京太郎「俺が三年生?」咲「私だって幼馴染だもん……一応」 (1000)
まず注意書き
・このスレは京太郎主人公の安価スレです
・いわゆる設定改変してるので上記の内容も含めて苦手な方は注意
・安価ですがバトルや成長要素はありません でも好感度はあるかも
・息抜き用のスレなので結構適当です
過去スレ
京太郎「俺が三年生?」久「私が幼馴染じゃ不満?」
京太郎「俺が三年生?」久「私が幼馴染じゃ不満?」 - SSまとめ速報
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京太郎「俺が三年生?」照「私が幼馴染……二番目だけど」
京太郎「俺が三年生?」照「私が幼馴染……二番目だけど」 - SSまとめ速報
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こんばんは
今日はやろうと思います
しかし、咲ちゃんとイチャラブ……どうしよう
ifで処理しようかな
・三年、初夏、合宿
優希「あー、今日も打ったじぇー」
咲「もうくたくただよ……」
優希「あれだけ無双しておいてよく言うじぇ……」
和「……」
『また麻雀か。遊びは程々にしておきなさい』
和「あと二週間……」
優希「のどちゃんどした? 恋の悩み?」
和「……遊びなんかじゃありません」
優希「わお、まさかの本気発言。これは応援せざるを得ないじぇ」
和「何言ってるんですか。ゆーきも頑張ってください」
優希「え゛、まさかのトライアングル」
咲「片岡さん?」ゴッ
優希「ひぃっ、私は巻き込まれただけだじょ!?」
和「みんなで頑張りましょう、県予選」
優希「あれ?」
咲「えっ」
和「二人共、どうかしました?」
咲「な、なんでもないよっ」
優希「まぎらわしいじぇ」
和「?」
和「二人はどう思いますか?」
優希「いい先輩だと思うじぇ。タコスおごってくれるし」
咲「片岡さん、多分違う」
優希「じゃあ県予選のことか」ポン
和「私は、正直物足りないと思います」
咲「そうかな?」
優希「咲ちゃん基準で物を言うのはなしだじぇ」
和「客観的に見て、うちの部の総合力は高いと思います」
優希「おぉ、自分以外を気にするとは……のどちゃんも成長したなー」
和「それでも、部長と同格のプレイヤーがいる強豪や、それですら打ち破った高校もいると聞きます」
咲「部長と、同格……」
和「私は……私たちは、もっと強くなるべきなんです」
優希「なら合宿だじぇ!」
和「合宿……ありですね」
咲「合宿かぁ……それなら逃げ場もないよね」
優希「我ながら実にナイスアイディアだじぇ」
和「明日、早速部長に提案してみます」
和「部長、提案があります」
久「なに?」
和「大会に向けて強化合宿を――」
久「いいわよ。もう宿泊先も予約済みだし」
和「――しませんか……あれ?」
久「うんうん、やる気ある新入生が入ってくれてありがたいわー」
和「え、これは」
久「日にちとかは後で追って連絡するから、なるべく予定空けといてね」
和「あ、はい」
優希「のどちゃん、どうだった?」
和「即オーケーでした。というか、そもそも合宿を予定してたみたいです」
優希「おお、私のテレパシーが通じたようだな」
和「さすがに昨日今日で決めたことじゃないと思いますけど」
優希「ともかく合宿だじぇ! 咲ちゃんもタコスを持参するように」
咲「え、なんで私が」
優希「修行といえば山、山といえば遭難、そしてそんな時に便利なのが非常食!」
咲「タコスが非常食って……」
和「どうして旅館に宿泊して遭難するんですか」
優希「山奥の旅館、クローズドサークルで巻き起こる事件、そして解決の糸口になるのが……タコス!」
咲「あ、それは面白そうかも」
和「待ってください、色々意味不明です。宮永さんも流されないでください」
咲「ご、ごめんなさい」
優希「むむっ、のどちゃん相変わらずの石頭だじぇ」
和「だったらゆーきはタコス頭ですね」
優希「それはそれでいいかも……」
咲「いいの!?」
京太郎「ひ、久ちゃん……さすがに重たいんだけど」
久「たった一人の男手なんだからしっかりする」
京太郎「くっそー、こんなときばかりは男女不平等の社会が理不尽に感じるぜ……」
久「終わったらちゃんとご褒美もあるから」
京太郎「具体的には?」
久「なんだと思う?」
京太郎「そうだな……うちの部長の情熱的なキスとか?」
久「あら、ほしいの?」
京太郎「もらえるなら」
久「はいはい、じゃあ検討しとく」
咲「……」ゴッ
和「そんなオカルトありえませんそんなオカルトありえません……」ブツブツ
まこ「まったく……いちゃつくなら場所を考えてほしいのぅ」
優希「二人がダークサイドに堕ちそうだじぇ」
まこ「とばっちりが来ないうちに退散しといたほうが良さそうじゃの」
優希「で、実際あの二人はどうなんだじぇ?」
まこ「幼馴染以上、恋人未満じゃな」
優希「わお、さすが一緒にベッドインする仲だじぇ」
まこ「まぁ、あれも悪ふざけの一つじゃろ……多分」
京太郎「つ、着いた……」
久「お疲れ様。今、鍵とか受け取ってくるから少し休んでて」
京太郎「そういや、俺って一人部屋だよな」
久「当たり前でしょ」
京太郎「あー、俺もガールズトークに混じりたかったぜ……」
久「あんたが混じった時点でガールズトークじゃなくなるわよ」
京太郎「それもそうだ」
久「じゃ」
京太郎「行ってら」
和「お疲れ様です」
京太郎「ま、人一人抱えての山登りよりはマシだよ」
和「……先輩は遭難でもしたことがあるんですか?」
京太郎「ないよ」
和「ですよね……それで、あの」
和「こ、これどうぞ……!」
京太郎「お、スポドリか。サンキュー」
和「喉渇いてるんじゃないかって思って」
京太郎「最近あっつくなってきたしな……んじゃ、早速――」
咲「これっ、どうぞ」ズイッ
京太郎「――うおっ」
和「きゃっ」
咲「一応、私の荷物も持ってもらいましたし」
京太郎「あ、ああ……ありがとな」
咲「べ、別にお礼なんて……」
和「じゃあもういいですよね」グイッ
咲「わっ」
和「先輩、水分補給だったらスポーツドリンクですよね?」
咲「きょうちゃ……先輩は炭酸が好きでしたよね?」
和「水分の摂り過ぎは体に良くありませんし、だったら吸収しやすい方が良いですよね?」
咲「やっぱり疲れた時は好きな飲み物飲んだほうが落ち着けるんじゃないかな?」
和「むぅ」
咲「むっ」
和「えっと、宮永さんは先輩とはあまり親しくなかったと思うんですけど」
咲「原村さんこそ、普段男の人とはあまり話してないよね?」
和「ふふふっ」
咲「あははっ」
京太郎「な、なにがどうなってるんだってばよ……」
優希「もうエネルギー切れだじぇ……先輩、タコスー」
京太郎「お、おう……タコスならこっちに――」
優希「先輩大好きっ」ヒシッ
和「ゆーき!」
咲「片岡さん!」
まこ「片岡め……無茶しおって……」
久「なにやってんの?」
まこ「なんじゃろな」
久「さあ、今日はこの部屋で打ちまくるわよ」
咲「わぁ……」
和「広いです」
優希「意外と豪華だじぇ」
まこ「くつろぐのは荷物置いてからじゃな」
優希「はーい」
和「そういえば、先輩は隣の部屋ですか?」
久「なに? 夜這いでもかけたいの?」
和「よ、よばっ……!」カァァ
咲「……」ピクッ
まこ「こら、からかうのも程々にせんか」
久「わかってるわよ。ま、合宿中は不純異性交遊は禁止ってことで」
和「と、当然ですっ」
咲「……」ホッ
久「じゃあ、ちょっと様子見に行ってこようかな」
久「すぐ戻ってくるから、あなたたちはそれまでくつろいでてちょうだい」
和「ちょっと!」
咲「待った!」
久「なに、あなたたちも行きたいの?」
優希「はいはーい、私も!」
久「あらま……大所帯になりそうね」
まこ「待たんかい。大勢で訪ねても余計疲れさせるだけじゃろ」
久「それもそうね……じゃあ――」
久「――手っ取り早く、ジャンケンで決めちゃう?」
唐突にコンマ判定
久:1-20
まこ:21-40
和:41-60
優希:61-80
咲:81-00
直下
残念ながら今回はゾロ目無効です
ともあれ優希で了解
京太郎「あー、なんか疲れたぜ」
京太郎「一年生は元気だよな……」
京太郎「俺が一年の頃はあんなにエネルギッシュだったっけ?」
京太郎「……とりあえず先に風呂入ってくるか」
優希「おいーっす!」
京太郎「一番元気なのが来た……なんだ、遊びに来たのか?」
優希「その通りだじぇ」
京太郎「だが残念なことにな、俺はお疲れだ。お前にタコスをやることすらできないんだ」
優希「う、嘘だじぇ……」
京太郎「すまないな、でもお前だったら強くやっていける。俺はそう信じてる」
優希「先輩、行っちゃやだ……」
京太郎「もう仕方がない事なんだ……ってなわけで風呂に行ってくるわ」
優希「えー、タコスは?」
京太郎「そもそも俺の荷物の中にあるわけないだろ。もうなくなったのか?」
優希「……タコスとは時に儚いものだじぇ」
京太郎「嘘つけ。お前の食い意地が張ってるだけだろうが」
優希「ううっ……先輩に見捨てられたらどうすればいいんだじぇ」
京太郎「なーんてな。お前対策に何個か持ってきてんだよな、これが」
優希「さっすがわかってるじぇ!」
京太郎「じゃあ、はいこれ」
優希「……一個だけ?」
京太郎「いっぺんにやったら一瞬でなくなるだろ」
優希「せ、せめてもう一個」
京太郎「ダメだ。明日帰るまで持たせなきゃいけないからな」
優希「こ、こんなに頼んでるのに……?」ウルウル
京太郎「ダメったらダメだ」
優希「じゃあ寂しい一人寝の夜のお供するから!」
京太郎「やめいっ!」
京太郎「はぁ……その代わりとってはなんだけど、これで我慢しとけ」
優希「なにこのタッパー?」
京太郎「俺特製のタコライス&タコフライ」
優希「おぉ……これが伝説の!」
京太郎「何の話だよ。まぁ、足りない分はこれで済ませとけ」
優希「やっぱり持つべきものは優しい先輩だじぇ」
京太郎「おかげで俺はお前の保護者気分だよ」
優希「パパー」
京太郎「やめんかっ」ピシッ
優希「あうっ」
咲「……」ブッスー
久「いやー、勝った後の温泉は気持ちいいわねぇ」
まこ「一年坊が頬膨らましとるぞ」
久「あれはあれでいいの。宮永さんは勝つことより負けることを覚えてもらわなきゃね」
まこ「まぁ、たしかに守りは案外柔いからの」
和「ふぅ……」
和(今日の練習は身になったでしょうか?)
和(もっと強くなればお父様も……)
優希「のどっぱい、ゲットだじぇ!」ムンズ
和「わひゃっ!」
優希「おー? また育ったか?」
和「ゆ、ゆーき!」
優希「きっとフェロモンが出まくりなんだじぇ。のどちゃんも色を知る年頃かー」ウンウン
和「や、やめてください!」
優希「よいではないかよいではないかー」
久「あっちは盛り上がってるわねー。私たちも揉んどく?」
まこ「やめんか」
久「揉みごたえがあるほどの大きさじゃないしね」
まこ「だれかさんはおっぱい星人なんじゃがの」
咲「……」スカッ
咲「別に、羨ましくなんてないもん……」ムスッ
京太郎「ふぅ、風呂上がりの夜風は気持ちいいな」
京太郎「あいつらも今頃は上がってるかな」
京太郎「温泉って言ったら色々思い出すな……」
京太郎「……やめよう。あれはまずい、色々と」
京太郎「お、滝か。暇だし行ってみるか」
咲「……ふぅ」パシャパシャ
京太郎「よう、お前も散歩か?」
咲「ひゃっ」ズルッ
京太郎「おっと、危うく水浸しになるところだったな」
咲「だ、誰のせいだと……!」
京太郎「悪い悪い、驚かせちゃったな」
咲「まったく……」
京太郎「じゃあ俺は行くけど、お前も冷えないうちに戻れよ」
咲「……あの、部長のこと聞かせてもらえませんか?」
京太郎「久ちゃんのこと?」
咲「隣、座ってもいいですから」
京太郎「そんなわけでさ、俺も久しぶりに会ったときは無茶したもんだ」
咲「……まるっきりストーカー」
京太郎「まぁ、そう言えなくもない」
咲「先輩が女の人のプライバシーを侵害する変態だってことは、良くわかりました」
京太郎「……仮にも先輩だよな、俺」
咲「……でも、昔のまんま」ボソッ
京太郎「……宮永」
咲「もうそれ、いいです」
京太郎「わかった……咲」
咲「あの……私――」
優希「のどちゃーん、こっちこっち! 滝があるじぇ!」
咲「――っ」ビクッ
京太郎「片岡か。夜だってのに騒がしいな」
咲「……」
京太郎「それで、なんだっけ?」
咲「なんでもありませんっ」
『三年、初夏、家庭訪問@原村家』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、節分の前の日
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、冬、画面の向こう側
2・二年、夏、全国へ
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
なんだろう、この1と2のボーダー
ともあれ2で了解
今日は本編はここまでですけど、最後にちょろっと投下しときます
・どこかの未来、二人の日常
咲「……」ペラ
京太郎「さ~きっ!」
咲「わひゃあ!」
京太郎「また一人で本の虫かよ」
咲「別にいいでしょ。誰にも迷惑かけてないし」
京太郎「いーや、俺に迷惑かかってる」
咲「京ちゃんだったらいいもん」
京太郎「なんだと、この」ツンツン
咲「ほ、ほっぺたつつくのやめてよ」
京太郎「相変わらず柔らけーな」
咲「もう……レディースランチ取ってきてあげないよ?」
京太郎「後輩なんだから先輩の言うこと聞けっての」
咲「その前に幼馴染だもん」
京太郎「幼馴染ね……でもそれだけじゃないだろ」
咲「え、あ……うん」カァァ
京太郎「今だったらだれもいないけど、どうする?」
咲「じゃあ……アレ、やってほしいかも」
京太郎「了解……じゃあ、顔上げて」
咲「んっ――」
咲「はぁ、はぁ……きょ、きょうちゃ、ひどいよ……」
京太郎「いいや、先に舌を入れてきたのはそっちだろ」
咲「だ、だって外なのに……」
京太郎「じゃあ屋内だったらウェルカムだったのか? 咲も結構スケベだな」
咲「ちっ、違うよ!」
京太郎「ま、ここならちょうど陰になってるし、誰も見てないだろ」
咲「そういう問題じゃないんだけど……」
京太郎「じゃあいいだろ。咲だって途中からは乗り気だったし」
咲「……違うもん」
京太郎「でも、気持ちよかったんだろ?」
咲「……京ちゃんの意地悪」
京太郎「じゃあ、もう一回戦いっとくか」
咲「……え?」
京太郎「震えてるお前見てたらまたムラムラしてきた」
咲「ちょ、ちょっと待って……私、もう」
京太郎「じゃあその気にさせてやるよ」
咲「んむっ――」
京太郎「……なんだ、やっぱり期待してんじゃん」
咲「ばかぁ……」
つづ……かない
前スレ1000の要望に答えられたかはわかりませんが、咲ちゃんとイチャラブです
何も考えずに書いたので、はっきり言って本編とつながる未来かどうかもわかりません
ってなわけでおいとまします
和「……」0M0)
>>79
ナズェミテルンディス!!
オンドゥルルラギッタンディスカー!!
突然ですけど咲×LoMやってみたいです
あと、咲×WAやってみたい
そんなわけで、今日もちょっと進めます
・二年、夏、全国へ
久「乗り遅れるわよー」
京太郎「わかったって。染谷、急ぐぞ」
まこ「は、はい」
京太郎「セーフっと」
まこ「はぁ、はぁ……」
久「席はどこだっけ? 二人共切符は?」
京太郎「ちゃんと持ってるよ。えっと……多分前の方じゃないか?」
久「じゃ、行きましょ」スタスタ
LoM:レジェンド オブ マナ
WA:ワイルド アームズ
かな?
京太郎「久ちゃん元気だなー」
まこ「全国大会だからじゃないですかね?」
京太郎「気合が入ってるってとこか。まぁ、たしかにすっきりした顔してるよな」
まこ「先輩、なにかしました?」
京太郎「覚えはないな。……てかなんだよ、なにかあったらいっつも俺か」
まこ「実際そうでしょうが」
京太郎「そうかなー……そうかも」
>>88
その通りです
WAはドロドロした三角関係がどうのこうのじゃない方です
まこ「それにしても、新幹線で東京……そんでもって宿泊ですか」
京太郎「なんだ、旅費が気になってるのか?」
まこ「まぁ……うちの部は色々ギリギリな状況だと思ってたんで」
京太郎「そこはアレだ。全国進出だーって顧問を説得してだな」
まこ「……うち、顧問いたんですか」
京太郎「うん。あとそれと俺の貯金」
まこ「は?」
京太郎「この前執事のアルバイトして貯めといたんだよ」
まこ「執事喫茶ですか?」
京太郎「いや、ものほんの」
まこ「……先輩も色々謎のコネがありますね」
京太郎「ミステリアスな感じでいいだろ?」
まこ「はぁ、じゃあそういうことで」
>>90
それもあったな
すっかり頭から抜け落ちてた
淡「私、彼と寝たの」
由暉子「ッ!」 パシッ!!
ドロドロしてない方は、2しかやった事ないわ
『それでは、今年の個人戦に向けての意気込みをお願いします』
『はい』
『去年の大会も、今年の団体戦も手ごわい相手ばかりでした』
『でも、私のやることは変わりません。私の精一杯をぶつけるだけです』
『よろしくお願いします』ペコ
菫「ふぅ……お前、あんなこと出来たんだな」
「大したことない」
菫「その切り替えの速さは見習うべきかもな」
「すいませーん!」
「……また記者」
菫「チャンピオンは人気者だな」
「それじゃ、後はお願い」タタッ
菫「は?」
「白糸台高校の弘世菫選手ですね? 少しお話をうかがってもよろしいでしょうか?」
菫「すみません、すぐ連れ戻して……って、私ですか?」
「はい」
菫「え、ちょっ……ん、コホンッ……なんでしょうか」
「はい、インタビューは以上です。ありがとうございました」
菫「は、はい(想像以上に疲れた……)」
「あ、最後に一つ聞かせていただいてもよろしいでしょうか?」
菫「一つだけなら」
「では、この大会で個人的に気になっている選手は誰でしょうか?」
菫「えっと……もちろん同じく個人戦に出場する選手はどれも強敵ですが、その中でというなら……」
菫「同じチームの宮永照と臨海女子の辻垣内智葉、あとは――」
「辻垣内智葉さん、少し時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
智葉「インタビューですか?」
「個人戦への意気込みなどを是非聞かせてください」
「――それでは、最後にこの大会で気になる選手をどうぞ」
智葉「気になる選手……それならチャンピオンはもちろん同じく白糸台の弘世、そして――」
「江口選手と清水谷選手、ともに個人戦全国出場おめでとうございます」
竜華「ありがとうございます」
セーラ「おう、個人戦でも気合入れて打ったるで!」
「それでは、インタビューを始めさせていただきますが――」
「お二人の意気込みは十分聞かせていただきました。では、最後に気になる選手をお願いします」
竜華「うーん、やっぱり同じ地区の荒川さんと……」
セーラ「南の愛宕!」
竜華「それと――」
セーラ「あとは――」
小蒔「いんたびゅーですか?」
「神代選手の意気込みなどをお聞かせ頂ければと」
小蒔「精一杯頑張ります!」
「は、はい……」
「お、お疲れ様でした。最後に、個人戦の出場者の中で気になる選手をお願いします」
小蒔「……すみません。他にどんな選手がいるのかわからなくて……」
「あ、はい。ではこちらのリストの中に知っている名前はありますか?」
小蒔「えっと……あ、この人とこの人は知ってます!」
小蒔「藤原利仙さんと――」
「竹井久……一体何者なのかしら?」
「ふぅ、疲れたぁ……あ、お疲れ様です」
「小鍛冶プロ? 収録お疲れ様です」
健夜「そっちは取材ですか?」
「はい。でも少し気になることができましたね」
健夜「気になること? ……も、もしかして選手の中に彼氏持ちがっ!?」
「いえ、違います」
健夜「そうですよね」ホッ
「この長野の竹井久という選手なんですけど」
健夜「ん?」
「今までの大会記録に名前はないし、清澄という高校も無名……こんな選手がなんで……」
健夜「……へぇ、あの子、今年は出てきたんだ」
「……え? もしかして、お知り合いですか!?」
健夜「ええ、去年の夏に少しだけ打ったんですよ」
健夜(元気かな……竹井さんに、京太郎くんも)
京太郎「久ちゃん、もうすぐだな」
久「うん」
久(東京に着いたら、戦いが始まる)
久(みんな当然のように出てきてるし。私も出てきた)
久(負けられない……負けたくない)
久「気合入れて行くわよ」
京太郎「おう!」
久「染谷さんも!」
まこ「は、はい」
コンマ判定
はややっ:1-25
わかんねー:26-50
プンスコッ:51-75
ノーウェイ:76-00
あ、これの直下で
どっちにしてもはやりんだったね
京太郎がやばい……
『二年、夏、ワールウィンド』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、節分の前の日
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、冬、画面の向こう側
2・二年、夏、ワールウィンド
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
わー、はやりん人気ー
とりあえず2で了解
おやすみなさい
久が十全に実力を発揮できたらって感じでやってます
辻垣内さんは実力は一年の時点で一段か二段上って感じです
むっきーは投牌戦士として覚醒してからが勝負……という冗談はさておき
ちょっと遅いけど風呂上がったら始めます
そんじゃ、始めます
・二年、夏、ワールウィンド
京太郎「ここがホテルの部屋か……」
まこ「なんというか……」
京太郎「うん、狭いな」
久「仕方ないでしょ。あまり余裕がないんだからビジネスホテルで我慢するの」
京太郎「まぁ、俺のバイト代だって限りがあるわけだしな」
久「そういえば、いくらもらってるのよ」
京太郎「一週間で十万ぐらい」
久「一週間で!?」
まこ「まさか、危ない仕事に手を染めてるんじゃ……」
京太郎「だから執事だって言ってるだろ」
まこ「なにかの隠語とか」
京太郎「言葉通りだっての。炊事洗濯掃除戦闘、全部こなせるただの執事だよ」
まこ「せ、戦闘?」
久「聞かなかったことにしときましょ。まだ常識が恋しいわ」
京太郎「そんじゃ、俺は自分の荷物置いてくるよ。部屋は隣だったな」
久「右隣よ。左じゃないから」
京太郎「わかってるって。鍵にも部屋の番号書いてあるから大丈夫」
久「そうね、電車と違って変なとこに連れてかれる心配もないしね」
京太郎「あ、あれは慌ててただけだから……」
まこ「ほう、先輩の失敗談ですか?」
京太郎「はいはい終わり終わり! そんじゃあな!」バタン
まこ「で、何の話なんですかね」
久「去年、岩手に行った時の話なんだけど……」
京太郎「まぁ、こっちの部屋も当然狭いよな」
京太郎「てか左右反転しただけだからな」
京太郎「でも、一人で使ってる分、広いのかもな」
京太郎「にしても、いい天気だ」
京太郎「この後は昼飯か……何食べようか」
京太郎「そこらへんは相談して決めるか」
京太郎「二人共ー、昼飯どうす――」ガチャッ
久「……」
まこ「……」
京太郎「あ、これからシャワー浴びるとかそういうパターン?」
久「……」プルプル
まこ「……」ヤレヤレ
京太郎「うん、今日の教訓はノックは大事ってことで」
京太郎「じゃあ、シャワー浴び終わるまでちょっと時間潰してくるな」パタン
京太郎「目の保養……と言いたいけど、後が怖いな」
京太郎「……とりあえず店のリサーチでもしとくか」
京太郎「うわ……やっぱ外出るとあっついな」
京太郎「俺もシャワー浴びときゃよかったかな」
京太郎「さて、適当に歩きますか」
「――メイクウェイ!」
京太郎「え――」ドン
「くっ――」
京太郎「ぐえっ、み、みぞおち……」
「ソーリー、急いでいるもので」
京太郎「いや、い、いいんだけど……」
「私はここを通らなかった。君は何も見ていない……オーケー?」
京太郎「お、おーけー」
「では」タタッ
京太郎「……何だ、今の?」
京太郎「メイクウェイ……どけろってことか?」
京太郎「そんな建物の間から急に飛び出されてもな」
京太郎「にしても、今の人どっかで見たことあるんだよな」
京太郎「……思い出せないけど、胸は大きかった」シミジミ
京太郎「痛み引いたし、気を取り直してだな」
「わわっ、どいてどいてどいて!」
京太郎「おっと」サッ
「はややっ」
京太郎「失礼」ガシッ
「あ、ありがとうございます」
京太郎「そんなに急いでどうしたよ。探し物?」
「えっと、そうなんだけど……さっきここ通ったと思うんだよね」
京太郎「さっき……」
『私はここを通らなかった。君は何も見ていない……オーケー?』
京太郎「……よくわからないかな」
「本当? こんなふうに眠そうな目をしてて、こーんなふうに髪縛ってる子なんだけど」
京太郎「いや、見覚えない」
「そっかぁ……」
京太郎(さっきの子もだけど、この子も見覚えあるな)
京太郎(胸大きいし、この帽子を取ってメガネも外して、おまけに髪を縛ったら――)
京太郎「は、はは……」
「大丈夫?」
京太郎「は、はははははやっ、はやややややっ!」
京太郎「はやり――もがっ」
「わーわー!」
「とりあえず落ち着いてくれると嬉しいな」
京太郎「」コクコク
「お姉さんとの約束だよ?」
京太郎「」コクコク
「それじゃ、手を取るね」
京太郎「……ぷはぁ」
「ごめんね? 注目を浴びるの避けたかったから」
京太郎「いやいや、こっちこそ大声出しそうになってすいません」
「うんうん、物分りのいい子はお姉さん大好きだぞっ☆」
京太郎「ほ、ほわぁあ……!」
「今日のことは二人のヒミツってことで……えっと、君の名前は?」
京太郎「須賀っ、須賀京太郎ですっ」
「それじゃ、京太郎くんと私の……あれ? 須賀、京太郎……」
京太郎「ど、どうかしました?」
「もしかしてこの子が……うん」
「お昼、一緒にどうかな?」
「それじゃあ改めまして……瑞原はやりだよっ☆」
京太郎「す、須賀京太郎ですっ」ガッチガチ
はやり「もう、それはさっき聞いたよー」
京太郎「そ、そうでしたっけ?」
はやり「京太郎くんはうっかりさんだね☆」
京太郎(おいおいおい、マジかよ!)
