モバP「ちひろォ!結婚しろオォ!!!」シーン (185)

ちひろ「……」

P「……」

ちひろ「さて、私はそろそろ定時ですからお先に失礼しますね」スクッ

P「ちょっと。いろいろちょっと待ってください」ガタッ

ちひろ「…なんですか」

P「まだ書類山積みでしょうが。あと、一世一代の俺の告白をオールフィクションしないでください」

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ちひろ「そんな事言われても…基本私にそういった事は無縁ですし。というかこの書類の山は一体誰のミスから誕生したものでしょうね?」ニッコニッコ

P「ぐ…」

ちひろ「何の悪巧みから告白したのかわかりませんけど、どうせするならアイドルにでもしてくださいよ」

P「何言ってるんです?アイドルとプロデューサーですよ?そんな事あるわけないじゃないですか、おかしな人だなぁ」ハハハ

ちひろ「うわぁ」

P「え」

ちひろ「いえなんでも。兎に角、私には予定があるので今日は定時帰りです。頑張ってくださいね」ニッコリ

P「けちー!ちひろさんのけちー!」

ちひろ「うふふ、褒めても何も出ませんよ?それではまた明日」

ガチャッ

バタン

P「本当に帰ってしまった……結構ガチ告白だったのに…緊張してちょっとちびったのに……」ガクッ

輝子「……」

P「……」

輝子「…わ、私は何も聞いてないぞ……?」サッ

P「…見たな聞いたな?俺の淡い恋心を知ってしまったな?」

輝子「なんのことやら…フヒ」サッ

P「俺の目を見ろ。乃々かお前」

輝子「親友とはいえこの状況で目を直視するのは……ちょっと無理、かな。がっつり聞いてた事がばれてしまうから……フ、フフ」

P「うおぉぉぉぉぉぉ……いや、輝子だから大丈夫だ。輝子は口が堅いからな!堅いよな!?」

輝子「ど、どうせ親友以外とはそんなに話しないから……安心するといい」

P「アイドル的にはどうかと思うが……まぁ、頼むぞ」

輝子「フフ、任せろ……フヒヒ」




まゆ「プロデューサーさんの事でお聞きしたい事があるんですけどぉ」

輝子(言ったそばからこれか…)

輝子「と、特に異常無しだぞ……?」

まゆ「そうですかぁ?なんだか最近、事務所内で”恋心”の気配が増えたような気がするんです。いつもとちょっと違う感じなんですよぉ~」

輝子「へ、へー…」

まゆ「本当に何もありませんかぁ?」

輝子「無いと言ったら……無い…から」

まゆ「……」

輝子「……」

まゆ「…輝子さんって、隠し事する時はキノコの根元を見ますよねぇ」

輝子「えっ、あ、いや…これはその」

まゆ「冗談ですよ」

輝子「」

まゆ「まゆに隠し事……プロデューサーさんの事ですよねぇ?」

輝子(こっこここ怖すぎる)

まゆ「何を、知ってるんですかぁ?」


P「何してるんだ?」

まゆ「あ、お疲れ様です」

P「おう。ちょっとごめんな、pc使うから」

まゆ「はい……プロデューサーさん」

P「ん?」

まゆ「昨日、何かありましたか?」

P「えっ」

まゆ「……」

P「い、いや何も……」

P(いや、これは逆にチャンスじゃないか?まゆなら恋愛にも精通してそうだし相談にでも……だがアイドルに知られるのはなんだかマズイような気がする)

まゆ「輝子さんは知ってるんですよねぇ?」

P「そうなんだよな……今更といえば今さ」

まゆ「……」ニッコリ

P「………やられた」




まゆ「……ちひろさんに、告白、ですか?」

P「あぁ、まぁ、な」

まゆ「……………………いつも、ドリンク売りつけられたりとか、怒られてるのに、ですかぁ?」

P「その辺はまぁアレだけどな、なんていうかこう……好きなんだ」

まゆ(………)

P「どう思う?脈アリかな?」

まゆ「…考えておきますねぇ」

輝子(詰んだ……フヒ)


