さん自身が温和で人当たりいいからでしょうけど」

元帥「そのくせ、艦隊の傾向は真逆で極めて戦闘向けで侵攻能力に優れておる。制圧した海域の数や展開能力からついたあだ名が………」




四国の槍―――――と

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ここからは、シリアル展開などがない限りは短編がポコポコ沸く感じで投下します。
なお、その時に登場した艦娘たちはTIPSとして紹介されます



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―――――　TIPS　―――――


【単冠湾泊地提督】
名の通り、単冠湾泊地の提督。酒と煙草と特撮とアニメとゲームが大好き。無駄に偏った方面で知識が豊富。
艦娘たちに特撮やアニメ、ゲームを勧めるのは好き……が、基本的にそのチョイスが独特。
好きな特撮は真・仮面ライダー　～序章～ その他もろもろ


【重雷装巡洋艦　木曾　改二】
単冠湾泊地の秘書艦。着任してからしばらくして、割と早期に初期艦の電から秘書艦の職を譲り受け、現在に至るまでほぼ固定になっている。
提督の手綱を一番うまく握ってるので、ぶっちゃけ単冠湾泊地の安全装置。昔はもっと暴れん坊だったのにいつの間にこんな落ち着いて、と球磨と多摩にしみじみ言われる。
好きな特撮は仮面ライダーＷ


【軽空母　隼鷹　改二】
提督の飲み仲間であり、主力空母の一人。ヒャッハー。
練度自体は非常に高く、実はそれなりに指揮能力もあるのだがどうしても酒から離れらない困った子。出撃前には必ずボディチェックで酒を没収される。が、大概隠し持ってる。
特撮も好きだが、隠れてこっそり少女漫画を集めてるのは機密事項。
好きな特撮はウルトラマンネクサス




【宿毛湾泊地提督】
名の通り、宿毛湾泊地の提督。音楽を愛し、その愛はジャンルや年代、その他一切を問わない。
艦娘だけでなく妖精たちにも音楽を布教した結果、某可変戦闘機アニメ的に多くの艦娘・妖精が音楽を流しながら戦闘するという謎の状況を発生させた。本人は大満足。
好きな音楽は全て


【航空巡洋艦　鈴谷　改】
宿毛湾泊地の秘書官。初代秘書官の叢雲から秘書官任務を譲り受けた時は歓喜していたが、その苦労に最近グロッキー気味。
もともと事務仕事は得意ではなかったが、音楽に傾倒しすぎてふらふらしている提督をサポートしているうちに熊野が驚愕する程の事務能力を得てしまった。
戦闘中はその鬱憤を晴らすかのごとく超好戦的で、宿毛湾で戦闘中の彼女に逆らえる艦娘はいない。
好きな音楽はメタル


【航空巡洋艦　熊野　改】
鈴谷の姉妹艦、兼、提督の音楽仲間。
コンビニスイーツの帝王。現在では鈴谷ですらドン引くほどのコンビニ通に成長。
元がお嬢様だからか音楽はクラシックを好むと言っているものの、普通に聞いてるのはパンクかヘビメタ。出撃中、艤装に仕込んだスピーカーとは別にイヤホンで聞きながら戦ってる。ナイショ。
好きな音楽はパンク

【秘書艦の趣味】



Side：単冠湾



単冠「真・仮面ライダー～序章～を電に見せてみるテストをしたい」

木曾「やめろ。マジでやめろ。あいつだんだん性格擦れてきてるんじゃないかって不安なんだから」

単冠「まるゆにエルフェンリート見せる方がいいか？」

木曾「そうかそうか。そんなに禁酒したいのか」

単冠「すみませんマジで許してください絶対やりませんから」

木曾「ったく………お前、どんだけアニメだの特撮だののＤＶＤ溜め込んでるんだよ。しかもＶＨＳどころかβテープまであるじゃないか」

単冠「馬鹿。ベータは素晴らしいぞ。デッキがいつお亡くなりになるか常に怯えてるが」

木曾「そこは方法考えろよ。まあ、いいが………」

単冠「………ん？『マジンパワーの艦娘への搭載、もしくはマジンガーＺの建造』………？バリ助の奴、まだ懲りてないと見える。ていうか趣味がﾋｭﾝﾋｭﾝ変わりすぎだろ」

木曾「まったくだ。呆れたものだな」

単冠「さて、次の書類………」




木曾「そこはマジンカイザーＳＫＬだろ」

単冠「んー、頼む。俺をツッコミに廻さないでくれるか？いやＳＫＬ好きだけど」

Side：宿毛湾



宿毛「最近はアニソンも随分豊作でいいねえ」

鈴谷「その動画サーフィンやめて仕事してくれませんかねー？」

宿毛「いやー、いい音楽があってこそ仕事のモチベーションも………」

鈴谷「そのモチベーションが全く仕事に生かされてない当たりお察しだってば」

宿毛「そんなことはないさ。これで十分充電してる」

鈴谷「じゃあ！！さっさとその充電を！！解放してくれないかな！！書類の山が見えないの、もー！！」

宿毛「鈴谷は厳しいなぁ。わかったわかった、じゃあ仕事といこうか。何から手を付けるか………」

鈴谷「………ちょっと、ＣＤかけてくる」

宿毛「うん。じゃあ、落ち着いて仕事ができるような曲を………」



Again we stalk the stage. At mach speed we engage………！！



The Killing Road / Ｍｅｇａｄｅａｔｈ




鈴谷「これで、よし」

宿毛「君はスラッシュメタルが心落ち着く曲と申すのか？」

【艦娘の技術力は世界一ぃ！！】



Side：単冠湾



夕張「さあ提督！！この超発明をご覧あれ！！これを艦隊に配備すれば………！！」

単冠「確保ぉ！！！」

ｶﾞｼｯ

木曾「大人しくしろ、この変態技術者！！」

夕張「なんで！！なんでですか！！今回はアニメとか関係なくオリジナルで………！！」

単冠「黙らっしゃい！！どういう発想をしたら列車砲を艦娘の艤装に改造しようなんて変態発想が出てくるんだよ！！」

夕張「いいじゃないですか、ドーラ！！ロマンですよロマン！！」

木曾「ロマンを現実に持ち込むんじゃない！！」

単冠「おう、マジンカイザーＳＫＬならとかいってた奴のセリフじゃないぞ」

夕張「え！？ＳＫＬ作っていいんですか！？」

単冠「やらせねえよ！？そして作れんのかよ！！」

夕張「艦娘の技術力は世界一ぃ！！」

ﾊﾞﾀﾝｯ

明石「その通りぃ！！」

単冠「アカッシーは帰れ！」

明石「その命令は聞けません！！新発明は夕張さんだけじゃありません！！私のグスタフも………」

単冠「だからうるせえっての！！ええい、もうバリ助もアカッシーも手に負えん！！先生、お願いします！！」

木曾「あー、あとよろしく」



日向「まぁ、そうなるな」



夕張「」

明石「」



日向「さあ、瑞雲だ………」ｽﾞｲｽﾞｲｽﾞｲｽﾞｲ･････


夕張「い、いやぁ！！瑞雲の刑はいやぁ！！！」

明石「や、やぁ！！やめてええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！」



単冠「相変わらずえげつないな………瑞雲の刑」

木曾「割と良い子には見せられない図になってるな」



刑の内容はご想像にお任せします

―――――　TIPS　―――――


【軽巡洋艦　夕張】
通称「バリ助」。単冠湾泊地所属の軽巡洋艦で、マッドサイエンティスト1号。そして五月雨ｐｒｐｒガチ勢。
アニメや特撮からヒントを得ては得体のしれない発明を続ける日々。明石と共同で何かやらかすと大体資材が大破する。そしてそのたびに日向に折檻される。様式美。
好きなアニメはガオガイガー


【工作艦　明石】
通称「アカッシー」。単冠湾泊地所属の工作艦で、マッドサイエンティスト2号。
発明品のタチの悪さはバリ助以上、とは提督の談。目を離すと本気で艦娘を仮面ライダーにでもしかねない。考え付いたら即工具を手に取る、欲望に忠実な変態技術者。
好きなアニメはゲッター。特に新


【航空戦艦　日向】
単冠湾泊地所属の航空戦艦。最初期の戦艦にして主力戦艦、そして折檻担当。
瑞雲をこよなく愛する淑女。一度勝手に装備を変更して、瑞雲ガン積みでＭＶＰとかいう謎の現象を起こしたりした。同行した艦娘が何も語らないので真実は闇の中。
瑞雲が主役のアニメか特撮ができないかと待っている

【戦果あればすべてよし】



Side：宿毛



鈴谷「そっち！！駆逐2隻、いったよ！！」

那珂「りょーかい！！那珂ちゃんにおっまかせー！！」

舞風「よーし！！じゃあ片方もらうね！！踊っちゃうよ―！！」



宿毛『よしよし、順調なようだね』

鈴谷「ん。まー、ラクショーでしょ？もう慣れたもんですしー」

宿毛『頼もしいね。ただ、油断はしないように』」

鈴谷「わかってますよーだ。………ていうか、さ………」



金剛「ロックンロォォォォォォォォォォォォォル！！！」ｼﾞｬｶｼﾞｬｶｼﾞｬｶ

霧島「最高のミュージックです！！お姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」ｷﾞｬｧｧｧｧｧﾝ

舞風「ほーら！！ワンツー、ワンツー！！」ﾁｬｰﾗﾗﾗﾗｰ

飛龍「多聞丸！！見ててね！！！」ﾍﾞﾍﾞﾝｯﾀﾗﾗﾗﾗﾗ

那珂「応援、ありがとー！！」ｺｲﾉﾄｩｰﾌｫｰｲﾚｰﾌﾞﾝｰ




鈴谷「………ロック2人にダンスミュージック、雅楽………？かな、が一人に持ち歌のアイドルソング………せめて流す音楽くらい統一くらいできないのかなー？」

宿毛『ははは、いいじゃないか。どんな音楽も等しく素晴らしい。みんなの個性だよ』

鈴谷「歌って踊ってしながら沈められる敵艦には鈴谷も若干同情したくなるっていうか………」

提督『戦果上げてるんだから、いいんじゃないかな』

鈴谷「………まあ、別にいいけど。じゃあ、鈴谷も行ってくるねー」ｶﾞﾁｬｯ



Now, one day I started telling everyone that ………！！



鈴谷「っしゃあ！！気合入ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」


宿毛『鈴谷、君も大概じゃないかな？』

―――――　TIPS　―――――


【軽巡洋艦　那珂　改二】
宿毛湾泊地所属の軽巡洋艦。説明の必要もない艦隊のアイドル。
歌って踊れて戦えるアイドルとして地元住民にも大人気。最近は各地に巡業も行ってるのでファンも増加中。那珂ちゃんのファンになります。
最近では普通に振付こなしながら戦ってる始末。それで戦果を挙げてるからもうどうしようもない。
好きな音楽はアイドルソング全般。ライバルの曲もみんな大好き愛してる


【駆逐艦　舞風】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。まいまいマジ天使。野分大好きダンスっ娘。
那珂と違ってアイドル願望はあまりなく、みんなで楽しく踊れればそれでよし。野分は若干無理やり引き込んだ。今では割と洗脳済み。
文字通り踊るような戦いは「う、美しい………ハッ」と大人気。那珂とは別枠ファン多数。
好きな音楽はクラブミュージックなど


【戦艦　金剛　改二】
宿毛湾泊地所属の高速戦艦。紅茶の国から来たデース娘。
ロックなバトルデースなどと叫びながら戦艦らしからぬ肉弾戦を始めたあたりで鈴谷から手遅れ認定された。中破して破損した主砲は鈍器です。駆逐イ級は鈍器です。重巡リ級はパイルドライバーで沈めるもの。
最近、徹甲弾パンチなるものを修得。実際はただのリバーブロー。
好きな音楽はハードロック


【戦艦　霧島　改二】
宿毛湾泊地所属の高速戦艦。自称頭脳派の脳筋ヒャッハー娘。
姉と共にハードロックに染められてから、姉と共にエレキギターを掻き鳴らし敵艦隊を肉弾戦で沈める毎日。正直砲撃戦より楽しそうとは熊野の談。
三式弾パンチなるものを修得して楽しそう。実際はただのオラオラ。
好きな音楽はハードロック


【正規空母　飛龍　改二】
宿毛湾泊地所属の正規空母。多聞丸と蒼龍LOVEガチ勢。
提督による音楽布教の結果、三味線を始め和の音楽に傾倒するようになってしまった。理由は「多聞丸が好きそうだから」。
最近熱い趣味は小説。それも書く方。一作書ききったら蒼龍と提督に読んでもらうつもり。
好きな音楽は和風の音楽全般

【不知火の憂鬱】



Side：単冠湾



不知火「かくまってください」ﾌｶﾌﾞｶ

単冠「執務室にきて早々にそれか、不知火よ」

木曾「大体想像はつくがな」

単冠「むしろ、不知火がここまで怯えて泣きついてくるとか原因なんか一つしかないな」

木曾「どうする？」

不知火「ぬ、ぬいー………………」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

単冠「ここで放り出せるほど俺は堕ちてないはず。木曾、奥の部屋に保護してやってくれ」

不知火「こ、このご恩は忘れません………」

木曾「ほら、こっちだ」

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ………………

ﾇｲｰ､ﾄﾞｺｰ?

不知火「ぬい！？」

木曾「早くしろ！あいつが来るぞ！」

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ………ｶﾞﾁｬｯ



陽炎「ぬいー、どこー？せっかくぬいに似合いそうなランドセル見つかったのにー」



単冠「おい、そこのロリコン型駆逐艦一番艦。ノックくらいしろ」

陽炎「ロリコンじゃないわよ、ぬいコンよ」

木曾「憲兵隊の仕事が増えることには変わりないだろ」

陽炎「合法よ合法。駆逐艦は最高だぜってとある提督も言ってたじゃない」

単冠「その発言者はガッツリ憲兵隊に拘束されてた気がするのは俺の気のせいか？」

陽炎「ところで、ぬい知らない？スクール水着もそろえたんだけど………」

木曾「知らん。非番だったはずだし、外にでも出たんじゃないのか？」

陽炎「むー、せっかくぬい分補給したかったのに」ﾜｷﾜｷ

単冠「その関節構造を無視した手の動きをやめなさい。わかったら早々に出なさい、シッシ」

陽炎「なによ、人を犬か何かみたいに」

単冠「淫獣だろうが」

陽炎「あーもー。じゃあ、ぬい探してくるから。じゃねー」

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ･･･････

単冠「………どうしてあんな淫獣化したのか」

木曾「真面目に黒潮の心労が忍ばれるな」

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　陽炎】
単冠湾泊地所属、陽炎型一番艦　　　　　　　　　　　　　　もとい淫獣。
ある事件が原因で、ロリコンならぬ「ぬいコン」を発症、不知火を偏愛する淫獣に。
それ以外に関してはおおむね優秀。むしろ駆逐艦の中では割と優秀な成績を残しているので、いざ出撃となると主力に据えられることが多い。
好きなゲームははじめてのおるすばん


【駆逐艦　不知火】
単冠湾泊地所属の陽炎型二番艦。被捕食者。陽炎の獲物。ぬいーん。
ある事件のあと、陽炎に執拗に狙われて日々貞操の危機を感じている。
最近では戦艦並の眼光改め、チワワの瞳をして周りにSOSを出す日々。戦闘中はその憂さを晴らすかのように暴れてる。そして陽炎におわれる。無限ループ。
好きなゲームはどうぶつの森

【飛龍先生の苦悩】



Side：宿毛湾



飛龍「ネタが詰まった」

鈴谷「何突然………あ、そうか。小説書いてるんだっけ？」

飛龍「そうなんだけど………いーい感じに詰まっちゃって」

宿毛「あー、だったら取材とか行ってみたら？飛龍、そろそろ非番だったよね？それに今はそこまで出撃予定も詰まってないし」

飛龍「取材ですか？」

宿毛「うん。鈴谷、どうかな」

鈴谷「んー、いいんじゃない？そこまで大規模な作戦もないし、むしろかなり穴が開いてる状態だから待機が続いてる子も多いし」

宿毛「だ、そうだ。行きたいなら一言言ってくれれば、全然許可出すよ？」

飛龍「ありがとうございます。じゃあ………ちょっと二日三日、単冠湾泊地に行ってこようかなっと」

鈴谷「………へ？なんで単冠湾？」

宿毛「あいつらに何か用事でもあるのかい？」

飛龍「いえ、そういうわけじゃなくて」



飛龍「男になっちゃった秘書官に責められる艦隊司令官の描写について、オータムクラウド先生にアドバイスを」

鈴谷「自室待機命令ぃ！」

【泊地最強の生物ッ】



Side：単冠湾



単冠「深雪と電が遠征から帰ってきます」

木曾「そうか、もうそんな頃か」

夕張「………今度はどこで何をしでかしてくれたんでしょうかね、あの二人」

単冠「知らん。というか、その内容を上層部に提出できるレベルの内容にまとめるのが酷く疲れるんだよ」

木曾「また俺に丸投げとかやめろよ？」

単冠「たまにはそうしたくもなるさ………」

木曾「いつもじゃねえか」

明石「あ、そろそろ帰ってきたみたいですよ？」

隼鷹「………………」ｺｿｺｿ

木曾「はいそこ、逃げるな」

隼鷹「い、いいじゃないか！！あの二人に見つかるとまたお酒のことで………」

「お説教なのですね」

隼鷹「そうそう！！だか………ら………」



電「ただいま戻りましたのです。東京急行（弐）、終了なのです」

深雪「いやー、疲れたー！！ついでに敵空母機動部隊２つと輸送船団２つ、撃滅してきたぜー！」



夕張「」

木曾「………またずいぶんハッスルしたな」」

電「ちょっと敵との遭遇が多かったのです。今回はほぼ被害はありませんでしたが、航路の検討をした方がいいのではないかと思います」

単冠「うーい、了解。他の連中は？」

深雪「あー、基本的には無事なんだけど、朧が中破だから入渠いかせてやってくれね？」

木曾「もちろんだ。じゃあ、その前に補給を済ませて来い」

深雪「あ、それはもう済ませたぜー。この間、遠征帰還後はそのまま補給していいって言ってたじゃん？」

単冠「あー、そいやそうだったか。明細はあるか？」

電「はい、こちらなのです」

木曾「おう、確かに………ん？」

単冠「………弾薬の補給量多くね？てかこれ、駆逐艦だとすっからかんにでもなってなきゃこんな量は………」

深雪「ああ、そうそう。スッカラカンだったんだよ」

夕張「………それでさっきの【ついで】を？」

深雪「そうそう」



電「途中で弾が無くなったので、錨で全部沈めたのです。いやー、助けたかったのです」

深雪「キックでも割と沈められるもんなんだなー」


単冠「もうやだこの生物」






電「あ、隼鷹さんはお説教なのです」

隼鷹「」

――――――　TIPS　――――――



【駆逐艦　深雪】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。泊地最強の生物の一角。練度キャップが外れてる疑いあり。
電と衝突する→入渠→衝突→入渠の永劫回帰から、衝突しかける→回避→衝突しかける→回避のループを繰り返し続けた結果、いつの間にか無窮の武練を会得したような状態に。
空母だろうが戦艦だろうが、場合によっては鬼だの姫だのも単騎で沈める。昼戦で。
好きなアニメはスクライド


【駆逐艦　電】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。初代秘書艦で、泊地最強の生物の一角。練度キャップがｒｙ
上記の理由で深雪ともども無双の領域に。最近、若干性格がすれてきてるのではないかと木曾に心配されてる。日向とは違うベクトルでのお仕置き担当で、ご意見番的なポジション。
最近は砲雷撃戦より錨でダイレクトアタックの方が手っ取り早いとか思ってる。
好きなアニメはFate/Zero

【キリングクッキング】



Side：宿毛湾



磯風「私が料理ができないという風潮」

鈴谷「一理ある」

磯風「解せぬ」

宿毛「一切の矛盾なく解せる」

磯風「いや、私も最近は練習を積んでそれなりにできるようにはなっているのだぞ？」

鈴谷「鍋から原色の紫の煙吹き出しながら火災報知器フル稼働させるのは料理できるとは言わないんですけどー？」

磯風「む、むぅ………朝潮。何か擁護を………」

朝潮「………とても、独創的だと、思います」

鈴谷「めっちゃ気遣ってるじゃん。あの真面目な朝潮ちゃんが目を逸らしてるじゃん。これがアンサーだよ」

【キリングクッキング】



Side：宿毛湾



磯風「私が料理ができないという風潮」

鈴谷「一理ある」

磯風「解せぬ」

宿毛「一切の矛盾なく解せる」

磯風「いや、私も最近は練習を積んでそれなりにできるようにはなっているのだぞ？」

鈴谷「鍋から原色の紫の煙吹き出しながら火災報知器フル稼働させるのは料理できるとは言わないんですけどー？」

磯風「む、むぅ………朝潮。何か擁護を………」

朝潮「………とても、独創的だと、思います」

鈴谷「めっちゃ気遣ってるじゃん。あの真面目な朝潮ちゃんが目を逸らしてるじゃん。これがアンサーだよ」

磯風「し、しかしだな。一応、おにぎりくらいは………」

宿毛「手に取ったご飯と完成時点のご飯の体積が矛盾してるんだけどそれはどうなのかな。ついでに、おにぎりに普通使わない『硬度』ってステータスまで存在してるんだけど」

磯風「味方がいない」

ｺﾝｺﾝｯ　ﾁｮｯﾄｲｲｰ?

