にこ「ねえ真姫ちゃん」 (13)
真姫「……」
にこ「……ねえって」
真姫「なに企んでるの?」
にこ「?!」
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真姫「分かるんだから」
にこ「なにをよ?!」
真姫「だから。にこちゃんの悪だくみなんてお見通しなの」
にこ「えええ……」
真姫「それで、なんなの?」
にこ「ひどいなこのこ……」
真姫「ひどいのは普段のにこちゃんでしょう。いつもあんなだから、いたずらしてくるときは分かっちゃうの」
にこ「いやいや、分かってないわよあんた」
真姫「そうやってなんでもないみたいにふるまってもだめよ。この私を騙そうだなんて百年はやいの」
にこ「あんたがそうやってふるまうほうが二百年はやいと思うけど……」
真姫「それでなんなのよ。用がないなら私もう行くけど」
にこ「いや、特に用があるとかでは」
真姫「ほらやっぱり。からかいたいだけなんでしょ。残念でしたっ」
にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいよう」
真姫「もー、なによ」
にこ「あっ待ってはくれるんだ」
真姫「くだらないこと言ったら怒るんだから」
にこ「えーっと、いっこ聞きたいんだけど」
真姫「なに?」
にこ「なんで私がいたずらすると思ったの?」
真姫「なんでって、だから言ったじゃない。にこちゃんがそういうことするときは分かるの」
にこ「だからそれがなんでか聞いてるんだけど……」
真姫「なんでって……」
にこ「私だって、いつもいつもいたずらばかりじゃないでしょう。ふつうにするときだってあるじゃない」
真姫「それはそうだけど」
にこ「あーあ、真姫ちゃんに誤解されて、にこ悲しいニコ~」
真姫「あっ」
真姫「それよ!」
にこ「?」
真姫「いま、私のこと」
にこ「あっ」
真姫「あってなによ」
にこ「い、いまのは無意識だったというか」
真姫「なに?じゃあさっきのは意識して呼んだっていうわけ?」
にこ「あ、あー……」
真姫「なによ、歯切れ悪いわね」
にこ「ごめんごめん、確かにいまのはおふざけ」
真姫「ほらやっぱり。ふざけるときは私のことちゃん付けで呼ぶの、知ってるんだから」
にこ「ぜったいさっき知ったばかりでしょう……」
にこ「ちがうの、ちがうのよ」
真姫「もう。じゃあなに?」
にこ「あのね、今までずっと、真姫のことは真姫って、呼んでたじゃない」
真姫「そうね」
にこ「こ、これからは……真姫ちゃん、って……呼びたいんだけど」
真姫「……」
にこ「……」
真姫「……これからずっとおふざけ気味に接する、ってこと?」
にこ「なんでよ!」
真姫「……ふざけてないの?」
にこ「……ふざけてないわよ」
真姫「……なんで?」
にこ「もっと、仲良く……ううん、仲良いふうに接したいなって……思ったから」
真姫「にこちゃん……」
にこ「い、いやならやめるわよ」
真姫「ううん。いやじゃない。呼んで。にこちゃんがいちばんしたい呼び方で」
にこ「真姫、ちゃん……」
真姫「うん」
にこ「真姫ちゃん」
真姫「うん。お揃いね」
にこ「?」
真姫「私がにこちゃんのことはにこちゃんって呼ぶから。だからお揃い」
~~~~翌日~~~~
真姫「でも、仲良いふうに、って言うなら、呼び捨てのほうがそれらしくない?」
にこ「あ、あんた昨日の今日でそんなこと言う?!」
真姫「にこちゃんの考えはにこちゃんの考え、それはそれとして、私の考えは私の考え、ってことよ」
にこ「そ、そう言うわりに……三年生で私だけちゃん付けで呼ぶじゃない、真姫ちゃん」
真姫「?そういえばそうね」
にこ「そういえば、って……」
真姫「それがいちばんかわいいんだからいいの」
にこ「あ、あぅ」
真姫「いちばんよ。にこちゃんは、私のいちばん」
おわり。
少し遅れましたが真姫ちゃん誕生日なんだなあということで
媒体によって真姫だったり真姫ちゃんだったり呼び方の安定しないYAZAWAですけどそのへん繋げられたらこういう話かなとか
ともあれ読了感謝。
そういえば前作をラブライブ板に転載されまして、それ自体は読んでくれる方も増えるし構わないんですけどいちおうそういうことするとき第三者による転載である旨は明確にしてくれるとありがたいですね
作者自らによる転載と誤解した人もけっこういたみたいなので
関係ない話すいません
ではまた
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