京太郎「プリクラを覚えたい?」美穂子「ええ」 (30)

スレタイ通り京キャプの短編です

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「須賀くん、プリクラってどうやって撮るの?」
「機械の指示に従うだけだと思いますが…?」
「それがわからないのよね、私」
「ああ、はい…そうでしたねそういえば」
「で、須賀くんそういうの詳しそうだし、お教えいただけないかしら」
「別に構いませんが…池田さんとかお呼びすればいいんじゃ?」
「だってゲームセンターって不良ばっかりで物騒って聞くもの。女の子だけで行くのは怖いわ」
「えっ」

「それは流石に前時代すぎますよ。そりゃ全く健全とは言いませんけども」
「あら、そうなの?といっても他の子達は都合があるでしょうし今更呼ぶのもね」
「(福路さんが一声かければすぐ集まってくると思うけどなぁ…)」
「と、いうわけで。レクチャーお願いできるかしら?」
「え、今からですか?」
「ええ。善は急げと言うでしょ?最近テレビでも流行ってるらしいじゃない」
「果たして善なのかはわかりませんが…別に俺は暇ですしいいですよ」
「ふふっ、ありがと」



「そういえば福路さんはZUICA持ってるんですか?」
「カナの勧めで持つには持ってるけれど」
「…使ってないと」
「ええ。すごく便利そうなのはわかるのだけれど」
「じゃあせっかくだから使ってみましょうか…習うより慣れろといいますし」
「わかったわ。じゃあこのボタンを――」
「駅員さん呼んでどうするつもりですか!」ガシッ
「あ…いや、餅は餅屋っていうじゃない?」
「言いたいことはわからなくもないですが…普通に間違えただけですよね?」
「………」フイッ
「(嘘つくの下手だなあ、かわいいけど)」

「それより、えっと…そろそろ離してもらえるかしら」

「え?」

「…手」

「あ、す、すいません!つい」

「大丈夫。ちょっとびっくりしたけど。けど、大きいのね」

「え?」ドキッ

「手が」

「あ…はい。昔ハンドボールやってましたからね。福路さんの手はお綺麗ですね」

「ふふっ、ありがとう。とはいっても、年頃の女の子に比べたら節くれ立ってる方だと思うけどね。ほら」

「麻雀ダコですか」

「ええ。絶対的な強者というのは少なからずいると思うけれど…それでも、経験は自身を裏切らないと思うから」

「福路さんらしいですね」

電車内

「いやあ駅改札は強敵でしたね、須賀さん」

「なんですかそのリポーターみたいな他人事めいた言い方は」

「これは小さな一歩だけれど、私にとっては大きな一歩です!」

「この電車は青くないですけどね」

「んもう、さっきから揚げ足取りばかり。人は褒めたほうが伸びるものよ?」

「福路さんが仰ると説得力が違いますね…」

「(しかし真横に座って見ると改めてわかる圧倒的な質量…さっきの改札を抜けた時に感極まって抱きつかれた時は理性を失いかけたが)」

「?どうかしたの?」

「い、いえ!山が綺麗だなって」

「山?ええそうね」

「(なんとか誤魔化せたが、あまり山は見ないほうが良さそうだ)」

ふたばでやってたね こっちでも書くの?

ゲーセン

「やっと着きましたね…」

「へぇ、ゲーセンってこんなに綺麗になってるのね。ちょっと騒がしいけれど」

「内装は入りやすさに直結しますし、相当気を使ってますね大手は。音はまあしょうがないです」

「こういうところが都会には溢れているのね。それは機械に強くなるわよ」

「まあ長野はそこまで数はありませんからね(福路さんがいささか疎すぎるだけだと思うけど黙っておこう)」

「あ!須賀くんクレーンゲームよクレーンゲーム!」

「…何しに来たんでしたっけ?」

「もちろんプリクラよ。でもそこに至る路って一つじゃないと思わない?」

「そんなに楽しそうに煙に巻かれると何も言えなくなります」

プリクラ前

「須賀くんいろんなゲームできるのね。凄いわ」

「ハンドボールやってた頃に部活帰りに色々やってましたからね。今でもたまに知り合いと行ったりはしますが」

「ハマるとお金がすぐ飛んで行っちゃいそうで怖いわね」

「ですね。やり込みだすと際限なく続いてしまうのはあります」

「麻雀がお金かける競技じゃなくて本当によかったわ」

「そっちが元々だった気がしますが」

プリクラ内

「やっと本丸のお出ましね」

「ここについてからどれだけ時間が経ったのかわかりませんね」

「ええ。それじゃあ先生お願いします」

「はい…といっても本当に画面の指示に従うだけなんですが」チャリンチャリン

「画面の指示に従う……画面の指示に従う……」ポチポチ

『撮影を開始するよ!』

「できるじゃないですか!?」

「なんかこう、できちゃったのよ。そんなことより撮りましょ?」

「あ、はい…」

パシャッ

「プリクラって親切な機械ね。あれなら私でもできるわ」

「福路さんの機械に関する尺度がわからないです」

「んー、ボタンがいっぱい並んでるのは無理ね」

「それでクーラー壊したんですか…あとZUICAも」

「逆に言えば選択肢が少なくてかつ単純なものなら。あと家電」

「なるほど…本当に慣れればそれなりに扱えるようになるんじゃないでしょうかね」

「スマホだけはいつまで経っても使える気がしないけれどね」

「あれカメラ常備なので使えると便利ですよ」

「本当?じゃあ今度一緒に教えて」

「別に今からでも――」

「今度、ね?」

「…はい」コトッ

「ふふっ、こんなに綺麗に撮れるのね。はい、これ半分」スッ

「ありがとうございます」

「(…ま、これだけ楽しんでくれたらやりがいもあるってものだな)」


カン

終わり
>>10の言った通り元々他所で書いたものなんで独特の形式になっちゃってるけどご容赦を

特に続ける気はないけど気が向いたら京キャプ用のメモ書きに使うかもぐらいで

乙です
今後も書くなら、IDが変わらぬ内にトリップを付けた方がよいかと

>>20
了解、一応つけときます

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