兄提督「家と会社と時々鎮守府」 (744)
JK提督「やったあ!大井さんレベル99だ!!」
JK提督「やったあ!大井さんレベル99だ!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425962023/)
…の続編になってます
独自の設定があるのでJK提督から読んでいただくと、まぁまぁわかっていただけるかと思います
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427812416
雷「しれーかん、起きて!朝よ!」
兄提督「うーん…朝か…雷おはよう」
雷「おはよう司令官!顔洗ってきなさい!」
兄提督「はぁい」
〜
大和「おはようございます提督、今日の朝ごはんはベーコンエッグですよ」ジュージュー
兄提督「おはよー大和、ベーコンエッグ大好き」
雷「はい新聞、夜に雨降るらしいから傘忘れちゃダメよ?」
兄提督「まじか、困るわぁ」
摩耶「ほれ、今日の弁当はアタシ作だぜ!ありがたく食べろよな!」
兄提督「サンキュー!マジ感謝」
神通「シャツにアイロンかけておきました、スーツはここにかけておきますね」
兄提督「ありがとう神通」
〜
兄提督「じゃあ会社に行ってくるわ」
雷・大和・摩耶・神通「「行ってらっしゃい!」ませ」
ガチャン
兄提督「…」スタスタ
兄提督「何もかもやってもらって、俺ダメ人間になりそう…」
大和「…よし、私は洗濯をしますね」
神通「私は買い物に行ってきます」
摩耶「掃除は任せとけ!」
雷「遠征組のキラキラ付けは私がやるわ!」
大和「明日、仕事休みの提督は鎮守府で過ごしますので、鎮守府の皆さんに鎮守府の掃除を支持しなくては…」
雷「今日の夜ごはんは金曜日だし第六駆逐隊が提督のためにカレーを作らないと!」
神通「ならカレーの材料が必要ですね、買ってきます」
摩耶「よし!提督が帰ってくるまで全部終わらせるぞ!!」
一同「おー!!」
やってはならないミスを…
スミマセン
大和「…よし、私は洗濯をしますね」
神通「私は買い物に行ってきます」
摩耶「掃除は任せとけ!」
雷「遠征組のキラキラ付けは私がやるわ!」
大和「明日、仕事休みの提督は鎮守府で過ごしますので、鎮守府の皆さんに鎮守府の掃除を支持しなくては…」
雷「今日の夜ごはんは金曜日だし第六駆逐隊が司令官のためにカレーを作らないと!」
神通「ならカレーの材料が必要ですね、買ってきます」
摩耶「よし!提督が帰ってくるまで全部終わらせるぞ!!」
一同「おー!!」
その夜
ガチャン
兄提督「ただいまー」
雷「おかえりなさい司令官!お風呂にする?ごはんにする?それとも、か・ん・こ・れ?」
兄提督「お風呂に入りたい!」
雷「わかったわ!カバンとスーツは部屋にかけとくわね!ちょーだい」
兄提督「ありがとういかずっちゃん」
カポーン
兄提督「仕事終わりの風呂は気持ちええなぁ〜」
摩耶「提督ー、一番風呂どうだ?摩耶様が掃除したんだぜ」
兄提督「サイコーだよ、いつもありがとな」
摩耶「背中流そうか?」
兄提督「あー、大丈夫、ありがとう」
摩耶「そうか、風呂上がったら湯冷めするまえに着替えるんだぞー」
摩耶「あ、寝巻きはここ置いとくな」
兄提督「あーい」
〜
雷「司令官!今日の夜ごはんは第六駆逐隊カレーよ!鎮守府でみんなと作って持ってきたわ!」
兄提督「やった!俺の超好きなやつ」
摩耶「やっぱ金曜日はカレーだよな」
大和「カレーは第六駆逐隊にお任せですね」
兄提督「あれ?神通は?」
大和「鎮守府の皆さんに晩御飯作って食べてるそうです」
兄提督「そか、じゃあ四人でいただきますか」
「いただきまーす!」
雷「どうぞ召し上がれ!」
〜
兄提督「ご馳走様ー」
雷「お粗末様!」
兄提督「金曜の夜にカレーを食べると明日から休みだって実感が湧いてきて嬉しくなるんだよなぁ」
大和「提督、明日は鎮守府で過ごすんですよね?」
兄提督「あぁそうだった」
摩耶「みんな提督が来るの楽しみにしてるぜ!」
兄提督「鎮守府行くの久しいからな、楽しみだな」
雷「いーっぱい!遊びましょうね!!」
翌日、鎮守府
ドロン
大和「到着です!」
兄提督「あのな、大和、俺を運ぶときにお姫様抱っこは…ちょっと…」
大和「じゃあどうすれば…」
兄提督「おんぶとか…」
大和「よいしょ」
兄提督「どうだ?雷」
雷「なんか子供っぽいわね」
兄提督「じゃあ肩車で!」
大和「よいしょ」
兄提督「おわっ!?高い!怖い!」
雷「これで部屋戻ったら顔が天井にめり込むんじゃない?」
伊勢「提督?なにやってるの?」
兄提督「あぁ、伊勢」
雷「伊勢さん!お疲れ様!」
伊勢「雷ちゃん、お疲れ様〜、提督も大和さんも待ってたわよ」
大和「摩耶さんは?」
伊勢「摩耶は神通とバーベキューの準備中よ」
大和「あら、私も手伝ってきます」
雷「私も手伝うわ!」
伊勢「提督はお昼までなにしてる?」
兄提督「俺は鎮守府フラフラしてるわ〜」
伊勢「バーベキューは浜辺でやるからそれまでに戻ってきてね」
兄提督「あーい」
〜
兄提督「やっぱ鎮守府はいいなぁ、海の匂い、木の匂い…都会とは違うわ」
時雨「やぁ、提督」
兄提督「おぉ時雨、何してんだ?」
時雨「海を眺めてるのさ」
兄提督「何か見えるか?」
時雨「青い空と青い海、それしか見えないね」
時雨「最近雨が降らなくて寂しいんだ」
兄提督「そっか、外の世界は雨だよ」
時雨「羨ましいな、雨の匂いをかげるなんて」
兄提督「コンクリートやアスファルトが雨に濡れたってあまりいい匂いはしないさ」
時雨「なるほど…」
兄提督「ふむふむ、時雨は最近雨が降らなくて元気がないと…」
兄提督「今度雨が楽しみになるように高級傘でも買ってやるか」
兄提督「お、あそこにいるのは」
木曽「提督、来てたのか」
兄提督「ランニングか?」
木曽「ああ、体力作りは基本だ!お前もやるか?」
兄提督「最近身体が痛くてねぇ」
木曽「なに情けないこと言ってるんだ、まだ二十代後半だろ」
兄提督「うぃーす、頑張りやーす」
木曽「よし、走るか」
兄提督「え?今から?」
木曽「当たり前だろ?俺とお前の仲じゃないか」
兄提督「まじかよ…」
〜
兄提督「ぜぇ…ぜぇ…疲れた」
木曽「根をあげるのが早いぞ?それでも軍人か?」
兄提督「いや、しがないサラリーマンでぇす…」
木曽「この後バーベキューなんだろ?今のうちに腹空かせといて良かったじゃないか」
兄提督「そだねぇ、あんがとぉ」ぐったり
〜
兄提督「木曽は相変わらず運動が好きと…今度スポーツドリンクでも箱買いしてやるか」
兄提督「ん?あそこにいるのは…」
伊168「あら、司令官」
伊19「お」
伊58「わー」
伊8「Guten Tag」
兄提督「これはこれは潜水艦の皆さん!ご機嫌はいかがですか!?」
伊58「最近肩がこってきたでち」
兄提督「肩揉みましょう!」モミモミ
伊19「しおいが早くケッコンしたいっていってたのね」
兄提督「しおいは今98でしたね!すぐケッコンできますよ!」
伊8「シュトーレン食べたいなぁ」
兄提督「今、本場の物を取り寄せてるんでしばしのお待ちを!」
伊「…司令官、なんで私たちだけ特別扱いなの?」
兄提督「当たり前じゃないか!君たちがオリョールクルージングしてくれるおかげで、この鎮守府は潤ってるんだから!」
兄提督「いくら感謝しても足りないくらいっすよ!!」
伊58「提督、喉乾いたでち」
兄提督「今買ってきます!」
伊168「こらこら、ゴーヤやめなさい」
伊58「冗談でち、オリョクルは大変だけど提督はゴーヤたちを大切にしてくれるから大好きなのね」
伊19「イクも提督だーいすき!」
伊8「提督、Danke scho・n」
伊168「誰も司令官なんか恨んでないわよ、これからも潜水艦をよろしくね!」
兄提督「うおおおおお!!お前ら好きだあああ!!!」
時雨「提督が潜水艦たちに抱きついてるね」
木曽「やっぱアイツはロリコンなのか?」
時雨「いや、提督は女の子に興味ないっていう噂もあるね、同性愛疑惑」
木曽「アイツの将来が心配だ」
兄提督「勝手に変なこと心配すんな」
げ…
申し訳ねぇ…
兄提督「潜水艦たちには嫌われてなかったと…お礼に高級まくらでも買ってやるか…」
兄提督「お、あそこにいるのは」
北上「大井っち、今日のバーベキューなんだけどさ、あたしが特別メニュー作ってるんだよねぇ」
大井「北上さんの特別メニュー!?なんですか!?」
北上「それはねぇ…、あれ?提督、やっほー」
大井「え?…チッ、なんですか?提督」
兄提督「なに話してんのかな〜って…」
大井「乙女の会話にヅカヅカ入ってくるなんてデリカシーのカケラもないですね」
兄提督「そう言うなよぉ」
北上「まぁまぁ、提督には今日のバーベキューに北上様特別メニューを振舞ってあげよう」
兄提督「特別メニュー?楽しみだな、どんなの?」
大井「ちょっと、早くあっち行ってよ、北上さんは私と話してるの!」
兄提督「なんだよ大井…可愛くないなぁ」
大井「別にアンタなんかに好かれたくないわよ!このケッコン指輪だって今すぐ海の彼方にぶん投げたいくらいだわ!!」
北上「もー、大井っちもやーめーなーよー」
兄提督「大井は相変わらず俺が嫌いと…北上の摘まれストラップ買ってやったら喜ぶかな…」
兄提督「お、もう昼か」
兄提督「浜辺に行ってバーベキューだぜぃ」
ワイワイガヤガヤ
兄提督「盛り上がってるなー」
伊勢「提督!待ってたよ!」
雷「さぁ始めましょう!!」
〜
隼鷹「やぁ〜提督!」
兄提督「隼鷹、もう飲んでるのか」
隼鷹「バーベキューなんて久しぶりだしねぇ、テンション上がるよ〜!」
隼鷹「提督も一杯どお?」
兄提督「いただきます〜」
隼鷹「あたしは嬉しいんだよ?なんたって兄鎮守府三十人目のケッコン艦だからね!」
隼鷹「ケッコンしてくれてあんがとね〜、今度外の世界のオシャレな飲み屋とか連れてってよ〜」
兄提督「そっか隼鷹で三十人目か、いいぞ連れてったる!」
隼鷹「ヒャッハー!!」
兄提督「うるさいうるさい」
伊勢「ケッコン艦三十達成かぁ」
大和「本当に強力な艦隊に育ちましたよね」
雷「これで私たちは無敵ね!!」
神通「レ級だけは未だに苦手ですけど」
摩耶「ま、提督には感謝だな!!」
兄提督「やぁやぁ楽しめてるかね」
摩耶「提督!ちゃんと誰とケッコンしてるか覚えてるか?」
兄提督「当たり前じゃないか、ケッコン順に雷、伊勢、赤城、霧島、大井、北上、摩耶……」
摩耶「おぉ…ちゃんと三十人順番通り覚えてる…」
兄提督「そりゃあ提督ですから!!みんな愛してるぞー!!」
わぁぁぁぁぁぁぁい!!!