鈴谷「はいどぞー」

ｶﾞﾁｬｯ

叢雲「お邪魔するわよ」

鈴谷「叢雲じゃーん。どしたの？」



叢雲「厨房で異臭騒ぎが起こってるんだけど」



磯風「しまった、火をかけっぱなしだったか」

宿毛「鈴谷、即時ガスマスク着用で向かうよ」

鈴谷「………果てしなくこの場から逃げ出したい」

―――――　TIPS　―――――



【駆逐艦　磯風】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。キリングクッキングの達人。
若干自覚はあるものの受け入れ難い自身の料理を何とかしようと日々奮闘しているが、その結果食材を別位相の物質に変換してしまうという最早呪い染みた腕の持ち主。
味覚自体は狂っていないはずなのだが、自身の料理のせいか「食える」と「食えない」の境界だけはおかしくなっている。
好きなお菓子は芋羊羹


【駆逐艦　朝潮】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。みんなの模範、優等生な忠犬。
最初期のころは叢雲とともに提督の執務をサポートしていた優秀な子で、今でもそのわんこっぷりは健在。撫でられると一瞬でキラキラになる。
最近では執務のサポートは減ったものの、遠征部隊の予定管理などをやってたりするので欠かせない存在に。ペンギンのヌイグルミがないと寝れないのは内緒。
好きなお菓子はシュークリーム


【駆逐艦　叢雲】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。初代秘書艦。
何だかんだと、初期の初期から提督と一緒にいたせいもあってある意味一番理解者になってる。世話焼きというよりおかんポジを獲得しつつある。
鈴谷に任を譲ってからはずいぶん楽になったとか言ってるものの、逆に落ち着かなくなってたまに顔出しにきては世話焼いてる。鈴谷から真面目に感謝されてる。
好きなお菓子はたい焼き

書き溜め尽きたので今日はここで。

また時間があったら台所の黒いカサカサみたいに沸いて出ます

ちょっと更新しますお

【漫画は子供のバイブル】



Side：単冠湾



単冠「オールライダーとか、仮面ライダーが昭和平成関係なく大集結する映画あるじゃん？」

木曾「増えたよな。宇宙刑事とかメタルヒーローとかまで出たりするし」

単冠「でさ、仮面ライダーシン出るじゃん？」

木曾「あー、アレか。仮面ライダーの中になんか一人怪人が混ざってる的な絵面になるアレ」

単冠「めっちゃテンション上がるんだよ」

木曾「好きだもんな、シン」

単冠「もっとメイン的にメイン的に活躍すべきだと高らかに宣言する」

木曾「そこは割と諦めておけ。アクションシーンがあるだけでもいいとしろ」

単冠「納得いかねえ」

ｺﾝｺﾝｯ

単冠「はいさ、どなたー？」

ｶﾞﾁｬｯ

清霜「司令かーん。暇だよー。DVDか何か貸してー」

単冠「おう、なら久々にガンダムでも観るか？おススメはGセイバーだ」

木曾「だから、わざわざ何故そのチョイスなんだ貴様は」

清霜「あ、それ前に見たよ」

単冠「マジか。何かあったっけな………」

木曾「選んでる棚が完全にマイナー物品押し込めてあるエリアじゃねえか。確信犯だろお前」

単冠「関係ないけど、閃光のハサウェイ映像化をまだあきらめない」

木曾「先にクロスボーンだろ」

清霜「じゃあさ、漫画ない？最近、部屋にある奴全部読んじゃったんだー」

単冠「じゃあこれを読むがいい」

木曾「さらりとエアギア全巻出すんじゃねえよ………ん？清霜、ちょっとこい」

清霜「んー？なになにー？」

ﾜｼｬﾜｼｬ

清霜「んあー？」

単冠「木曾よ、陽炎に続いてお前も………」

木曾「違ぇよ。清霜、お前もう風呂入ったのか？」

単冠「あん？こんな時間にか？お前、今日出撃も遠征もなかったろ？」

清霜「うん。けど、最近ちょっと自主練してるんだー」

単冠「ほう、そりゃ感心。だが、演習場の使用形跡はないが………」

木曾「いや、道場の使用申請がよく出てるな。なんだ、格闘技でもやってるのか？」

清霜「うん！格闘技もやってもっともっと強くなったら、きっと戦艦になれると思って！！」

単冠（天使や）

木曾（無垢っていいな………）

単冠「で、何の格闘技やってるんだ？」

清霜「えっとね。先生もいないから、講座の動画とかで勉強してるんだけど………」

単冠「ふむ」








清霜「空手と、柔術と、ムエタイと、中国拳法！武器もちょっと！山突きとカウロイは修得したよ！次の目標はｒｙ」

単冠「よーし司令官、清霜が読んでる漫画当てちゃうぞー」

清霜「浦風ちゃんってプンチャック・シラットできそうだよね」

木曾「あれは広島弁じゃないから」

―――――　TIPS　―――――

【駆逐艦　清霜】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。泊地のマスコット的存在。
戦艦になることを夢見て、今日も努力の方向性が羅針盤のごとく狂ってても奮闘中。参考は特撮や漫画、アニメなど。
その性格から隠れがちだが、たいていのことはサラリとこなしてしまう、一種の天才肌。飽きっぽいのでほとんどがそこそこで終わってるが、突き詰めるとどこまでも伸びていくタイプ。良くも悪くも。
好きな漫画はその時々で変わる。現在は某史上最強の弟子

【タグ：ラブリーエンジェル満っちゃん】



Side：宿毛湾



満潮「わんわんお、わんわんお♪辛くなったらね　ほら　にゃんにゃんお♪～………………………………ふぅ」ｶﾁｯ

満潮「これで、収録は全部よし………ミックスは、明日でいいわね。これなら投稿予定日には間に合いそう」

満潮「前の動画で相当応援コメント貰っちゃったし、頑張らないと………いっそ、自分で作曲とか？」

満潮「………うーん。まだそこまでのことはできないし。しばらくは、歌うことだけに専念ね」

満潮「んー………何回も撮り直したから疲れちゃった。寝る前に、コメントの確認………」ｶﾁｶﾁ

満潮「あ、再生数また増えてる………ちょっとした遊びのつもりだったけど、なんか………嬉しい、かも」

満潮「やっぱり、もっと練習しないとダメね………今度の非番、いつだったかしら………日曜日だとカラオケの料金高いのよね」

満潮「かといって、寮の中じゃそうそう練習なんてできないし………その関係の本、もっと買った方がいいのかしら」

満潮「幸い、他に使うこともあんまりないしお給料で全然足りてるけど………あ、このマイク、性能よさそう。お気に入りして、あとでチェック………と」ｶﾁｶﾁ

満潮「………あー、やっぱりヘッドフォンとかも高い方がいいのかしら。自分でチェックしたつもりが、なんて嫌だし………これもチェックしておこっと」ｶﾁｶﾁ

満潮「さて、あとは………………………ん？」

満潮「『生放送希望』………？そっか、他の人達って結構生放送やってるのよね………」

満潮「………機材はあるけど、生放送かぁ………幻滅されたら辛いし、ちょっと怖いかも………」

満潮「けど、率直なアドバイスがリアルタイムで聞けるってのはありがたいわよね………ふむふむ、結構簡単そう………」

満潮「………やってみようかしら。そうなったら、コミュ名も考えないと………あんまり凝りすぎて痛い子になるのもいやだし………」

満潮「ん？………あ！この人、新曲あげたんだ！やば、チェックチェック！！」

満潮「………あー、やっぱこの人の曲、好きだなぁ………これ、今度歌ってみようかしら」

満潮「そうなったら、今度非番で一人になれるときは………」

.








執務室


宿毛「お、さっそくコメントついてる………ありがたいなぁ」

鈴谷「お、またニタニタ動画に新曲あげたの？」

宿毛「うん、やっぱり生の声が聴けるのはクリエイター側としてはとてもありがたいことだからね」

鈴谷「それはいいけど、お仕事もちゃんとしてよねー」

宿毛「あはは、わかったわかった………お、満っちゃんさん、また新しい動画あげたんだ。コメントコメント、と………」

―――――　TIPS　―――――

【駆逐艦　満潮】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。ツンツンツンデレツンなお年頃。
興味本位で始めた歌い手活動にのめり込んでしまい、現在は周りに内緒で歌の練習と収録活動に余念がない。いずれは自作の曲も作って歌ってみたいと思ってる。なお一部にはばれてる模様。
ハンドルネームは「満っちゃん」。初投稿の動画が異様に再生数が伸びてしまい、困惑と同時に新たな世界に目覚めた。クオリティの高い自作曲を投稿する人気P『すくもん』の大ファン。本人は意外と近くに。
最近欲しいものはコンデンサマイク

【お手軽テロ】



Side：単冠湾



単冠「いつ、どんな時でもキンキンに冷えたビールは美味い」

木曾「それには同意する。久しぶりにゆっくり飲めるな」

単冠「何か、つまみでも作ろうか？」

木曾「お、いいな。久しぶりに頼んでいいか？」

単冠「おうよ、じゃあこの間作った燻製ソーセージで何か一品………」

隼鷹「あ、じゃああたしも何かおねがい！」

単冠「しゃーねーな。お前はポン酒か。確か、酒盗がまだあったな………」

隼鷹「マジ！？ラッキー！」

清霜「ねーねー。しゅとーって何？」

木曾「あー、まあ塩辛みたいなものだ」

清霜「むー………お酒もよくわからないけど、おつまみってたまに変なのあるよね」

日向「まぁ、飲まない人間からすればそうなるな。個人的にはフグの一夜干しが好きだが」

単冠「あれは鉄板だろ。てか反則だ反則。あの食感と風味はテロに等しい」

木曾「俺は………燻製系が好きかな。香りもいいが、味が深くて素晴らしい」

隼鷹「いいねぇ。あたしはやっぱ塩辛系かなぁ。特に、味が濃い奴！スーパーとかで売ってるのは物足りなくてねー」

単冠「あー、地元漁協とかが作ってる奴食うとそうなるかもな。あれ何であんなに美味いんだろ………と、燻製ソーセージとスパイスマッシュポテト、いっちょあがり。ほれ、お前には酒盗」

木曾「お、ありがとう。このマッシュポテトがまたいいな」

清霜「うー、お酒飲まないとわからないよぉ」

単冠「じゃあ、おつまみ単品で食ってみるか？」

清霜「いいの！？」

単冠「むしろ、何をそんなに遠慮するんだ。ほれ、まずはこれだ」

清霜「んー？茹で卵？」

木曾「あ！馬鹿！！」

日向「流石にそれは………」





清霜「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！」





木曾「正座」

単冠「はい」

日向「まぁ、そうなるな」

隼鷹「バロットは流石のあたしもヒくわぁ………」









※検索は自己責任で

【その出会いは運命かも】



Side：宿毛湾



満潮「………どうしよう。やっぱり、自分で曲作ってみたい」

満潮「だけど、私にはまだその技量はない………」

満潮「けど、やっぱり………ううん、せめて『私が歌ってる曲が原曲』っていうのは欲しい………欲張りすぎよね」

満潮「作詞作曲やってて、なおかつボーカル探してる人………」

満潮「………『バンドメンバー募集　当方楽器経験なし　ボーカル希望』ほど甘い上に痛いものもないわね」

満潮「いや、一応ピアノはそれなりにできるしギターも………けど、やっぱボーカルポジだけ目当てってのは………ん？」










霞「どうしよ………曲はできてる、歌詞も大丈夫。けど、私歌なんて………オリジナル曲は憧れるけど、でもやっぱり………」


満潮（我、天が味方せり）

満潮「でさ、この部分なんだけど、1オクターブ上げた方がいいかな？」

霞「いいんじゃない？でもそうしたら、私の方もここを少し………」

満潮「あ、じゃあ私、ここもう少し………」

霞「え、ほんと？じゃあこっちの方も………」




宿毛「………うんうん。音楽は、いつの時代も絆をもたらす………」

鈴谷「あ、見つけた！！書類終わらせろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！」

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　霞】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。ツンツンツンツンツンデレツンなお年頃。
自分で歌うことはしないが、作詞作曲は大好き。けどボーカロイドだとイメージと違ってしまって悩んでいたところ、同志と巡り合い新たな道へ。
大体どんな曲でも作るが、趣味全開で作ると砂糖を吐くレベルのラブソングを連発する。たまに同人ゲームのBGMを担当したりしているので腕は割とある。
満潮と出会い、サークル参加も考え出した。
最近欲しいものは新しいキーボード

今日はこのくらいで。また思い付きの更新に来ますので

あいさーほいさー。やってきました不定期更新。
今日も少しだけ更新させていただきます。
カリカリ梅の在庫が底をつきそう

【たまにいるよね、こういう人】



Side：単冠湾



単冠「一度でいいから、巨大ロボに乗って口上あげてみたい。某シャイニングガチペドロリコンみたいに」

木曾「その言葉、絶対に夕張と明石に言うなよ？明日になったら工廠が機体の出撃ハンガーと化してても知らんぞ俺は」

単冠「わーすごい。まったくこれっぽっちも「ねーよｗｗｗ」って否定できねえ」

木曾「で、今日の仕事はあと資材管理関係の書類と、遠征報告書のファイリングと、本部への郵送準備だけだな」

単冠「だなー………遠征報告書はあがるまでまだ時間があるし、ぽっかり時間が空いちまうな」

木曾「この間までの修羅場が嘘みたいだな。まあ、こういう日があってもいい」

単冠「バリ助とアカッシーも今は大人しいし、特に問題はなさそうだ」

木曾「ああ、それと。書類としてあがってきてるわけじゃないが、清霜の奴から備品購入の要望が出てたぞ」

単冠「あ？何故に」

木曾「『自主練で使いたいから、道着一式お願い』だそうだ」

単冠「………バロットの一件という弱みがあるから、無碍にはできんな。了解、早めに買っておこう」

木曾「まあ、体を動かすのはいいことだ。艦娘とはいえ、近接格闘を覚えておいて損はないだろう」

単冠「軍刀持ってる奴が言うと説得力あるな。天龍龍田辺りも同意しそうだ」

木曾「ただ、清霜………あいつ、変に覚えがよすぎてな………この間ちょっと道場覗いてみたんだが、明らかに動きがどんどん良くなってるぞ。本当に完全独学か？あれ」

単冠「変に天才肌だからなぁ、あいつ………自覚してないだろうけど。第三の深雪・電になられたらびっくりだがな」

木曾「やめろ、マジであり得そうだ。最近あいつら本当に一発も撃たないで近接だけで海域制圧してくるんだぞ」

単冠「弾薬の消費、減ったよなぁ………嗚呼、着任したばかりの初々しい電はどこへ」

木曾「遥か彼方に吹っ飛んだろうよ」


ｺﾝｺﾝｯ


単冠「あいさーほいさー。どちらさま？」

ｶﾞﾁｬｯ

秋雲「やほー、提督ー。遠征報告書、あげてきたよー」

単冠「おお、秋雲………って、もうか？随分早くないか？」

秋雲「まあね。はい、じゃあ確かに提出したから、私は非番に入らせてもらいまーす」

単冠「おう、お疲れ。間宮でも行ってきたらどうだ？」

秋雲「んー、ちょっと時間がないから。じゃねー」

ﾊﾞﾀﾝｯ

木曾「………時間がない？非番だろ？何か、やり残しの仕事でもあるのか？」

単冠「………あー、わかった。そういえばそんな時期だったな」

木曾「何かあるのか？」

単冠「『駆逐艦　秋雲』にはなくても、『オータムクラウド』にはあるんだろうよ」

木曾「………ああ、そういえばそうだったな………」

単冠「若干クマができてたからな。追い込み中なんじゃねえの？」

木曾「………遠征報告を異様に早く仕上げてきたのは、そのためか………しかも急いでたくせに、誤字脱字含めて一切ミスがないぞこれ」

単冠「ミスると仕事増えるからな………自分の時間確保のためにブーストかかったんだろ」

木曾「それができるなら、なんで普段から………」

単冠「まあ、普段提出が遅いとかじゃないし………いるじゃん、普段ダラけてたりする癖に、自分の得のためなら普段からそうしろよってレベルで仕事の効率上がったりするやつ」

木曾「………そうだな」

単冠「やだ、こっち見ながら納得しないで木曾ちゃん」

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　秋雲】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。またの名を売れっ子同人作家『オータムクラウド先生』。
R18や健全、BLや百合、シリアスやギャグ、日常やバトル、その他ジャンルを問わず幅広く活躍する。正直艦娘としての任務が無ければ普通に漫画家になってるレベル。
漫画と小説という違いはあれど、宿毛湾の飛龍とはよく交流を持っていていろいろ話してる。艦娘としての能力ももちろん優秀で、特に追い込み時期になると時間確保のために修羅の様に仕事をこなす。
今執筆中の薄い本は媚薬快楽調教もの

【割とよくあって困る】



Side：宿毛湾



鈴谷「っだー！！仕事終わりぃ！！」

宿毛「今回のはハードだったね………」

鈴谷「うー、書類とにらめっこは嫌いなんだってばぁ………てーとくー、ココアいれてー」

宿毛「はいはい。今持ってくるから」

叢雲「私がいれてくるわ。司令官はコーヒーでいいの？」

宿毛「ありがとうね。角砂糖二つでお願い」

鈴谷「マジ叢雲がいてくれて助かったんだけどー………音楽かけていいー？」

宿毛「いいよ。今日はどのメタルバンドだい？」

鈴谷「ちょ、別にメタルしか聞かないわけじゃないし………」

ｺﾝｺﾝｯ　ｼﾂﾚｲｽﾙｿﾞ

宿毛「おや、この声は那智かい？どうぞ、入って」

ｶﾞﾁｬｯ

那智「ああ、よかった。仕事はひと段落ついたようだな」

羽黒「あの………館内放送、お願いできませんでしょうか」

鈴谷「へ？何々、どうしたの？」

羽黒「あ、えっと………落し物があって………」

宿毛「落し物？」

那智「これだ」ﾊﾟｻｯ

鈴谷「メモ帳………？」

那智「名前も書いてなかったのでな。中を見るのも気が引けるし、なにより支給品とは違うものだ。おそらく、私物だろうしな」

宿毛「あー、そういうことか。了解、じゃあちょっと放送を………」



ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ………　ﾊﾞﾝｯ




飛龍「提督！！落し物で、手帳届いてませんか！？こう、黒くて布張りの表紙の！！」

宿毛「あー、飛龍のだったのか」

那智「今丁度、私と羽黒で発見して届けたところだ」

飛龍「あ、ありがと！いやー、焦った焦った………」

羽黒「あの、こちらです。どうぞ」

飛龍「どうも！いやー、小説のネタ帳だから、どうしたものかと焦っちゃって………」

鈴谷「ほぉーう？それは是非、中身を拝見しておくべきでしたなぁ」ﾆﾔﾆﾔ

宿毛「こらこら。創作やってる人間にとって、ネタ帳を他人に見られるのはある種の公開処刑だよ」

那智「心当たりがあるのか？」

宿毛「………軍学校時代、単冠の奴に作詞ノートが見つかってね………」

鈴谷「あっ（察し）」

宿毛「仮面ライダーアマゾンみたいな奇声上げながら逃亡するあいつを、教官殿のバイクで追いかけまわしたのはいい思い出だよ」

羽黒「ば、バイクでですか！？」

宿毛「逃げ切られたけどね。あいつは昔から逃げに専念すると人外レベルで逃げ足が速い。というか、屋根の上をカサカサと四つん這いで高速移動されてどう追いかけろと」

飛龍「なにそれキモ怖い」

鈴谷（ああ、木曾さん苦労してそうだなぁ………）

宿毛「まあ、そのあと二人して大説教大会だったけどね………」

飛龍「あー、でも。私のこれ、見られても別に平気かも………」

那智「ほう？それはどういうことだ？」

宿毛「見られても恥ずかしいようなことはないってことかい？素晴らしいじゃないか」

飛龍「いやー、ほら。何かしらの合間に思いついた事書いてるんだけど………」

鈴谷「ふむふむ」




飛龍「こういうのって、その時自分は何を残そうとして書いたのか思い出せないようなの多くないですか？単語の走り書きが並んでるだけだったりして」

宿毛「暁の水平線の果てまで同意するよ」

飛龍「『ジョンの敗北により利権発生』とか、『宇宙的なヒゲ』とか、書いたときの私何思いついたんだろ………『例の蕎麦芽』とか、もう過去の自分がわからない」

―――――　TIPS　―――――


【重巡洋艦　那智　改二】
宿毛湾泊地所属の重巡洋艦。他の濃ゆい面子の中にあって安定した行動してくれる頼もしい人。
出撃時はもちろん、事務作業から隊の指揮、監督役まで何でもこなしてくれるので、誰が言ったか『困った時の那智えもん』。割かしストレスの流し方も心得てるので、鈴谷と違って熱暴走状態になることはほぼない。
面倒見がいいのであちらこちらから頼られて、最近は指導者としての喜びを見出しつつある。
好きな酒はウィスキー。晩酌は少人数で静かに


【重巡洋艦　羽黒】
宿毛湾泊地所属の重巡洋艦。天使。
もう少しで改二になれるのでみんなの力になろうと頑張ってる健気な子。任務以外でも、駆逐艦相手の座学などで教鞭をとることもある。
提督から音楽を布教されて以降、休みの日に部屋で優しいラブソングを聞きながら少女漫画を読むのが癒しの時間になってる。少しだけだがピアノができるので、たまに弾いてたり。そして駆逐艦が集まり合唱になったり。
好きな少女漫画はGet　Love!!～フィールドの王子様～

【突き詰めればなんだって武器】



Side：単冠湾



北方、某海域



木曾「砲雷撃戦、終了。旗艦木曾より全艦、被害状況と残弾を確認しろ」ｶﾞﾁｬｯ

隼鷹「いやー、あたしは大したことないけど、艦載機が結構被害あるねぇ。ギリギリだったよ」

夕張「小破、かなぁ。けど、新開発の装備も好調だし、久々の出撃でいいデータもとれたから満足満足」

電「余裕なのです」ｹﾛｯ

木曾「………約一名はもう言葉もないのでスルーするが、実際戦艦組に出撃を頼んでもよかったかもしれんな。少なくとも、若干予定より被害が大きい」

単冠『こちら司令船、単冠。木曾、夜戦はいけそうか？』

木曾「ああ。この様子なら平気だろう。一気に撃滅して、この海域を制圧する。もう日も暮れるしな」

単冠『了解。みんな、あと一息だ。気を抜かず頑張ってくれ。隼鷹、お前はひとまず回避に専念しろ』

隼鷹「りょうかーい………ちぇー。空母は夜出番ないからなぁ」

木曾「そう膨れるな。………どうせ、出番がないのは俺たちも一緒だ」

隼鷹「………あー」









夜戦



川内「日の光は要らない………この夜に、最強であるために………！！」ﾄﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

