※某動画サイトでの第一羽400万再生おめでとうございます
※短編です
ココア「実は再生数が1増えるごとに1円ずつ貯金してたの」
チノ「……えっ、どこにですか」
ココア「初めは缶の中だったんだけどね、5万くらいから入らなくなって」
チノ「でしょうね」
ココア「とりあえず通帳に移してみたの、缶が一杯になったら移してって」
チノ「ココアさん、口座開けたのですか」
ココア「お兄ちゃんとお姉ちゃんに手伝ってもらったんだけどね」
チノ「でしょうね」
ココア「で、15万くらいでお金が足りなくなっちゃって」
チノ「バイト代そんなに上げてませんから、むしろ下げてますから」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433780397
ココア「だからシャロちゃんにもちょっと手伝ってもらってね」
チノ「シャロさんがそんなことにお金をあげられるほど余裕綽々な家計を有しているとは到底思えないのですが」
ココア「でも抵抗しないでくれたよ」
チノ「それは手伝いの定義じゃなくて恐喝に入ります」
ココア「シャロちゃん、途中から体調崩しちゃって手伝えなくなっちゃったから別の方法で稼いでもらったんだ」
チノ「ココアさん、それはヤバいです」
ココア「それでも追いつかなかったから、リゼちゃんの財力にも頼ってね」
チノ「そこまでして1円貯金を続けたかったんですか」
ココア「結局100万くらいで打ち切られちゃったんだ」
チノ「リゼさんがココアさんと一緒のシフトに入るとき露骨な嫌悪感を示していたのはその金銭トラブルの縺れでしたか」
ココア「再生数は私たちがこんな状況になっても伸び続けるし、どうやってお金を集めようかなって苦悩してたんだけど」
チノ「まじめに働けばいいと思いますよ」
ココア「それで比較的まともな運営状況な甘兎庵の千夜ちゃんに頼み込んでみたんだ」
チノ「比較的まともってなんですか、ラビットハウスはまともじゃないっていうんですか」
ココア「ココアちゃんはバカなの?って言われて、泣きながら帰ってきたの」
チノ「……ココアさんはバカですか……?」
ココア「そんな精神攻撃にも耐えて、とりあえず青山さんを訊ねてみたんだけどさ」
チノ「青山さんに迷惑を掛けるのはやめてください、お得意さんなんです」
ココア「結局のらりくらりって躱されちゃったよ」
チノ「ありがたい限りです」
ココア「で、結局貯金に必要な額が収入を超えちゃって」
チノ「貯金破産ですか」
ココア「絶対貯金はやめたくなかったから」
チノ「貯金に親があやめられたのですか、なんですかその執着心は」
ココア「最後の手段で、ラビットハウスの儲けをすこし拝借して」
チノ「」
ココア「今は貯金してるの」
チノ「ココアさん」
ココア「今はなんとか貯金できてるよ、通帳開くのが楽しみなんだ」
チノ「ココアさん」
ココア「400万あったら何買おうかなあ」
チノ「ココアさん、横領したんですか」
ココア「そうともいうかな」
チノ「今すぐ返してください」
ココア「いやだよっ、400万円の貯金を崩さなくちゃいけないよ」
チノ「……仕方のないココアさんです」
ココア「チノちゃんごめんね」
チノ「……しょうがないです」
チノ「って、だめに決まってるじゃないですか」
ココア「ええっ、超短編SSっていうくらいなんだからこれでハッピーエンドじゃないの?」
シャロ「そうよっ、わたしの純潔奪っておいてなによそれっあやまりなさいよ!」
ココア「ごめんち!」
シャロ「なんでよ!」
チノ「どこから現れたんですか、シャロさん」
リゼ「そうだぞ、あたしから借りた100万円を返せっ」
ココア「ほんとどこからみんな湧いてきてるの!?」
千夜「ココアちゃん!人道に戻そうとした私への謝礼は!?」
マヤ「ココアぁ!あたしたちのお小遣いまだもらってないよ!」
メグ「ココアちゃんに貸したイチオクエンかえしてほしいなー」
ココア「事実無根の請求が押し寄せてきてるよ!?」
チノ「それで、返せるアテはあるんですか」
ココア「あるよ!」
シャロ「あるの!?」
ココア「みんな、みてこれ」
リゼ「これは……まさか」
マヤ「とっ、富くじ!」
リゼ「宝なんたらは商標権があるらしいな」
メグ「しかもジャンボだー!ところでジャンボってどういう意味なのかな」
