みく「最近李衣菜チャンが冷たい」 (28)
未央「最近りーなに避けられてる?」
みく「みくのこと見つけるとそそくさと部屋から出てったりするのにゃ…」
凛「そう言えば最近二人が喋ってるの聞いてないかも。」
みく「ちょうどユニットの仕事がないからまだいいけどにゃあ…」
卯月「心当たりはないんですか?」
みく「あったらなんとかしてるにゃあ…」
未央「うーん、今度りーなに探り入れるかなー。」
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数日後
卯月「そう言えば昨日李衣菜ちゃんとレッスン一緒だったんですよね?」
未央「ん?ほーはよー?」
凛「食べながら喋っちゃだめだよ。」
未央「ん……昨日レッスンの後事務所で話したよー。」
卯月「どうでしたか?」
未央「まあ、一応は解決…かな?」
凛「でもなんで李衣菜はみくに冷たくしてたの?」
未央「それはね…」
李衣菜「………」シャカシャカ
未央「りーなおっつー。」
李衣菜「ん?おつかれー。」
未央「ねえねえ、最近みくにゃんとけんかでもしたの?」
李衣菜「え?別に?」
未央「そっかー。じゃあなんで避けてんの?」
李衣菜「さ、避けてないしっ!元からこんな感じだしっ!」
未央「ふーん。でもいいのかなー?彼氏の2位を祝わなくても?」
李衣菜「彼氏?」
未央「え?もうネットじゃ『アスタリスクはBL』って常識だよ?」
李衣菜「そんな常識ないから!」
李衣菜「って言うかなに?なんで選挙終わってから喋ってないって知ってるの?」
未央「あれ?選挙終わってから話してなかったんだ?」
李衣菜「え、知ってたんじゃないの?」
未央「まあ詳しくは知らなかったけど?で、何かあったの?理由あるんでしょ?」
李衣菜「はあ…私選挙40位だったじゃん?」
未央「うん。」
李衣菜「もちろん投票してくれたファンには感謝してるんだけど、みくと張り合えるような順位じゃないじゃん。なんかユニット組んでて悪いなあって。」
未央「あー…」
李衣菜「きっとみくならCANDY ISLANDあたりと組んでも上手くやるだろうし、その方がもっともっと人気出てたんじゃないかなーって。そしたら1位にもなってたかもしれないし。」
未央(あー、私もそんなこと考えたりしたっけ。)
李衣菜「むしろ私と組んでからぶつかってばっかだし、みくの魅力とか本当に私が引き出せてると思えないし、なんなら私と足の引っ張り合いになってるんじゃないかって。」
未央「うーん。」
李衣菜「私の場合はさ、足引っ張られて39位が40位になったところで大差ないけど、みくの場合はそうじゃないじゃん?」
未央「1位と2位だもんねー。」
李衣菜「それに私は正直、順位がどうのこうのよりもロックにやれるかどうかの方が大事だから順位なんてそこまで気にしないけどさ、みくはアイドルに対して真剣じゃん。私なんかよりも1位への思いは強いと思うんだよね。」
未央「確かにみくにゃん本当にアイドルに思い入れあるもんねー。」
李衣菜「そう思うとさ…なんか私が足引っ張ってみくが1位逃したのかもしれない、とか考えちゃって。」
李衣菜「もし本当に私が足引っ張ってるとしたら、いっそ解散して別々に活動した方がいいんじゃないか…とか。」
未央「なるほどねー。」
未央「…らしいよ?みくにゃん?」
李衣菜「えっ?」
ガチャ
みく「李衣菜チャン。」
李衣菜「み、みく?!」
李衣菜「聞いてたんでしょ?」
みく「うん…」
李衣菜「やっぱり私たち、元から組むべきじゃなかったんだよ。」
みく「…李衣菜チャン。」
李衣菜「単に性格が合わないだけなら仕方ないけどさ、みくの人気に関わるレベルまできてると思うんだ。」
みく「李衣菜チャン…!」
李衣菜「だからさ…やっぱり解散…」
みく「ふざけないでよ!!!」
みく「やっと李衣菜チャンのこと、なんとなく分かってきたと思ってたけど、みくの勘違いだったの?」
みく「みくは李衣菜チャンと組んでよかったと思ってる。」
李衣菜「えっ…?」
みく「こんなにアイドルのことで本気でぶつかり合えるのって李衣菜チャンが初めてだったし、おかげでいろんなことが見えたの。可愛いだけがアイドルじゃないって気付けたし、誰かと一緒にやったときの達成感とか満足感とか、こんなに楽しいって知らなかった。」
みく「方向は違うかもしれないけど、自分の目指すところに真っ直ぐに頑張る李衣菜チャン見てたら、みくも自分の思う通りに頑張ろうって思えるし、李衣菜チャンにとってのみくもそうでありたい。」
みく「だから……だから、みくは解散なんか絶対しないからっ!!」
李衣菜「みく…」
みく「李衣菜チャンがどんなに嫌がっても絶対に解散なんかしないからっ!!」
李衣菜「みく…ごめん、私間違ってたみたいだね…。順位とか人気とか気にして解散するなんて、全然ロックじゃないよね…!」
未央「って感じだったんだ。」