島風「島風には当たらないよ！だって、早いもん！！」ﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝﾋｭﾝ








木曾「………いつも通りだな」

隼鷹「あのさ………川内はまあ、いいとして………島風のスピードさぁ………」

夕張「確実にまた早くなってるよね………40ノットとはなんだったのか。あんな缶知らない。てかデータ頂戴マジで」

電「川内さんも川内さんで、格好はニンジャでもほとんど吸血鬼みたいなのです」ﾄﾞｸﾞｼｬｧ

単冠『話しながら淡々と錨で深海棲艦をカチ割ってるお前も大概だよ』

電「効率が良くて弾薬もいらないのでWIN-WINなのです」ｸﾞｼｬｯ

単冠『ほんと擦れたなぁ、お前………』



川内「ヒャッハァァァァァァァァァァァァァァ！！！そこ、そこ、そこぉ！！！」

島風「勝利っていうのは、走り抜けた後で振り返るものだよおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！」



木曾「うちの泊地で真っ当な艦娘らしい戦い方する奴がどんどん減っていく」

単冠『真面目に清霜を真っ当に育てねばと思った俺氏』

夕張「わー………あの二人が走り抜けたあと、艦載機も何も残ってなーい………」

―――――　TIPS　―――――


【軽巡洋艦　川内　改二】
単冠湾泊地所属の軽巡洋艦。ニンジャというか最早吸血鬼。夜の王。
夜戦が好きで好きで好き過ぎて、結果として夜戦時にステータスがバグ変動起こしてるんじゃないかというレベルの戦闘力を獲得した。
昼にはちょっと元気で夜戦夜戦うるさいだけの美少女ニンジャが、夜になるとヒャッハー吸血鬼のようになる姿はちょっとしたホラー。夜戦中は厨二的な口上をよく垂れ流してる。あとうるさい。でも可愛い。
今一番行ってみたいところは極夜のある国


【駆逐艦　島風】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。スピード厨、というか極めてしまった速度厨鬼。
明らかに本来艤装で出せる速度を突破して、板野サーカス染みた変態起動で日々活躍中。全速航行させればそれだけでキラがつくお手軽な子。ただし燃料はお察し。
同時に連装砲ちゃんももうなんかファンネル的な動きをして相手をとことん追いつめる、0079くらいに無双しそうな戦法が得意。
唯一ゆっくりするのは、艤装と連装砲ちゃんの手入れの時。プロはコンディション調整も怠らない。
今一番やってみたいのは地球一周タイムアタック。増槽付けてくれないか計画中

【ﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝ】



Side：宿毛湾



鈴谷「そんじゃー、出撃準備、整ったー？」

熊野「ええ。問題ありませんわ。いいCDも手に入りましたし」

霧島「艤装もギターも拳もいい調子です」ｷﾞｭｲｰﾝ

瑞鶴「オーケーオーケー。今日もしっかり空は確保するから任せておいて！」

イムヤ「スマホの防水、完璧！」

鈴谷「さー、どこからツッコミいれていこうかなー」

宿毛『あはは。鈴谷、あまり気にしすぎると大変だよ？』

鈴谷「正直ハゲそう」

宿毛『髪の話はやめないさい早急に』

イムヤ「宿毛湾って名前なんだし、毛が宿ってくれるんじゃない？」

宿毛『それなら宿毛湾周辺の育毛剤は全部撤去されてるはずなんだけどねぇあはははは』

鈴谷「まー、これ以上は無毛………じゃない、不毛だからストップで」

宿毛『鈴谷、泣くよ？』

鈴谷「たまには仕返し位させなさいっての」

霧島「今回も戦法としてはいつも通り、その上でミーティングでの案件を忘れずに、ですね」

熊野「この海域を獲れば、輸送船団も楽になりますわ。頑張っていきましょう」

イムヤ「とりあえず、敵艦隊を発見したら私が先制攻撃するから、鈴谷さん、熊野さん。連絡お願いしますね」

鈴谷「任せて。私と熊野の艦載機はみんな優秀なんだから」

宿毛『頼もしいね。じゃあ、司令船はいつも通りのポジションで同行するよ。決してみんな無理をしないように』

瑞鶴「まー、無いとは思うけど、最悪のパターンは敵に潜水艦がいた場合よね」

鈴谷「その場合はミーティング通り、プランR4で。いつも通り、ちゃっちゃとお仕事こなしてみんなでお風呂はいろ」

宿毛『それじゃあ、出撃ハッチ開くよ。………向こうも』

イムヤ「………あー、やっぱり向こうから出るんだ」

熊野「まあ、本人の強い希望ですから」

宿毛『それじゃあ、宿毛湾泊地第一艦隊、出撃！』

霧島「ミュージックスタート！ロックンロォォォォォォォォォォォォォル！！！！」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


鈴谷「さて、私たちは出たけど………あ、来たかな」

霧島「第七ハッチが、開きました！！」

瑞鶴「マジでこのためだけに増設って………しかも、あんな凝ったつくり………」

イムヤ「大体単冠湾泊地の提督さんのせいだってゴーヤが言ってた」

鈴谷「マジで木曾さんに連絡とろうかな………」

熊野「あ、出ましたわ！」




ﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝﾃﾞﾝﾄﾞﾝ………………

ゴゴゴゴゴゴゴ………

ﾃﾞｯﾃﾞﾃﾞｰ､ﾃﾞｯﾃﾞﾃﾞｰ………

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………




長門「戦艦長門！出撃するぞ！！」




鈴谷「あの腕組みしながらの登場、好きよねー………」

熊野「ヒーローの条件らしいですわ」

―――――　TIPS　―――――


【戦艦　長門】
宿毛湾泊地所属の戦艦。気合いを武器にヒーローらしく戦うことを信条とする漢女。
何かしらマーチなんかを流しつつ、勝手に技名考えてはそれを叫びながら戦ってるので酷く目立つ。そして真面目に強い。泊地近辺の市民、特に子供からの人気は相当な物。
普段は艦娘の寮の管理などを行う寮母に近い存在だが、いざ戦闘となると妙なこだわりから増設してもらった第七ハッチから腕組みしつつ登場するのがデフォ。
最近、艤装装着の際にいい変身ポーズがないか日々部屋の鏡の前で模索中。大本営の陸奥の悩みの種。
最近欲しいものは変身ベルト。自作も検討中

【潜水艦　伊１６８】
宿毛湾泊地所属の潜水艦。通称イムヤ、もしくはイムー。
どんな時でもスマホを手放さない、割と典型的な現代っ子。防水処理は完璧です。
パズドラやりながらでも敵の気配は見逃さない、ちゃんと仕事はできる子。最近タブレットも買って防水加工しようか検討中。
ゲーム音楽を聴きながら索敵してても普通に敵を見つけるその技術は謎。スマホ画面で魚雷の進行方向を電子操作できないかと思ってる。
最近はまってるゲームは刀●乱舞。割かし面食い、若干ショタ好き

本日の更新はこのくらいで。
また時間ができた時にこう、ニュルンっと這い出てきます。


ところで運営さん、北方迷彩水着の木曾のグラが無いんですがバグでしょうか？（真顔

おつー
やっぱあの出撃シーンは神だと思うわ。あ、オータムクラウド先生早く新刊ください

>>79　秋雲「ちょっと待ってねー。今、モデルにした数名にバレて逃げてるから」

というわけで、こんばんわ。ちょっとだけ更新したいと思います。
いまさらですが、登場する艦娘は趣味です。リクエストは………あれば、そして書けそうな子だったら受け付ける、かも？
まだもうちょっとノンアンケートでいきますが、そのうち。

【パンツ！パンツです！おっぱい！おっぱいです！】



Side：単冠湾







単冠「吹雪が出張から帰ってきます」





ｶﾞﾀﾀﾀﾀｯ



木曾「まさしく予想通りの反応だな」

不知火「」

睦月「」

夕張「約二名ここで固まってます」

単冠「割かし真面目に予想できた。特に不知火なんぞ天敵が二人になるわけだからな」

陽炎「あら？二人？」

日向「まあ、鏡を見ようか」

明石「………だからですか、鎮守府内の警報装置のレベルを引き上げろって命令は」

木曾「身内の艦娘が出張から帰ってくるのが警報装置のレベル引き上げの理由なんざ、ここくらいだろうな。心底頭が痛い」

睦月「うぅ………吹雪ちゃんと久しぶりに会えるのは嬉しいよ。嬉しいけどぉ………」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

隼鷹「マジかぁ………これは、また騒がしくなるねぇ」

単冠「だろうな。下手な宴会より騒がしい日々の再来だ」

清霜「吹雪ちゃん、久しぶりだね！！元気かなぁ」

秋雲（吹雪先生、またネタいただきます！！）

木曾「おう、そこのオータムクラウドはまず邪念を祓おうか」

秋雲「何故心を読まれるのか」

単冠「別件で遠征、もしくは出張に出てる黒潮や青葉や古鷹、その他数名も逐次帰還予定だ。―、騒がしくなるぞお前ら」

日向「ところで、吹雪の帰りの時間の予定は？」

.






単冠「ああ、それな




　　　　　　　　　　　　　　　　　　睦月、お前の背後だ」






.

ﾜｼｯ


睦月「にゃしぃ！？」

？？「あ～＾久しぶりの睦月ちゃんの胸部装甲、癒されるぅ～」ﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐ












木曾「清霜、やれ」








清霜「山突き！！カウ・ロイ！！烏牛擺頭！！朽木倒し！！」ﾄﾞｺﾞｫｯﾒｺｫｯﾒｷｮｯｽﾞﾄﾞﾝｯ






？？「ぎゃうん！！」

単冠「………出張の間に、全く変わってないようで涙が出るよ。吹雪」

吹雪「あいたたたた………もー、いきなり酷いですよー！！」

夕張「いやー、いきなり胸部装甲揉みまくるのも大概酷いと思うけど」

単冠「見ろ、バリ助が常識的な発言するくらい酷いんだぞ」

夕張「解せぬ」

吹雪「だって！！出張中、胸部装甲もパンツも堪能できなかったんですよ！！少しくらいご褒美あってもいいじゃないですか！！」ﾜｷﾜｷﾜｷﾜｷﾜｷﾜｷﾜｷﾜｷ

明石「ちょ、なんですかその指の動き！！根本的に関節構造無視してませんか！？」

隼鷹「うわぁ………淫獣スキルが上がってるよ………」

睦月「う、うぅ～。や、やっぱり揉まれたぁ………」ｳﾙｳﾙ

吹雪「うーん………睦月ちゃん、また0.05ｍｍほど成長したね。まさしく、日々精進とはこの事………」

木曾「なんだこの淫獣能力」

単冠「うちの泊地の二大淫獣の一角だからな………ぬいの陽炎、無差別の吹雪」

清霜「ね、ねえねえ。本当によかったの？あれ」

木曾「あー、心配するな。吹雪、しかも淫獣モードのあいつなら一切問題ないから許可したんだ。全部織り込み済みだよ。物理的にも、倫理的にも」

吹雪「もー！！さっきからみんなして、淫獣淫獣って！！私はただ、女の子のすべてを愛してるだけの博愛主義者です！！」

単冠「博愛主義という言葉はいつから性犯罪者の言い訳の常套句になったのか」

不知火「ぬ、ぬいぃ………」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

陽炎「ぬい、大丈夫？ほら、こっちにきなさい（ぬいぬいﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ）」ｸｲｸｲｸｲｸｲ

明石「わかってるとは思いますが、念のため。露骨すぎる罠ですよ、不知火さん」

夕張「あと、その中指と薬指を揃えてリズミカルに動かす動きは極めてアウトです」

隼鷹「第一、なぜ早々に揉むのが駆逐艦の胸部装甲なのかねぇ。日向とかいるだろうに」

日向「隼鷹、さらりと自分を候補から除外するんじゃない」

吹雪「偉い人は言いました。『あのね、大きさじゃないんだよ』と。胸部装甲然り、パンツしかり、十人十色の魅力があるのです………そぉい！！」ﾋﾟﾗｯ

不知火「ぬいぃ！？」

吹雪「スパッツの中からでもわかりますよ………不知火さんのお気に入りの猫のワンポイント入りのパンツ！！」

陽炎「戦争をしようか、吹雪」

単冠「………もう収拾つかんな」

木曾「やるか」

単冠「おう。鎮圧部隊、　　　　　　　　　　　　　　go ahead」









電「」ｼｬｯ

深雪「」ｼｬｯ

島風「」ｼｬｯ




ドーン………………………………










※なお、夜戦吸血ニンジャは寝てます

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　吹雪　改二】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。単冠湾泊地二大淫獣の一角、無差別の吹雪。淫獣ブッキー。
艦種・成長度合いその他一切を問わず、女の子のすべてを愛し、胸部装甲もパンツも全て愛でる災害のごとき淫獣。無駄に、というか異様に練度が高すぎて制圧が難点なところも、ある意味陽炎を凌駕する脅威となっている。
作戦遂行中は比較的真面目なのだが、その寄生獣レベルの指の動きで胸部装甲の極微量の成長からパンツの柄、感度や性感帯まで正確無比に把握する淑女。それさえなければ………とは各鎮守府・泊地・基地で彼女を知る者の共通認識。
最近のマイブームは女児ぱんつ。これも原点回帰と言い張るが………


【駆逐艦　睦月　改二】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。淫獣ブッキー最大の被害者。
改二になって前よりも戦えるようになったことに喜びを覚えている半面、吹雪からの成長チェック（意味深）が激しくなってしまったことに危機感を覚えてる。主に貞操方面の。
宿毛に所属してる夕立ともよく連絡を取り合っていて、非番の時に吹雪・夕立と遊ぶことと、如月とのんびり過ごすことが最大の楽しみ。
実はこっそり仮面ライダーのDVDを見ながら決めポーズを練習し、自分のポーズを模索中。
好きな仮面ライダーは龍騎。「え？レンゲルじゃないの？」はもう聞き飽きた

【～拳とつければ何でもそれっぽいという風潮】



Side：宿毛湾



最上「航空巡洋艦最上、岩川基地への出張から帰還しました」

宿毛「ああ、お疲れ様。報告書類はすでに届いてる、今日はゆっくり休んでくれ」

鈴谷「もがみん、お疲れー。今回はずいぶん長かったね」

最上「うん、今回は例の件の打ちあわせも含めて、向こう側と、『あちら』とのすり合わせが多かったからね。けど、これでも結構早く終わった方なんだよ？」

宿毛「最近、最上に交渉をやらせてばっかりで申し訳ないね。何か、休暇とか褒章とかの希望はあるかい？」

鈴谷「普段だったらズルイー！！ていうところだけど、もがみんそれだけ働いてるもんね」

最上「あ、じゃあ今度数日、単冠湾泊地にいってもいいですか？」

鈴谷「　ま　た　単　冠　湾　か　」

宿毛「大人気だね………あそことの関わり、強固になりすぎじゃないかな」

最上「久しぶりに、日向さんと特訓がしたくて」

鈴谷「………あれか」

宿毛「わかった。じゃあ、日程を見ておくよ。こっちからのお土産もお願いしていいかな？」

最上「もちろんです。彼方の提督、アレ好きですもんね」

鈴谷「あの塩辛満載のクーラーボックス、始めてみた時腰抜かしたんですけど」


ｺﾝｺﾝｯｶﾞﾁｬｯ


熊野「失礼します！！あ、もがみん！！」

最上「やあ、熊野。久しぶり」

鈴谷「どしたの？そんなに慌てて」

熊野「い、いえ！！書類を届けに来たんですが、廊下で………！」






スズメバチ＜　ﾌﾞｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩｩﾝｗｗｗｗｗｗ






鈴谷「ぎゃああああああああああああああ！？」

熊野「す、すみません！！閉めるべきでした！！！」

鈴谷「何アレ！！何アレ！！デカ！！キモ！！こわ！！」

宿毛「うわー………最近増えたなぁ。てか、もう殺人蜂レベルのサイズだよねこれ」


スズメバチ＜　ﾖﾛｼｸﾆｷｰwwwwwwwwwwww


鈴谷「こっち来たあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？」

熊野「と、とにかく………！！」










最上「　　　　　　　瑞　　　雲　　　拳　　　　　　！！」




.

ﾍﾞｼｨ


スズメバチ＜　ﾖﾓﾔ､ｺﾉﾖｳﾅﾄｺﾛﾃﾞ･･･






最上「ふぅ、これで安心だね。それにしても大きいなぁ」

宿毛「知ってた（ﾆｯｺﾘ」

鈴谷「………マジであちらさんの日向さんから何を教わってるのよ、もがみん………」

―――――　TIPS　―――――


【航空巡洋艦　最上】
宿毛湾泊地所属の航空巡洋艦。宿毛湾の交渉事担当、兼ミス瑞雲。
単冠湾の日向から「大日本帝国海軍流　瑞雲拳」なる謎の近接格闘術を伝授されそれをいかんなく発揮している。それ以外は問題なしのボーイッシュ美少女。
他鎮守府などへの出張で交渉事や連絡役になることが多く、比較的泊地を空けてる時間が長い。が、その仕事は最上にしかできないとみんなが認識しているのでかなり頼られてる。
休日に、オシャレな服屋で可愛らしいスカートを手に考え込んでるところを目撃されている。
最近欲しいのは瑞雲の更なる強化法。

【>>1の身内でも割とタブーな話題】



Side：単冠湾



単冠「なあ、敷波よ」

敷波「んー、何？」ﾍﾟﾗｯ

単冠「それ、面白いのか？いや俺は好きなんだが」

敷波「面白いよー？割と続き気になってる」ﾍﾟﾗｯ

単冠「駆逐艦で多重人格探偵サイコを好きだという子がいるとは」

敷波「西園伸二がカッコいいよね、これ」

単冠「そういうのがタイプなの？」

敷波「性格はともかく、外見はそこそこ。雨宮でメガネかけてる時より好き。特に短髪の時」

単冠「お前実は結構趣味濃ゆいだろ。少女漫画とか読まねーの？」

敷波「あー、それは綾波の表向きの本棚にいっぱいあるから、普段読んでるし」

単冠「そっか………………………表向き？」

敷波「なんでもない」

単冠「アッハイ」

ｶﾞﾁｬｯ

木曾「ああ、敷波。来てたのか」

敷波「木曾さん、お邪魔してます」

単冠「おう、もう今日の仕事はねーぞ。昨日で爆散させたおかげで今日は悠々自適………まさか追加とか言わないよな？」

木曾「まさか。隼鷹の奴が買いすぎたとか言って菓子の山を渡してきてな。丁度いい、敷波も食うか？」

敷波「あ、いただきまーす」ﾊﾟﾀﾝｯ

単冠「どれどれ………おいなんだこれ」ﾄﾞｻﾄﾞｻ

木曾「………見事にきのこの山とたけのこの里だけが詰まってるな」

単冠「絶対何かしらの謀があって買っただろこのチョイス。完全に百年戦争を始める気ままんじゃねーか。もうこれ菓子の山にみえねえよ、火薬庫にしか見えねえよ」

木曾「泥酔時に何かしら思いついて買い漁って、酔いが醒めたあたりですっぱり忘れて………ってとこか」

敷波「きのこ貰うねー」

単冠「おお、ためらいなく手を伸ばすか」

敷波「え？ダメ？」

単冠「いや全然いいけどさ。このチョイス、メンツがメンツなら全員が一つずつ手に取った瞬間に陣営はっきりして開戦パターンだぞ」

木曾「しかも、あいつ地味にトッポを一箱混ぜてるぞ」

単冠「三つ巴の泥沼に持ち込む気満々じゃねえか」

敷波「まー、どっちも美味しいし。争うよりとりあえず食べよ、だと思うんだけどねー」

木曾「同感だ。しかしここまで甘いものが揃ってると、珈琲が必要だな」

単冠「よし、今日は俺が淹れよう。砂糖とミルクは？」

木曾「砂糖一つ、ミルクなし」

敷波「砂糖二つ、ミルクほどほどー」

単冠「よし、じゃあ待ってろ………」



バタァンッ

浦風「提督さん！！大変じゃ！！艦種問わず、大量の艦娘が演習場にケンカ腰で向かいおった！！」

単冠「あぁあ！？なんだ、何事だ！？」

木曾「あいつらが喧嘩だと？小競り合いならまだしも、演習場まで！？」

敷波「ちょ、ちょっと大丈夫なのそれ！？」

浦風「いいから止めてくれんか！！黒潮不在の今、うちだけじゃ抑えられん！！」

単冠「よっしゃわかった！！で、原因は何だ。なにがあった？」

.





浦風「目玉焼きに何をかけるかｄ












単冠「　　　戦　　　争　　　の　　　お　　　時　　　間　　　で　　　す　　　」







.