マヤ「空飛ぶ象のことだっけ?」
シャロ「ジャンボって確か、一等当選は五億っ……」
ココア「どうかな?」
リゼ「まさか当選してるのか!?」
ココア「私のすーぱーみらくるなラックを使えばこんなもんちょろいよ!」
チノ「一等じゃなくても、二等当選ですらおっきい金額ですね、余った分はください、利子です」
シャロ「わたしにも精神的打撃を受けたってことで慰謝料が発生するわね!するわよね!?」
千夜「うふふ、ココアちゃんと友達で良かったわ!」
リゼ「あたしにも利子はつくからな」
マヤ「よっしゃー、臨時収入きたーっ!」
メグ「わぁっ、さすがココアちゃんだねぇー!」
ティッピー「(……胡散臭いのお)」
ココア「じゃーんっ、この新聞のここに載ってるこの番号を見てみて!」
チノ「いち、いち、に……はち、よん、……きゅう」
リゼ「一、一、ニ。八四九……これは、…」
ココア「じゃあ私早速交換してくるね!」
ティッピー「待つんじゃ」
ココア「うわぁっ、ティッピー!?」
ティッピー「リゼぇ!ココアのやつを逃してはならんぞ!」
ココア「くっ、そうはいかないよっ」
ティッピー「皆の者、組番号を確認するのじゃっ」
リゼ「(ん?ティッピーがココアの前で喋ってるのに、声がこっちにいるチノから聞こえない気が……)」
千夜「あら、組は十六なのね」
マヤ「十四が一等なのに、少しずれてるんだなー」
シャロ「……て、ことは、まさか」
ココア「あーっと違うよ!一等の組違いでも、ちゃんとお金は出るからね!みんな、一等の前後の番号ってところを見て!」
チノ「一等の前後の番号ですか?いちおくえん……?」
ココア「そうそれだよ!じゃあ早速引き換えに――」
ティッピー「待つのじゃ」
ココア「てっ、ティッピー!」
ティッピー「騙されてはいかん、組違いと番号は違うんじゃ」
千夜「ええっと、一等の組違い同番号……あらほんと、別枠当選ね」
リゼ「当選金は……っと……え、十万…」
マヤ「十万ってどんくらい?」
シャロ「ガチャポンが千回できるわ」
メグ「すっごーい!いっぱいだね!」
チノ「ですが、ココアさんの返すべき金額は四百万です、いえ、利子云々も付けて五百万です」
ココア「さり気なく盛ってるよね!」
チノ「それで、四百九十万なる金額を返すアテは……」
ココア「……っ、あっ……あ、ある!あるよ!」
リゼ「ふうん、どんなのだ」
一眠りします
ココア「私はひとりじゃないからね!この!ラビットハウスを担保に――げほぉっ」
チノ「はっ、思わず手が……」
リゼ「うわっ、チノが脳筋と化した!」
ココア「いったい!チっ、チノちゃん!それ本気でやって……ぐはっ」
シャロ「あんたバカでしょ!」
ココア「シャ、シャロちゃんに蹴られるなんてっ、痛いよ!痛い痛い!」
マヤ「面白そうだな!よーし、あたしたちも乗ろうぜー!」
メグ「わーい、ココアちゃーん!」
ココア「ちょっとメグちゃんマヤちゃんその勢いで乗るのは、げほっ、おっもい!げほげほ、痛い!背中!内臓ダメになっちゃう、ちょ、やめてー!」
千夜「ココアちゃん」
ココア「ち、千夜ちゃんっ……」
千夜「いい金融機関を私知ってるのよ、教えてあげようかしら」
ココア「ちっ、千夜ちゃぁぁん…!」
リゼ「……学生に貸してくれる銀行なんてあるのか?」
千夜「世の中にはいろんな銀行があるのよ」
チノ「……ええ、まあ、ココアさんが悪いんですから、仕方のない話です」
マヤ「ところで、なんでこんなことになってんの?」
チノ「ココアさんが一円貯金をしすぎたんです。一再生ごとに一円入れるっていうプランを遵守した結果四百万再生してしまい、これです」
メグ「なんの動画が四百万になったのー?」
リゼ「それは……その」
シャロ「……なにかしらね?」
チノ「そういえば聞いてませんでしたね…」
ココア「ええとね、それはね……」
リゼ「……なあ、もういいんじゃないのか?」
チノ「なにがですか」
千夜「あらー、もうネタバラシしちゃうの?」
ココア「えぇー、まだ足りないよー!」
チノ「……何の話してるんですか」
ココア「チノちゃん……!……ごっ、ごめんね!じ、実は全部嘘なの!」
シャロ「え、全部ってどこからよ」
ココア「あのねっ、チノちゃんが今まで全然構ってくれなかったからっ、構って欲しくて……!」
