曙「……うそつき」 (66)

『艦隊が帰投しました』

私は鎮守府の廊下を全速力で走る。
そう、会いたくて会いたくて堪らない人がいるから――

曙「こんの……クソ提督ううう!!」

思い切り執務室のドアを開け放ち、叫ぶけど『クソ提督』はそれでも半分うたた寝状態だった。

提督「……んあ?ああ、お帰りー」

曙「ただいま……じゃないわよクソ提督!アンタ私たちが出撃してる途中で居眠りしてたでしょ!」

提督「ま、俺のプランに不備なんて無いしな!」

曙「そういう問題じゃないわよ!」

もう少し、心配くらいしてほしい……とは言えなかった。
元からそんな性格なのは分かってるけど、少しくらい素直になりたい。

そして何よりも心配してほしい理由は

提督「はいはい悪かったよ。ほーらほら、こっちおいでー」

曙「子ども扱いすんな、クソ提督」

まあ、私自身どうかしてるとは思うけど、こんな提督に恋をしている。
そして恋人同士でもある。

提督「そんな事を言っても体は正直だなあ」

曙「い、意味深な言い方すんなバカ!」

提督「そー言ってすり寄ってくるの、可愛いな」

曙「ひう!?もう、からかうなアホ……」

コイツの何が好きなのか、それは一応あるけど正直何が決定打になったのかはよく分からない。

顔も、話し方もチャラチャラしてて初対面では正直苦手意識しか無かったけど、さりげない気遣いやアドバイス、フォローや自信に満ち溢れた態度なのに慢心しない感じに次第に惹かれていったんだと思う。

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提督「うんうん、今日も曙ちゃんはかーわいいねぇ可愛い可愛い」

曙「か、可愛い可愛い言い過ぎ!」

提督「え?なに、照れてるのー?曙ちゃんマジ可愛いわー」

曙「うぅ……」

気付けば耳まで真っ赤。
大体コイツいっつも可愛い可愛い言い過ぎ!
か……彼氏に言われて照れない方がおかしいっての!

山城「あのー……イチャイチャするのは良いですが本日の出撃の報告をしたいのですが」

曙「あ」

提督「あー、ゴメンゴメーン」

こんな具合にチャラけてばっかの提督だけど、一回だけ真面目になったのを見た事がある。


 


提督「……俺達が付き合ってからもう半年かー」

曙「――ねえ」

提督「ん?」

あの時じゃなきゃ聞けなかったし、聞く事も無かったと思う。

曙「アンタは……私の前から勝手に消えたり、しない……?」

前世……第二次世界大戦時、理不尽な理由で私の艦長は切腹した。
もう、繰り返したくはないから。

提督「……ずっと、一緒にいてやんよ。だから、もうお前が一人になる心配はねえよ」

普段チャラけてるコイツの真面目で真剣な感じについドキッとしてしまう。

曙「……バカ」

提督「えぇ!?」

つい、こんな答えしか出せなかったけど、精一杯の答えだった。



  


提督「やましろぉ、肩揉んでー」

山城「ええ!?」

曙「あんのバカは……」

こんな平凡で、至って平和な日常がずっと続くものだと、この時は思っていた――


曙ちゃんは多分100%ツンが正規だと思うけど、都合上デレ成分が多くなっております。
こんな曙ちゃんは違う!と言う方はあまりお薦め出来ません。

かなり短めに終わる予定ですのでご了承下さい

では、またお昼頃お会いしましょう

ドロン



提督「あけぼのぉ、膝枕してー」

曙「全く、本当クソ提督はクソ提督ね」

提督「とか言いつつやってくれちゃう曙ちゃんきゃわわっ」

曙「うぐっ……」

私としては、いっつもイチャついてくるのはべ、別に良いけど……恥ずかしいセリフばっか言うクセはなんとかならないのかしら。
しかも妙に本心を当てながらって言うのだから尚更タチが悪いし。

