色選択 (60)

無性に描きたくなったので
初投稿、携帯からなので亀。題材は俺ガイル
よろしくお願いします



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一色「先輩達、そんなシュシュ持ってましたっけ。あ、もしかしてプレゼントですかー」
結衣「あはは、ちょっとね……」

由比ヶ浜の目が流れる……雪ノ下の方に。ここで俺を見なかったのは由比ヶ浜なりに考えたんだろう。最近柔らかくなってきたとはいえ氷の女王である。2度と聞かないと相手に誓わせるまである。

雪乃「これは……その」

雪ノ下の目が由比ヶ浜につられて動く。
はい、私です。

一色「むっ、…ふふ。せーんぱい。」
八幡「はいはい、可愛い可愛い。2個しかねぇよ」
結衣「わたしとゆきのんだけ…うんっ。いろはちゃん、我儘言っちゃだめだよ」

一色は納得がいかない顔をしていたが、目が合うと本日1番の笑顔をみせてくる。
あざといなぁ

八幡「まて、一色。これは誤解だ。これはあくまでも湯呑みの礼であって決して……」

必死で弁明する。一色は「へー」とか、「そうなんですかー」と、相槌を打ちながら終始笑顔で俺の弁明を聞く。真摯に屁理屈をこねていると、努力が身を結び、一色はクールダウンしてきた。

八幡「……ってことで、他意は全くない。誤解だよ。」
一色「そういう流れで…、もしかしてアピールしてますかごめんなさい真摯な姿勢はときめきますが私じゃないのでやっぱりむりです。」
八幡「あ、そう」

行間空けてくれた方が読みやすい

一色「まあ湯呑みのお返しなら仕方ないです。私は選んでなかったので……。という訳で自腹出すので買ったお店に連れて行ってください。」
八幡「断る。放課後は奉仕部で忙しいからな。」

当然拒否する。すると一色は、予めそうなるのがわかっていたようである。

一色「じゃ、土曜日で。場所は前と同じで時間はこちらから連絡しますねー。それでは、お先にでーす。……あ。」

嫌な予感がする。一色は一旦出掛けたが、右手を引っ込め振り返ると、最高の造花を顔に浮かべ、少し大きい声で

一色「また先輩のよく行ってるお店とか、教えてくださいねー。」

……ストーブは付いている筈なのに、部屋の温度が……。


つづく


>>4

了解
なんかわかりにくいタイトルなのに見てくれてありがとう

>>4

了解。ありがとう
酉は変えてるから大丈夫かな。

指定された時間に遅れないように、早めに家を出る。途中適当に時間を潰し目的地へと到着する。
一色は……もう来ていた。

一色「遅いです」

八幡「ぴったりだろう。そういう気遣いなら葉山にでも頼んでくれ」

めんどくさくなってきた。こういう時はさっさと買い物を終わらせて家でごろごろするに限る。

八幡「じゃ、いきますか」

タイトルに俺ガイルの文字をいれなかったのはワザと?

