時雨「え？僕がいるから退屈しないって？　……………」

時雨「…………ちょっとは遠慮してほしいな。　聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃうよ」


時雨「それが本心だって言われても……恥ずかしいものは恥ずかしいんだ」

時雨「僕だって大好きだよ提督」

時雨「……………………」


時雨「……………………」


時雨「そ、そうだ！扶桑からお饅頭を貰ってきたんだ、食べるかい？」

時雨「こんな時間に食べたら太るって？　提督、レディーに対して失礼だよ。」

時雨「もっと女心をわかってほしいな」

時雨「僕じゃなかったら嫌われてたよ？」


時雨「僕だからって……僕を信頼してくれてるのか、それとも高を括ってるのかどっちなんだい？」

時雨「返答次第じゃ許さないよ？」


時雨「まあいいや、お饅頭は食べるかい？」

時雨「まあ、体重のことは明日運動すれば問題ないさ」

時雨「………………おいしいね」もぐもぐ


時雨「あ、そうだね。　何か飲み物が欲しくなるね。　一応緑茶もあるんだけど飲むかい？」


時雨「わかってるよ、提督は薄めのが好きなんだよね？」



時雨「僕？　僕かい？　僕は濃いほうが好きなんだ」


時雨「無理に合わせようとしなくてもいいってば」

時雨「提督の好みも僕の好みもそれはそれでいいのさ」


時雨「そんなもんだよ。　……はい、お茶が入ったよ」

時雨「…………」ごくごく

時雨「はぁー。　心が和むね」


時雨「そうだね、月見酒ってのもいいかもしれないね」


時雨「違うよ、僕はまだ飲んだことはないよ。
ただ……なんていうかそういうことするのも楽しそうだなって思ってさ」

時雨「みんなでワイワイ騒ぐのもたまにはいいかもしれないね」


時雨「そうそう、隼鷹と足柄が聞いたら今すぐにでも始めそうだね」

時雨「飲み始めたら隼鷹は龍驤に絡みだしたりね。　フフ、なんだかその光景が目に浮かぶようだよ」


時雨「提督はお酒は飲むのかい？」


時雨「たしなむ程度か……提督なんだからもっと贅沢したっていいと思うけどね」


時雨「たまには急速だって必要なのさ」

時雨「息苦しいままだと苦しいだろうからね」

時雨「そうだね、今度月見酒、ううん、駆逐艦のみんなも参加できるようにパーティーでもしようね」

時雨「そうなると、人手がいるね。　提督は忙しいから手伝えないだろうからみんなに協力してもらおうね」


時雨「ダメだよ執務はちゃんとやらなきゃ。　あくまで息抜きなんだからパーティーに集中したら本末転倒だよ」


時雨「大丈夫だよ、雷たちとは楽しそうにできるし、球磨や多摩だってなんだかんだ手伝ってくれるよ」

時雨「それに、暇があったら金剛や摩耶にだって手伝ってもらうし」


時雨「う、うん、そうだね。　比叡には飾りつけをやってもらおうか」

　　　　　　　　　　　スヤァ
　　　　　　　　　_,,..,,,,_ . ＿

　　　　　　　　./ ,' 3 ／ 　 ヽ--、
　　　　　　　　l　　 / 　　　　　 　ヽ、
　　　　　　 ／`'ｰ/＿＿＿＿＿／

時雨「そうだ、提督。　好きな食べ物はあるかい？　それも作っておくよ」


時雨「やっぱりそれが好きなんだね」フフ

時雨「いいよ、それも作っておくね」


時雨「うん、それまでに仕事を早く終わらせておいでよ」


時雨「もし無理そうなら僕も仕事を手伝うよ。　こうみえて僕だって仕事はできるんだよ？」


時雨「ううん。僕が好きでやるんだから遠慮することはないさ」ファーア


時雨「うん。　そうだね、夜も遅いしもう寝ようか」

時雨「ん？お饅頭は結局食べなかったのかい？」とてとて


時雨「いいよ、それは提督が食べな。　僕はもういろいろお腹いっぱいさ」


時雨「いろいろはいろいろさ。　ていとくも早めに寝たほうがいいと思うよ？」


時雨「うん。また明日……違うね１２時を過ぎてるから明日とは言わないね」

時雨「じゃあおやすみなさい。　提督」ガチャ

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

＝＝＝＝＝＝＝白露型のお部屋＝＝＝＝＝＝＝＝＝

時雨「………………」ガチャ

時雨「………………ふぅ……」てくてく

白露「ん…………時雨ちゃんどこいってたの？」もぞもぞ

時雨「ん、ちょっと眠れなくてね散歩に行ってきたんだ」

白露「……やっぱり時雨ちゃんも眠れないんだね……」

時雨「うん、どうしても寝付けなくてね。　白露も眠れないのかい？」