京太郎(生はやりんとこんな近くで……しかも喋っちゃってるよ!)
京太郎(あーもう、相変わらず胸大きいし可愛いし……)
京太郎「キツイって言ったの誰だよ!」
はやり「しー、お店の中では静かにね?」
京太郎「はいっ」
はやり「京太郎くん硬すぎ。ほら、もっと肩の力抜いて」ポン
京太郎「うひゃおうっ」ガタッ
はやり「つめたっ」パシャ
京太郎「す、すいません。今拭きますからっ」
はやり「ちょっ、そこは――あんっ」
京太郎「本当に申し訳ありませんでしたっ」
はやり「……プレイボーイってこういうことだったんだ」ボソッ
京太郎「はい?」
はやり「ううん、わざとやったわけじゃないし、今回は特別だよ?」
京太郎「ありがとうございます……」ホッ
はやり「落ち着いた?」
京太郎「な、なんとか……」
はやり「でもまだ緊張してるね……ふふっ」
京太郎「すいません、こればっかりは」
はやり「いいよ気にしなくて。でも、聞いてた話と違うなぁって思ったの」
京太郎「聞いてた話?」
はやり「君、小鍛冶プロと知り合いなんだよね?」
京太郎「え……」
はやり「すごい優しくて、すっごいかっこよくて……おまけにプレイボーイだって」
京太郎「プレイボーイ!?」
はやり「もしかして私もナンパするつもりだった?」
京太郎「そんな滅相もない!」
はやり「えー? それはそれでショックだなぁ。私これでもアイドルなのになぁ」
京太郎「いや、あの……」
はやり「ふふっ、冗談だよ」
京太郎「イジメるのはよしてくださいよ……」
はやり「でも、ちょっとは緊張とれたんじゃないかな?」
京太郎「……たしかに」
はやり「それじゃ、そろそろ注文しよっか」
京太郎「ごちそうさまでしたっ」
はやり「どういたしまして」
京太郎「いやぁ、今日はホント楽しかったです」
はやり「だと私も嬉しいな」
京太郎「まさか牌のお姉さんと知り合いになれるなんて」
はやり「他の人にはナイショだよ?」
京太郎「もちろん」
はやり「私、しばらくこっちにいるから、見かけたら声かけてね」
京太郎「え、いいんすか?」
はやり「あ、もちろんオフの時にね」
京太郎「当然っすよ」
はやり「うん……それじゃ、そろそろお別れだね」
京太郎「最後にサイン、もらえます?」
はやり「いいよ」
京太郎「じゃあこのハンカチに」
はやり「京太郎くんへ……っと。はいどうぞ」
京太郎「……おぉ」
はやり「じゃあお会計済ませてくるね」
京太郎「ちなみにいくらだったんですか?」
はやり「聞きたい?」ニッコリ
京太郎「……やっぱやめときます」
京太郎「いやっほう!」
京太郎「今日はラッキーだったなぁ……まさかはやりんに会えるなんて」
京太郎「このハンカチはもう永久保存だな」
京太郎「さて、日が暮れる前にホテルに戻るか」
京太郎「久ちゃんたちは……あ、すっげー着信きてる」
京太郎「やばい、すっかり忘れてた……」
京太郎「うわぁ……戻るのが怖い。やっぱ厄日かも……」プルルル
京太郎「……はい」
久『とりあえず戻ってきて、今すぐ』
京太郎「……了解っす」
京太郎「ふぅ……今日の二つ目の教訓は、着信はこまめに確認しましょうってか?」
はやり「ふぅ……あー、ちょっと緊張しちゃった」
はやり「だって男の子とプライベートで話すのなんてすっごい久しぶりなんだもん」
はやり「って私、だれに言い訳してるんだろ」
はやり「……須賀京太郎くんか」
はやり「小鍛冶プロが言ったとおり、ちょっと面白そうかも」
はやり「どうしよ……私、大人気ないことしちゃうかも」
『二年、夏、奈良の王者』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、節分の前の日
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、冬、画面の向こう側
2・二年、夏、奈良の王者
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
1で了解
はやりんが大人気ないこと実行したら即キンクリですよ
・一年、冬、画面の向こう側
京太郎「ザ・暇人」
久「一緒にしないでよねー」カチカチ
京太郎「だって部長もいないし、二人麻雀じゃあんま練習になんないだろ」
久「そうねー」カチカチ
京太郎「もう帰ってどっか行く?」
久「これ終わったらねー」カチカチ
京太郎「……さっきからなにやってんの?」
久「ネト麻」
京太郎「なるほど、その手があったか」
久「あんたもアカウント作る?」
京太郎「うーん、そういや前に作ったんだよな」
久「へぇ、そういうのに興味なさそうなのにね」
京太郎「麻雀の練習がてらにな」
京太郎(それにしても、みほっちゃん元気かな)
京太郎(……柔らかかったな)デレッ
久「……ちょっとその時の話、詳しく聞かせてもらおうかしら?」
京太郎「な、なんだよ。俺はやましいことなんてなにも考えてないんだからな!」
久「バレバレな嘘ついてんじゃないわよ!」
京太郎「う、嘘じゃねーし」
久「嘘つけっ」
京太郎「ひ、久ちゃんのやつめ……ひどい目にあったぜ」
京太郎「ふぅ……にしてもネト麻ね」
京太郎「久しぶりにやってみるか」
京太郎「えと、パスワードはっと……」
京太郎「よし、ログイン成功」
京太郎「あとは適当に相手を探して……」
京太郎「これでオーケーだな」
SSS『よろしく頼む』
shiro『よろしく』
ツルヒメ『よろしくお願いしまーす』
京太郎「よっしゃ、やるか」
京太郎「ふぅ……」
kyo:-40
SSS:31
shiro:9
ツルヒメ:0
京太郎「惨・敗……」
京太郎「まぁ、いつも通りっちゃあいつも通りだけどさ」
ツルヒメ『それじゃ、失礼しまーす』
shiro『ダル……落ちる』
京太郎「二人いなくなったな……さて、これじゃ続けられないわけだけど」
SSS『ちょっといいだろうか』
京太郎「およ?」
kyo『どうかしました?』
SSS『いや、君の打ち方があまりにその……アレだったもので』
kyo『まぁ、そこらへんはよくわかってるつもりだけど』
SSS『自覚はあるのか。なら次は改善するだけだな』
kyo『改善?』
SSS『よければ協力させてくれないか?』
京太郎「……はい?」
SSS『……うん、なんというか、君の弱さは技術云々とは別領域にありそうな気がするな』
kyo『なにそれ怖い』
SSS『……しかし、君と話してるとある人を思い出すな』
kyo『ある人? 彼女ですか?』
SSS『くぁwせdrftgyふじこlp……どうしてそうなる! それに私は女だ!』
kyo『律儀なリアクションありがとう。ってか女の人だったんですか』
SSS『この際私のことは置いといてだな……』
kyo『えー? 気になる気になるぅ』
SSS『いや、本当にたいしたことじゃないのだが……聞きたいのか?』
kyo『まぁ、顔も知らない他人同士だし、気楽に話しちゃいましょうぜ』
SSS『それもそうか……じゃあ――』
SSS『……というわけだ』
kyo『わぁ……』
京太郎(……夏休みに男女の二人組と出会って、雀荘でプロと対局)
京太郎(どっかで聞いた話だと思えば……そのある人って俺じゃね?)
京太郎(だっていきなりプロに暴言吐いて、なのに麻雀は弱いんだろ?)
京太郎(固有名詞出してないけどさ、さる国内無敗のプロとか隠す気ゼロだろ)
京太郎(久ちゃんなわけないし……ってことはこの人、あの二人のどっちかだよな?)
京太郎(でも問題なのはそこじゃなくて……)
SSS『彼とは……まぁ、色々あったよ』
京太郎(なんか色々脚色してひと夏の甘酸っぱい思い出っぽくしてる風なところだよなっ!)
京太郎(いやいやいや! 俺にはそんな甘酸っぱい記憶なんて一欠片もないんだよ!)
京太郎(酔っぱらいとゲロの酸っぱい臭いなら記憶にあるけどさ!)
SSS『どうかしたのか?』
kyo『いや……ところで、出身は東京だったりします?』
SSS『よくわかったな。その通りだ』
kyo『あーやっぱり。東京の人はほら……滲み出すオーラとかが違うから』
SSS『お、オーラ? うん、まぁ……他県の人から見たらなにか感じるものがあるのかもしれないな』
京太郎(誰かを特定するためには……やっぱり名前、もしくは高校を特定する必要がある)
京太郎(手っ取り早いのは……名前か?)
京太郎(でも直で聞くのもな……そうだ)
kyo『ところで、俺のハンドルネームは名前の一部を切り出してつけたんですけど、SSSさんはなんかそういうのあります?』
SSS『ハンドルネームの由来か……私も下の名前の頭文字から取っている部分はあるな』
kyo『あはは、やっぱそうですよね』
京太郎(下の名前……ってどっちもSじゃん。特定できないじゃん)
京太郎(かくなる上は高校か……でも、やっぱストレートに聞くと怪しまれるよな)
京太郎(なら……)
kyo『そういえば、夏休みって言ってましたけど、SSSさんは学生ですか?』
SSS『まあ、その程度なら隠すようなことでもないな……高校生だよ』
kyo『高校生ですか……それほど強いとなると、臨海女子とか白糸台あたりですかね』
SSS『そんなところだな……それより、その時のプロからサインをもらったんだ! あれは一生の宝物だな……』
kyo『あー、そうですか』
京太郎(……あれこれ考える必要なかったかも)
京太郎(このミーハーな波動……弘世じゃん)
京太郎(やっべーな……どうしよ)
京太郎(正体がわかったらわかったで気まずくなってきた)
SSS『なんにしてもいい体験だったよ。その彼も、少し軽いがイケメンだったしな』
kyo『あれ、SSSさんって結構面食い?』
SSS『……すまない、忘れてくれ』
kyo『はいよー』
京太郎(……ちょっと軽いけど顔が良い、ね)
京太郎(ま、褒められて悪い気はしないよな)
京太郎(どこかの姫様と同じでちょっと想像力はたくましすぎるわけだけど)
京太郎(でも、問題はこの気まずさをどう解消するかだ)
京太郎(……一方的はフェアじゃない、か)
kyo『そういえば、コイントスしてる人の百円玉は蹴っちゃだめですよ』
SSS『すまない、どう言う意味だろうか』
kyo『それじゃ、おやすみでーす』
SSS『あ、ちょっ……』
京太郎「これでよし……っと」
京太郎「さて、コンビニ行こ。腹減ったし」
菫「……なんだったんだ、あれは?」
菫「kyo……何か知ってるのか?」
菫「色々と質問されたが……」
菫「コイントスか……そういえばあの二人との出会いは私が百円玉を――」
菫「待て……kyo、本名の一部……須賀、京太郎」
菫「……まさか、まさかまさかっ!」
菫「ああああああっ」
遅いしあんま人もいなさそうだけど範囲安価です
一年編の登場人物の中から好きなのをどうぞ
ただし、セリフ欄の前に名前が表示されたキャラのみで
下1~3
また割れた……
コンマ判定します
宥:1-50
玄:51-75
小蒔:76-00
直下で
阿知賀のドラゴンロード再び
『一年、三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
2・二年、夏、奈良の王者
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
1で了解
もうクロチャー完璧エロ担当だよ……
眠いのでおやすみなさい
人造人間になるか早撃ちの使い手になるかお茶の間のアイドルになるか
変身能力を手に入れるか無頼の渡り鳥になるか復讐者になるか
WAやるにしてもなんも考えてません
LoMの方はちょこちょこ設定をメモに残してますけど
それじゃ、ちょっとだけやります
・一年、三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
玄「……なんだろう、これ」
宥「どうしたの?」
玄「ううん、なんでもない」
宥「……私にも話せないことなの?」
玄「そうじゃないけど……」
玄(うぅ……なんかモヤモヤするよぉ)
玄(お姉ちゃんにも心配させちゃってるし)
玄(私、どうしちゃったんだろう)
玄「私って、おもちなのかな?」
宥「え?」
玄「お姉ちゃんはどう思う?」
宥「うーん、よくわかんないかな」
玄「そうだよね……」
宥「他の人に聞いてみるのはどうかな? お父さんとか」
玄「でも、今は忙しそうだよ」
宥「じゃあ……あ、京太郎くんとか」
玄「京太郎くんはおもちって言ってくれたけど、やっぱりお姉ちゃんと比べると……だから」
宥「もしかして、京太郎くんとなにかあった?」
玄「それは……」
宥「……えいっ」
玄「わっ」
宥「こうするとあったかいよね」
玄「お姉ちゃん?」
宥「クロちゃんも京太郎くんとこうすれば、きっとあったかくなれるよ」
玄「そうかな?」
宥「大丈夫、お姉ちゃんにおまかせあれ、だよ?」
京太郎「あー食べた食べたぁ」
「食べてすぐ寝ると牛になるぞ」
京太郎「いやいや、おいしいからつい食べ過ぎちゃって」
「お前がそう言うなら相当だな」
「たしかに最近、妙に料理にうるさくなったのよね」
京太郎「とにかく食べ過ぎたからしばらく休んでるよ」
「しょうがないな……じゃあ俺たちは温泉に入ってくるからな」
「留守番よろしくねー」
京太郎「はいよー」
京太郎「うぁー、疲れたしお腹いっぱいだし……眠い」
京太郎「もう布団は敷かれてるんだよな」
京太郎「……少しだけ寝ようかな」コンコン
京太郎「なんだ、忘れ物か? 開いてるよー」
玄「た、たのもう!」ガラッ
京太郎「……」ピシャッ
玄『京太郎くん!? 閉めないでよー!』
京太郎「残念ながら、色々疲れてるんだ。明後日にしてくれ」
玄『明後日にはもういないよねっ』
京太郎「じゃあ一昨日で」
玄『無理だよっ』
京太郎「……はぁ、じゃあどうぞ」ガラッ
玄「えと、本当に疲れてるんなら出直すけど……」
京太郎「いいよ。どうせ暇なんだ」
玄「それじゃあ、おじゃまします」
灼「宥さん、いる?」コンコン
宥「灼ちゃん? どうかしたの?」
灼「おばあちゃんが届け物をって。そのついでにちょっと」
宥「そうなんだぁ」
灼「玄は?」
宥「京太郎くんのとこだよ」
灼「え、あの人来てたんだ」
宥「そうなんだよ……ふふ、すっごくあったかかったんだぁ」ホワホワ
灼「うわ……」
宥「灼ちゃんは会いに行かないの?」
灼「ん、顔見せる程度だったら」
京太郎「……」
玄「……」ソワソワ
京太郎「……それで、なんか用事あったんじゃないのか?」
玄「そ、そうなんだけど……」
玄(ど、どうしよう……)
玄(よくよく考えたら、いきなり抱きつくなんてどう考えても無理だよぉ!)
玄(せめて後ろ向いてくれたら……そうだっ)
玄「マッサージ、どうですかっ」
京太郎「マッサージ?」
玄「そうなのです。お疲れみたいでしたから」
京太郎「まぁ、そういうことなら頼むわ」
玄「じゃあ、そこにうつ伏せになって……」
玄「……」グリグリ
京太郎「おぅ、思ったより気持ちいいわ」
玄「……」グッ
京太郎「あ、そこそこ。やっぱこってんのかな」
玄(……なんであの時うつ伏せなんて言っちゃったんだろう)
玄(これじゃどう抱きついても不自然だよ……)
玄(このまま覆いかぶさるの? そしたら色んなとこが密着しちゃうし……)
玄(そもそも抱きつくってこと自体が……)ボンッ
玄「……」ヘタッ
京太郎「うおっ、どうした?」
玄「あうぅ……」プシュー
京太郎「おーい、玄さんやー」
京太郎(……ノーリアクション)
京太郎(いきなり座り込んでどうしたんだよ)
京太郎(ってか、腰のあたりに当たる柔らかい感触が超気になる)
京太郎(なんだってこの子はこんな無防備なんだ)
京太郎(色々刺激的すぎんだよな……)
京太郎(……やべ、なんかムラムラしてきた)
京太郎「な、なぁ、とりあえずマッサージはもういいから……ちょっとどけてくんない?」
玄「え……あ、はい」ヨロヨロ
京太郎「……ふぅ」
玄「あっ……」フラッ
京太郎「おいっ」ガシッ
玄「きゃっ」
京太郎「のわっ」
京太郎「……大丈夫か?」
玄「は、はい」
京太郎(……なにこれ?)
京太郎(なんで押し倒しちゃってるんだよ。おかしいでしょ)
京太郎(ちょうど下に布団あるし……)
京太郎(しかも、なんか色々肌けてるんだよな……胸元とか、太ももとか)
玄(どどどどどうしようっ、押し倒されちゃった!)
玄(ちょうど下にお布団敷いてあるし……そ、そういうことなのかな)
玄(あうぅ、服も崩れちゃってる……)
玄(でも、京太郎くんとなら……)
京太郎(え、なんで目閉じてんのこの子)
京太郎(なに、どう解釈すればいいんだよ)
京太郎(オーケーのサインなのか? そうなのか!?)
コンコン
京太郎「――っ」バッ
玄「あ……」
京太郎「……どうぞ」
灼「お邪魔します」ガラッ
京太郎「鷺森?」
灼「玄もここにいるって聞いたので……」
玄「あ、灼ちゃん」パパッ
灼「……なにかあった?」
玄「な、なにもないよっ?」
京太郎「そうそうっ」
灼「怪し……」ジー
京太郎「さ、折角だしみんなで遊ぼうか!」
玄「そ、そうだねっ」
灼「まぁ、二人で乳繰り合ってようが私には関係ないですけど」
玄「あわわわわわっ」ボンッ
灼「ふーん、やっぱりそういうことがあったんだ」
京太郎「あちゃー」
玄「た、ただいま……」
宥「あ、おかえり。どうだった?」
玄「えっと、抱きつくことはできなかったんだけど」
宥「だけど?」
玄「お、押し倒されちゃったのです」カァァ
宥「わぁ、あったかそう」
玄「それとね」
玄「私、もしかしたら――」
ってなわけで終了です
範囲安価取りたいけど人います?
大丈夫っぽいですね
じゃあ一年編で登場したキャラを一人どうぞ
選べるのは>>163の通り
下1~5
大丈夫っぽいですね
じゃあ一年編で登場したキャラを一人どうぞ
選べるのは>>163の通り
下1~5
なんか二重投稿になったんで219、221-225を採用
すこやんが二つなんでそれで
「一年、冬、アラフォー(予備軍)」が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、節分の前の日
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、冬、アラフォー(予備軍)
2・二年、夏、奈良の王者
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
1で了解
みんなの熱いアラフォー推し……
ともあれ、次で一年編で安価取るのは最後かも
それじゃ、おやすみなさい
小話一年編はあれだ
一年編の子たちに恋の種なり意識のきっかけなりを植え付けるだけ植え付けまくって次年度回しにしてキャラも俺らも焦らす所業なんだろう
>>130
ロックのかからないビジネスホテル?
あるいはノックのかわりに一瞬で鍵あけする執事スキル?
>>247
まぁ、ビジネスホテルにはあんま泊まったことがないんで勘弁してください
風呂入ったらちょっとだけやります
風呂上りほかほかです
それじゃ、投下します
・一年、冬、アラフォー(予備軍)
健夜「……もう私たちも四捨五入で30かぁ」
「私は違う!」プンスコッ
「えー、どうしたの? もしかして結婚願望出てきちゃった?」
健夜「そんなんじゃないけど……この前、なんでかアラフォー呼ばわりされたんだよね」
「えぇっ!?」
「万死に値する!」プンスコッ
健夜「私ってそんな老けて見えるのかなーって」
「うーん、肌はスベスベだね」
「童顔!」プンスコッ
「もうそんな失礼なこと言う輩は制裁だね☆」
「賛成!」プンスコッ
健夜「ちょ、ちょっと待ってよ。彼はそんな悪い子じゃ……」
「……彼?」
「男の影!」プンスコッ
健夜「いや、全然そんなんじゃないんだけど……」
「さーて、これは話を聞かないといけないかなー」
「尋問!」プンスコッ
健夜「えぇー」
「いいから話しちゃいなよー」
「きょ、興味津々」
健夜「仕方ないなぁ」
健夜「っていうことが夏にあったわけです」
「ふーん、金髪イケメン高身長の須賀京太郎くんかぁ」
「優良物件!」プンスコッ
「でもでも、聞いた話ではすっごいプレイボーイなんだよね?」
健夜「そんなことは……そんなことは……」
「そんなことは?」
健夜「……ノーコメントで」
「怪しいっ」
「さてはぁ、まだ話してないことあるでしょ」
健夜「いやいやいや、もう叩いても出るものなんて……」
「本当に?」
「じー」
健夜「うっ」
「実はね、さっき飲んだドリンク、ちょーっとだけアルコール入ってるんだよね☆」
健夜「えっ……そういえば頭がぽわぽわしてきたような」
「ふふふ、たっぷり聞かせてもらうからね」
「せ、赤裸々っ」
健夜「いやぁ……」
京太郎「あれ、小鍛冶プロ?」
健夜「京太郎くん? どしたの、こんなところで」
京太郎「こんなところって……俺、長野県民なんで」
健夜「あぁ、そういえば」
京太郎「ところで、小鍛冶プロは長野に用事ですか?」
健夜「ちょっとお仕事でね。夜には帰るんだけど」
京太郎「今はもう暇なんですか?」
健夜「そうだね。もう用事も終わっちゃったし」
京太郎「今は四時ぐらいか……よし」
京太郎「せっかくだし、ちょっと一緒に歩きません?」
京太郎「あー、店の中はあったけーな」
健夜「そ、そうだね」
京太郎「小鍛冶プロは何頼みます?」
健夜「えっと……」
健夜(なにこれなにこれなにこれ!)
健夜(お、男の人と喫茶店って……デートってやつだよね!?)
健夜(どうしよどうしよどうしよ!)
健夜「正直言って初めてなんですけどっ!」
京太郎「もしもーし」
健夜「……はっ」
京太郎「決まりました?」
健夜「こう見えても私のほうが年上なんだからね!?」
京太郎「はい?」
健夜「あれ?」
京太郎「あの、注文決まりました?」
健夜「あ……ちゅ、注文ねっ」
健夜(相手のペースに呑まれちゃダメよ)
健夜(ここはビシッと大人の女ってことを示さないと……!)
健夜「コーヒー……ブラックで!」
健夜「……」
京太郎「飲まないんですか?」
健夜「もちろん飲むよ?」
健夜(うぅ……そういえばブラック飲めないんだった)
健夜「……」プルプル
京太郎「……」フゥ
京太郎(ブラック苦手なら頼まなきゃいいのに)
京太郎(見栄張ってるのバレバレなんだよな……)
京太郎「ふわぁ……」
健夜「眠いの?」
京太郎「ちょっと寝不足気味で……そうだ。そのコーヒー、少しもらってもいいですかね?」
健夜「こ、これを?」
京太郎「眠気覚ましになるかなって」
健夜「あーうん、それだったら仕方ないよね。どうぞ」
京太郎「そんじゃ……」グイッ
健夜「一気飲み!?」
京太郎「――っ、眠気覚めたー」
健夜「だ、大丈夫?」
京太郎「コーヒー一杯程度でどうにかなるわけないでしょ」
健夜「それは、そうだけど……」
京太郎「それより、コーヒー全部飲んじゃったんで、こっちどうぞ」
健夜「えっ、これ京太郎くんのぶんだよ!?」
京太郎「まだ口つけてないから心配無用ですよ。それともミルクティーは嫌いでした?」
健夜「ううんっ、それじゃあいただきます」
京太郎「もう真っ暗ですね」
健夜「冬はすぐ暗くなるからね」
京太郎「電車の時間、大丈夫ですか?」
健夜「うーん、もうそろそろ駅に向かったほうがいい時間かな?」
京太郎「じゃあここらで解散ですかね」
健夜「うん」
京太郎「……なら、最後にこれどうぞ」
健夜「これは……帽子?」
京太郎「長野じゃよく雪が降りますからね……ってもう帰っちゃうのか」
健夜「ううん……よいしょっと」
健夜「どうかな?」
京太郎「うんうん、俺の見立てはやっぱりバッチリだな」
健夜「ここは普通似合ってるとか言うものだと思うんだけど」
京太郎「それは経験則?」
健夜「……」ジトッ
京太郎「冗談ですって冗談」
健夜「はぁ……さっきだって私がブラック飲めないことに気づいてたんでしょ?」
京太郎「さぁ、どうですかね」
健夜「もう、あまりお姉さんをからかわないの」
京太郎「いやいや、滅相もない」
健夜「素直にはいと言えないかなっ」
京太郎「はいはい」
健夜「はいは一回!」
京太郎「はーい」
健夜「伸ばさないの!」
京太郎「あんたは俺のおふくろかっ」
健夜「ふにゃあ……」
「あらら、寝ちゃった」
「これ、ノンアルコール!」
「そうなんだよねぇ」
「場酔い!」
「でも、須賀京太郎くんかぁ……」
「ちょっと、興味沸いちゃったかな?」
ってなわけで終了です
今から範囲安価取りたいんですけど、人いますかね?