ガチャッ


ちひろ「…おはようございまーす」

P「あ、遅かったですね。おはようございます」

ちひろ「遅刻魔には言われたくないです……昨日ちょっとありまして朝まで眠れなかったんですよ…よりによって書類審査の通知が…はぁ」

P「…隈ができてますよ、こっちでやっとくんで休憩室で休んでてください」

ちひろ「いえ、これくらいは何とも…」

まゆ「フラフラで仕事をしてもプロデューサーさんこ足を引っ張るだけだと思いますよー?」

ちひろ「…うーん」

P「いや、ちひろさんはフラフラでも俺より仕事しそうだけどな……と、とにかく。休んでてください」

ちひろ「………じゃあ、お言葉に甘えて1、2時間だけ」


P「次の日からはいつも通りのちひろさんだった」



ちひろ「スタドリはいかがですか?元気になりますよ!今なら5本セットで400MCです!」

ちひろ「ダース買いだと、次に買う時に割引しちゃいます!」

ちひろ「当たりビンですか?1本50MC、オマケでどうぞ!」



P(最近高くなったなぁ……気のせいかな)

ちひろ「……」



.


ちひろ「あっ、そろそろ時間……」

P「へ?」

ちひろ「す、すいませんプロデューサーさん。この仕事、お任せできませんか?」

P「あ、はい」

ちひろ「ごめんなさい、今度お詫びしますから!」

ガチャッ

バタン

P「……そういえば毎月こんな感じの日があるな」

輝子「……毎月の今日頃…慌てて出て行く…」

P「うおっ!まだ帰ってなかったのか?」

輝子「あ、はい、い、いましたけど……あれ、デジャヴ」

P「予定か……なんだろう」

まゆ「………あっ」

ちひろ「……」タッタッタッ

まゆ(………)タタタ



ちひろ「お、お待たせしましたー」


ちひろ「えへへ、仕事帰りです。ちょっと遅れちゃって……」


まゆ(……………)





P「ちひろさんに……オトコ…だと………!?」

まゆ「はい。昨日偶然」

P「マジか……マジかぁぁ…、そりゃフられるよなぁ」

まゆ「仕方ないですよねぇ」

P「ぐぬぬ…諦めるべきか………いや、チャンスは何度でもある!俺は諦めんぞ!!」

まゆ(……)


ちひろ「おはようございますー…」

P「あーおはようござ………」

ちひろ「はぁ…」

P「…眠そうですね」

P(そういえば予定がある日の翌日もこんな感じだなぁ)

ちひろ「えぇ、……すいません。午前中は特に仕事があるわけでもないのでプロデューサーさんを手伝いたいところなんですけど…」

P「あぁいえ、休んじゃってください。後でコーヒーでも持って行きますよ」

ちひろ「すいません…」



P(何故寝不足なんだ…朝までコースって事か?そうなのか?うおぉぉお………)

まゆ(………)

飯落ちなの

ちひろ「…………はぁ」

まゆ「お疲れ気味ですねぇ。お茶をお持ちしましたよ」

ちひろ「あ、まゆちゃん…ありがと」

まゆ「いえ。……そういえば昨日、男の人と居るところを見ましたけど」

ちひろ「え!?」

まゆ「恋人の方ですかぁ?」

ちひろ「あはは、そんな事無いわよ……し、知り合い、かな?」

まゆ「そうですか」

ちひろ「うん………あれ、急に眠く………」ドサッ

まゆ「………ゆっくり休んでくださいねぇ」




まゆ「……ちょっとだけ、カバンを見させてくださいねぇ」


まゆ「………」


まゆ「…………」


まゆ「……これは」


まゆ「………」


.


P「さて、と。そろそろちひろさんにコーヒーでも持っていくかな」

まゆ「今、まゆがお茶をお持ちしましたよ?」

P「本当か、悪いな。じゃあこれが終わったらコンビニで弁当でも買ってくるか………あれ、ペンどこ行った?」

輝子(まゆ…さんが持ってるぞ親友)