白露「……やっぱり提督が心配で……」

時雨「きっと大丈夫だよ。　今どこにいるのかは知らないけど案外ひょっこり帰ってくるかもしれないよ？」

白露「そうだと……いいね」

時雨「きっとそうだよ。あの提督なんだからなんだかんだで帰ってくるって」

時雨「それに姉である君が心配そうな顔をしていると僕だって辛くなるんだ」

時雨「だから、みんなのためにも君はいつも通りの元気でいて欲しいな」

白露「うん……そうだね……ありりがとう時雨ちゃん」

白露「そうだね！　私が一番なんだからみんなを引っ張らなくちゃ！」

時雨「そうそう、その調子だよ。　でも夜も遅いしもうちょっと静かにしてくれるとうれしいな」

白露「あ。ごめん。　でもありがとうなんだか元気が出てきたよ、ありがとう時雨ちゃん」ヒソヒソ

時雨「ベツニいいんだよ」

　　　　　　　　　スヤァ
　　　　　　　　　_,,..,,,,_ . ＿

　　　　　　　　./ ,' 3 ／ 　 ヽ--、
　　　　　　　　l　　 / 　　　　　 　ヽ、
　　　　　　 ／`'ｰ/＿＿＿＿＿／

　　　　　朝、鎮守府食堂

時雨「おはよう、赤城。　隣いいかな？」

赤城「ええ、いいわ……」もぐ…………もぐ

時雨「大丈夫かい？　ずいぶんやつれてるようだけど」

赤城「ええ、大丈夫よ」もぐ…………もぐ

時雨「……………………」もぐもぐ

隼鷹「よっと、あたしも隣いいかい？」

時雨「僕はいいけど……」

赤城「ええ、いいわ……」もぐ………もぐ

隼鷹「赤城ぃー朝から元気ねぇーな。　私の焼き鮭やるから元気出せよ」

赤城「ええ、ありがとう」もぐ……もぐ

時雨「隼鷹、どうしたんだい？　なんだかやさしいじゃないか」

隼鷹「あたしだってこういうときもあるんだよ」

隼鷹「あーあ最近、酒も飲んでないしつまんねーな」

赤城「………………」もぐ……もぐ

時雨「………………」もぐもぐ

隼鷹「………………」

赤城「………………」もぐ……もぐ

時雨「………………」もぐもぐ

隼鷹「………………」

赤城「ごちそうさまでした…………」

時雨「もういいのかい？」

赤城「ええ、なんだか食欲が出なくてね……」

赤城「では私はこれで……」ふらふら


時雨「……やっぱり赤城も相当来てるみたいだね」もぐ

隼鷹「んーそりゃあんなことがあったらなー」

時雨「そういえば提督の部屋一番最初見たのって赤城だっけ？」もぐもぐ

隼鷹「ああ、そうだな。　赤城と加賀、それに名取と天龍も一緒だったな」

時雨「あの部屋でいったい何が起こったんだろうね」もぐもぐ

隼鷹「さあね」

隼鷹「想像もつかないし、したくもねーよ」

時雨「そうだね……。　提督が無事に帰ってきてくれればいいけど……」

隼鷹「ッま！　あの提督のことだなんだかんだでひょっこり帰ってくるさ。　そんなに気に病むな」

隼鷹「なー時雨、まだ朝食食える？　あたしの分も食べておいてくれないかな？」

時雨「大丈夫だけど……隼鷹はいらないの？」

隼鷹「あー、なんか食欲がわかないからパスで」

隼鷹「あたし部屋に戻るから片付け頼むわ」

隼鷹「じゃあねー」てくてく

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　サヨナラ！（スヤァ）

とりま、時雨悪堕ちは書くで

時雨「………………」もぐもぐ

時雨「………………」もぐもぐ

時雨「………………」もぐもぐ

時雨「………………」もぐもぐ

時雨「………………」

時雨「いただきました」カチャ

時雨「少し………………散歩でもしよう」

時雨（今日の……いや最近の鎮守府はとても静かだ）てくてく

時雨（第六駆逐隊ですら口でも縫い付けられたように口を開かない）てくてく

時雨（ただみんなが口を開いていないわけではない）てくてく

時雨（戦艦や空母の比較的大人のみんなは年下のみんなを励まそうと空元気を回している）てくてく

時雨（その無理をして元気づけている姿が逆に年下を不安にしていることを考えればむしろ愚かなことにも見える）てくてく

時雨（ただ、赤城や加賀一部例外を除いてだけどね）

時雨（提督の部屋をのぞいた何人かの艦娘かはいまだに元気がない）てくてく

時雨（なんでだろうか）てくてく

時雨（おそらくなにか衝撃的なものを見てしまったからだろう）てくてく

時雨（正直なところ僕はそれを見ていない）てくてく

時雨（だけどそれを幸運と捉えるのかそれとも不運と捉えるのか僕にはわからない）

時雨（でも僕にはどちらでもいい）てくてく

時雨（だって）

時雨（僕には）

長門「ん？時雨何か用か？」