>>11
わざと
クロスとかにするつもりは全くないんだけれどね。

シュシュは、すぐ見つかった。少し考えて、一色が尋ねる。

一色「うーん、どれにしますかね」

八幡「そうだな、一色なら何を選んでも似合うよだから適当にえらんで今すぐ帰ろう。」

一色「えーなんですかそれ。先輩が選んで下さいよー。」

八幡「そうはいうがな大佐。お前葉山目当てだろう。休日に俺と一緒にいるところを周りに見られてみろ。誤解とかはされない方がいいだろ。ただでさえ敵多いんだし。」

一色「はぁ…。じゃあ結衣先輩と雪ノ下先輩の分はどうやって選んだんですか?」

八幡「なんとなくかな。送る相手の事を思い浮かべると、その色になった。」

思えば自分でも良く分からない。普通に考えれば逆を選ぶ。似合うのだから。

ここまで、また昼過ぎ辺りに

八幡「気分の問題だな。あの時はその色を送りたかっただけだ。今ならまた別のを選ぶだろうな」

嘘ではない。同じ色を選ぶ時だってある。あの一件があったから、少しあてられたのだろう……自分に。決して他意はない。

一色「じゃあ、私はこれにします。」

少し考えて、一色はオレンジのシュシュを手に取る。夕暮れの秋空を彷彿とさせるオレンジ。気持ち上目遣いで俺を見る。恐らく意見を聞きたいのだろう。

八幡「お前がその色がいいなら、それでいいと思うぞ。」

一色「適当過ぎませんかね。まぁ別にいいですけど。」

買い物を済ませ、以前2人で入った千葉らしくない喫茶に入る。中には先客がいた。

結衣「やっはろー。あはは…奇遇だね。」

海老名「はろはろー。珍しく結衣が誘ってくると思ったら…なるほどねぇ。」

八幡「2人か、珍しいな。三浦はどうした三浦は。」

結衣「優美子はちょっとね。ライバルが他の人とデートしてる所を見せるのも気が引けちゃってね…あ、相席する?」

デートといいましたかねこの人。つまり一色と出かけることがわかっていて、
あえてこの店に先回りしてたということか。どうでもいいけど、氷溶けちゃってますよ。何時間待ってたの…。

八幡「別にいいぞ。混んでるみたいだし。」

目の前にいた海老名さんの隣に座る。

結衣「あー…」

一色「……。」

3人が会話してる間、暇なので外をみる。視線をコーヒーに戻す。外をみる。目を疑う。ガラス1枚隔てて、見知った顔を見た気がしたからだ。 勘違いの可能性を祈りながら席を立つ。

八幡「ちょっと出る。戻らなかったら、先に帰ってくれ。」

財布から千円札2枚を取り出し、海老名さんへ渡す。鞄と袋は一色に。自分は外へ。

誤解させるわけにはいかないのだ。
初めて本音を共有した仲間として。
想いを叶えることは出来ないかもしれない、ただ自分がその為の邪魔になってはならない。やがて目当ての人影を見つける。

八幡「葉山」

夜にまた来ます

葉山「比企谷か、珍しいな」

八幡「見てたんだろ、白々しい。どうして」

葉山「陽乃さんに呼ばれたんだ。この辺りに来いってね。本人とは連絡つかないけどね」

嘘は言ってなさそうだ。恐らく待ち伏せしてる由比ヶ浜辺りをみつけたんだろう。つまり俺たちが後から合流したのも知ってるということだ。

八幡「一色なら誤解しないでやってくれ。まだ諦めてないみたいだぞ。」

葉山「そうか、すまない」

葉山が何に対して謝ったかは分からない。そこに踏み込んで話すには時期早々なのだろう、俺も葉山も。

八幡「ま、誤解が解けたなら行く。じゃあな。」

葉山「ああ、次はきっと。」

八幡「気持ち悪いこというな……。」

本日ここまで。
展開下手すぎてくたばりそうだ!

店内に誰も残っていなかった。帰ろうかとも思ったが、とてもそんな気分になれなかった。
自然と足が通い慣れた学校へと向かったので大人しく従う事にする。

正門は空いていた。奉仕部の部室は鍵が空いていた。中には誰もいなかったが、椅子の上に鞄を見つけた。

一瞬待つか考えたが、心当たりががあった。彼女ならそこにいるだろう。

空中廊下に出たところで、目的の人物を
見つけた。彼女の瞳はどこを見るでもなく、校内奉仕部の部室の辺りにむけられていた。


八幡「雪ノ下」

雪乃「あら、比企谷君こんにちは。どうしてここに?」

八幡「なんとなく。学校に来れば誰かしらあえるかもな、そう思っただけだ。お前はどうなんだ。」

雪乃「そうね。ちょっと一色さんとの会話の中で少し考える事があって。」

何か気になるようなことがあったか。いや、会話自体は特に意味がかったはずだ。じゃあ話題だろうか。

>>25
なんか文おかしいね。
「どこを見るでもなく」を飛ばしてください

雪乃「あなたがくれたシュシュの事なのだけれど。」

八幡「気に入らなかったなら悪かったな…。あんまり人に物を送るのに贈り慣れてないんだ。」

雪乃「そうではなくて…何故あの色を?」

八幡「またその話か。今日はやたらとふられるな…。なんとなくだ、なんとなく。」

雪ノ下は考え事をするように下を向き、横目でちらちら俺を見てくる。

と、おもったら1分もたたない内に、ゆっくりと顔を上げた。夕日ではっきりとは見えないが、部室で付き合わせる平素なものだったように思う。

雪乃「そう。じゃあ期待していいのかもしれないわね。」

八幡「何がだよ。」

雪乃「何でもないわ、比企谷菌。戻りましょう。」

八幡「またふっるいネタを…。先に行っててくれ。一色と由比ヶ浜に詫びの電話入れとくから。」

今日はここまで、区切り悪いですが

2人に電話をかけたが、出なかった。大方街でまだ遊んでるんだろう。メールを送って校舎の中に入って少し、驚いた。雪ノ下は数歩先で待っていた。
少し歩く速度を速めて追いつき、歩調を合わせ、三歩後ろを進む。