千夜「あらー♪」
マヤ「そうだったのか!?でも、チノは学校で最近ずっとココアの話ばっかだったけどなあ……?」
メグ「チノちゃん照れ屋だからー」
チノ「……な、……。何の話ですか、そっ、そんな話してないです…」
千夜「照れてるチノちゃんかわいいわー、ほほえまー」
リゼ「あたしと千夜も巻き込まれてな…。それにしても千夜の演技力には驚かされるな、よくあそこで金融機関なんていうリアルなワードが出てくるもんだ」
千夜「あら?そんなに演技してたつもりはないけど…」
リゼ「えぇ…」
マヤ「ったく、本当にチノとココアは姉妹みたいだよなー」
シャロ「え、全部ウソってなにがウソなの」
リゼ「あれ?そういえばシャロって巻き込まれてないはずだよな……」
青山「こんにちはー」
千夜「あら、青山さんだわ」
ココア「いらっしゃいませー!」
チノ「……まったく、とにかく後でじっくりお話を聞かせてもらいますからっ」
千夜「仲直り、大成功ね!」
マヤ「っつーより、マンネリ化した恋人同士みたいな悩みだな」
青山「あらー?ココアさんのその手にもってる紙は……富くじですねぇー」
チノ「そういえばその富くじは本当に有効なものなんですか」
ココア「そうだよ!と、いうよりこれが当たったからチノちゃんに構ってほしくて……」
チノ「……別にそんなことしなくても、いつでもわたしは……」
青山「ところでその富くじの当選番号を確認したのは、もしかしてそこの新聞紙ですか……?」
ココア「そうだよ!」
青山「……あの、大変言いにくいのですが、それ多分、だいぶ前のものかと思うんですけど……」
ココア「うぇえ!?」
シャロ「……あ、ホントだ、この首相一年前の人よ」
メグ「じゃあ……結局富くじはハズレだったのかな…」
リゼ「……かもな」
千夜「あらら、私ぬか喜びしちゃったのかしら」
チノ「さすがココアさんです、予想通りのうっかりです」
タカヒロ「チノ」
チノ「お父さん?」
マヤ「うわー!けっ、気配を消してたのか!?」
タカヒロ「ほら、今日の新聞だぞ。必要なんだろ」
リゼ「……いったい、ココアはどうやってその一年前の新聞を見つけてきたんだ……?」
チノ「まあ、一応当選番号を確認しておきましょうか、万一があるかもしれませんし……」
ココア「私のすーぱーみらくるぱわーを持ってすれば一等当選も夢じゃないよ!」
千夜「既にそれがフラグね♪」
メグ「あれー?この新聞でも一等の番号は同じみたい」
マヤ「いやよく見たらちょっと違うぞ!ほらこの左側の十桁の数が……」
リゼ「十六か、ココアのそのクジは結局組違い一等の十万か、それでも結構……、え?十六組?」
シャロ「……十六って、たしか……」
チノ「えっ、じゅ、十六!?こっ、ココアさん、も、もう一度その富くじを見せてくださいっ」
ココア「はっ、はい!チノちゃんどうぞ!」
チノ「有効期限は切れてませんね、偽物ではないみたいです……、これは……まさか、ほ、ほほ、ほんものの……ごおく……うっ……」
リゼ「うわぁッ、チノが金額の大きさを理解できず倒れたぞ!?」
ココア「ご、ごおく…?ごおくってなに?格闘漫画の主人公?うー……」
マヤ「だめだ!ココアも倒れちまった!」
シャロ「え、待って、今までわたしが払ってきた手伝い金は結局なんだったの」
リゼ「とにかくココアとチノの自我を取り戻させるんだ!そこからいろいろ確かめるぞっ」
シャロ「えぇ!?ちょ、誰か答えてっ」
チノ「……あぁ……うさぎ……うさぎがいっぱいです……あ、ちょっとそんなとこ……ふぁぁ……」
ココア「いもうとがいっぴきー…にひきー……ああ、こっちきちゃだめだよー……」
千夜「……あっ!たくさんのお客様が来店されてるわ、大変、こんなみっともないところ見せられないわ!」
チノ「いっ、いらっしゃいませ!」
ココア「給料だけは!給料だけは下げないでください!」
千夜「ねっ?」
リゼ「いや、何に対しての同感を求めてるんだ…?」
メグ「とりあえず、その富くじを交換してこなくちゃねー」
チノ「……そうですね、まず交換しないと何も始まりませんね……」
ココア「どうしよう!いきなり大金持ちだよ!」
マヤ「うちらにもおこぼれくるかなぁー?」
ティッピー「やれやれ、ちゃんとわしが金の使い方を監視しないとダメそうじゃのお……まだまだ逝けんわい」
