沙希「ちょっと面貸しな」ガシッ八幡「ひいっ!」 (38)

廊下を歩いていたら定番の体育館裏に呼び出された

沙希「…」ギロッ!

八幡「」(目力パねえ)プルプル

沙希「ちょっと聞きたいんだけど」

八幡「な、何でございましょうか?」プルプル

沙希「あんた…」

八幡「?」

沙希「好物なに?」

八幡「好物?俺の?」

沙希「他に誰かいるの?」

八幡「なんでそんな質問…」

沙希「あ゛?」ガッ

八幡「ひっ!ラーメンとかハンバーグとかマックスコーヒーとかです!」
沙希「揚げ物は?」ギリギリギリギリ

八幡「ま、まあ普通に唐揚げとか好きですけど…」プルプル

沙希「ふーん、んじゃ今日は帰りな」パッ

八幡「え」

沙希「なに?」ギロッ

八幡「なんでもございません!」ダダダダ!

沙希「ハンバーグ、唐揚げ…ラーメンね」メモメモ

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翌日、マックスコーヒーを買いに行く途中いきなり捕まる

沙希「見つけた」ガシッ

八幡「!?」ビクッ!

沙希「面貸しな」ズルズル
八幡「え!?なんで!?」バタバタ

沙希「…」ズルズル

屋上

八幡(なんだ!?なにが起こっている!?タイマンか!?タイマンなのか!?)プルプル

沙希「これ」

八幡「なんですかこれ?爆弾?」

沙希「爆弾なわけないでしょ、単に作りすぎた唐揚げとかハンバーグとかあげるだけ」グイグイ

八幡「何でくれるんだ?」

沙希「うるさい、食え」ギロッ

八幡「いただきます!」プルプル

沙希「どう?」

八幡「うまいっす」ムグムグ

沙希「へえ、よかった」
八幡(力づくで引きずり回されて、弁当箱に入った余り物を食わされるって…うまいからいいけど)ムグムグ

沙希「あんた、放課後ヒマ?」

八幡「部活あるけど」ムグムグ

沙希「何時に終わるの?」

八幡「さあ、何も依頼なかったら五時過ぎくらいじゃないっすかね」ムグムグ

沙希「そうか…」

八幡「お、このだし巻きうめえ」ムグムグ

沙希「本当に!?」ズイッ!

八幡「お、おう」タジ

沙希「そっかぁ…」ニマニマ
八幡(あ、墓穴掘ったかも、だし巻き代ウン百万円とかあり得る)ムグムグ

沙希「気に入ったなら毎日作ってあげる」

八幡「いや、別に…」

沙希「あぁん?」ギロッ

八幡「迷惑じゃないでしょうか?」プルプル

沙希「一人分も二人分も同じだし、だし巻きはあたしの自信作」

八幡「左様でございますか、それならば何卒よろしくお願い致します。敬具」

沙希「敬具まで付けなくても」クスクス

八幡(お前が怖いんでごぜえますよ!)

八幡「弁当箱洗って返すんで」

沙希「弁当箱それしかないから持って帰るよ」ヒョイ

八幡「そうなのか」

沙希「口に合ってよかったよ、デザートね」ポイッ

八幡「っとと」パシ

沙希「んじゃ後でね」ヒラヒラ

八幡(また黒のレース…とマックスコーヒーじゃねえか)

沙希「♪」ルンルン

奉仕部

結衣「そういえばヒッキーさー、最近昼休みはどこいるの?」

雪乃「どうせ一人でコソコソ昼食を採っているんでしょう」

八幡「ぼっちはな、一人じゃないと飯が食えない人種なんだよ」(今日は違うが)

雪乃「私の独り言なのだけれど、部室は昼休みも開放しているわよ」

結衣「っていうかゆきのんとあたしがよくごはん食べてるし」

八幡「好きで食ってんだよ一人コソコソ」

雪乃「強情ね」

結衣「素直になればいいのにさー」

八幡「己の欲望には忠実なんだよ俺は」

雪乃「身の危険を感じるわね」

結衣「あたしは別に…な、何いわせてるし!」ベシッ

八幡「なんで叩かれたおい」

雪乃「…」プイッ

結衣「なんとなく」

八幡「はあ…」

雪乃「今日はそろそろ終わりにしましょう」

八幡(五時過ぎか…今日も平和だ小町の飯がうまい)

沙希「面貸しな」ガシッ

八幡(明日が見えない!)

沙希「あんたも自転車だよね」

八幡「まあ」

沙希「ちょっと付いて来な」

八幡「今から小町の手料理が待ってるんで」ブーンブーン!


着信

小町



ごめーんお兄ちゃん☆

本文

小町友達と遊んで帰るからお兄ちゃんも適当に何か食べてて?

