クロウ「誘拐だって?」
ジャック「何でも花嫁が拉致されてしまうらしい」
遊星「それは許せんな」
クロウ「行くしかねえよな遊星!」
遊星「当然だ。行こう」
ジャック「だがどうして花嫁を」
遊星「それを調べるのも俺達の役目だ」
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牛尾「来たかお前ら」
遊星「状況を教えてくれ」
牛尾「見ての通りだ。花嫁が拉致されてよ」
ジャック「何か理由でもあるのか?」
牛尾「さあな。ここ数日の間に6件だ」
遊星「・・・」
クロウ「6件?マジかよ」
牛尾「ああ」
ブルーノ「物騒だよね」
遊星「いい事を思いついた」
ジャック「いい事だと?」
遊星「囮作戦だ」
牛尾「まさかウェディングドレスを着るとは思わなかったぜ」
ジャック「なるほど偽の結婚式を挙げて犯人をおびき寄せるか」
ブルーノ「さすが遊星!」
遊星「まさか牛尾と結婚式を挙げるなんてな」
牛尾「これも何かの運命かもしれんな」
クロウ「ケーキ買ってきたぞ!」
牛尾「こんなので大丈夫なのか?」
遊星「心配はいらない。相手は花嫁を無差別に誘拐しているんだ。それにここは式場」
ジャック「知性の欠片も無いって事か」
遊星「そういう事だ。それにこの残忍な手口は、俺の推測なら」
ブルーノ「とりあえず誓いのキスでもしようか」
遊星「ファーストキスが牛尾とは」
牛尾「ま、諦めろよ遊星」
遊星「・・・」チュパチュパチュパ
牛尾「・・・」チュパチュパチュパ
「フゥエー!」
クロウ「何かやって来たぞ!」
遊星「やはりな」
ジャック「あれはデュエリストに動植物の遺伝子を組み込んだ改造デュエリスト!?」
クロウ「まだいやがったのか!」
「フゥエー!フゥエー!」
遊星「見たところコンドルのようだな。デュエルだ!」
「フゥエー!」
ジャック「不気味な奴だ。一言も喋らないなんて」
ブルーノ「それに嫌な予感がする・・・」
遊星「くっ・・・何だこいつは!?」
ジャック「遊星の攻撃がまるで通用せんぞ!」
「フゥエー!」
「それも当然だ。何故ならこいつは対不動遊星用に改造されたデュエリストだ!」
クロウ「誰だてめえは!」
遊星「恐らく改造デュエリスト達の組織の中核を担う幹部格だ。違うか?」
「やれ!不動遊星を倒せ!」
「フゥエー!」
遊星「くっ!」ゴソゴソ
クロウ「避けろ遊星!」
遊星「まさか俺に対して生み出されるとは、だが元は一人のデュエリスト!穏便に終わらさねば」
「フゥエー!」
遊星「何か手は無いのか」
ジャック「俺と交代しろ遊星!」
遊星「・・・そうか!対俺用ならばジャックを」
ジャック「遊星!」
遊星「わかった!頼むぞジャック!」
ジャック「迂闊だったな!デュエリストは遊星だけではない!」
クロウ「大丈夫か?」
遊星「問題無い。ただ奴らの正体がわかった気がする」
ブルーノ「正体?」
遊星「あのベルトのバックルといい見た目といいクロウも覚えがあるんじゃないか?」
クロウ「・・・そうだ!」
遊星「Dホイーラーならば誰しもが聞いた事のあるショッカーだ」
ブルーノ「ショッカー!?」
遊星「俺達が生まれる遥か昔、伝説の2人のDホイーラーに叩き潰された悪魔の組織だ」
ジャック「倒したぞ」
遊星「元の人間に戻っているな。大丈夫か?」
「ここは」
クロウ「安心しろよ。もう何も心配する事はねえよ」
遊星「何か身に覚えはないか?」
「わからない。ただ自分達の住む次元が襲われてカードに変えられて・・・」
ジャック「やはり糸を引いているのは融合次元の連中か」