曙「そ、それにしても、自分で言うのもあれだけど、かなり年下っぽい子に膝枕させるってのは大人としてどうなのよ……」

提督「愛さえあれば年の差なんてモーマンタイ!それに俺まだ23だし!」

曙「充分大人な年齢じゃない!あと、恥ずかしいセリフきんしー!」

艦娘に年齢は無いから大丈夫と言えば大丈夫だけど。
それにしたって23歳のセリフだとは到底思えないわね。
しかもこれで中佐だと言うのだから尚更。

提督「良いじゃん別に。曙だって楽しんでるんだろー?」

曙「……す、少し!少しだけは……楽しいわ」

提督「……っ!そ、そう?そりゃー良かったぜ」

曙「アンタも照れる時、あるのね」

提督「な!?バレてたか……」

――平和な日常。

一概にそうとは言えないけど、敵が攻めてこない日は平和な日常と呼べる日々。
最近は敵の勢力も弱くなってきたのか、大して危ない出撃も無くなってきていた。

だからこそ私は望んだ。

『ずっと平和に暮らしたい』と。

でもそれは、長くは続かなかった

ふと、一本の電話が鳴る。

提督「なんだー?……そっちの電話かよ、ったくもう少しイチャついてたかったってのに」

執務室には二つ、電話がある。
一本はプライベート用の電話
もう一本は、大本営から掛かってくる専用の電話。

そして今鳴ったのは、大本営専用の電話。

提督「はい、こちら西日本第13エリア……はい……は?え、あ、はい、分かりました。はい、はい……それでは失礼します」

提督「……」

曙「ど、どうしたのよ?」

いつもおちゃらけてばかりのコイツが、動揺した。
この事実は少なからず異変が起きたのが、私にも分かった。

提督「……どうやら敵さんと全面戦争になるらしい」

曙「え?ちょっと、それどういう事よ!ここしばらくはそんな素振りすら無かったじゃない!」

提督「まあまあ落ち着けって。大本営が敵の核の部隊と思われる四つの部隊に襲撃を受けたらしい。幸い大本営の戦力ならそう簡単には落とされないだろうが、拮抗してる状況で、敵も増援を呼んでるからこっちもエリート部隊の主力艦隊を呼ぶ、と言う訳で俺の部隊もその召集が掛かったと言う訳だ」

提督「ま、上手く行けば今後の戦況は一気に貰ったも同然、つー事だな」

いつもの様に最後はおちゃらけていたけど、コイツも緊張してる事くらい分かる。
だってほら、手を握り締めて、足だって若干震えてる。

曙「……アンタがいれば、いつもの調子で勝てるわよ」

提督「…………スマン、こんなデカイ出撃命令は初めてだったから、ついな」

曙「大丈夫よ。アンタバカに見えて本当は天才なんだから」

提督「そう、か」

曙「そうよ」

こうして、人類史上に残るであろう戦いが幕を開ける――

意外とレスが付いててワイ涙不可避

取り敢えずはここまで。
また休憩を挟んでお会いしましょう

ドロン

休憩とか言ってこんな時間になってしまった……


って、待て、曙は曙でもどすこいじゃねーから!(震え声)
てか
元横綱「……うそつき」じゃねーよ脳内再生余裕だったじゃねえか!

さて、雑談はここまでにして、今から書いてくで!