大井「なにが愛してるよ、気持ち悪」
北上「おーい駆逐艦のみんな、北上様の特別メニューを食べてみないかい?」
文月「特別メニュー!?なになにー!?」
大井「私にも!私にも食べさせてください!」
北上「大井っちにもあげるから安心して、さぁ寄ってらっしゃい見てらっしゃい」
三日月「これは何ですか?」
長月「チーズと卵とソーセージ?」
皐月「こっちは美味しそうなお肉があるよ!!」
望月「これなぁに?」
北上「これは北上様特製燻製だよー」
菊月「燻製…?あむっ、ん!なかなか美味だ」
大井「とても美味しいです北上さん!!」
兄提督「特別メニューって燻製か、よく作ったな」
北上「このお肉なんて五日前から仕込んでたからね、手間暇かかったよ〜」
文月「お肉はどうやって食べるの?」
北上「お肉は薄〜くスライスして」スッ
北上「フライパンにぽい!」ジュー
北上「カリカリベーコンの出来上がり!」
三日月「おおお〜、美味しいです!」
北上「さらに卵を落とすと」ジュー
北上「ベーコンエッグの出来上がり〜」
皐月「北上さんすごーい!!」
望月「味に深みがあるねぇ…」もぐもぐ
菊月「ありがとう、北上さん」
大井「さすが北上さん、駆逐艦たちのハートをキャッチね!」
兄提督「チーズうめぇ、酒が進むわ」
霧島「日本酒は合うかしら」
北上「日本酒よりビールやワインのほうがいいかもね」
ビスマルク「うん!とてもビールに合うわ!」
武蔵「燻製は本当に手間暇かけないと作れないからな…北上ありがとう」
北上「いやいや〜」
伊勢「こっちも肉焼けてるわよー」
北上「大井っち、あっち食べに行こうか」
大井「はい!北上さん!」
兄提督「…てなことがあってな」
後輩「鎮守府でバーベキューですか、良いですねー」
後輩「…鎮守府にバーベキューセットなんかあったかなぁ」
兄提督「いや、俺が買った」
後輩「…流石です」
兄提督「さぁさぁ、昼飯だ」
後輩「今日の弁当は誰が作ってくれたんですか?」
兄提督「今日は神通だな、オープン」
後輩「わぁ、可愛い」
兄提督「料理の腕はピカイチだな」
後輩「流石お嫁にしたい艦娘ランキング上位ですね」
兄提督「お、北上が作った燻製のベーコンも入ってる」
兄提督「食べてみるか?」
後輩「いいんですか?じゃあ一枚…んぁむ、うん!美味しいです!!」
兄提督「好評だなー、北上も喜ぶぞ」
後輩「燻製って保存もきくんですよね、作ってくれるなんて羨ましいですー」
兄提督「君の北上に作ってもらえば?」
後輩「ウチの北上はグータラなんで絶対にやらないですね…」
〜
兄提督「お疲れ様ー、やっと帰れる」
後輩「お疲れ様です!」
後輩「そういえばもうすぐ山城がレベル99になるんですよ!」
兄提督「そうか!今は那珂とケッコンしてるんだよな?山城ともするのか?」
後輩「はい!」
兄提督「二人以上とケッコンすると楽しくなるぞー、留守番してもらえば鎮守府にも遊びに行けるし」
後輩「今までは先輩の艦娘に鎮守府に連れて行ってもらってましたからね、これで先輩に迷惑かけずに鎮守府行けます!」
兄提督「迷惑だなんてそんな」
兄提督「そだ、飯でも食いに行くか?」
後輩「あ、嬉しいんですが家で那珂ちゃんがご飯作って待っててくれてるんで…」
兄提督「そかそか、じゃあ家まで車で送るよ」
後輩「そんな、いつもいつも悪いですよ!」
兄提督「いいから遠慮しなさんな、ほれ帰るぞー」
翌日
部長「ふぁあ…」ぽちぽち
兄提督「部長!お疲れ様です!」
部長「あぁ、お疲れ」
兄提督「ん?部長の携帯の待ち受けって戦艦ですか?」
部長「ん?あぁ、好きなんだ」
兄提督「これは…扶桑ですか?」
部長「お?詳しいな、お前も軍艦好きなのか?」
兄提督「まぁ…ある意味…」
部長「扶桑はな…俺のじいさんが乗って戦ってたんだ」
部長「欠陥戦艦、なんて言われてるが命を賭けた戦いに欠陥もクソもないからな」
部長「六基十二門、そびえ立つ艦橋、どれも男のロマンの塊の素晴らしい戦艦だ」
部長「…おっと、すまん語りすぎたな」
兄提督「いえいえ、扶桑が好きなんですね」
部長「あぁ、お前はなんで扶桑を知ってるんだ?メジャーなとこだと大和や長門だと思うが…」
兄提督「あ、いや!たまたま扶桑を知ってただけです!独特なフォルムですからね!」
部長「まぁ他の戦艦にはない形だからな、印象には残りやすいか」
兄提督(とても軍艦が可愛い女の子になって戦うゲームから知った、なんて言えねぇ…)
その夜、部長家
部長「久しぶりに扶桑について調べてみるか…」
カチカチ…
部長「…ん?」
部長「なんだこれ、画像検索したら女の子の絵がすごい出てきた…」
部長「俺の扶桑はどこ…?」
翌日、会社
部長「なぁ」
後輩「部長?なんでしょう?」
部長「艦これ…って知ってるか?」
後輩「え?」
兄提督「艦これ?知らないっすね」
後輩「え?」
兄提督(俺に合わせろ)eye contact
後輩「私も…知らないです」
部長「そうか…」スタスタ
後輩「…」
兄提督「…」
後輩「え?なんで部長が艦これなんか知ってるんですか?」
兄提督「部長のじいさんは戦争で扶桑に乗ってたらしいんだ」
後輩「へえ!」
兄提督「最近パソコンで扶桑のことでも調べて艦これが引っかかったんだろうよ」
兄提督「多分部長は昔から戦艦扶桑が好きだから、艦これみたいなゲームは好まないと思うんよ」
後輩「あー、わかる気がします」
兄提督「部長の前で艦これの話は禁止な?」
後輩「仕方がないですね」
その夜、部長家
部長「…あいつも後輩も艦これ知らないんか」
部長「若い奴らがやってそうなゲームなのにな…」
カチカチ
「艦これ!始まります!」
部長「…扶桑ってどうやって手に入れるんだ…誰か教えて…」
……………
兄提督「おお、良くやってくれた!流石後輩くん!」
後輩「ありがとうございます!!」
〜
部長「最近君の評価もうなぎ登りだ、これからも期待しているよ」
後輩「はい!頑張ります!!」
ガチャ
後輩「ただいまぁ〜」
那珂「おっかえりー!!」
後輩「那珂ちゃーん!!」
那珂「提督ー!!」
後輩・那珂「うわーーい!!」ぎゅー
〜
那珂「なんか良いことあった??」
後輩「わかる?先輩や部長に褒められたんだー、期待してるって」
那珂「すっごーい!流石提督!!」
後輩「これも那珂ちゃんが私の隣にいてくれるおかげ!」
那珂「キャハ!那珂ちゃんはいつでも提督の隣にいるよー!」
後輩「わーい!嬉しい!!」
後輩「…」
那珂「…」
チャリーン
後輩「…やったあ!!!!」
那珂「やったね提督!!!!」
後輩「山ちゃんレベル99!これでケッコンできる!!」
那珂「早速してみてよ!!」
ちゃーらーちゃちゃらちゃーらー♪
山城『あ、ありがとう…でも、私の心は常に扶桑姉様と共にあるの、ごめんなさい…』
後輩「ケッコンしたのに振られちゃったよ」
那珂「山ちゃんらしいねー」
後輩「おいで山ちゃん!」
ぽち
ドロン
山城「あ…提督、那珂ちゃん、どうも…」
那珂「テンション低!?」
後輩「山ちゃん!会いたかったよ!」
山城「あんまり私に関わると不幸が移るわよ…」
那珂「相変わらずネガティブだねー」
山城「鎮守府に戻っていいかしら、姉様に会いたい」
後輩「あ、うん、ごめんね急に呼び出して」
山城「さよなら」
ドロン
那珂「…山ちゃんいつもあんなんだから!嫌いにならないであげて!」
後輩「大丈夫、嫌いになんかならないよ、山ちゃん大好きだしね」
後輩鎮守府
山城「姉様聞いて!提督が私とケッコンしてくださったの!!」
扶桑「よかったわね山城、提督に認められた証拠だわ」
山城「もう不幸だなんて言わせないわ!提督、ありがとうございます!」
扶桑「ふふふ、山城は提督のこと大好きですものね」
とある日、兄鎮守府
天津風「ふんふふーん」
島風「あまちゃん何してんの?」
天津風「見りゃわかるでしょ、掃除よ」
島風「偉いねー」
天津風「清潔な鎮守府を保てば提督が喜んでくれるからね、見てないであなたも手伝いなさいな」
島風「えー…」
天津風「ねぇ、気になったんだけどこのぬいぐるみってなに?」
島風「ぬいぐるみ?あー、それはヨタロウだよ、別名キリクマ!」
天津風「ヨタロウ?キリクマ?」
島風「あまちゃんがこの鎮守府に着任する前の話だから知らないのも無理ないね〜」
天津風「気になるじゃない、教えなさいよ」
島風「しょーがないなー、あるクリスマスの話なんだけど…」
※お願い※
「迎撃!霧の艦隊」は2013/12/24〜2014/01/08の期間限定イベントであり
「ケッコンカッコカリ」は2014/02/14に実装されたものですが、
このSSでは霧イベントより先にケッコンカッコカリが実装されたことになってます
ご周知の上、ご理解ご協力お願い致します
そもそもこのSSは矛盾だらけなんでち…
兄提督家
兄提督「アルペジオコラボ?」
雷「なにそれ?」
兄提督「さぁ?なんか次のイベントで艦これが別のアニメとコラボするらしいね」
雷「どんなアニメかしら」
兄提督「見てみるか」
〜
蒼き鋼のアルペジオ第一話視聴後…
兄提督「ほぉ、艦これとはまた違ったテイストだなぁ、面白かった」
雷「イオナちゃん可愛いわね!もしかしてコラボで会えるのかしら?」
兄提督「あぁ、艦娘として登場したら面白いな」
雷「ほら、続き見てアルペジオの予習しましょ!!」
兄提督「他のみんなも呼んで見るか」
〜
兄提督「…タカオはツンデレなんだな、わかりやすい」
伊勢「ヒュウガはイオナ大好きの変態なのね」
大和「ハルナのコート…どうなってるんでしょう」
霧島「こっちのキリシマは野蛮な感じですね」
摩耶「カーニバルだぜっ!!!」
金剛「コンゴウ怖いデース」
島風「アルペジオおもしろいじゃーん!コラボが楽しみー!!」
雷「みんなドップリはまってるわね!」
兄提督「期待大だな」
イベント当日
兄提督「よし、やるぞ雷」
雷「うん!」
兄提督「なになに?『謎の潜水艦イオナと接触せよ!』?」
雷「いくつか潜水艦を倒すと任務達成みたいね」
ドーンドーン
兄提督「よし達成」
雷「イオナちゃん来るかしら?」
ぽち
イオナ『潜水艦イ401、イオナ、急速せんこ〜』
兄提督「おおおおおおお!?」
雷「すごい!本当にイオナちゃんが手に入ったわ!」
兄提督「もしもし!?イオナ来たか!?」
伊勢『来たよイオナちゃん!!かんわいいーよー!!』
兄提督「まじか!今行く!!」
兄提督「雷、俺を鎮守府に!」
雷「わかったわ!おんぶしてあげる!」
ドロン
雷「着いたわ鎮守府!」
兄提督「おお、めっちゃ人だかりが出来てる」
兄提督「イオナはどこでっか?」
伊勢「あら提督、ここよ」
イオナ「?」
兄提督「あらまあ、本当にイオナが来てる」
イオナ「あなたが提督なの?よろしくね」
兄提督「よろしく!」
大和「可愛らしい方ですね」
伊58「早速潜水艦寮に案内するでち!」
摩耶「その前に間宮のところでデザートをご馳走だろ!?」
ヒュウガ「ちょっとあなたたち!!」
摩耶「んえ?」
伊勢「あなたはヒュウガ?」
ヒュウガ「そうよ、イオナ姉様が困ってるでしょ?群がるのはやめなさい」
大和「あ、ごめんなさいね」
イオナ「私は別に」
ヒュウガ「というか早く海域攻略してきなさいよ!」
兄提督「そうだった、イオナが来て浮かれてた」
伊勢「ヒュウガは戦わないの?」
ヒュウガ「私は無理なの、アニメ見たでしょ?鎮守府でオペレーションしてあげるから早く行ってきなさい!」
兄提督「あーい、雷、俺を部屋まで」
雷「はーい司令官!」
ドロン
ヒュウガ「娘のみんなも出撃準備して!」
摩耶「はいはい」ぞろぞろ
ヒュウガ「イオナ姉様ー!怖くなかったですか!?大丈夫ですか!?」
イオナ「近い」
伊勢「アニメ通りで安心した」
手をつなぐじゃダメなのか…?