青山「私はもう退店するので、そのまま今日はお店を閉めて交換しにいってみては?」
チノ「いいんですか?」
青山「ええ、結局筆は進んでませんので」
ティッピー「こいつは……」
ココア「それならもう一刻も早く交換しに行くよ、みんな早く準備だー!」
リゼ「急ぎすぎだ、まだ片付けは済んでないぞ」
タカヒロ「なに、みんながわいわいしている間に済ませておいたさ、行けるならもう行こう」
マヤ「さすがチノのお父さん!いつの間にやらってやつだ!」
メグ「じゃあ早速行こうねー」
シャロ「って待って!わたし!わたしのお金はなんでココアに回収されてたのよおおおお!?待って、置いてかないでえええ!」
ココア「結局本当に当選してたみたい」
リゼ「どどど、どうするんだこの金」
チノ「どう配分するんですか」
シャロ「ちゃんと分配該当者を銀行で伝えないと贈与税が云々ってどっかで見たわ」
ココア「……なんかむずかしいね」
メグ「売り場じゃなくて銀行に行くんだっけ」
タカヒロ「そして俺は証明物要員で駆り出されたわけか……」
ティッピー「案外富くじ当選も手続きモノじゃな」
ココア「とりあえず五億ってことだから五億を、『私、チノちゃん、リゼちゃん、千夜ちゃん、シャロちゃん、メグちゃん、マヤちゃん』で7人に分けて……」
シャロ「一人あたり、約1428万5714円…」
リゼ「いや、メグとマヤは二人で一人のカウントでいいんじゃないのか……」
マヤ「ええっ、なんで!?」
リゼ「中学生には早過ぎる額だからに決まってるだろ……」
メグ「チノちゃんはどうなるのかな」
リゼ「まあ、チノは……チノ自身が労働してるわけだからいいだろ」
チノ「そ、それはちょっと……」
マヤ「えー!チノだけずーるーい!」
ココア「でもでも、そもそもは私が当てたんだから私がメインの配当額になるべきだよー」
千夜「メインって?」
ココア「私が一億!」
シャロ「高校生でも一億なんて額は早すぎるわよ……」
千夜「……それに、富くじに当選した後豪遊しすぎて破滅するって話はよく聞くわ」
リゼ「リアルすぎる……」
シャロ「って、大体ココアは私に無意味に今までお金を払わせ続けてきたんだから私にお金返しなさいよ!」
ココア「シャロちゃんのお金は無意味なんかじゃないよ!」
シャロ「じゃあどこに消えたのよ!」
ココア「……ゆ、ゆにせふ……?」
シャロ「くっ、善行にして叩かさせない作戦に出られたわ…っ!」
ココア「それにシャロちゃん自身拒絶しなかったから私への募金もボランティアみたいなものだと思うよ!」
リゼ「さすがにその理屈はおかしいと思うんだが」
タカヒロ「……親父、これ、配分決まると思うか」
ティッピー「……」
青山「あらー、皆さんここにいたんですか」
チノ「青山さん…!先程は突然店を閉めてしまってすみませんっ」
青山「いえいえー……マスターが、喫茶店でサボってないでちゃんと書けって指示されたんだと思いますー」
マヤ「でもここぶらぶらしてたってことはやっぱサボってんじゃん」
青山「ところで皆さんはここで何を?」
ココア「富くじをどう分けようかっていう相談をしてました!」
青山「そうだったんですか、お金は人の目を晦ますとはよく言いますのでー、是非注意して話し合ってくださいね」
千夜「小説家さんが言うと重みあるわね!」
リゼ「別に小説家じゃなくても重みはあると思うが……」
青山「ではまたー」
チノ「また後日おこしくださいませ」
ココア「……ということで私が当てたから私が二億で異論はないんだね」
シャロ「なにが、ということで、よ」
メグ「えぇー、異論しかないよー」
シャロ「だいたいその理論でいくなら、新聞が古かったのに気づいた青山さんにも渡すべきなんじゃないの?」
チノ「だいたい私がココアさんに冷たかったからココアさんが宝くじを買ったので」
マヤ「ココアがお小遣いをくれるって」
千夜「私達友達だから」
ココア「後ろにいくごとに理由が適当になってるよね!?」
シャロ「そもそも!ココアは私が払ったぶんのお金を返すべきよね!」
リゼ「今までなんとなくスルーしていたが冷静に考えたらそうだな」
ココア「くっ、こんなことになるんだったらひっそりと交換していれば……」
チノ「こうなってしまったものは仕方ないです、とりあえずどうするかを」
千夜「五億を七人で分けるのよね」