   ―大本営周辺海域―

提督「すっげードンパチやってますなあ……」

曙「見てないでさっさと加勢するわよ!」

私たちの所属エリアから大本営までは4、5時間と結構時間がかかった為か、東北・北海道エリアと九州・沖縄エリア以外で呼び出された中では一番最後に着いた。

状況としては聞いた通り拮抗した状態で、激しい撃ち合いが続いている。

提督「わーってるよ……うぇ、見渡す限りflagshipしかいねえじゃんかよ……」

曙「弱音吐かない!帰ったらいくらでもイチャついて良いからさっさとしなさい!」

提督「マジで!?」

女の私が言うのもどうかと思うけど、チョロい。
でも、そういう単純なとこは少し可愛いと思う。

提督「うっし!じゃあ旗艦を曙ちゃんとして山城、ゴーヤ、瑞鳳、龍鳳、大井!頼んだぞ!」

大井「北上さんと一緒じゃないのは不安だし不満だけど、善処はするわ」

龍鳳「が、頑張ります……」

瑞鳳「提督!私頑張るからね!」

ゴーヤ「潜水艦の底力を見るでち!」

山城「ずっと使ってもらってる……その恩返しを、しなくては……!」

曙「わ、私が、旗艦!?」

旗艦なんて一回もやった事なんてない。
普通の作戦ならまだしも、こんな大きな戦闘でコイツは何を考えてるのかしら……

提督「まあな。こんな混雑した戦場じゃ耐久性よりも何より小回りが利いて回避能力の高い曙ちゃんが適任だと思ったからさ。それに……俺達の愛が続く限り、俺達は無敵さ!」

……流石は一応エリートなだけはあるわね。
臭いセリフも、説得力があればかっこよく思えてくる。

何より本当に無敵にすら思えてくる。

曙「……頑張るわ」

提督「西日本第13エリア、加勢します!」

東海地区提督(以下東提)「遅いぞ!これ結構キツいんだからな!」

提督「おー、お前も呼ばれてたのか」

東提「まあそれなりに頑張ってきたからな……って良いから手伝え!」

提督「はいはい、んじゃしっかりやれよ」

昔ながらの友人と再会出来たのは良いけど、もう少し緊張感持ちなさいよ……
まあ、コイツなりに自分の緊張感をほぐしてるのかも知れないけど。

大井「敵六隻、来るわよ!」

ゴーヤ「更に六隻確認したよ!」

提督「お前、十二隻相手によく耐えてるな……」

東提「いや回避しながら最低限の足止めくらいしか出来てないから……ってかお前なんて戦艦空母含めた十八隻相手に犠牲0で全滅させた話は有名だぜ?」

提督「そりゃどーも。っと、話はまた後にしようぜ」

東提「はいよ。……じゃ、武運を」

提督「おうよ」

曙「話、終わった?」

相手はまだ射程圏内には入ってない。
でもあと数分で双方射程圏内に入る。
緊張感は自ずと上がる。

提督「まあな。んで、俺達が相手する敵のラインナップは?」

曙「戦艦ル、レ級、雷巡チ級、輸送ワ級、駆逐艦イ、ロ級それぞれflagshipよ」

提督「輸送のflagshipか……チッ戦艦より輸送の固さに気を付けろ。先に駆逐と雷巡を片付けろ」

一同「了解!」

提督「龍鳳、瑞鳳は艦載機の即時発艦を、その他メンバーも砲撃の準備に入るように」

提督「それじゃ、頑張ってね」

曙「敵、艦載機圏内まであと3、2、1……入ったわ!」

瑞鳳「全機攻撃始めて!」

龍鳳「攻撃を始めて下さい!」

艦載機による初撃は無事成功。
敵雷巡を大破に、駆逐艦二隻を撃沈。
それに戦艦一隻を小破。
上々の滑り出しね。

提督「そうかそうか、流石は全員レベル90台なだけはあるなー。この調子で引き続き頼むぜ」

曙「分かったわ。みんな、もうすぐ砲撃圏内に入るわ。砲雷激戦用意!」

ゴーヤ「ピンポイントで戦艦に当ててやるでち!」

大井「最大火力で行くわよ!」

まずはこれをちゃんと決めない事には、核の部隊とは戦えない。
手元が少し震えるのをもう一方の手で押さえ、落ち着かせ再度構える。

曙「敵射程圏内まであと3、2、1……ってえ!」

私たちが発射したと同時に、敵も発射してきた。
入り乱れる砲撃と魚雷。
そしてそれが止んで、一瞬の静けさ。

曙「みんな、大丈夫!?」

大井「問題ないわ」

ゴーヤ「大丈夫だ、問題ないでち」

山城「すいません、少し攻撃を受けてしまいました……」

龍鳳「私は大丈夫です」

瑞鳳「ごめんなさい、私も少し受けちゃいました……」

状況は戦艦一隻撃沈、一隻中破、輸送艦には殆どダメージは与えられなかった。
輸送艦しぶとすぎるのよ……。

そしてこちらの損害は山城、瑞鳳がそれぞれ小破。

はい、んじゃまた休憩いれます

元横綱「見てないでさっさと加勢するわよ!」

だから違うってば!?
てか自分で書いといて吐き気がするってもうこれ訳わかんねーな
そんな自分も脳内再生余裕でした(白目)

つか弄られ率高杉内

元横綱さんはノックアウトで眠ってて、どぞ(錯乱)


まあとにかく、皆さんレス本当に有り難いです。
また深夜にお会いしましょう

ドロン

(再開しますぞ)

レスは(荒らし以外なら何でも)ええんやで?