<<82
一応ドロンする艦娘に乗っかれば一緒に移動できるという設定でち
アイスを手に持つ
ゲーム機を腕に抱える
提督をおんぶor抱っこ
みたいな感じで
間違えた、恥ずかしい…
>>82です
兄提督「よし、イオナを艦隊に加えてみよう」
雷「え!?イオナちゃん強すぎない!?」
兄提督「なんだこりゃ…戦艦かよ」
雷「イオナちゃんがいれば攻略なんて楽勝ね!出撃よ!」
兄提督「E-1なんか簡単そうだな…」
雷「ナガラ型が出てきたわ!」
兄提督「でも俺らの敵ではないな、あっという間にボス戦だ」
戦 闘 開 始
イオナ『発射管一番から八番、諸元入力完了、発射いつでも合点』
兄提督「おぉ、ボスBGMがアルペジオのオープニングだ、燃えるなぁ」
雷「あれ!?タカオちゃんでてきたわ!?」
兄提督「ボス、タカオかよ…イオナであんなに強いんだからやばくないか?」
タカオ『超重力砲エンゲージ!さぁ…覚悟するのよ!』
ずどどどーん
雷「ええええええええ!?なにこれ!?」
霧島『どうして…?私の戦況分析が…』中破
陸奥『ば、爆発なんてしないんだから…もう』大破
大井『やだ、魚雷発射管がボロボロじゃない!』大破
北上『まぁなんて言うの?こんなこともあるよね…早く修理した~い』中破
蒼龍『なんでまた甲板に被弾なのよっ!痛いじゃない!』中破
兄提督「ほげ…一掃された…」
雷「とりあえず夜戦まで行くわよ!」
~
兄提督「とりあえずタカオ撃破…ゲージ削れたな」
雷「これが霧…侮れないわね…」
兄鎮守府
大井「いたたた…なによアレぇ!」
霧島「あんなの想定外です」
北上「あれが波動砲だっけ?」
蒼龍「超電磁砲よ!」
陸奥「メガ粒子砲じゃないの?」
イオナ「いや…超重力砲だけど…」
あ、やばw
初めてパソコンから書き込んだけど名前に#付けるの忘れてた…
どうしよう…
あ、やばw
初めてパソコンから書き込んだけど名前に#付けるの忘れてた…
どうしよう…
酉って途中で変えても大丈夫ですかね…
新しい酉これでオナシャス
兄提督「E-1撃破~」
雷「タカオ手に入るかしら」
兄提督「試製晴嵐ゲットだぜ」
雷「あら、タカオは手に入らないのね」
兄提督「新しい任務が出てるな…『情報収集!ツンデレ重巡を探せ!』?」
雷「艦これにツンデレって言われちゃってるよ」
……………
天津風「なにそのイベント、すごく楽しそうじゃない」
島風「すっごい楽しかったよ!その後タカオちゃんとハルナちゃんも艦隊に加わったし」
天津風「イオナであんなに強いなら戦艦ハルナはものすごく強いんじゃない?」
島風「大和ちゃんより強力だったなぁ~、その分ものすごい資材消費したけどね」
天津風「ねぇ、続き聞かせてよ!」
島風「あ、うん、ラストE-3のボスがコンゴウちゃんなんだけどね…」
……………
コンゴウ『大戦艦コンゴウだ。貴様らに兵器の誇りを思い出させてやる』
兄提督「来たなコンゴウ…」
雷「マヤちゃんもいるよ!」
兄提督「頼むぜみんな!」
同 航 戦
ハルナ『主砲全門、動力伝達、吹き飛ばす』
マヤ『ヤダヤダ!マヤのこといじめちゃヤダー!』
コンゴウ『メンタルモデルと艦娘の違いを教えてやる、沈め!』
武蔵『そんな攻撃、蚊に刺されたような物だ!』
タカオ『重巡だからって侮ると後悔するわよ、この火力、ハルナ・キリシマにだって引けは取らないわ!』
コンゴウ『くっ…その程度の命中弾でいい気になるな!』
マヤ『ピアノ弾くよりも攻撃のほうがかんたーん!』
タカオ『ひゃあ!?っ…平気よ!痛くないんだから!』
大和『敵艦捕捉、全主砲薙ぎ払え!』
マヤ『うおっとぉ!今のは危なかったかもー!?』
イオナ『直撃弾!クラインフィールド、稼働率低下!』
長門『ビッグ7の力、侮るなよ』
マヤ『ヤダヤダ!マヤのこといじめちゃヤダー!』
ハルナ『クラインフィールド、作動率3%、甘いな』
武蔵『全砲門、開けっ!』
コンゴウ『なに!?私のクラインフィールドを破っただと!?』
コンゴウ『面倒臭い、蹴散らしていくぞ』
タカオ『愛は…沈まない!』
ハルナ『センサーに敵艦隊を捕捉した、殲滅する』
マヤ『カーニバルだよ!みんな手加減なしで吹っ飛ばしちゃうよぉ!』
大和『そ、それで直撃のつもりなの!?』
兄提督「…なんかすごい賑やか」
雷「霧の人たち、よく喋るわね」
~
コンゴウ「くそ!負けてしまった…」
マヤ「まぁまぁ、まだ一回目だし~、次返り討ちにすればいいよ~」
コンゴウ「なんというか…喋り疲れたな…このゲームは私たちに喋らせすぎだ」
マヤ「そーお?カーニバルみたいで楽しいからマヤは好きだなー!」
ル級elite「お疲れ、どうだった?艦これでの初戦闘」
コンゴウ「慣れなくて苦戦したな…」
ル級elite「そか、まぁ短い間だけど仲良くやってこーよ」
コンゴウ「深海棲艦は嫌じゃないのか?よそ者がいきなりボスになるのは」
ル級elite「そんなことないって」
マヤ「深海棲艦のみんな、優しいからずっとここにいたいなぁ~」
ル級elite「キリシマなんてハルナが艦娘の仲間になったのに自分はなれなくて、リ級たちとヤケ酒してるよ」
コンゴウ「そうか…」
コンゴウ「良かったら私の淹れる紅茶でも飲んでみるか…?」
ル級elite「え!?超飲みたい!」
マヤ「マヤも飲みたーい!」
~
大和「コンゴウ…なかなかやるわね」
武蔵「マヤもなかなかだ…重巡の域を超えている…」
タカオ「当たり前じゃない!霧の艦隊を舐めちゃだめね!」
島風「じゃあ、あのビームたくさん撃ってよ」
タカオ「そんなしょっちゅう撃てるものじゃないわよ!」
ハルナ「ぶっちゃけ超重力砲が撃てるかどうかはランダムだ」
摩耶「艦これが運ゲーなんてアタシたちが一番知ってることだからな…」
間宮「霧の皆さーん、これどうぞ」
タカオ「なにこれ?アイス?」
島風「あ、間宮さんのアイスだ、いいなぁ」
兄提督『霧のみんなお疲れ!間宮のアイスでも食べて疲れを取ってくれ!』
ハルナ「ほう、提督からのプレゼントか、ありがたい」
イオナ「ん、これは美味しい、疲れがあっという間に取れた…!」
タカオ「力がみなぎってきたわ!みんな再出撃よ!コンゴウをボッコボコにしてやるわ!!」キラキラ
大和「ちょっと…休ませてください…」
雷『艦娘のみんなは我慢してね…』
武蔵「仕方がない…お客様だからな」
イオナ「ヒュウガも一口どお?」
ヒュウガ「私は間宮さんとこでパフェ食べたんですよ~、美味しかったわ~!」くねくね
長門「オペレーター…私たちが戦ってた間、パフェ食ってたんか…」
ヒュウガ「でもイオナ姉様の一口欲しいです~!あ~ん!」
伊勢「…今度一緒にパフェ食べに行く?」
日向「あぁはならないぞ…」
島風「…その後、コンゴウを完全撃破して、しおいちゃんが仲間になったってわけ!」
天津風「へぇ~」
天津風「霧のみんなはどこいっちゃったの?」
島風「イベントが終わったら本当に霧のように去って行っちゃったの、ずっとここにいればよかったのに…」
天津風「そっか…私も会いたかったな」
島風「いなくなっちゃったとき、鎮守府の提督の部屋にポンと置かれていたのがそのキリクマなの」
天津風「…なんでキリクマっていうの?」
島風「提督の部屋にがアルペジオのビデオあるから見てみれば?自由に見ていいって!」
天津風「本当!?島風見に行くわよ!」
島風「えぇ~、私見るの三回目なんだけど…」
天津風「いいから私に付き合うの!!」
島風「はいはい…」
……………
雷「本当に帰っちゃうの?」
ハルナ「あぁ、もう行かねばならない」
兄提督「ありがとうな、短い間だったがとても楽しかった」
タカオ「私もよ提督!…来れるものなら何回でもこの鎮守府に来たいわ…」
大和「また来ればいいんですよ、私たちはずっと待ってますから」
武蔵「いつでも歓迎してるぞ」
イオナ「ありがとう、提督も、艦娘のみんなも好き」
兄提督「この鎮守府を気に入ってくれて嬉しいよ」
伊勢「さみしいけど、お別れね」
ヒュウガ「そんな顔するんじゃないわよ、笑顔で送り出してよね?」
雷「もちろんよ!」
タカオ「さぁ、帰るわよ」
~
ザザーン…
兄提督「霧のように去って行ったな」
雷「あー、楽しかった!また会えるわよね!」
長門「あぁ、また霧の皆は来てくれるさ」
摩耶「やかましい奴らだったけどいなくなったらさみしいなーっ!」
伊勢「そうね…アニメ見返してこようかしら」
島風「お、私も見たーい!」
兄提督「アニメ二期やらないかなぁ」
ザザーン…
タカオ「帰りたくなーい!提督たちともっと遊びたかったなぁ」
イオナ「また来れる…ハズ」
ハルナ「そうだといいが…」
ヒュウガ「あら、そこにいるのは」
コンゴウ「あ、お前たち、…よくもこの私をボコボコにしてくれたな…」
タカオ「なに言ってんのよ!あんたとマヤの超重力砲で何回私が大破したと思ってるの!?」
マヤ「カーニバルだもん」
タカオ「あんたはカーニバルカーニバルうるさいのよ!」
キリシマ「ハルナ!鎮守府はどうだった…?」
ハルナ「楽しかったぞ、かなり」
キリシマ「畜生…なんでアタシは鎮守府に行けなかったんだ…」
コンゴウ「お前は深海棲艦と仲良くやってただろ」
イオナ「そうなの?」
キリシマ「それがそうなんだよ、あいつら酒と魚料理ふるまってくれてさ、ぶっちゃけ結構楽しかったわ」
マヤ「マヤもとっても楽しかったー!!」
タカオ「確かに…私も深海棲艦側にいたとき普通に歓迎してくれたわ」
ヒュウガ「それ本当?よくわかんないわね深海棲艦も」
ハルナ「なぜ艦娘と深海棲艦は争っているのか…不思議だ」
イオナ「ふーん…」
コンゴウ「…艦娘共もなかなかやる奴らだったな、また戦いたいものだ」
イオナ「そうだね、…わたしもまた一緒に戦いたいな」
部長「…」
ずどーん
部長「おっし!!2-4撃破だ!」
部長「難関だったな…比叡たちよくやってくれた…」
部長「ドロップはなにかな…」
扶桑『扶桑型超弩級戦艦、姉の扶桑です、妹の山城ともどもよろしくお願いいたします』
部長「っ!?」ガタッ
部長「よっしゃあ扶桑だあ!!!!!」
部長「会いたかったぞ扶桑!!!!!」