こんだけいれば大丈夫ですね
じゃあ一年編で登場したキャラを一人どうぞ
選べるのは>>163の通り
下1~5
トリプル来たっ
怜ちゃんの出番ですね
『一年、秋、恋敵?』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・一年、秋、恋敵?
2・二年、夏、奈良の王者
3・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
1で了解
怜で一年編の安価は締めくくりですね
キャップ 1
小蒔 1
豊音 1
竜華 2
玄 2
菫 1
健夜 1
怜 1
なにとは言いませんが、美穂子が一番上ですね
そろそろなんかifを書きたい衝動が……
では、おやすみなさい
久は本編でメインだから……
何とは言わないけど、美穂子と並んでトップだし
ちょっと遅いけどちょっとやります
・一年、秋、恋敵?
竜華「……」ピッピッ
竜華「送信……っと」ピッ
竜華「……」ソワソワ
怜「……あれ、どう思う?」
セーラ「竜華がどうかしたんか?」
怜「怪しい、めっちゃ怪しい」
セーラ「だから、なんの話やねんて」
怜「見てわからんの?」
セーラ「うーむ、まるで恋する乙女……みたいな?」
怜「えっ」
セーラ「ちょい待てや。その顔なんやその顔」
怜「まさかセーラが一発で当てるとは思わんかった」
セーラ「え、当たってたんか? ほとんど当てずっぽうなんやけど」
怜「ちょっ、うちの驚き返さんかい」
竜華「あっ」ピロリン
竜華「……ふふっ」
怜「……」
セーラ「あー……」
怜「むぅ」プクー
セーラ「いやまぁ、その……ほっぺた突っついてもいい?」
怜「ダメ」
竜華「――♪」
怜「……竜華、楽しそうやん」
竜華「そう? いつもと変わらへんと思うけど」
怜「いーや、メスのオーラがプンプンや」
竜華「オーラてな……」
怜「まぁ、別にええんやけどっ」
竜華「えっと、怒ってる?」
怜「怒ってないけど……」
竜華「ふむ……あ、そや」
竜華「どうぞ」ポンポン
怜「うちがそんな見え透いた手に……」
怜「見え透いた手に……」
怜「手に……」
怜「あー、これやこれ」
竜華「今日は一回もやっとらんかったしな」
怜「やっぱ竜華の膝枕は世界一ィやな」
竜華「大げさやなぁ」
怜「あ、今度の休み空いてる?」
竜華「今度の休み……」
怜「そーそー、セーラと三人で遊びに――」
竜華「ごめんっ、用事ある」
怜「――え」
竜華「ほんとごめんな?」
怜「あれか、男か!」
セーラ「うおっ、どした?」
怜「竜華が、竜華がぁ」
セーラ「なんや、またそれかいな」
怜「寝取られたぁ」
セーラ「なんでやねん」
怜「だって男しか考えられへんわ」
セーラ「仮にせやったとしても、俺らが口出す問題でもないような気ぃするわ」
怜「むぅ、セーラ冷たい」
セーラ「まぁ、しゃあないやろ。それで関係が終わるわけでもないし」
怜「はぁ……」
怜「もうこうなったら直接聞くしかないっ」
怜「竜華ー……って荷物だけ?」
怜「トイレかな?」
怜「ふぅ、少し待機やな」
プルルル
怜「あれ、携帯置きっぱ?」
怜「……ちらっとだけ、ちらっとだけだから」オソルオソル
『須賀くん』
怜「……やっぱあいつなんやな」
怜「電話来とるけど、どうしよ」
怜「……えいっ」ピッ
京太郎『もしもーし、部活中だった?』
怜「えと……今から帰るとこ」
京太郎『あれ、いつもより声が高いような……』
怜「そ、そうかな?」
京太郎『一瞬だけ園城寺っぽく聞こえたけど、まぁ気のせいだろ』
怜「せや、うちが病弱系美少女なわけ――あっ」
京太郎『……』
怜「……」
怜「今のはオフレコってことで」
京太郎『できるわけねぇだろうがっ』
怜「くぅ、いつもの病弱アピールが裏目に出るとは……!」
京太郎『お前な……人の携帯でなにやってんだよ』
怜「えー、知りたいん? えっち」
京太郎『言うのをはばかるほどのことを人の携帯でしてるってのかよ』
怜「そこはほら、女の子のヒミツや」
京太郎『はいはい、とりあえず清水谷にかわってくれ』
怜「んー、伝言なら受け付けるで?」
京太郎『一応プライベートなことなんだけど』
怜「知っとるよ。今度の休み、竜華と遊ぶんやろ? 二人で」
京太郎『なんだ、聞いてたのか。まぁ、昼からの約束だったけど、午前中からでもいいかなって思ってさ』
怜「ふむ……つまり約束の時間より早く来れると」
京太郎『そうなるな。じゃあ伝えといてくれ』
怜「……ちょい待った」
怜「ならその時間、うちに付き合ってくれへん?」
京太郎「着いたー。この前来たばっかだけど大阪だぜ」
京太郎「しっかし、バスでの長旅は結構きついな」
京太郎「さて、園城寺は?」
怜「やっほー」
京太郎「おう、待ったか?」
怜「待った、めっちゃ待った」
京太郎「あれ、おかしいな。こういう時って今来たとこ、とか言うものじゃ……」
怜「漫画と現実を混同するのはやめましょう。トキちゃんとの約束やで?」
京太郎「じゃあ、曲がり角で転校生と衝突して後で同じクラスだと分かってあー! ってのも……?」
怜「……」フルフル
京太郎「そんな……まさか」
怜「……現実では、起こらへんのや」ポン
京太郎「ちっくしょう! 俺はこれから何を目標に生きていけばいいんだよ!」
怜「強く、生きるんや」
京太郎「園城寺……」
怜「須賀くん……」
京太郎「よし、行くべ」
怜「せやな。時間ももったいないし」
京太郎「いやー、やっぱなんだかんだでお前と話すのは楽しいわ」
怜「ツッコミおらんのがちょい寂しいけどなぁ」
京太郎「そんで、結局なんの用なんだよ。まさかただ遊ぶってだけじゃないんだろ?」
怜「うん、話早くて大助かりや」
京太郎「なんだ、麻雀だったら相変わらず弱っちいぞ?」
怜「うちもそこは大して変わらんわ」
京太郎「そうか、お互い大変だな」
怜「まったくやな……で、本題やけど」
怜「須賀くん、竜華と付き合うとるん?」
京太郎「清水谷と? 違うよ?」
怜「そっか、少し安心した」ホッ
京太郎「安心って……」
京太郎(おいおい、なんだよこれ)
京太郎(いきなり会いたいって言われて来てみれば、清水谷と付き合ってるかだって?)
京太郎(しかも、答えを聞いて安心しただって?)
京太郎(いや待て、こういうパターンは大抵肩透かし)
京太郎(でも、もしかしたらという場合も……!)
京太郎「そ、それってどういう事なんだよ」
怜「つまり、単刀直入に言うとな……」
怜「うちら、恋敵やねん」
京太郎「……ぉう、さすがに予想外だぜ」
怜「同じく竜華のふとももを狙う者同士、正々堂々と勝負やで?」
京太郎「ちょっと待て、頼むから同じレベルに置くのはやめろ」
怜「ま、まさか胸まで狙って……!」
京太郎「へいお嬢さん! お願いだから送ってないメッセージを受信するのは勘弁なっ」
京太郎「はぁ……」
怜「ため息をつくと幸せ逃げるで?」
京太郎「あのな? わざわざ長時間バスに揺られてきた俺の気持ちも考えてくれ」
怜「そこはほら、美少女のお願いってことで」
京太郎「うるせっ」ムニィ
怜「ふみゅっ」
京太郎「あー、柔らけー」ムニムニ
怜「ひゃめて~」
京太郎「はいはい」パッ
怜「ふぅ……もう、女の子のほっぺを無許可で触るとか、ありえへんわ」
京太郎「そんなぷにぷにの頬っぺたしてる方が悪い」
怜「ちょっ、おまわりさ――むがっ」
京太郎「シャレにならんからストップで」
怜「むー、むー!」
京太郎「まったく……病弱キャラはどこいったんだか」
怜「あぁもう、貞操の危機だったー」
京太郎「人聞きの悪さ半端ねぇな」
怜「でも人によってはセクハラやで?」
京太郎「うっ」
怜「まぁ、うちは寛大やから」
京太郎「さっすが! 病弱系美少女は心が広い」
怜「ふふん」
京太郎「とまぁ、冗談はさて置き……体は大丈夫か?」
怜「ん、最近はいい感じやな」
京太郎「ならいいけどさ。あんま無理すんなよ」
怜「そこらへんは竜華にいっつも言われとるわ」
京太郎「はは、それもそうか」
怜「せやで――」フラッ
京太郎「言ったそばから!?」
怜「あうっ」
京太郎「ふぅ、キャッチ成功」
京太郎「もっかい聞くけど、大丈夫か?」
怜「……ちょい疲れちゃったみたいやな」
京太郎「病院は?」
怜「ちょっと休めば大丈夫やで」
京太郎「そうか……ならどっか座れるとこに移動しようぜ」
怜「せやな……っとと」フラフラ
京太郎「……あんま大丈夫そうには見えないな」
怜「ごめん、ちょい肩貸して」
京太郎「しゃあないな……ほれ」
怜「え?」
京太郎「おんぶだよおんぶ。早いとこ乗っとけ」
怜「あ、うん」
怜(相変わらずやな、うちの体)
怜(もう、ホント勘弁してほしいわ)
怜(情けない通り越して呆れられとるやろな)
怜(……背中、広くて暖かい)
怜(それに、なんかいい匂い……)
京太郎「生きてるかー?」
怜「生きとるよー」
京太郎「じゃあそろそろ降ろすぞ」
怜「え、もう?」
京太郎「公園のベンチで休もうぜ。疲れたんだろ?」
怜「あ……せやな」
京太郎「少しは良くなったか?」
怜「座ってるし、大丈夫やで」
京太郎「まぁ、しばらくは様子見だな」
怜「……ごめん、うちのわがままで」
京太郎「気にすんな。俺にも得がないわけじゃないし」
怜「得?」
京太郎「可愛い女の子とデートしてるんだぜ?」
怜「か、可愛いって」
京太郎「いつも自分で言ってるだろ」
怜「せやけど」
京太郎「だから気にすんなって。それに、女の子は多少甘え上手な方が好かれるぞ?」
怜「甘え上手……」
京太郎「俺は普段大阪にいないレアキャラだからな。甘えられるうちに甘えとけ」
怜「わかった。じゃあ……」
京太郎「……まさか俺がする羽目になるとは」
怜「甘えていいって言ったやん」
京太郎「そうだけどさ、肩にもたれるとかそっち系をだな」
怜「苦情は受け付けないでー」
京太郎「まぁいいけどさ……それで、どんな感じ?」
怜「んー、まずは硬い」
京太郎「そりゃ、清水谷のに比べたらな」
怜「でも、悪くないで」
京太郎「そうか?」
怜「よし、現地妻に認定する!」
京太郎「俺は浮気相手か!」
怜「でも、須賀くんってプレイボーイやな」
京太郎「はぁ?」
怜「あちこちで女の子引っ掛けてそう」
京太郎「悪いけど、ナンパ目的で声かけたのは一回だけだからな」
怜「一回はあるんかいっ」
京太郎「そりゃあ、好みどストライクの子がいればなぁ」
怜「で、その子とは?」
京太郎「……微妙に避けられてる」
怜「ぷっ」
京太郎「そんなわけだからプレイボーイってのは違うだろ」
怜「えー? 一日に二人の女の子とデートするのに?」
京太郎「いやいやいや、デートっつっても友達とだし」
怜「須賀くんがそう思うんならそうなんやろな。須賀くんの中ではな」
京太郎「……とりあえずその目はやめてくれ」
怜「おはよー」
竜華「あ、おはよう」
怜「で、この前のデートどうだったん?」ニヤニヤ
竜華「で、デートって……須賀くんとはまだそんなんじゃ」
怜「ほほう、まだときましたか」
竜華「あ、ちがっ」カァァ
怜「あはは、竜華わっかりやすいわ」
竜華「もうっ」
セーラ「なんやなんや、二人共珍しく朝から元気やな」
怜「ま、恋敵やし」
セーラ「誰と誰が?」
怜「それは……内緒ってことで」
ってなわけで終了です
まぁ、これで一年編で安価とってエピソード追加ってのは最後だと思います
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、奈良の王者
2・三年、初夏、家庭訪問@原村家
>>+2
2で了解
なにとは言いませんが、安価抜いた初期状態はこんな感じです
久、照
>美穂子
>衣、小蒔、豊音、和
>玄、宥、一、怜、健夜、はやり、まこ、優希
>透華、灼、霞、初美、巴、春、セーラ、竜華、菫、智葉、靖子、純、智紀
>華菜、(咲)
二年編もエピローグを迎えたら同じことをやると思います
ではおやすみなさい
・一年、三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)――if
玄「……」グリグリ
京太郎「おぅ、思ったより気持ちいいわ」
玄「……」グッ
京太郎「あ、そこそこ。やっぱこってんのかな」
玄(……なんであの時うつ伏せなんて言っちゃったんだろう)
玄(これじゃどう抱きついても不自然だよ……)
玄(このまま覆いかぶさるの? そしたら色んなとこが密着しちゃうし……)
玄(そもそも抱きつくってこと自体が……)ボンッ
玄「……」ヘタッ
京太郎「うおっ、どうした?」
玄「あうぅ……」プシュー
京太郎「おーい、玄さんやー」
京太郎(……ノーリアクション)
京太郎(いきなり座り込んでどうしたんだよ)
京太郎(ってか、腰のあたりに当たる柔らかい感触が超気になる)
京太郎(なんだってこの子はこんな無防備なんだ)
京太郎(色々刺激的すぎんだよな……)
京太郎(……やべ、なんかムラムラしてきた)
京太郎「な、なぁ、とりあえずマッサージはもういいから……ちょっとどけてくんない?」
玄「え……あ、はい」ヨロヨロ
京太郎「……ふぅ」
玄「あっ……」フラッ
京太郎「おいっ」ガシッ
玄「きゃっ」
京太郎「のわっ」
京太郎「……大丈夫か?」
玄「は、はい」
京太郎(……なにこれ?)
京太郎(なんで押し倒しちゃってるんだよ。おかしいでしょ)
京太郎(ちょうど下に布団あるし……)
京太郎(しかも、なんか色々肌けてるんだよな……胸元とか、太ももとか)
玄(どどどどどうしようっ、押し倒されちゃった!)
玄(ちょうど下にお布団敷いてあるし……そ、そういうことなのかな)
玄(あうぅ、服も崩れちゃってる……)
玄(でも、京太郎くんとなら……)
京太郎(え、なんで目閉じてんのこの子)
京太郎(なに、どう解釈すればいいんだよ)
京太郎(オーケーのサインなのか? そうなのか!?)
京太郎「い、いいのか?」
玄「……」
京太郎「正直、もう我慢の限界なんだよ」
玄「好きに、していいですから……」
京太郎「そうか……なら――」
玄「――んっ」
京太郎「抵抗してもいいけど、多分止まれない」
玄「こ、心の準備はできてましゅからっ」
京太郎(……嚙んだな)
玄(か、噛んじゃった……)カァァ
玄「あ、はぁ……」
京太郎「ふぅ……大丈夫か?」
玄「は、はい」
京太郎「ちょっと無理しすぎたかな……にしても」
玄「お布団、ぐちゃぐちゃにしちゃいました」
京太郎「親父達にバレたらめんどいな……この赤いシミとか邪推要素しかない」
玄「あぅ……後で新しいの持ってきます」
京太郎「とりあえずこの布団を片付けるか。どこ持ってきゃいい?」
玄「あ、それだったら私が運びますから」
京太郎「いいって。俺も一緒になって汚したし、ここは彼氏面させてくれ」
玄「か、彼氏!?」
京太郎「まぁ、あんなことしちゃったし責任は取るよ」
玄「せ、責任!?」
京太郎「よし、じゃあ行くか。あんまもたもたしてると戻ってきちゃうし」
玄「あうぅ……」プシュー
京太郎「おし、これで証拠隠滅」
玄「新しいお布団頼んでおきました」
京太郎「サンキュー」
玄「あの……この後予定あります?」
京太郎「んー、風呂入りに行こうかとは思ってるけど」
玄「それだったら……ま、また一緒に」
京太郎「一緒にって、二人で部屋風呂パターン?」
玄「は、はい」カァァ
京太郎「……」
京太郎(さっきそれですごいことになった気がするんだけど)
京太郎(まぁ、今はすっきりしてるし大丈夫か)
京太郎「わかった。風呂でいちゃつこうぜ」
玄「えへへ……おまかせあれ、ですね」
玄「それじゃ、お背中を――きゃっ」ツルッ
京太郎「のわっ」
玄「いたたた……」
京太郎「……あのよ」
玄「なにか硬いものが……ってこれ京太郎くんの――」カァァ
京太郎「わざとかわざとなのか!? 誘ってるって受け取るぞコラ!?」ガバッ
玄「きゃっ♪」
つづ……かない
まあ、中学生で済ませてるカップルも世の中いるし
高校生と中学生たって一つしか違わないし
クロチャーも高校直前だし
間違いが起こってもいいんじゃね?
まあ、中学生で済ませてるカップルも世の中いるし
高校生と中学生たって一つしか違わないし
クロチャーも高校直前だし
間違いが起こってもいいんじゃね?
スマソ
トリップ入れ忘れちゃった
ifの続きは今のところ書く予定なしです
エロい文章を書く技量もないのでキンクリ部分の補完もできません
それじゃ、風呂あがったらやります
風呂上りほかほか、そして寝落ち注意報
それじゃやります
・三年、初夏、家庭訪問@原村家
「学校ではちゃんとやっているのか?」
和「成績は落ちてないはずです」
「それならいいが……麻雀はまだ続けてるのだったな」
和「はい」
「前にも言ったと思うが、遊びは程ほどにするように」
和「……はい」
「麻雀は運に左右される不毛なゲーム……東京の進学校を蹴ってまですることではないと思うがな」
和「友達が、できたんです」
「その友達が将来何の役に立つ」
和「そういう問題じゃ……!」
「遊びを許すのは夏までだ」
和「お父様!」
「和、いいな?」
和「……はい」ギリッ
和「……」ボー
優希「咲ちゃん、のどちゃんが箸持ったままフリーズしてるじぇ」
咲「どうしたのかな? なんかボーッとしてるけど」
優希「ふむふむ……つまりはのどっぱいが揉み放題ってことだな?」
咲「違うと思うよ?」
優希「そういうのは無防備なお弁当を頂いてから考えるじぇ」
咲「だ、ダメだよっ」アセアセ
優希「でもあのタコさんウィンナーは非常に魅力的だじょ?」
咲「原村さーん、もしもーし!」ブンブン
和「あれ……どうかしましたか?」
優希「それはこっちのセリフだじぇ」
咲「ボーッとしてるみたいだから」
和「そうですか?」
優希「そうだじぇ」
咲「そうだよ」
和「……そうですか」
咲「あの、悩み事なら聞くけど……」オズオズ
優希「そうだじぇ、私たち友達だからなっ」グイッ
咲「わっ」
和「ゆーき、宮永さん……」
優希「さあさあ、洗いざらい喋るんだじぇ」
和「それは……」
『その友達が将来何の役に立つ』
和「……やっぱり、なんでもありません」
優希「なんでもないって顔じゃないじぇ」
咲「原村さん……」
和「ごめんなさい。もう、教室に戻ります」
優希「のどちゃん……」
咲「うん……心配だね」
優希「お弁当残すんだったらもらっとけばよかったじぇ、タコさんウィンナー」
咲「そこっ!?」
優希「ということなんだじぇ」
京太郎「またなんか悩んでるってのか?」
優希「うむ、悩み多き年頃なんだな」
京太郎「お前はまた無縁そうだな、そういうのとは」
優希「私だって毎日どのタコスを食べるかで悩んでるんだじぇ」
京太郎「うん、実に平和だ」プニプニ
優希「なぜほっぺたをつつくのか?」
京太郎「柔らかそうだったから、ついな」
優希「また私の魅力に惑わされた男が一人……罪作りな女だじぇ」
京太郎「まぁ、たしかにお前は黙ってりゃ可愛い部類だな」
優希「んひゅっ」
京太郎「ん、どした?」
優希「さ、さすが不意打ちに定評があるだけのことはあるじぇ」
京太郎「はいはい、じゃあそろそろ部活行くぞ」
京太郎「悩み事か……全中王者も大変だな」
京太郎「しかし、今回は打ってる分には影響なさそうなんだよな」
京太郎「ってことは前とは別のパターンか?」
京太郎「……人間関係とか」
京太郎「友人関係、もしくは男女関係とか」
久「あとは親子関係とか」
京太郎「うおっ、なんだいたのか」
久「あんたが入ったことに気づかなかったの」
京太郎「まあ、たしかに考え込んでたけどさ」
久「また原村さん?」
京太郎「部活前に片岡に相談されてな」
久「お悩み相談室かしらね?」
京太郎「勘弁してくれ……でも、ほっとくわけにはいかないか」
久「そうそう、あんたはそうやって色んなことに首突っ込んで女の子の知り合い増やしてくのよね」ハァ
京太郎「仲良くなるのは悪いことじゃないだろ」
久「程度の問題よ」
京太郎「なんだ、嫉妬?」
久「気に入らないのはたしかよね」
京太郎「うんうん、モテる男はつらい」
久「叩くよ?」
京太郎「ぼ、暴力反対」
久「はぁ……この後Roof-Top寄るんだけど、あんたも来る?」
京太郎「いや、ちょっと家庭訪問行ってくるわ」
優希「目標補足! 咲ちゃん、行くじぇ」
咲「い、いいのかな、こんなことして」
優希「のどちゃんが口を割らない以上他に方法はないっ」
咲「えぇ」
優希「お、目標の家から誰か出てきたじぇ」
咲「あれってお父さん、なのかな」
優希「あの厳つい顔に渋い声……きっと強キャラだじぇ」
咲「強キャラって……」
京太郎「お、いたいた」
咲「先輩!?」ビクッ
京太郎「お前らも家庭訪問か?」
優希「うんにゃ、ストーキング中だじぇ」
咲「普通にストーキングって言っちゃった!」
京太郎「まぁ、するよな。心配だしな」ウンウン
優希「先輩はわかってくれると思ってたじぇ」
咲「えぇ……」
和『――っ!』
『――』
京太郎「言い合いしてるな……」
優希「のどちゃんがヒートアップしてるじぇ」
咲「なんて言ってるのかはよく聞こえないけど」
和「――もういいですっ」
「和、待ちなさい!」
優希「……走っていっちゃったじぇ」
咲「原村さん、泣いてた」
京太郎「やっぱり家族間のトラブルか……」
咲「家族……」
優希「追うじぇっ」ダッ
咲「私は……」
京太郎「お前も行ってやれ。友達なんだろ?」
咲「……先輩は?」
京太郎「俺はこっち。向こうからしたら全然ガキだけど、一応年長者だからな」
咲「お願いします……家族がわかりあえないなんて悲しいですから」ペコッ
京太郎「咲……おう、任しとけ」
和「どうして、なんでわかってくれないんですか……」
和「私は、もっと麻雀がしたい……みんなと一緒にいたいだけなのに」
和「また友達と離れ離れになるなんて……!」
優希「のどちゃん……」
和「ゆーき……どうして」
優希「そんなこと、私が許さないんだじぇ」
和「……聞いてたんですね」
優希「戻るじぇ。そんでもってあのわからず屋をひっぱたいてやる!」
和「やめてください!」
優希「どうして!」
和「いいんです、私がもっともっと頑張ればきっとお父様だって……」
優希「のどちゃん!」
咲「二人共、多分もう大丈夫」
優希「咲ちゃん?」
和「それは一体……」
咲「だって、あの人がいるから」
「和……一体どうしてしまったんだ」
京太郎「失礼、ちょっといいですか?」
「君は……どちらさまかな?」
京太郎「清澄高校麻雀部の副部長、三年生の須賀京太郎です」
「なるほど、和の先輩というわけか。君のような男が近くにいるのか……」ジロッ
京太郎「あー……これ、自毛です。父親の方の遺伝で」
「そうか……不躾な目で見てしまってすまない。和の父の原村恵だ」
京太郎「いえ、そう言って信じてもらえるだけでありがたいですよ」
恵「それで、私に一体何の用だ?」
京太郎「わかっているでしょ、和さんのことですよ」
恵「……君には関係のないことだ」
京太郎「部員のケアも俺の役目ですから」
恵「それなら尚更だ。和は東京の進学校へと転校させる」
京太郎「……なるほど、そういうことか」ボソッ
恵「だから君には――」
京太郎「ふざっけんじゃねえ、この野郎っ!!」
恵「――っ」
京太郎「――って、言いそうなところですよね」
恵「……君は私をからかっているのか?」
京太郎「いやいや、俺は原村さんの言いたいことはよくわかります」
恵「ほう?」
京太郎「要するに、和さんの将来を心配してるんですよね」
恵「……」
京太郎「たしかに、麻雀を続けていく将来に不安を覚えてもしょうがない。親なら当然だ」
恵「わかっているのなら口を出さないでもらいたいな」
京太郎「でも、俺は和さんの気持ちもわかる」
恵「結局、君は何が言いたい」
京太郎「どっちも自分の主張を通そうとするだけじゃ、話は進まない」
京太郎「だから、妥協案を用意しようかなって」
恵「妥協案だと?」
京太郎「うちの部が全国優勝したら、和さんの転校の話は白紙にしてください」
恵「……なるほど、たしかにいい落としどころだ」
京太郎「全国優勝してしまえるほど強ければ、続けることに異論はない。そうですよね?」
恵「だが、これは私たち家族の問題だ。私の考えだけで君の提案をのむわけにはいかないな」
京太郎「それだったら多分大丈夫ですよ……ほら」
和「……」
恵「和……」
京太郎「それじゃ、俺は帰ります」
和「先輩……」
京太郎「どこから聞いてたかはわからないけど、俺はここまでだ」
和「ありがとう、ございます」
京太郎「気にすんな。いつも通り好き勝手やってただけだから」ポン
京太郎「じゃ、頑張れよ」
恵「……今回は私も急ぎすぎた」
和「私も、自分のことばかりで……」
恵「夏までだ。それまでに私が納得する結果を出せ」
和「はい」
恵「……頑張りなさい」
和「……はいっ」
恵「ところで、須賀京太郎くんといったか」
和「先輩が、なにか?」
恵「いい先輩を持ったな」
和「……私も惚れ直しました」ボソッ
恵「ん? 今なんと……」
和「な、なんでもありませんっ」タタッ
恵「の、和っ、待ちなさい!」
『三年、初夏、最後の県予選』
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、奈良の王者
2・三年、初夏、最後の県予選
>>+2
2で了解
ちなみに京太郎には長野のメイン四校の中にあと一人、高校より前の知り合いがいます
それではおやすみなさい
はやりんが京太郎に惚れてたり一ちゃんと双子の兄妹だったり久が年上の幼馴染だったり
塞が小学校時代のクラスメートだったり和は部下だったり夫婦だったり勇者と魔王だったり幼馴染だったり
和父に崇められたりすばらに仕えられてたりのよりんの英雄だったり結婚したり
咲とはやっぱり幼馴染だったり優希が部下だったり霞さんが部下だったり上司だったり