時雨「え？いや特に……………………」

時雨「ああ、ごめん。　考え事をしていたらいつの間にかこんなところに来ていたんだね」

時雨「特に用はないよ」

長門「ああ、用がないそれはそれでもいいんだが……」

時雨（そういって長門は悲しげな顔で提督の部屋を見つめた）

時雨「ああ、長門はいつからそこに立っているんだい？」

長門「今日の朝からだ」

長門「とっくに話は広がっているだろうが、だからこそ真偽を確かめようとこの部屋に入ろうとするやつがいるかもしれん」

長門「実際に昨日、金剛が立ち入ろうとしていたからな」

長門「誰もが興味本位ではなく心配心からの行動だろうが…………この光景をそうそう見せるわけにはいかんのだよ」

時雨（一瞬長門の顔は嫌なものでも思い出したかのように歪んだが、僕に視線を戻すころには冷静な表情を繕っていた
）

時雨「君の気持はわかるけど長門、君が倒れたら本末転倒だよ」

時雨「無理だけはしないでくれよ？　僕にだってできることがあれば手伝うから……なんでも言ってくれよ」

時雨「それに提督だって、そんなことは望んでいないよ」

長門「そう……だな」

長門「年下に諭されるようではこの私もまだまだだな」ッフ

長門「わかった、無理はしない。　私だけでここは成り立っているわけではないからな」

長門「だが時雨、お前も無理はするなよ？」

長門「私から見ればお前もどこか壊れてしまいそうで心配なんだ」

時雨「……ありがとう、長門」

時雨「そういえば提督のいつもの執務はどうなっているんだい？」

時雨「僕もなにかできることがあれば手伝うよ」

　　　　スヤァ
　　　　　　　　　_,,..,,,,_ . ＿

　　　　　　　　./ ,' 3 ／ 　 ヽ--、
　　　　　　　　l　　 / 　　　　　 　ヽ、
　　　　　　 ／`'ｰ/＿＿＿＿＿／

ちょっとだけ書くんじゃ

長門「ん……では一つだけ頼みたいことがある」

長門「提督の執務はみんなでカバーできる範囲なのだが一つ別の問題があるんだ」

時雨「うん」

長門「一艦隊が遠征に出たのはいいが何の連絡もないんだ」

長門「それほど……というか攻略済みの海域で敵が入ろうにも入れない」

長門「そんな海域なのだが遠征に行った艦隊から連絡が途絶えてな……」

長門「無線の故障かそれとも怠慢か」

長門「どちらとも取れるが、こんなことがあったのだ」

時雨「………………」

長門「伝えねばならない」

時雨「うん」

時雨「ちなみに…………その艦隊はいつから遠征に行ってるんだい？」

長門「ん……事件が起きる日の朝だな」

長門「運がいいのか悪いのか……」

長門「一応今日の夕刻には帰ることになっているがその前に連絡が取れればそれでいい」

長門「でだ、私は今日一日はここにいる予定で動けん」

時雨「ってことは僕が大淀に連絡がついたか聞けばいいんだね」

長門「ああ、頼む」

長門「すまないな……」

時雨「いや、この程度君に比べればなんてこともないよ」

時雨「だから君は君で頑張ってくれ」

ちょっと待ってくれ

　　　　　　　　 　 　 _　-―＝=-　 、 ｨ} 　 　　 -==-
　　　　　　　　　　　　　　　 ／´　　　　 -―'.:..｀:.ー--. . . |i:i:i:i:i:|
　　　　　　　　　　　　　　　{:八　. : : : : : .:.:.:.:.:.:.:.:.-=ミ: : . . ≧ｓ｡

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　　　　　　　　　　 　 　 /.:.:.＼| { ゞら　　　　　 { i　　 }　/≧ｓ｡ゝ/.:.:.:.:/
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　　　　　　　　　　　　　　　 ＼.:.:.:.、　!＞―――／.:.:.:.:.:／.:ﾉi:i:i:i:|||:iト
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｰ一／/ _{i:／∠.:.:.:,.:.:イｰｱ i:rｭi:i:|||:i|i|
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {／⌒{_)-､／／}__　イ|i:i:|i:i|i:i:|||:i|i|
　　　　　　　　　　　　　　　　ｨァ､＞{::../ｰｒ'....:;ﾍ:{:./.:.ノ_]i:i:|i:i:|i:i|i:i:|||:i|i|