ガチャ
娘「お父さんうるさい」
部長「げっ!?…すまない…」
娘「…パソコン?何してんの?」
部長「何でもない…」
娘「もうすぐご飯だからそろそろ降りてきてよね」
部長「あぁ、ありがとな…」
ガチャン
部長「…」
部長「このゲームやってる姿は絶対に娘や妻には見せられないな…」
会社、昼休み
後輩「よし昼休みだ、遠征出しちゃお」
後輩「…え!?東京急行失敗!?なんで?ドラム缶つみ忘れた?」
後輩「はぁ…ちょっぴりショック」がっくし
後輩「指差喚呼確認はやっぱ大事だなぁ」
部長「後輩君、どうした?」
後輩「…」
後輩「げ!部長」
部長「この画面は…艦これ?」
後輩「いやいやあのこれは…!!」
部長「なんだ君も艦これ始めたのか!」
後輩「へ?」
部長「俺も一か月くらい前から始めたんだ、昨日2-4を攻略したんだ」
後輩「はぁ」
部長「君は最近始めたのか?よかったらアドバイスしてあげよう、司令部レベルはいくつ?」
後輩「レベル101です」
部長「え?なんだとぉ!?」
部長「後輩君もお前も提督だったとは…」
部長「なぜ黙ってた…」
兄提督「いや…部長のような戦艦そのものを好いている人にとって」
兄提督「艦これのようなゲームは好ましくないんじゃないかと」
部長「確かに、初めて見たときは戦艦を馬鹿にしているのかとは思ったが…」
部長「艦娘の扶桑が若いころの妻に似ててな…」
後輩「まぁ、まぁまぁまぁ」
部長「気付いたら艦これにハマってたってわけだ」
兄提督「そんなこともあるんですね…」
部長「よし!今夜俺のおごりで飲みに行くぞ、提督会議だ!!」
兄提督「本当ですか?」
部長「俺に艦これの攻略のコツとかアドバイスとか教えてくれ」
後輩「いいですよ!」
飲み屋
兄提督「…次の難所は3-2ですかね、編成はすべて駆逐艦でないといけません」
部長提督「駆逐艦か…最初に選んだ漣しか育ててないな」
後輩提督「最初に漣選んだんですね」
兄提督「島風や雪風がいれば心強いんですが…」
部長提督「両方いないんだが」
後輩提督「レア艦ですからね、陽炎型がほかの駆逐艦と比べてちょいステータス高いんですよ」
部長提督「不知火もある程度育ってたな、頼りにしてみるか」
兄提督「あと3-2はいいレベリングポイントですからね、新米提督はとりあえず3-2まで行けばOKです」
部長提督「先輩提督が二人もいると頼りになるな」
~
後輩提督「そういえば扶桑手に入ったんですよね、おめでとうございます」
部長提督「すぐに俺の艦隊のエースだ、比叡といいコンビだよ」
兄提督「やっぱりケッコン相手は扶桑ですか?」
部長提督「え?結婚?」
後輩提督「艦娘をレベル99まで育てるとケッコンカッコカリっていうのができるんですよ」
部長提督「結婚するとどうなるんだ?」
後輩提督「ケッコンしますと…」
兄提督「後輩君!ボタンのことは言わないほうがいい、もし部長のところにボタンが出なかったらやばい」コソコソ
後輩提督「…そうですね」コソコソ
部長提督「なにコソコソしとんの?」
後輩提督「すみません、ケッコンするとレベルが150まであげられるんですよ、上限解放っていうんですかね」
部長提督「そうか!コリャ扶桑とケッコンするしかないな!」
兄提督「そうですね!」
部長提督「…俺、妻子持ちなんだが今のセリフ…マズくないか?」
後輩提督「げ…ゲームの話ですから大丈夫ですよ!」
兄提督「それでも三人でいるとき以外は言わないほうがいいですね…」
部長提督「そうだな…」
後輩鎮守府、入渠風呂
後輩提督「ふぅ、疲れが取れる~」
暁「お仕事大変なの?」
後輩提督「お仕事は大変だけど、環境に恵まれてるからね~」
暁「ふぅん」
暁「提督って、まさしくレディーの見本よね」
後輩提督「どうしたの?いきなり」
暁「お仕事もできるし、スタイルもいいし」
暁「提督は暁の目標ね!」
暁「どうしたら提督のようなレディーになれるのかしら?」
後輩提督「うーん…」
後輩提督「恋をすることかなぁ」
暁「…恋?」
那珂「さっさと告白すればいいのにー」
後輩提督「え!?那珂ちゃんいたの!?」
那珂「そこで髪洗ってたの那珂ちゃんだよー」
後輩提督「…告白して振られちゃったら、今の関係壊れちゃうかもしれないじゃん」
那珂「日本人全員そんなこと考えてたら少子高齢化がますます加速しちゃうよ」
後輩提督「でも先輩とは中学からの先輩後輩の関係だから、今更告白したって…」
那珂「もー、提督に足りないのは押しだよ押し!!」
那珂「当たって砕けろの精神が大事なんだからね!」
後輩提督「砕けたらだめなんだよー!」
暁「…会話の内容がわからない」
川内「私もわかんなーい」
神通「川内姉さんも子供ってことですね」
川内「子供って言うな!」
暁「…」
暁「あ、子供じゃないわよ!」
後輩提督(自分が子供って言われてたことに遅れて気付いた暁ちゃん可愛い)
兄鎮守府
兄提督「やっぱり休日は鎮守府でゆっくり過ごすに限るなぁ」
兄提督「ん?大井が何か探してる?」
兄提督「一緒に探してやれば好感度上がるかな?」
兄提督「大井、なに探してるんだ?」
大井「てっ…提督!?」
大井「あ、アンタには関係ないでしょ!?邪魔だからどっかいってよ!」
兄提督「そんなこと言うなって、たまには俺を頼ってくれたって」
大井「邪魔だって言ってんの!日本語わかんないの!?」
兄提督「ス…スマン……見つかるといいな」スタスタ
大井「…」
~
兄提督「くそう、大井に嫌われる一方だ」
伊勢「ものすごい嫌われ方よね、なんかしたんじゃないの?」
兄提督「…ケッコンくらい?嫌いな俺とケッコンしたんじゃ屈辱的だよなぁ…」
伊勢「大井ってそこまでひねくれ者だったかなぁ…提督だけなんだよねぇ、あんなに嫌われてるの」
兄提督「ほかの子たちには優しいのか、なら安心だな」
伊勢「秘書艦の立場からガツンと言ったほうがいい?」
兄提督「いや、いい」
兄提督「…」
兄提督「そうだ!大井に聞けばいいんだ!!」
伊勢「…え?」
ザザーン…
神通「連れてまいりました」
大井「お、お邪魔します!」
北上「ほぉ~ここが兄鎮守府…綺麗だねぇ」
兄提督「すまない、来てもらって、ゆっくりしてってくれ」
大井「いえいえ、意外とJK鎮守府と兄鎮守府って近いんですね」
北上「海路も覚えたし好きな時に遊びに行けるね~」
北上「おーい、大井っち~」
北上「え?」
大井「ええ!?」
北上「よく来たね~、元気そうじゃん」
大井「あ、あなたは兄鎮守府の北上さん!?」
北上(兄)「そだよー、久しぶり~」
北上(JK)「あたしがもう一人…変な感じ」
北上(兄)「あのときはどうなるかと思ったよ~、大井っち死んだ目してたし」
大井「あのときは…スミマセン…」
北上(兄)「ま、今こうして元気なら安心したよ~」
大井「北上さん…」
北上(兄)「大井っちはあたしがいないとダメだからね、J鎮のあたしも大井っちから離れちゃダメだよ~?」
北上(JK)「うん、兄鎮のあたしの言う通りだね、あたしはずっと大井っちの隣にいるよ~」
大井「…なんかすっごい幸せ、北上さんが二人も…」キラキラ
北上(兄)「んじゃ、兄鎮を楽しんでいってね、またね~」
北上(JK)「またね~」
大井「ありがとうございますー」
~
大井「そいえば私に用があるんですよね?なんでしょう?」
兄提督「そこまで重要じゃないから、せっかくだしここでのんびりしていくといい」
北上「わーい」
兄提督「後で相談にのってくれ」
大井「わかりました…」
神通「もしよろしければ私が案内しましょうか?」
大井「よろしくお願いします!」
北上「お、神通さんもケッコしてるんですね」
大井「指輪つけてますね」
神通「はい」
北上「兄提督はどのくらいケッコンしてるんですか?」
神通「最近、金剛さんとケッコンしてもう33人目ですね」
大井「さんじゅうさん!?」
北上「一夫多妻とはまさにこのこと…」
大井「それ、神通さん的にはどうなんですか?」
神通「いいことだと思いますよ、提督はケッコンしてもしてなくても艦娘をとても大事にしてくれています」
神通「お父さんのような存在ですかね」
大井「お父さん…」
神通「父親というものがない私たち艦娘にとって、提督はとても大きな存在なんです」
神通「私たちを見守ってくれる、本当のお父さんのようなお方ですね」
北上「いい話だね〜、ウチの提督は…」
北上「…お母さんっていうより、テンション高い友達みたいな感じだよね〜」
大井「あはは…」
神通「ここが鳳翔さんの食堂です」
北上「ほえ〜、イイ感じだねぇ」
大井「JK鎮守府では間宮さんの甘味処が食堂や居酒屋を兼ねてるんですよ」
神通「そちらの間宮さんは大変そうですね…」
ガララッ
神通「お邪魔します」
鳳翔「いらっしゃいませ、あら?そちらの方々は?」
神通「紹介します、JK鎮守府の大井秘書艦さんと北上さんです」
鳳翔「あなた方がJK鎮守府の…ようこそいらっしゃいました」
大井「お邪魔します!」
北上「鳳翔さんのお店かぁ…ウチの鎮守府にも欲しいなぁ」
大和「大井さん北上さん!お久しぶりですね!」
大井「大和さん!?ご無沙汰してます!」
武蔵「元気そうじゃないか、今日は遊びに来たのか?」
大井「兄提督に呼ばれて…」
北上「大和さんに武蔵さん…近くで見るとすごい迫力…」
大和「そんな、ビビらないでくださいよ」
武蔵「あはは、まぁゆっくりしていけ」
大井「ありがとうございます!」
北上「大和さん武蔵さん、いつになったらウチの鎮守府に来てくれるんですか?」
大和「え?」
武蔵「あぁ、JK鎮守府では大和型がいないのか」
大井「私が大型建造大失敗してから誰もやらなくなっちゃって…」
神通「そうなのですか」
北上「ウチの鎮守府が本当に裕福にならないと大型建造なんてやらないだろうね〜」
大和「こればっかりは…申し訳ないとしか…」
大井「そんな大和さんは別に…!」
北上「ウチの鎮守府に大和さんが着任したらこき使ってやるかぁ」
大和「え」
北上「やっと来たなー、建造に使った資材分働いてもらうぞー!ってね」