姫様と恋人同士だったり許嫁だったり憧がメイドだったりハギヨシと親友だったり
キャップの主だったり透華に惚れていたり淡の弟だったり踏まれてたりまこの生徒だったり
豊音とシロと中二病的な三角関係だったり衣が妹だったり穏乃に惚れてたり
軽く調べるだけでこんな時間です
ちょっと遅いけど少しだけやります
・三年、初夏、最後の県予選
京太郎「よし、みんな準備オーケーだな?」
まこ「忘れもんはないかー」
優希「タコスは完備してるじぇ」
和「問題ありません」
咲「お財布は……あった」ホッ
京太郎「概ねバッチシだな……咲はまこっちゃんと持ち物の確認すること」
咲「だ、大丈夫だもん」
まこ「はいはい、こっちじゃこっち」
咲「だからっ」ズルズル
京太郎「あっちは任せるとして、俺はそろそろ久ちゃん呼んでくるよ」
和「……咲って呼んでましたね」
優希「幼馴染だって聞いたじぇ」
和「幼馴染……」
優希「ちなみに部長も幼馴染だとか」
和「……ちょっと、羨ましいですね」
優希「大丈夫、のどちゃんにはあの二人にないものがある!」
和「……」サッ
優希「なぜ胸を隠すのか」
和「このあとの展開が見えたので」
優希「さー、タコスを食べてリフレッシュだじぇい」
和「誤魔化せてないですからね、全然」
久「……」
京太郎「日向ぼっこか?」
久「一緒にどう?」
京太郎「それもいいけど、そろそろ出発だろ」
久「残念ね」
京太郎「ようやっとだな」
久「泣いても笑ってもこれで最後なのよね……」
京太郎「団体戦は最初で最後だな」
久「そうね……でも、不思議と不安はないの」
京太郎「去年とは大違いだな……荒川と打ったあとはやばかったのにな」
久「あーあー、聞きたくなーい」ブンブン
京太郎「はは、心強いチームメイトがいるから今年は大丈夫ってか?」
久「そうね……」
久「……ねぇ、あの時にもし――」
京太郎「ストップ。そんなの今更だろ」
久「なによ、人のこと振っておいて」
京太郎「明らか正気じゃなかったしな」
久「じゃあ今だったら?」
京太郎「どうだろうな……てか、する気もないだろ」
久「さぁ、どうでしょうね」
京太郎「じゃあ行くぞ、みんな待ってる」
久「ねぇ、手」
京太郎「ん、外に出るまでな」スッ
久「はーい」ギュッ
優希「着いたじぇー!」
京太郎「はしゃいでんなー」
和「さすがに人が多いですね」
まこ「迷子にならんようになー」
優希「もちろんだじぇ」
和「そんな子供じゃありません」
久「それで、宮永さんは?」
まこ「……おらんようじゃの」
優希「きっと隠れ身の術だじぇ」
和「そんなわけないでしょう」
京太郎「あちゃー、こりゃトイレ行って迷子パターンだな」
久「任せていい?」
京太郎「まぁ、慣れてるからな」
久「慣れてる、ね」
京太郎「じゃ、サクッと見つけてくるよ」
優希「先輩も忙しい人だじぇ」
まこ「そう思うんじゃったらあまりタコスをせびらんように」
優希「これでも我慢してるじぇ」
まこ「あれでかっ」
和「本当に優希は……それにしても、騒がしくなってきましたね」
久「優勝候補が来たからね……ほら」
一「うわぁ……カメラ一杯」
純「普段あんな格好してるのに、随分及び腰だな」
透華「そうですわ! 目立ってなんぼですわっ!!」
一「えぇ……無茶言わないでよ」
透華「ほら、カメラに向かってピース!」
智紀「バッチリ録画してる」
一「なんで智紀がカメラ構えてるのさ……」
久「去年、強豪の風越を破って全国に進んだ龍門渕高校よ」
優希「ほへぇ、でも咲ちゃんクラスはいなさそうだじぇ」
久「……それだったら去年も風越が全国進出してたわよ」ボソッ
まこ「お、その風越も来たようじゃな」
華菜「キャプテン、今年こそは優勝ですよ!」
美穂子「ええ、頑張りましょう」
華菜「おー! ほら、みはるんも」
「恥ずかしいからやめてよ……」
「き、緊張します……」
「ドンと構えていれば大丈夫」
和「あれが……風越の福路美穂子」
優希「知ってるのか、のどちゃん」
和「前に読んだ雑誌に載っていたので」
久「ちょっと話してくるわね」
久「美穂子ー」
優希「二人は知り合いだったり?」
まこ「親友といっても差支えはないじゃろうな」
和「去年は二人共個人戦で全国進出したみたいですね」
まこ「まぁ、ライバルでもあるわな……いろんな意味で」
美穂子「久! あなたも団体戦に?」
久「そうそう、ようやくなのよ」
美穂子「なら、今年は去年以上に厳しい戦いになるわ」
久「すっごい一年生が入ったんだから」
美穂子「そう……でも、負けないわ」
久「こっちもね」
美穂子「それで……あなたがいるということは、京太郎さんも?」
久「今は迷子を探してる途中よ」
美穂子「残念ね……」
優希「ライバルって……そっちも?」
まこ「いろんな意味でと言ったじゃろが」
和「……あの人も」
透華「失礼」
美穂子「あなたは……」
透華「去年はお世話になりましたわ」
美穂子「はい、こちらこそ」
透華「今すぐ去年の雪辱をと言いたいところですが、それは後のお楽しみにとっておくとして……そこのあなた!」
久「私?」
透華「ふーむ、あなたが……」マジマジ
久「ちょっ、なによ」
透華「自己紹介をと思いまして……私が須賀京太郎の主である龍門渕透華ですわ!」
美穂子「えっ」
久「はぁ!?」
寝落ちしてました
もう遅いので続きはまた今度
風呂あがったらやります
長風呂だった……
それじゃ、昨日の続きを投下します
一「透華……それじゃ誤解を招くだけだよ?」
透華「アルバイトとはいえ執事として私に仕えた。それだけで十分ですわ」
久「あいつのアルバイト先ってまさか……」
美穂子「京太郎さんが……」
一「ごめんなさい、うちの部長はちょっとものを大げさに言ってるだけなんです」
久「ま、そうよね」
美穂子「良かった……」ホッ
透華「割り込んできて何の用ですの?」ブスッ
一「あ、うん……衣がいないんだよね」
透華「なんですって!? すぐに総力を挙げて捜索隊を――」
一「ハギヨシさんが探しに行ったから大丈夫だと思うんだけど」
透華「それを先に言いなさいな!」
「ユミちん、なんかすごい人がいっぱいいるぞ」
「そういう人たちを相手取るんだ。気後れはしていられないぞ」
「わはは、男前だな」
咲「どうしよう……トイレ行ってたら迷っちゃった」
咲「ここ広すぎだよ……」
「ほう、奇妙な気配に惹かれてきてみれば……」
咲「えっ……」ゾクッ
「いつぞやの残り香とよく似ている」
咲「誰、ですか?」
「天江、衣」ゴッ
咲「ひっ」ビクッ
京太郎「こーら、なにうちの一年いじめてんだ」
咲「京ちゃ――」
衣「きょうたろー!」
京太郎「今年も出てきやがったな?」
衣「うん、今年はもっと楽しめそうだから」チラッ
咲「知り合い、なんですか?」
京太郎「俺のバイト先のお子さん」
衣「子供じゃない!」
京太郎「はいはい、今度一緒に飯食おうぜ」
衣「わーい!」
咲「すごく仲良い……」
京太郎「お前もなに萎縮してんだよ。いつもはもっとゴッてしてるだろ」
咲「し、してないもん」
衣「いいや、間違いなく衣と同じ妖異幻怪の気形だ」
咲「き、きぎょう?」
京太郎「また身も蓋もない表現を……」
咲「さ、さっきからなんですか! いくらなんでも年上に失礼だと思うんだけどっ」
衣「むっ?」
京太郎「いやいや、こいつは高校二年生だ」
咲「えっ!?」
京太郎「信じられないことにな」
衣「どういう意味だ!」
ハギヨシ「ここにいましたか」
京太郎「ハギヨシさん!」
ハギヨシ「お久しぶりです、京太郎くん」
咲「こ、この人……いきなり現れたように見えたんだけど」
衣「衣の執事だ。その程度容易い」
京太郎「俺の師匠だしな!」
咲「えぇ……」
ハギヨシ「お騒がせして申し訳ありません。龍門渕家に仕える萩原と申します」
咲「あ……宮永咲です」
衣「宮永……なるほど」
京太郎「ハギヨシさんはこいつを探してたんですか?」
ハギヨシ「お嬢様がたが心配しておられたので」
京太郎「なんだ、お前も迷子だったのか」
衣「ううん、咲に会いに来たんだ。面白そうな気配がしたから」
京太郎「お前のセンサーは中々だな。まぁ、うちのは純然たる迷子なんだけど」
咲「わ、私もただならぬ気配を感じて……」
京太郎「はいダウトー!」
「よし、全員いるな?」
「あの、桃子さんが……」
「ああ、それなら……蒲原」
「んー、ニオイ的にかおりんの後ろだな」
「えっ?」クルッ
「バレちゃったっすか」
「ひゃっ」
「相変わらずの神出鬼没……」
「睦月もモモも揃っているな」
「わはは、ユミちんに仕切り役を取られたぞ」
「えっ、部長って加治木先輩じゃなかったんすか?」
「……ユミちん、後輩が厳しい」
「さぁ、普段が普段だからな……ん? あれは……」
京太郎「ただいまー……って、みなさんどしたの?」
久「あんたの交友関係に呆れてたとこ」
美穂子「龍門渕の部長とも知り合いだったなんて……」ジトッ
透華「衣も一緒ですわね。余計な手間が省けて結構」
華菜「お命頂戴っ」
京太郎「てい」ピシッ
華菜「いったぁ……お、女の子に手をあげるなんてっ」
京太郎「そんなお前に正当防衛という言葉を贈ろう」
華菜「くっそー」
一「相変わらず君の周りは賑やかだね」
京太郎「枯れ木も山の賑わいってか?」
一「それ多方面に喧嘩売ってるよね」
京太郎「はは、冗談だって」
まこ「とりあえず場をおさめてくれんかの。うちの一年坊の機嫌が斜めになってきた」
和「……」
咲「……」
優希「?」モグモグ
京太郎「いや、そんなこと言われてもな」
まこ「大体あんたが原因じゃろうが」
京太郎「えぇー」
純「そうそう、うちのお嬢様も無視されてキレかけてるし」
智紀「衣もご立腹」
透華「ムッキー!」
衣「ふんだっ」プンプン
京太郎「モテる男はつらいぜ……てか、あれは既にキレてるっていわないか?」
「取り込み中のところ悪いが、少しいいだろうか?」
京太郎「タイミングが非常に悪いっ。もう少し後に――って、お前……」
「久しぶりだな。最後に会ったのは三年前だったか」
京太郎「加治木ゆみ、だよな?」
ゆみ「覚えててくれてなによりだ。須賀京太郎」
京太郎「ここにいるってことは、大会に?」
ゆみ「その通りだ」
京太郎「そっか……俺の高校も出てんだ」
ゆみ「ならどこかであたるかもしれないな」
京太郎「それまでは生き残れよ」
ゆみ「君のチームにも負けないさ」
京太郎「言ってくれるねー」
ゆみ「それじゃあ、私は戻るよ」
京太郎「おう、またな」
京太郎「ふぅ、思いがけないやつに出会っちまったぜ」
久「京太郎?」ガシッ
京太郎「……久ちゃん、肩痛い」
美穂子「京太郎さん……」シュン
京太郎「みほっちゃんも精神攻撃は勘弁してくれ……」
「わはは、今の知り合いか?」
ゆみ「中学校の頃のな」
「ユミちんに男友達がいたなんて驚きだぞ」
ゆみ「友というほど深いつながりだったのかどうか……でも」
「でも?」
ゆみ「元気な姿を見て安心したのはたしかだな」
『三年、初夏、鏡』
『中学二年、初夏、ゆみとの出会い』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、奈良の王者
2・三年、初夏、鏡
EX・中学二年、初夏、ゆみとの出会い
>>+2
EXで了解
頭文字Gなのでおやすみなさい
頭文字Gとはまさか、胃の中のギヤがバックに…
>>483
それで正解
高林兄弟は中の人がパロディやってるから余計面白いという
風呂入ったら始めます
それじゃ、投下します
・中学二年、初夏、ゆみとの出会い
京太郎(くそ、この残り時間でこの点差か……)
京太郎(ひっくり返すのはちょっと厳しいか?)
京太郎(いや、俺が諦めてどうすんだよ……!)
京太郎「まだ諦めんな! 行くぞ、みんな!」
京太郎「いつつ、ちょっと無理し過ぎたか」
京太郎「……試合、どうなったかな」
「30対27。君たちの負けだ」
京太郎「……あんた、この学校の人か?」
「加治木ゆみだ。君の活躍、見させてもらった」
京太郎「活躍もくそもない。やりすぎて退場くらったわけだしな」
ゆみ「だが君がチームを立て直した……惜しくも届かなかったが」
京太郎「ダサいだろ? こんな泥まみれになってさ」
ゆみ「そんなことはないさ。求めるもののためにひたむきに立ち向かう姿。私も見習うべきだと思ったよ」
京太郎「そんな立派なもんじゃない……にしても暑いな。中で試合できりゃ良かったんだけどな」
ゆみ「どの部も夏の大会が迫っているんだ。場所の取り合いも起こるさ」
京太郎「ま、俺たちは場所を貸してもらってる立場だから文句は言えないか……さて、試合終わったんなら戻らないとな」
ゆみ「手伝おう。その脚では辛いんじゃないか?」
京太郎「余計なお世話だっての……っとと」ヨロッ
ゆみ「ふらついてるじゃないか。肩を貸そう」
京太郎「おい、ジャージが汚れるぞ」
ゆみ「かまわないさ」フニョン
京太郎「……」
ゆみ「どうした、脚が痛むのか?」
京太郎「いや……あんたって女だったのか」
ゆみ「殴ってもいいか?」
京太郎「争いはきっと何も産まないぞ――いっつ!」
ゆみ「やっぱり痛むんじゃないか……まずは保健室だな」
京太郎「悪いな、手当までしてもらって」
ゆみ「応急処置だよ。大したことじゃない」
京太郎「それができるやつもあんまいないと思うけどな」
ゆみ「褒めてもなにも出ないぞ?」
京太郎「手当に対するお礼ってことで」
ゆみ「そういうことなら受け取ろう……よし、こんなところだな」
京太郎「よいしょっと……結構楽になってる」
ゆみ「戻れそうか?」
京太郎「もうバッチシ」
ゆみ「そうか……なら私もそろそろ戻ろうかな」
京太郎「サンキューな」
ゆみ「いい試合を見せてもらったからな」
京太郎「途中退場だったんだけどな……そうだ、暇だったらいつでもいいから試合見に来いよ」
ゆみ「ふふ、そうだな。次こそは格好良く勝ってみせてくれ」
京太郎「いや、今日も最後まで俺がいたら勝ってたし」
ゆみ「そういうことにしておこうか」
京太郎「このやろっ、後で吠え面かいても知らねぇからな!」
ゆみ「いつの間に勝負になったんだ」
京太郎「負けず嫌いじゃなきゃ運動部は務まらないんだよ! じゃあな」
ゆみ「中々面白いやつだったな」
ゆみ「……そういえば、名前を聞き忘れていたか」
『中学二年、夏、試合観戦』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、奈良の王者
2・三年、初夏、鏡
EX・中学二年、夏、試合観戦
>>+2
1で了解
頭文字Gが再発したんでちょっと退場します
一時間たっても戻らないようだったら気を失ったと思ってください
復活
ちょっと遅いけどぼちぼち再開します
・二年、夏、奈良の王者
京太郎「俺、もう手は洗わないから」
久「勝手にいなくなって心配させといて初めに言うことがそれか!」ゴスッ
京太郎「ぐふっ」
久「それとなんか香水のにおいするんだけど……あんたほんとなにしてきたのよ」ギリギリ
京太郎「ちょっ、締まってる締まってる!」
まこ「まあまあ、少し落ち着いて話しませんか?」
京太郎「そ、そうだよ、とりあえず落ち着こうぜ」
久「……じゃあとりあえず手を洗ってきなさい」
京太郎「いやそれは……」
久「い い わ ね?」
京太郎「……はい」
久「はぁ? 牌のお姉さんに会った?」
京太郎「そうだよ! もうめっちゃやばかったんだって!」
久「……あのさ、嘘つくにしてももうすこしマシなのないわけ?」
京太郎「本当だって! 今でも胸大きくてかわいいはやりんだったんだよ!」
久「あんた小学校の頃から進歩ないじゃない!」
京太郎「はやりんは永遠のアイドルなんだよ!」
まこ「ま、まあまあ、二人共落ち着いて……」
久「はぁ、はぁ……」
まこ「ほら、東京だったら瑞原プロに会うこともあるかもしれんですし」
京太郎「ふぅ、ふぅ……」
まこ「先輩もキャラが変わるぐらい取り乱してますし」
京太郎「……俺は嘘は言ってないからな」
久「……そういえばあんた、妙な連中をやたら引き寄せるのよね」
京太郎「信じてくれるのか?」
久「とりあえずはね……お腹空いたから出るわよ」
京太郎「……もしかして、ずっと待ってた?」
まこ「実は結構そわそわしてたり」
久「こらっ」
京太郎「よし、じゃあ今日は俺のおごりだ!」
京太郎「うぷっ、食べ過ぎた……」
久「そんな苦しむほど食べなくてもいいじゃない」
京太郎「俺が払うんだから俺が一番食べないと損だろ……」
まこ「器が大きいのやら小さいのやら、よくわからんですね」
久「もう、明日から試合が始まるんだからしっかりしてよね」
京太郎「わ、悪い……」
「ふっ、試合を控えている身で自らのコンディションを崩すような真似をするとは……にわかの極みだな」
京太郎「あー、やっぱきついわ……」
久「仕方ないわね……染谷さん、近くに薬局ってあったっけ?」
まこ「それだったらたしか向こうに」
「む、無視するにゃっ」
久「じゃあ、私たちは薬局で胃薬買ってくるからおとなしくしてなさいよ?」
京太郎「迷惑かけるな……」
まこ「なにかあったらメールください」
京太郎「おうよー」
京太郎「で、君だれ?」
「気づいてたんなら無視してんじゃないわよ!」
京太郎「正直余裕ないんだよ。逆ナンなら今日はもう間に合ってるから」
「ぎゃ、逆ナン!?」
京太郎「いいから早く。どっかのだれかさん」
「失礼なっ、私にも名前はある!」
京太郎「じゃあそれでいいから早く」
「ふっ、人呼んで奈良の王者、小走やえとは私のことだ!」
京太郎「……」ピッポッパッ
やえ「お、おいなんだ、いきなり携帯取り出して」
京太郎「あ、玄? いきなりで悪いけど奈良の王者って言ったら?」
やえ「また無視するのかっ!」
京太郎「なんか騒がしいって? 気にすんなどこにでもある騒音だ」
やえ「人のことを騒音扱いか!」
京太郎「おーけー、晩成ね。ありがとな、またそのうち遊びに行くよ」プツッ
京太郎「で、なんの用だよ自称奈良の王者さん」
やえ「自称じゃない!」
京太郎「奈良の王者って言ったら晩成だって聞いたぞ? 晩成の生徒っぽいけどちょっと話盛っちゃったんじゃね?」
やえ「本当だもん! 個人戦で一位だったもん!」
京太郎「あーはいはい。わかったからもう休ませてくれ」
やえ「こ、こうなったら意地でも認めさせてやるんだからっ」
やえ「戻ってくるまでそこ動くんじゃないわよ!」ダッ
京太郎「やだよ……って足早っ」
久「なに、なんかあったの?」
京太郎「いや、ちょっと逆ナンされてて」
久「はぁ?」
京太郎「冗談だよ。それより薬頼む」
まこ「あ、はい。水もどうぞ」
京太郎「サンキュ」
京太郎「おっし、復活!」
久「朝からうるさい……」
まこ「近所迷惑じゃ……」
京太郎「なんだ二人共まだ寝ぼけてんのか?」
久「あんたが元気すぎんのよ……」
まこ「昨日あんな爆睡してたら当然じゃの……」
京太郎「染谷に至っては普段の敬語をかなぐり捨ててるし」
久「ふわぁ……会場入りまで大分時間あるし、とりあえずまだエンジンかかんなーい」
まこ「zzz」
京太郎「しゃあねえなぁ……じゃあちょっと散歩してくるから、何かあったら呼べよ?」
久「はーい」
京太郎「んー、暑い」
京太郎「爽やか散歩気分で外出たらこれだよ……」
京太郎「東京の夏をまだ舐めていたみたいだ」
「あ、いた!」
京太郎「ホテルの中はクーラー効いてるからな……プールに入りてぇ」
「ちょっ、待ちなさいよ」
京太郎「とりあえず日陰に避難してっと……」
「だから無視すんなっ!」ガシッ
京太郎「なんだ、誰かと思えば昨日の……パシリさん?」
やえ「こ、ば、し、り! 小走やえだ!」
京太郎「悪い悪い、昨日は余裕がなかったからさ」
やえ「そんなことより! どうして昨日勝手に帰ったのさ!」
京太郎「いや、俺の返事聞かずに走り去ったのはそっちだろ。俺は嫌だって言ったぞ?」
やえ「ぐぬぬ……そ、それはたしかに私にも落ち度があったかもしれない」
京太郎「だよな?」
やえ「それはさておいて、これ」
京太郎「麻雀雑誌? お、久ちゃんとみほっちゃんの名前」
やえ「そっちじゃなくてこっち! 奈良県のとこ!」
京太郎「どれどれ……」
『奈良県個人戦一位 小走やえ』
京太郎「ふむ、同姓同名かな?」
やえ「んなわけあるかっ!」
京太郎「どうでもいいけどさ、昨日も今日もそんな大声出して疲れない?」
やえ「誰のせいだと思ってんのよ!」
京太郎「どうどう」
やえ「ふぅ……たしかに無駄な消費は避けるべきだな、うん」
京太郎「それこそにわかの極みってか?」
やえ「その通りだ」
京太郎「てか、昨日はなんで突っかかってきたんだか……逆ナンではないんだろ?」
やえ「あ、あれはあまりににわかな行動が目についたから……」
京太郎「じゃあ俺が当ててやろう」
京太郎「東京という都会に来てしまってついはしゃいでしまうというにわかな行動をとってしまった」
やえ「そ、そんなわけっ」
京太郎「その結果迷ってしまい途方にくれたところで似たようにお上りさんっぽい俺らを発見」
やえ「うっ」
京太郎「そんでもってわざわざ尊大な口調で語りかけ、自分のペースを取り戻そうとした」
やえ「……」
京太郎「……とかいう適当な推理だけど――」
やえ「そうだ、にわかは私だったんだ……」ズーン
京太郎「――って、当たってんのかよおい!」
やえ「だって仕方ないじゃないか……一年の時は応援でそんな余裕なかったんだぞ」
京太郎「あーあー、悪かった。誰だってはしゃぐよな。うん、王者でもはしゃぐ」
やえ「……本当にそう思う?」
京太郎「ああ、もちろん」
やえ「……そうか!」
京太郎(うわ、立ち直り早っ)
京太郎(てか扱いやすっ)
やえ「ところで君の名前は?」
京太郎「須賀京太郎」
やえ「そうか……では須賀くん、お互い頑張ろう!」
京太郎「おう……って、俺は試合出ないけどな」
やえ「へ? だって昨日は明日から試合がどうこうって……」
京太郎「それは正確には俺の話じゃない」
やえ「でもその手は打ちすぎて豆すらできなくなったってパターンじゃ……」
京太郎「残念ながら、豆ができるほど生の牌に触ってないんだよ」
やえ「……なら君は何をしにここに来たんだ?」
京太郎「もちろんうちの部長の応援。長野県の一位なんだけど」
やえ「長野の一位……たしか竹井久。福路美穂子を二位に下して上がってきた強者……面白い!」
やえ「では竹井久との戦いで君にお見せしよう……王者の打ち筋(うちしゅじ)を!」
京太郎「……」
やえ(ふっ、決まった。あまりのオーラに言葉も出ないようだ)
京太郎(って思ってそうだから嚙んだことには言及しないでおこう)
久「んー」
京太郎「おっつかれー、今日はどうだった?」
久「どうだったもなにも、見てたんじゃないの?」
京太郎「まぁな。全体的にプラス収支……さすがじゃん」
久「でも、最後の試合だけは他のより苦戦したのよね……」
京太郎「あー……」
久「上家の子、なんていったかしら? たしかパシリ、みたいな……」
京太郎「あはは、まあ全国ともなれば強敵もわんさかいるだろ」
久「それもそうね」
京太郎(小走やえ……最後の対局で久ちゃんをわずかに下してトップだった)
京太郎(奈良の王者っていうのは伊達じゃなかったんだな。でも――)
やえ『ふん、これでにわかな君でもわかったろう? 王者の実力というものが!』
京太郎(――とか言ってきそうだから、今度会ったらデコピンしておこう)
『二年、夏、修羅の国のクールビューティー』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、修羅の国のクールビューティー
2・三年、初夏、鏡
EX・中学二年、初夏、試合観戦
>>+2
EXで了解
これは久々にセカンド幼馴染の出番ですね
ともあれこんな遅くまでお付き合いいただき感謝感激雨霰です
八時起きなのでさすがにおやすみなさい
自分自身がそういうのを書けないせいか、時々ぐう畜三銃士と呼ばれた人たちが懐かしくなります
畜生とか胸糞展開はあんまり好きじゃないですけども
あとここまでキャラをぶっ壊せるのかってくらい笑えるギャグを書ける人が超うらやましいです
それじゃ、ちょっとだけやります
・中学二年、夏、試合観戦
ゆみ「たしか会場はここだったな」
ゆみ「中々に人が多い……座れるかどうか」
ゆみ「あそこは空いているな。誰かが来る前に確保しておこう」
ゆみ「失礼、ここは空いていますか?」
「ん、誰も座ってない」ポリポリ
ゆみ「良かった……空いている席を探すのに苦労していて」
「私も来るのが遅れて危うく座れなくなるところだった」
ゆみ「そうですか……」
ゆみ(なんだろうか、彼女はどこかで見た覚えがあるな)
ゆみ(それはさておき、食べているのはポッキーか……)グゥ
ゆみ(11時半……事前になにか食べておくべきだったな)
「……ひと箱いる?」
ゆみ「いや、さすがにひと箱全部は……」
「大丈夫、ストックはまだまだある」ズラッ
ゆみ「……わかりました。じゃあお言葉に甘えて」
ゆみ「それで君は幼馴染の応援に?」
「うん」
ゆみ「そうか。私も知り合いの応援に来たんだ」
ゆみ(須賀の調子は良さそうだ)
ゆみ(この前みたいに劣勢でもないし)
ゆみ(これがあのチームの本来のパフォーマンスといったところか)
「ん、入った。これでもう一点リード」ポリポリ
ゆみ「そのようだ……ところで、どうやら私たちは同じチームを応援しているらしい」
「……はっ、すごい偶然」
ゆみ「二つしかないからそんな低い確率じゃないんじゃないか?」
「言われてみればたしかにそうかも」
ゆみ(あいつの得点か。チームを鼓舞する手腕といい、まさにエースだな)
ゆみ(それにしても……点が入った瞬間、たしかにこっちにガッツポーズしてきたな)
ゆみ(あんな試合の最中なのにもう私を見つけたのか?)