あ、臭いのはサーセン。
レス貰えてテンション激上がりだったんで、ついw
少し抑えて行きますわ

提督「んー、予想以上に輸送艦が硬いねぇ」

曙「目先だけ考えれば、持久戦になるだろうけど何とか勝てるわ」

提督「目先の勝利だけを考えれば、ね」

戦艦が硬いのは折り込み済みで、予想の範囲内だから大丈夫。
だけど予想以上に輸送艦が硬い。
しかもそれなりに火力もある。
このままだとこの戦闘で離脱せざるおえなくなってしまう。

曙「どうするつもり?」

提督「そうだなあ……敵輸送艦は何積んでるの?」

曙「一応火薬は積んでるみたいだけど……戦艦がガードしてて狙えないわよ?」

戦艦は一隻で、更に中破とは言え撃沈まではまだ結構な力を残してるしやっかい。
いざとなったら輸送艦を盾に被弾を防ぐ可能性もあって更にやっかいこの上ない。

提督「ふふっ……だからこそのゴーヤだよ」

ゴーヤ「呼んだ?」

提督「ゴーヤ以外は敵の注意を逸らす様に最低限の砲撃と最大限の回避行動を行う。陣形は崩れても構わない。その間にゴーヤが回り込んで攻撃機を発艦、敵輸送艦のお荷物に爆撃しちゃってちょーだい!」

ゴーヤ「了解したでち!」

曙「かなり大胆な作戦ね」

コイツの事だからもっと細かい作戦があるのかと正直思ってたけど、今回はかなり大雑把な作戦の様。
でもコイツが作戦を指示する時は絶対的な自信と安全性がある時だけ。
だから私は、どんな作戦でも信じて動く。

曙「まあ、やれるだけやってみるわ」

提督「俺のプランに不備は無い!だから安心しろ!」

曙「分かってるわよ……全艦作戦行動に移行!」

一同「了解!」

大井「……こんな作戦本当に成功するの?」

曙「とか言ってもしっかり動いてるじゃない」

大井「早く終わらせて北上さんに会いたいからに決まってるじゃない」

曙「あっそ……ほら、砲撃翌来るわよ」

大井「私の機動力嘗めないでもらえるかしら」

曙「嘗めてはないわよ」

相手戦艦は中破されているからか、そこまで強い砲撃は飛んで来ない。
但し未だに殆ど無傷の輸送艦の砲撃には気を付けないと一発で中破も有り得る。

曙「ゴーヤ?あとどのくらいで行ける?」

ゴーヤ「あと30秒貰えれば充分でち」

曙「分かったわ」

30秒間は取り敢えず、回避に専念。
相手は動きが鈍いからその間に輸送艦の近くに戦艦を誘導して誘爆出来れば、二隻一気に片付けられる。

ゴーヤ「目標地点まであと5、4、3、2、1……ぷはっ攻撃隊、発艦!」

完全に注意が私たちに向いていた敵は、背中側のゴーヤに気付く事なくゴーヤの攻撃機によって輸送艦は積んでた火薬に被弾、もちろん大爆発を起こし戦艦もろとも撃沈した。

提督「ヒュー、きったねえ花火だぜ!」

曙「敵輸送艦、戦艦の轟沈を確認。六隻全滅よ」

提督「よくやった。取り敢えず引き続き警戒はしとく様に……ふぅ」

コイツもやっぱり、緊張感は解けてなかったみたいで。
ようやく一息付けるといったところかしらね。

東提「よお、終わったか?」

提督「うちの子達はみんな優秀だからな」

東提「こっちだって負けてねーぞ。特に初期艦の漣はその中でも本当に優秀でな」

提督「はいはい惚け話は程々にしとけよー」

東提「お前が言える口か?」

提督「それもそうだな」

二人「なーはっはっはっは!」

曙「アンタ等、本当仲良いわね……」

かなり短めに終わると言ったな……あれは嘘だ
いや明らかにまだ終わる気配を感じないんだよなあ……予定じゃパパッと書いて終了予定だったんですがね?