凛「まあ……本当に仲が良いね。」
卯月「じゃあもう仲直りしたんですね!」
未央「いや、それがね…」
未央「そう言えば今度のライブはどうするの?プロデューサーが悩んでたけど?」
みく「もちろんみくの2位の勢いに乗ってスーパー猫耳タイムにゃ!!」
李衣菜「え?ここはロックに行って新しい魅力をアピールでしょ!?」
みく「はあーっ?!時代は可愛い猫耳アイドルを求めてるって分からないのにゃあ?!」
李衣菜「流行なんてすぐに廃れるの!次のブームはロックなアイドル!!」
みく「ねーこーみーみー!!」
李衣菜「ロックーー!!」
李衣菜「猫耳は散々やったじゃん!」
みく「はあーっっ?!!!ロックばっかりだったにゃ!!」
李衣菜「ちょっと!!そもそも今まで私がみくのためにライブとかイベントでいろいろ我慢してあげたからみくが上位に入ったんでしょ!!」
みく「はあっっっ???!!李衣菜チャンがいつどこで何をみくに譲ったにゃあ!!」
李衣菜「いつも譲りっぱなしじゃん!みくと組んで心の底からロックを感じたことなんか一度もないね!!」
みく「はああーーっっ!!??みくの方こそやりたいことをやった覚えがないにゃあ!!」
李衣菜「どーせやりたいことって猫耳付けて踊ればそれで満足なんでしょっ!」
みく「みくの目指す可愛さはそんな単純じゃないのにゃあ!!!李衣菜チャンこそエアギターでもやってればいいにゃ!!」
李衣菜「あーーーっっっ!!!今ロックをバカにした!!!ロックは見た目だけ真似すればいいんじゃないんだよ!!ハートが大事なのハートが!!!」
みく「どうすればロックなのか分かんないからってハートハート言えばいいってもんじゃないにゃ!!」
李衣菜「じゃあみくこそ何すれば猫なのさ!!」
みく「口で簡単に説明できるほど単純じゃないのにゃ!!だから今度のライブはみくに全部任せるにゃ!そこで思いっきり表現してあげるにゃ!!」
李衣菜「できるもんならやればいいじゃん!」
みく「じゃあ今度のライブはみくが仕切るにゃ!!」
二人「「ふんっ!!」」プイッ
未央「って感じで、だから今度のアスタリスクのライブは完全みくにゃん仕様なんだよねー。」
卯月「李衣菜ちゃんの猫耳はそういうことなんですね。」
凛「まあ、表向きにはみくの2位を祝うからみく仕様ってことにはなってるけどね。」
ライブ当日
李衣菜「はあ…………猫耳かあ……」
卯月「落ち込まないでください!とっても似合ってますよ!!」
李衣菜「いや、それはそれで複雑な気分なんだけど…」
凛「まあ……たまにはこういう違うことするのも、それはそれでロックなんじゃないの?」
李衣菜「じゃあ今度三人もやってみる?猫耳?」
凛「あー………」
未央「お、いいねいいねー!しぶにゃんこ!」
卯月「いいですね!私たちも今度のライブで…」
凛「ちょ、ちょっと二人とも?!」
みく「李衣菜チャン準備できたにゃ?」
李衣菜「はいはい。これでいいんでしょ?」
みく「猫耳曲がってるにゃ。」スッ
李衣菜(顔近い…!)
みく「…?顔赤いけどどうしたにゃ?調子悪いにゃ?」
李衣菜「そ、そんなことないからっ。」
みく「ならいいにゃ。打ち合わせ通り、今日はにゃんにゃんのにゃんでいくにゃ!」
李衣菜「…うん!」
スタッフ「アスタリスクさん、準備お願いしまーす!」
李衣菜「はい!」
みく「それじゃあ行くにゃ!」
李衣菜「…みく。」
みく「ん?どうしたにゃ?」
李衣菜「………とう。」ボソッ
みく「え?なんか言ったにゃ?」
李衣菜「なんでもない!ほら行くよ!」ダッ
みく「あ、こら、待つにゃー!」
数日後
みく「ふにゃぁぁぁ!!!!おっかしいにゃあ!!!!」
李衣菜「ま、まあまあ、落ち着きなって…」
未央「みくにゃん荒ぶってるけどどうしたの?」
卯月「この前のライブのアンケート見てるんですけど…」
未央「え?すっごい良かったよね?」
凛「良かったんだけどね…」
みく「なんなのにゃ!『りーにゃが可愛くてよかったです!!』はまだ分かるにゃ!」
みく「『りーにゃの可愛さに感動しました。みくにゃんのファン辞めます。』ってどういうことにゃあああ!!!!」
未央「あっ…」
みく「こんなの納得いかないにゃあ!!」
李衣菜「ちょっと!あれだけ猫耳付き合ったのに納得いかないってどういうこと?!」
みく「李衣菜チャンはファンが増えるからいいかもしれないにゃ!ファン辞めるとか言われたらみくはアイドル生命がクライシスにゃ!!」
みく「もうこうなったらみくの魅力を伝えるためにソロでやらせてもらうにゃ!!」
李衣菜「ちょっと!なんのために私猫耳付けたわけ?!だったら私も一人でロックにやるから!!」
二人「「もういい!解散する(にゃ)!!」」
終わりです。
HTML化依頼出してきます。
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