ﾁｮ､ﾁｮｯﾄﾃｲﾄｸｻﾝ!?ﾄﾒﾃｸﾚﾝﾄ･･･

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ･････････





木曾「ダメだなこれは」

敷波「キノコタケノコより勢力が入り乱れてる奴じゃん………泥沼しか見えない」

木曾「だな………」

敷波「………………………」

木曾「………………………」















木曾「塩コショウ」

敷波「醤油」







※この後滅茶苦茶乱戦した

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　敷波】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。ほっぺぷにぷにーズの片割れ。提督によくつつかれてる。
遠征メインであまり忙しくない立場のせいで、暇を持て余すとよく執務室に漫画を借りに来る。最近のマイブームは多重人格探偵サイコと咲―Saki―。趣味が割と複雑。
練度はそこそこだが、割と古参なのもあって遠征慣れしてるため遠征の獲得資材成績はそこそこ上位。ぶつくさ言いながらもちゃんと提督の求める資材を集めてきてくれる天使。出撃の綾波、遠征の敷波。
最近、原付バイクに興味を持ちだした。免許は早く取りたい。今はたまにカタログを見てるだけ。
好きなお菓子はポッキー。よく口に咥えてぷらぷらさせながら漫画読んでる。


【駆逐艦　浦風】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。泊地の良心の一人、おかん風。
普段何かと迷走暴走大喝采な連中へのストッパーとして、もう一人の抑止力にして相棒の黒潮と共に奔走している。でもお説教はご飯作りながら。優しい。
余談ながら、今回の件は止めに入ったくせに以前黒潮とお好み焼き戦争を起こした前科あり。
料理も好きだが、最近裁縫にもハマってきてエプロンなどはすべて自作。青いデフォルメ猫のアップリケにUrakazeとネーム入りの白のフリフリ。可愛い。
好きな一日の終わりはかなり薄く割った焼酎をはふぅと一息つきながら飲むこと。

【おすすめですよ！（直訳：>>１と同じ目にあう人募集中）】



Side：宿毛湾



宿毛「単冠湾泊地を攻め滅ぼそう」

鈴谷「何をトチ狂ったのさ！？」

宿毛「これは宣戦布告、いや先制攻撃と受け取った。あの悪魔はやはり僕の手で冥界に叩き返してやるべきだ」

熊野「この飴………？のようなものがその原因ですの？」

宿毛「少なくとも、これを飴と称するのは世界中にある飴に対する極大の侮辱だと思うけどね」

鈴谷「見た目がすでにおかしい気がするんですけどー？なにこれ錠剤？」

熊野「黒い錠剤………鉄分とかですか？」

宿毛「どれだけ苦い良薬でもこれほどじゃないよ。ていうか苦いとかそういう次元に存在してない」

鈴谷「てーとくのキャラぶっ壊れてトチ狂わせるだけの威力があるんだ、これ………」

宿毛「突然あいつから小包が届いたと思ったら、まさかのこれだよ。あいつの汚すぎるドヤ顔が目に浮かぶ」

鈴谷「直接遊びに行かないでもこんなことやってんだ二人とも………」

宿毛「てなわけで、僕はあいつへの報復の品を選んでくるから、それを捨てておいてもらえるかな？じゃ」


ﾊﾟﾀﾝｯ

熊野「あの温厚な提督が珍しいですわね。出撃の時でもないのに」

鈴谷「いや、まあ普段海域進行するときとかは笑顔で楽しそうに殲滅指示したりするけどさ。あれはそれとは違うと思う」

熊野「………本当に何でしょう、これ」

熊野「さるみ………わかんない」

熊野「まあ、提督が仰る通り捨てましょうか。少々もったいない気もしますが」




？？？「………………………」ｷｭﾋﾟｰﾝ




鈴谷「じゃあ、これはさっさと………」


ﾊﾞｯ

鈴谷「きゃ！！！！」

熊野「な、なんですの！？………て、あの飴の箱が！！」

鈴谷「見えた！！見えたぞ一瞬だけど！！追うよ熊野！！」ﾀﾞｯ

熊野「だ、誰でしたの今のは！？」

鈴谷「うちには一人しかいないよこんなの好き好んで持っていくやつなんて！！






　　　　　　　　　　　　待てぇ！！卯月ぃ！！！」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



鈴谷「どうしてこうなった」

熊野「飴を持って逃げた卯月さんを追いかけて、見つけたと思ったら」



卯月「」ﾁｰﾝ



鈴谷「なぜ下手人が沈んでるかな」

熊野「何があったんですの？」

足柄「あー………卯月があげるってきたんだけど、箱見た瞬間ギリギリ思い出してねー。逆に口の中に放り込んでやったのよ、4粒ほど」

鈴谷「これ知ってるの？」

足柄「サルミアッキ。世界で最も不味い飴、蒸れたゴム長靴の中の匂い、消しゴムの味、その他もろもろ言われてるものよ。前に高雄が何も知らずに買ってきたことがあってねー………」

熊野「食べたんですの？」

足柄「いいえ。その時は妙高姉さんの意識がフライアウェイして羽黒が本気で泣きだして那智が無言で親指立てて沈んで愛宕が面白すぎて危ない顔になって高雄がトイレに駆け込んだだけで済んだわ」

鈴谷「さらっと一人だけ逃げ延びた告白だこれ」

足柄「デキる女は危険察知も優秀なのよ。じゃ、これから演習あるから、卯月お願いねー」

鈴谷「お願いって言われても………」ﾁﾗｯ

卯月「ｱｱ････ﾋｶﾘｶﾞ､ｳｰﾁｬﾝﾆﾓﾋｶﾘｶﾞﾐｴﾙﾋﾟｮﾝ･･･」ﾁｰﾝ

熊野「………とりあえず、医務室ですの？」

鈴谷「だね………」

―――――　TIPS　―――――


【駆逐艦　卯月】
うーちゃん！宿毛湾泊地所属の駆逐艦。うーちゃん！イタズラ大好きな兎娘。うーちゃん！
毎回毎回面白そうなものを見つけてはイタズラを回りに仕掛けて、泊地に騒動を巻き起こして楽しむ元気娘。うーちゃん！濃ゆい奴らの例に漏れず無駄に練度が高いから無駄に厄介だが、相手によっては普通に反撃されて沈むことも多々。うーちゃん！
実は料理が得意で弥生によくおやつを作ってあげてる。うーちゃん！単冠湾に異動になった望月がやってたことを引き継いでる感じで、実は面倒見がいいのかもしれない疑惑。うーちゃん！
なお、下着であるサラシはこだわりがある模様で、干してあってもただの細い布にしか見えないのに提督に見られると顔真っ赤にして逃げ出す。うーちゃん乙女！
最近ハマってるイタズラアイテムは改造パッチンガム。威力が割とヤバめ。相手によって調整。うーちゃん！


【重巡洋艦　足柄　改二】
宿毛湾泊地所属の重巡洋艦。飢えて熟れた素敵なレディ。
周りが思ってるほど男や結婚にがっついたりはしてないが、正直最近焦りだしたのも自覚はある。とはいえ焦って変な男とくっつくくらいなら、と思ってる。
その異名と性格から超攻撃的な戦い方をするとか思われてるが、実際はその豊富な戦歴を活かし、攻めるも守るも進むも退くも的確に判断できる、いわゆる『本当の意味で強い』人。猪突猛進はとうの昔に卒業しました。
泊地の中の空気は割と気に入っているので、このままの時間を過ごしていければそれでいいかもとか最近思い始めた。
最近ハマってるゲームはユビート。入ってる曲は大半知らないけどノリでやる。

今日の更新はここまで。


皆でサルミアッキを食べようよ！（直訳：一緒に地獄に堕ちようぜぇ）

途中送信してしまったので追記


目玉焼きに何かける戦争　　きのこたけのこ　　卵かけごはんの流儀

これらは私の身内で三大タブー話題ですが、他にもあるのだろうか………

目玉焼きに何かける戦争、友人たちと久しぶりに開戦してみたら「マーマレード」なる邪教の徒が出現して場が戦慄に包まれました。
なお、>>1は木曾と同盟軍です。

ちょっとだけ更新します

【書き忘れ】

一応前もって言っておいたシリアル（）展開、ちょっとだけ投下してみるテストも行います

【駆逐艦はバーにいる】



Side：単冠湾



単冠「………もう一杯もらえるか？」

早霜「ええ。同じもので？」

単冠「ああ。それでいい」

早霜「………今日は、木曾さんは一緒じゃないのね」ｶｼｬｶｼｬ

単冠「あー………まぁ、ちょっとな。たまにはこんな気分もあるさ」

早霜「………ケンカ、じゃなさそうね」

単冠「木曾は関係ないのさ、マジで。というか、この泊地の誰に関することでもない」

早霜「昔のことでも思い出した？」

単冠「………………………」

早霜「はい、ギムレット。………そろそろ、水も飲んでおく？」

単冠「………頼むわ」

早霜「………………………」ｺﾎﾟｺﾎﾟｺﾎﾟ

単冠「………普段やらん場所掃除なんて、慣れんことするもんじゃないな」

早霜「ああ………写真でも出て来たのね」

単冠「ご明察。………辛いもんだな」

早霜「………………………………」




単冠「一枚の集合写真に写ってる連中のさ、ほとんどが死んじまってるって」




早霜「そう………前に聞いた、『あの頃』の写真ね」

単冠「忘れられる気もしないし、そんなつもりも毛頭なくても………時々、形として見せられるとクるものがあるわ」

早霜「だからここに来たのね」

単冠「ああ。電と、木曾と夕張………あいつ等ならまだしも、他の連中の前でこんなツラ見せられんだろ」

早霜「まあ………普段、特撮とアニメとゲームの話ばっかりの貴方がそんなに沈んでると、あの事を知らない子達は不安がるでしょうからね」

単冠「おいおい、俺はそんなイメージなのか？」

早霜「ええ。間違ってはいないと思うわよ？」

単冠「………お前は、本当に昔から変わらねえな」

早霜「艦娘は年齢による成長が遅いのは知ってるでしょう？」

単冠「そういうこと言ってるんじゃねえよ………」

早霜「ふふ。これでも、一番付き合いは長いから………」」

単冠「7年前の、軍学校前、ね」

早霜「ええ。………うふふ。昨日の事みたいに思いだせるわよ？」

単冠「やめてくれ。あんな話、現時点で知ってる奴ら以外に聞かせられたもんじゃない」

早霜「そうでしょうね………おかわり、いる？」

単冠「………ん」

早霜（………………………そうでしょうね。いつもいつも、騒がしい泊地の中心で、なんだかんだと慕われてる貴方が………………）









『ねえよ。守るものなんざ―――――とうに海の底だ』






早霜（あんな、地獄が歩いてるような人間だった、なんて――――――）

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　早霜】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。夜になると小さなバーのスペースでバーテンのようなことをやっている。
実は単冠湾提督と最も早く、単冠湾提督が軍学校に入校する際に知り合っている歴戦の艦娘。木曾や、初期艦の電、あとは古参の夕張くらいしか知らない提督の過去を知る数少ない人物。
彼が提督となり少しして、ある事情があって異動する際に単冠湾泊地を希望、そのまま流れてきた。提督の変化を喜ばしく思う反面、時折見える揺らぎにも気付いているので素直に喜べない部分も。
なお、普段は提督や周囲を弄って楽しんでいる。色々と読めないと評判のミステリアスな子。
好きなカクテルはセプテンバーモーン。そのカクテル言葉は誰かと自分自身に

【音がない世界】



Side：宿毛湾



時雨「………ここにいたんだ」

宿毛「………ああ、時雨か」ｼﾞｬﾗﾝｯ

時雨「ギターの音が聞こえたと思ったら、屋上とは思わなかったよ」

宿毛「起こしちゃったかな？」

時雨「ん。僕も、眠れなくて本を読んでたところだったから………夕立はすっかり夢の中だよ」

宿毛「そっか」

時雨「………提督」

宿毛「なんだい」

時雨「弾いてた曲、聞こえてたけどさ」

宿毛「うん」



時雨「すごく、怖い………それに、哀しい曲だったね」



宿毛「そう思った？」

時雨「普段の提督なら、絶対に弾かない曲だよね」

宿毛「かもねぇ。嫌いではないんだけど、皆のいる場では、ね」

時雨「………何か、あったのかなって」

宿毛「んー？特には何もないさ。ただ、ちょっと思うところがあってね」

時雨「なにかあったんじゃないか」

宿毛「トラブルとかじゃないんだよ。これは僕の、ちょっとした感傷さ」

時雨「………聞いてもいい話？」

宿毛「………………時雨は、さ」

時雨「うん」

.






宿毛「音のない世界って、どう思う？」






.

時雨「音の、無い世界」

宿毛「そう。何も聞こえない。耳鳴りすら消えそうな、波の音も風の音も、誰の声もしない。ただ自分以外に何も存在しない世界」

時雨「………提督は、それを見たことがあるのかい？」

宿毛「ん。よーく覚えてるよ」

時雨「それを、思い出したの？」

宿毛「まあ、そんなところだね。今日の作戦で………随分、激しい戦闘になったでしょ？」

時雨「うん。久々だったよね。大規模作戦以外で、あそこまでの戦闘は」

宿毛「爆音と轟音ばっかりの戦闘が続いて………それが終結した瞬間にさ」

時雨「………なるほど。少し、わかった」

宿毛「作戦終了直後――――――敵がいなくなり、砲撃音が止んだ、あの一瞬の静寂。その瞬間に、あの事を思い出してね」

時雨「………提督が以前見たその『音のない世界』については、聞かないでおくよ」

宿毛「そう」

時雨「踏み込んじゃいけない気がするからね。提督本人の良し悪しじゃなく、ね」

宿毛「そっか………じゃ、そろそろ僕も寝ようかな」

時雨「僕もそうするよ。明日からは、いつも通りの音楽を聞かせてほしいな」

宿毛「そうするよ。おやすみ、時雨」
















時雨（………その音のない世界っていうのは）






時雨（そんなに、『魅力的』だったのかい？提督――――――）

―――――　ＴＩＰＳ　――――――

【駆逐艦　時雨　改二】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。ご存じ幸運艦にしてわんこ。
夜戦で猛威を振るう驚異の戦闘力とは裏腹に、普段は本を愛する文学少女。基本的に本であればなんでも読むが、その内容はしっかりと覚えていて聞けば感想もスラスラ教えてくれる。
夕立とはいつもなかよしな凸凹コンビ。わんこが二匹、わふわふ状態。夕立が尻尾を振って飛びつけば、キュッとシャツの裾を握って上目づかいな忠犬タイプ。
割としっかりしてるけど、お給料の多くを本を買うのに使ってしまうので若干金欠だったりするのは内緒。甘味処への誘いは頑張って我慢。
最近好きな本はウォッチャーズ/ディーン・Ｒ・クーンツ

【最古参って言葉の強者感は異常】



Side：単冠湾泊地



青葉「第三遠征艦隊旗艦、重巡洋艦・青葉。大湊警備府への出張りより帰還しました」

古鷹「同じく、第三遠征艦隊、重巡洋艦・古鷹。帰還しました」

単冠「おう、お疲れさん。今回は長引いたからな、ゆっくり休んでくれ」

青葉「あはは、そうさせていただきたいのは山々なんですがね。とりあえず、こちらの通常報告書と、私個人がまとめた報告書です」

木曾「………相変わらずマメ、どころか凄まじいなこれは………通常の報告書として提出しても遜色ない完成度だ」

古鷹「青葉、張り切っちゃってて………」

青葉「最近こういうこともなかったですからねー。自分で新聞出すのはもちろんなんですけど、こういう作業は昔を思い出すと言いますか」

単冠「あー、初期も初期、相当昔な」

木曾「年数的にはそんなに経ってないはずなんだがな。妙に懐かしく感じるな」

古鷹「えっと………初期艦の電ちゃん、木曾さん、夕張さん、青葉、長月ちゃん、隼鷹さんが、最初の6人でしたっけ？」

単冠「そう。始まりの電から数えて、初めて一艦隊フルに揃った、最初期のメンバーだな。あの頃はとにかく何でもかんでもしっちゃかめっちゃかでなぁ」

青葉「古鷹さんがいらっしゃったのは、確かその少し後でしたね」

古鷹「うん。だから、その時のことはよく知らないけど………」

木曾「あの頃は所属人数もそうだが、この近辺まで深海の連中が当たり前のように沸いてた修羅場の時期でな」

単冠「出撃もそうだが、その他も全て俺とこの六人で何とかしてたんだ」

青葉「夕張さんなんかはあの頃を今でも懐かしがってますよ？あの頃は、とにかくがむしゃらに装備を作ってた日々だったって」

単冠「その頃にあいつの今の下地ができたと考えると頭痛いけどな」

木曾「隼鷹の奴はあの頃なんかは酒も飲んでる暇がなかったからな。何しろ、航空戦力があいつ一人なんだ」

青葉「青葉は諜報に走り回ってましたからねー。記者というより完全に武装偵察兵でしたよ。その上普通に出撃までありますし」

単冠「電もあの頃は無垢だったなぁ………長月の奴も相当頑張ってくれてたしな。あいつもそろそろ帰ってくるはずだし、なんか食わせてやるか」

青葉「あ、ズルいですよ司令官！！」

単冠「お前らにもおごってやるっての。今のうちにメニュー考えておけ。………あの後人数が少しずつ増えて、古鷹も日向も来て。アカッシーが来てから相当騒がしくなったよな」

古鷹「皆さん、仲がいいんですね」

木曾「ま、長い付き合いだしな。長月の奴も、あの頃はまだ未熟で必死だったしな」

古鷹「………あの長月ちゃんが？」

青葉「マジです。あの子、あの頃はまだ正常な艦娘の側にいたんですよ。電さんと深雪さんの陰に隠れてあまり話題に上がりませんが、今では立派に線の向こう側行っちゃってますけど」

単冠「今じゃ立派に電・深雪サイドに片足突っ込んでるけどな………よし、せっかくだし青葉、古鷹。飯食いに行くぞ。木曾、店はどうするか」

木曾「最近行ってないし、鳳翔さんのところにするか」

青葉「いいですねぇ。それじゃあ、久々に食事処【鳳翔】の取材しちゃいますか！」

古鷹「も、もう。ご飯の時くらい、普通に楽しもうよ………」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【重巡洋艦　青葉】
単冠湾泊地所属の重巡洋艦。マスコミにして武装偵察兵。
かつての【青葉】が情報誤認などで多くの犠牲を出してしまった無念のためか、正確な情報を集めることに徹底してこだわり、そのためには危険も顧みない。
初期メンバーの一人で、当時から前線での情報収集などを行っていたために現在ではその収集能力・解析能力・処理能力がどこの電子の妖精ロリ艦長だってレベルに到達。練度もさることながら、他とは別ベクトルで頭一つ抜けた存在。情報を手に入れ、無事に持ち帰ることに関しては最高レベル。
なお古鷹ＬＯＶＥ勢筆頭。人のいないところではいつも古鷹にくっ付いてる。夕張化も近いとの噂。（要はばれてる）
最近欲しいものはハイスペックタブレット。現地で情報を纏めたい


【重巡洋艦　古鷹　改二】
単冠湾泊地所属の重巡洋艦。天使。あと天使。
初期メンバー程ではないにしろかなりの古株で、単冠湾泊地での重要な戦闘などにはほぼ出ていた歴戦の艦娘。そのため、改二改装計画が出てからすぐに改装を行えた。
本人としては黒インナー自体は気に入っているものの、体のラインがぴっちり出てしまうことに関してはちょっと恥ずかしいらしい。あと、青葉がよく盗撮してる。
『勝つ』ことよりも『負けない』ことに特化した戦いが得意で、古鷹が参加した作戦ではとにかく被害が抑えられると評判。必ず全員で帰る、という一念が彼女を支えている。マジ天使。
川内まではいかないが夜戦の鬼。彼女の眼の探照灯に当てられる＝轟沈フラグ。
今一番欲しいのは画材。絵本を描いて泊地近辺の子供に読み聞かせ

【某四コマ漫画とは関係ありません】



Side：宿毛湾



白露「いえーい！！白露がいっちばーん！！」ｷﾞｭｨｨｨｨｨｨｨｨｨﾝ




鈴谷「うっさ！！うっさ！！何の捻りもなく純粋にうっさ！！」

宿毛「白露は本当にエレキギターが好きだねぇ。なかなか上達もしてるようだ」

鈴谷「執務室まで聞こえるんですけど！？ていうか、無駄に上手いから余計に腹立つ！！」

叢雲「はぁ………非番だし、あまり強くは言えないけど。あの子、本当にドはまりしたわよね」

金剛「確か、テートクが上げた中古のギターが原因でしたっケ？」

宿毛「うん。大事に使ってくれてるようで何よりだ。金剛達のギターとは違う音楽で、実に面白い」

鈴谷「その面白い音楽が今現在執務妨害になってるんですけどぉ………？ていうか、なんか音が………」

.



夕立「さぁ！！素敵なパーティしましょ！！」ｷﾞｬｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨﾝ




鈴谷「増えたぁ！！なんか増えたよぉ！？」

叢雲「エレキギターの二重奏が響く中で執務………捗らない事この上ないわね」

宿毛「え」

叢雲「え」

金剛「白露型は仲がよくて何よりデース」ｺﾞｿｺﾞｿ

鈴谷「はいそこぉ！！暇つぶしに執務室でティータイムまでは許すけど、そのギターケースの中身取り出したらつまみ出すからね！！」

金剛「ブー。鈴谷はお堅くなりマシター」

鈴谷「あたしがお堅くならないといけないような状況作ったのはどこのどちらさま方よ………」

宿毛「まあまあ、そんなにカリカリしてたら健康によろしくないよ？」ｶﾞｻｺﾞｿ

鈴谷「そのギターケースをしまえぇ！！」

叢雲「………ほんと、苦労してるわね鈴谷」

鈴谷「お願い代わって。今、初期艦の叢雲を本気で尊敬できてる」

金剛「ＯＨ。そうこう言ってるうちに、ミュージックが………」




春雨「が、がんばります！！」ﾀﾞｶﾀﾞｶﾀﾞｶﾀﾞｶﾀﾞｶ




宿毛「おお、ドラムの春雨も参戦か。相変わらず、いい音を出すなぁ。性格からは考えられないくらい、大胆でノリノリの音だ」

叢雲「あー………これは演奏会コースかしら？」

宿毛「だね。これでベース担当の時雨と、キーボード担当の涼風がくれば………あれ？鈴谷？」

鈴谷「ごめん。総集結される前に解散させてくる。ペンが全く進まない」

叢雲「艤装は外しなさいな」

鈴谷「ダメ？」

叢雲「なぜそこで本気で困るのよ」

金剛「ヘーイ！！こういう時は、こっちも………」


鈴谷「　　連　　行　　」


金剛「す、鈴谷！！い、痛いデース！！は、離してくだサ………！！」



Ｎｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏ………



ｺﾗｱｧ!! ｼﾂﾑｼﾂﾉﾁｶｸﾃﾞ ﾛｯｸｺﾝｻｰﾄﾋﾗｸﾅｧ!!!