ゆみ(だとしたら視野の広さも中々のものだ)
「ふふっ」
ゆみ「やはり、応援しているチームが勝っていると気持ちがいいものだな」
「うん……京ちゃん、頑張れ」ボソッ
ゆみ「ふぅ、思わずこっちが熱くなってしまったな」
「勝てて良かった……」
ゆみ「いい試合だった」
「それじゃ、私はもう行くから」
ゆみ「幼馴染に会っていかなくていいのか?」
「私も私の試合がある」
ゆみ「そうか……頑張ってくれ。ささやかながら応援させてもらおう」
「ありがと……さようなら」ペコッ
ゆみ「さて、私はすこし挨拶しておこうか」
京太郎「いやぁ、快勝快勝!」
「何言ってんだ。一回追いつかれたろ」
「その後すぐに引き離したけどなー」
京太郎「主に俺が、主に俺が!」
「二回言ってんじゃねーよ、このっ」グリグリ
京太郎「いててっ、先輩、暴力は反対っすよぉ」
「ま、お前はお調子者だからな。おだてといてやるよ」
「おお、先輩がデレた」
「何か言ったか?」ギロッ
「何も言ってませーん」
京太郎「あははっ、このまま全国まで行っちゃいます?」
「須賀ー、他校の女の子がお前に用事だってよ」
京太郎「なに、俺のファン?」
「宮永じゃないのか?」
「お、嫁さんの登場か?」
京太郎「照ちゃんは幼馴染だっての。大体他校って言ってたろ」
「じゃあ浮気かー?」
「あとで宮永に報告しとかないとな」
京太郎「ちょっ、それはやめろって!」
ゆみ「やあ、約束通り見に来たよ」
京太郎「ああ、見に来てくれたのか……加治木だっけ?」
ゆみ「そういう君は須賀京太郎だったか」
京太郎「そうだけど……俺、名前言ったっけ?」
ゆみ「調べた」
京太郎「調べたって……なんか怖いぞ」
ゆみ「仕方ないだろう。君は名乗らないし、こっちはそっちの校名すら知らなかったんだからな」
京太郎「ああそうか。悪いな、見に来いって言ったのに」
ゆみ「それはいいさ。いい試合を見せてもらったからな」
京太郎「俺の活躍どうだった?」
ゆみ「まさしく君がエースだろうな」
京太郎「だろ? もっと褒めてもいいんだぜ?」
ゆみ「お調子者のエース様だな……そうだ、ポッキー食べないか?」
京太郎「ポッキー?」
ゆみ「隣に座ってた子にもらったんだ」
京太郎「ふーん……じゃあ一本もらうよ」
『中学三年、初夏、空白』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、修羅の国のクールビューティー
2・三年、初夏、鏡
EX・中学三年、初夏、空白
>>+2
?「おかしい。もっと出番を増やすべき」
1で了解
カタカナにしたら外人っぽい名前になるマイル・シローズさんの出番ですね
でも方言はss書き泣かせだという……
それとコンマ判定します
1-20:小蒔
21-40:竜華
41-60:セーラ
61-80:菫
81-00:智葉
直下で
あー、そういえばぞろ目がうんたらって表記し忘れたんですけど
ぞろ目はでなかったからオーケーですかね?
再安価でもいいんやで(にっこり
それじゃあもっかいってことで
1-20:小蒔
21-40:竜華
41-60:セーラ
61-80:菫
81-00:智葉
ぞろ目:別の判定へ
直下で
83ってことはガイトさんですね
ってなわけで眠いのでおやすみなさい
セーラに関してはちょこっとだけ出番があるんでそれで勘弁してください
それじゃ、もうちょっとしたらやります
そんじゃ、投下します
・二年、夏、修羅の国のクールビューティー
久(いつかあたるとは思ってたけど……)
智葉「……よろしく」
セーラ「っしゃ、やるで!」
久(まさか二人同時に来るなんてね)
久(正直厳しいわぁ……でも)
久「いっちょやってやりますか」
久「あーあ、もうボロボロ……」
京太郎「三位か……あの面子じゃあな」
久「二人とも強くなり過ぎなのよ……なにあれ」
まこ「ちゅうことは、さっきの面子に知り合いが?」
久「そ、江口セーラと辻垣内智葉。去年知り合いになったのよね」
まこ「千里山のエースに臨海の辻垣内……思わぬ交友関係が出てきましたね」
久「他にも本物の巫女さんの知り合いもいるのよ?」
まこ「なにをしたら知り合えるのかさっぱりです」
京太郎「俺もさっぱりだよ」
久「そういうのを引き寄せてる張本人が言っちゃう?」
京太郎「俺が原因だってか」
久「概ね」
まこ「この前だってプロと知り合ってたでしょうが」
京太郎「それもそうか……お、江口じゃん」
セーラ「うぇっ……み、見んな!」ブンッ
京太郎「いでっ!」
久「見事なスローイングねぇ」
まこ「あっという間に逃げ去りましたね」
京太郎「いたたた……空き缶か? ったく、投げるならゴミ箱にだよな」
久「それともゴミだと思われてたとか」
京太郎「いくらなんでも酷すぎだろ!?」
まこ「まぁまぁ、きっとただの冗談ですよ」
久「おそらく多分きっとね」
京太郎「曖昧な表現を重ねるんじゃない!」
久「はいはい。ところでセーラ、どうかしたのかしら?」
まこ「見るな、と言ってませんでした?」
京太郎「あー、そういや千里山の制服着てたな」
久「あー、なるほどねぇ」
まこ「話が見えんですね。制服を着るのは普通のことじゃあ……」
京太郎「普通ならな」
久「普通ならね」
まこ「えぇ……」
「相変わらず楽しそうだな」
京太郎「おー、久しぶり」
久「私はさっきぶりね」
まこ「えっと、どちらさまなんですかね?」
京太郎「さっきの中継に出てたろ」
「ああ、今はメガネも外してるからな」スチャッ
まこ「……臨海の辻垣内、選手?」
智葉「須賀と久の後輩か? よろしく頼む」
まこ「あ、こちらこそ」
久「それでなに、敗者にムチ打ち?」
智葉「いや、通りがかっただけだ。ツレを探していてな」
京太郎「ツレ? 同じ臨海か?」
智葉「ああ、多分今頃はカップ麺片手だろうな……なんというかこう、面白外人なんだが」
京太郎「なんだその取り合わせ……」
智葉「あいつのラーメンに対する執着はなかなかのものだ。日本に来てソウルフードと出会ったとか言ってたか」
久「留学生にも面白いのがいるのねぇ」
智葉「だが麻雀に関しては一級品だ。世界のあちこちで活躍している奴らが集まってくるからな」
久「それってあなたが団体戦に出れないほどってこと?」
智葉「さあな……ただ、少なくとも宮永を超えるやつはいないだろうな」
京太郎「……チャンピオン、か」
智葉「おかげで白糸台は今年も優勝だ。弘世も腕を上げたみたいだしな」
久「はいはい、私も負けないように頑張るわよ」
智葉「そうしてくれ。強い奴が多ければそれほど楽しめる。それじゃあな」
久「次あたったら負けないわよ」
智葉「望むところだ」
まこ「あれが辻垣内ですか……」
京太郎「あいつ、時々話してると怖い言葉がまじるんだよな……」
久「それをナンパして連れてくるんだから、あんたも大概よね」
京太郎「いや、声をかけたのは事実だけどさ」
まこ「先輩ってやっぱり……」
京太郎「そんな目で見ないでくれ……」
久「ホテルに戻りましょ。シャワー浴びたいし」
京太郎「ん、じゃあ俺はちょっとぶらぶらしてから戻るよ」
久「晩御飯までには帰ってきなさいよ?」
京太郎「俺は子供かっ」
京太郎「そうだよな……照ちゃんは今この近くにいるんだよな」
京太郎「ブラブラしてたら会えるかも、なんつって」
京太郎「……会って一体どうするんだよ」
京太郎「俺は照ちゃんに会ってなにがしたいんだよ……」
京太郎「それに……」
京太郎『――京ちゃん京ちゃんってうるっせぇんだよっ!!』
京太郎「どんな顔すりゃいいんだよ……」
京太郎「……やめよう。なんか沈んできた」
京太郎「炭酸でも飲んでリフレッシュするか」
京太郎「おあつらえ向きに自販機と公園があるし」
「……ぬっか」
「姫子はまだ来てなか……」
「もうぬっか……」
京太郎「あの人、大丈夫か?」
京太郎なんかベンチの前でブツブツ言ってるけど」
京太郎「ぬっかってなんだ?」
京太郎「あ、ベンチに倒れこんだ」
京太郎「って見てる場合じゃないだろ」
「ん……」
京太郎「おい、大丈夫か?」
「お、男っ?」
京太郎「ああそうだけど……いきなり倒れたからさ」
「あ、そいは……んんっ、少し眠たくて。このベンチで休もうとしてました」
京太郎「じゃあ余計なことしちゃったか。悪いな」
「そ、そぎゃんことなかっ……あ」
京太郎「あー、無理に標準語は喋んなくてもいいんじゃね?」
「……そうすっとね」
京太郎「白水哩……そういや個人戦に出てたっけ」
哩「うん。福岡の代表ばい」
京太郎「それじゃ、お近づきの印にこれどーぞ」
哩「ジュース?」
京太郎「暑いから喉渇いたんじゃないか?」
哩「……たしかに」
京太郎「まだ開けてないから安心しろよ」
哩「そいぎ、いただくけんね」
京太郎「そういや、白水も散歩?」
哩「ん、待ち合わせばい」
京太郎「彼氏とか?」
哩「後輩」
京太郎「なるほど」
哩「……」
京太郎「……」
京太郎(どうしよう、なんか話が進まない)
京太郎(暗いっつーより物静かな感じだけど……)
京太郎(これがクールビューティーってやつか? まわりにはそういうのいないしな)
京太郎(辻垣内? あいつは綺麗ってよりカッコイイ系だ)
京太郎(弘世? あいつをクールビューティーなんて呼んだら笑の一文字が付いてしまう)
哩(……なにば話せばいいかわからんばい)
哩(同年代の男子と話すのが久しぶりすぎっとね)
哩(き、緊張する……)
哩(でもジュースのお返しばせんといかんし……)
京太郎「あの」
哩「あのっ」
京太郎「先にどうぞ」
哩「いやいや」
京太郎「いやいや、こっちこそ」
哩「……先に進まんとね」
京太郎「……それもそうだ」
哩「このジュースのことばい」
京太郎「ああ、それだったらいいよ。女の子と話せるのは役得だし」
哩「……」
京太郎(やべ、怒らせたかな)
京太郎(ちょっと調子乗りすぎたかも……)
哩(い、イケメン……)
哩(心配ばさせんようにあぎゃんこと言って……)
京太郎「そ、そういえば待ち合わせってまだなのか?」
哩「……もうとっくに時間過ぎとるのに」
京太郎「そ、そうか……ところで、待ち合わせ時間って何時だったんだ?」
哩「たしか……四時」
京太郎「そっか四時かー……っておい、今三時半じゃん」
哩「はぁ? 私の時計は……あれ?」
京太郎「どした?」
哩「……針が動いとらん」
京太郎「あー、そういうこともある」
哩「……」ズーン
京太郎「元気出せって。それまで俺が話し相手になるよ」ポン
哩「……ありがとう」
「お待たせしましたー」
哩「ん、そうでもなか」ホクホク
「……どしたんですか? そぎゃんホクホク顔で」
哩「いや、男子と話すのも悪くなかとね」
「え゛っ」
『二年、夏、大阪の魔物』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、大阪の魔物
2・三年、初夏、鏡
EX・中学三年、初夏、空白
>>+2
EXで了解
それにしても方言難しいだれかなんとかして
とかめっちゃ言いたいです
それじゃ、明日も早いのでおやすみなさい
もう方言に関しては見て見ぬふりをするみなさんの優しさをあてにします
実際関西弁とかも書いてて首をかしげることがありますし
それじゃ、ちょっとだけやります
・中学三年、初夏、空白
京太郎(照ちゃんが姿を消して何ヶ月かが過ぎた)
京太郎(それなのに俺はまだ立ち止まったままだ)
京太郎(前に出ようとすると、隣にある誰かがいたはずの空白を嫌でも突きつけられる)
京太郎(久ちゃんも照ちゃんももういない)
京太郎(そんなことは痛いほどわかってるというのに……)
京太郎「ただいまー」
「あ、おかえりなさーい」
京太郎「ポッキーいる? 半分余しちゃって」
「あんたねぇ……買い食いはいいけど、毎度毎度お母さんを太らせる気?」
京太郎「ごめんごめん、なんか全部食べるのに抵抗あってさ」
「とりあえず冷蔵庫で冷やしとくからあとでおやつにどうぞ」
京太郎「はいよー」
「そういえば、あんた進路どうするの?」
京太郎「さぁ? スポーツ推薦ってのもなくなっちゃったし」
「担任の先生も心配してるわよ? 受験するなら準備しなきゃだし」
京太郎「んなこと言われてもな……まぁ、どうにかするよ」
「とか言ってなんにも考えないパターンでしょ。お母さん、お見通しだからね?」
京太郎「うっ……」
「しょうがない子ねぇ……そうだ、私が決めてあげる! えっとね……」パラパラ
京太郎「強制進行ですか」
「清澄なんてどう? ビビッときちゃった」
京太郎「たしかに通い易くはあるけど……学力的にちょっときついかも」
「母さんの直感けっこう当たるわよ? 彼女だってすぐに――」
京太郎「それは……いいよ」
京太郎「疲れたから休んでる。晩飯できたら呼んで」
「呼んだらちゃんと降りてきなさいよー」
京太郎「わかってるよ」
「あちゃー、ちょっと迂闊だったかな?」
「もう表面上はわりかし元気なのにねぇ……」
「先輩っ、ずっと前から好きでしたっ! わ、私と付き合ってください!」
京太郎「あー、ごめん」
「どうしてですか!? 受験で忙しいなら終わるまで待ちますから!」
京太郎「そういうことじゃないんだよ」
「じゃあなんで……!」
京太郎「なんというかな……」
京太郎「わかりにくいかもしれないけど、俺には君と一緒にいる未来ってのが思い浮かばないんだよ」
「なんですかそれ……適当なこと言わないでください!」
京太郎「参ったな……他にどう言えばいいんだ」
「あの、ほんのお試しでいいんです。形からでも全然私は……」
京太郎「それはダメだ。好きでもないのに付き合うなんて君に失礼だし」
「私は構いません」
京太郎「俺が構う」
「……どうしてもダメなんですか?」
京太郎「多分、こういうのは理屈じゃないからさ」
「先輩は私のこと、嫌いなんですか?」
京太郎「嫌いじゃない。嫌いになるほどよく知らないってのもあるけど」
「……じゃあ、やっぱり――」
「――宮永先輩、なんですね」
京太郎「……違う」
「私、ほんとバカだなぁ。いなくなってチャンスかもって告白したのに……」
京太郎「だから――」
「時間とらせちゃってごめんなさい。それじゃ……」タタッ
京太郎「……照ちゃんは関係ないっての」
京太郎「あ~、なに意地張ってんだよ俺」
京太郎「あそこでうんって言ったら人生初彼女だったのに……」
『京ちゃん、ポッキー』
『京ちゃんの意地悪……』
『京ちゃん、あーんして?』
京太郎「……やっぱダメか」
京太郎「無理だよ……こんなの、どうやって埋めればいいんだよ……」
京太郎「照ちゃん、どうして……」
「――もしかして、須賀か?」
京太郎「あん?」
「ひどい顔だな……どうした、話ぐらいは聞いてやれるが」
京太郎「加治木……だよな」
ゆみ「そうだ、加治木だ。久しぶりだな」
京太郎「ああ……悪いけど、一人にしてくれないか」
ゆみ「君がそう言うなら仕方ないが……」
京太郎「それじゃあ……」フラフラ
ゆみ「やっぱりダメだな」ガシッ
ゆみ「ちょっと来てもらおうか」グイッ
京太郎「おい、離せよっ」
ゆみ「今の君は見るに耐えないのでな」
京太郎「じゃあどっかいけよ。俺もいなくなるから」
ゆみ「見る前ならそうできたさ。でももう見てしまった以上、放置という選択肢は消えたよ」
京太郎「……勝手にしろよ」
ゆみ「そうさせてもらう」
ゆみ「さぁ、着いたぞ」
京太郎「ここって……」
『インターミドル個人県予選試合会場』
ゆみ「スポーツ観戦でもしていれば嫌な気分も吹き飛ぶと思ったのだが、近くではこれぐらいしかなくてね」
京太郎「麻雀とスポーツじゃ全然違うだろ」
ゆみ「競技人口は似たようなものじゃないか?」
京太郎「……俺にはもうここに来る理由はないってのに」ボソッ
ゆみ「とりあえず中に入るぞ」グイッ
京太郎「おわっ」
ゆみ「あそこの席が空いているな座ろうか」
京太郎「はいはい」
ゆみ「ところで、須賀は麻雀に詳しいのか?」
京太郎「普通」
ゆみ「そうか……私はほとんどわからなくてな」
京太郎「じゃあなんでここにつれてきたんだよ……」
ゆみ「まあいいじゃないか。始まったみたいだな」
京太郎「……はぁ」
ゆみ「東四局というのが終わったな。これで半分なのか」
京太郎「そうだな」
ゆみ「点差もはっきりしてきたな。トップは上……なんて読むんだあれ」
京太郎「さぁね」
ゆみ「さっきから生返事だな。ちゃんと見てみれば麻雀も面白いぞ?」
京太郎「知らねぇよ」
ゆみ「ほら、いいからちゃんと見てみろ」
京太郎「わかったわかった、見りゃいいんだろ――」
『上埜久』
京太郎「マジ、かよ……」
ゆみ「トップの彼女、随分と楽しそうに打っているな。生き生きしている」
京太郎「……」
ゆみ「大丈夫か? 顔色が悪いが……」
京太郎「ちょっと、外の空気吸ってくる」
ゆみ「そうか、無理強いをして悪かったな」
京太郎「……じゃあな」
京太郎「久ちゃん……」
久『私のこと、絶対忘れないでね』
京太郎「麻雀、やってたのか」
京太郎「しかもあんな楽しそうにさ」
京太郎「でも、こんな姿は見せられないよな……」
京太郎「……よし、決めた」
京太郎「清澄、行ってみるか」
京太郎(進路を決めたことで前を向けたのかどうかはわからない)
京太郎(だけど、久ちゃんにカッコ悪いところは見せられない)
京太郎(最初はそんなことを考えてた気がする)
京太郎(そして県予選が終わったら久ちゃんと話そう)
京太郎(そう思ってたのに……)
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、大阪の魔物
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
次は関西弁祭りですね
そんじゃ、おやすみなさい
・二年、五月十日、膝枕とおんぶ
怜「暇ー」
竜華「テレビ見る?」
怜「そういうのじゃなくて、単純に外出たい」
竜華「せやけど入院中やしなぁ……」
怜「もう……そんなんちょっと学校で倒れただけやん。今なら草野球の四番バッターやれるで」
竜華「今度は元気アピール? いつものはどしたん?」
怜「あ……ごほっ、ごほっ! うぅ……急にめまいが」
竜華「ならおとなしくせなあかんな」
怜「ぶーぶー」
竜華「まぁ、膝枕ぐらいはオーケーやで」
怜「じゃあそれで」
怜「あー、気持ちえーなー」
竜華「お気に召した?」
怜「やっぱ膝枕といえば竜華やな」
竜華「褒めてもなんも出ぇへんよ?」
怜「もう十分もらっとるしー」
竜華「他に何かリクエストある? 外出たい以外で」
怜「んー……あ、そや」
怜「ちょっと背中貸してくれへん?」
怜「んー、楽ちん楽ちん」
竜華「おんぶするなんて久しぶりやな」
怜「重い?」
竜華「むしろ前より軽く感じる」
怜「ダイエット成功やな。病弱ダイエットで本出したら売れるかな?」
竜華「不謹慎、ダメ、絶対」
怜「こんなんただのパーティージョークやって」
竜華「パーティー要素が見当たらへんな」
怜「そこらへんは気にしない方向でー」
竜華「もう……それで、乗り心地どう?」
怜「せやな……悪くないってとこ」
竜華「……なんか評価微妙」
怜「竜華は全体的にやわっこいから力強さが足りないねん」
竜華「え……うち太った?」
怜「たしかに脂肪が溜まっとるわ、このへんとか」モミモミ
竜華「ちょっ、胸揉むなっ!」
怜「てなわけで、残念ながら竜華にはおんぶナンバーワンの称号はあたえられません」
竜華「それ初耳なんやけど」
怜「うん、今考えた。ちなみに膝枕ではナンバーワンやから、心配せんでもええで?」
竜華「はぁ……ちなみにおんぶナンバーワンは?」
怜「うーん……」
怜「竜華の好きな人と同じ……なんちゃって」
てなわけで誕生日おめでとう
そして今日は更新ありません
それじゃ
トキってうんこ漏らしておんぶされたんだっけ?
