貴音「六骨峠…ですか」(47)

侍道とアイマスのクロスです。
クロスと言っても、侍道の世界観を借りただけで登場するのはアイマスキャラオンリー。
書き溜めは途中&初投稿なので、ぼちぼちやっていこうと思います。

 時は明治、未だ侍と言う者が辛うじて存在する時代。北へ南へ放浪する一人の侍が存在した。
貴音「ここが六骨峠ですか…何やら面妖な雰囲気…」
 腰に刀を差した女性が六骨峠の入り口に有る橋の途中で足を止め、枯れた川に視線を向けていた。ギラギラとした日差しに当てられ、川は乾ききっている。
p「はあ…はあ…」
貴音「おや?あの男性…いったい何を」
 橋の向こうから一人の男性が血相を変えて走ってくる。しかし男性は橋の途中で何かに足をとられ、転んでしまった。
p「う…いてて」
貴音「もし…そこの…いったいどうしたのです」
p「お侍様…助け…」
千早「大人してくださいプロデューサー。悪いようにはしませんから」
 地面に倒れこんでしまったpの元へやくざ者を引き連れた侍が現れた。やくざ者たちは地面に転がっているpを見て、それから近くに立っている貴音にも目を向けた。

どうやら、この男性はやくざ者に追われているようだった。
千早「いい加減にしてくれませんか」
p「いやだ…俺は店を捨てる気は無い!」
千早「これは体に教え込むしかありませんね…やってしまってください」
ヤクザa「へい!千早姐さん!」
ヤクザb「おら、この野郎!」
貴音「あなた達」
ヤクザ達「「・・?」」
貴音「恥を知ったらどうですか?一人相手に…」
ヤクザa「何だ?ねーちゃん、殺しちまうぞ」

ヤクザb「それより、さらっちまった方が良いぜ」
貴音「下衆が…」
 ヤクザaが貴音に手を伸ばすが、伸ばした腕の手首から先が一瞬にして斬り落とされてしまった。
ヤクザa「なんだこりゃああああ!」
貴音「まことに救いようのない…わたくしが成敗します」
ヤクザb「抜きやがったな!」
ヤクザが懐からドスを引き抜く。

貴音『このやくざ者…大した事は無いようです』
 振り下ろされる刀を刀で受け止め、軽くいなし、背後からバッサリとやくざ者を斬り捨ててる。
p「お侍さま…(キラキラ」
貴音『何やらあの男性に羨望のまなざしで見られている気がいたしますが…』
千早「やるわね。でもここまで…ヤクザは舐められたらお終いなのよ」
貴音『…この女性…先程の男たちとまるで違う…』

千早は刀を抜き、倒れた二人の死体を跨ぐとゆっくり貴音の方へ近付いてきた。
貴音「お互い引くという選択は…」
千早「それは無いわ…あなたの名は?」
貴音「四条貴音と申します」
千早「そう…貴音…行くわよ」
貴音「…避けれぬ戦いなら、せめて一瞬で片を付けます」
 千早は刀を地面につけるかのように下段に構えた。体はやや前のめりになっている。

貴音「下段ですか…」
 対する貴音は刀を両手で持ち、まっすぐ中段に構えている。
千早「取った!」
 まず仕掛けたのは千早だった。滑り込むように距離を詰め、下から突き上げる。
貴音「はっ!」
 素早く躱し、今度は貴音が斬りかかる。体を低くしていた千早は間一髪で上からの振り下ろしを受ける。
貴音「なかなかやりますね…どうやら本気を出さざるを得ないようです」
千早「私には剣しか無い、そしてそれ故に強い。今から貴女にそれを教えてあげる!」

鍔競り合っていた刀を弾き、斬りこむ千早に対して貴音も素早く刀を振るう。キンッキンッと言う音を立てながら二人の刀が何度もぶつかった。
千早「甘いわ!四条さん!」
 千早が貴音の斬撃を躱しながら言う。
貴音「面妖な…確かに斬ったはずですが」
 見ると千早の着物の胸の部分が裂け、中から晒しが覗いている。
千早「くっ…」
貴音「?何故でしょうか…胸を斬ったはず…」

千早「…(ゴゴゴゴ…」
 怒りによって千早の斬撃のスピードと力が増していく。貴音は少しづつ追い詰められていた。
貴音「このままでは…」
千早「さようなら、四条さん」必殺の刃が貴音に襲いかかる!
響「そこまでにするさー!」
 追い詰められた貴音の前に一人の女性が立ちはだかり、千早の剣を食い止めた。
千早「我那覇さん…邪魔しないでもらえるかしら」
響「それは無理な相談さー。pにも、この人にもこれ以上手は出させないぞ!」

貴音「貴女は一体?」
響「自分は我那覇響。この橋の下に住んでるぞ!pがいじめられてたから助けにきたさー」
貴音「感謝します。響…」
響「さあ、二対一だぞ千早!まだ続けるなら自分も相手になる!」
千早「…ここは引くべきね」
 千早は刀を収めると、足早にその場から居なくなってしまった。響も貴音も刀を唾に納める。