P「しゃあないな、ちひろさんから借りるか」

スラスラ

P「よし………ん?ちひろさんのペン、やたら古くないか?物持ちが良いのか」

まゆ「346プロ創設記念のペンですねぇ」

P「しかも同じのが5、6本。…改めて見ると簡素なデスクだな、無駄がないというか必要最低限というか」

まゆ「でしょうねぇ」

P「ん?」

まゆ「ふふっ」


ちひろ「うぅ……寝すぎた、かな?」

P「おはようございます」

ちひろ「わぁ、昼過ぎてるじゃないですか。起こしてくださいよ…」

P「あまりにもグッスリだったので、起こす事に抵抗があったんですよ」ハハハ

ちひろ「そんなにですか…」

P「えぇ。ほら寝顔」スッ

ちひろ「何で写真撮ってるんですかちょっと!消してくださいー!」

P「ふふふ、仕事を代わりにやっておいたということで手を打ちましょう」

ちひろ「な……、ま、まぁいいです。そんな物でよろしければどうぞ」

P「待ち受けにしよっと」

ちひろ「ちぇりおー!!」

P「おっと危ない」

ちひろ「くっ…どうしても私を辱めたいようですね……!」

P「いえ、単に俺が」

グゥゥゥ…

ちひろ「………」カァァ

P「腹減ってるんですか?」

ちひろ「そういえばまだ食べてなかったですね……」ゴソゴソ

P「弁当手作りですか?」

ちひろ「その方が安くあがりますから」スッ

P「………………ちひろさん、それは安くあがるとか気にし過ぎな弁当じゃないですかね」

ちひろ「え?」

P「白米ともやし炒めだけじゃないですか……切り詰めすぎでしょう」

ちひろ「あ、あはは。ダイエット中なんですよ、ダイエット……」

P「弁当、ちひろさんの分も買ってきてるのでどうぞ」

ちひろ「…い、いいんですか?」

P「そのために買ってきましたからね」

ちひろ「ありがとうございますっ!」

P「ダイエットのし過ぎは体によくないですよー。しっかり食べちゃってください」

ちひろ「……もぐもぐ」

P「……」

ちひろ「…………もぐもぐ」グスッ

P「そんな泣かなくても…」

ちひろ「あっ、久しぶりにまと………、まとまった食事?っていうんですかね!?その、ダイエット無理しすぎちゃってたんですよ最近!」

P(ちひろさん、痩せてると思うけどなぁ。女の子ってのは気にするのか…?)

P「は、はぁ…」

ちひろ「……本当に、ありがとうございます」ニコ

P(悲しそうに笑う人だな……まったく)


P(翌月の、ちひろさんが予定を理由に定時より早く帰った次の日)


ちひろ「……おはようございます」


P「おはようございま……………っ!?」

ちひろ「えへへ、階段から落ちちゃいました」



P(顔に青痣をつくったちひろさんが、出勤してきた)



P「どうしたんですか、それ…」

ちひろ「家の階段から落ちちゃって…顔から倒れちゃいました」エヘヘ

P「気をつけてくださいよ……女性が顔に傷をつけたらダメですって」

ちひろ「あはは…ありがとうございます」


P(……)

まゆ「変な傷のつき方ですねぇ」

P「…」ピタッ

ちひろ「ちべたっ」

P「氷をタオルで包んだだけですけど、腫れが酷くならないうちに冷やしといてください」

ちひろ「す、すいません…お手数おかけします」

P「いや、そんなにかしこまらなくても…」


ちひろ「すいません、すいません……っ」


P「…ちひろさん?」

ちひろ「………あっ、いえ、昨日見てたドラマが!ね?」

P「は、はぁ…?」

ちひろ「仕事、仕事しましょうか!あはは…」

P「……事情はよく分かりませんが、困った時は遠慮なく言ってくださいね」

ちひろ「……え」

P「他でもないちひろさんの相談ですからね、なんでも言ってくださいよ!」ニコッ

ちひろ「じゃ、じゃあ!お」

P「お?」

ちひろ「……あ…あ………」ガタッ

P「え、ちょっとちひろさん?」

ちひろ「ごめんなさいプロデューサーさんっ!」ダッ

P「ちひろさーん!?」

まゆ(………)





ちひろ「……っ」ハァハァ

P『他でもないちひろさんの相談ですからね、なんでも言ってくださいよ!』

ちひろ(私、私………さっき…)


ちひろ「う…うぅ…………うぅぅぅぅーーーっ…!」グスッ




P「……えっ、帰っちゃったのか?」

輝子「さっき……すれ違った…けど」

P「……ちひろさん大丈夫かな」

輝子「…な、泣いてたけど………何かあった…?」

P「………検討もつかん。何だったんだ」

まゆ「……」ハァ



.


P「おはざまーす」

輝子「し、親友……ちひろさん、休むって」

P「ファ!?」

輝子「熱が出たって……電話口で咳き込んでた…」

P「…………んーーー」

輝子「………今日は、殆どの人が、オフだけど…?」

P「……悪いな、そうするか」

輝子「フ、フヒ……がんばれ親友」

P「おう!」




まゆ「おはようございます」

輝子「あ」

まゆ「……プロデューサーさんは?」

輝子(…社員名簿片手にちひろさん家に行った、なんて言えない……)

輝子「営業……?」

まゆ「…疑問系ですね」



P「……このアパートかな?」

P(古い上に安そうなアパートだなぁ……やっぱり節約し過ぎじゃないのか、ちひろさん)