>>642
その話が怖くて先が読めない……
それじゃ、風呂あがったらやります
あのスレは宮永姉妹のインパクトが強すぎて……
それじゃ、始めます
・二年、夏、大阪の魔物
京太郎「もうそろ久ちゃんの出番か……試合の前にジュースでも差し入れしようかな」
京太郎「えっと、何好きだったっけな」
京太郎「……無難にミルクティーだな。部室でも飲んでるし」ゴトン
京太郎「あれ? なんで水? 間違って隣押したかな」
京太郎「ってか、なんか視界が……」
京太郎「……やばい、倒れる――」グラッ
「あらら、大丈夫ですかーぁ?」
「もしもし、お兄さーん?」
「……気ぃ失ってるみたいやねーぇ」
京太郎「……超だるい」
京太郎「ここ、どこだよ」
「あ、目が覚めたんですかーぁ?」
京太郎「……ナースさん?」
「いえいえ、まだ高一ですよーぅ」
京太郎「白衣の天使に年齢なんて関係ないだろ」
「お兄さん大丈夫ですかーぁ? 主に頭とか」
京太郎「君の顔がぼやける程度には大丈夫」
「超ど近眼なんですねーぇ」
京太郎「可愛い顔が見れなくて超残念だぜ」
「もう、やですよーぅ」
京太郎「……冗談抜きにして頭痛い」
「風邪っぽいから少し寝とけば良くなるとは思いますよ-ぉ?」
京太郎「風邪か……もしかして俺、ぶっ倒れてた?」
「それはもう盛大にバターンって」
京太郎「そうか……悪いな、ここまで運んでくれたんだろ?」
「それは救護室のスタッフの方ですよーぅ。私は人を呼んだだけですから」
京太郎「まぁ、似たようなもんだろ」
「そうですかーぁ?」
京太郎「なんにしてもサンキューな」
「いえいえ、困ったときはお互い様ですから。それじゃあ、ちゃんと休んでてくださいねーぇ?」
京太郎「ああ……君、名前は?」
「えぇー、もしかして口説かれてます?」
京太郎「もうちょっとバスト増量してから出直せ。俺、須賀京太郎」
「荒川憩、こう見えて北大阪の代表なんですよーぉ?」
久「もうすぐ試合ね……」
久「京太郎たちどうしたのかしら? いつもなら顔見せに来るのに」
まこ「部長!」
久「あら、染谷さん。京太郎は?」
まこ「先輩が倒れて救護室に運ばれたって……!」
久「……は?」
まこ「さっき連絡があって……とりあえずわしは救護室に行って様子見てきます」
久「私も……! いや、お願いね」
まこ「部長も試合、頑張ってください」
久「ええ……」
「よろしくお願いしますねーぇ」
美穂子「よろしくお願いします」
久「お願いします」
「よろしく」
久(あいつ、こんな時になにやってるのよ)
久(……大丈夫なのかしら)トン
美穂子(……明らかに気が入っていないわ)
美穂子(久、どうしたというの?)トン
久(応援してくれるって言ったじゃない……)トン
「それ、ロンですよーぉ」
久「あ、はい」
久(この子、たしか北大阪の……荒川憩)
久(清水谷さんやセーラを抑えて一位になった一年生)
憩「お姉さん、あんまりよそ見してると危ないですよーぉ?」
久「……言われなくてもわかってるわよ」
憩「ならええですけど」
憩「ロン、7700」
憩「ツモ、3300オール」
憩「ロン、5400」
久(……やばい、もう点数が5000点を切った)
久(この子、すごく強い)
久(それになにより……私、全然集中できてない)
憩「リーチ、かけさせてもらいますねーぇ?」
久(あれに振り込んだらきっとハコ割れ)
久(待ち牌は……ダメ、リーチが早すぎて情報が少ない)
京太郎『久ちゃん』
久(――っ)
美穂子「ロン」
憩「あらら、振り込んじゃいましたねーぇ」
久(……なんとか親が流れた)
久(残すは二局……なんとか巻き返さないと)
久(でも、私……)
憩「おつかれさまでしたー」
美穂子「おつかれさまでした」
久「……」
美穂子「……何かあったの?」
久「何もないわよ」
美穂子「ウソ」
久「……」
美穂子「もしかして、京太郎さん?」
久「……試合の前に倒れたって」
美穂子「え……大丈夫なの!?」
久「わかんないわよ! わかんないから心配で不安であのざまよ!」
美穂子「久……」
久「今はほっといて……」
京太郎「うぁー、ぐわんぐわんだ」
まこ「もう立っても大丈夫なんですか?」
京太郎「いつまでも寝てらんねーしな。そこらへんで風邪薬買ってなんとかするよ」
まこ「じゃあ買ってきますよ。病人はおとなしくしてください」
京太郎「そうか、ありがとな」
まこ「なら早いとこ良くなってください。先輩の調子が悪いとこっちの調子まで悪くなりますから」
京太郎「あいよ」
京太郎「ふぅ……試合、どうなったかな」
京太郎「ここ、テレビとかないのかよ」
京太郎「久ちゃん、大丈夫かな」
久「……大丈夫じゃ、ないわよ」
京太郎「うおっ、来たんなら声かけてくれよ」
久「……四位だった」
京太郎「そっか……まぁ、そういうこともあるだろ」
久「私、気づいたの」
京太郎「……久ちゃん?」
久「あんたがいないとダメなんだって」
久「ねぇ、私――」
京太郎「ストップ。その先はやめようぜ」
久「どうして? 私が幼馴染だから?」
京太郎「違う」
久「じゃあどうしてよ」
京太郎「……今の久ちゃんはきっと、縋りたいだけだろ」
久「それの、それの何が悪いっていうのよ!」
京太郎「悪くはない。けど、きっと後悔する」
久「わかった風な口聞かないでよ……」
京太郎「わかった風じゃない。わかってるから言ってるんだよ」
京太郎(久ちゃんがいなくなったら照ちゃんで、照ちゃんがいなくなったら久ちゃんで)
京太郎(ほんと、偉そうに何言ってんだかな……)
久「意味、わかんない……」
京太郎「とりあえず頭冷やそうぜ。普通に話するぐらいだったら付き合うから」
久「……いい」
京太郎「……どこいくんだよ」
久「あんたがいないどこか」
京太郎「あーもう、なにやってんだかな」
京太郎「もうガッタガタじゃねえか」
京太郎「じゃああそこで受け入れときゃ良かったのか?」
京太郎「んなもんわかるわけねーだろ……」
まこ「失礼します」
京太郎「おう、悪いな」
まこ「さっき部長とすれ違いましたけど、なにかありました?」
京太郎「久ちゃんが何か言ってたのか?」
まこ「そういうわけじゃないですけど……泣いてて」
京太郎「……そうか」
まこ「先輩?」
京太郎「薬、そこ置いててくれ」
京太郎(ほんと、どうしようもない)
京太郎(なんて大馬鹿野郎なんだ……俺は)
『二年、夏、大阪の姉妹』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、大阪の姉妹
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
先にコンマ取っときます
1-25:小蒔
26-50:竜華
51-75:セーラ
76-00:菫
ぞろ目:別の判定へ
直下で
え、まさかぞろ目が出るとは
1-25:わかんねー人
26-50:ルー語しゃべる人
51-75:はやりん
76-00:口下手な人
偶数ぞろ目:すこやん
奇数ぞろ目:?
直下で
それじゃあ三尋木プロの出番ってことで
チャンピオンの出番は遠のきました
では、おやすみなさい
愛宕姉はカプスレの方に京太郎と唐揚げ論争をするやつなら書いたことがありますけど
地味に書くの苦手だったりします
逆に一度も書いたことない小走さんは超書きやすかった
風呂入ったらやります
そんじゃ、投下します
・二年、夏、大阪の姉妹
「もう快っ勝やな」
「油断してしてはるとつまづきますよ?」
「さっきセーラからジュース代ふんだくっ……やなくてもろたし、言うことなしや!」
「それとこれと関係あらへんでしょ」
「もうこれで団体戦の汚名はすすがれたに違いないっ」
「どうして人からお金とって汚名返上ですか」
「恭子……もうちょいツッコミの温度上げてくれへん?」
「そうは言うても、さっき愛宕プロから調子乗らせるなって釘刺されましたから」
「まさかのおかん直通!?」
久「どうして、どうしてなのよ……」
「……泣いとる人とすれ違ったときはどうボケたらええんやろな?」
「ボケることから頭離してください」
「うちからボケとツッコミを取ったら、ただの麻雀が強い美少女になってまうやろ」
「十分やないですか」
「あかん、あかんで? そんなん串カツにソースつけへんみたいなものやん」
「むしろやりすぎて二度漬け状態ですよ」
「せやから温度差っ」
「はぁ……それより、行っちゃいますよ?」
「ああもう、こうなったら……!」
「それにしてもあの人……どこかで見たような」
「そこのいい脚した姉ちゃーん! 一緒にお茶せぇへーん?」
「おっさんのナンパですか!」
「お、今のツッコミええな」
「やかましいわっ」
京太郎「……もう夕方か」
京太郎「体調は……微妙だな」
まこ「あ、起きたんですか」
京太郎「……久ちゃんは?」
まこ「それが……連絡しても心配ないってメールが来て」
京太郎「そうか……」ヨロッ
まこ「まだ寝てた方が……」
京太郎「大丈夫だ。こういう時は多少体動かしたほうが良い事もあるんだよ」
まこ「そんな馬鹿な」
京太郎「バカで結構。もうベッドで寝てるのにも飽きたんだよ」
まこ「部長を探しに行くんですか?」
京太郎「さぁな……染谷はホテルに戻って久ちゃんを待っててくれ」
まこ「……わかりました」
京太郎「……見つけたとして、俺になにができるんだよ」ボソッ
「はぁ、解説ってのも肩が凝るねぃ」
「なーんか面白いものでも転がってないかなーっと」
「インハイチャンプとの対局だったらそれなりに楽しそうだけど」
「わっかんねー、どうしてこんな暇なんだか」
「ん? あれって……」
「……ふーん、色々引き連れてるみたいだねぃ」
「思しろそうだし、ちょっかい出してみますかねー」
久『あんたがいないとダメなんだって』
京太郎「……」
久『それの、それの何が悪いっていうのよ!』
京太郎「……」
久『意味、わかんない……』
京太郎「――っ、くそ!」
京太郎「どうすればいい、どうすればよかった!」
京太郎「このままじゃまた……」
京太郎「――畜生!」ガンッ
「お兄さん、荒れてるねぃ」
京太郎「驚かせたなら悪い。気分が悪くて」
「私でよければ話聞くけど、どう?」
京太郎「……君、誰だよ」
「あれ、わかんない? ま、咏って呼んでいいよ」
京太郎「俺ら、どっかで会ったっけ?」
咏「さぁ? でも他人だからこそ言えることもあるんじゃね? 知らんけど」
京太郎「……」
京太郎(正真正銘会ったことないはずだけど、なんとなく見覚えがある)
京太郎(見た目的には中学生。着物は珍しいけど)
京太郎(でも――)
咏「ふふん」
京太郎「――っ」ゾク
京太郎(ホンの少しだけど、照ちゃん達と似た感じだ)
咏「お兄さん、どしたの?」フリフリ
京太郎「いや、ちょっと歩こうか」
咏「かまわないぜぃ」
咏(いーい反応だねぃ)
咏(こりゃ予想以上に楽しめそうかも)
「はへー、恋バナだったんか」
「ちょっとうちらには荷が重いんじゃ……」
久「……他人にだったら話せることもあるって言われた気がするんだけど」
「せやけど、完全に門外漢やし」
「すいません、うちのバカが軽はずみに……」
「バカってなんやねん」
「自分の胸に手を当てて考えてみればええと思いますけど」
「バカ……馬と鹿……ホースと……鹿って英語でなんやったっけ?」
「無理にボケようとしなくてもええんですけど」
久「あなたたちの漫才はいいから。もう行ってもいい? これでも傷心中なの」
「こ、コンビ扱い……」
「ちょいちょいちょーい」
久「……まだなにかあるの?」
「うちに考えがある!」
「……今度はなんですか」ハァ
「気が沈んだときは美味いもん、それは大阪でも東京でもおんなじやで」
久「悪いけどそんな気分じゃ――」
「てなわけでれっつらごー! 恭子も行くでー」グイッ
「ちょっ、うちもですかっ」
咏「うーん、なるほどねぃ」
京太郎「ま、こんなとこだ」
咏「それよりお兄さんさ、麻雀とかやるの?」
京太郎「麻雀? ちょっとだけなら」
咏「それで、あんまり勝てなかったり?」
京太郎「……なんかそんなオーラでも出てるわけ?」
咏「オーラっていうか、運気の流れ的なもんじゃね? 知らんけど」
京太郎「運気の流れ? オカルト的なアレ?」
咏「お兄さんの場合はそっちの影響もあるかもねー」
京太郎「まぁ、色んなオカルトに出会ってきたしな」
咏「どっちかっていうと問題はお兄さん自身にあると思うんだけどねぃ」
京太郎「俺?」
咏「ま、そんなに引き連れてりゃ色々影響もあるのかね」
京太郎「だから、俺自身が問題ってなんだよ」
咏「いや、知らんし」
京太郎「はぁ?」
咏「とりあえず、まずは女性関係をきっちり清算しましょうってこと。具体的には一人に絞るとか」
京太郎「女性関係って……」
咏「あたしでもいーよ?」
京太郎「……今は考えたくないな、そういうの」
咏「だったらなにも考えずに言いたいこと言ってみりゃいいんじゃね?」
京太郎「……そうできたらいいんだけどな」
咏「もうあとは崩れるか雨降って地固まるかのどっちかっしょ」
京太郎「でもな……」
咏「そういうことができるのは若者の特権なんじゃね? 知らんけど」
京太郎「ふぅ……よし」
咏「お、腹決まった感じ?」
京太郎「余計なこと考えすぎるからダメなんだ。だからちょっと体動かしてくる」
咏「ま、頑張れ頑張れ、若者」
京太郎「話聞いてくれてありがとな。それじゃ」
咏「ありゃどうなるのか楽しみだねぃ」
京太郎「っく、はぁ……さすがに走り込みはきついか」
京太郎「病み上がりっつーか、病み途中なんだよな」
京太郎「最近体もなまってるし……」
京太郎「ダメだな……こんなんじゃまだまだだ」
京太郎「せめて相手がいれば――」
「避けてくださーい!」
京太郎「うおっ」パシッ
「キャッチした!?」
京太郎「危ねーな、気をつけてくれよ」
「すいません、ボールが転がってたんでつい」
京太郎「にしても飛ばしすぎだ。フェンス越えちゃってるだろ」
「あの……サッカーやってたりしました?」
京太郎「いんや、球技ならやってたけどな」
「けっこう本気で蹴ったつもりなんやけど……」
京太郎「サッカーか……いいな」
京太郎「時間あるならちょっと付き合ってくれないか?」
京太郎「あー、運動したぁ」
「ほ、ほんまにサッカー部やないんですよね?」
京太郎「ハンド部員だったな……えっと、愛宕絹恵さんだっけ?」
絹恵「あ、はい」
京太郎「10対11か……ちょっと負け越したな」
絹恵「むしろサッカーやってない人に追い詰められるとは思わなかったんですけど」
京太郎「男女差だな、多分」
絹恵「男女差、ですか」
京太郎「ま、でもスポーツやってる女友達はいなかったし、新鮮で楽しかったかな」
絹恵「はぁ……私も久々に思いっきり動いて気持ちよかったです」
京太郎「だろ?」
絹恵「ですね」
京太郎「さって、そろそろ――」
「おーい、絹ー」
絹恵「あ、お姉ちゃん」
京太郎「お姉ちゃん? 妹じゃなくて?」
「そや、姫松の愛宕洋榎とはうちのことやで!」
京太郎「あー、姫松ってあの」
洋榎「どや、すごいやろ」ドヤッ
京太郎「来年のシード権逃したあの」
洋榎「ぐふっ」ガクッ
絹恵「お、お姉ちゃんしっかり!」
京太郎「あー悪い」
「もう、どこいったかと思えば……あれ、絹ちゃん?」
絹恵「末原先輩、どもです」
「奇遇やな。ところで、こちらの方は?」
京太郎「須賀京太郎。さっきまで一緒にサッカーしてたんだ」
「はぁ……末原恭子です」
洋榎「どうせサッカーとか言って絹をナンパしとったんやろ!」
絹恵「ちょっ、お姉ちゃん!」
京太郎「おー、復活した」
洋榎「そりゃあ絹はうちと違って胸大きいし背も脚も長いモデル体型……」
洋榎「……orz」
京太郎「なんかものすごい勢いでまたしおれていったな」
恭子「どうせまたすぐ復活しますから」
絹恵「すいません、お姉ちゃんいつもこうで」
洋榎「ところで恭子、もう一人は?」
京太郎「復活早いな!」
恭子「今トイレ行ってます。もうすぐ来るんやないかと……」
久「ちょっと、二人共勝手に……って」
京太郎「久ちゃん?」
久「……」
洋榎「ふむふむ……よし、ここで解散!」
恭子「あー、なるほど」
絹恵「え、なにどういうこと?」
洋榎「ええから、馬に蹴られる前に退散やでー」
絹恵「え、えっ?」
洋榎「ほななー」
久「……あんた、いっつも女の子と一緒なのね」
京太郎「まぁ、そうみたいだな」
久「別にいいけど」
京太郎「……久ちゃん、俺」
久「やめて」
京太郎「なんだよ、聞いてくれないのか」
久「ううん、思えばいっつも受身だったから、今度は私の番」グイッ
京太郎「なんだよ――いてっ」
久「――んっ、これでよし」
京太郎「おい、これって」
久「先にホテル戻ってるから」
久「あと、私は往生際が悪いってことはよく覚えておきなさいよ」
京太郎「……わかってるっての」
京太郎「首、結構強く吸われたな。絶対跡残るパターンだ」
京太郎「にしてもずるいな。言いたいこと言わせないとか」
洋榎「いやー、これは恋のキューピッド名乗れるで」ホッコリ
絹恵「話が見えへんのやけど」
恭子「……思い出した。長野の竹井久」
洋榎「さっきの姉ちゃんがどうかしたんか?」
恭子「長野の代表ですよ。福路を破って一位抜けの」
洋榎「マジでか!」
絹恵「あれ、その人ってたしか……」
恭子「せや、江口セーラが気になる選手に上げとった一人」
洋榎「そんでもって、明日の対局相手……不足なしやな!」
洋榎「っしゃ、やるでー!」
久「あら」
洋榎「昨日ぶり」
久「まさか今日の相手だったなんてね」
洋榎「もう本調子みたいやな」
久「おかげさまでね。でも、手加減なんてしてあげないわよ?」
洋榎「アホ、格の違いをみせたるわ」
久「ふふ、楽しみにしてる」
『二年、夏、神代の姫』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、神代の姫
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
それじゃコンマ判定します
1-10:美穂子
11-20:竜華
21-30:セーラ
31-40:菫
41-50:やえ
51-60:哩
61-70:憩
71-80:洋榎
81-85:智葉
86-90:はやり
91-95:咏
96-0:健夜
直下で
みほっちゃん大勝利
ともあれ、今回は三尋木プロのおかげで絹ちゃんの出番が激減しました
遅くまで付き合わせて申し訳ないです
それじゃ、おやすみなさい
めっちゃ国広くんのif書きたい……
でも、挿入するとこがないという
そんじゃ、もうちょっとしたらやります
ifがあるからといって挿入する展開になるとは限らない
これ重要です
それじゃ、始めます
・二年、夏、神代の姫
京太郎「ふわぁ~」
京太郎「今日も今日とて久ちゃんの応援だな」
京太郎「……顔洗お」
京太郎「あー、やっぱ跡残っちゃってる」
京太郎「あんなに強く吸うから……」
コンコン
京太郎「あれ、久ちゃんたちかな。こんな早くに」
コンコン
京太郎「はいはい、わかったって」ガチャ
美穂子「お、おはようございます」
京太郎「……俺、寝ぼけてる?」
美穂子「えっと、寝癖ならありますけど」
京太郎「あー、まだ顔洗ったばっかなんだよ」
美穂子「じゃあ直してあげますね」
京太郎「あ、はい」
美穂子「――♪」
京太郎「……」
京太郎(これは夢だろうか)
京太郎(朝早くみほっちゃんが訪ねてきたと思えば、寝癖を直してくれている)
京太郎(色々感涙のシチュエーションだけど……おもちが目の前で揺れてる)
京太郎(これは朝の生理現象的なものもあいまって非常にマズイ)
京太郎(夏服は生地が薄いんだよね)
京太郎「なぁ、髪を直すんなら後ろからやったほうがやりやすいんじゃないか?」
美穂子「え、どうしてですか?」
京太郎「髪を梳くときは普通後ろからじゃないか?」
美穂子「それは鏡があるからですよね」
京太郎「うっ」
美穂子「それに……」
美穂子「こうしていたら、仕上がり具合がよくわかりますから」ポッ
京太郎(なぜそこで頬を染めるのか)
京太郎(まさか朝の生理現象に気づいてしまったのか!?)
美穂子「直りました。……これ、どうしたんですか?」
京太郎「あ、いや……それはいかんともしがたい生理現象であって」
美穂子「首のところ、虫刺されですか?」
京太郎「へ? あ、ああ、そうなんだよ」
美穂子「でも、腫れてないし、内出血してるみたいですね」
京太郎「よっぽどひどく刺されたんだな、うん」
美穂子「……」
京太郎「みほっちゃん、どうかした?」
美穂子「聞いたんですけど……嘘をつくとき、鼻の頭を掻くって本当ですか?」
京太郎「……さあ?」
美穂子「それ、本当は……」
京太郎「……」
京太郎(マジですか)
京太郎(どっからそんな情報が漏れてんだよ)
京太郎(って、経路は丸わかりだけど)
美穂子「久と、なにかあったんですか?」
京太郎「特になにも」
美穂子「同じこと、私にもしてください」
京太郎「だから、俺は何も……」
美穂子「じゃあ、一方的に付けられたんですね? そのキスマーク」
京太郎(いやいやいや、感が鋭すぎるだろ!)
京太郎(それに、なんか怒ってないか?)
京太郎(にしても、近い)
京太郎(キス、できそう)
美穂子「ごめんなさい……」
京太郎「いっつ――」
美穂子「――んっ、これで相子ですよね」
京太郎「みほっちゃん、これって」
美穂子「そ。それじゃ、そろそろ失礼しますね」イソイソ
美穂子「そ。それじゃ、そろそろ失礼しますね」イソイソ ×
美穂子「そ、それじゃ、そろそろ失礼しますね」イソイソ ○
京太郎「……なんだったんだろうか」
京太郎「ライバルだからって張り合いすぎだよな……」
京太郎「なーんて、絶対それだけじゃないよな」
京太郎「どうしよう、いきなりすぎて反応に困る」
コンコン
京太郎「今度はなんだよ……はーい」ガチャ
久「おはよ、もう具合大丈夫?」
京太郎「バッチリだよ」
久「そう、良かった……ならひとつ聞きたいことがあるんだけど」
京太郎「ん、なに」
久「さっき美穂子が顔赤くしてこの部屋から出てったんだけど、なにがあったの?」
京太郎「や、やましいことはなにも」
久「ふーん、じゃあこの跡はなに?」
京太郎「あ、やべっ」
久「……美穂子にしたこと同じこと、私にもしてよ」
京太郎「だから、俺は何もやってない!」
久「ウソ言うな! そ、そこそんなに膨らませて説得力あると思ってんの!?」
京太郎「違う! これはただの生理現象!」
久「あんな大きな胸だったらつい反応しちゃうって言いたいわけ!?」
京太郎「人の話を聞け!」
まこ「ふぅ……先輩がたは朝っぱらから元気じゃのう」
京太郎「んで、今日の相手で目立ったのはっと……」
久「美穂子も同卓で、おまけに神代さんね」
京太郎「ああ、神代さんな」
久「鹿児島行った時は打たなかったのよね」
まこ「また知り合いですか?」
京太郎「この前巫女さんに知り合いがいるって言ったろ。その一人だ」
まこ「なるほど、なら相当手強そうな相手ですね」
京太郎「なんかオカルト持ってそうな雰囲気はあるけど……」
京太郎(あの時感じたのが間違いじゃないのなら)
京太郎(きっと神代さんは照ちゃんや衣と並ぶ力がある)
久「でもあの子、イマイチ強そうな感じがしないのね」
まこ「成績は……ありました」
久「えっと……なによこれ」
まこ「最初の方はひどい成績なのに……」
久「順繰りに上がってる……?」
京太郎「四回戦目以降はほとんど一位だな」
久「……どういうことかしら?」
まこ「慣れたとか、ですかね?」
京太郎「……」
京太郎(もしくは、別の誰かが打ってる、とかな)
久「なんにしても強敵だってことには間違いなさそうね」
「京太郎様ー!」
久「噂をすれば、ね」
まこ「……様?」
京太郎「あー」
小蒔「やっと会えました!」
京太郎「よう、しばらくぶり」
久「夏休みぶりかしら?」
小蒔「はい! 京太郎様にはお正月にもお世話になりましたけど」
久「……ふーん」
京太郎「ああ、そういやそうだったな」メソラシ
小蒔「あの、そちらの方は?」
京太郎「俺らの後輩。麻雀強いんだぜ」
小蒔「ということは……私と同い年ですねっ」
まこ「染谷まこです。よろしく」
小蒔「神代小蒔です。よろしくお願いします!」
「姫様ー」
小蒔「あ、巴ちゃん」
巴「いきなり走り出すから心配しましたよ……」
小蒔「京太郎様の気配を感じましたから!」
京太郎「そりゃまたすごいセンサーだな」
巴「あ、お久しぶりです」
久「こっちこそね。ほかの人たちは?」
巴「みんなは観客席で待機してます」
久「もうすぐ試合だものね」
巴「はい、姫様をよろしくお願いします」
まこ「あの、この人も永水の?」
巴「狩宿巴です。あなたも清澄の方ですか?」
まこ「染谷です。今日はうちの部長の応援で」
京太郎「まあ、メガネどうし仲良くしてくれ」
まこ「ものすごく適当なくくりですね、また」
巴「あはは……」
久「そろそろ時間ね。それじゃ、また後で」
小蒔「はい!」
京太郎「俺らは観客席だな」
巴「そうですね」
小蒔「あの、京太郎様?」ジー
京太郎「ん?」
小蒔「お怪我されたんですか? 首に絆創膏が二枚も……」
京太郎「あ、ああこれな。大丈夫だから。全然たいしたことないし」
小蒔「そうですか……良かった」ホッ
まこ「先輩、そろそろ」
京太郎「それじゃ、神代さんも頑張れよ」
小蒔「はい……あのっ」
小蒔「今日、私が一番だったら……ご、ご褒美くださいっ」
京太郎「ご褒美?」
小蒔「ダメ、でしょうか?」
京太郎「んー、俺にできることだったら」
小蒔「ありがとうございますっ」
小蒔「私、頑張りますから!」
久「……今、さらっと私を負かすって宣言したようなものよね」
まこ「あー、そういうことになりますね」
久「いいじゃない。俄然やる気が出てきたわ」
久(なんて言ったは良いものの……)
小蒔「うーん……」トン
久(この子、普通ってかんじ)
久(気合入れてた分、拍子抜けね)
久(まあ――)
久「ロン、5200」
小蒔「あ、はい」
久(手加減とかはしないんだけどね)
久(でも、これで目下特に警戒が必要な相手は美穂子だけ)
久(集中して相手ができるわね)
小蒔「あうぅ……」
小蒔(点棒、減っちゃいました……)
小蒔(でも、こんなことで諦められません)
小蒔(神様だって、きっと頑張る人のことを見てくれるはずですから)
小蒔(そうしたら、京太郎様とも――)フワッ
久「――っ」
美穂子「……?」
久(今、なにかが変わった?)
