翼「ねぇ~プロデューサーさん、デートしよっ、デート!」
P「デートって例えばどんなの?」
翼「んーとね、レインボーブリッジが見られるホテルのレストランで~、ピアノの演奏を聞きながらディナー、みたいなの。わたし、ステーキが良いなぁ。ダメ?」
P「んー、それは無理かなぁ。俺のお財布的に」
翼「え~、そんなぁ~」
P「だからな」
翼「うん」
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P「ちょっとランク落として、多摩川が見える府中の高架下の立ち食いそば屋で、酔っ払いの歌でも聞きながらコロッケそばといなり寿司を……」
翼「……」
P「……」
翼「嬉しい!早く行きましょ~」
P「わっ、ちょ、ちょっと、まだ仕事がぁ!」
翼「えへへ~、プロデューサーさんとデート!デートー!」
静香「全く見せつけてくれちゃって」
未来「結局プロデューサーさんと一緒ならどこでも良いんだよねー、翼って」
静香「そうねぇ」
未来「静香ちゃんもプロデューサーさん、誘ってみれば?」
静香「何に?」
未来「デートに」
静香「は、はぁ?!なッ!なんで、私が」
未来「だって『翼ったら羨ましいなぁー』って顔してたよ?」
静香「してません!」
未来「えー、してたって」
静香「しーてーなーい!だいたい、何で私がプロデューサーと」
未来「だって好きなんでしょ?」
静香「ッ!ち、違うわよ!」
未来「……!ふぅーん、じゃあ、嫌いなの?」
静香「え、ええ、そうよ。いつも遅刻してくるし、シャツの裾はいつも出てるし、この前だって、チャ、チャッ、社会の窓が全開で」
未来「だってさー!プロデューサーさん」
静香P「……はい」
静香「ぷ、プロデューサー?いったい、いつから」
未来「私が『嫌いなの?』って聞いた辺りから入り口にいたよ?」
静香P「……」ズーン
静香「でもプロデューサーには良いところもたくさんありますし、……って未来ー!」
未来「あっ、ヤバイ。静香ちゃん、怒っちゃった」スタコラサッサ
静香「待ちなさーい!」
未来「待ったら静香ちゃん、怒らないでくれる?」
静香「そんなわけないでしょ!」
未来「だったら絶対待たないもー
ん!」
静香「こら、みらいー!まてー!」
未来「やだー!」
おしまいです。
読んでいただきありがとうございました。
静香ちゃんはお父さんに甘えられないぶんをプロデューサーに甘えちゃう可愛い。
「志保ちゃーん、お昼ごーー」
飯食べようー!と続けることは目の前の光景を見た私には出来なかった。
「……また静香ちゃんと一緒かぁ」
志保ちゃんと静香ちゃんが口喧嘩をしている。お互いの立ち位置、信念をかけた論争ではなく、目玉焼きに醤油をかける、ソースをかけるなんていうお互いに分かりあうために必要なそういう口喧嘩だった。
まるで子猫同士がじゃれあうように微笑ましい光景だ。
劇場で志保ちゃんに初めて声をかけたのは。
私だ。
一番初めに仲良くなったのは。
私だ。
自分の居場所がどこにあるか分からない黒猫さんに「居場所はここだよ、私があなたの居場所だよ」って教えてあげて。
めんどくさくてかわいい志保ちゃんの心を私のものに、どこにもいかないようにしたはずだったのに。
そんな大切な場所を静香ちゃんは簡単に奪い取っていくんだね。
「……邪魔だなぁ、静香ちゃん」
おまけにしずしほ←かなを。
これ以上膨らませられなかったんで供養を。
これで本当におしまいです。
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