P「えーと、105、105……ここか」


ピンポーン

ピンポーン


P(……出ない)

ガチャ

P(空いてるじゃないか……不用心すぎる)

P「お、おじゃまします……うおっ?節約臭溢れる部屋………え、この棚手作りか…?」



ちひろ「……」スースー

P「あ、寝てる…」

ちひろ「………」スースー

P「布団に寝ただけか…冷えピタか何か無いの?」

P(冷蔵庫って勝手に開けていいんだっけ……もういいや、部屋にも勝手に入ったし)


P「……見事になんも無ぇー!そう思ってあらかじめ買ってきている俺はできる俺」キリッ

P(すごい熱だな……大丈夫かよ)フキフキ

ピタッ

ちひろ「…ん、冷た……」

P「おっ。おはようございます」

ちひろ「」





ちひろ「ひぃやぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!??!?」


P「びっくりしたなぁ」

ちひろ「こ、こここここっちのセリフですよ!どうしてプロデューサーさんが……あぅ」フラフラ

P「急に起き上がっちゃダメでしょう。寝ててください、今おかゆ作りますから」

ちひろ「……すいません」

P「いえいえ」




P「どうします?あーんかふーふーでもしましょうか?」

ちひろ「大丈夫です!……いただきます」

P「どうです?美味いでしょう」

ちひろ「……美味しいです。お料理できたんですね」

P「まぁそれしか作れませんけどね?」

ちひろ「!?」

P「いつ体調不良になっても大丈夫ってだけです。むしろ家で食べるメシはコーンフレークか夜中安くなってる惣菜くらいですよ」ハハハ

ちひろ「勿体無い……お粥がこんなに美味しいのに」

P「料理のステータスをお粥1本に全振りしたらそうなるんです。オススメはしませんよ」

ちひろ「はは…」

P「しかし質素倹約な生活ですね。ここ家賃幾らです?」

ちひろ「えーっと、3万円くらいです」

P「ウチより格段に安いじゃないですか。…その分広さはアレですけど」

ちひろ「えへへ…ちょっと狭いですよね。息苦しいとは感じてますけど、節約したいので」

P「……へ、へぇ」

ちひろ「……」

P(……)ゴクリ

P「………えーと、ですね。ちょーっと提案があるんですけど」

ちひろ「はい?」





P「う、ウチで!暮らしませんか?」



ちひろ「………はい?」キョトン

P「し、下心とかじゃないですよ?その、ちひろさんとしても節約とか貯金とかしたいだろうし、俺としても1人だと寂しいくらいの広さでして……」

ちひろ「そ、それは……その」モジモジ

P「………」バックンバックン

ちひろ「わ、悪くない提案……ですよね?」カァァ

P「よし!じゃ、じゃあ行きましょうか!!」

ちひろ「え、えぇぇ!?」





P(勢いに任せて連れて来てしまった…)

ちひろ(ついてきてしまった…)

P「ひ、広いでしょう?」

ちひろ「あ、はい!広いですね!うちの3倍くらいありますよね!?」

P「4LDKで家賃は6万円なんですよー!駅から少し遠いからですかねー!」ハハハ

ちひろ「わ、わぁー!いいですねー!」

P「まぁ幽霊とか出たんですけどね……?」フフフフフ

ちひろ「ちひっ!?」

P「今はもう大丈夫ですよ。小梅に頼んだので」

ちひろ「じゃあ安心(?)ですね……びっくりさせないでくださいよ、もう」

P「何と無く硬い雰囲気だったので……すいません」

ちひろ「ふふ、いいですよ。えっと…食費と光熱費、家賃は…」

P「あー大丈夫です。タダで居座っちゃってください」

ちひろ「…いや、それはちょっと」

P「俺としてはちひろさんが居るだけでいいというか、むしろそれ以上は望まないというか……」

ちひろ「そ、そういわれましても…」カァァ

P「あっ、じゃあこうしませんか?」

ちひろ「?」




P「俺のために毎朝味噌汁を作ってください」キリッ


ちひろ「…………はい!?」

P「ハッ!いや、その!お、俺お粥以外の食事が作れないので!ちひろさんが食事を担当してくださればそれで!!」

ちひろ「…ふふっ、分かりました」クスッ

P「……」ホッ

ちひろ「早速何か作りましょうか。お昼ですし…お腹空いてませんか?」

P「今日のところは寝ててください。元気になったら作って貰いますから」

ちひろ「でも、もう元気に…」

P「寝ててください」

ちひろ「……はい」



P「来客用の布団なんてものが無いので、ベットでも使っててください。仕事行ってきます!」

ちひろ「えぇっ!?い、行ってらっしゃい!」

P(ああ^~『行ってらっしゃい』って言ってくれる人が居るっていいなぁ!ちひろさんだから、なおのこといいなぁ!!)