宿毛「………考えてみればさ」

叢雲「ん？」

宿毛「この毎日の喧騒も、もう一つの音楽だよね」

叢雲「サーカスギャロップ並に混沌としてると思うのだけど」

宿毛「あれレベルかぁ………」

叢雲「さ、早く仕事しましょ」








宿毛「あれ、一回でいいから弾ききってみたいんだけどなぁ」

叢雲「人間辞める気？」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　白露】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。一番艦。一番艦。大事な事なので二度言いました。
提督のお古のエレキギター片手に、今日も元気にロックンロール。けど、自作の歌詞はなんか可愛い。白露型バンドのリーダーで、ボーカル兼ギター。
バンド名を「しらつゆっ」にしようとして多方面からストップをかけられたことにまだ納得してない。単冠湾泊地にいる五月雨のこともいつかこっちに引き込もうと画策中。そして単冠湾のある艦娘の歌の大ファン。
遠征中や出撃中でも音楽魂。一度、彼女の歌を正面に捕えた駆逐イ級が聞き惚れるかのように動きをとめたとか言う噂がある。真偽は謎。
愛用のギターはレスポール。今さら他のギターに乗り換える気がしない。なお、命名はギーｒｙ


【駆逐艦　夕立　改二】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。ソロモンの悪夢、兼、宿毛湾のわんこ。
わんこ仲間の時雨とは正反対に、いつも元気いっぱい全力投球。甘え方は突撃からのわふわふ。見えない尻尾はいつでもブンブン。
白露型バンドのギターとサブボーカル担当。彼女の書く歌詞は、割と白露が恐怖を覚えるレベルで過激。素敵なパーティーだから問題ない。
地味に作曲もできる。ノリでいろいろ手を出したら音楽関係の技術をいろいろ吸収しちゃった。ソロモンの悪夢は天才肌。ただし、飽きっぽくてその場のテンションに流されやすいのが玉に瑕。
時雨と一緒に甘えんぼモードに入ると執務室がドッグラン状態に。そしてブリーダーの鈴谷が飛んでくるまで様式美。
今一番欲しいのは新しい弦。割とすぐ切れるのが悩み。


【駆逐艦　春雨】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。謎の髪色。そして飯盒。
白露型バンドではドラム担当。一度ドラムの前に座れば普段の天使っぷりはどこへやら、あどけない顔でド迫力の演奏を展開する。非番の日に立ち寄るゲーセンのドラ●ニでは当たり前のようにランカー。そして常連客から女神扱い。
作詞すれば、砂糖をガロン単位で吐き出せそうな甘い詩を書いたと思ったらサタンが狂喜乱舞して現世にエントリーしそうなハードなものを書いたり、一定しない。本人の本当の趣味がどっちなのかは彼女の髪のグラデーション並に謎。
遠征中に水上飯盒キットなるものを持ち出して炊き立てご飯を振舞ってみんなの士気をキラキラに持っていく。キットの出所は多分どっかの単冠湾の工廠。
好きなお菓子はマフィン。両手持ちで小動物の様にモフモフ食べるのがデフォ。

本日の更新はこれまで。シリアルの伏線回収するかどうかはわからないけど、回収する方法だけは一応ある、と思う。
そしてだんだんと漫画ネタやアニメネタやゲームネタやらが混在しすぎててワケワカメな状況になりつつある悪寒。
これ、全部ネタ分かる人いないかもしれない………

それでは、またお時間ありましたら不意を突いて隙間から出てくるムカデみたいにニョロっと這い出てきます。
おやすみなさい





あ、目玉焼きマーマレードはマジでやらないでください。あれはサルミアッキを嬉々として勧めた私でも存在を許せないレベルです。
なお、言い出しっぺの邪教の徒は異端審問にかけられて股間を破壊されてました

【追記】
提督の夕張の呼び方が普通に夕張になってた。バリ助で補完お願いします

【さらに追記】
>>133
それまだＵｐしてねえよ、馬鹿だよ私。無視してくださいお願いします

僅かながら更新、いきますよー



飛龍のごとく、昔のネタ帳見たらマジで内容が分からないおバカがいるらしい。私だった。
そして過去作読んだ瞬間枕にオラオラ

【天使だからおｋ】



Side：単冠湾



夕張「というわけで、これが主任砲の計画書でｒｙ」

単冠「廃棄じゃボケェ！！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

夕張「な！！酷いです！！これ設計するのにどれだけかかったと思ってるんですか！！」

単冠「しっかり設計ができてる辺り余計タチが悪いんだよ！！お前は一体この泊地をどんな方向にもっていこうとしてるんだ！！」

夕張「………ロマン兵器全部載せって、萌えません？」

単冠「否定はしねえ！！けどな、それはお前の脳内シナプスの奥深くに封印しておけ！！一切この現世に持ち出すんじゃねえ！！」

夕張「科学とは！！狂気と知りつつ歩むことで発展する！！これは真理ですよ！！」

単冠「狂気が狂気のまんま顕現してるじゃねえか！！次やったら清霜に頼むからなマジで！！」

夕張「すみませんそれはやめてくださいマジであの子最近怖いんです本当に」

単冠「………清霜の名前が脅しに使える当たり、あいつもだんだん線の向こう側に行きかけてるな………」

夕張「ご報告します。あの子、人越拳ねじり貫き手を会得しかけてます」

単冠「梁山泊だけじゃねえのかよ！！！原作主人公よりやべえことしてるじゃねえか！！」

夕張「この間、サンドバッグに風穴あけてました」

単冠「あれ？それって会得してね？」

夕張「………と、とにかく！！いくらなんでも、計画書を見る前から人力シュレッダーはあんまりですよ！！」

単冠「やかましい！！設計してる兵器名聞いただけで即ギルティだよ！！陽炎のぬいぬいに手を出しません宣言より信用できねえよ！！」

夕張「うわぁ！！！それはあんまりすぎですよ！！名誉棄損レベルですって！！」

単冠「陽炎の評価マジヤベエ」

夕張「じゃ、じゃあ！！今明石さんと共同設計中のバイオセンｒｙ」

単冠「なんでグレードアップしてんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！」

夕張「全ては単冠湾泊地の戦力強化のために！！」

単冠「いい忠誠だ！！だが却下だ！！」

夕張「何故に！？」

単冠「艦娘の枠飛び越えた戦力は間に合ってます！！」

夕張「うぐ」

単冠「否定してくれよぉ」

夕張「で、ですが………！！」



ｶﾞﾁｬｯ

五月雨「あ、あの。駆逐艦のみんなでお出かけしたので、司令官さんにお菓子買ってきました！！よろしければ………」









ｶﾞﾊﾞｧ


五月雨「ひゃぅ！？」


夕張「あぁ～＾気遣い五月雨ちゃん可愛いんじゃ～～～～～～～」ｽﾘｽﾘｽﾘｽﾘ


単冠「………忘れてた。お前も割と陽炎・吹雪サイドの住人だったよな」

五月雨「あ、あうあうあうあうあうあうあうあう」

単冠（天使だ）

夕張「うへへへへへぇ～。五月雨ちゃんのほっぺスベスベェ～………」ｽﾘｽﾘｽﾘｽﾘ

五月雨「あ、あの、夕張さん？」

単冠「………あー、こほん。でだ、バリ助。あまり無茶な設計計画は………」




夕張「何を言うんですか提督。この兵装実験軽巡夕張、提督の御心に背くような計画など一切考えておりません」ｷﾘｯ




単冠「………五月雨パワーすげえ」

五月雨「え、えっとぉ………し、司令官さん？」

単冠「ああ、お菓子ありがとうな。あとで木曾が戻ってきたら一緒に頂くよ」

五月雨「あ、はい！！みんなで選んだので、美味しいと思いますよ！！」

夕張「うへへへ～。五月雨ちゃんマジ天使じゃ～」ﾌﾟﾆﾌﾟﾆ

五月雨「あ、あうぅ」

単冠「………予定がないなら、外出時間延長していいから少し二人で遊んできたらどうだ？」




夕張「五月雨ちゃん行こうお菓子でも何でも買ってあげるぬいぐるみでもなんでもああそういえば五月雨ちゃんに似合いそうな服が」

五月雨「ふ、ふええええええええぇぇぇぇぇぇぇ！？」ｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙ




単冠「………主よ。天使を生贄に捧げる罪深き私を許したまえ」

木曾「この間ファッキンゴッドとか叫んでなかったかこの無神論者」

単冠「いたのか」」

木曾「さっきな」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　五月雨】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。髪が長い。夕張の獲物。
主に遠征担当で、資源を大事そうに抱えてポテポテ歩いてくる姿は泊地の癒し。そしてその天使を狙う工廠に住まう淑女が一名。
基本的に夕張にいつも愛でられてる。夕張の視界に入った瞬間抱き付かれ、スリスリされ、プニプニされ、慌ててる間にどっかに連れ去られる。なお、普段は周囲がとめるものの、彼女の存在がバリ助制御装置となってるので、いざという時には生贄にされちゃう系子羊。
ドジっ子なのも含めて周囲に愛されてる。自分の髪を踏んでこけるのは最早様式美。何回それで転ぶかのトトカルチョまである始末。
余り知られてないが、実は地味にお菓子作りが得意。その時だけはドジっ子が発動しない。
今一番欲しいのは全自動卵割り機。オータムクラウド先生に見せられたある動画が元凶

【仲良きことは………うん、いいと思うよ？】



Side：宿毛湾



飛龍「そーりゅー、そーりゅー」ﾍﾞﾀﾍﾞﾀ

蒼龍「も、もー………飛龍、暑いってばぁ」

飛龍「最近ずっと出向してて会えなかったんだから、そーりゅー成分ほきゅーちゅーなのー」ｽﾘｽﾘ

蒼龍「あうぅ………提督、助けてくださいよぉ」

宿毛「いやぁ、仲がいいことは美しいことだよ？」

飛龍「そうそう。仲良しだもん～」ｽﾘｽﾘ

宿毛「と、いうか………幌筵への出向帰りで申し訳ないけど、少し甘えさせてやってくれないかい？最近、禁断症状出てたんだその子」

蒼龍「私は麻薬か何かですかぁ！？」

飛龍「そーだよー。私、そーりゅー中毒だもんー」ﾍﾞﾀﾍﾞﾀ

鈴谷「………はぁ、こりゃ、蒼龍さんからの報告書は少し待たないと、かな？」

宿毛「まあ、そのくらいはいいさ。口頭でもいいことなら、今聞けるけど」

蒼龍「この状況でですか………」

飛龍「むふ～」ﾓﾆﾓﾆ

鈴谷「流石に同情するわぁ………」

蒼龍「なら助けてくださいよぉ………えっと、報告自体はもう報告書を作成してあるんです。カバンに入ってますよ」

鈴谷「え？もう作ったの？」

蒼龍「向こう方の都合で、出向中最後の方は暇になったんです。その時に作っちゃって」

飛龍「そーりゅー優秀～」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

宿毛「だね、流石だよ。ああ、それと今日はそこのくっつき虫と一緒で、明日までの非番になるから」

蒼龍「ありがとうございます。それじゃ………えっと」

飛龍「一緒にいる～」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

鈴谷「ほんとこの人蒼龍さんが関わるとこれだから………普段の飛龍さんどこにバニッシュしてるんですかマジで」

飛龍「オンオフはしっかりなのー」ﾓﾆﾓﾆ

蒼龍「もう………わかったわかった。じゃ、一緒に部屋で休も？久々に演奏あわせてみる？」

飛龍「うん！するする！！」

蒼龍「じゃ、笛取りに行くから………」

飛龍「一緒に行くー」ﾀﾞｷｯ

蒼龍「………では、そういうことですので………失礼します」

宿毛「うん。お疲れ様」

鈴谷「お疲れさまです。いやマジで」


ｶﾞﾁｬｯ


鈴谷「………ほんと、蒼龍さんがらみの飛龍さんって………」

宿毛「いいんじゃないかな。僕としては、艦娘のみんなが仲良くしてくれるのは大歓迎だよ？」

鈴谷「そりゃそうですけどぉ」

宿毛「ところで、今日の業務はもうほとんどないわけなんだけど」

鈴谷「ん？」



宿毛「君も、久々に熊野君と仲良くのんびりするというのはどうだろうか」



鈴谷「………ほんと、変なところで気ぃ回すんだから、もう………嬉しいじゃんかぁ」

宿毛「明日も休暇だから、のんびりすればいい。最近忙しすぎたからね」

鈴谷「逃げ出そうとしてた誰かさんもいましたしねー。ま、熊野とは明日ゆっくり遊ぶから」

宿毛「ん？」


鈴谷「………久々に、てーとくさんの演奏が聴きたいなぁ。なんて」


宿毛「………嬉しいね。じゃあ、ギター取ってこようかな」

鈴谷「お茶淹れとくね。よろー」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【正規空母　蒼龍　改二】
宿毛湾泊地所属の正規空母。飛龍のエネルギースタンド。
主力空母としての活躍もさることながら、他の基地への出向などで教導や補助などでも活躍。最近、他の基地からお呼びがよくかかる様になってちょっと忙しそう。
飛龍に溺愛されていて、本人もまあまんざらでもなさそう。休日にはよく飛龍と一緒にいる。というか超高確率で。
趣味で横笛をやっていて、飛龍と合わせるのが好き。出向先でもよく吹いていて、人気も高い。本人も飛龍大好きなので、離れてる時は部屋の窓辺に腰かけて笛を奏でながら飛龍に届けと思ってる。乙女。
最近欲しいのは新しい着物。私服として２～３着欲しいとか思ってる

.



本日の更新はこれまで。短いね、うん

それではまた時間ができたら田舎の畑に出没するタヌキの様に沸いて出ますので。おやすみなさい



一応どっち所属にするって決まってる子もいますが、ご希望の子があれば。全部反映できるかはわかりませんが………

乙ー
ひるーはそーるーのドコをﾓﾆﾓﾆしてたんですかねぇ？

こんばんは。改二情報を見てアブゥいねえよこんちくしょう早く出ろ犯すぞと嘆いてる>>1です
今日も少しだけ更新

【ＴＭ●とか言わないの、そこ】



Side：単冠湾



泊地近辺　広場



単冠「あー、なんか外に出たの久しぶりな気がする」

木曾「ものぐさなだけだろうが。ほら、珈琲」

単冠「お、サンキュ。まあ、あいつが久々にやるってんだからたまには見に来ないとな」

深雪「楽しみだなー！最近、出向ばっかりで会えなかったし！！」

古鷹「もう始まっちゃってるみたいですね。凄い人だかりです」

単冠「だな。お、やってるやってる………」

.





加古『勢い任せで掴んだ手が　きっと君を変えてくシグナル　会いたくて　飛んだって　落ちていくけれど』


ｷｬｰ　ｷｬｰ ｷｬｰ


加古『もう一度空を目指して　放り投げる想いすべて　泣いたって　分け合って　君が笑うまで――――――』


ｷｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ!!!






単冠「………やっぱすげえ人気だな、おい」

木曾「最近、またファン増えたんじゃないか？」

深雪「うぉぉぉぉぉぉぉ！！やっぱかっけえええええ！！」

古鷹「やっぱり上手いなぁ。それに、カッコいい」

木曾「地味に曲の幅広いもんな。ロックからバラードまで歌えるし」

単冠「てか、改二になってからあの服の受けめっちゃいいよな。わざわざライブ用の服用意しないでも、あのままで相当人気だし」

青葉「むしろ、あの姿がいいって意見も結構ありますね」ﾊﾟｼｬｯﾊﾟｼｬｯ

単冠「いつのまに沸いたよお前」

青葉「今日は非番なものでして、最初から」ｶｼｬｯｶｼｬｯ

木曾「で、取材か」

青葉「それもありますが、ライブ姿の写真の要望がかなり多いんですよ。泊地の宣伝効果もありますし」ｶｼｬｯｶｼｬｯ

深雪「かっけーもんなぁ。女のファンの方が多いんだろ？」

古鷹「そうみたい。普段は寝坊助さんなんだけどね。ふふ」

単冠「ライブ終わったら電池切れで寝はじめるんだろうなぁ。まあ、休みだしいいけどよ」

木曾「お、次は新曲か………どんどんレパートリー増えてくな、あいつ」

単冠「だな………ところで、木曾さんや」

木曾「ん？なんだ」


単冠「久々に、初代・宿毛湾泊地の人気ボーカリストの歌が聞きたいとか思っちゃったりして」

木曾「………いつの話だ、いつの」

単冠「いいじゃねえか。戦場じゃなくても、マント翻して堂々歌ってるお前もカッコいいんだぜ？」

木曾「ったく………世辞はいい。どれだけ離れてると思ってるんだまったく」

単冠「その程度で衰えるお前でもあるまいよ。実際、復活望む声も多いんだ。考えてみたらどうだ」

木曾「………はぁ。わかったよ。考えるだけなら、な。それと………」

単冠「あん？」


木曾「リハビリに、観客第一号さんに付き合ってもらいたいんだが？」


単冠「………はっ。当たり前だ。特上のウィスキー用意しておくよ」

木曾「ああ。そうしてくれ」

.




青葉「………やっぱ、仲いいですねぇ。あのお二人」

深雪「そりゃあなぁ。やっぱ司令官と木曾さんはセットでいるのが一番絵になるしさ」

古鷹「うん。私も、そう思う」

青葉「妬けますねぇ、まったく………ん？」



白露「キャーーーーー！！加古さあああああああああああああああん！！」



青葉「どっかの宿毛湾所属の駆逐艦らしき艦影が」

古鷹「………楽しそうだね」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【重巡洋艦　加古　改二】
単冠湾泊地所属の重巡洋艦。お昼寝大魔王。
ちょっと気まぐれでやってみたバンドボーカルがかなり人気になり、現在では本人もノリノリでライブ活動を楽しんでる。改二になってからは特にその容姿から人気が爆発、『抱かれてもいい艦娘』で上位に入るほど。
ただ、相変わらず睡眠欲が強いのでライブ終了後は体力を使い果たして部屋で爆睡が常。よく古鷹などに運ばれてる姿が目撃されている。
最近はＣＤだけではなく写真集も人気。こっちには本人も若干困惑してるものの、悪い気はしないらしい。
なお、実は泊地古参の一人で、練度もかなり高い。どっかの駆逐艦共の様に線の向こう側にはいってないものの、普通の艦娘からすれば割と埒外の戦闘力。
今一番欲しいのはロングコート。冬のライブで着たい

【保護者兼旦那兼パートナー兼マネージャー兼………】



Side：宿毛湾



宿毛「鈴谷、舞風たちを見なかったかい？」

鈴谷「んー？ああ、あの二人？なら、庭じゃない？」

宿毛「ありがとう。この間頼まれてたものを渡し損ねててね。ちょっと行ってくるよ」

鈴谷「いいですけどー。書類は後でちゃんと片づけてくださいよねー」

宿毛「わかってるさ。今日はまだ少ない方だし、帰ってきたらサラサラお茶漬けみたいに片づけるさ。じゃ、行ってくる」

鈴谷「はいはーい」

宿毛湾泊地　中庭



宿毛「さてさて、あの二人は………ああ、いたいた」


舞風「ワン、ツー。ワン、ツー………っと。こんな感じ？」

野分「うん。けど、ターンからのバックステップの時、少し体が左に傾いてるかな」

舞風「あー、やっぱり？気を付けてるんだけどなぁ。難しい動きだし」

野分「少し休憩したら続きをしよう。映像でのチェックは、今日の反省会の時でいいかな」

舞風「うん。じゃ、きゅーけーきゅーけー」



宿毛（とても微笑ましい、仲のいい駆逐艦二人のダンスの練習）

宿毛（これだけなら、美しい友情と努力の姿だろうねぇ）

宿毛（しかし、ここでよく見てみよう）

舞風「あー、疲れたぁ。足がもうパンパンだよ」

野分「少しほぐしておく？後々に響いてもまずいし」（舞風の太もも太もも太もも太もも太もも太もも太もも）

舞風「あ、じゃあそうするー。よいしょ、と」ﾍﾟﾀﾝ

野分「ストレッチも兼ねて、私がやるよ。楽にしてて」（ああ舞風いい匂い肌スベスベ汗かいてて少し服が透けてる今日の下着は黄色のストライプああ可愛い可愛い可愛い）

舞風「いいの？じゃあ、お願いねー」

野分「うん。任せて」（太ももすべすべプニプニああなんでこんなに可愛いの舞風天使過ぎて辛いこのままお持ち帰りしたい撫でまわしたい）

舞風「次は二人で合わせてみる？最近、一緒にできなかったし」

野分「そうだね。じゃあ、背中も伸ばすよ」（そうだよ最近全然くっつけなかったんだからよし今日は添い寝しよう理由考えないと舞風の寝顔寝顔寝顔）




宿毛「………何も、異常はないね。届け物………後でいいかな」


宿毛（憲兵沙汰にならなきゃ、いいかぁ）

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　野分】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。舞風のパートナー、そして【検閲】。
舞風に誘われてダンスを始め、今では自分でも自発的に練習する程には好きになってる。けど四水戦のポーズは恥ずかしい。
舞風を溺愛しすぎるあまり、現在単冠湾でいうところの陽炎・夕張サイドに堕天。舞風の写真をみて恍惚の表情を浮かべてる姿はかなり危険。それでもまだ手は出してない。まだ。まだ。
戦闘中は舞風のサポートと露払いに尽力。そうさせてた方が戦果がいいので宿毛湾提督も鈴谷も何も言わない。ただし鈴谷は入渠中の舞風を見る視線には警戒してる。
舞風愛しさの余り、料理に洗濯に掃除、マネージャー的なポジからなんでもできるように。正体を知らない人からは舞風の旦那扱いされてる。てか外堀をドーザーで埋めてる感じ。
今一番欲しいものは舞風と旅行する時間。温泉宿をいろいろ調べてて、極秘の計画を立案中。憲兵さんこの駆逐艦です