マヤ「チノのお父さんにはいいの?」
タカヒロ「……俺?俺はいいさ」
リゼ「一人減ったとしても、中途半端になるんだが」
ココア「うーん、どうしようかなぁー」
ココア「(このままだとせっかくの大当たりが流れちゃう……、どうにかして配当を少なくするしか……)」
ココア「(一番丸め込みやすいのは……チノちゃん?あとは、メグちゃんとマヤちゃん、そしてリゼちゃんもなんとかできるかも)」
ココア「(いやもしかしたらリゼちゃんなら同じことを考えてるかもしれないかも…。千夜ちゃんは、……なんとなく敵に回したくないなぁ)」
ココア「(とりあえずこれで七人から四人に減ったってことは最低一億……。いやもう少し欲しいかも)」
タカヒロ「親父、そろそろまずいんじゃないか」
ティッピー「……うむ、仕方あるまい」
タカヒロ「ふむ……それにしても、本当にこの富くじあたってるんだな」
千夜「正直夢みたいですよねぇ」
タカヒロ「ほらティッピー、五億もあったら高級ラビットフードが山のように買えるぞ」
リゼ「そんな富くじを動物の前でぴらぴらさせてると、食われそうだな」
ティッピー「(パクッ」
リゼ「あ」
タカヒロ「あ」
ティッピー「モグモグ」
チノ「あ、ああ!?」
チノ「(お、おじいちゃん!ついにボケましたか!?)」
タカヒロ「……しまった」
シャロ「し、しまったって、え、ええ!?」
マヤ「あの紙って食えるの!?」
リゼ「食べられるわけないだろ!」
千夜「あらー…、どうにかなるのかしら」
タカヒロ「どうにもならんな」
シャロ「どっ、どうにもならないって!ティッピー!」
タカヒロ「でもまあ、丁度良かったんじゃないか」
メグ「ちょうどよかった…?」
タカヒロ「ああ、あのまま続けてたらきっと碌でもない結論にたどり着いてたと思うぞ」
ティッピー「(というか皆の眼光が爛々としておったからの、最後の結末なぞ考えるまでもないわい)」
ココア「た、たしかに言われてみればなんか凄いこと考えてたかも……」
リゼ「あ、ああ……なんであたしはあんなこと考えてたんだ…?」
タカヒロ「どんなに硬い友情も莫大な金には勝てないもんさ。そう考えれば、ティッピーが食ってくれたのは良いハプニングだと思うがな」
チノ「……そうですね、こんなことで喧々諤々と仲違いするのはだめです」
千夜「友達だものね」
ココア「そうだよ!私たちズッ友だよ!」
リゼ「……なんか表現が古くないか…?」
ティッピー「(まあ何はともあれ、わしがウサギの姿であることをうまく利用できた作戦じゃったな、大成功じゃ)」
マヤ「ティッピーがすごいドヤ顔してる!一仕事成し遂げたような表情だぞ!」
リゼ「一つやらかしちゃったの間違いだろ…?」
タカヒロ「まあ、結局は近道して幸せになろうとしたら十中八九失敗するってことさ。帰るか」
メグ「でもほしかったなー、いっぱいおかしとか買えたのにー」
ココア「それくらいならお姉ちゃんが買ってあげるよ!」
千夜「そうだ、どうせならこのままうちに寄って行かない?サービスするわよ」
マヤ「よっしゃあ、行く行くー!」
リゼ「お、ならせっかくだしお邪魔しようかな」
ココア「わたし、海に映る月と星々食べたーい!」
シャロ「いつ聞いてもさっぱりわからないメニュー名ね」
チノ「あっ、ココアさん走らないでください、転びますよ!」
タカヒロ「……めでたし、めでたし、ってとこだな」
ティッピー「うむ、わしがいなければどうなっていたことやらじゃ。まだまだ逝けんのお……」
タカヒロ「アイディアを出したのは俺なんだから、親父はウサギでもいいんじゃないのか」
ティッピー「なにをぉ!?」
タカヒロ「はっはっは!」
チノ「お父さーん、置いていきますよー!」
タカヒロ「――あぁ、すぐ行くよ」
そう声を上げた彼の手には、ティッピーに食べさせたはずの富くじがあった。
シャロ「って、わたし!わたしが無駄に払ったお金はどうなるのよおおおお!!」
おしまい 明日にはhtml化します…
無意味にキャラの純潔奪ったりギャグなのかどうかわからん微妙な構成
無理矢理過ぎる展開
つまらないです
>>39
申し訳ありませんでした
このSSまとめへのコメント
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