雪乃「……。」

直線廊下に差し掛かった所で、雪ノ下は何故か速度を落とした。俺も速度を合わせ、距離感を保つ。当然の選択である。

雪乃「あの、付け谷君」

八幡「まて、誤解だ。ストーカーじゃないしやましいことは何もしていない。隣歩いてるのを見られたら、勘違いされちゃうだろ」

雪乃「あなたにそんな甲斐性が無いのはわかっているわ。だも土曜だとはいえ、完全に無人だとは限らないのではないかしら。」

一応彼女なりの思いやりなんだろう。雪ノ下は、今は俺の隣を歩いている。

雪乃「帰り」

八幡「どした、帰れの言い間違いか?」

雪乃「暗くなりそう、送ってもらえるかしら。」

そこからは何も話さず、電車にのる。途中バランスを崩したりすることなく、別れる。

雪乃「じゃあ、また。」

八幡「 ああ、またな。」

家に着いた、親はまだ帰ってないみたいだ。小町に挨拶だけして、ベッドに仰向けに寝転ぶ。
濃密な1日だったんだろうと思う。葉山に驚き、一色に罪悪感を残し、雪ノ下に考えさせられた。

prrrr……

登録はされてないが見たことのある番号だ。

八幡「もしもし、比企谷です。」

陽乃「ひゃっはろー。相変わらず面白いね。そうそう、隼人には会えた?」

八幡「葉山であんまり遊ばないで下さいよ……。お陰でいろいろ大変だったんですよ。」

陽乃「うん、知ってる。聞いたからねー。」

八幡「……。」

そっちこそ相変わらずだなあと、口にはしないが、沈黙で返す。

陽乃「ごめんごめん、でもやっぱり……なんでもない。それじゃあね。」

何が言いたかったんだ……この人は。1日の大トリを全部持って行かれた気がする。集中続かないから、八幡もう寝る。

今日はここまで、続きは視点変えて暫く書きます。



三浦「結衣ー。明日暇?ディスティニーランド行こうって話になってるんだけど。……隼人達も誘ってる。一緒に、」

結衣「あ、優美子、姫奈やっはろー。ごめん、あたしはどっちかっていうと、ちょっと服見てお茶したいかなー……っておもったり」

(ヒッキーに会えるなかどうかはわからないけど、確認したい事があるし……)

海老「優美子、私が付き合うよ。ドタキャンした事にして隼人君達といってきなよ。」

(ちょっと意外……。姫奈と二人で話すのってあんまなかったし)

三浦「あんさー姫奈……。まーいいけど、でもドタキャンじゃなくて今行って話してくるし……」

海老「ごめんね」

姫奈はそういって、隼人くんたちの方へいった。

(とべっち……明らかに落ち込んでるね……。ごめん)

三浦「つーかさー、結衣」

結衣「な、なにかなー」

優美子はスマホを取り出して、言った。

三浦「……ヒキオっしょ」

最初から優美子にはわかってたみたいだ。

結衣「あははー……。ヒッキーっていうか、相談っていうか、てなんでわかったの!?」

三浦「いつもならこういうのはノッてくるじゃん。雪ノ下……さんとかヒキオとかとの用事以外は。雪ノ下さんとの用事なら、ちゃんというっしょ。それで」

(優美子……結構見てくれてたんだね)

結衣「ごめんね。優美子、埋め合わせはするから」

三浦「今度、あーしも連れてけし」





……ヒッキーが店を出てすぐ、帰ろうとするいろはちゃんをカラオケに誘ったけど、断られた。
こういう時って案外一人になりたいのかもしれない。

(もしいろはちゃんがオッケーしてくれても、盛り上がらなかっただろうなー)

