十代「未来?」
セレナ「あそこにタイムマシンがあるだろ。零児が」
十代「しかし立派になったよな」
セレナ「ジ、ジロジロ見るな」
十代「いやマジで立派になったぜセレナ」
セレナ「・・・」
十代「それで俺に何の用だ?」
セレナ「未来の十代が行方不明になった」
十代「俺が行方不明に!?何で!」
セレナ「理由がわからんからお前の力を借りに来たんだろうが!」
十代「何でわざわざ俺なんだ?他の奴に」
セレナ「べ、別にいいだろ」
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十代「俺が行方不明何ていつもの事じゃないか?」
セレナ「久々に行方不明になったんだ!」
十代「久々?っつうか未来の俺ってまだ無職なのか?」
セレナ「ちゃんと働いている」
十代「俺が働いてるのか!?」
セレナ「ああ」
十代「俺が働くなんて何があったんだ・・・世も末だぜ」
セレナ「・・・」
十代「セレナは何やってんだ?」
セレナ「小学校の先生だ。どうだ」
十代「どうって言われてもな・・・すげえとしか言いようが無いぜ」
セレナ「そ、そうだろ」
十代「まさかと思うけど俺より歳上じゃねえよな?」
セレナ「歳上だ」
十代「歳上のセレナか・・・何か変な気分だぜ」
十代「じゃあ行くとするか、早い方がいいんだろ?」
セレナ「いいのか?」
十代「今も昔も俺は変わらねえよ」
セレナ「すまないな」
十代「やけに素直だな。大人になって変わったよな」
セレナ「当然だ。だって私は」
十代「ん?」
セレナ「いや何でも無い」
十代「じゃあ出発だ!未来の世界ってのもどんなのか見て見たいぜ!」
セレナ「と言っても10年後ぐらいだぞ」
十代「それでも面白そうじゃねえか!」
セレナ「・・・」
十代「どうしたんだよ?何か元気無いぞ」
セレナ「わ、私は元気だ!何を言ってるんだお前は」
十代「財布の中に免許まであんだな・・・大人になっても俺と会ってるのか?」
セレナ「毎日会っていた」
十代「って事はセレナの家の近所に住んでるのか俺」
セレナ「・・・」
十代「俺はおっさんになっちまってるか?」
セレナ「何も変わらん。お前はいつでも十代だった」
十代「だったはやめてくれよ。死んだみたいじゃん」
セレナ「死んでなどいない!縁起でも無い事を言うな!」
十代「お、怒るなよ」
セレナ「お前が余計な事を言うからだ」
十代「あれ?なんだこりゃ」
セレナ「!?」
十代「えーっと」
セレナ「見るな!」
十代「そんなに怒るなよ」
セレナ「くっ・・・」
セレナ「着いたぞ」
十代「タイムマシンはどうすんだ」
セレナ「このボタンを押せばカプセルになる」
十代「便利だな。へえアパートに住んでんのか?」
セレナ「そうだ」
十代「俺は何処に住んだんだ?」
セレナ「ど、何処だっていいだろ!」
十代「遊城?俺の苗字が書いてあるけど」
セレナ「知らん!気のせいだろ」
十代「お邪魔します・・・部屋綺麗だな。一人暮らしか?」
セレナ「い、いや」
十代「じゃあ二人暮らしか?まさか彼氏か?」
セレナ「彼氏ではなく・・・自分で考えろ!」
十代「考えろって言われてもな」
十代「ファラオは何も変わらねえな。俺が消えたのに何か心当たりはないか?」
セレナ「何も無い。私が朝起きたら置き手紙だけ残っていた」
十代「ちゃんと戸締りしとかないとダメだぜ?未来の俺も不法侵入なんてしやがって」
セレナ「どうせすぐにでも帰って来るだろうと思っていたが」
十代「どんぐらい帰ってねえんだ?」
セレナ「もう1ヶ月になるな」
十代「じゃあ大丈夫じゃないか?1ヶ月程度なら」
セレナ「良くない!」
十代「なあ俺もこのアパートで住んでるのか?」
セレナ「すぐ近くだ」
十代「へえ」
セレナ「とりあえず今日はゆっくりしてくれ」
十代「そうさせてもらうぜ」
十代「なあ彼氏が帰って来たら俺って怒られねえか?」
セレナ「帰っては来ないだろうな。それに彼氏ではない」
十代「一緒に住んでる奴って俺の知り合いか?」
セレナ「知り合いだろうな。お前に鏡を見る癖があるのなら」
十代「遊矢はねえよな。社長はアパートってガラじゃねえし・・・って事は黒咲か沢渡辺りか」
セレナ「・・・」
十代「当たりだろ?」
セレナ「お前は今も昔も何も変わらないな。抜けているというか鈍感というか」
十代「お、大人になったな・・・」
セレナ「お前が子供っぽいだけだ。未来の十代も子供っぽいぞ」
十代「未来の俺か・・・出会ったらどんな反応すんだろな」
続く
十代「ただいま!いやー酷い目にあったぜ。モンスターに」
十代「俺だ!」
十代「何で俺が居るんだ?どうなってるんだ」
セレナ「お前が帰って来ないから過去の十代に相談したんだ!何処へ行っていた!?」
十代「いや三沢が大変な目にあってさ悪かったな心配かけて」
セレナ「・・・」
十代「いくつなんだ俺?」
十代「35」
十代「マジかよ!全然変わらねえな!」
十代「俺って昔から変わらねえだろ?」
十代「あのさセレナって誰と一緒に住んでんだ?」
十代「教えてやろうか?腰抜かすだろうなさすがの俺でも」
セレナ「言うな!」
十代「わ、わかったよ」
十代「ハハハ」
十代「じゃあ帰るとするか、どうしようか」
セレナ「私が送って行く」
十代「またな俺」
十代「ああ!」
セレナ「ほら行くぞ」
十代「わかってるって」
十代「セレナも早く帰って来いよ。あんまり無理な動きは」
セレナ「まだ平気だ。それに行方不明になっていたお前に言われたくない」
十代「セレナに何かあるのか?」
十代「ん?セレナ太ったろ?」
セレナ「やめろ十代!」
十代「よく見たら太ってるな。食い過ぎか?」
セレナ「くっ・・・行くぞ」
十代「またなー!」
数日後
十代「結局誰と一緒に住んでたんだろうな」
完
ありがとう
これからも毎日やってみるよ
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