ガチャ

バタン


ちひろ「行っちゃった。ふふ、それにしても行ってらっしゃい、なんて…まるで夫婦………いやいやいや何を考えてるの私。ただ一緒に住むことになっただけ……」

ちひろ(それって同棲とか言うやつじゃね?)

ちひろ「…ど、DO-SAY…?は、はは……ダメだわ、起きてると変なことばっかり考えちゃう…………寝よう」


P『来客用の布団なんてものが無いので、ベットでも使っててください』

ちひろ「……プロデューサーさんの、ベット、ですって……?」






P「ただいまー!輝子!だいすきだー!!」

輝子「フォヒ!?し、親友……!?」

休憩につき




P「今日の分でラストですかね。やる事ってありますか?」

ちひろ「そうですね、昨日のうちに大家さんにご挨拶もしたので大丈夫です」

P「よし、早速行こうかな」

ちひろ「きちんと報告書に纏めて、来てくださいね?」ニッコリ

P「へい…」

ちひろ「私は先に行って荷物を纏めますから。ゆっくり来ても大丈夫ですよ」

P「ウッス」

まゆ「……」ジーッ

ちひろ「…まゆちゃん?」

まゆ「…お疲れ様でしたぁ」


まゆ「どこかにお二人で出かけるんですかぁ?」

P「それがな、ちょっと聞いてくれよまゆ」

まゆ「?」



まゆ「……同棲、ですかぁ……?」

P「どどど、同棲ってわけじゃないぞ!?一緒に暮らす事になったってだけでだな!」

輝子「それを同棲って…世間では言うと思います……フフヒ」

P「そうか?……やっぱり、そうなのかな?」

まゆ「………おめでとうございます」

P「いやぁ、そんな、まだ告白とかしてないぞ?」

まゆ「ですが、……それなら、まゆの見た男性の方はなんだったんでしょうかぁ?」

P「知り合いって…」

まゆ「本当にただの知り合い、ですかねぇ?もしかしたら……かもしれませんよぉ?」

P「もしそうだったら……月一じゃ会わないんじゃないか?」

まゆ「……」

P「あー難しい!今度聞いてみようかなぁ……でも聞かれたくないようなヤツだったらなぁ………はぁ」

まゆ「………プロデューサーさん、お願いがあるんですけど、是非ともきいていただけませんかぁ?」ニコッ

P「ん?」




P「……どうしてあんなお願いを…?」

ちひろ「あ、プロデューサーさん!」

P「ちひろさん、荷物それだけですか?」

ちひろ「はい。このダンボール2箱だけです」

P「トランクに積みましょうか……よっこらしょ」

ちひろ「……不束者ですが、よろしくお願いしますね」

P「ちひろさんなら大歓迎ですって」

ちひろ「ふふっ、ありがとうございます」

同棲なんてどうせいっちゅうの…ふふふ



P「あのー、ちひろさん」

ちひろ「はい?」

P「……やっぱりなんでもないです」

ちひろ「? 変なプロデューサーさんですね」クスッ



P「ちひろさんは奥の部屋でいいですか?」

ちひろ「元の部屋より十分広いですから」ニコッ…

P「そんな悲しい事言わんでください」

ちひろ「事実ですし」

P「先にお風呂どうぞ、アイドルの資料まとめてますから」

ちひろ「ありがとうございます」

P「……」

ちひろ「……」

P「…なんですか?」

ちひろ「覗いちゃダメですよ?」

P「ぬぉぞきませんにょっ!」

ちひろ「冗談です」

P(どの辺が!?)




P「あーいい湯だった」

ちひろ「ご飯、できてますよ♪」

P「……なんか嬉しいです、こういうの」

ちひろ「…実は私もです」カァ

P(押し倒したい!!!)

P「願わくばこんな日がずっと続いて欲しいです」チラッ

ちひろ「……」

P「…ちひろさん?」

ちひろ「…そう、ですね。いつの日か……」

P「……?」





P「ちひろさーん!あさですよー、出勤の時間ですよー!」コンコン

ちひろ『あ、今行き……わひゃぁぁぁっ』ドターン!