武蔵「大和をこき使ったら、それこそ資材が枯渇するぞ…」
神通「資材の消費は計画的に…ですね」
大井「んん〜、鳳翔さんのお料理美味しい!」
北上「まるでおふくろの味だね!」
鳳翔「そう言っていただけると嬉しいです」
神通「おふくろの味…ですか?」
北上「まぁお母さんなんていないけどね、雰囲気的にっていうか」
大井「そういえばウチの提督、料理がすごく上手なんですよ」
武蔵「へぇ、あのJK提督が?」
北上「最近は作ってくれないんだけどね〜、残りの高校生活を謳歌するのが忙しいらしくて」
大和「そういえばJK提督は学生さんでしたね」
大井「『制服でぜにー』がどうのこうのってはしゃいでましたね」
武蔵「でぜにー?何だろうなそれ」
北上「それが高校生活最後の楽しみらしいですよー」
神通(…第六駆逐隊の皆さんが提督に連れて行ってもらったディズニーランドのことかな)
大井「ご馳走さまでした」
北上「ご馳走さま〜」
鳳翔「お粗末様でした」
ガララッ
摩耶「お!大和ここにいたか!」
大和「摩耶さん?あ、今日私も行く日でしたね」
武蔵「あぁ、今日はお前たちか」
大井「どこに行くんです?」
摩耶「よおJ鎮の大井北上!お前らも来るか?」
北上「え?どこに行くのー?」
摩耶「まぁ来てみりゃわかるって!」
〜
ザザーン…
摩耶「今日もいい天気だなー!」
皐月「絶好の航海日和だね!」
北上「風が気持ちいいねぇ」
大井「あの、その荷物持ってどこの海域へ…?」
大和「そのうちわかりますよ」
〜
北上「なんか雲行き怪しくない?どこ行くの?」
摩耶「大丈夫だって!心配症だなJ鎮の北上はー」
大井「…あっちって敵海域じゃないですか?」
皐月「そうだね!」
大和「そうですね!」
大井・北上「えぇー…」
ズズズズズ…
北上「もしかしてここ西方海域?」
皐月「あったりー!」
大和「しかもサーモン海域でーす」
大井「ええ!?ガッツリやばいところじゃないですか!!」
北上「電探に深海棲艦の反応ありだよー…」
大井「戦闘準備しなくていいんですか!?」
摩耶「うるせぇなぁ、大丈夫だって言ってるだろ」
北上「怒られた…」
〜
大井「目視で敵を確認…」
北上「殺されちゃうよー…」
ル級flagship「あらあら、よく来たね」
タ級flagship「何か御用??」
摩耶「ほいあげる、いつも世話になってるから」
ヲ級flagship「え?高級菓子?いつもいらないっていってるじゃーん、もぉ〜」
摩耶「提督が渡してこいってうるせーんだよ」
装甲空母鬼「そお?悪いねぇ」
大井・北上「」唖然
大和「提督が出張で京都に行ったらしいですよ」
ル級flagship「これ生八つ橋ってやつ!?アンタ好きなやつじゃん!!」
ヲ級flagship「ヲっ!?テンションあがるよぉ!!」
皐月「良かったね喜んでくれて!」
摩耶「他にもいろいろ提督が買ってきたぞ、もらってくれ!」
タ級flagship「こんなにいっぱいもらえないよー…」
大和「遠慮しないでください!感謝の気持ちですから!」
装甲空母鬼「ありがたいなぁ」
大井「なにこれ」
北上「なにしてんのこれ」
摩耶「あん?いつも戦ってくれてありがとうっていう深海棲艦に対する感謝の気持ちだよ」
大和「深海棲艦の皆さんが戦ってくれて経験値をくれるから、私たちが強くなれるんです」
皐月「お礼くらいしないとね!!」
装甲空母鬼「そんなつもりないのにねぇ」
タ級flagship「ねぇー」
大井「ドユコト」
北上「ワカラン」
ル級flagship「お、そこにいるのはレズ重雷装巡洋艦」
ヲ級flagship「相変わらずレズってんの?」
皐月「この二人は別の鎮守府の大井さんと北上さんだよー」
ル級flagship「あぁお客さんか、これは失礼」
大井「せ、説明を求む」
大和「ここまで付き合ってもらいましたし、私から説明しますね」
大和「あるとき提督がこうおっしゃいました」
兄提督『この艦隊が強くなれてんのは深海棲艦のおかげじゃね?』
大井「はぁ」
兄提督『我々に経験値というありがたいポイントをくれる深海棲艦にお礼をしようじゃないか』
北上「…兄提督がそんなことを」
摩耶「最初はアタシたちもコイツ頭おかしくなったんじゃねぇか?って思ったんだけど」
大和「いざ深海棲艦と接してみたらこの通りってわけです」
大井「でもこの前ヲ級を鎮守府に連れて来ちゃったとき、伊勢秘書艦が深海棲艦は危険だ殺せって…!」
摩耶「それはこうなる前の話」
北上「え…」
北上「深海棲艦も嫌じゃないの!?仲間を毎日たくさん艦娘に殺されて、どうして艦娘と仲良くなれるの!?」
装甲空母鬼「だってウチら死なないもん」
北上「へ」
タ級flagship「オバケは死なない〜…的な?」
ル級flagship「深海棲艦が使い捨てだったらどんだけいても足りないもんね」
皐月「そだねー」
ヲ級flagship「艦娘にやられて轟沈しても海の底が私たちの家みたいなもんだから、すぐに復活よ」
大井「そ…そおなの?」
摩耶「そういうことだ」
北上「…じゃあ!!おっきゅんは生きてるの…?」
ヲ級flagship「おっきゅん?」
大井「北上さんが仲良くなったヲ級のことです…」
ヲ級flagship「まぁ死なないから生きてるんじゃない?」
北上「…!!」
ル級flagship「その様子じゃ仲の良い深海棲艦がいるようね」
タ級flagship「頑張って君らの鎮守府も深海棲艦と仲良くなってみれば?」
大井「…」
装甲空母鬼「まぁ無理にとは言わないけどさ、兄鎮守府と深海棲艦はこういう関係持ってるって事だけとりあえず覚えておけば?」
北上「…」
大和「そ、そろそろ帰りましょうか」
ル級flagship「あ、ちょっと待って、フラタあれ持ってきて」
タ級flagship「あいよん」
タ級flagship「これ持って帰りな」ビチビチ
皐月「え?マグロ!?」
大和「いや悪いですよ!お礼を言いに来たのに!」
ヲ級flagship「コッチだっていろいろもらってばっかりで悪いからさ、たまにはお返ししたいじゃん」
装甲空母鬼「この海域のマグロは美味しいぞ〜」
タ級flagship「ほれ、受け取りな」
大井「おっと…うわわ」ビチビチ
タ級flagship「離すなよ?イキがいいから逃げちゃうぞ」
ル級flagship「なんか大井と北上にはショックあたえちゃったみたいだね…ごめん」
摩耶「いやいや!アタシらが連れてきたんだし!」
ヲ級flagship「せっかく兄鎮守府に遊びに来たんでしょ?笑顔で帰ってほしいな」
装甲空母鬼「鳳翔にそのマグロ調理してもらっちゃいなよ」
北上「…」
摩耶「…悪い!帰る!次は経験値をもらいに来るからな!!」
ル級flagship「はいはい、大破進軍だけはするなよ〜」
ザザーン…
大和「あ、ごめんなさい大井さん、マグロ持ちます」
大井「あ、スミマセン」
北上「…」
北上「…ねぇ大井っち」
大井「ダメですよ」
北上「まだ何も言ってないじゃん!」
大井「どうせおっきゅんに会いたいって言うんでしょう?」
北上「…そーだよ」
大井「それで深海棲艦に近づいてまた撃たれたらどーするんです!!」
北上「でもさっきの深海棲艦はめっちゃ良い人(?)だったじゃん!」
大井「あそこの深海棲艦と仲良くできてるのは兄提督とその艦隊の皆さんのカリスマ性があるからです!私たちに出来るとは限りませんよ!!」
北上「優秀な兄提督の妹のウチの提督なら絶対できるって!」
大井「そんなこと言って!この前みたいになったらどうするんですかホントに!!」
皐月「ケンカ始めちゃったよ〜」
大和「余計なことしてしまったかもしれませんね…」
摩耶「おいケンカやめろー」
〜
大井「…」ぷんすか
北上「…」ぷんすか
兄提督「…なんでケンカしてるんだ?」
大和「実はかくかくしかじかで…」
兄提督「え、深海棲艦とこに連れてったのか?」
皐月「うん…」
兄提督「それでJK鎮守府も深海棲艦と仲良くなってみてよって言ったんでしょ?」
摩耶「それは深海棲艦が…」
兄提督「…ダメだよー、どこの深海棲艦もウチと付き合いがある所と同じようにフレンドリーな訳じゃないかもしれないからね?」
兄提督「ウチはウチ、他所は他所だぞ?」
大和「ごめんなさい…」
兄提督「北上、申し訳ないけど深海棲艦と仲良くなるのはオススメできないな」
北上「…兄提督が言うなら…諦めます」
大井「北上さん、わかってくれて嬉しいです」
兄提督(念のために妹くんにも釘刺しとくか…)
兄提督「…で、その立派なマグロはなに?」
摩耶「深海棲艦がいいから持って帰れって」
皐月「これで大井さんと北上さんにご馳走しろだって!」
兄提督「これ築地で百万円とか値がつくデカさじゃないの?君たちに持って行かせた2万円相当のお菓子じゃ釣り合わないじゃん…」
兄提督「大井、そろそろ相談のってもらっていいか?」
大井「はい、わかりました」
兄提督「北上はゆっくりしててくれ」
北上「はぁい」
〜
兄鎮守府、提督室
兄提督「それで相談なんだが…」
大井「はい…」
兄提督「大井と仲良くなりたいんだ」
大井「はい、私でよければ」
兄提督「あ、いや、それはそれで嬉しいんだけど」
兄提督「ウチの鎮守府の大井が全然なついてくれなくて…」
大井「あ、兄鎮守府の私のことですか」
大井「仲悪いんですか?」
兄提督「めちゃくちゃ嫌われてる、なんでかなぁ」
大井「…なんか、ごめんなさい」
兄提督「いやいや、君が謝ることなかろう」
兄提督「…すまんな、同じ大井ならわかると思って」
大井「そういうことだったんですね」
兄提督「君はどうして妹くんと仲良くなれたの?」
大井「それは…提督が私のことをとても愛してくれている…からですかね」
兄提督「なるほど」
兄提督「やってみよう」
大井「え?」
〜
大井(JK)「…」壁からじーっ
兄提督「なぁ大井」
大井(兄)「うわ!?提督!?」
兄提督「愛しているぞ」
大井(兄)「…気持ち悪」
大井(兄)「ゲロは吐いてもその言葉だけは二度と吐かないで」
大井(兄)「ゲロより気持ち悪い」
大井(JK)(ええええええ!?ひっどいな私!!)