まあ一応は前半中盤後半で言ったら中盤の終わり頃ですがね?

あ、それとこれから終盤に突入する(はずな)んですが、見ての通りプロットは無いですがより慎重になるんでペースは更に落ちると思います。
申し訳ない。

また、夕方か夜頃お会いしましょう

p.s みんなで仲良く、オナシャス!

では

ドロン

「皆の者、良く聞け」

二人の談笑を破って聞こえてきたのは声に深みのある大体60くらいだろうか、男の人の声だった。
それと共に周りより一回り大きい一隻の護衛艦が姿を現した。

提督「あの護衛艦……げ、元帥!?おいおいマジかよ……」

東提「まさか元帥自らご出撃とは、ね」

私は見た事はないけど、元帥自ら出撃となると戦況は良くないのかしら。
あった事もないけれど、同じ艦娘として少し心配だ。

元帥「現状を説明するが皆察しの通りあまり良くはない。6割弱の艦隊は二隻ないし三隻の大破艦が出ていて撤退を余儀なくされている。不幸中の幸いか敵方も同様の状況で、轟沈報告も聞いてはいないが相変わらず戦況は有利とは言えん」

提督「どうやら俺達は運が良かったみたいだな」

東提「言い方は悪いが出世への予選は無事通過って感じか」

提督「生々しいなおい。あながち間違っちゃいねーけどよ」

取り敢えず私は、仲間の轟沈報告が無かったのにほっと一息する。
ただやっぱりか、戦況が良くなる事はなく互角の戦いが続いてるみたい。

元帥「敵も少なくなったが、その分強力な敵との遭遇率も高くなってくる。今以上に苦戦を強いられるだろう、だがこれを乗り越えれば平和に格段に近付く。皆、頑張れ!」

提督「元帥に直々に激励受けたら、燃えない訳ねえっての!」

東提「っしゃあ!行くで!」

堅すぎない言葉と自ら戦場に出る行動力、これはクソ提督もいつもの軽い感じに似合わない燃え上がり様になる訳だわ。

提督「全員、気ぃ引き締めてけよ」

曙「アンタも燃え上がり過ぎて空回りしない様に気を付けなさいよ?」

提督「うっ……わ、わーってるよ!」

その反応見る限りじゃ、絶対分かってなかったわね。
全く、気を引き締めないといけないのはどっちかしらね。

東提「お前、将来尻に敷かれるタイプだな」

提督「お前もな」

東提「フハハ、俺はそれを全力で受け止めるから何一つ問題ない!な、漣!」

漣「……ご主人様、調子乗ってるとぶっ飛ばしますよ?」

東提「寧ろご褒美です」

提督「お前の方が重症じゃねーか!」

漣「良いから行きますよ『少佐』。一世一代の出世の大チャンス、逃しても知りませんよ?」

東提「ま、お互い頑張ろうぜ……って漣ぃ、少佐呼びは止めてって言ってr……ああ、待って待って!置いてかないでええええええぇぇぇぇ……」

提督「……本当、アイツはどこでもアイツらしいな」

曙「本当ね」

他のメンバーからも失笑やら苦笑いやら。
ま、クソ提督の鎮火になったし私はその点は評価するわ。

提督「よし、改めて気を引き締め直したところで、全員休憩は取れたかー?」

ゴーヤ「問題ないでち!」

大井「私は早く戦闘がしたくてウズウズしてるわ」

龍鳳「私も、いつでも行けます!」

瑞鳳「リラックス出来たわ、ありがとう」

山城「このくらい問題ないわ。早く行きましょう」

曙「みんな大丈夫みたいよ」

それどころかみんな気合い入ってるみたい。
もちろん、私もね。

この分なら……上手く行く、うん。
私たちなら、大丈夫……絶対に。

やべえよ……会話パートしか入れられんかった……
多分次からは戦闘、かーらーの最大の盛り上がりに一直線やで!(た、多分)