P「ちひろさん大丈夫ですか?」

ちひろ『わぁぁぁぁ開けちゃダメですよ!!』

P「え?」

ガチャ

ちひろ「あ……」

P「おっ…と、着替え中でしたか失礼しました」


まゆ「……」

ちひろ「プロデューサーさんなんて嫌いです」

P「許してくださいよ…ランチ奢りますから」

ちひろ「へぇープロデューサーさんは私のお弁当よりランチが食べたいんですね?」

P「今日も作ってくれたんですか!?食べます食べます!」

ちひろ「罰として100MCです」ニッコリ

P「酷い!」



輝子「…仲良しレベルが…上がってる……フヒ」

まゆ「…そうですねぇ」

輝子「まゆ…さん?」

まゆ「うふふ、輝子さんも来ますか?」

輝子「え…?どこに…」


ちひろ「あ……、今日…」

P「予定の日、ですよね。お疲れ様でした」

ちひろ「すいません、お夕食の材料も買って帰りますから」

P「楽しみにしてます」ニッコリ

まゆ「プロデューサーさん、まゆのお願い…」

P「あ、あぁ。そうだったな」

ちひろ「お願い?」

まゆ「はい♪輝子さんも」

輝子「え…私も、なのか…」

P「輝子も?」

まゆ「はい♪」






P「この店で1時間くらいお茶してればいいのか?」

まゆ「はい♪」

輝子「何で私まで…」

P「まぁいいか、好きなの注文してくれ」

まゆ「絶対恋愛パフェを1つ」

輝子「じゃ、じゃあキノコポタージュ…私はキノコだからな……フヒ」

P「共食いかな?」

輝子「!?」



P「それでなー、765の社長さん影が薄いって…ん?」

まゆ「来ましたねぇ」


ちひろ『……』

P「ちひろさん…?どこ行……なんかビルから男の人が出てきたけど」

まゆ「アレが、件の男性の方ですよぉ。ちひろさんも大変ですよねぇ」

P「……まゆ。お前何か知ってるな?」

まゆ「はい……もちろん」

P「…教えては、くれないのか?」

まゆ「うーん、どうしましょうかぁ」

P「……」

まゆ「ところでプロデューサーさん、知ってますかぁ?」

P「何を?」

まゆ「まゆは、プロデューサーさんの事を、運命の人だと思ってるんですよ?プロデューサーさんがちひろさんの事を愛しているように、まゆもプロデューサーさんの事を愛しているんです」

輝子(このタイミングで……)

P「そ、そうだったのか…!?」

まゆ「はい。出会った頃から、ずっと。ずっとずっと、ずーっと想って来たんですよぉ」ニッコリ

P「…そうか」

まゆ「まゆじゃ、代わりに成れませんか?」

P「……」

まゆ「まゆは、精一杯尽くしますよ?この体、頭のてっぺんから足の先まで、全部を貴方に捧げられますよ?」

P「……」

まゆ「……それでも、まゆの事は見つめてくれませんかぁ?」

P「……ごめんな」

まゆ「…そうですか」

輝子(………)


まゆ「約束してくれますか?」

P「何を?」

まゆ「生涯、どんな事があっても、ちひろさんを愛していくと、まゆと輝子ちゃんに誓えますか?」

P「おいおい小っ恥ずかしいな……」

まゆ「真剣ですよ?」キッ

P「……誓うに決まってる」

まゆ「じゃあ、お話ししますね」ニッコリ

週休9日なので寝ます
勘のいいPは嫌いだよ…(苦汁

働かなければずっと休みやで(ニッコリ)

きっと違う事務所にいる武Pがちひろにアイドルをやらないかとしつこく勧誘してるんだよ(エガオ…デス)

曰く付き物件にもランクあるんだろ





ちひろ「…今月の分、です」

男「今回は先月みたいに不足が無いようだな」

ちひろ「……」ギリッ

男「…なんだ?悪いのはお前だろうが、文句あんのか」

ちひろ「い、いえ、そんな……」ビクッ

男「気に入らねぇな…また殴られたいのか?」ガシッ

ちひろ「やめて、やめてください…!」ブルブル

男「……」

ちひろ(……っ!)