美穂子(なに? 場の雰囲気がいきなり……)
小蒔「――さあ、次の局を始めましょう」
京太郎「……」
まこ「こりゃ、ひどい……」
京太郎「やっぱりか……」
まこ「しかし、まるで人が変わったかのように打ち筋も変わりましたね」
京太郎「ああ、そうだな」
京太郎(画面越しだってのに痛いぐらい伝わってくる)
京太郎(これが、神代さんの……)
「そう、あれが小蒔ちゃんの神降ろし」
京太郎「石戸……」
霞「お久しぶりね。隣、いいかしら?」
まこ「あ、はい」
京太郎「あれは、神代さんが力に振り回されてるってことなのか?」
霞「神様はあくまで力を貸してくれているだけ。原動力は小蒔ちゃんの純粋な願い」
京太郎「そうか……」
霞「ふふ、その純粋な願いに心当たりがあったりするのかしら?」
京太郎「試合の前にちょっと約束をしたんだ」
霞「そう……なら、裏切らないであげてね」
京太郎「わかってるよ」
まこ「あの……ところでどなたでしょうか?」
霞「あ、これは失礼いたしました」
京太郎(つまり、神代さんの力は、神様の力を借りる力)
京太郎(怪物や魔物と称される奴らと並ぶ、規格外のオカルト)
京太郎(もしかして、照ちゃんに必要だったのはそんな人たちだったのかもしれないな)
京太郎(俺なんかじゃなくて……)
京太郎「試合終了か……」
まこ「大差をつけられましたね」
京太郎「正直、飛ばなかったのが幸運って感じだけど」
まこ「その前に部長の対面の選手がとんだからなんとか」
京太郎「久ちゃん、大丈夫かな」
まこ「大丈夫ですよ、きっと」
京太郎「……そうかな」
まこ「先輩、どうかしました? まだ具合が悪いとか」
京太郎「いや……ちょっと顔洗ってくるよ」
京太郎「ああくそっ、余計なこと考え過ぎだっての」
京太郎「照ちゃんのことは今はいいだろうが」
京太郎「今は久ちゃんのサポートを第一に考えろよ」
京太郎「……でも、きっと近くにいるんだよな」
「全く、お前は相変わらず容赦がないな」
「むしろ容赦したら相手に失礼」
「まあ、それもそうだが」
京太郎「――っ」
「……」
「どうかしたのか? いきなり立ち止まって」
「ううん、多分気のせい。行こう、菫」
京太郎「……ははっ、元気そうだったな」
京太郎「そうか、照ちゃんは俺がいなくても……」
京太郎「……戻ろう」
小蒔「あ、見つけましたっ。京太郎様ー!」
京太郎「あれ、神代さ――おわっ」
小蒔「きゃっ」
京太郎「いつつ……大丈夫か?」
小蒔「は、はい……あ、京太郎様、絆創膏が」
京太郎「いや、いいよ。ただの虫刺されだし」
小蒔「そうですか……」
京太郎「それでさ、どいてもらってもいいか?」
小蒔「あ……ご、ごめんなさい」バッ
京太郎「で、慌ててたみたいだけど、なんかあったのか?」
小蒔「……忘れてしまわれたのですか?」シュン
京太郎「あー、大丈夫大丈夫。約束のことだよな?」
小蒔「はいっ」パァ
京太郎「俺、なにしたらいい?」
小蒔「えっと、その……」モジモジ
小蒔「名前で呼んで、いただけないでしょうか?」
京太郎「名前?」
小蒔「は、はい」
京太郎「えっと……小蒔?」
小蒔「わぁ……」ポワポワ
京太郎「お気に召した?」
小蒔「はい、とっても!」
京太郎「そこまで喜ばれるとは……で、もういいのか?」
小蒔「はい?」
京太郎「ご褒美。一個だけとは言ってなかったからさ」
小蒔「え、あ……ど、どうしよう」オロオロ
京太郎「いや、そんなに困るんだったら無理に――」
小蒔「お、お姫様抱っこ!」
京太郎「……お姫様抱っこ?」
小蒔「あ……図々しいですよね」
京太郎「いや、お安い御用だっての」
小蒔「きゃっ」
京太郎「どうだ、お姫様よ」
小蒔「はい……できれば、もう少しこのままで」
京太郎「あいよ」
京太郎「……」
小蒔「……」ウットリ
京太郎「なあ、一個だけ聞いていいか?」
小蒔「……あ、はい」
京太郎「自分のそばにいてくれるなら、どんなやつがいい?」
小蒔「えっと……」
京太郎「やっぱり、自分のことを完璧に理解してくれる人か?」
小蒔「よくわからないですけど……きっと自分が一緒にいたいと思った人がそうなんです」
京太郎「……」
小蒔「私は霞ちゃんたちがいて幸せです。ずっと一緒にいたいと思ってます」
京太郎「……そうか」
小蒔「それと……京太郎様も」モジモジ
京太郎「ありがとな……小蒔」
『二年、夏、一番目と二番目』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、一番目と二番目
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
姫さまの出番はこれで終わりじゃありません
それと、セカンドにようやっと本編でまともな出番が……
それじゃ、おやすみなさい
淡登場はどうあがいても三年編の夏以降です
メインヒロインが誰かはともかく、誰とエンディングを迎えるかは安価しだいです
そこらへんはあくまで予定なんですけども
そんじゃ、もう少ししたら始めます
そんじゃ、投下します
・二年、夏、一番目と二番目
久「きっつー」
久「神代さん、ものすごく強いじゃない」
久「一応2位抜けだけど、収支はマイナスなのよね……」
久「飛ばされなかっただけでも良かったと考えるべきね」
久「はぁ……どこか座る場所、ないかしら」
「……」ポリポリ
久「ねぇ、隣いい?」
「どうぞ」ポリポリ
久「じゃ、お邪魔します」
久「……」
「……」ポリポリ
久「それ、ポッキーよね」
「うん」
久「好きなの?」
「うん」
久「ふーん、私の知り合いもお菓子って言ったらポッキー食べてるのよね」
「あなたも食べる?」
久「一本だけなら……って、半分も?」
「私もよくわけてもらってたから」
久「ならもらおうかな。糖分欲しいし」
「どうぞ」
久「……」ポリポリ
「……」ポリポリ
久「あー、疲れた頭には甘いものが効くわぁ」
「……でも、一つ問題がある」
久「え、太るとか?」
「違う。でも、これは死活問題」
「鼻が詰まってて味がわからない……」ズビッ
久「……」
「これじゃ生き地獄……」ズーン
久「た、大変そうね」
「実際辛い」
久「そ、そういえば……あなたもインターハイに?」
「うん」
久「私もなんだけど、やっぱり強い相手が多いわね」
「でも、私は負けるわけにはいかない」
「そのために、色んなものを置き去りにしてきたから……」
久「そう……まあ、私も後に引けない理由はあるんだけど」
「どんな?」
久「後ろで支えてくれる人がいるってところかな」
「……少し羨ましい」
まこ「部長、こんなところに」
久「後輩が来た。そろそろ行くわ」
「あれが、後ろで支えてくれる人?」
久「の一人ね。それじゃ」
まこ「探しましたよ。一人でフラフラせんでくださいよ」
久「ごめんごめん、一刻も早く座りたかったの」
まこ「先輩もどこかに行ってしまうし……」
久「……今頃は神代さんのところかしらね」
菫「こんなところにいたのか」
「菫、勝手にいなくなるなんて……」
菫「いなくなったのはお前の方だろうが!」
「私は少し休憩をしようとしただけ」
菫「まったく……風邪気味なんだからおとなしくしててくれ」
「心配してくれるんだ」
菫「これでもチームメイトだからな」
「……」
菫「どうかしたのか?」
「ううん、そういうのいいなって」
菫「……熱でもあるのか?」
まこ「それにしても、部長はさっきの人と知り合いですか?」
久「さっき知り合ったばかりよ」
まこ「ふむ……」
久「なに、どうかしたわけ?」
まこ「あの顔、見覚えがあると思ったんですが」
久「もしかして、有名人?」
まこ「有名もなにも、インハイチャンプですよ」
久「チャンピオン……宮永照だっけ?」
まこ「しかも次当たるじゃないですか」
久「ふぅ……今日も明日も強敵ばかりね」
京太郎「……一緒にいたいと思った人か」
京太郎「俺はそうだったのか?」
京太郎「なら、なんで照ちゃんは……」
久「あ、いた」
京太郎「……久ちゃん」
久「先にホテルに戻るなら言っておきなさいよね」
京太郎「悪い、ちょっと考え事しててさ」
久「なに、神代さんのこと?」
京太郎「いいや、それとは別件。明日の試合はどうなるかなって」
久「それなんだけど、今日よりやばいかも」
京太郎「やばい?」
久「明日、インハイチャンプと同卓だって」
京太郎「インハイ、チャンプ?」
久「そう。団体戦でも大暴れした宮永照」
京太郎「……そうか」
久「さっきポッキーもらっちゃった」
京太郎「……」
久「……ねぇ、応援してくれないの?」
京太郎「え?」
久「いつもだったら、頑張れだのどうにかなるだの言ってくるじゃない」
京太郎「あ、ああ……頑張れよ」
久「なにそれ、なんか投げやりね」
京太郎「そういうわけじゃ……」
久「まぁ、いいわよ。それじゃ、部屋に戻ってるから」
京太郎「そうか、二人が……」
京太郎「こうなるかもしれないってことはわかってたのにな」
久「よろしくお願いします」
久(インハイチャンプが対面……)
久(今のところヤバそうな気配とかはないけど)
久(私の配牌は好調)
久(今のうちに稼いどこうかしら)
久「リーチ」
久(をかけたものの、だれも振り込まないと)
久(ま、それならそれで――)
久「ツモ、3000・6000」
久(自分で引いちゃうんだけどね)
まこ「いきなりでかい上がりですね。このまま逃げ切れれば……」
京太郎「チャンプは一局目から動くことは少ない。これからだろ」
まこ「詳しいですね」
京太郎「牌譜みりゃ色々わかるってことだな」
久(よし、このまま維持したいところだけど……)
「……」
久(向かいの相手が黙ってるわけもないわよね)
久(さて、次からは――)ゾクッ
久(なに、今の?)
久(なんかザラっとした……中を覗き込まれるような……)
久(まさか……インハイチャンプが?)
「……そう」
「あなたが……上埜久」
久「え?」
「あなたが……の」ボソッ
「……一つだけ、言っておく」
照「私は負けない。あなただけには、絶対に……!」ゴッ
久「――っ」
久(この圧力……!)
久(これが、高校生の頂点)
久(ヤバイなんてものじゃない……けど)
久「なんでそっちの名前知ってるかはわからないけど、一個だけ言っておくわ」
久「私だってやすやすと負けてあげるつもりなんてないから」
照「……潰す」
久「やってみれば? できるならね」
久(なんて言ってみたものの……)
照「ロン、1000」
照「ロン、1300」
照「ツモ、700オール」
照「ロン、3200」
照「ロン、4500」
照「ロン、6700」
照「ツモ、4400オール」
照「ツモ、6500オール……!」
久(なによ、これ)
久(速すぎて全然上がれないじゃない)
久(しかも私の点数をべっこりへこましてくれちゃって……)
京太郎「……まだあの打ち方してんだな」
まこ「悪待ちですか? そもそもほとんど聴牌すら出来てませんけど」
京太郎「だろうな」
久(どうする、どうすればいいのよ……!)
久(なんて、前の私だったら焦ってたのかしら)
久(悪いけど、今更そんなのにビビってられないのよね)
照「リーチ」
久(相手の上がり方には、点数が前の和了より高くなっていくっていう特徴がある)
久(リーチをかけたということは、いい加減手が重たくなってきたということかしら)
久(なら、付け入る隙もできてくる)
久(実は私も既に聴牌済みなのよね)
久(オタ風の刻子にドラが一枚、それに赤ドラ二枚)
久(待ち牌は少ないから、リーチをかければ近いうちに出てくるとは思う)
久(でも、それだけじゃ多分足りない)
久(確実に競り勝つ……なら、もっと自分を追い込まなきゃ)
照「……」トン
久「――カンっ」
京太郎「ここでカン?」
まこ「暗槓じゃない……下手したら上がれなくなるのに」
京太郎「……ああ、そうか」
まこ「部長の狙いに見当が?」
京太郎「分が悪いほど燃え上がる。久ちゃんは性格もオカルトもそんなんだったな」
久(ここで引けなかったら、役なしで手を張りかえないと上がれなくなる)
久(そして、嶺上開花なんてそうそう出るものじゃない)
久(だからこそ、よね――)
久「ツモ、嶺上開花、ドラは……7ね。うまいことカンドラが乗ったみたい」
照「……」
久「六本場だから25800ね。責任払いよね?」
照「……次は上がらせない」
久「それはどうかしら」
まこ「……上がりましたね」
京太郎「上がったな」
まこ「しかもチャンピオン相手に責任払い……」
京太郎「上がっちゃったな」
まこ「うちの部長って、実はすごい人だったんですね」
京太郎「まぁな」
京太郎(久ちゃん、照ちゃん……)
京太郎「ふぅ」
久「なにたそがれてるのよ」
京太郎「たそがれてないっての」
久「たそがれてた」
京太郎「らちあかないな……ご苦労さん、久ちゃん」
久「そうね……」
久「ところで、ご褒美ってないわけ?」
京太郎「は?」
久「だから、ご褒美」
京太郎「えっと、なぜに?」
久「神代さんにはあげたくせに」
京太郎「いや、あれは――」
久「チャンピオン相手に頑張ったんだけど」
京太郎「……そうだな。で、どうしたらいいんだ?」
久「じゃあ、そのまま座ってて」
久「……こんなのはどう?」
京太郎「……おい、これって」
久「エッチしてるみたい? 対面座位ってやつかしら」
京太郎「いや、誰かに見られるぞ、ここだと」
久「あんたがあまり人が来ない場所を選んでるのはわかってるのよ」
京太郎「あぁもう」
久「……ねぇ」
京太郎「ダメ」
久「まだなにも言ってないんだけど」
京太郎「とにかくダメだ」
久「なによそれ……じゃあ、キスマークもう一個つけてもいい?」
京太郎「ダメに決まってんだろ。あれ、結構痛かったんだからな」
久「なによ……ケチ」
京太郎(その後の日程もつつがなく消化され、インハイは終わりへと向かっていった)
京太郎(東京を舞台に覇を競っていた高校生たちも地方へと帰っていく)
京太郎(それは俺たちも例外じゃない)
京太郎(だけど、その前にもうひと波乱があることは誰にもわからなかった)
「……京太郎、様」
『二年、夏、スリーピングビューティ』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
夏、一番目と二番目
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、夏、スリーピングビューティ
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
ちなみに今回久は二位でプラス収支ですが
照は素点だけでダブルスコアです
それじゃ、おやすみなさい
中学三年、if、これからもずっと
京太郎「荷物はこんなもんかな?」
京太郎「明日で我が家ともお別れか……」
カピ「キュッ」
京太郎「お前ともお別れだな」ナデナデ
カピ「キュ……」
京太郎「そんな声出すなよ。たまには帰ってくるからさ」
照「京ちゃん、入っていい?」
京太郎「部屋のぞきながらそんなこと言われてもな」
照「ちょっとすっきりしたね」
京太郎「持ってくものは最低限にしたつもりなんだけどな」
照「……東京、行っちゃうんだね」
京太郎「スポーツ推薦でな。ま、どこまでやれるかわからないけど、やるだけやってみるよ」
照「うん……頑張ってね」
京太郎「照ちゃんも咲と仲良くな」
照「そこらへんはバッチリ」
京太郎「プリン取り合うなよ?」
照「……京ちゃんの意地悪」
京太郎「はは、小学校の頃の話だっけな」
照「大丈夫。私はあの頃より大人」
京太郎「じゃあ、冷蔵庫を開けるとプリンが一個ありました。どうする?」
照「とりあえず食べてから考え……はっ」
京太郎「ボロでるの早すぎ」
照「……誘導尋問はずるい」
京太郎「見え見えの罠に突っ込んでいったのはそっちだろ」
照「むっ」
京太郎「でもまぁ……こんなやりとりもあんまできなくなるんだよな」
京太郎「……」
照「……京ちゃん」
京太郎「どした?」
照「屈んで?」
京太郎「あぁ、うん……で、なに――」
照「――ん」チュッ
京太郎「え……」
照「今は、ほっぺだけ」
京太郎「ちょっ、照ちゃん!?」
照「でも次に会うときは……ね?」
京太郎「いやいや、話が見えないんだけどっ」
照「じゃあ、またね」パタン
京太郎「……」
カピ「キュッ、キュッ」
京太郎「どういうことだったんだろうか」
カピ「キュッ?」
京太郎「何言ってんだってか? ……そうだよな」
京太郎「答えはわかりきってるよな……」
京太郎(でも、翌日の出発の際には照ちゃんは姿を見せなかった)
京太郎(落胆する内心に蓋をしつつ、俺はちゃんと別れを告げられないまま東京へ向かった)
京太郎(そして新居であるマンションの一室に荷物を開け、整理が終わる頃には数日が経っていた)
京太郎「ふわぁ……もうこんな時間か」
京太郎「ちょっと寝すぎたか」
京太郎「学校もまだだし、暇なんだよな」
京太郎「そういや、近くに女子校があるんだっけ」
京太郎「……暇だし、ランニングがてら見に行ってみようかな」
ピンポーン
京太郎「あれ、ドアチャイム? 誰だろう」
ピンポーン
京太郎「はいはーい、今行きますよー」ガチャ
照「おはよう、京ちゃん」
京太郎「え……照ちゃん?」
照「遅くなってごめん。私も新しい部屋の準備があったから」
京太郎「ちょっと待て! ……一体どういうことなんだよ?」
照「私も東京の高校に通うから。白糸台高校」
照「ちなみに、制服着てきた。似合うかな?」
京太郎「あ、ああ……って俺聞いてないぞ!」
照「聞かれなかったから」
京太郎「そりゃ聞かなかったけどよ……てっきり風越あたりに入学したものだと思ってた」
照「それより、覚えてる?」
京太郎「……次会ったらってやつ?」
照「うん」
京太郎「……照ちゃん」
京太郎「顔、上げて」
照「んっ――」
京太郎「――ん」
京太郎「……」
照「……好き」
京太郎「ああ、知ってる」
照「それは驚き」
京太郎「照ちゃん……好きだ」
照「うん、知ってる」
京太郎「はは、そりゃ驚きだ」
照「京ちゃん」
京太郎「ん?」
照「これからもずっと、一緒に――」
京太郎「嫌だって言われても離さねーよ」ギュッ
照「――うん」
てなわけで京太郎が怪我をしていないというもしもでした
その延長で宮永一家の問題もどうにかなってるということで
二時間ぐらいで書いた思いつきですが
つまり、順当にいってたら二人は付き合ってたよねって話です
それじゃ、失礼します
本編で出ずっぱりのファーストと番外編でしかほとんど出番のないセカンド
こう書くとどっちが優遇されてるかは一目瞭然……になりませんかね?
それじゃ、もうちょっとしたらやります
そんじゃ、投下します
・二年、夏、スリーピングビューティ
小蒔「ただいま戻りました」
霞「あら、小蒔ちゃん。おかえりなさい」
巴「今はっちゃんと春がお菓子買いに行ってますけど、注文あります?」
小蒔「お饅頭で!」
巴「じゃあ、メーり送っときますね」ピロリン
霞「今日も一位だったのね。すごいじゃない」
小蒔「京太郎様のことを考えていると、力が湧いてくる気がするんです」
霞「ふふ、恋する乙女なのね」
小蒔「そ、そんな……」テレテレ
巴「顔、真っ赤ですよ」
小蒔「もう、巴ちゃんまで!」タタッ
霞「あら、どこに行くの?」
小蒔「お散歩に行ってきます。京太郎様に会える気がするんです」
巴「あ、姫様」
霞「多分大丈夫よ。小蒔ちゃんの気がするはほとんど確定事項だし」
巴「それもそうですね」
小蒔「えへへ……また一位になれました」
小蒔「また、褒めてもらえるでしょうか? また……」
『――小蒔』
小蒔「名前で、呼んでもらえるでしょうか?」トクン
小蒔「京太郎様……」
京太郎『……そうだな。で、どうしたらいいんだ?』
小蒔「あれ、この声……」
小蒔「わぁ、きっと神様に願いが通じたんですね!」
小蒔「京太郎さ――」
久『なによそれ……じゃあ、キスマークもう一個つけてもいい?』
小蒔「――どうして、あんな体制で……」
小蒔「なんで、あんなに距離が近いんですか……?」
小蒔「それに――」
京太郎『いや、いいよ。ただの虫刺されだし』
小蒔「キスマーク……虫刺されじゃ、なかったんですね」
小蒔「……そうです、よね」
小蒔「京太郎様みたいな素敵な人に、恋人がいないはずがないですよね」
小蒔「竹井さんとはいつも一緒にいますし……」
小蒔「全部、私の……」
小蒔「……やだ。やだよぅ」ポロポロ
小蒔「こんなの、見たくない」
小蒔「京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様京太郎様……!」
小蒔「また、名前で――」フラッ
小蒔「――呼ん、で……」ドサッ
京太郎「明日には長野か……なんか終わってみればあっという間だったな」
久「でも色々濃かったのよね」
まこ「牌に愛された子、ですね」
久「神代さんにチャンピオンね……たしかに他とは違った感じだったけど」
久「他にも強敵はたくさんいたし、その二人だけが特別とは思ってないわよ」
京太郎「ま、俺も色々濃い連中と知り合えたし、楽しかったかな」
まこ「そういえばちょくちょくフラフラしてましたね」
久「どうせ女の子引っ掛けてたんでしょ」
京太郎「言い方!」
まこ「否定はしないんですか」
霞「ちょっと、いいかしら」
京太郎「あれ、石戸?」
久「あら、久しぶり」
まこ「どうも」
霞「挨拶は後回しで、あなたに来てもらいたいの」
京太郎「俺?」
霞「おねがい、小蒔ちゃんが……」
京太郎「そうか……久ちゃん」
久「ふぅ……私にできることは?」
霞「申し出は嬉しいけど、あなたがいたら恐らく逆効果なの」
久「じゃあ仕方ないわね……」
久「ほら、とっとといってきなさい!」バシッ
京太郎「ああ、ありがとな」
霞「ついてきて」グイッ
京太郎「わかったって」
久「……」
まこ「大丈夫ですか?」
久「もう慣れっこよ……でも」
まこ「でも?」
久「もうちょっと、褒めてくれてもいいのにね……」
京太郎「久ちゃん!」
久「なによ!」
京太郎「9位、おめでとう!」
久「……やれやれね」
まこ「ふふ、しっかり言っていきましたね」
久「あーあ、怒れなくなっちゃった」
小蒔「――」
霞「廊下で倒れてたのだけど、目を覚まさないの」
京太郎「体に異常は?」
霞「一応診てもらったけど、異常はなし。精神的な問題だって」
京太郎「精神的……俺がどうにかできるのか?」
霞「わからないわ……でも」
小蒔「……京太郎、様」
霞「こんな幸せそうな顔であなたの名前を呼ぶの」
京太郎「……」
霞「知っての通り、小蒔ちゃんは神をその身に降ろすことができるわ」
霞「そしてその際には眠りに落ちてしまう」
霞「私たちが見たところ、今はその状態に近いと思うの」
京太郎「でも、神様は顔を出してないみたいだな」
霞「ええ……このままだと、なにか良くないものが入り込んでしまうかもしれない」
京太郎「だから、俺に呼びかけろってか」
霞「お願いします、どうか、小蒔ちゃんを……」
京太郎「わかったよ……でも、久ちゃんが逆効果ってのは――」
小蒔「――っ!」ゴッ
京太郎「うおわっ」
霞「……こういうことなの」
京太郎「マジか……俺の知らないところで恨みでも買ってたのか?」
巴「大丈夫ですか!?」
霞「心配ないわ」
巴「そうですか……」
京太郎「よう、ほかの連中は?」
巴「神代家に連絡を取ってます。最悪の場合に備えないといけませんし……」
京太郎「なら、もう大丈夫だな」
京太郎「おい、眠り姫さんよ……そろそろ目をさま――」スッ
「触れてはなりません」
霞「小蒔ちゃん?」
巴「姫様?」
京太郎「いや、これは……」
小蒔「この子は自ら眠りにつきました。つらい現実よりも、夢の方がいいと」
小蒔「それもこの子の願い……ならば、妨げることは許しません」
巴「そんな……」
霞「小蒔ちゃん!」
京太郎(逃げていれば辛いことに直面しなくて済む、か)
京太郎(俺ははっきり言って偉そうなことを言える立場じゃない)
京太郎(この前だって逃げ出してきたばっかだからな)
京太郎(でも――)
京太郎「俺は、この子に責任がある」
京太郎「今までなんとなくで済ませてたけど、多分それが原因だ」
京太郎「だから、神様の言うことだろうがはいそうですかって聞き入れるわけにはいかないな」
小蒔「それで、あなたはどうしようというのですか?」
京太郎「俺と麻雀勝負だ。勝ったら話す機会をくれ」
小蒔「……いいでしょう」
霞「お待ちください」
巴「私たちも加えていただけないでしょうか?」
京太郎「無理はするなよ」
霞「このまま見てろというほうが無理なの……あなたにもお願いするわ」
巴「お願いします……」
京太郎「……わかった。こういうことになったけど、構わないか?」
小蒔「多少増えようと同じこと……まとめてきなさい」
京太郎「じゃあ、いくぞ」
霞「よろしくお願いします」
巴「お願いします」
小蒔「よろしい、かかってきなさい」
京太郎(まずは向こうの親番)
京太郎(神様っていうぐらいだから、多分相当なものだろうな)
京太郎(ここは様子見で――)
小蒔「ツモ」
京太郎「――っ」
霞「ウソ……」
巴「そ、そんな……」
小蒔「天和、16000オール」
京太郎「マジかよ……」
小蒔「ふふ、これでもまだ勝てると?」
京太郎「……次だ」
京太郎(完璧誤算だ……!)
京太郎(そもそも土俵が違うんだ)
京太郎(どうする、次同じことをやられたら終わりだ)
京太郎(どう、したらいい……)
京太郎(のんきに寝てんじゃねぇよ……小蒔)
『京太郎、様』
京太郎(なんだ、今の)
京太郎(細い糸みたいのが目の前に……)
京太郎(これは……?)