昼のピークも過ぎた今、店内にはあたしと姫奈の2人だけしかいない。よし、話そう。

結衣「あのね、姫奈。相談なんだけど……」

姫奈には全部話した。
生徒会長選挙に立候補した理由。
いろはちゃんからの依頼。
その後の仲直り……ヒッキーが泣いた事は伏せて。
クリスマス会後の打上げ。


結衣「で、これがあの時に貰ったシュシュなの」



海老「よかったじゃん。何か問題があるの?」

結衣「ううん、貰った時は凄く嬉しかったの。嬉しかったんだけど……ゆきのんはピンクだったの。それってなんかさ……」

海老「うん」

姫奈が優しく相槌をうってくれる。こんなのはただの愚痴だ。ヒッキーは全然悪くない、でも。
軽く深呼吸を一つ

結衣「友チョコと本命っていうか、友達と恋人っていうか……ね?」

本当はそんな意味はないかもしれない。でも、いろはちゃんに言われて邪推してしまった。

結衣「最後まで頑張るけど、やっぱり負けちゃうのかな。あはは……まだ……気持ち……伝えてないのに……」

目尻に涙がたまる。必死で堪えようとしたけど、無理。店員さんに聞こえないように声を抑えるので精一杯だった。

今日はここまで。
亀ですみません。

姫奈は黙って、私が泣き止むのを待ってくれた。
優美子が姫奈を残していってくれたのが、凄く嬉しい。言いたいことを言えば、結構楽になるから。


結衣「……ヒッキーの気持ちは凄く嬉しいけど……。どうせ貰うならあたし、ピンクが欲しかったかなーって。……あ」


(これはただの嫉妬。ヒッキーの、あたしとゆきのんに対する差が、初めて出たから……それが悔しいのかな)


海老「結衣、落ち着いた?そろそろ店でよか」

時計の針は4時を指していた。

帰りの電車の中、姫奈が耳打ちしてきた。

海老「話を聞いてさ、少し思ったんだけど」

結衣「どしたの?」

海老「諦めるの?その……彼のこと」

結衣「……ううん。まだこれからだよ。あたし、頑張る」

(そうだ、まだこれからなんだ。今はまだ……かもしれないけど、いつかきっと)

海老「そう、じゃあ一つヒントかな」

結衣「え?」


海老「私にはなんとなくわかっちゃったから……。ヒキタニ君は、そんな気持ちでプレゼントを渡したわけじゃないと思うよ。彼の中でもピンクは結衣、青は雪ノ下さん」

結衣「え、どういう……」

海老「なんで取り替えたんだろうねー?答えは自分で見つけるんだよ。私からはヒントだけ。じゃ、私こっちだから」

(姫奈、分かったんだ……)

あたしには、わだわからない。
ヒッキーと姫奈が似てると思った事がある。 姫奈はあたしの話を聞いただけなのに理解した。多分、姫奈は自分に当てはめて考えたんだと思う。

(近すぎるから、見えないのかな……)

答えはすぐそこにある気がした。


出先なので、ひとまずこの辺で失礼します

一色「じゃあ、先輩も出て行っちゃったし帰りますねー」

結衣「あ、いろはちゃん。もうかえっちゃうの?あたし達これからカラオケに行くんだけど、一緒に……」

それが咄嗟に出た言葉なのがわかる。
きっと結衣先輩なら、今の私を優しく慰めてくれるだろう、でも。


一色「あー、ありがとうございます。すっごく行きたいんですけど、今回はちょっと遠慮させていただきたいというかー……」


甘えそうになったが、結衣先輩の腕に嵌められている青のシュシュが、その好意に甘えさせてもらうのを拒んだ。

それは、私と奉仕部の人達との距離だ。先輩の中できっと、私はこの人達未満。


一色「じゃあ、行きますね。結衣先輩もファイトですよー」

2人と別れて、どこか1人になれる場所を考える。

(喫茶店、あの店は使えない。でもどうせなら、もっと静かな場所……)



ひとつ、心当たりがあった。



一色「生徒会室かー」

(今日なら周りに誰も居ないし、鍵は私がもっている。考え事をするなら、そこが最高かも)

ピロティを抜け、廊下を通り階段を登る。案の定、生徒会室に着くまでに人とあうことはなかった。

一色「ん、さてと」

紅茶を入れようか迷ったが、ポットにお湯が入ってないのを思い出す。

(土日だからって、昨日捨てたんだった……無しでも大丈夫だけど少し、残念かな)