またお昼頃、多分お会いしましょう

ドロン

提督「――どうだ?敵艦隊は見つかったか?」

瑞鳳「ダメね、見つからないわ」

龍鳳「もう他の艦隊が敵主力艦隊と交戦してるのでしょうか……?」

提督「そうかもなあ。ま、引き続き索敵は続けて」

瑞鳳「了解」

龍鳳「了解しました」

それならそれで良いんだけど……何か嫌な予感がする。
嵐の前の静けさと言うか、なんと言うか。
気のせいなら一番、なんだけど。

提督「まあこのまま見つからなくても昇進は出来るしみんな気楽に行こうぜ」

曙「アンタねぇ……」

提督「じょ、冗談だってー。ほらー、曙ちゃんもリラックスリラックスゥ」

曙「アンタがリラックスしててどうすんのよ!」

本当にクソ提督は……緊張してるかリラックスしてるかどっちかに出来ないのかしら。

龍鳳「……っ!偵察機より入電!敵艦隊三隻を確認!」

瑞鳳「こっちでも三隻確認したわ!」

提督「な……挟まれた、か。まあ良い、それぞれ編成を教えてくれ!」

瑞鳳「あ、うん……え!?軽巡棲鬼二隻に……く、空母水鬼!?」

提督「嘘だろおい……」

龍鳳「そんな……!?せ、戦艦棲姫二隻と、それに戦艦水鬼を確認しました!」

提督「と、トリプルダイソンまで!?」

私も、まさかの編成に動揺するしかなく……

どうやら、今回は本当に本当の意味で、命懸けらしい――

※演出上深海棲艦がとんでもない編成ですが、どう考えても能力面で劣るので若干ご都合主義な展開にならざるおえません。
次回よりご注意の上、お読み下さい

曙(意味深)(艦)隊ってなんすかね(震え声)
まさか戦艦並の大きさの方の曙六隻……と言うか六人?とでも言うんすかね……(白目)

提督視点


提督「こ、こりゃ中々ヤバいかもな……」

防御に特化した軽巡棲鬼二隻に、現在確認出来る敵空母最強の空母水鬼、それに加え通常12人で攻めるトリプルダイソン……それらに俺達は挟まれてしまった。
まだ射程圏内ではないものの逃げてる暇はない。

対するこちらの戦力は航空戦艦一人、軽空母一人、航空母艦一人、潜水艦一人、雷巡一人に駆逐艦一人。

はっきり言って勝てる見込みは殆んどない。
だがそれでも、俺は提督であり、この日本海軍期待のホープだ。
そのホープがここで逃げ出したら、撤退を余儀なくされた仲間や招集すらされず悔やむ提督達に顔向け出来ない。

やるしか……ないんだ。

提督「…………瑞鳳、龍鳳、ゴーヤは三人で空母水鬼、軽巡棲鬼を倒してくれ。山城、大井、そして曙には悪いが、空母水鬼共を倒すまでトリプルダイソンを足止めしててくれ」

大井「……逃げる手段は無いのね?」

提督「ああ、すまない」

曙「なに謝ってんの?提督に従うのは、艦娘の務めよ」

提督「曙……」

最初会った時は従うどころか普通に話す事すら出来なかったけどな。
俺の事、本当に認めてくれてるんだな。
そう思うと俄然やる気が出てくる。

提督「よし、それじゃあ早速作戦開始だ!全員、生きて帰ってこい!」

一同「了解!」


 


Vs空母水鬼&軽巡棲鬼二隻side(戦闘開始より15分経過)

現在空中には敵味方多くの艦載機が飛び回っている。
戦況で言えば艦娘、深海棲艦双方五分といった状況だが、艦娘は三人でなんとかと言った状況なのに対し、深海棲艦は空母水鬼一隻で互角にやり合っている。