小蒔「……」
小蒔(今、微かに力を……)
小蒔(……まさか、この男が)
小蒔「ツモ、6100オール」
小蒔(やはり、力が弱まって……いえ、吸われている)
小蒔(思うように牌を引くことができなくなってきた)
小蒔(今はまだ小さい……けど)
京太郎「……」ズズッ
小蒔(このままでは、場の支配を奪われかねない……!)
京太郎(……今の局、三巡目で一向聴)
京太郎(ただの偶然か?)
京太郎(いや、この糸だ)
京太郎(他のやつには見えてないっぽいけど、ここからなにかが流れ込んでくる)
京太郎(たとえば、運気とか)
京太郎(……つまり、流れが来てるってことか)
京太郎(なら――)
京太郎「石戸」
霞「……なにかしら」
京太郎「狩宿」
巴「……はい」
京太郎「出しおしみするな。できることがあったら全部出せ」
京太郎「そうしたら――俺が勝たせる」
霞「……巴ちゃん」ゾゾッ
巴「はい、私も……!」
京太郎(流れにチームを乗せる……そんなの、いつもやってたことだよな……!)
小蒔(局数は残り少ない)
小蒔(点数は最高時の半分程度)
小蒔(このようなことは本来ありえない)
小蒔(本来、ならば)
京太郎「はぁ、はぁ……」
小蒔(取られた力の総量は四割ほど)
小蒔(それだけならまだ押し勝てる)
小蒔(けれど、この場にいるのは……)
霞「くっ……」
巴「霞さん、しっかり……」
小蒔(あの娘が凶神を降ろし、もう一人が力の流れを調整している)
小蒔(力が十全なら跳ね除けられるというのに……!)
京太郎「早く、引けよ……」
小蒔「……あなたは恐ろしくないのですか?」
京太郎「……なにがだよ」
小蒔「人の身に神の力を宿すということは、尋常ではない負担がかかる」
小蒔「途方もない器の持ち主、あるいは普段からそのための研鑽を積んでいるもの」
小蒔「そのどちらでもないものがその力を使えば……」
京太郎「そうか……やっぱりそっちの力が俺に来てるのか」
京太郎「なら、ますます引き下がれなくなった」
京太郎「だって――」
『京太郎、様』
京太郎「あの時、声が聞こえたんだ」
京太郎「気のせいかと思ったけど、やっぱ違った」
京太郎「それは、お姫様が夢じゃない現実を求めてるってことじゃないかってね」
小蒔「……そうですか」
京太郎「にしてもあんた、優しいな」
小蒔「それはどう言う意味ですか?」
京太郎「お姫様を守るために俺たちの前に立ちふさがって、今度は俺の心配までしてる」
小蒔「おしゃべりはここまでです」トン
京太郎「悪い、それロンだ」
小蒔「……終わり、ですね」
京太郎「ああ、純正九連宝燈……俺、死ぬんじゃねぇかな?」
小蒔「これで点数はなくなった……私の負けです」
京太郎「そんで俺らの勝ちってか」
小蒔「約束通り、この子と話す機会を与えましょう」
京太郎「ああ」
小蒔「ですが、あまり時間はありません。より確実を期すならば、それだけの揺さぶりをかけなければ」
京太郎「アドバイスまでどうも。本当に大事なんだな」
小蒔「……後は任せます」スッ
小蒔「――」
京太郎「ふぅ、おーい、姫さーん」ペチペチ
小蒔「うーん……」
京太郎「いまいち効果が薄いな……もっと揺さぶりかけなきゃダメか」
京太郎「おい、二人も手伝って――」
霞「う、あ……かはぁ」ゾゾゾゾ
巴「ダメ、もう抑えきれない……!」
京太郎「マジかよ……大丈夫って雰囲気じゃないよな」
巴「須賀さん、姫様を……」
霞「小蒔ちゃんを……あぁっ!」ゴッ
京太郎「うわっ」
小蒔「――っ」ビクンッ
京太郎「いつつ……一体何が」
小蒔「……」ゾゾゾッ
京太郎「おはよう……って雰囲気でもなさそうだな」
霞「ごめん、なさい……」
京太郎「状況がよくわからないのに謝られてもな」
巴「姫さまの体が乗っ取られちゃったんです……」
小蒔「……」ゴッ
京太郎「なんだっ、電気がいきなり」
霞「こうならないように私たちが控えていたはずなのに……」
京太郎「もしかして、最悪のパターンってやつ?」
巴「はい……東京だけで済めば御の字です」
京太郎「下限ラインでそれ!? ちょっと待て、インフレに理解が追いつかない!」
小蒔「どうして、私じゃないんですか……?」
京太郎「おい、起きてるなら――」
小蒔「――っ!」ゴッ
京太郎「がっ」ズシャ
霞「ダメ、届かないわ……今のは小蒔ちゃんの心が流れ出しただけ」
巴「下手に刺激したらどうなるか……」
小蒔「あの時、桜の木から落ちた私を受け止めてくれたのに」
小蒔「あの時、食べかけのお饅頭で間接キスをしたのに」
小蒔「あの時、手をつないで参拝したのに」
小蒔「あの時、お姫様抱っこしてくれたのに」
小蒔「あの時、名前で呼んでくれたのに」
小蒔「どうして……どうしてどうしてどうしてっ!!」ゴッ
京太郎「……なぁ、あれも全部本心ってことだよな」
霞「ええ、心の闇を刺激して力を増幅させようとしているのね……」
京太郎「そうか、わかった」ヨロッ
巴「なにを、するつもりですか?」
京太郎「目を覚まさせる」
京太郎「全部とは言わないけど、責任は俺にある」
京太郎「気持ちにはなんとなく気づいてたんだ」
京太郎「そんで認識のズレがあることにも気づいてた」
京太郎「でも、言えなかった。なんつーか、純真すぎてさ」
京太郎「言ったら悲しそうな顔するんじゃないかって思っちゃったんだ」
京太郎「そんなの言い訳にもならないけどさ」
霞「そう……でも、あなたが傷つくときっと小蒔ちゃんが悲しむわ」
京太郎「でもこのままじゃ永遠に帰ってこなくなる……そうじゃないのか?」
霞「……」
巴「……」
京太郎「そんな顔すんな。なんとかしてやるさ」
霞「あなたに、九面の神の加護を」
巴「ごめんなさい……」
京太郎「さて、どうする?」
小蒔「どうしてどうしてどうして……!」
京太郎(はちきれそうなぐらい、向こうの力が高まってるのがわかる)
京太郎(さっきの対局の影響か?)
小蒔「なんでなんでなんで……!」
京太郎(強い揺さぶりってどうすりゃいいんだよ)
京太郎(具体的な手段はさっぱりだ)
小蒔「京太郎様京太郎様京太郎様……」ポロッ
京太郎(……泣いてる、のか?)
京太郎(参ったな……)
京太郎「是非もない、か」
京太郎「待ってろ、今行く」
小蒔「いや、いやいやいやっ!」ゴッ
京太郎「うぐっ」
小蒔「見ないで、見ないで……」ポロポロ
京太郎「ったく、実は起きてんじゃないだろうな」
小蒔「こんな私、見ないで……」
京太郎「ま、スイカには塩振った方が甘さが引き立つ……そんなもんだろ」
小蒔「いやぁ……」
京太郎「夢よりも現実がいい……だから俺を呼んだんだろ?」
京太郎(眠り姫……スリーピングビューティだっけか?)
京太郎(白雪姫でも……方法は一緒だな)
『あ、でもこれっていわゆる関節キスなんでしょうか?』
『すみません、そういうのは好きな人にだけしなさいってお母様が……』
京太郎(間接キスは好きな人と……)
京太郎(ならさ――)
小蒔「――んむっ」
京太郎「これは、どうなんだよ」
小蒔「う、あ……京太郎、様?」
京太郎「やっとお目覚めか?」
小蒔「ずっと、夢を見ていました……甘くて苦くて、幸せで辛い夢を」
京太郎「だろうな」
小蒔「でも、京太郎様の声がここに引き戻してくれたんです」
小蒔「とても暖かい感触が――」スゥ
京太郎「おいっ」
霞「もう大丈夫。疲れて眠っただけよ」
巴「良かった、本当に」
京太郎「そうか……じゃあ――」フラッ
霞「お疲れ様」ガシッ
巴「感謝してもしきれませんね」
霞「そうね……」
京太郎「――」スゥ
久「で、なんであんたは入院してるわけ?」
京太郎「世界の命運をかけた戦いに巻き込まれてな」
まこ「見事なインフレですね」
久「はぁ……アホらし。それじゃあ、もうホテルに戻るから」
京太郎「薄情者ー」
久「じゃああんたは大馬鹿者ね」
京太郎「うーむ、何も言い返せない」
まこ「まあまあ、先輩も疲れてますし、わしらもホテルに延長の手続きしないと」
久「そうね……もう無茶しないでよね」
京太郎「善処します」
久「ぷっ、なによその政治家発言」
京太郎「遺憾の意って必殺技もあるぞ」
まこ「それは遠まわしに不満言ってるだけじゃ……」
久「さ、京太郎も元気そうだし、行くわよ」
まこ「それじゃ」
京太郎「ああ、大したケガじゃないから今日中には出てくるよ」
久「わかったからおとなしくしてること。いい?」
京太郎「うぃーっす」
京太郎「入院とか久しぶりすぎてな」
京太郎「……中二のとき以来だっけ」
コンコン
京太郎「どうぞ」
霞「失礼するわ」ガラッ
京太郎「石戸か……体に問題はないか?」
霞「ええ、私や巴ちゃんには……」
京太郎「……おい、それって」
霞「……ついてきて、もらえるかしら?」
小蒔「霞ちゃん、こちらはだれですか?」キョトン
京太郎「……マジか」
霞「目覚めてからこの状態なの」
巴「須賀さんの記憶だけがすっぽり抜け落ちてて……」
小蒔「もう、私を除け者にして内緒話なんてひどいです!」
霞「ごめんなさいね。すぐ終わるから」
小蒔「あとで私ともお話してくださいね」
霞「ええ……」
霞「解離性健忘症だそうよ」
京太郎「……」
巴「辛い記憶を締め出したんだって言っていました」
京太郎「人から忘れられるのって案外辛いんだな……けど」
霞「あなたはそれでいいの?」
京太郎「ま、忘れちまえばファーストキスだってリセットだしな」
巴「そんな……」
京太郎「ともかく、元気そうでよかったよ。んじゃ、俺は自分のとこに戻るわ」
霞「……」
巴「強がり、なのかな?」
霞「平気なはずないわ」
小蒔「あの、今の方は?」
霞「ああ……私と巴ちゃんの友達なの」
小蒔「わぁ、男性のお友達なんてすごいですね!」
小蒔「……でも、私、あの方を見てからなんだか胸の奥が……」
霞「小蒔ちゃん……」
巴「姫様、やっぱり」
小蒔「そもそも私、なんでインターハイに出場したんでしたっけ?」
京太郎「元気になるならそれが一番だろ、きっと」
霞「あなたはそれでいいの?」
京太郎「ま、忘れちまえばファーストキスだってリセットだしな」
巴「そんな……」
京太郎「ともかく、元気そうでよかったよ。んじゃ、俺は自分のとこに戻るわ」
霞「……」
巴「強がり、なのかな?」
霞「平気なはずないわ」
小蒔「あの、今の方は?」
霞「ああ……私と巴ちゃんの友達なの」
小蒔「わぁ、男性のお友達なんてすごいですね!」
小蒔「……でも、私、あの方を見てからなんだか胸の奥が……」
霞「小蒔ちゃん……」
巴「姫様、やっぱり」
小蒔「そもそも私、なんでインターハイに出場したんでしたっけ?」
小蒔「みんな早くー! 電車出ちゃいますよー!」
小蒔「帰ったら海……楽しみです」
小蒔「この麦わら帽子をかぶって……えへへ」フワッ
小蒔「あ、帽子が」
小蒔「待ってください!」
小蒔「そこの方、その麦わら帽子を……!」
「よっと」
小蒔「おお、ないすきゃっちですね」
「ま、この程度だったら楽勝だな。ほれ」
小蒔「ありがとうございます!」
「……帽子、似合ってるな」
小蒔「えへへ、そうですか?」
「京太郎ー、そろそろ時間ー!」
「それじゃ、俺も電車の時間あるから」
小蒔「は、い……」トクン
『――っと、ギリセーフ……大丈夫か? お転婆姫さんよ』
『手、つなぐ? さっきはできなかったし』
『ありがとな……小蒔』
『やっとお目覚めか?』
小蒔(今の人、たしか霞ちゃんたちのお友達)
小蒔(でも、それだけじゃなくて……)
小蒔(胸の奥が熱い……切なくて嬉しくてはちきれそう)
小蒔(どうして? 知らない人なのに……)
小蒔(言いたいことがあるはずなのに、言葉が出てこない)
小蒔(何か言わなきゃ、あの人が行っちゃう……!)
小蒔「京太郎様!」
京太郎「……え?」
小蒔「お名前と連絡先、教えていただけませんかっ」
京太郎「……はは、名前、今言ったじゃん」
小蒔「あ、れ……私どうして」カァァ
京太郎「まあいいや……須賀京太郎だ」
小蒔「えっと、私は……」
京太郎「知ってるよ……」
京太郎「まただけどよろしくな、小蒔」
初美「はぁ、やっと追いついたのですよ」
巴「姫様、意外に足速い……」
春「黒糖分が……」
霞「もう、迷子になったらどうするの?」
小蒔「……京太郎、様」
霞「小蒔ちゃん?」
巴「もしかして記憶が……」
小蒔「みんな、聞いてください……」
小蒔「私、運命の人に出会っちゃいました!」
『二年、秋、次の目標』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
夏、一番目と二番目
夏、スリーピングビューティ
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、秋、次の目標
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
今回で夏の話はおしまいです
京太郎と小蒔のファーストキスの話でした
これで一番進んでるって意味ではリードしましたね
それじゃ、遅くまでありがとうございました
おやすみなさい
ハギヨシが高校生だったとかそんなん考慮しとらんよ……
ま、まぁ、どっかの漫画には高校通いながら執事してる人もいるし?
とりあえず風呂入ったらやります
まぁ、社会人だって明言した覚えもないし……ないよな?
それじゃ、始めます
・二年、秋、次の目標
久「暇ね……」
京太郎「暇だな……」
久「なんで新入部員、現れないのかしら」
京太郎「なんでって、そりゃあれがまずかったんだろ」
久「……ちょっと頑張っただけじゃない」
京太郎「頑張りすぎだ。おかげで怖がってだれも寄り付かなくなったろ」
久「だって新入部員の実力はみないといけないじゃない」
京太郎「だったら少しは手加減しろって。全員飛ばしてどうすんだよ」
久「仕方ないじゃない……嬉しかったんだもん」
京太郎「まぁ、そうだよな」
久「部長も同じ気持ちだったのかな……」
京太郎「さぁな……でも、喜んでくれたことは確かだろ」
まこ「おはようです」
京太郎「お、染谷か。今日は遅かったな」
久「とはいっても暇なんだけどね」
まこ「掃除当番ですよ。それより、お客さんです」
久「入部希望者!?」
まこ「えっと、学外の人で」
久「なーんだ」
「なんだっていうのは酷いよね……」
久「あれ、まさか……」
京太郎「部長じゃないっすか!」
部長「久しぶり、正確には元部長だけどね」
部長「新しい部員さんが入ったみたいで良かったよ」チラッ
まこ「あ、染谷です」
部長「よろしく」
京太郎「お茶でも飲みます? 茶受けは切らしてますけど」
部長「あ、気にしなくてもいいよ。今日はちょっと寄っただけだから」
部長「中継、見てたよ。9位おめでとう」
久「ありがとうございます」
部長「団体戦の方は残念だったけどね」
京太郎「あー、それはいかんともしがたく」
部長「部員の方は増えそう?」
久「そ、それは……」
京太郎「難しそうなんですよね……だれかさんが張り切りすぎたせいで」
久「うっ……」
部長「そうか……いい宣伝になると思ったんだけどね」
京太郎「なんかいい案ないですかね?」
部長「そんな熱心に勧誘してたわけでもないし……あ、そうだ」
部長「生徒会長になって職権乱用なんていいかも……」
部長「なーんて、冗談――」
京太郎「それだっ!」
久「それよっ!」
部長「――え」
まこ「あー……」
京太郎「内木に話聞こうぜ! あいつ選挙出るらしいし」
久「そうと決まれば行くわよ!」
部長「……まずいこと言ったかも」
まこ「去年からあんな様子で?」
部長「もうちょっと落ち着きがあったと思うんだけど」
まこ「じゃああれですね。きっとタガが外れたんでしょ」
部長「もしかして苦労してる?」
まこ「ちょっと……それなり……いや、結構」
部長「あはは……」
一太「バカか、君たちは」
京太郎「名誉毀損で訴えるぞこのロリコン野郎」
一太「君の言ってること自分に返ってきてるからな!?」
京太郎「俺は胸が大きいほうが好きだ」
一太「そっちじゃない!」
久「あなたたち仲いいのね」
一太「はぁ、はぁ……大体竹井さんはどうしたんだ。そんなこと言うキャラじゃなかったと思うけど」
久「え、やっぱりだめかな? 職権乱用」
一太「当たり前だろ……生徒会長、じゃなくてこの学校だと学生議会長だけど、それをなんだと思ってるんだ」
京太郎「そりゃあやっぱりあれだろ」
久「学校を裏から仕切っていて」
京太郎「おまけに美人ぞろい!」
一太「バカか君たちは!」
一太「以上、説明終わり」
京太郎「はぁ」
久「……」
一太「君たちが思ってるようなとこじゃないんだよ」
京太郎「うーん、漫画の読みすぎか」
久「……でも、アピールする機会には恵まれるわね」
一太「本当にそれだけのためにやるつもりかい?」
久「そうよ……と言いたいとこだけど、ちょっと違う」
久「他にも色々ほしいものがあるからやるの」
久「内申とかね」
京太郎「おいおい、締まんないな」
久「だって推薦とかもらいやすくなるし」
京太郎「マジか……いいじゃんそれ」
一太「まぁ、そこに関しては意見は同じかな」
京太郎「そうか……」
京太郎「じゃ、手伝ってくれよ、な?」
一太「はい?」
京太郎「だって会長に立候補するわけじゃないんだろ?」
一太「それはそうだけど……」
京太郎「じゃ、決定な。利害の一致ってことで」
一太「一致? 一方通行の間違いだろ!?」
京太郎「硬いこと言うなって……な、久ちゃん」
一太「た、竹井さん?」
久「……ごめんっ」
一太「竹井さん!?」
京太郎「いやぁ、これで話はまとまったわけだ」
一太「ちっともまとまってないだろ!」
久「じゃあ私の知り合いに鹿倉って子がいるんだけど……これ、写真」
一太「……」
一太「仕方ないね、そこまで言うなら」
京太郎「内木……」
一太「勘違いしないでくれよ? これはあまりに君たちが無知だから……」
京太郎「身長はどれぐらいだった?」
一太「130ちょっと……いや、130ちょうどってとこかな?」
京太郎「……」
久「……うわー」
一太「な、なんだその目は……ぼくはだねっ」
京太郎「うん、まぁ……頑張ろうぜ!」
久「……そうね!」
一太「人の話を聞けぇー!」
『二年、秋、まこの苦労日記その2』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
夏、一番目と二番目
夏、スリーピングビューティ
秋、次の目標
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、秋、まこの苦労日記その2
2・三年、初夏、鏡
>>+2
1で了解
それじゃ、今日は本編はここまでってことで
うぃ
それじゃあ番外編一個だけいきます
・二年、夏、スリーピングビューティ――if
小蒔「霞ちゃん、こちらはだれですか?」キョトン
京太郎「……マジか」
霞「目覚めてからこの状態なの」
巴「須賀さんの記憶だけがすっぽり抜け落ちてて……」
小蒔「もう、私を除け者にして内緒話なんてひどいです!」
霞「ごめんなさいね。すぐ終わるから」
小蒔「あとで私ともお話してくださいね」
霞「ええ……」
霞「解離性健忘症だそうよ」
京太郎「……」
巴「辛い記憶を締め出したんだって言っていました」
京太郎「人から忘れられるのって案外辛いんだな……けど」
京太郎「元気になるならそれが一番だろ、きっと」
霞「あなたはそれでいいの?」
京太郎「ま、忘れちまえばファーストキスだってリセットだしな」
巴「そんな……」
京太郎「ともかく、元気そうでよかったよ。んじゃ、俺は自分のとこに戻るわ」
小蒔「あの、私たちどこかで……」
京太郎「いや、きっと気のせいだろ」
小蒔「でも……」
京太郎「じゃあな、姫さん」
小蒔「あ……」
『――っと、ギリセーフ……大丈夫か? お転婆姫さんよ』
『手、つなぐ? さっきはできなかったし』
『ありがとな……小蒔』
『やっとお目覚めか?』
小蒔「い、や……」ガシッ
京太郎「……」
霞「小蒔ちゃん?」
小蒔「名前で、呼んで……」
小蒔「京太郎、様」
巴「姫様、記憶が……」
小蒔「あ、え……なに、これ」
霞「落ち着いて、無理しなくてもいいから……!」
京太郎「……」
小蒔「私、なんで……いや、いやいやっ」ブンブン
京太郎「――小蒔」
小蒔「――あ」
京太郎「逃げたほうが、忘れた方が幸せなことだって絶対にある」
京太郎「でも、悪い。わがまま言わせてくれ」
京太郎「思い出してくれよ……忘れられるの、結構辛いんだよ」
巴「そんな……!」
霞「待って、巴ちゃん」
小蒔「――ずっと傍にいて、くださいますか……?」
京太郎「俺なんかでいいならな」
小蒔「なら、証をください」
京太郎「ああ……じゃあ――」
小蒔「――んっ」
京太郎「まだ、なにかほしいか?」
小蒔「はい、でも……ちょっと、眠く、て――」スゥ
京太郎「……また寝ちゃったか」
京太郎「はは、これで起きたら何も覚えてません、とかは勘弁してくれよ? なぁ?」
霞「あぁ……」カァァ
巴「うぅ……」カァァ
京太郎「……どした?」
霞「し、シラフで見せ付けられるとさすがに……ね?」
巴「わ、私たちには少し……刺激が強いかなー、と」
京太郎「あー、なんかごめん」
小蒔「う、ん……」
霞「あら、起きたの?」
小蒔「霞ちゃん……京太郎様は?」
霞「もう自分のホテルに帰ったみたいね」
小蒔「そうですか……きっと明日には帰ってしまうんですよね」
霞「……そうね」
小蒔「鹿児島と長野……ちょっと遠いなぁ」
霞「小蒔ちゃん」
小蒔「はい?」
霞「一つ、提案があるの」
小蒔「提案、ですか?」
霞「ええ、あまり褒められたことではないのでしょうけど」
小蒔「なんでしょうか?」
霞「それはね――」
久「それじゃ、明日寝坊するんじゃないわよ?」
京太郎「わーってるって」
京太郎「ふぅ……明日で東京ともおさらばか」
京太郎「長かったような短かったようなだな」
京太郎「でも、出る前にもう一度ぐらい顔出しておきたいよな」
京太郎「ずっと傍にいるって約束した手前もあるし」
コンコン
京太郎「こんな遅くに……久ちゃんか?」
京太郎「にしては叩き方が控えめなんだよな……夜中だからか」
コンコン
京太郎「はいはーい――」ガチャ
小蒔「えへへ、来ちゃいました」
京太郎「――はい?」
小蒔「明日帰っちゃうから、今夜ぐらいは一緒にいてもバチは当たらないって霞ちゃんが言ってくれたんです」
京太郎「あ、ああ」
小蒔「あの、ご迷惑でしょうか?」
京太郎「そんなことはないけど……」
京太郎(こんな時間に男の部屋に来るってことの意味、わかってるのか?)
京太郎(石戸は少なくともわかってるとは思うけど)
京太郎「なあ、姫さんは――」
小蒔「小蒔です」ムスッ
京太郎「――っと、悪いな小蒔」
小蒔「それに……ちゃんとわかってます。だから来たんです」
京太郎「……本当にいいのか?」
小蒔「はい……私、もっともっと証がほしいです」
小蒔「京太郎様を、刻みつけてほしいんです」
京太郎「そこまで言わせたら、もう断れないし――」ギュッ
小蒔「――あっ」
京太郎「――いい加減、我慢も限界だな」
小蒔「あの、まずは口づけから――んっ」
京太郎「じゃあ、次は?」
小蒔「や、優しくお願いします……」
小蒔「京太郎様の体、あったかい」
京太郎「小蒔の体は柔らかいな」
小蒔「私、太りすぎでしょうか?」
京太郎「そんなことないだろ。栄養はこっちに行ってるみたいだしな」モミモミ
小蒔「あんっ」
京太郎「やっぱいいな、これ」
小蒔「も、もうっ、さっきまであんなに激しくしてたのに……!」
京太郎「そっちが可愛すぎるのが悪い」
小蒔「あぅ……ずるいです」
小蒔「でも、夜が明けたらまた離れ離れなんですね……」
京太郎「そうだな……だけど、俺は約束を破るつもりはないけどな」
小蒔「約束、ですか?」
京太郎「心はいつも一緒ってことだな。まぁ、陳腐な言い回しかもだけどさ」
小蒔「……嬉しいです」ギュッ
京太郎「織姫と彦星じゃあるまいし、会えないわけじゃないからな」
小蒔「あの……これからも愛してくださいますか?」
京太郎「そうだな、一生分ぐらいなら」
小蒔「……それだけじゃいやです」
小蒔「来世まで、愛してください……京太郎様」
つづ……かない
てなわけで小蒔のifでした
なんか他の人より長めになった気が
最後のセリフのために書いたも同然なんですが
さて、どうしよう
次スレでも立てましょうかね
てなわけで次スレです
京太郎「俺が三年生?」小蒔「初めては私です!」
京太郎「俺が三年生?」小蒔「初めては私です!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432920266/)
残念ながら幼馴染はネタ切れです
残った分は埋めるなり煮るなり焼くなりお好きにどうぞ
1000はできそうなものだったらやります
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