扉に鍵をかけて、席に着く。別段誰かに見られても良かったけど、いちいち説明する気にもなれなかったからだ。

(青とピンク。先輩は、次は違う色を選ぶっていってたけど多分それはないと思うな)


先輩は本命と義理とか、感情でプレゼントに差をつけるような人じゃない。
やっぱりあの色は逆なんだ。

青は雪ノ下先輩の色。
ピンクは結衣先輩の色。
でも先輩は逆を渡した。

(どうして……。結衣先輩に青、雪ノ下先輩にピンク……結衣先輩に雪ノ下先輩の色を……あ、分かったかも)

先輩はつくづくあざといと思った。しかも捻くれているから、タチが悪い。

(きっと、2人がばらばらにならない様に。それで普段身につける物を……)

勿論、これは想像に過ぎない。でも、それで納得したいと思う。
少なからず先輩に対して好意を持っている人が私以外にいるなら、きっと同じ考えにたどり着くはずだ。

……そうじゃないと、きっと嫉妬が止まらなくなるから。

ここまできて、ふと思う。


(でもそれなら、先輩は……先輩はどこにいるんだろう)


(少し考えすぎたかも。飲み物を買いにいこ)



(今日、この自販機で飲み物を買ったのは、ひょっとすると私だけなのかもしれない。これはこれで、独占してる感じがいいなー……あれ、先輩?)

先輩がピロティを通り過ぎていくのが見えた。私には気付いてないようで、猫背の背中が普段より、丸まってるようにみえる。


(少しは心配してくれたんですかね……)

折角のデートで、相手を放ったらかしにして帰ったことは後々弄り回す。でも探しに来てくれたのなら、少しは気持ちに素直になってもいいのかもしれない。

(いつも先輩が飲んでいる、甘いコーヒー……よし、これだったはず。先輩は部室かな?)

ひとまずここまでです。

デートをすっぽかして別れたばかりの後輩が、目の前に現れる。しかも、場所は休日の学校。

(先輩は部室かな。職員室は空いてたのかな、不用心な……)


何を要求しようか考えてる内に、目的地についた。

(どんな顔をして目を合わせようかな。……あ、先輩なら気にしなくていっか)

変に作った顔で顔を合わせても流されるだけだ。よく言えば自然体で会える。悪く言えばおざなり。

(ま、少しは怒ったふりをしようかな)

「せんぱーい。逃げても無駄ですよ」



部室は無人。あるのは鞄がふたつだけ

寝ているところを電話で叩き起こされた。宛先は一色いろはと表示されている。
今現在電話に出たくない人でもTOP3に
入る。
……陽乃さんよりマシだから出るけど。因みに陽乃さんからまた来たとしても、出る、後が怖い。

八幡「もしもし、比企谷です」

一色「あ、せんぱーい。ひどいじゃないですかー。荷物、ちょー重かったんですよ」

八幡「……」

一色「戻ってくるわけでもないし、どこ歩いていたんですかねー。あ、罰としてまた付き合ってくださいね」

八幡「ぐ、仕方ない。で、何が欲しいんだ?」


一色「わたし的には思い出?と言いますかー、記念と言いますかー」

曖昧な喩えでよくわからん。曖昧な言葉で理解なんて出来るわけないのだ。

八幡「わかったから、早く要件を言ってくれ」


一色「……時計なんて買ってないのに袋に入ってたんですよ。あれって先輩の忘れ物ですか?」

八幡「……」

一色「中身もみちゃったんですけど」

八幡「あー、忘れ物だ。また新しいの買うから、今日の詫びに持っててくれないか?」

何を考えて放り込んだかは言えない。恥ずかしくて言えそうもない。

一色「わかりましたー。じゃあ……」

一色「私、あの色が気に入ったんで、次買い物行く時に探してください。あれと同じ組み合わせの……シュシュ。ではでは、おやすみなさい」

八幡「あ」

唐突に電話を切られ、出そうとした言葉が空を切る。
一色の誘いを断る理由を、俺は持ち合わせていない。

以上で終わりです。

色は一応千葉モノのクリアファイルを参考にしてます。

駄文失礼しました。

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