ガシッ

男「あ?」

P「………」

ちひろ「プロデューサー……さん…?」

P「ちひろさんから、手を離してください」

男「あ?知り合いか…チッ」パッ

P「……」

男「来月も、きっちり返せよ」




P「…………」

ちひろ「あ、あの…これは……」

P「…行きましょう」ガシッ

ちひろ「…え?」

P「…………」スタスタ

ちひろ「プロデューサーさん、ひ、引っ張らないで……」


ちひろ「プロデューサーさん…一体どこに行くんですか……?」

P「………家ですよ」スタスタ

ちひろ「……」



ガチャ


P「ただいま」

ちひろ「ただいま…です」

まゆ「お帰りなさぁい」

ちひろ「まゆちゃん…?」

まゆ「ちひろさん、まゆと2人でお話ししましょう」ニッコリ

P「…俺はダメなのか?」

まゆ「プロデューサーさんは、やる事がありますよね?」

P「……おう」

まゆ「行ってらっしゃいです」


まゆ「……」

ちひろ「……」

輝子(だから何で私が居るのか……フヒ…気まずい)

まゆ「………」

ちひろ「…ま、まゆちゃん?お話って……?」



まゆ「早速ですけど、このお家から迅速に出て行ってください。ついでにプロデューサーさんには金輪際近寄らないでくださいね♪」


ちひろ「え…っ?」

輝子(…え?ど、どどどうしてそんな事言うんだ…?身を引いたんじゃ…)