〜
兄提督「ダメでした」
大井「なんか私に罪悪感…」
兄提督「大井はいつも妹くんと何してるんだ?」
大井「いつも提督とですか?」
大井「うーん…」
大井(ハグ…キス…身体の舐め合い…クンニ…69…貝合わせ…)
大井「…何やってんだ私」
兄提督「ど、どうした」
大井「スミマセンこっちの話です、…えーっと…私は秘書艦ですから、自然と提督と一緒にいる時間が多いからこそ…ですかね」
兄提督「なるほど秘書艦か…」
兄提督「流石にいきなり秘書艦は変えられないが、一緒にいる時間を増やすことはできるな」
兄提督「よし!」
大井(大丈夫かな)
〜
大井(JK)「…」壁からじーっ
兄提督「大井」
大井(兄)「…何の用ですか、用がないたら消えてください」
兄提督「そんなこと言うなって、まだ探し物か?ずっと探してばっかりじゃないか、手伝うよ」
大井(兄)「だから手伝わなくていいって言ってるでしょ!?」
兄提督「いいから、何をなくしたんだ?」
大井(兄)「近づかないでよ!!アンタがいると見つかるものも見つからないわ!!」
兄提督「手分けすればすぐ見つかるって」
大井(兄)「もう見つかる見つからないの問題じゃなくて、アンタの顔を見たくないって言ってるのよこのクソ提督!!!」
大井(JK)「…」イラッ
大井(JK)「ちょっと提督に対して…ッ」
ガシッ
大井(JK)「え?」
木曾「やめとけ」
大井(JK)「木曾!?なんでよ!あの私は流石に酷いわ!」
木曾「ウチの大井は本当に提督のことが嫌いなんだ、それは鎮守府みんなが知ってることだ」
大井(JK)「でも提督相手に…」
木曾「提督は大人だ、大井に罵声を浴びせられようがカッとなったりはしない」
兄提督「そうか…すまなかった」
大井(兄)「わかったならもう来ないでよ!!」
木曾「…大井は提督に対してはああだが、他の艦娘に対しては優しいんだ」
木曾「…なぜ提督にだけあんな態度をとるのか、北上にもわからないらしい」
大井(JK)「…」
北上「あー、ひまだなぁー」
北上「兄提督の相談ってなんなんだろーなー」
北上「…鳳翔さんのお店行こうかな」
北上(兄)「お、あたしじゃないかー」
北上(JK)「お、兄鎮のあたしかぁ、おっすー」
北上(兄)「なにしてるのー?」
北上(JK)「何にもすることないんだぁ」
北上(兄)「そっかー」
北上(兄)「ねぇ、大井っちのどこが好き?」
北上(JK)「え?やっぱり可愛い笑顔だよね」
北上(兄)「それわかるー!大井っちのくしゃっとした笑顔最高だよね!」
北上(JK)「そうそう!怒ってプクッと膨らますホッペも可愛いんだよなぁ」
北上(兄)「そうそれ!!話がわかるわー」
北上(JK)「だって私だもーん」
北上(兄)(JK)「「あははははははは〜」」
大和(北上さんが二人で談笑…なごむなぁ〜)
兄提督「…大井〜、ダメだったよ」
兄提督「あれ?大井どこ行った?」
木曾「提督、大井なら大井のとこに行ったぞ」
兄提督「え?…相談のはずが迷惑かけちゃったなぁ」
〜
大井(兄)「…」ごそごそ
大井(兄)「…くそっ、くそっ!」
大井(兄)「どこになくしちゃったのよホントに…」
大井(JK)「何を探しているんですか?」
大井(兄)「ええ!?…あぁ、JK鎮守府の私か…、何か用?」
大井(JK)「今日ずっと探し物してるじゃないですか」
大井(兄)「何を落としたかなんてアンタには関係ないでしょ」
大井(JK)「えぇ、アナタが何を落としたかなんて興味ないです」
大井(兄)「…チッ」
大井(JK)「私が気になっているのは、なぜ提督に対してあんな態度をとるんですか?」
大井(兄)「…大井ならわかるでしょ、大井は提督に毒を吐くキャラだって」
大井(JK)「アナタは毒ってレベルじゃないです、罵声です」
大井(兄)「うるっさいわね、さっさとJK鎮守府に帰りなさいよ!!」
大井(JK)「…ん?」
大井(JK)「アナタ、ケッコンしてるんじゃないの?なんで指輪をはめてないの?」
大井(兄)「うッ…!」
大井(JK)「もしかして必死に探してるものって提督からのケッコン指輪…?」
大井(兄)「…」
大井(JK)「…なんでそんなに必死に探してんのよ、嫌いな提督の指輪なんて捨てちゃえばいいじゃない!」
大井(JK)「ケッコンしたら指輪なんてなくたって練度は上がるし、必要ないわよ!」
大井(JK)「どうせ自分で投げ捨てたんでしょ!?そんなものまた探すなんて馬鹿のやることよ!!」
大井(兄)「捨ててない!!本当になくしたの!!!」
大井(JK)「…だから嫌いな提督の指輪をなんで必死に探してるって聞いてるのよ」
大井(兄)「うっ…」
大井(兄)「ううう…」ポロポロ
大井(兄)「正直に話す…正直に話すから
…」ポロポロ
大井(JK)「…わかったわ」
大井(兄)「兄提督は…この鎮守府の艦娘たちにとって、父親のような存在なの」
大井(JK)「それ、神通さんも言ってたわ」
大井(兄)「私はその提督を好きになってしまったの」
大井(JK)「いいことじゃない」
大井(兄)「違う!提督を男として好きになってしまったの!」
大井(JK)「提督に恋をしたってこと…?」
大井(兄)「ええ、…父親を男として好きになるって、どういうことだかわかる?」
大井(JK)「…」
大井(兄)「絶対にあってはいけない事なの」
大井(兄)「提督ともし結ばれたとして、その先に何がある?提督と結ばれることでどれだけ多くのモノを失ってしまうと思う?」
大井(兄)「それは私たちの父親である提督を、男として好きになってしまった大馬鹿な艦娘にしかわからないわ」
大井(JK)「…それで、わざと提督に嫌われようと?」
大井(兄)「嫌われたかったし、嫌いになりたかった」
大井(兄)「…雷が初めてのケッコン艦で、二番目に伊勢さんがケッコンしたとき、提督が初めて鎮守府に来たの」
大井(兄)「そこから嫌われようと努力した」
大井(JK)「ずっとあの態度を?」
大井(兄)「えぇ、解体されてもおかしくないわよね」
大井(兄)「でも提督はこんな屑な私をケッコンできるまで育ててくれて…ケッコンしてくれて…」
大井(兄)「ケッコンなんてしたくない!って言ったけど、すごく嬉しかった」
大井(兄)「提督を嫌おうと決めた私だけど、指輪だけは外したくなった」
大井(JK)「本当は提督のことを愛しているっていう自分に対しての証明ってこと?」
大井(兄)「そう」
大井(兄)「その指輪もなくしちゃって、私にはもう何も残らない」
大井(兄)「唯一の提督との繋がりを失った私はもうこの鎮守府にいる資格はないわ」
>大井(兄)「提督を嫌おうと決めた私だけど、指輪だけは外したくなった」
やっぱり外すんじゃないか(すっとぼけ)
>>181
わお、指摘助かりまくりです
大井(兄)「兄提督は…この鎮守府の艦娘たちにとって、父親のような存在なの」
大井(JK)「それ、神通さんも言ってたわ」
大井(兄)「私はその提督を好きになってしまったの」
大井(JK)「いいことじゃない」
大井(兄)「違う!提督を男として好きになってしまったの!」
大井(JK)「提督に恋をしたってこと…?」
大井(兄)「ええ、…父親を男として好きになるって、どういうことだかわかる?」
大井(JK)「…」
大井(兄)「絶対にあってはいけない事なの」
大井(兄)「提督ともし結ばれたとして、その先に何がある?提督と結ばれることでどれだけ多くのモノを失ってしまうと思う?」
大井(兄)「それは私たちの父親である提督を、男として好きになってしまった大馬鹿な艦娘にしかわからないわ」
大井(JK)「…それで、わざと提督に嫌われようと?」
大井(兄)「嫌われたかったし、嫌いになりたかった」
大井(兄)「…雷が初めてのケッコン艦で、二番目に伊勢さんがケッコンしたとき、提督が初めて鎮守府に来たの」
大井(兄)「そこから嫌われようと努力した」
大井(JK)「ずっとあの態度を?」
大井(兄)「えぇ、解体されてもおかしくないわよね」
大井(兄)「でも提督はこんな屑な私をケッコンできるまで育ててくれて…ケッコンしてくれて…」
大井(兄)「ケッコンなんてしたくない!って言ったけど、すごく嬉しかった」
大井(兄)「提督を嫌おうと決めた私だけど、指輪だけは外したくなかった」
大井(JK)「本当は提督のことを愛しているっていう自分に対しての証明ってこと?」
大井(兄)「そう」
大井(兄)「その指輪もなくしちゃって、私にはもう何も残らない」
大井(兄)「唯一の提督との繋がりを失った私はもうこの鎮守府にいる資格はないわ」
大井(JK)「…ホントに馬鹿ね」
大井(兄)「何よ、笑いたければ笑えばいいじゃない」
大井(JK)「何が繋がりを失ったよ、自分でちょん切ったクセに」
大井(兄)「しょうがないじゃない!」