【や～りましたぁ（意味深）】



Side：単冠湾



綾波「司令官、お疲れ様です。出撃の報告書です」

単冠「おーぅ。お疲れさん。お前さんは安定した戦果を出してくれるから、本当に安心できるよ」

綾波「ありがとうございます。でも、司令官が綾波を育ててくれたおかげですから」

敷波「綾波は本当に強くなったよねぇ。最初の頃の、ちょっとしたミスで涙ちょちょぎれてた綾波はどこ行ったのか」

綾波「も、もー。やめてください、敷波ー」

単冠「ははっ、まあ改装前から相当練度上がってたもんなぁ………ほんと、ちゃんと、な」

綾波「？司令官、どうされました？」

単冠「………いや、本当、真っ当に強くなってくれてうれしいよ………」

敷波（線の向こう側行ってる娘たち多くなったもんなぁ）

単冠「あ、そうそう。綾波、お前さんに荷物が届いてるぞ」

綾波「あ、届きましたか！？」

単冠「おう。この間注文してたからな、新しい本棚」

敷波「うげー………また本棚増やすの？」

綾波「ご、ごめんなさい………これからは自重するから………」

単冠「いざとなれば執務室の本棚使ってもいいぞ。なんなら適当に借りてってもいいしな。ＤＶＤなんかもあるし」

敷波「執務室ってなんだっけ」

単冠「ちなみに今のおススメのＤＶＤは朝霧の巫ｒｙ」

敷波「そこまで」

単冠「あい」

綾波「ありがとうございます。でも、そろそろ整理もしようと思ってましたので」

単冠「そっか。要らん本あったら見せてくれないか？俺も最近、読みつくした感があってな」

綾波「………………………………」

単冠「………………？どうした、綾波」


綾波「ええ。『ちゃんとした』本を、お渡しいたしますね」ﾆｯｺﾘ


単冠「………………？あ、ああ。ありがとう？」

敷波「………………………………………………」







綾波「これもダメ、これもダメ、ああこれも………」

敷波「………ほんと、裏の本棚は凄いことになってるよね。どれもこれも、ホモ本ばかり………」

綾波「ほ、ホモじゃないです！！ショタ本ですからぁ！！」

敷波「………………………」ｽｽｽｯ

綾波「ああ！！敷波、お願い退がらないでくださいぃ！！」

――――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　綾波　改二】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。ソロモンの鬼神、単冠湾の腐神。
ほっぺプニプニーズの片割れ。ぷにぷにほっぺプライスレス。縁側でお茶を飲んで和んでる姿は完全に田舎のおばあちゃんっ子。
非常に高い戦闘力とその癒しな性格で提督からも愛され信頼されているが、その正体はショタを愛する腐界の住人。なお、別にＢＬじゃなくてもショタならばおねショタも男の娘も大好物。最近は自分で小説も書き始めた。周囲へのバレを防ぐため、オータムクラウド先生が保護してる。敷波だけは知ってる。ペンネーム・ソロモンオーガ先生。
最近提督をショタ化して………の妄想でやぁ～りましたぁ～（意味深）な鼻血を出してることがある。明石夕張に接近し始めたら止めようと決意した敷波に監視されてる。
今の一押しキャラは小夜左文字。男相手もいいが女性審神者に道具でｒｙ

【割と真面目にそう思ってた】



Side：宿毛湾



宿毛「艤装って、ものによって使い心地違いそうだよね」

鈴谷「いきなりどうしたのさ」

宿毛「いや、ほら。浜風の艤装」

浜風「えっと、私の艤装が何か？」

宿毛「普通にさ、二の腕とか肩とかに上腕に砲を付けるって、こっちからすると狙いにくくないの？ってずっと思っててさ」

鈴谷「そんなこと考えてたんかい」

宿毛「上腕はともかく、肩とか本当に狙いにくそうにしか見えないんだよ」

浜風「なるほど、確かに」

宿毛「そんな中でさ、浜風とかのその砲が一番使いやすそうなんだよね」

鈴谷「この二丁拳銃タイプ？」

宿毛「そうそう、正式名称は忘れたけどこれが一番わかりやすい言い方だね」

浜風「で、ですが威力は他の艦種に比べればやはり所詮は駆逐艦の火力で………」

宿毛「いや、ぶっちゃけ威力とかは度外視してる」

浜風「はぁ………」

宿毛「実際、僕は人間だから基本的に体験すらできないし反動とかはわからないけど、その拳銃タイプって一番取り回しよさそうだし、とっさの判断でサッと狙いを定めることもできそうじゃん？」

鈴谷「あ、それは言われてみれば確かに。腕だけの動きで、しかも二方向同時に狙えるし」

浜風「ああ、そういうことでしたか。それでしたら確かにそれはあります。直感的に瞬間照準が可能なのは、ありがたいですね」

宿毛「両手塞がるのはデメリットかもしれないけど、体の向きそのままで広い角度に即対応できるってメリットは凄いと思うんだ」

鈴谷「確かに、あっ！ってなった瞬間に腕だけで方向変えられるのは便利だねー」

浜風「ええ。ですが、やはり人それぞれのやり方や向き不向き、性格などもありますし………一概に、これがいいとはいえないのでは？」

宿毛「それなんだよね」

鈴谷「は？」

宿毛「この間、望月と電話してさ」

鈴谷「おー、モッチー元気だった？単冠湾に異動になってからご無沙汰じゃーん」

浜風「最近、連絡もしてませんでしたからね」

宿毛「元気にやってるみたいだったよ。その望月から聞いたんだけどさ………」





宿毛「錨や蹴りだけで、弾薬一発も使わないで敵艦殲滅する艦ってどうなのさ」

鈴谷「………あそこはマジで何なの？」

宿毛「艤装ってなんだろ、って考えてさ………」

浜風「あの………最上さんとか金剛さんとか忘れてませんか？」

宿毛「言わないで。あえてスルーしてたんだから」

―――――　ＴＩＰＳ　―――――

【駆逐艦　浜風】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。デカい。
駆逐艦にあるまじき胸部装甲。恥ずかしがってるが、艤装のベルトでパイスラしてるのは気にしない。
もともと別の鎮守府に所属していたが、事情あって異動してきた艦娘。今では割と馴染んでるので周囲の奇行もあまり気にしてない。というよりは諦念というものを覚えた。
周りに感化されて何か楽器を始めてみようと思い立っていろいろ触ってみたところ、何故か三味線に行きついて練習中。腕はかなり上がってきてるものの、胸が演奏中に邪魔になることに悩んでる。
一日の終わりに冷えた缶ビールを一杯飲むのを楽しみにしているが、磯風からだんだんオヤジ化しているのではないかと若干心配してる。本人からすれば磯風の料理の腕が心配、というか怖い。何とかしたい。
最近気になっているものは元い鎮守府の現状。ホームシックではないが、懐かしさはある

.


本日はここまでです。がっこうで心に傷を負った友人にどんな追い打ちで塩塗り込もうか計画中。あと、あれを駆逐艦に見せて反応を見たい

>>149
あえて申し上げませんが、そーりゅーなら割と色々許しちゃいそうですよね（ﾀﾞｰｸﾈｽﾆｯｺﾘ

また時間がありましたら畳の裏で繁殖してた羽虫のように沸いて出て来ます。では、また

少しだけ更新します

なお、少しだけ真面目な感じになる模様（真面目になるとは言ってない）

あとこのSSでは実際のシステム上での聯合艦隊や通常艦隊編成、史実における戦術などとは大きく乖離した独自設定になる場合が多々あります

【北の盾】



Side：単冠湾



単冠「………ッカハー。参ったね、こりゃ………」

木曾「久々の大規模攻勢か。………出張、お疲れ様」

赤城「大本営の元帥閣下は、随分と不安がってましたよ？」

加賀「単冠湾泊地は、こういった作戦に消極的というのが大部分の見解ですので」

単冠「残りの出向・出張組が帰ってきてないうちによくもまぁ………ま、結局あの深海連中が沸いて出るのが悪いんだがな」

木曾「さて。単冠湾泊地提督殿」

単冠「おう」


木曾「指示をよこせ。貴様に、最高の勝利を与えてやる」




単冠「ああ………木曾。戦闘班、総員を第一会議場に集合させろ―――ッ」


木曾「応ッ！！」

単冠湾泊地　第一会議場



単冠「………と、以上の通りだ諸君。我ら単冠湾泊地、久方ぶりの大規模作戦となる」

木曾「深海棲艦の新たな拠点。こいつの位置が非常にまずい。この拠点から空母級が出没した場合、最悪の場合本土近辺まで敵艦載機の圏内に入る可能制すらある」

単冠「よって、この敵拠点を、いくつかの鎮守府・泊地・警備府を以って全力で殲滅することが大本営にて決定された」

吹雪「………ほんと、どっから沸いて出るんですかね………この場所、普通にこちら側の制圧海域内じゃないですか」

日向「奴等の生態そのものが、まだ未解明な部分の方が多いんだ。だが、こんな小島とはいえこちらに察知される前に立派に生息地へと変えてしまうとは………無人島だったのが、幸いだったな」

青葉「大湊に出向中の衣笠からの連絡と、こちらの情報を統合した結果………まー、とんでもない規模ですね。ですが、一つ」

単冠「なんだ」

青葉「所詮は即興の拠点、ですかね。侮ってるわけじゃないです。が、今までの大規模作戦で相手取ってきた奴らに比べて、明らかに統制がとれてないんですよ」

隼鷹「叩くなら今、だねぇ。一夜城築いたところで、中身の兵が烏合の衆じゃ話にならないさね」

陽炎「逆に言えば、放置すればこれがより強固に………でしょ？」

不知火（………陽炎と吹雪さんが真面目なことに違和感を感じるのは、きっと落ち度ではないはず）

単冠「そうだ。よって、迅速かつ確実に殲滅する必要がある。現在編成中の各鎮守府による混成部隊の配置待ちだが、俺たちの役目はいつものアレだ」

夕張「ま、それが一番気楽ですよねぇ。楽っていうより、慣れてるって意味で」

木曾「そうだ。俺たちの役目はただ一つ。他の連中の戦闘中、本土方面に出てきた連中を――――――――

　　　　　　　　　　　　一匹残らず、喰い殺すことだ」




綾波「でしたら、やはり艦隊は二つに？」

単冠「いや、出撃組とは別に、泊地防衛の別班を編成する。この班を中心に、泊地の連中が即応できるようにするからな。遠征班も、まだ帰還してない連中を除いて本作戦終了までは原則遠征中止の戦闘待機だ」

木曾「それでは、編成を発表する」



単冠「敵南下部隊を撃滅、第一艦隊。
旗艦、木曾。続いて、夕張、日向、青葉、深雪、隼鷹」



隼鷹「お？なんか久しぶりじゃない、この編成」

単冠「カハハッ、まあ昔はよくあったな。」

木曾「続いて、周辺遊撃兼索敵の第二艦隊だ。
　　旗艦、川内。続いて、電、古鷹、赤城、加賀」


電「広範囲の索敵の徹底と、発見時に高速機動にて迅速に殲滅、なのですね」

単冠「お前は察しがよすぎて説明のセリフすら奪うのな」

電「伊達に最古参張ってないのです」

深雪「………あれ？おかしくね？５隻しかいないけど………」

木曾「それについて、伝達事項がある」

単冠「ああ。………………作戦開始日の早朝、長月が帰還する」

『………………………ッ』ｻﾞﾜｻﾞﾜ

単冠「帰還後、補給を済ませてすぐに第二艦隊に編入することになる。久しぶりだとはいえ、腕は衰えてないだろうよ。安心して待ってろ」

睦月「わぁぁ………すっごく久しぶりぃ」

不知火「呉への出向が長かったですからね。これは、心強いでしょう」

木曾「さて、この時点で実働出撃部隊は決まったが………第三艦隊、つまり泊地近辺の防衛艦隊なんだが」

単冠「これに関しては、あくまで指揮権を有するのがこの艦隊メンバーってだけだ。先ほども言った通り、有事の際には総員を以って対処しろ」

木曾「編成を発表する。
旗艦、加古。陽炎。綾波。島風。吹雪。それに加え、技術支援のために出向中の瑞鳳が合流。難しいことは言わん。一匹も通すな。一匹も生かして帰すな。それだけだ」


『諒解ッ！！』




単冠「それと、その三編成とは別に、明石」

明石「はい」

単冠「お前もついて来い。護衛として、睦月、秋雲、浦風、清霜。緊急修理並びに撤退要員だ。頼むぞ」

明石「お任せください！」


単冠「………自分で言ってて厳しい編成だとは思うさ。なにせ、あちこち出向だの出張だの遠征が重なった時期だからな。せめて、指揮権与えるのに利根か、航空戦力のちとちよ姉妹くらいは帰ってきてほしかったのも事実だ」

木曾「ま、いつものことだろう。なお、この件についてもう言うまでもないだろうが………確認しておくことがある」




単冠「死ぬな。負けたら負けたで、生きて帰ってきて次の時に３倍返しでぶん殴ってやれ。お前らの轟沈を、俺は一切認めん。全員機関が達成されなかった時点で作戦失敗だと思え――――――――――――――――

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　わかったか」



『諒解であります！！』

単冠「………カハハッ。俺にはほんと、もったいねえなぁ………お前ら」

木曾「姉さんたちの帰還は、天候に邪魔されて間に合わなかったが………負ける気がしないな」

敷波「あれ？ってことは、拠点攻撃組は私らにいないの？」

単冠「いない。ま、さっきも言った通り、いつものことだ。いいか？俺たちは『護国の盾』なんつーありがたい異名を頂戴してる………が」

木曾「結局、それがこの泊地の行動原理だ。もっと戦いたい奴もいるだろう、もっと戦果をあげたい奴もいるだろう――――が、俺たちは絶対の盾に徹する」

単冠「いいか。俺は、一日で１００を仕留めて力尽きる英雄なんかいらん。一〇日で１００を仕留め、生き残ることこそが、至上の軍人であると信奉する」


単冠「墓前で鼻くそほじりながら馬鹿にされたくなけりゃ、馬鹿みたいに生き残れ。沈むな。以上だ」


夕張「………ということは」

単冠「おう、どうしたバリ助」

夕張「本拠地襲撃の班は、別の場所にということで？」

単冠「おうよ。俺なんかより、よっぽどこういうこと向きな奴に任せるさ」

木曾「今回の作戦、とりあえずいくつか決まってることがある。それに従って行動が完結すればそれでよしなんだ」

単冠「敵泊地は―――――――――――




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　宿毛の奴が、担当する」

―――――　TIPS　―――――

【正規空母　赤城】
単冠湾泊地所属の正規空母。一航戦の誇り、そして台所の魔王。
正規空母として、そして第一航空戦隊として恥じぬ実力を持つ航空母艦。ただ、着任した時点ですでに隼鷹がおり、搭載量では勝っているはずだが何故か戦果を上回ることができず、今でも鍛錬を欠かさない。
現在では、爆撃機や攻撃機による対艦攻撃よりも戦闘機隊による徹底した制空権確保が得意となっており、これに関しては隼鷹を上回っている。というよりは、最初期から孤軍奮闘していた隼鷹の練度が異常なだけで赤城も十分凶悪な実力なのは間違いない。
ひとたび食事を始めれば、その姿は最早ピンクの悪魔のそれ。本当に噛んで飲み込んでいるのかが謎なほどの吸い込み。
今一番行きたいのはテレビで見た食べ放題バイキング。即出禁になる模様。



【正規空母　加賀】
単冠湾泊地所属の軽空母。一航戦の誇り。そして対艦攻撃の魔王。
赤城とツーマンセルで動くことが多く、お互いの極端な性格を補わせるためにも提督自身がそうしている部分がある。指導は厳しいもののその能力は本物で、他鎮守府へ赤城と共に出向して教導を行うことも増えている。
赤城とは対照的に、爆撃機と攻撃機によって確実に敵艦を沈めることに異様に長けてしまい、両極端ではあるが二人で組ませると手が付けられないことになる。とはいっても制空や索敵がダメということは一切なく、偏っていても他をおろそかにしない辺りは流石の一言。
宿毛湾泊地に所属している瑞鶴のことが大好き。大好き。瑞鶴かわいいよ瑞鶴。最初こそツンというガラスの仮面で隠していたが、最近吹っ切れたのか隠そうともせずに猫かわいがりするようになった。陽炎・夕張化が懸念される。
今一番行きたいのは温泉。お風呂大好き、うさぎ大好き。

【四国の槍】



Side：宿毛湾



宿毛「さて。鈴谷、呼んだ子は全員揃ったかな？」

鈴谷「しっかり揃ったよ。じゃ、提督殿、よろしくおねがいね」

宿毛「うん。―――伊勢と翔鶴も、帰ってきたばかりですまないね」

翔鶴「いえ。すでに報告書類の製作なども済んでいますので、問題はありません」

伊勢「私は帰ってから寝る時間があったからねー。十分頭もすっきりしてるよ」

宿毛「そうか。では、今回の大規模攻勢についての説明を始めよう」

鈴谷「各自に配った書類があるっしょ？まずそれの一ページ目から目を通しつつ聞いてちょうだいねー」

熊野「今作戦は、単冠湾泊地との共同歩調、とのことでしたわね」

宿毛「その通り。まず、大まかに言ってしまえば単冠湾泊地の艦隊は敵泊地制圧部隊が作戦行動中に、どうしてもできてしまう穴から抜け出て本土方面に向かう敵部隊を撃滅する。あいつら得意の、ちょっと積極的オーバーキルな専守防衛さ」

瑞鶴「そんな好戦的な専守防衛聞いたことないんだけど」

長門「その上で、私たちは敵泊地への直接的な襲撃、だな？」

鈴谷「オー、イエース。ちなみに、泊地そのものへの対地艦砲射撃なんかは他の鎮守府に任せることになってるんだよね。主に、呉と大湊がやってくれるって」

宿毛「僕たちの担当は、南方から襲撃しての敵艦隊の撃滅と制空権の確保。なお、その際に出撃するのは空母を中心とした航空部隊と、砲雷撃戦を担当する主力艦隊の二つに分けることになる。くわえて、交代要員と後詰を兼ねた後方艦隊も配置することになる」

翔鶴「では、泊地の防衛は如何になるのですか？」

宿毛「それについては、班長を任命してその子を中心に残存の艦娘全員で当たってもらうことになる。編成とは別にちゃんと発表するから、そのつもりで」

鈴谷「航空部隊と主力艦隊は、作戦開始前に一度単冠湾の艦隊と合流してちょっと作戦のすり合わせを行うからねー」

最上「へぇ。じゃあぜひとも参加したいな。最近日向さんにも会えてないし」

飛龍「あはは、まあ会話してる暇はないだろうけどねぇ。………オータムクラウド先生、くるかな」

蒼龍「ひりゅー………」

叢雲「遠征部隊はどうなるの？」

宿毛「基本、作戦終了時まで待機だね。遠征は全面的に一時中止。幸いにも、今までのみんなの苦労のおかげで資材に余裕はあるから」

満潮「ふん、ならいいけど」

霞「編成はちゃんとじっくり考えたんでしょうね？」

朝潮「ちょっと！二人とも………！」

宿毛「もちろん。君たちが全力で、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　楽しく愉快に、一匹残らず喰えるようにしたさ」



イムヤ「………うわー、久しぶりに見た。ガチモードの司令官の殺人スマイル」

足柄「相変わらず、これ以上ないいい笑顔でこれ以上ない凶暴な事考えてるわねこの人は」

羽黒「あ、あうぅ………」


宿毛「じゃあ、編成を発表しようか。

制空部隊。旗艦、飛龍。蒼龍、瑞鶴、伊勢、舞風、野分」


伊勢「あり？私もそっち？」

鈴谷「うん。ちょっと提督と相談したんだけど、三式弾をブッパして面で制圧する担当が一人欲しくてね。だから、弾薬も三式弾メインでお願いできる？」

伊勢「あー、なるほどね。了解。しっかりやるよー、任せておいて」

瑞鶴「あれ？翔鶴姉は？」

宿毛「はは、瑞鶴は本当に翔鶴大好きなんだね。大丈夫、ちゃんとあとで発表するから」

瑞鶴「………うー。一緒がよかったー」

鈴谷「あと、向こうからは加賀さんも来るらしいから」

瑞鶴「」ﾋﾞｸｯ

叢雲「………うわー、わかっててこの人事なんだ」

夕立「瑞鶴さん、固まっちゃったっぽい」

時雨「ご愁傷様、だね」

野分（舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒舞風と一緒………）

舞風「野分、頑張ろうねー！」

野分「　　全　　力　　で　　」

那珂（那珂ちゃんはアイドルだから、触れちゃいけない邪気には触れないよー★）


宿毛「続いて、主力艦隊。

旗艦、鈴谷。長門、金剛、霧島、那珂、夕立」



那智「………またずいぶん偏ったな。我ら重巡の出番はない、ということか？」

宿毛「拗ねないでほしいなぁ。大丈夫。その辺は考えてるから」

金剛「私たちの出番ネ！！フォロミー！！」

霧島「腕が鳴ります、お姉様！！」


鈴谷「んじゃ、後方艦隊ね。

旗艦、叢雲。那智、足柄、翔鶴、卯月、時雨」


足柄「あー、私たちこっちなのね。りょーかいりょーかい。しっかり後ろ守ってるから、思いっきり暴れて来なさい」

熊野「あら。わたくしはお留守番ですの？」

宿毛「それについてなんだが、熊野。君には、先ほど話した待機防衛班の班長をお願いするよ」

熊野「あらあら。わたしくでよろしくて？」

鈴谷「むしろ是非お願いしたいくらいなんだよね。まー、私も久々に熊野と出撃はしたかったけど、今はいろいろ出払ってて人数もキツキツだしぃ」

卯月「うーちゃん、がんばりまっす！！………ところで、弥生は？」

叢雲「あー、なんか遠征先のミスでゴタゴタしてるみたい。イラついてるの丸わかりだったわ」

卯月「………うわー。とばっちりは嫌ぴょん」


宿毛「それと、さっきは言わなかったけどもう一つ別班があるんだ。イムヤ」

イムヤ「え？私？」

宿毛「ゴーヤがもうすぐ帰還するから、そしたら彼女と合流して遊撃を兼ねた潜水哨戒部隊を編成してほしい。その護衛を兼ねた同行として、満潮、霞、最上もね。ただし、敵の規模を正確に判断し、状況によっては即時連絡を取って単独での戦闘は避けること」