沙希「ヒマができたね」
八幡(このタイミングでかよオオオオオ!)

沙希「んじゃ付いて来な」チリンチリン

八幡「はあ…」ガシャ

八幡「ここは…」

沙希「あんたラーメン好きなんでしょ?」

八幡「確かに好きだな」
沙希「夕飯は期待できないんでしょ?」

八幡「それも確かに」

沙希「ならここで食べるよ」

八幡(最後の晩餐か…)
ヘイラッシャイ!

ヘイオマチ

八幡「…いただきます」ズルズルー

沙希「いただきます」ズルズルー

八幡(なんでヤンキーとラーメンかっ食らってんだ俺)ズルズルー

沙希「おいしいね」ズルズルー

八幡「ああ、そうだな」ズルズルー

沙希「替え玉いる?」

八幡「いや、いい」

沙希「ん」

八幡(ふっつーに飯食って帰れそうだな)ズルズルー

沙希「…」ジー

八幡「ん?」

沙希「!」サッ

八幡(なんだ?やっぱヤキ入れられるのか…)プルプル

沙希「あんたさ」

八幡「は、はい」

沙希「あんたんとこの部活のあの二人とは何もないわけ?」

八幡「何もっつーか何かあった試しがないような」

沙希「あっそう」プイッ

八幡(聞いといて失礼なやつだ、言えんけど)

沙希「あ、ここあたしの奢りね」

八幡「いや、払うよ」

沙希「んだと?」ガタッ

八幡「ゴチニナリマースハチマンウレシー」プルプル

沙希「分かればいいんだよ」

八幡(たかられると思ったら奢られていた…な、なにを言っているか分からねーと思うが以下略)
沙希「…」ジー

八幡(見つめないで!穴があいちゃう!)

マイドアリー

沙希「美味しかったね」
八幡「確かに、ありがとうな、奢ってくれたり余りもんでもあんなうまい飯くれたり」

沙希「余り物じゃ…まあそこはいいや、明日も部活はあのくらいで終わるの?」

八幡「依頼がなけりゃな」

沙希「分かった」

八幡「解散か」

沙希「そういうこと」フリフリ

八幡「そんじゃな」チリンチリン

沙希「…ふふっ」ニマニマ

小町「へー!やっぱり効果てきめんだったんだ!」ニヤニヤ

八幡(小町にヤンキーに怖い目に会った傷を癒してもらいたいのに…)

小町「次はどうするー?」パタパタ

八幡(小町ーお兄ちゃんが弱ってるぞー)

小町「んー、基本は同じでよくない?後は場所だけでさー」グルングルン

八幡(もういいや…独りで無極を修得しちゃうもんね、そんくらい怖かったもん)トボトボ

小町「ヘタレも攻め方次第だよねー」ブンブン

翌日

沙希「き、奇遇だね」チリンチリン

八幡「川崎家って近いのか?」

沙希「ま、まあまあね」
八幡「ふーん」

沙希「…」

八幡「どうした?今から自転車に空気入れるから」

沙希「あ、あたしも貸して欲しいんだけど」

八幡「空気くらい自分の家で入れろよ…ほれ」

沙希「あたしはあんたの後でいいよ、借りる立場だし」

八幡「昨日の礼の一部だよ、別にこれでチャラにもしねえし遠慮なく使えよ」

沙希「…ありがとう」シューシュー

八幡(あ、忘れもんした)「使い終わったら置いといてくれ」

沙希「分かった」シューシュー
八幡(あったあった)ゴソゴソ

八幡「ふう…」

沙希「ぬ、盗まれそうだから見張ってた」

八幡「わざわざすまんな」シューシュー

沙希「…」ジー

八幡「どうした?行かないのか?」シューシュー

沙希「行くよ、行くけどさ」

八幡「変なやつだな」ガチャガチャ

沙希「ついでだし、一緒に行く…」

八幡「まあいいけど」チリンチリン

沙希「!」パアッ

八幡(長いこと空気入れてないと久しぶりに入れたときのペダルの軽さは異常)チリンチリン

八幡「…」キコキコ

沙希「…」キコキコ

結衣「あ、ヒッキーじゃん!サキサキも!」

八幡「おー由比ヶ浜か」
沙希「ちっ…」ボソッ

結衣「いつも遅刻ギリギリコンビが早いねー」

沙希「あたしと比企谷がコンビ…」

八幡「たまたま出くわしてな」

沙希「由比ヶ浜、あんたいいやつだね」ポンッ

結衣「いきなりどうしたのサキサキ!?」

沙希「なんでもないよ」
結衣「???」

八幡「…」ソソクサ

沙希「待ちな」

八幡「!」ビクッ

結衣「先行こうとしたの!?信じらんない!」ムキー!