まゆ「……」

ちひろ「え……え…?」

まゆ「聞こえなかったんですかぁ?このお部屋から迅速に出て行って、プロデューサーさんには近寄らないでください。って言ったんですよ」

ちひろ「……」

まゆ「プロデューサーさんはですね、ちひろさんの事が本当に好きみたいなんです。ちひろさんはプロデューサーさんの事を愛してますかぁ?」

ちひろ「私は……その…」

まゆ「返事はYesかNoしか受け付けてません」

ちひろ「…………い、えす…です」

まゆ「そうですよねぇ。でも、プロデューサーさんの側に居る資格が無いですよねぇ?」

ちひろ「……」

ちひろおおおおおおおお!(ガチャガチャ

まゆ「このメモに心当たりがありますよねぇ?」ピッ

ちひろ「あ……!!!」

まゆ「借用金1000万円。残りが550万円ですか…今月は払ったみたいですから530万円ですか?月20万円ずつなんて、頑張ってますねぇ」

ちひろ「……」

まゆ「でもぉ、この20万円の中にはプロデューサーさんのお金もはいってますよねぇ?」

ちひろ「…っ」

まゆ「ドリンクを沢山売りつけたり、色々やってますよねぇ。その上、プロデューサーさんの善意に漬け込もうとしましたよねぇ……?」ジトォ

ちひろ「…ぁ……っ」


P『他でもないちひろさんの相談ですからね、なんでも言ってくださいよ!』


ちひろ「ぁ…ぁ……あぁぁぁ…!!」

まゆ「それでも、プロデューサーさんの側に居る資格があると思うんですかぁ?」ズイッ

ちひろ「やめて……まゆちゃん…やめて…ぇ」

まゆ「やめませんよ。プロデューサーさんの気持ちに気付いていた上で弄んだんですから」

ちひろ「私は…、そんな、つもりじゃ……っ」

まゆ「『そんなつもりじゃなかった』なんて、言わないでくださいねぇ。事実なんですから」

ちひろ「う、うぅぅ…っ………ううぅぅぅぅぅぅ…っっっ!!」

まゆ「自分の罪が分かりましたか?分かったなら消えてください、プロデューサーさんの迷惑にならないようにしてください、さぁ、ここから出て行っ」



P「まゆ。何のつもりだ」



まゆ「……お帰りなさい♪」

ちひろ「プロデューサー、さん…」

P「何のつもりだ、って聞いている」

まゆ「…プロデューサーさんの幸せを考えてのことですよぉ」

P「…………まゆの気持ちは嬉しい。だけどな、俺の幸せはここにある」

まゆ「…………そうですかぁ」スッ

輝子「あ、お、お邪魔しまし……た…」スッ




P「……ちひろさん」

ちひろ「すみません、すぐ、すぐに出て行きますから」

P「………ちひろさん」

ちひろ「荷物は一旦事務所の倉庫とかに置かせてもらうから大丈夫ですよ!事務所の近くで安い所を探せばいいですし…」

P「ちひろさん!」

ちひろ「だめなんです!!!」

P「……」

ちひろ「私、プロデューサーの……あなたの側に居る資格が、最初から無かったんです」

P「…そんな事ない」

ちひろ「優しいですよね。でも、もういいんです。私には高望みし過ぎた夢だったんですから…」

P「……」

ちひろ「…荷物、纏めますから。少しだけ待っていただけませんか?少しでいいんです、時間を…」

P「………」ガシッ

ちひろ「…?」

P「………」

ドサッ





輝子「……」チラッチラッ

まゆ「…なんですかぁ?」

輝子「いっ、いや……急に、ちひろさんに強くあたった…とか。あっさり引き下がった……とか…フヒ」



まゆ「あんなの、演技にきまってるじゃないですか」キョトン



輝子「…え、演技!?」

まゆ「はい♪」

輝子「」ボーゼン

まゆ「うふふ。手に入れるだけが恋じゃないんです、むしろ叶わなければ……この恋は一生続けられるんですよぉ」

輝子「じゃ…じゃあ……」

まゆ「あとは、お二人次第…ですね?」

輝子「……す、すごい、な……まゆ、さん」

まゆ「まゆの愛しの、プロデューサーさんのためだからこそです」ニコッ

輝子がすごい



ちひろ「……ぷ、プロデューサーさん?どうしたんですか、まるで…」アセアセ

P「はい。押し倒しました」

ちひろ「……こんな私じゃ、プロデューサーさんの気持ちに応えられないです」

P「…なんでです?」

ちひろ「私、借金があります。しかもそれを返すためにあれやこれやとお金を掻き集めたんです、プロデューサーさんにも異常な程ドリンクを買わせたりしました」

P「あー。買いましたねぇ」

ちひろ「…プロデューサーさんの善意に漬け込もうとしました。『他でもないちひろさんの相談ですからね、なんでも言ってくださいよ!』…とっても、とっても嬉しかったです」

P「……」

ちひろ「私、『お』って口走りかけましたよね?何て言おうと思ったと思います?」

P「……」

ちひろ「『お金」

P「……話はそれだけですか?」

ちひろ「それだけって……!」

P「そんな事、俺はどうだっていいんです。俺は何がどうであろうと…ちひろさん、あなたが欲しい。それだけなんです。今も、これからも」

ちひろ「で、っでもぉ…、私には、借金も…あなたにっ、これ以上、迷惑をかけだぐないんでず……っっ」グスッ

P「でももストライキも知りません。……そこまで言うなら、俺と取引きをしませんか?」

ちひろ「取引き…?」

P「偶然にも。…いや、運命ですかね?学生時代からコツコツ貯めてた貯金と、へそくり合わせてピッタリ530万円あります」

ちひろ「……えっ」




P「これで、千川ちひろさんの、残りの人生を全部。俺に残さず売ってください」

.


ちひろ「…ぷろ、でゅーさ……さん」ポロポロ

P「さっき、まゆに言われた時に全額おろしてきたんですよ。ほら」チラッ

ちひろ「……っ」

P「どうです?足りないなら俺が借金でも…」

ちひろ「そんな事、ないですっ……」ギュッ

P「ちひろさん?」

ちひろ「……売ります。売っちゃいます。全部、残さず持って行って、一生大切にしちゃってくださいね?」エヘヘ

P「……ムードに任せて、いいですか?」

ちひろ「…はいっ」







.




P「……」

ちひろ「…プロデューサーさんって、やるときはやる人なのに。案外ヘタレですよね」

P「すいません童貞なもんで。キスでもう精一杯でした」

ちひろ「…私も人には言えませんけど」

P「……聞くのもどうかと思うんですけど、どうして借金なんて抱えてたんです?1000万も」

ちひろ「あ……よく聞くハナシかもしれないんですけど、ね?両親の会社が倒産しまして…。なんとかやりくりしたんですけど1000万も残っちゃったんです」

P「肩代わりしたんですか……!?」

ちひろ「あはは…」

P「あなたって人は…」

ちひろ「すみませ」

P「それやめてください。最近のちひろさんはそれしか言ってないんですから…」

ちひろ「あ……すみませ」

P「こら」

ちひろ「うー…難しいですよ」

P「普通にありがとう、って言ってくれた方が俺としては嬉しいですけど」

ちひろ「……ありがとう、ございます」

P「よろしい」

ちひろ「なんだか恥ずかしいです」カァァ

P「これからもっと恥ずかしい事する仲になるんですけど」

ちひろ「そ、それはそうですけど!」

P「じゃあこれからも俺のために味噌汁を…」

ちひろ「どうせならキチンと、言ってくださいよ」

P「えー、あー…」

ちひろ「♪」





P「ちひろさん、結婚してください」

ちひろ「はいっ」




.

終焉


またパッションが脳髄をズンガズンガした頃にでもお会いできたら光栄です。

えんだあああああああああああああああああああああ

もう(当分)なさげなんですけど…ちひろが来ちゃったから

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