提督「この道の先にもいなかった」 (19)
※このSSにはキャラ崩壊や稚拙な文章が含まれています
ゴトン病にかかった提督のHURTFULストーリー
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時雨「もう諦めよう。提督はもう治らないんだよ」
夕立「まだ諦めちゃだめっぽい」
時雨「提督・・・・どうしてこんなことに・・・・・」
深海棲艦との戦いが終わり、どのくらいの時間が経っただろうか
本当に平和だ
俺は廃れた街を歩きながら考える
提督「ハア・・・・」
思わずため息が出た
平和になることで失うものもある
なんというジレンマなのだろう
あの日、鎮守府の皆は俺に憐れむような視線を向けていた
後悔先に立たずという言葉が身に染みる
思い返してみる
あの日の過ち
2015年
鎮守府から徒歩15分
俺の目の前にあるのは小さなゲームセンターだ
手動のドアを開け、中に入る
店内は様々なゲーム機たちが自分に与えられた曲を演奏している
昔は苦手だったこの音
今では子守唄のような心地よさを感じる
俺はポケットに入れてある財布を取り出し、小銭を確認する
100円玉が7枚
500円玉が3枚
1000円札が5枚
長期戦を考慮に入れ、両替する必要がありそうだ
俺は店内を見渡しながら両替機の前まで向かった
両替機で1000円札5枚を500円玉に変え、今日の獲物を探す
【プレミアム減らない高速修復材】
何だこれは?
それはUFOキャッチャーの景品だった
プレミアム減らない高速修復材とは何だろう?
俺は近くにいた店員と思われる老婆に尋ねてみることにした
提督「あの、すみません。プレミアム減らない高速修復材とはなんですか?」
老婆(店員)「はい〝減らない”という意味でございます」
提督「・・・・・・・・・・・」
老婆(店員)「・・・・・・・・・・・」
提督「マジでええええ!?」
老婆「お取りになった方だけが分かるのでございます」
提督「取る!」
UFOキャッチャーは俺の新しい趣味だ
暇つぶしのつもりで何気なく始めたUFOキャッチャーにハマり、俺は毎日のようにゲームセンターに通っている
景品が穴に落ちるあの瞬間は今までにない快感を俺にもたらした
提督「さあ、やるぞ」
台は1回100円、500円で6回、突っ張り棒2本の橋渡し台、ボタン2つ、景品は長方形の箱物
ありふれた設定だ
まずはアームの強さを確認するために100円を投入口へ入れる
1のボタンを押し、景品の中央に狙いを定めてクレーンを右へ
2のボタンを押し、景品の中央に狙いを定めてクレーンを前へ
アームが開き、景品に向かってゆっくり降下する
そして景品を掴み上昇する
アームは景品を約6㎝程持ち上げ、離してしまった
アームの強さは中の上といったところか
総合難易度は上の下
少々難しいが取れないなんてことはない
《残り7100円》
鬼怒「ゲームセンターでハッスルしてる頃かなぁ」
吹雪「あんなクソ司令官のことなんてどうでもいいよ」
鬼怒「あのことまだ怒ってたんだ」
吹雪「あの人は・・・・・あいつだけは許せない!」
回想
提督「吹雪!好きだ!ケッコンしよう!」
吹雪「私も司令官のこと大すk・・・・あの・・・・これ何ですか・・・・?」
提督「どう見ても指輪じゃんか!」
吹雪「これ・・・厚紙を丸めただけじゃ・・・・・・」
提督「実はさぁwwwwwwww大本営から指輪貰った帰りにさぁwwwwwwwwUFOキッチャーのやりに行ってさぁwwwwwwwwww」
吹雪「まさか・・・」
提督「途中で軍資金切れてさぁwwwwwwwwww質屋で高値で売れたぜ!」ドヤァ
吹雪「・・・・・・・」
提督「ブッキー最近有名になったからブッキーとケッコンしたら俺の株も上がるってもんよwwwwww本当は野分ことが好きなんだけどねwwwwww」
提督「ヤッベwwwwwwwwww本音出ちゃったwwwwwwww」
吹雪「くッ・・・・・」ギリィ
提督「心を込めて作ったんだよ。受け取ってくれよ///」
吹雪「[ピーーー]!!!!」
提督「僕は死にましぇん!」
次は500円を入れる
これで6回プレイできる
今回は景品の手前を狙ったツバメ返しだ
アームは景品を掴み、持ち上げ、そして離す
しかし景品はその場から動かなかった
・・・・動かないか
ならば手前右スライドだ
1のボタンを押し、クレーンを景品の右寄りに移動させる
2のボタンを押し、クレーンを景品の手前寄りに移動させる
さあ行け
アームは景品を掴み、持ち上げ、そして離す
景品は右斜めにずれた
よし。上々だ
次は奥左スライド。これで決めてやる
1のボタンを押し、クレーンを景品の左寄りに移動させる
2のボタンを押し、クレーンを景品の奥寄りに移動させる
アームは景品を掴み、持ち上げる
よし!落ち・・・・・・・・・・・・・・・・ないだと!?
しまった!よく見ると突っ張り棒に滑り止めがついてやがる・・・・・ッ!
景品は棒と棒の間に横になって挟まっている
だが焦ることはない。この状態なら取りやすいはずだ
今度はプッシュゲットで勝負だ
1のボタンを(ry
アームの爪が景品に向かって降下する
さあ落ちろ
提督「・・・・・・・」
なん・・・・・・・・・・・・・だと・・・・・・・・・!!