瑞鳳「つ、強い……」

龍鳳「これが……空母水鬼の力……」

ゴーヤ「中々やるでち」

見ての通り艦娘sideには正規空母がいない。
提督自身、かなり前には正規空母、それも赤城、加賀と一航戦がいたらしいのだが性格上合わないらしく、1ヶ月と持たずに双方出ていってしまった、とは提督の話。
その後、友人(東海提督)に二航戦、五航戦建造を薦められるが、それよりも空母勢で残った瑞鳳、龍鳳を大事にしたいと断ったと言う。

その為、正規空母はいない状況となっている。

だが、提督と固い絆で結ばれた艦娘達は弱音を吐く事は無い。

瑞鳳「今まで私たちは提督のおかげで強くなれた……」

龍鳳「この恩を今度は私たちが返す番!」

ゴーヤ「絶対負けないでち!」

果たして『絆』はどこまで通用するのか……

※作中、正規空母とのいざこざがあったと触れていますが嫌いな訳ではなく、主に瑞鳳を使う理由を明確にしたかっただけなので悪しからずご了承ください

それからしばらく経ち、相も変わらず空中戦は拮抗しているものの砲撃戦で敵の防御能力の固さに大苦戦を強いられていた。

瑞鳳「空母水鬼に当てたいのに全く当たんないよ!」

龍鳳「軽巡棲鬼が壁の様な役割をしているみたいですね……」

ゴーヤ「軽巡棲鬼固すぎでち!」

幸い軽巡棲鬼の攻撃能力は然程高くはないが、軽巡洋艦らしからぬ防御能力でリーダーと思われる空母水鬼をガード、軽巡棲鬼自身も殆んど損傷は無い。

ゴーヤ「と言うかなんで私ばっかり狙われてるでちか!?」

そして何故か分からないが、軽巡棲鬼は二隻とも執拗なまでに潜水艦であるゴーヤに集中攻撃を行っている。

龍鳳「提督、このままでは……」

提督「……軽巡棲鬼がゴーヤを集中攻撃、か」

提督「ゴーヤ、瑞鳳、龍鳳、よく聞け。今から偵察機を発艦させろ」

龍鳳「な、なにをする気なんですか?」

提督「深海棲艦だって完璧ではない。つまりは偵察機を飛ばすと少なからず動揺を誘う事が出来る訳だ」

瑞鳳「でもすぐ分かっちゃうと思うけど……」

提督「それが意外と分かんないもんなんだよな。だからその間にゴーヤ、お前が空母水鬼のうしろに回り込んで全力で魚雷を撃ち込め!」

ゴーヤ「が、頑張るよ!」

このかさ増し作戦は実際、陸上戦ではあるが実例のある作戦方法である。
実例を挙げると、旗兵を多くしただけで自軍より遥かに戦力の高い相手軍が動揺し、結果勝利したと言う。

瑞鳳「提督、信じてるよ!偵察機、発艦!」

龍鳳「同じく偵察隊の皆さん、発艦してください!」

ゴーヤ「発艦でち!」

未だ攻撃部隊同士の乱戦の続く空中に、新たに向かってくる偵察部隊はまるで、増援が来たとしか深海棲艦は思えなかっただろう。

軽巡棲鬼a「ナ,ナンダ!?」

軽巡棲鬼b「テキゾウエン、ゾウエンダ!」

空母水鬼「マテ!オチツケ,オチツクノダ!」

たったこの作戦一つでたちまち優位に立った龍鳳達は、一気に空母水鬼を攻め立てる――

食費が賄えなかった訳ではないですw
一航戦の性格を考えると普段のおちゃらけた提督とは合わないと思った結果です

まあ多分一航戦以外なら何だかんだで仲良くなりそうですけどねw
特に二航戦はすぐ仲良くなりそう(小並感)

軽巡棲鬼a「イヤダアアアアアアアアアアアア……」

軽巡棲鬼b「クウボスイキサマダケデモ……オニ,ゲヲ……」

空母水鬼「クッ……コンナハズデハ……」

あの作戦から龍鳳達は一気に攻勢になり、軽巡棲鬼一隻を轟沈、一隻を大破、空母水鬼を中破。
一方龍鳳達はゴーヤ、龍鳳共に小破したものの『鬼』三隻に対しこの損傷は実力や作戦以上に、提督が毎日欠かさず行っていた回避訓練の賜物だろう。