イムヤ「りょーかい！そっか、ゴーヤも帰ってくるんだ」

宿毛「向こう所属の伊８ちゃんや伊１９ちゃんとも会えるといいね」

最上「安心したよ。日向さんと会えるかもしれないなぁ」

鈴谷「まあ、向こうの編成はまだ届いてないからわからないけどね」

宿毛「さて、諸君。久々の大規模攻勢だ。まあ、特別言うことはないんだけど、ここは司令官として訓示の一つでも贈っておこうかな」


ｼﾝｯ………………………

宿毛「恐れ多くも僕たちの守る人々の安全を脅かそうなんて考えてる脳みその足りない塵芥どもに、とびっきり素敵な武力の音楽を叩きつけて一匹残らず撃滅し、二度と浮き上がる気も起きないように足りない脳の隅々まで教育してやるように。以上」








鈴谷「………毎度思うけど、よくもそんなニコニコ笑顔でそんなこと言えるよね。朝潮怯えてるよ？」

朝潮「い、いえ！！だ、大丈夫です！！」

宿毛「あはは。ごめんごめん。みんなに無駄な労力を強いてる下等共がいるとおもうとつい、ね」

金剛「ほんと、全く別人デース………」

叢雲「………ま、今に始まったことじゃないわよね。この化けの皮は」

満潮「………あんまり言いたくないけど、北上さんと大井さんがいないのは痛いわよね」

鈴谷「あー、早く帰ってこれないか打診したんだけど、難しかったねー」

宿毛「それでも、僕らは僕らの役目を果たすまでさ。さて、諸君」




宿毛「世界を少しでも静かにするために、いつも通りに戦場音楽を鳴らそうか」


時雨（………………………………………）

―――――　TIPS　―――――

【正規空母　瑞鶴】
宿毛湾泊地所属の正規空母。シスコン、そして加賀の獲物。
着任した時期が割と真面目に修羅場な時期だったため、本人も必死で戦った結果練度が一気に上がってしまった過去を持つ。その時の癖が染み付いてしまい、鍛錬をサボろうと思っても錬成に足が向いてしまう。
得意な戦闘スタイルは戦闘機隊と艦爆隊の発艦タイミングを図っての波状攻撃。制空隊の練度を優先的にあげていたため、後続の隊の発艦タイミングがドンピシャなら一気に道を作って面制圧できる。
加賀の標的。最近では出会うたびに抱き付かれてﾜｼｬﾜｼｬとムツゴロウチックな可愛がりをされる。前に尻を撫でられてから貞操の危機を感じるようになった。でも突き放せない。ずいずい。
日課は艦載機たちの錬成日誌。もう二度と、愛する彼らを七面鳥などとは呼ばせない


【正規空母　翔鶴】
宿毛湾泊地所属の正規空母。瑞鶴可愛いよ瑞鶴。
瑞鶴よりも後に着任したが、目にクマを作ってガルルルルなどと唸り声あげながらも修羅場を潜り抜けて練度を高めていた瑞鶴の成長に触発され、日々錬成を繰り返したお姉ちゃん。ただ、運の悪さだけはどうしようもないので開運グッズを買い漁ってる。
得意な戦術は、というか徹底した哨戒任務が大得意。もちろん必要とあれば攻撃も請け負うし腕もたつのだが、誰か他の空母がいるのであれば其方を優先する。瑞鶴曰く、情報をどれだけ早期に正確に得られるかが重要であることを過剰なまでに理解しているため、とのこと。
加賀の瑞鶴への熱愛は、なんとまあ積極的に応援。瑞鶴も本気で嫌がってはいないと判断し、最近同性婚について調べ始めた。それを満潮に見られてあらぬ方向に誤解されてるのに気づいてない。
最近の趣味は折り紙。鶴ばっかり折ってる。陰陽空母たちみたいに艦載機にできないか思案中。そんな中、某男塾総代の技に目を付けたのは誰も知らない


【航空戦艦　伊勢】
宿毛湾泊地所属の航空戦艦。日向の姉にして、心配される対象。
航空戦艦としての練度は確かなもので、普段のお気楽口調はそのままに戦闘中の目つきはマジになる。地味に砲撃の命中精度がおかしいことになっている。普段の自分のキャラを考えて、あまり努力してる姿を見られたくない真面目ちゃん。
肉薄すれば戦艦とか余裕っしょｗｗｗｗとか余裕ぶっこいて突っ込んでくると、どこの暗殺剣だと問いただしたくなるレベルの軍刀の一閃が煌めく。実は砲撃よりこっちが好きなのはナイショ。ついでに拳も得意。そのあたりは流石日向の姉。
非番はできるだけ纏めてとるようにしている。そのために努力は惜しまない。纏めてとった休みには気になる場所を旅行して、その場所の旅行レポを書くのが趣味。なお、その際にはカビが生えてるんじゃないかってレベルのタイプライターを愛用。
今一番行きたいのは伊勢神宮。やっぱ気になる。

【幕間】



Side：大本営



元帥「………まったく、あの二人を動かすだけでこれほどまでに骨が折れるとは」

陸奥「でも、最終的には乗り気だったんでしょ？」

元帥「詳細まで告げてようやく乗り気になるより、承諾してから詳細を確認してくれたらどれだけ楽か」

陸奥「………ま、そうじゃないからこそ、貴方が信頼してるんでしょ？見栄や熱さだけで艦隊事情考慮しないで承諾したり、艦隊の事を使い捨てに考えてゴマ擦りで志願するより、全然いいじゃない」

元帥「ま、その点はな。あいつらも、もし不可能と断じたなら断っただろうよ。扱いづらいことこの上ないが、そこについては腐るほどいる馬鹿どもよりも信頼できる」

陸奥「ふふ、いい教え子を持ったじゃない」

元帥「もう少し素直であったなら、この白髪の数も減ったはずなんだがね。さて、これで各鎮守府、泊地、警備府、基地の編成提出は揃ったか」

陸奥「ええ。流石というかなんというか、近年は優秀な提督さんも増えたみたいでなによりね」

元帥「一時期に比べれば、な」

陸奥「それと、例の件。向こうさんとも調整が終わりそうよ」

元帥「ああ。これで少しは楽になるかね。かつての仇敵といえど、奴さんも四の五の言ってられないと見える」

陸奥「他国も同様ね。むしろ、当時海軍兵力に主眼をおかなかった国は、こぞって共同歩調を整えてるわ」

元帥「馬鹿の極みだ。それができるなら、なぜもっと、何十年前にやらなかったのかね」

陸奥「………人類の反攻作戦が始まって、随分長いけど。ようやく、ここまで来れたわね」

元帥「ああ。お前との約束も、なんとか果たせるかもしれない」

陸奥「………果たしてもらうわよ。必ず」

元帥「ああ。必ずや、な。こんなジジイでも、矜持はある」




元帥「砲撃の音も、火薬の匂いもない海を。貴様らに見せてやる」

陸奥「期待してるわ。私の―――――提督」

―――――　TIPS　―――――

【大本営　元帥】
大本営の元帥。現状の海軍における最高位の一人であり、単冠湾提督と宿毛湾提督の恩師。
かつては次世代を育てるために教育に熱意を向けたが、深海棲艦の猛攻によって上層部に大量に戦死者が出た事件が発生。その際、腐敗の一掃を兼ねるとともに一人でも多くの若者の未来を繋ぐ決意と共に昇進。
秘書艦であり長年の相棒である陸奥には最大の信頼を置いており、その感情の正体は本人しかわからないものの、老骨に鞭打って彼女と共に今日も平和を目指す。
かつて陸奥達に交わした約束を果たさんとする中、かつての、歩く地獄のような有様と評された単冠湾提督と、得も知れぬ狂気を孕んだ異様な雰囲気を纏う宿毛湾提督を見出す。癖の強さに辟易しつつ、なんだかんだと先を託し、今でも後見人のごとくの立ち位置にいる。
今一番気になるのは地方の温泉宿。普段から苦労を掛けている陸奥になんとか報いたいのと、その疲れを労いたいと思ってる


【戦艦　陸奥】
大本営、元帥付きの戦艦にして秘書艦。
老兵の元帥を長く支え、守ってきた歴戦の艦娘。その戦力は比肩するものなしともいわれ、現在でも他の艦娘たちの憧れの的であり畏怖の象徴。本人としてはお姉さんとして慕われたいが、最近若干の諦念が入ってる。
元帥がかつて交わした「砲撃の音も火薬の匂いもない海を、私が生きているうちに見せてやる」の約束を共に果たすために尽力する。それは絆なのか愛なのかはたまた別の何かなのかは彼女にしかわからない。そして、彼女はそれを貫くことを決めている。
最近は前線にこそ出る機会は減ったものの、姉である長門のことは今でも気にかけて連絡を取っている。奇行に心配しつつも信頼して、自分は自分の場所で務めを果たそうと日々奮闘。マジモンのいい女。
最近チェックしてるのは疲れにいい温泉の情報。苦労の多い元帥を少しでも楽にしてあげたい女心か、はたまた秘書艦としてか。それは、決して語らぬ想いの中に

本日の更新はこれにて終了です。

もっと目立たせたい艦娘がいるのに書ききれないのは、流石に人数増やし過ぎたかと反省

では、また時間があったら這い寄る混沌のごとく沸いて出ます。では、また。




ちょっと阿武隈探し出して犯してくる

今日は更新有りませんが、今さら気づいた。

訂正
>>178
単冠「それと、その三編成とは別に、明石」

↓

単冠「それと、その三編成とは別に、アカッシー」

どうでもいいような事ですが、直しておきたくなった。
では、また時間があれば鍵穴あたりからニュルンと這い出てきます
あと、シリアル（）は長く続ける気はありませんので

本日もちょっとだけ更新

早くシリアル終わらせないと、と思ったらシリアルがなかった謎

【問題児、再会】



作戦海域



木曾「単冠湾泊地秘書艦、重雷装巡洋艦の木曾だ。作戦への参加、感謝する」

鈴谷「宿毛湾泊地秘書艦、航空巡洋艦の鈴屋です。どうぞ、よろしくお願いします」

木曾「………久しぶりだな」

鈴谷「木曾さんも、お変りなくぅ」

加賀「………………………」ｽｽｽｯ

瑞鶴「ずいぃ！？ちょ、加賀さん！！いきなりお尻撫でないでください！！」

加賀「何故かしら」ｻﾜｻﾜｻﾜｻﾜ

瑞鶴「その返答がなぜかしらなんですが！？ちょ、やぁ！！」

イムヤ「すみません、まだゴーヤが到着してなくて………」

木曾「ああ、それについては大丈夫だ。まだ定刻までは余裕がある。それに、こっちも長月の奴がもう少しだしな」

最上「日向さん、お久しぶりです」

日向「ああ、壮健そうでなによりだ」

最上「教えていただいた瑞雲拳、修練は欠かしてませんよ」

日向「そうか。今度、また稽古をつけてやろう」

最上「お願いします！」

飛龍「オータムクラウド先生！！お久しぶりです！！」

秋雲「おー、フライングドラゴン先生。おひさしー。この間送られた原稿読んだよ。またネチョい書き方するねぇ」

飛龍「いやー、そちらほどではぁ」

蒼龍「うわぁ………」

川内「あ、久しぶりだねー那珂。元気だった？」

那珂「もっちろん！！新曲の進歩も………」

鈴谷「………ほんっと、フリーダムですみません」

木曾「それはこっちこそだ。申し訳ない。………だが、まぁ」

鈴谷「………一番の不安は………」

単冠湾泊地　司令船



明石「宿毛湾泊地、宿毛湾提督。御乗艦されました」

単冠「おう。通してくれ」

明石「はい。どうぞ、こちらへ」

コッコッコッコッ………

宿毛「………やあ」

単冠「………よう」

叢雲「宿毛湾泊地、代表・宿毛湾司令官。ならびに、所属駆逐艦叢雲。推参しました」

明石「長旅、お疲れ様です。所属工作艦、明石です」

単冠「………………………」

宿毛「………………………」

叢雲「………先に、申し上げておくべきことが」

明石「ええ。こちらからも」




明石叢雲「「うちの提督/司令官がすみません」」

.






単冠「ようようよう、生きてたかこの音楽中毒。音符の国に迷い込んだと聞いてたんだが」

宿毛「やあやあやあ特撮アニメオタ地球外生命体。君こそ、地球への滞在期限が切れて母星に送還されたって聞いたんだけど」

単冠「いやぁ、この間はおすすめの音楽と銘打った音響兵器をどうもどうも。おかげで俺の鼓膜と泊地の静けさにカットインダメージだコノヤロー」

宿毛「こちらこそサルミアッキなんていう魔界の毒物をどうもどうも。おかげで数名グロッキーだよファッキン」

単冠「いやいや、あれは俺へのおススメとか言い張ってぜったい絶頂☆性器の大発明のOP送り付けて俺への風評被害を垂れ流してくれたお礼だよ」

宿毛「こちらこそ、わざわざ品名まで伝票に詳細に書いて卑猥なゲームを僕宛に送って鈴谷からの冷ややかな視線をもらったお礼さ」







単冠「………………」

宿毛「………………」








明石「清霜」

叢雲「時雨」

.






単冠「ケケ―――――――――――――――ッ！！！」ﾊﾞｯ

宿毛「シャ―――――――――――ッ！！！」ﾊﾞｯ









清霜「無拍子ッ！！！」ﾋｭﾄﾞｯ


時雨「はい、ストップだよ提督」ﾌﾟｽｯ


単冠「ガボラッ！！！？」ﾄﾞｺﾞｫｯ

宿毛「痛――――――――ッ！？」






.

明石「………事前に準備してて正解でしたね、お互い」

叢雲「ええ。けど………そちらの司令官さん、随分きれいに入ったけど、大丈夫？」

明石「まあ、大丈夫でしょう。清霜ちゃんも手加減はしてますし」

清霜「活人拳ですから！！」

叢雲「………は、はぁ」

明石（ねじり貫き手とか修得してるのに………？）



単冠「ぐ、おおぉ………流石に、効いた………てか、清霜お前いつの間にこの境地に………つかマジでどこまで修得するつもりだ………」

宿毛「あ、いたたたたたたたたた………し、時雨？太ももに焼き鳥の串はやめないかい？地味に、ていうか真面目にかなり痛いんだよこれ？」

時雨「こうでもしないと、止まらないだろうからね。いざとなったらやるように、鈴谷さんから言付かってたんだ」

宿毛「いたたたた………鈴谷め、なんて提督思いじゃないことを………」

明石「えー、話進めていいですか？」

叢雲「作戦立案は済んでるとはいえ、まだすり合わせは残ってるんだから。ああ、それと………」

宿毛「なんだい？」





叢雲「お互いの未到着だった子達、ついたみたいよ」

【修羅】




長月「単冠湾泊地所属駆逐艦、長月。遅れたが、弦時刻を以って合流する」

ゴーヤ「宿毛湾泊地所属潜水艦、伊５８。同じく、合流でち！」

木曾「長期間、ご苦労だったな長月。補給はもう済ませたのか？」

長月「無論だ。早速だが報告がある。帰還途中、こちらとは別方面に向かう敵輸送船団を発見した」

鈴谷「………はぁ！？」

川内「ちょ、ま。それって、こっちとは別方面に敵棲地があるってこと？」

長門「裏をかかれ………いや、こちらに意識が行き過ぎたか………！？」

夕立「ちょ、ちょっと真面目にマズイっぽい！？」

金剛「NO！！す、すぐに提督に………！！」

長月「その心配は無用だ。道中護衛してくれた出向先の岩川基地の艦娘たちを通じて、すでに本作戦に不参加の鎮守府各所に伝達がいっている。向こうで動くとのことだ、こちらはそれに憂慮する必要はない」

木曾「そうか………不幸中の幸い、だがせめて輸送船団は始末したかったな。そうすれば動いてくれる他の場所が少しでも楽になる」

古鷹「道中っていうことはまだ間に合うのではないでしょうか」

赤城「偵察機の準備をします。提督の許可を得次第、すぐに………」

電「………あー、落ち着くのです」

霧島「電さん？何か、案が？」

電「みんな、ヤバい情報なのはわかるのですがよく考えてみるのです。割と、慌てるに値しない情報なのですよ？」

野分「………え？いや、この情報はどう考えても………」

電「ああ、まだ長月ちゃんのことを知らない人もいましたね。………よく考えてみてくださいなのです。
【長月ちゃんが】【敵の輸送船団を】【発見した】のですよ？」

.





木曾「………長月。『戦果』を報告しろ」


長月「敵輸送船団は壊滅させた。こちらに向かう道中に余分な消耗はできないと判断して、できるだけ短時間で済ませたつもりだ」





那珂「」

野分「」

川内「………情報のインパクトで素で忘れてた。長月、割と【こっち側】だったよね」

鈴谷「しかも素手オンリーで完全勝利とかしないでちゃんと艤装も駆使してる辺り生々しいよね」

電「どうせそのうちこっちの世界に浸かるのです」

木曾「なんだその嫌すぎる悟りは」

長門「本当に駆逐艦なのか問いただしたいのは私だけなのか？」

青葉「実際身近な私たちが一番疑問だったりするんですそれ」

―――――　TIPS　―――――

【駆逐艦　長月】
単冠湾泊地所属の駆逐艦、らしきなにか。深雪・電サイドに片足を突っ込みかけてる修羅。
勤勉実直かつ誠実な、駆逐艦には割かし珍しいタイプの艦娘。けどお菓子大好き。可愛いものも好き。まだまだ少女は捨ててない、けどお子様はもうとうに卒業した。
勉強熱心といわれるほど、訓練がない時はよく本を読んだり自習したりしてる。別に勉強が大好きとかそういうわけじゃなく、ただ単純に自分の知識量が増えていくのが楽しいだけ。誘われれば普通に遊んだりもするし、よく笑いよく遊ぶ普通の艦娘………だった。
最近、というより深雪と電が線の向こう側に足を踏み入れたあたりからこちらも練度キャップにひびが入る。二人の様に近接戦闘のみで完全勝利とか言うジャンル違いな無双はしないものの、駆逐艦の本領である近距離戦を近接と艤装の機能を上手く組み合わせたガンカタまがいの動きで暴れまわる。深海からすればクソゲーなのは変わりない。多対一は得意分野。
最近気になるのは、ある二人の姉妹の事。最近会ってないが手紙のやりとりはしてる

【この状態になったら末期です気を付けて】



イムヤ「ゴーヤ、久しぶり。今度はしばらく泊地にいるの？」

ゴーヤ「この作戦終わったら当分出向はないでち。まあ、ゆっくりはしてられないけどねぇ」

金剛「Oh、ゴーヤは相変わらず忙しいネー。少しはティータイムでゆっくりした方がイイネ」

舞風「普段から働きづめだもんねー。ね、踊って気分転換しない？作戦終わったらゲーセンいってDDRとか！！」

ゴーヤ「あー………ちょっとしばらくは無理そうでち」

最上「そんなに仕事あるの？代われる奴あったらかわろうか？」

卯月「ていうか、うちはオリョクルもないしそんなに忙しかったぴょん？」

ゴーヤ「いやー、仕事があるっていうか………　　　仕事を入れてるっていうか」

飛龍「え？」

鈴谷「聞こえた」

舞風「ちょ、鈴谷さん？」

鈴谷「聞こえた。聞こえたぞでっち。今、また注意を聞かなかった自白したよね？」

ゴーヤ「………………………………」

鈴谷「やるなって言ったよね？ねえ。ちょっとスケジュール見せてくれる？」

秋雲「………あー、なるほど」

飛龍「え？先生、何か心当たりが？」

秋雲「いるんだよねー、たまに………その結果、頭の中から自分の限界とかそういうのが抜け落ちてて、しかもそれに気づけない人」

蒼龍「………ああ、なんとなく察した。つまり、あの人種か………」

日向「………難儀というかなんというか」

ゴーヤ「出向の報告書作ったら次に遠征計画作って提出して獲得資材の表作ってそこから航路別の資材の分布予測表作ったら次の遠征に出てそこから出た数値をまた表に加算してああそうだ艦娘を発見したらその報告書と意見書も作らないとそこから魚雷の整備もやってああ主機の整備もでちその後はしっかり航路の予習してから図上演習してその後の遠征に出てまた表を作り直したら新航路の報告書と分析表も作って提出して………………」



鈴谷「休めぇ！！！この仕事中毒者！！！」


ゴーヤ「仕事させろでち！！！もう仕事ないと落ち着かないんでち！！暇な時間とか何していいのかわからなくなって怖くなるし落ち着かないしぼーっとしてるとか恐怖以外の何物でもないでち！！何でもいいから作業よこせでちいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！」