ミスった
唾→鞘で;;

p「あ、あの!」
貴音「大丈夫ですか?怪我は…」
p「おかげさまで、大丈夫です(天使や…)お礼に、ご飯を作りたいのですが」
響「pの料理は美味しいんだぞ!自分も言って良いか?」
p「もちろんです!貴音さんはどうしますか?」
貴音「是非、お相伴に預からせていただきましょう(ニッコリ」
 貴音が微笑むとpは頬を赤く染めた。
p「じゃあ、この先の甘栗と言うお店で待っているので、来てくださいね///」
貴音「分かりました…では後程」

 貴音はそう言うとスタスタと橋を渡って町の方へ行った。貴音の後姿をボンヤリと眺めるp。
p「貴音さん…」
 その様子を見て響が不満げに頬を膨らませる。
響「うう…自分も頑張ったさー」
p「響さんもありがとう。助かったよ」
響「分かればいいさー」

今日はここまでで…アドバイス等あったらどんどんお願いします。

主人公は貴音です。ヒロインはpですww

なるほど…ありがとうございます。

・・・・・
・・・・
・・・
・・

貴音「響…一つ聞いてもいいでしょうか」

響「何?」

貴音「響はどこの出身でしょうか?」
 ここは甘栗と言う店の中。貴音と響が向かい合って食事をしている。机の横ではpが二人の会話を楽しそうに聞いている。

響「貴音は鋭いなー。自分はここから離れた南の島からこっちに来たさー。そして侍と言う存在に憧れて修行をしている身だぞ!」

貴音「なるほど…響は何故強くなりたいのですか?」

響「うーん。あまり考えた事はないけど…大事な物を守れる強さが欲しいからかな////(ちらっ」

p「なんだい?響さん」

響「なんでもないさー!」

貴音「なるほど。それは良き考えですね、響」

響「照れるぞ…///」

貴音「ところでこの食べ物は一体…?」

p「これはうどんでも蕎麦でもない。大陸から来たラーメンって奴です」

貴音「美味です…ここまで美味な物は久しぶりに食べました」

 しかし、平穏は長くは続かなかった。三人が店の中で仲良く話している所へ一人の刺客が迫っていた。

短いですが、ここまでで。

あずさ「あらあら~美味しそうな物を食べてるのね~」

響「黒生家の三浦あずさッ…!ここになんの用さー!」

あずさ「pさん、立ち退きの件…考えてもらえたかしら~」

p「…俺はここから退く気は無いですよ?」

 あずさがpと話しているにも拘らず、貴音はラーメンを啜っていた。

あずさ「あらあら~困ったわ~」

やがて貴音がラーメンを食べ終え口を開いた。

貴音「あなた様?お代わりを」

p「へ…は、はい。お代わりですね」

あずさ「」

響「」

 あずさと響は呆然としていた。この女性は話を聞いていなかったのかと…

p「はい、お代わりです」

よろめきながらラーメンを運んでくるp。そこにあずさが声を掛けた。

あずさ「pさん?」

p「はい?って…!うわああああ!」

 pが机にラーメンの器を運んでいる最中にあずさは前かがみになったのだ。

響「うわあ…前かがみになった事で、あずさの着物の間から…」

 そう、pはあずさの胸に目が吸い寄せられていた。もともと足元がおぼつかなかったので、たやすく何かに躓いてしまった。ラーメンは地面に落ち、机はpが突っ込んだ事で盛大にひっくり返った。