動かない・・・・・
落ち着かなくては
大丈夫だ
もう一度持ち上げてみよう
・・・・・・・・・・
それから数十回挑戦したが景品はビクともしなかった
《残り2400円》
鬼怒「このままじゃ」
時雨「そうだね。こうなったら殴ってでも連れ戻そう」
天龍「オレも行くぜ!」
戦艦棲姫×2「ワタシタチ・・・・モ・・・・イコウ・・・」
夕立「ぽいぽい」
変質者「テイトクコロス」
長門「よし!艦隊、この長門に続け!」
ダメだぁ・・・・・
まったく見えてこない・・・・
提督「もう・・・・諦めよう」
??「HEY!諦めるなんてないデショ提督!」
提督「!?」
??「大丈夫、取れる!!自分の力を信じて!!」
??「最後に見せてくだサーイ・・・ワタシたちふたりでつくった力を!」
そうか・・・・わかったよ
ありがとう・・・それしか言う言葉がみつからない・・・
提督「定員さーん!アシストお願いします!」
金剛(店員)「任せてくだサーイ!」ニヤリ
提督「サンキューベリーマッチョ」
この100円で決めてやる!!
俺は投入口に100円を入れ、ついに・・・・・
提督「取ったッ!第3部完!」
ギャラリー「おめでとう!」パチパチ
提督「やる気を失わないでくれ。弱いアームをいたわり、技を磨き、どこの店でも取ろうとする気持ちを失わないでくれ。」
提督「例えその気m」
金剛(店員)「袋使いますカー?」
提督「あ、ハイ」
数日後
提督「早速このプレミアム減らない高速修復材を試してみよう」
その時、運悪く転んでしまった
提督「ああっ!プレミアム減らない高速修復材が・・・・・あれ?」
何とプレミアム減らない高速修復材はいくらこぼれても全くなくならいではないか
”減らない”というのはバケツから減らないという意味だったのだ
提督「すぐええええええ!これなら入っただけで高速修復できるお風呂ができるぞ!」
木曾「何だ・・・・この風呂は?」
提督「入るだけで高速修復ができるお風呂だぜ!すごいだろ?」
木曾「すげえ!とでも言うと思ってるのか!?そんな得体の知れないもの使ってんじゃねえ!」
提督「いいよ。なら俺が入るから」
プレミアム減らない高速修復材の効果は素晴らしいの一言だった
一度でも浴びれば常にその効果は持続される
数億年後
地球上から全ての生物が絶滅した
俺は一人残された
プレミアム減らない高速修復材は俺の寿命まで減らなくした
腹が減ることもない
何度も自殺を試みたが俺の体は瞬時に修復されていく
今は何も考えず歩き続けよう
提督「この道の先には誰かがいてくれるだろうか」
週艦ストーリーランド 完
おまけ
提督「歌を作ったんだ!聞いてくれ!」
島風「歌?」
提督「歌うぞ、ゴホン」
たとえ 街の中 民家の中 田んぼの中 森の中 土の中 雲の中 艦娘のスカートの中
なかなか なかなか なかなか なかなか 大変だけど かならずGETだぜ!
景品GETだぜ!
鎮守府に さよならバイバイ オレは財布と 旅に出る
きたえたわざで 取りまくり 景品ふやして 次の店へ
いつもいつでも うまくゆくなんて 保障はたくさん あるけど
いつでもいつも ホンキで取ってる こいつたちがいる
島風「・・・・・」
連装砲ちゃん「・・・・・・」
提督「ど、どうかな///」
島風「い、いいんじゃない」
提督「そうだろ!実は振り付けも考えたんだ」
提督「鎮守府にさよならバイバイ」クネクネ
島風(うわぁ・・・・・)
連装砲ちゃん(キモ・・・・・)
提督「何か自信がついてきた!他の子にも見せてくる!」
提督「瑞鶴!俺の歌と踊りを見てくれ!」
瑞鶴「え?いいけど」
提督「次の店へ」クニュクニュ
瑞鶴(何なのこの人・・・・)
提督「どう?」
瑞鶴「ど、独創的というかなんというか・・・」
提督「む?この歌と踊りの良さがわからないようだな」
提督「ならば・・・・今から翔鶴姉さんのおパンティ盗んじゃおうかなぁ!」
瑞鶴「な!憲兵さん!この人止めて!」
憲兵「止まれ!この変態!」
提督(来た!)
提督「憲兵さん!俺の歌と踊りを見てください!」
憲兵「ん?いいだろう」
提督「俺は財布と」ッグチャッグチャ
憲兵(これあかんやつや・・・)
提督「どうかな?」
憲兵「・・・・・」
憲兵「提督殿・・・・もういいから休め。きっと疲れてるんだ」
提督(これから有名になって忙しくなるから今のうちに休んでおけということですね!)
提督「わかりました!」
提督(屋外で少し練習しておこう)
吹雪「クソ司令官、知ってます?最近この辺で不気味な動きをするお化けが出るとか」
提督「何それ怖い」
提督「そんなことより俺とケッコンしてくれ。今まで照れくさくて本音を言えなかったんだ」
吹雪「し、司令官・・・」
提督「・・・・・・夢か・・・・・・・・・吹雪・・・・・ごめんよ」
俺のポケットの中に入ってる指輪は永遠に渡すことができない
糸冬
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