ﾃﾞﾁｲｲｲｲｲｲｲｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨ………………



隼鷹「あたし知ってる。アレ、ワーカーホリックっていうんだよね？」

那智「相当末期のな。うちで潜水艦が激務になったことなんてほんの一時期だけなのに、なぜああなった………」

夕張「似た症状は知ってますが、趣味とか以外であれは怖いです正直」

―――――　TIPS　―――――

【潜水艦　伊58】
宿毛湾泊地所属の潜水艦。言わずと知れたでち公。そして、仕事の末期中毒者。
オリョクルもない宿毛湾泊地において、かつて一時期だけあった潜水艦の超多忙な時期。彼女はそこからいろいろおかしくなったのか、常に仕事が手元にないと落ち着かないという割と真面目に周囲から心配され止められる気質になってしまった。
事務仕事から実地まで全部こなすニガウリを秘書艦にしてもいいのではという声もあったが、実際のところ秘書艦の仕事は時折アホみたいに忙しいだけで暇な時間も多いため、本人が辞退。なお、それには鈴谷を立てる意味も含まれてるのはでっちーの秘密。
放っておいても勝手に仕事を見つけてこなしてくるので、ある意味一番心配で一番放置しても大丈夫な子。ただし放置しすぎると過労でぶっ倒れるか、途中で意識失ってケツだけ星人になってぷかぷか浮いてるかのどっちかが待ってるので鈴谷とイムヤが止めに入る。
なお、こなしてる仕事量もさることながら練度も相当なもので（仕事量考えれば当然か）、その分かなりの高給取りだが使う時間がないので通帳がモリモリマッチョメンに。
一番の息抜きはラジオ。遠征などの移動中にラジオを聴くのが最大の癒しの時間

本日の更新は終了です。

気付いたこと
・TIPSがだんだん長くなってきてる
・なんか単冠湾に戦闘力キチが集結しすぎ
・そもそも艦娘を一気に出し過ぎた

………馬鹿過ぎワロス


では、また時間があったら夏場に耳元でぷーんと音を立てて安眠を妨害する憎きあいつ等みたいに沸いて出ますので、よろしければお付き合いください

かなり短いけど、一つだけ投下。

某ラノベのせいで、九九艦爆が好きな軽空母を探す作業に入ろうか検討中。
あと、止まり木二巻といつ静で悶えた。水着二航戦ごちそうさまです

【瑞鳳未着任提督とかｗｗｗｗｗ私です】



単冠湾泊地



瑞鳳「軽空母瑞鳳。柱島泊地への技術支援より、帰還しました！！」

加古「おー、おかえり。残念ながら聞いての通り、現在は大規模作戦中で提督も不在だけどねー。ちゃんと………ふあぁ。提督には打電しておくから」

瑞鳳「まーたそんな眠そうな顔してぇ。何？待機防衛班も結構忙しいの？」

加古「あー、いや………むしろ………」







陽炎「ね？ね？きっと、いや間違いなく似合うから。ほら、着てみてって」

不知火「だ、誰か！！誰か、不知火に救いの手を………！！」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

陽炎「あ、もしかしてブルマより短パン派？あれもいいよねぇ。じゃあ、こっちを………」ｽｯ････

不知火「ぬ、ぬいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！」



吹雪「あ～＾敷波ちゃんの控えめな胸部装甲もまた格別ぅ～」ﾓﾐﾓﾐ

敷波「ちょ、やぁ！！！睦月ちゃんいないからってこっちで盛らないでよ！！ていうか控えめってのは余計ぃ！！」

吹雪「大丈夫！！それはステータス！！ステータスなんだよ！！」ﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐ

敷波「ちょ、誰か！！誰かぁ！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

加古「………保護者ポジションって、こんなに大変なんだなぁって、さ………」

瑞鳳「………割と真面目に同情する………こんなん私でも疲れるわ………」

加古「それにしても、今回もまた荷物多くね？また向こうでいろいろ買い漁った？」

瑞鳳「うん。買い漁ったのもそうだけど、向こうの方に残ってる過去の文献とか資料ってかなり勉強になるからねー。コピーさせてってお願いしたら、技術支援のお礼にってたくさんとらせてくれたのよ」

加古「あー、確かにできたばかりの泊地にづほ式技術支援はありがたいだろうからなぁ。明石さんとか夕張もそうだけど、うちが出向だなんだって多い理由の一つだよね」

瑞鳳「うちばっかりじゃないんだけどねぇ。宿毛湾の五十鈴さんとかもかなり飛び抜けてるよ？」

加古「あー、そりゃそうだろうねー。あとは、宿毛湾だと磯波ちゃんとか？」

瑞鳳「………あー。あの子ね………マジであの子、化けたよね」

加古「工具ってあんな速度で動かせるものなんだってびっくりしたよ………なんでああなったんだっけ」

瑞鳳「ヒント。あの子が工廠に足を運び始めたのは、明石さんが１週間ほど宿毛湾に技術交換に行った時期と重なってます」

加古「………技術屋って、感染性のものだっけ？」

瑞鳳「私たちは何かの保菌者じゃないんだから………ていうか、私もそろそろ作るだけじゃなくて実地試験も久々やりたんですけどー？」

加古「あー、そのあたりは提督が帰ってきてからにして。あたしの権限じゃ無理だから………ふあああぁぁぁ。そろそろ、マジで限界なんで仮眠するぅ………なにかあったら、あの子達止めておいて………」

瑞鳳「おけ。仮眠を本眠にしないでよねー………て、島風は？」

加古「もっちーに付き合ってもらって、高速回避機動の訓練」

瑞鳳「わー、また残像残しまくって一人聯合艦隊やってるんだろうなぁ………」

加古「てなわけで、おやすみー。帰還の報は入れてから寝るから」

瑞鳳「ん。おやすみー」




ｶﾞﾁｬｯ




朧「あ、瑞鳳さん。お疲れ様です、おかえりなさい」

瑞鳳「あ、おぼろんおひさー。ただいま。今回は待機班？」

朧「はい。丁度今、周辺哨戒から帰ってきて………」

瑞鳳「そっか、おつかれ」

朧「で、ちょっとシャワー浴びてたらみんな先に戻ってたみたいで」

瑞鳳「あー、なるほどね。何、結構水被った？」

朧「ええと、ちょっと若葉が………」

瑞鳳「………あー、あれ、髪に匂いつくもんねー………提督もそうだけど、何がいいのか」

朧「瑞鳳さんは、今到着ですか？」

瑞鳳「そ。あ、そうそう丁度良かったー。おぼろんにお土産あるから」

朧「え？まさか………」




瑞鳳「ほら見てよこれ。造形進化しすぎじゃない？」

朧「うわぁ………すごい。マストの形もこんなに再現して………え？ここ稼働できるんですか？」

瑞鳳「そうそう。あと、こっちの艦載機プラモも………」

朧「すご………これ、空母の皆さんが見たら目を丸くしそうですね………」

瑞鳳「新しい道具も買ってきたから、ちょっと試しに作る？」

朧「ええ、お願いします。実は………ちょっと、久々に作りたかったです」ｷﾗｷﾗ

―――――TIPS―――――

【軽空母　瑞鳳】
単冠湾泊地所属の軽空母。航空機関連のスペシャリスト。卵焼き製造機。
基本的に「単冠湾の工廠」といえば「マッド夕張」と「クレイジー明石」という評判が広まってる中、航空機関連ではその二人すら及ばない航空機開発その他のスペシャリスト。最近どんどん弓道着的ないつもの服装よりツナギを着てる時間の方が増えてきてる。
特に精密加工系が大得意で、その精度はバリ助とアカッシーからも狂気の沙汰扱いされるほど。日本の町工場の職人のごとく、ありえないレベルの緻密な加工で航空機へ愛を注いでる。そしてその精密な技術は卵焼きにも発揮される。食べると一瞬でキラキラ状態になる、もはや間宮・伊良子の菓子レベルの出来。バリエーションも豊富でたまに食事処鳳翔への手伝いも。
プラモデラーでもあり、最近は朧という同志を見つけて艦戦プラモや航空機プラモを共に作ってる。塗装の技術をもっと上げたいと練習中。ついでに調色も。
最近出撃が減ってることに若干不満。練度は確かなのだが、工廠に籠りすぎたかと若干後悔。でもやめない。九九艦爆大好き。足かわいい。
最近欲しいものは新しいエアブラシ。給料は趣味に全力投球、でも少し貯金


【駆逐艦　朧】
単冠湾泊地所属の駆逐艦。癒し。かわいい。孫に欲しい。
基本は遠征要員で第七駆逐隊のメンバーと組んで日々楽しそう。一歩引いた位置からみんなが楽しそうな所を眺めていることが多いが、毎日ほっこり幸せそう。
休日の過ごし方を模索してる時に、プラモデル製作に出会い没頭。第七メンバーと一緒にいるとき以外は大体プラモを作ってる。最近は城プラモにも手を出し始めた。瑞鳳とはプラモ仲間で、出向から帰ってきた瑞鳳のお土産が割と楽しみ。
大人しいように見えて実際は割と行動派。水着も割と気合が入ってると周囲から評判に。そして実はかなり立派なものをお持ちだということが判明。揉みたい。瑞鳳からそこだけ敵意を持たれてる。そして吹雪の標的になることが増えたのが悩み。
机の上には常に作りかけのプラモ。最近はボトルシップにも手を出して、瑞鳳先生直伝の精密技術で日々楽しそう。空き瓶は提督の飲み終わった酒から貰ってる。
プラモだけではなく実際の整備開発も覚えたいが、まだ工具の扱い方を覚えてる途中で工廠三人娘から授業を受けたりしてる。そろそろ自分用のツナギを購入しようか検討してる。
最近欲しいものは新しいブラ。買いに行くときは恥ずかしいのでこっそり。でも漣に見つかる

本日はここまで。うん、短い。
そしてなんかマジでTIPSが長くなり続けてる。どうしてこうなった。
加古は割と面倒見がよさそうとか思ったり。うーちゃんと所属離したのは若干後悔してる。
あと数名、出すタイミングというか出し方困ってる子が。平面胸部装甲空母ちゃんとかゲルマン組とかどうしよ………

では、また時間があったらぬいぬいの下着の隙間から沸いて出ます。では、また

本日も少しだけ更新。なんというか、酒の勢いだけで書くのは自重しようかと思い始めた。自重するとは言わないけど
木曾と隼鷹の限定グラ実装を待ちわびる日々

【怒ってないですよ（殺意の波動）】



宿毛湾泊地



弥生「駆逐艦弥生、帰還しました………」

熊野「お疲れ様ですわ。今回、随分長引きましたわね」

弥生「………向こう側で、トラブルがあったので………」

熊野「そのあたりは聞いてます。災難でしたわね」

弥生「なんか、調整ミスとかで………本当は、もっと早く帰れたのに………」

熊野「………怒ってます？」

弥生「………怒って、ないですよ」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

熊野（………ああ。先ほど遠征先の方々から熱烈な謝罪電話があった理由、わかった気がしますわ………）

弥生「卯月たちは………出発、しました？」

熊野「ええ。あなたには、少し休息をとったらこのまま泊地待機防衛に入ってもらいます。もっと一日二日くらい休養があってもよかったのですが、ごめんなさい。後々、振り替えがありますので」

弥生「了解しました。………卯月の、ホットケーキ………」

熊野「………ああ。何か約束してましたのね………カップケーキくらいでしたらすぐ焼けますが、召し上がります？」

弥生「はい」ｷﾗｷﾗ

熊野「ふふっ。でしたら、ちょっと待っててください。ああ、それと」

弥生「………？」

熊野「何か、通販の荷物が届いてましたわ」

弥生「………ああ、そういえば………ありがとうございます」

熊野「DVDと書いてありましたが」

弥生「………久々に、ゆっくり映画見ようと思って」

熊野「お好きですわねぇ」

弥生「はい。好き、です」

熊野「それでは、カップケーキを焼いてまいりますわ。少々お待ちを」

弥生「ありがとう、ございます」






ｶﾞﾁｬｯ

村雨「あれ？弥生ちゃん？」

涼風「お、弥生じゃん。ひっさしぶりー」

弥生「あ、村雨ちゃん………」

村雨「はいはーい。村雨でーす。弥生ちゃん、帰ってきてたんだぁ」

涼風「なんか大変だったんだって？今帰ってきたのかい？」

弥生「ん。熊野さんが、カップケーキ焼いてくれるっていうから、待ってる………」

村雨「あー、いいなぁ。村雨も、おやつ我慢すればよかったぁ」

涼風「うぐ。あたいも煎餅で腹いっぱい………」

弥生「みんな、変わりない？」

村雨「ないよー。みーんな元気！」

涼風「弥生は怪我とかしてないだろうなぁ」

弥生「大丈夫………ちょっと、めんどくさかったけど」

涼風「そっかぁ。弥生はあちこちから遠征にきてくれって要望多いもんなぁ。お疲れさん。あとでまたチェスやろうぜ！！今度ぁ負けねえぞ！！」

弥生「ん。返り討ち………」

涼風「うがー！！」

村雨「はいはい、落ち着いて」


弥生（………そういえば、ほんとなら卯月と映画一緒に見てホットケーキ食べて、一緒にチェスやろうって約束してたんだよね………なのに、遠征の長期化と、大規模作戦………）


弥生（………………………）ｲﾗｯ

涼風「お？どうした？」

弥生「………涼風。チェス、やろ。カップケーキ待ちで」

涼風「お！！さっそくかい！！いいねえ、けど今度は将棋もやろうぜー。あたいそっちの方が好きなんだよー」

弥生「どっちでもいいよ、私が勝つから」

涼風「村雨ぇ！！この生意気駆逐艦なんとかしてくれよぉ！！」

村雨「だって私にも勝てないでしょー？」

涼風「うがー！！」

弥生「チェス盤持ってくる………音楽も」CDｳｨｰﾝ

涼風「おう！！早く………」



BGM：暗い日曜日



村雨「」

涼風「」


弥生「………怒って、ないですよ」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ


涼風（あ。これあたいフルボッコの流れだ）

―――――　TIPS　―――――

【駆逐艦　弥生】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。無表情無口な子。最近口数が増えてきた。
卯月大好き。単冠湾に異動した望月も大好き。会えばくっついて離れない。二人が作ってくれるお菓子が楽しみ。無表情ながら、一緒にいるときには抱っこぎゅーっで愛情表現。二人にとってお菓子のお礼はそれで大満足。天使。
映画鑑賞とチェスが趣味で、特にチェスは宿毛湾で誰も弥生に勝利した経験者がいないほど。出向先遠征先でも他の子を誘ってよくやってて、名が売れてる。将棋もオセロも好き。というか、一番得意なのがチェスなだけでボードゲーム全般で相当な腕。
映画はちょっと古めのものも最近のものも大好き。感情移入するタイプで、この間休暇でアメリカンスナイパー見に行った時にはラストでマジ泣きしてた。卯月になでなでしてもらえて幸せそうだったらしい。
遠征や出向の要望が多いのは、事務仕事が得意なため。書類管理やその他のことについて、弥生に指導受けると恐ろしく効率が良くなると評判。非効率な仕事は大嫌い。怒ると怒ってないですよと言いながら殺意の波動を出すので誰も逆らえない。大魔神やよ。
最近チェスで対戦してみたいのは単冠湾の木曾。実は得意と聞いて、単冠湾へ行く計画を練ってる


【駆逐艦　村雨】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。謎の村雨嬢。
普段は遠征メインで頑張っていて、姉妹の潤滑油のような感じ。白露型バンドでは時雨と同じくベースを担当するが、それ以外にもミックス作業で大活躍。最近はアコースティックギターにも手を出して、メンバーの音楽活動に幅が出た模様。
ボーカルもたまにやるが、彼女が歌うのは大体甘いラブソング。ファンも増えてきてるので、夕立や春雨が張り切って彼女用の曲を作ってる。実は加古の大ファンで、得意なジャンルが違うとはわかっていてもいつか一度でもいいので共演してみたいと思ってる。加古のライブに行った時、サインを頼んだら肩組まれて喜ばれたのは大事な思い出。
酔うとキス魔になる悪癖あり。一度酔った時に白露を摑まえて熱烈なディープキスしたのを皮切りに、姉妹全員の唇を貪り骨抜きにした前科あり。テクも相当な物らしく、全員足腰立たなくなっていた。なお、提督に迫った瞬間鈴谷による攻撃で気絶。レズッ気は………不明。ないはず。
最近気になるのは声優業。ネットで遊びでアフレコしてみたら楽しかった。結構演技派


【駆逐艦　涼風】
宿毛湾泊地所属の駆逐艦。江戸っ子べんらめえ。単冠湾の谷風とは親友。
白露型バンドではキーボード担当。激しい曲が得意と言い張ってるが、一人の時に練習でピアノを弾いてる時、乙女な顔でラブソングを弾き語りしてることがある。やっぱり女の子。なお白露と村雨にこっそり見られてて、二人はその乙女フェイスに鼻血出してたらしい。
単冠湾の五月雨を常に気にしていて、苦手だったスマホの操作も覚えて最近はlineでやりとり。時折どっちかが通話をかけた時は、寂しくなった合図。休暇が合った時は遠出してでも会いに行き、二人で街中でわいわい。五月雨と食べるお菓子は別格。普段好きなのは煎餅とかでも、二人だとソフトクリームをよく食べてる。
弥生とはボードゲーム仲間。というか毎回毎回特にチェスでフルボッコにされてるので、リベンジを挑みまくってる。一番好きなのは将棋。飛龍とたまにやってる。なかなかに上手いのだが、時々二歩しちゃうドジっ子。
最近チェックしてるのは新しいソファー。一人用の奴も新調したいけど、五月雨と二人で座りたい

【作戦開始】



作戦区域



木曾「………さて。そろそろ作戦開始だ。宿毛湾のメンバーも、予定地点についたらしい」

隼鷹「索敵機からの情報は無し。………やだねぇ。この、作戦開始前の静けさ」

夕張「ソナーにも異常なし。………あー、もう。ほんと、この静かな時間はピリピリしてて嫌いですよ」

日向「瑞雲から打電。宿毛湾泊地以下侵攻部隊、もうじき攻撃開始だそうだ」

青葉「了解、第二艦隊に伝えますね」

木曾「というわけだ。司令船、聞こえてるか？」

単冠『しっかりな。こちらに中破大破が出ない限り、徹底して喰いまくってやれ。奴らに本土の空気は贅沢過ぎる』

木曾「了解だ。………しかし、本当に静かだな」

日向「奴らの待機中に丁度当たったか？」

青葉「………あー、なんだろ、この感じ」

日向「どうした、青葉」

青葉「思い出しません？作戦前にあんまり静かすぎた時って、だいたいその後めんどくさいことになったの」

夕張「あー………昔はあったなぁ。嵐の前のなんとやら。油断慢心ダメ絶対」

単冠『おう、それでいいんだ。警戒は続けろ。他の艦隊からの電信も聞き逃すなよ？』

深雪「………………………………」

単冠『おう、ところで深雪。なんか静かだな。お前が静かとか恐怖以外の何物でもないんだが、なにかあったか？腹でも壊したか？』




深雪「………………………いる」




日向「ッ！？」

夕張「きましたか………方位は！？」

深雪「たぶん、３時の方角………あいつら、ジグザクに走ってる。レーダーにかからないよ、これ。潜水艦もいない。水上だけで、警戒網突破する気だ」

木曾「侵攻部隊が攻撃開始したか。大湊の連中の無線が騒がしくなってきた。その隙を突こうしたのか………」

隼鷹「………マジかぁ。無駄に考えるねぇ、あちらさんも」

単冠『ほんと、鋭くなったなお前。木曾、情報の確認を』

木曾「ああ。今丁度、呉の艦隊から発見報告が入った。流石というかなんというか、深雪。お手柄だ」

深雪「なんていうか、あいつらが動くとめっちゃ肌ざらつくんだよね。電も同じような事言ってたし」

夕張「ニュータイプですかあんたら」

隼鷹「こういう時の深雪の感覚はハズレがないからねぇ。さ、提督。どーする？」




単冠『喰い殺せ』



『応！！！！』

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鈴谷「さぁ………始めるよ！！各自、音楽はお好きなもんかけて！！」

飛龍「私たちは主力艦隊を援護しながら制空権とるよ！！発艦、始め！！」

蒼龍「鈴谷さん！！空は私たちに任せて！！」

伊勢「おっと、きたねぇ………三式弾装填！！面でぶっ放すよ！！１２時の方角、空けて！！」

瑞鶴「了解！！」

伊勢「三式弾、斉射ぁ！！」

ﾄﾞ･････ﾄﾞｵｵｵｫﾝ･･････

伊勢「効果あり！！繰り返す、三式弾効果あり！！数は減らしたよ！！」

宿毛『制空部隊はそのまま空の敵を喰い続けて。主力艦隊、前進開始。索敵と、航空機の警戒を厳に』

鈴谷「了解！！ミュージック、スタート！！」

霧島「さあ、ハードロックで決めますよ！！」

金剛「三式弾は伊勢にまかせたネ！！私たちは徹甲弾で敵艦を狙うネ！！」

長門「いくぞ！！無駄弾は撃つなよ、前進！！」

鈴谷「戦艦組は打ち合わせ通り敵艦への砲撃を続けて！！防空は制空部隊がやってくれる！！やばくなったら、夕立！！那珂！！頼んだよ！！」

那珂「おっまかせー！！那珂ちゃん、現場入りまーす！！」

夕立「ほんっと、よりどりみどりっぽい！？」

鈴谷「後詰の艦隊へ！！正直予想以上に航空戦力が多い！！翔鶴さん、すぐに艦載機出せるようにしておいて！！」

翔鶴『諒解。烈風隊はすぐに発艦可能よ』

時雨『ソナー網も万全。後ろは任せて』

宿毛『さて、みんな油断は一切捨てるように。作戦が終わったら間宮フルコースだ。食べたかったら沈まないようにね』

鈴谷「いいねぇ！！テンションあっがるぅ！！じゃ、行くよみんな！！」

宿毛『じゃあ、始めよう　　　　　　　　　　　　　





喰い殺せ』






『諒解ッ！！！』