大井(JK)「しょうがなくないわよ!!アンタは誰よ!?」
大井(兄)「…はぁ?」
大井(JK)「アンタは誰だって聞いてるのよ!!」
大井(兄)「…大井よ、アンタも大井じゃない」
大井(JK)「大井ならもっとガツガツいきなさいよーー!!!!」ぐわっ
大井(兄)「ひいっ!?」
大井(JK)「アンタ!北上さんのことは好き!?」
大井(兄)「…当たり前じゃない!!愛くるしい顔!マイペースで穏やかな性格!スベスベの肌!美しく整った胸!ふわふわと揺れるおさげ!綺麗ですらっと伸びたおみあし!そして見たものを幸せにする北上さんの笑顔!!好きにならない訳がないでしょ!!!!」
大井(JK)「北上さんの脇の匂い嗅いだことある!?」
大井(兄)「あるわよ!!」
大井(JK)「北上さんの歯ブラシしゃぶったことある!?」
大井(兄)「あるわよ!!」
大井(JK)「北上さんのパンツをオカズにしたことある!?」
大井(兄)「あるに決まってるじゃない!!!」
大井(JK)「…北上さんにはガツガツ行くのに、なんで提督には行かないのよ」
大井(兄)「…」
大井(JK)「中途半端な恋人関係より、父と子の関係のほうがステキじゃない」
大井(兄)「……本当?」
大井(JK)「本当よ、たくさん甘えればいいじゃない、親孝行すればいいじゃない」
大井(JK)「…大井ならガツガツ行きなさいよ」
大井(兄)「………」
大井(兄)「…そうよね、好きな人にガツガツ行かないなんて、私らしくないわよね」
大井(兄)「気付かせてくれて、ありがとう」
大井(JK)「私ならわかってくれると思ったわ!」
大井「なんですか!?このご馳走!」
雷「J鎮の大井さんと北上さんの歓迎パーティよ!」
北上「ほえー、嬉しいねぇ」
大和「深海棲艦がくれたマグロは鳳翔さんにさばいてもらいましょう」
鳳翔「腕がなります!」
摩耶「鳳翔が腕をまくったぜ、職人技が光るぞー」
兄提督「…うちの大井と北上は?」
伊勢「あの二人なら浜辺で話してるよ」
兄提督「…大井はもう懐いてくれないのかなぁ」
大井「その心配はご無用ですよ」
兄提督「え?なんで?」
大井「兄鎮の私はもう大丈夫です!」
兄提督「…そうか、ありがとうな」
〜
北上「ねぇー、なんでパーティ行かないのー?マグロ食べたいよー」
大井「北上さんは私と二人きりは嫌ですか?」
北上「んーん、嫌じゃないよ」
大井「じゃあ私の隣にいてください」
北上「しょーがないなぁ」
大井「北上さん」
北上「ん?」
大井「私は自分に嘘をつくのをやめました」
北上「え?なんの話?」
大井「私の話です!」
北上「…んー、よくわかんないけど良いことなんだね?ならいいかー」
大井「はい!」
北上「そういえばこれ大井っちの指輪だよね?」
大井「え?…本当だ!!どこにあったんですか!?」
北上「あたしのタンスのパンツが入ってるところ」
大井「エ」
〜回想〜
大井「あー、北上さんが可愛くてムラムラするぅ〜…」
大井「そーいうときは北上さんのパンツを使いましょう」
大井「北上さんのタンスのパンツゾーンオープン!」
大井「うはぁ〜、天国がこんなところに…」
大井「どれにしようかな、どれにしようかな」もそもそ
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大井「コレに決めたわ!」
大井「さっそくトイレに…」
〜回想終了〜
大井「…」
北上「不思議だなぁ、誰が入れたんだろ」
北上「そろそろあたしたち帰りますねー」
神通「送らなくて大丈夫ですか?」
大井「海路も覚えたんで大丈夫です!そちらにこれ以上迷惑かけられませんし」
兄提督「何言ってんだ、迷惑かけたのはコッチのほうだ、また遊びに来てくれ」
北上「今度はみんな連れてきてもいいですか〜?」
雷「もちろんよ!パーっと盛り上がりましょ!!」
大井「その時を楽しみにしてますね、ではさようなら!」
兄提督「妹くんによろしくなー!」
大井「はーい!」
北上「ばいばーい」
〜
兄提督「さて、明日は仕事だしそろそろ俺も戻るかー」
伊勢「明日の朝は飛龍が朝ごはん係、時雨が洗濯・アイロン係、大鳳が弁当係ね」
兄提督「…」
兄提督「なんか何でもかんでもやってもらって、俺ダメ人間じゃないかな…」
伊勢「そんなことないわよ、提督は完璧人間よ!」
兄提督「そーかなー」
翌朝、4時30分
兄提督「ぐー…」すやすや
大井「朝よ、起きなさい」
兄提督「ぐー……んえ?」
大井「朝だから起きなさいって言ってるのよ!」
ペチン
兄提督「いでっ、あれ?何時?まだ4時半じゃん…」
大井「おはようございます、提督」
兄提督「…大井?雷は?」
大井「おはようございます」
兄提督「…おはよう」
大井「雷元秘書艦は鎮守府で寝てます」
兄提督「あれ、なんで?」
大井「なんでもいいから顔洗ってきなさい」
兄提督「…?…あーい」
〜
兄提督「あれ?大井って今日なに係だっけ?」
大井「私はなに係でもありません、自分で朝ごはん作って食べてください」
兄提督「…朝ごはん係って飛龍じゃなかったかな」
大井「飛龍さんはいません、残念でした」
兄提督「えええええええ、どゆこと」
兄提督「まぁいいや、栄養補給ゼリーでも飲むか」
大井「何言ってんですか!卵焼きくらい作れるでしょう!しっかり自分で作って食べなさい!何のために4時半に起こしたと思ってるんですか!!」
兄提督「…」
兄提督「…大井、どうしたの?」
大井「どうもしてないわよ!早く作りなさい!」
兄提督「…卵焼きも上手に作れないなんて、俺もまだまだだなぁ」もぐもぐ
大井「いつも艦娘にまかせてるからこういうことになるんです!」
兄提督「…シャツはどこかな?」
大井「アイロンくらい自分でやりなさいな」
兄提督「ええ!?」
大井「ええ!?じゃなくて、アナタいくつよ!独身男性がアイロンも出来ないの!?」
兄提督「…」
兄提督「…大井」
大井(……流石に怒るかしら…)
兄提督「やっぱりだ」
大井「え?」
兄提督「やっぱり俺は艦娘に甘えてたんだ!自分のことは自分でやる!人生の基本じゃないか!!大井はそれを教えてくれたんだな!!」
大井「え、ええ…そうよ」
兄提督「よし!なんかやる気出てきた!!頑張るぞ俺!!!」
兄提督「ありがとうな大井!」
大井「どう…いたしまして」
〜
兄提督「それじゃ会社に行ってくる!…あ、弁当作るの忘れた…今日はコンビニ弁当でいっか」
大井「ん、コレ」
兄提督「え?なにコレ、弁当箱?」
大井「私が作ったの、弁当くらいは作ってあげるわ」
兄提督「…」
兄提督「…ありがとな」頭ぽんぽん
大井「ーー〜〜〜っ!!」かああああ
兄提督「行ってきます!」
大井「行ってらっしゃい!」かぁー
ガチャン
大井「…ありがとう、J鎮の私」
部長提督「…」
部長提督「よしきたあ!!4-4攻略だ!!よくやった扶桑!!」
部長提督「後輩くんの言うとおりにしたら楽に攻略できたな…」
娘「…」
妻「お父さん、また部屋で叫んでいるの?」
娘「パソコンゲームにはまってるらしいよ、あの年齢で…」
妻「どんなゲーム?」
娘「知らなーい」
妻「最近のゲームとかってボケ防止になっていいんじゃないかしら」
娘「パソコンに向かって喋る父親とかやだよー」
私の父親は一流企業の部長さんです
かなりお金を稼いでくれているそうで、家はなかなか裕福です
そして一人娘の私を優しく、時には厳しく育ててくれました
自慢の父親です
父親のおじいちゃん、つまり私のひいおじいちゃんは戦争で戦ってました
戦艦に乗って戦ってたそうです
そのため父はよく戦争の話を聞かされていました
その影響か、父はひいおじいちゃんが乗っていた「戦艦扶桑」が大好きです
よく扶桑のことを図書館に行って調べてきたり、大きな扶桑のプラモデルを作って父の部屋に飾ったり…
戦艦のことになるとちょっとオタクっぽくなるところが、真面目な父にはこういう一面もあるんだな~
…とギャップを感じていたりもしました
でも最近、父の様子がおかしいんです
父の部屋から扶桑…扶桑…と、まるで人の名を呼んでいるかのように戦艦扶桑の名を口にするのが聞こえてきます
戦艦という無機物に対してあの感情の入れよう…
私はそんな父がメチャメチャ心配です
父は戦艦扶桑が好きすぎて頭がおかしくなったのでしょうか…
とある日、学校帰り
娘「はぁ、明日テストかぁ…勉強しなきゃ」
カンカンカンカン…
娘「げ、踏切に捕まった」
娘「早く帰りたいのに…」
「……」
娘(向かい側に立ってる子、フードを深くかぶってて…なんか怪しいなぁ)
「……」すすすっ
娘「ええ!?踏切の中に!?」
娘(まさか…自殺!?)
娘「ちょっと目の前でやめてよー!!」ダッ
娘「あなた!!そんな馬鹿なことやめましょ!?」ぐいぐい
「離してください!!死なせてください!!」
娘(うえ!?力強い!?女の子なのに!)