遊星「かつて滅んだショッカーを模範としエクシーズ次元の人々を改造デュエリストに変えているのか」
クロウ「もう堪忍袋の緒が切れたぜ!殴り込みだ殴り込みだ!」
ブルーノ「遊星」
遊星「最早あいつらを人間と呼ぶ事はできない。人の命を弄ぶ者にかける情けなど無い」
ジャック「アジトはわかるのか?」
「・・・」
ジャック「覚えていないのか」
遊星「君達がカードにされている間にアカデミアは崩壊した。今、復興中だそうだぞ」
「や、やった!」
牛尾「遊星」
遊星「わかっている。だが所在が掴めないままではな」
クロウ「ドン・サウザンドに融合次元・・・俺らの共通の敵だな」
ジャック「これでまた一つ因縁ができたな」
遊星「俺と十代さんは間違いなく融合次元の連中にマークされている」
ブルーノ「・・・」
遊星「規模が違う。今度の敵は次元そのものだ」
クロウ「けどよ。たった一つの次元だぜ?俺らが結集すりゃ」
ジャック「デュエリストの絆があれば融合次元何ぞに敗北するわけがない」
遊星「だが奴らは狡猾だ。十分に気をつけよう」
遊星「もしもドン・サウザンドと手を組めば・・・」
ジャック「だが悪が栄えた試しはない」
遊星「それもそうだな」
数日後
遊星「誘拐された花嫁は無事に帰って来たそうだな」
ジャック「何でも監禁されていたそうだ」
クロウ「花嫁を拉致した理由ってのは何だったんだろな?」
遊星「幸せの瞬間を迎えた男女を引き裂きたいとかいう下らない理由だろ」
クロウ「はあ・・・くだらねえな。融合があれじゃ十代が可哀想だぜ」
遊星「そう言えば十代さんが融合次元に到着したそうだ」
ジャック「本当か?」
遊星「よくわからないから片っ端から叩き潰して街一つ吹き飛ばしたそうだ」
クロウ「すっげえな相変わらず」
遊星「十代さん情報によれば融合次元の連中はみんなモヒカンで大柄な男が多いらしい」
ジャック「それだけで知性の欠片も感じられんな」
遊星「まあ今日は奴らの事を忘れよう。それよりも俺が面白い物を作ってみた」
クロウ「面白いもの?」
遊星「自作恋愛シミュレーションゲームだ。たまには息抜きだって必要だぞ」
ブルーノ「また凄い物を作ったね遊星」
遊星「早速、やってみようか」
遊星「・・・」ピコピコ
ジャック「どうだ遊星?」
遊矢「遊星さん!」
柚子「遊星さんがゲームしてる」
遊星「・・・」ピコピコ
ユーゴ「遊星!」
リン「ゲーム?」
遊星「・・・」ピッ
クロウ「お、おい」
遊星「風を感じに行こうかジャック、クロウ」
クロウ「ああ・・・」
ジャック「・・・」
遊矢「どうしたんだ遊星さん」
ユーゴ「知らねえよ」
遊星「・・・どう思う」
ジャック「遊びに来る分には構わんだろ」
遊星「俺もそう思うだがな」
クロウ「ま、俺らぐらいの歳なら女の1人は2人居たっておかしくねえわな」
遊星「ああ」
ジャック「何かあるのか遊星」
遊星「実は特に何も無いんだ」
クロウ「ねえのかよ」
ジャック「・・・」
遊星「無いんだ。すまない」
クロウ「俺らの家なのに帰りにくいってどうよ?」
ジャック「俺が喝を入れてやる!」
遊星「やめるんだジャック!」
ジャック「離せ遊星!」
ブルーノ「遊星!妙な改造デュエリストが現れたよ!」
遊星「またか」
ジャック「遊星」
遊星「どうやら俺達は戦いの中にいる方があっているらしい」
クロウ「そういう事だぜ!」
遊星「行こう!」
ジャック「これぞ男の道だ遊星!」
遊星「そうだ!俺達は硬派なんだ」
クロウ「女なんていらねえんだよ!」
遊星「ああ!」
終
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