　　　　　　　　　　　　　 ｨｆ,ｨｆ_ｒ､ヽ /}i:/　/!i:i:i{__,{ﾆ}´￣},ｨf,ﾆﾆﾆヾ|||:i|」
　　　　 　 　 　 　 　 　 {_}i:i:ﾊｰﾍ/ｰ-ヽｲ/i:i:i:i:i/.:.:ゝｰ'´Ⅷ!:io:}:}oi:|||┘
　　　　　　 　　　　 　 .ｨヽヽi:iゝｲ≧ｓ｡　＿＿八{､:ヽ-‐ 1:|i:io:}:}oi:!」
　　　　　　　　　　 ｨｆ´＞ ⌒r'i:i:i/.i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:ヽi:i:i:i:ト-‐ﾍ|i:io:}:}oi:!
　　　　　　　　　　｀ ´　　 　 Ⅵ':i:i:i:i:i:i:i:i:!i:i:i:i:i:i:i:rrrn!^ー' !irｭi:irｭ」
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　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 Ⅶー‐ﾍー‐.|i:|i!i!i!|
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　Ⅵー‐'.}ー ト|i!i!.ｨ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰヽーﾍ　 l]l]l]l]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰⅦ:i:}

　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 乂__}

さて、書こうか

長門「悪いな時雨、昼頃まで待って連絡がなければ帰投するのを待つことにする」

長門「昼を過ぎても何も連絡がなければ自由にしてくれていい」

時雨「了解したよ」

長門「すまんな。　では頼む」

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

時雨「…………………………」てくてく

　　　　　　　　　　中庭

時雨「ん？……あれは……」

時雨「…………………………」てくてく

時雨「そんなところに座って何をしてるんだい？　摩耶？」

摩耶「………………なんでもねーよ」

時雨「でもずいぶんとクマが酷いけど……」

摩耶「なんでもねーし。　ただ夜更かししただけだし」

摩耶「アタシはここに一人でいたいんだ。　一人にさしてくれよ」

時雨「…………………………」

時雨「そっか……」

時雨「じゃあ僕は行くよ」

時雨「じゃあ、またあとで……」
摩耶「なあ、お前はあの中見たのか？」

時雨「あの中？」

摩耶「提督の部屋だよ」

時雨「僕は……」

摩耶「なあ！」

時雨「…………………………」

摩耶「あの噂ホントなのかよ！？」

摩耶「提督の部屋が血まみれだっていうのはホントなのかよ！？」

摩耶「提督の部屋に顔なしの死体があったのってホントなのかよ！？」

摩耶「提督の手首が落ちてたってホントかよ！？」

摩耶「なあ、時雨！　お前は何か知ってるのか！？」

時雨「………………………」

時雨「お、落ち着いてよ、摩耶」

摩耶「これが冷静でいられるかよ！？ クソがッ！」

時雨「……僕も実は見てないんだ。　だから詳しいことはわからない」

時雨「でも、そんな僕たちにできることは信じる事なんじゃないかな」

時雨「提督が無事だと」

摩耶「…………」

摩耶「……………………すまん、取り乱した」

時雨「いや、いいよ」

時雨「僕だって訳が分からなくてどうにかなりそうなんだ」

時雨「だから君みたいな状況になるのが僕かもしれないんだ、ただそれだけのことなんだよ」

　　　　　 .______ノ_____
　 |⌒| ／::::::::::::::::::::::::＼,_ 　 　__
　 |＜::ﾊ:::::,ｲ.:::::::::::/ヾ::::､:ア／ :::)
　 |　 l::|:ﾘ／!;/ 　 ヽ.ﾚﾉﾚｲ　　／　　　　　　おやすみー
　 |　 ﾚ:从 ●　　　 ● .ｌ而／
　 |　 ﾘ .⊂⊃　､_,､_, ⊂l(ｿ|
　i⌒ヽjヽ.　　　（_.ノ 　 ﾉ(ｿ_／⌒)
　ヽ 　ヽx＞､ __,　　 イ (ソ:::ヽ／
　 ∧__,ﾍ}　　＼V＿/ ∽|',:::::ﾊ
　ヾ_:::ッﾘ.::::::::::::‡‡:::::::::: / >'''

ちょっと待って下さないな

時雨「ねぇ、そういえば鳥海はどうしたんだい？」

時雨「いつもなら二人一緒にいるのに……」

摩耶「…………………」

摩耶「あいつも、………………あいつは今、具合が悪くて寝込んでいる」

時雨「……そうなのかい？」

時雨「早く元気になるといいね」

摩耶「ん……ああ、そうだな。　願ってくれ」

時雨「もちろんだよ」

時雨「………………」

摩耶「………………」

時雨「じゃあ……僕は行くね。　ちょっと仕事があるんだ」

摩耶「こんな時に大変だな。　あんまり無理すんなよ」

摩耶「お前もこの鎮守府の仲間だ」にこ

時雨「わかってるよ」