貴音「ラーメンが…!」

あずさ「あなたは~うちの千早ちゃんと戦ったって言う四条貴音ちゃんかしら?」

貴音「そうです!罪の無い市井の人々を傷つけるのをお止めなさい!」

響『絶対ラーメンが食えなくなったことに腹を立ててるぞ…』

あずさ「うふふ~此処だとやりにくいわ~」

貴音「お望みなら、外でお相手しましょう」

 二人は睨み合ったまま、店の外の通りに出た。そして自然にお互いの刀がギリギリ届く間合いに立ち、刀を抜く。

貴音「らーめん…行きますよ、あずさ!」

あずさ「別に構わないわ~」

 あずさの構えはどうやら脇構えのようだ。

響「脇構えは移動しながら相手を斬ったり、不意を衝いた攻撃が目立つ構えだぞ!」

p「貴音さん…勝てるんだろうか」

 刀を脇に構え、微動だにしないあずさ。

貴音『こちらの攻撃を受け、返す気でしょう…』

あずさ『間合いに入ると同時に、切り裂いてあげるわ、貴音ちゃん』

 先に動いたのはやはり貴音。中段からの強力な突きがあずさを襲う。しかしあずさは突きを細い刀の腹で受け止めた。

貴音「面妖な!」

あずさ「あらあら~その程度かしら?」

 続いて三連続で突きを繰り出すが、あずさは全て凌ぎきってしまう。

あずさ「次はこっちから行くわよ~?」

 のんびりとした声とは裏腹に、あずさは刀を下から斜め上に切り上げながら、貴音の横をすり抜ける。刀と刀がぶつかり、火花が散った。

貴音「くう…!なかなかやるようですね」

あずさ「貴音ちゃんもね」

 あずさの攻撃は移動を主体としたもので、その鮮やかな動きに貴音は翻弄されていた。

取り敢えず、ここまでで。

貴音「仕方ありませんね!斧刃脚!」

 技の名前らしい物を叫びながら、貴音はあずさに迫る。あずさの斬撃を体を低くして回避すると、あずさの足を刈り取るように右足で蹴り、転ばせる。

あずさ「不味いわね~」

 あずさを転ばせると、そのままの体勢で一回転をし、倒れたあずさの喉に刀を突きつけた。

貴音「立ち去りなさい。命までは奪いません」

あずさ「そうさせてもらうわ~」

 あずさは倒れたまま、大の地になっていた。店の方へ戻ってくる貴音に響とpが駆け寄ってくる。

p「大丈夫ですか!貴音さん」

響「すごいさー!あの三浦あずさを倒してしまうなんて…自分でもできるか分からないさー」

貴音「他愛のない事です…それよりもあなた様」

p「は、はい」

貴音「ラーメンのお代わりを」

p「ははは…」

響「そんなに気に入ったのか?」

貴音「ええ。このらーめんと言う代物。真に美味です」

 笑いあう三人の後ろであずさが立ち上がった。

あずさ「貴音ちゃん?」

貴音「なんの用です。勝負は」

あずさ「もしよかったら、黒生家に来ない?強い人なら大歓迎よ~?」

響「だ、だめさー!」

貴音「安心してください響。あずさ、その話は受けれません」

あずさ「そう…もし貴音ちゃんが力を貸してくれるなら、甘栗にはもう手を出さないわ」

p「!」

響「ほ、本当か…?」

貴音「…」

響とpの視線が貴音に集まる。

貴音『直接は言ってこないものの、わたくし一人が奉公すれば…と二人は考えているのでしょうね』

あずさ「貴音ちゃん次第よ~?」

貴音「分かりました。あなた達に力を貸しましょう」

p「気を付けてください…すみません」

貴音「いいのです。響、また会いましょう」

 貴音はそう言うと、あずさに案内され歩き出した。あずさと貴音の向かう先は黒生家の屋敷。荒くれたちが集まる溜まり場である。

・・


あずさ「到着~」

貴音「ここが…」

あずさ「奥の頭領がいるから、挨拶よろしくね」

貴音「分かりました」

 大きな門をくぐり、奥へ進む。殺気立ったヤクザ達がウロウロしている中を進むとやがてこれまた大きな屋敷が貴音の目に飛び込んできた。

貴音「…随分と大きな屋敷ですね」

 武家が弾圧されるこの時代、ここまで大きな屋敷は他にはないだろう。


伊織「そこのアンタ!フラフラすんじゃないわよ!」

 見れば、屋敷の縁側に二人の女性が立っている。貴音に鋭い声を浴びせかけた女性とその横で仁王立ちしている気迫のある女性。

貴音『おそらく、気迫のある方が黒生家の頭領でしょう…』

美希「ふーん。あずさを倒したって言うのはあなたなの?」

貴音「ええ。あなたが黒生家の…」

美希「そう。ミキが黒生の頭領なの~」

 喋り方こそ気が抜けているが全身から滲み出ているのは明らかに強者の風格。

伊織「はいはい、じゃあ取り敢えずあたしが相手になろうじゃないの」

美希「えー」

伊織「えーじゃないわよ!」

美希「デコちゃんじゃ荷が重いと思うの」

 伊織は美希の言葉を受け流し、縁側を下りた。そして貴音と向き合ってから言った。

伊織「かかってきなさい貴音。話はあずさから聞いたわ、でもあたしが腕を認めなきゃ、黒生には入れさせない」

美希「最終的に決めるのは美希だと思うな」

伊織「うるさいわね!…さあ、抜きなさい」

 向かい合った二人は腰に手を伸ばし刀を鞘走らせると、互いに中段に構えた。

伊織「あんたの構えも中段?面白くなってきたじゃない」

貴音「…参ります」

 先に仕掛けえたのは貴音だった。中段から刀を横に構えての突撃。伊織の横をすり抜ける様に斬撃を放つ。

伊織「やるわね」

 伊織はその斬撃を容易く受け流し、刀を両手で固く握りしめると突進した。

貴音『何を考えているのでしょうか』

伊織「やああああ!」

 伊織は刀を馬鹿正直に前に突き出す。当然貴音は刀で突きを逸らし攻撃しようと振りかぶる。しかし…

伊織「もらったわ!喰らいなさい!」

 伊織は貴音の袴の股間の部分の布を掴むと、力任せに上に引っ張った。

貴音「何をするのですか////」

 引っ張られた袴は貴音の股間に食い込んだ。未知の感覚に貴音の動きが鈍る。

伊織「こうすんのよ!」

 さらに引っ張られ貴音は地面にひっくり返ってしまった。転がる貴音の喉に伊織の突きが繰り出される。しかし貴音は地面の上を転がり、突きを躱すと逆に刀を伊織の首に押し当てた。

ここまでで…感想等ありましたらお願いします。

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