『艦娘だって女の子だからね、女の子に傷を付けさせたくないんだよねー』

とは提督の口癖。

龍鳳「提督!追撃はどう致しますか?」

提督「まあ、空母水鬼はしゃーないけど逃がして良いわ。取り敢えずそこの軽巡棲鬼にトドメを射すぞ……ゴーヤ、魚雷発射だ!」

ゴーヤ「了解!これで……決まりでち!」

軽巡棲鬼「ク,ソ……」

結局空母水鬼は取り逃がすも、軽巡棲鬼二隻を討ち取っただけでも大戦果である。

提督「もったいないけど早くいかないと曙達が心配だし、行くぞー」

龍鳳「そ、そうですね……」

少しだけ残念そうに、悔しさを含ませながら答える龍鳳。
だがそれを見逃す程、提督も鈍感ではない。

提督「……お前ら、頑張ってくれてありがとな」

龍鳳「提督……!」

瑞鳳「ありがと、提督」

ゴーヤ「ゴーヤ、嬉しいでち!」

気遣いが出来るのも、この提督の魅力かも知れない。

提督「よし、それじゃ急行するぞ」

護衛艦の最大出力最大ノットで提督は曙達の元へ急行する――


東提「フハハハハハハハハハハハハハ、お前が取り逃がした空母水鬼は俺が討ち取るゥ!」

提督「……一体どこでそんな早く情報手に入れたんだ、アイツ……」

途中、狂気の声色で空母水鬼が逃げた方向へ全速前進する提督(東海提督)がいたがそれはまた別の話――

提督「スマン曙、遅くなった!」

曙「いや、かなり早かったわ!今回の采配、上々じゃない!」

艦娘は一人でも強いのは確か。
でも力を使いこなすには提督の采配が必要不可欠。
最初は本当にバカみたいな采配でヒヤヒヤした事も多かったけど本当、最近は名将の風格まで出てきて数年前がとても懐かしく思う。

提督「ありがとよ!それじゃ、行きますか!」

曙「ええ!」

私達の損傷は、私が小破してるだけでそれ以外はさっきの戦いまでの状態を維持出来ている。
でもトリプルダイソンにダメージは全く与えられていない。
回避優先とは言え、艦娘全体で見てもトップクラスの二人をもってしてもだと、かなりキツい。

提督「瑞鳳、龍鳳、ゴーヤは即時攻撃部隊の発艦を行え!曙ちゃんは自慢の脚力で大井と山城が砲撃を行いやすく相手の撹乱を!大井、山城は最大パワーで姫の方から倒してくれ!」

瑞鳳「提督、私頑張る!攻撃隊、発艦!」

龍鳳「提督の期待を裏切る真似は絶対しません!同じく攻撃隊、発艦!」

ゴーヤ「ゴーヤにかかれば問題ないでち!攻撃隊、頑張って!」

大井「ふふ、私の魚雷の餌食になりたいのは誰しら……」

山城「同じ戦艦として、私は絶対に負けません!」

曙「……」

火力が無くて、どうしようもなく悔しかった時期があった。
悔しくて泣いた事だってあった。
でも、そんな時でもクソ提督はクソ提督で。

提督『火力がねーならサポートをしたらどうだー?ほら、駆逐艦は足速いからよ……んだ、不満か?戦いは攻撃がすべてじゃねー、サポートだって立派な戦術の一つだぜ?にひひ』

その言葉があったから私はここまでやって来られた。

曙「行くわよクソ提督!勝って、帰ったら…………いっぱい、甘え、させてよね……」

提督「……っ!はは、可愛い恋人にそんな事言われちゃ……断れないねっ!」

事実上日本の、世界の、そして何より私達の……平和を懸けた最終決戦が幕を開ける――

戦闘描写まで中々辿り着かん……まるで『バカな……早すぎる……』的展開みたいで、ええ(白目)

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