八幡「せっかく早く着いたのにもったいないし…」オドオド

沙希「せっかくあたしたちと通学できるのに?」ジロッ

結衣「ヒッキーはやっぱヒッキーだなー」

八幡「ほっとけ、俺は変わらん」スタスタ

結衣「えー!なんでさー!」スタスタ

八幡「お前も大して変わらんだろが」スタスタ

沙希「…」スタスタ

結衣「あたしは変わったよ?ゆきのんとヒッキーがいるし」スタスタ

八幡「はいはいそうですか」スタスタ

結衣「あー!またバカにしたでしょ!」スタスタ

沙希「…むぅ」スタスタムスッ

昼休み

八幡「マジで作ってきたのか」

沙希「あんたがうまいって言うから」ムスッ

八幡「確かにうまいけどな、いただきます」

沙希「ずいぶん由比ヶ浜と仲いいんだね」ムスッ

八幡「はあ?んなわけねえだろ」ムグムグ

沙希「あれは誰が見ても仲いいよ」ムスッ

八幡「誰も見てねえよ俺なんざ」ムグムグ

沙希「…は……るよ…」
八幡「お、この照り焼きすげえうまい」ムグムグ

沙希「今日一番の自信作だから」

八幡「つうかなんで俺の飯作ってくれんの?鬼ヶ島で弾避け要員にでもすんの?

沙希「するわけないでしょ、世話になったし、そのお礼」

八幡(お礼参り寄りだったような…)ムグムグ

沙希「あんた、雪ノ下か由比ヶ浜が好きとかないの?」

八幡「ねえよ、雪ノ下は毒しか吐かねえし由比ヶ浜はアホだからな」

沙希「アホって」クスッ

八幡「いやあいつマジでアホだし」

沙希「なんだそりゃ」クスクス

八幡「総武高校一のアホといっても過言じゃねえなありゃ」

沙希「知らなかったよ」
八幡「いいやつはいいやつだけどな」

沙希「それは分かるよ」
八幡「アホエピソードのうちの一つにな…」

沙希「うんうん」

八幡「最後のファイナルだーとか言い出してな」
沙希「意味被ってるじゃん」クスクス

八幡「よくやらかすんだよ、その手のやつ」

沙希「面白いやつだね」
八幡「時々ツッコミが追いつかんから困る」

沙希「ふうん」

八幡「本当に弁当箱洗わなくていいのか?」

沙希「いいよ、明日も持ってくるから」

八幡「ごちそうさん」

沙希「お粗末様」

八幡「戻るか?」

沙希「予鈴までいないの?」

八幡「やることもないしな、そうするか」

沙希「ガヤガヤうるさいのが嫌いでね」

八幡「分かるわ、時々寝てて起こされると腹立つんだよな」

沙希「何回ヤキ入れようと思ったか」ヤレヤレ

八幡「それは引くわー」
沙希「!?」

八幡「でも爆発しろとかは思うな」

沙希「それも大概でしょ」

八幡「かもな」

放課後

八幡「由比ヶ浜」

結衣「どうしたの?ヒッキーから珍しいね」ニコニコ
八幡「俺予備校あるから部活休むって雪ノ下に伝えてくれ」

結衣「なーんだ、そんなことかー」

八幡「あいつの連絡先知らんからな、頼むわ」テクテク

結衣「わかったよ」

沙希「…」スタスタ

結衣「デートしてくれると思ったのにな」

沙希「!」ピクッ

結衣「どしたのサキサキ?」

沙希「ななななんでもない」スタスタスタスタ

結衣「変なの」

予備校

沙希「…」カリカリ

八幡(なんでこいつが隣に…)カリカリ

沙希「…」

八幡(まあいいや、この問題なんだっけか)

沙希「ちょっと」ヒソヒソ

八幡「なんだよ」ヒソヒソ

沙希「これなんて読むんだっけ?『畢竟』」ヒソヒソ
八幡「『ひっきょう』だな」ヒソヒソ

沙希「ありがと」ヒソヒソ

八幡「はいよ」ヒソヒソ

予備校終了

八幡「…」イソイソ

沙希「あんた、数学ボロボロ過ぎない?」

八幡「いいんだよ、諦めてるから」

沙希「諦めてどうする…」

八幡「ちなみにアホの由比ヶ浜より成績は悪い」エヘン

沙希「胸張るなよ…」

八幡「受験先は数学ないとこの予定だし、いんじゃね?」

沙希「あたしも得意な方じゃないけど復習兼ねて勉強しない?」

八幡「えー」

沙希「決まりね」ガシッ

八幡(またこのパターンか!)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月07日 (木) 12:20:21   ID: RyZNISXW

サキサキ可愛い(^_^)ゞ

2 :  SS好きの774さん   2016年09月13日 (火) 21:10:00   ID: OKw7pYsR

八幡にはサキサキが一番やね!

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