娘「私と同い年くらいじゃん!!死ぬなんて早いよ!!」
「私は死にたいんです!!邪魔しないでください!!」
娘「意地でも引っ張り出してやるーーー!!!」ぐいいいいいい
「あなたも死ぬつもりですか?」
娘「私は死にたくないから!!」
娘(この子…力強すぎて全然動かない…)
パアアアアアアン!!!!!
娘「ひいいいっ!?電車来た!!」
「…これで、死ねるんだ…さようなら、司令官」
娘「いやだ!!私は死にたくない!!動いてよお!!!!」ぐいいい
「―――ッ!!」
ぐいっ!!!
娘「え!?」
「うわあっ!?」
ギュキキキイイイイイイイィィィィィィィィ―――――……………
カンカンカンカン…
伊勢「アンタたち大丈夫!?」
娘「へ…助かったの?」
「………」
娘「あ、ありがとうございます!助かりました!」
伊勢「いやいや、危なかったねぇ」
兄提督「…電車停まっちゃったな、警察とか来て伊勢の身分証明を求められたら厄介だしひとまず逃げるか」
伊勢「ほら、後で訳を聞くからとりあえず走るよ!」
娘「あ、はい!ほらアナタも来るの!」
「………」
兄提督「ここまで来れば安心かな」
伊勢「アンタたちあんなところで何してたの!?」
娘「いや!この子が自殺しようとしてたから助けようと…!」
「…」
兄提督「キミ?自殺はよくないよ?」
伊勢「こんなフードかぶってないでないで、何があったかお話聞かせて?」すぼっ
「あっ…」
兄提督「え!?」
伊勢「あなた…!?」
娘「あら、髪の毛ピンクに染めてるのね」
兄提督「春雨!?」
伊勢「ちょっと、あなたどこの鎮守府の春雨!?」
娘「え?知り合いなんですか?」
春雨「あの…ごめんなさい」
~
兄提督「とりあえず話がこじれそうなんで、この女子高生を帰らせるか」ヒソヒソ
伊勢「そうだね、いられても困るからね」ヒソヒソ
兄提督「じゃあこの子を連れて帰るから、キミも気を付けて帰りなさい」
娘「え?私も春ちゃんの力になりたいんですけど!」
伊勢「春ちゃん?」
娘「春雨さんっていうんでしょ?だから春ちゃん」
春雨「春ちゃん…」
伊勢「ここは私たちに任せていいから!ね?」
娘「私と歳近そうだし、私にもできることあるかもしれないじゃないですか!!」
伊勢(めんどくさい…)
娘「春ちゃん、何があったの?」
春雨「…実は」
春雨「司令官から逃げてきたんです」
娘「え?司令官?誰それ」
伊勢「春雨!まだ話さなくていいから!」
兄提督「俺の家で詳しいこと聞くから!こっちおいで!」
娘「ちょっと、私も聞きたいんですけど」
兄提督「キミには関係ない話だから!帰りなさい!」
娘「春ちゃんを最初に助けようとしたのは私です!!一番関係あります!!」
伊勢(頼むから空気読んでくれー!!)
兄提督「お嬢さん、この子を助けようとしてくれたことは感謝するよ、ありがとう」
兄提督「でもここから先は俺たちだけの問題なんだ、頼むから席をはずしてくれないか?」
娘「…警察に相談しようかなぁ」
伊勢「ギクッ」
娘「警察から逃げてきたってことは、警察にばれちゃマズいことがあるんですよね?」
兄提督(主に艦娘の身分…)
娘「この子に何があったのか、私に話すのと警察に話すのどっちがいいですか?」
兄提督(この子…やりおる…ッ!!)
兄提督「しょうがない、全部話そう」
伊勢「ええ!?提督!!」
兄提督「警察呼ばれるよりマシだ…」
娘「やった!春ちゃんは私が助けるからね!」
春雨「ありがとう…ございます…」
兄提督家
娘「へぇ~、良いマンションに住んでますね」
兄提督「独身男性の部屋に何の疑いもなく入るなんて…キミの将来が心配だよ…」
娘「え?お兄さんとお姉さんは夫婦じゃないんですか?」
伊勢「ふっ、夫婦って…!」
兄提督「このお姉さんや春雨がなんなのか、全部話すからおとなしく聞いてくれるかい?」
娘「はーい」
春雨「…」
~
娘「つまり、軍艦を擬人化した艦これっていうゲームがあって、そのゲームのシステムの一つのケッコンカッコカリをしたら」
娘「ゲームのキャラが現実世界に飛び出してきた…と、それが伊勢さんや春ちゃんってことですか?」
兄提督「うん…理解が早くて助かるよ」
伊勢「早すぎでしょ」
娘「…結構人気なゲームなんですね、でも18歳未満はできないんだ…エロいゲームなんですか?」スマホポチポチ
兄提督「服が脱げる程度でエロくはない…はず」
伊勢「十分エロいでしょうが、中破するとなかなか恥ずかしいんだからね!?」
娘「そーいえば学校の先輩がこんなゲームやってるって言ってたなぁ」
兄提督「まぁ年齢偽れば未成年でもプレイできるからね」
娘「はい!艦これのことはわかりました!…で、春ちゃん何があったの?」
伊勢「ゲームのキャラが飛び出してくるっていう非現実的なことを、なぜ何の疑いもなく信じるのよ…」
兄提督「伊勢、お前が言うか」
春雨「…」
春雨「…私は、引きこもり鎮守府の秘書艦なんですが…」
兄提督「ひ、引きこもり鎮守府…」
引き提督「よおし!!春雨がレベル99だ!ケッコンできるぞ!!」
ちゃーらーちゃちゃらちゃーらー♪
引き提督「ケッコンだ!ここまで長かった…」
引き提督「…ん?図鑑にこんなボタンあったっけ?」
ポチ ドロン
春雨「司令官!こんにちは!会いたかったです!!」
引き提督「はぁ!?は、春雨が出てきた…」
春雨「ケッコンしてくれてありがとうございます!!」
引き提督「ゆ、夢じゃないんだね?」
春雨「はい!そうです!」
引き提督「春雨…かわいいね…」
春雨「うれしいです!」
引き提督「春雨…春雨…」はぁはぁ
春雨「し、司令官?」
ガシッ!
春雨「きゃっ!?司令官どうしたんですか!?」
引き提督「俺たち…ケッコンしているんだから…なにしてもいいよね…?」はぁはぁ
春雨「え…司令官…怖いです…」
ギシッギシッ
春雨「いたいよお!!いたいいいいい!!抜いてくださいいいいいい!!!」
引き提督「うるせえ!!お前をここまで育てるのにどれだけ課金(親の金)したと思ってるんだ!!」
春雨「えぐっ…いたいですううう…ごめんなさいいいいい…」
~
引き提督「毎日毎日ヤリすぎてお前の股もゆるくなってきたし、そろそろ飽きてきたなぁ」
春雨「…」
引き提督「最近、潮が人気出てきたしケッコンしてヤってみようかな」
引き提督「それとも俺をクソ呼ばわりする曙をメチャクチャに犯すのも悪くないな」
春雨(そんなこと絶対にさせない…こんなひどい目にあうのは私だけで十分…!)
引き提督「クソ、なんでケッコンしねぇといけねぇんだよ、めんどくせーな」
引き提督「おい、俺は寝てるからお前は曙のレベリングやっとけ」
春雨「は、はい…」
春雨(曙ちゃんのレベルを上げすぎると曙ちゃんが犯されちゃう、ほどほどにしておこ…)
~
引き提督「お前全然レベルあげてねぇじゃねーか!!この数時間何やってたんだ!!」
春雨「ごめんなさい…」
引き提督「お前のごめんなさいは聞き飽きたんだよ!!!」ゲシッ
春雨「ぎゃっ」どて
引き提督「この役立たずが!!提督の俺の命令を無視しやがって!!」げしっげしっ
春雨「いだいっ…ぎえっ…」
春雨「は、はにゃぢが…」ぼたぼた
引き提督「バケツかぶればすぐ治るくせに鼻血くらいでわめくな!」
春雨「ごめんにゃしゃい…」
書いててツラくなってきた…
引き提督「…よし、曙のレベル97か、もうすぐだな」
春雨「…」
引き提督「…あれ?畜生、酒が切れそうだな」
引き提督「おい春雨、コンビニで酒とつまみ買ってこい」
春雨「はい…」
引き提督「おら、金だ、さっさと行って来い」
~
春雨「こ、これください」
店員「…お客様、年齢を確認できるものをお持ちですか?」
春雨「な、ないです」
店員「申し訳ないですが、年齢を確認できないとお酒を売ることはできません」
春雨「そ、そんなぁ…お願いです売ってください!」
店員「年齢確認できるものを持ってきてからお越しください」
春雨「…」
~
春雨「ただいま…です」
引き提督「おせぇよ、早くよこせ」
春雨「…」
引き提督「あ?酒がねぇじゃん」
春雨「年齢確認できなくて…その…」
引き提督「…本当に役に立たねぇなお前」
春雨「ごめんなさい…」
引き提督「だからお前のごめんなさいは聞き飽きたって言ってんだろ!!??買えないなら万引きしてこいや!!」
春雨「そんなことできません…」
引き提督「提督の命令だ!!盗んで来い!!」
春雨「できません!」
ばきッ
春雨「いぎゃ!」どてん
引き提督「できると言うまで…痛めつけてやるぞ」
引き提督「入渠すれば治るんだから、どんなに傷つけても安心だな」
引き提督「カッターナイフで切り裂かれるのと万引きするの、どっちがいいか?」チキチキチチキ…
春雨「ひいいいいっ!?」
引き提督「…お前、鎮守府に逃げるつもりだな?」
春雨「え?」
引き提督「そんなことさせねーぞ!!」カチカチカチ…
春雨「な、何を…」
引き提督「…ふふふ、アカウントを削除したのさ…、鎮守府は消滅した、鎮守府もお前以外の艦娘も全部消えたのさ」
春雨「そ、そんな…曙ちゃん…潮ちゃん…みんな…」
引き提督「なんか本末転倒だがもうこの際構わない…お前は一生俺の奴隷になるんだよ」
春雨「いやだ…いやだ…」
春雨「いやだああああああああああ」ダッ
引き提督「おいどこへ逃げる!?くそ!!見つけたら半殺しにするからなぁ!!!」
春雨「…司令官の家を飛び出したその後、汽車に轢かれて死のうとしました…」
伊勢「…ヒドイ」
兄提督「…」
ぎゅっ!
春雨「わふ!?」
娘「…許さない、春ちゃんをそんな目に合わせた屑は絶対に許さない」
娘「春ちゃん、その屑の家を教えて?ボッコボコにするから」
兄提督「ダメだ、危険だ」
娘「だって警察は呼べないんでしょ!?直接ボコボコにするしかないじゃん!!」
兄提督「それこそ警察沙汰になる」
娘「それじゃあ…春ちゃんが可愛そうだよ…」
娘「女の子を無理やりやる奴なんて女の敵だよ!?伊勢さんもそう思うよね!?」
伊勢「…そうね」
娘「艦娘なら指紋とか残っても平気じゃない!?ちょっと痛めつけるくらいなら…!」
兄提督「こら、俺の艦娘に犯罪をさせるつもりか」
娘「じゃあどうすればいいの…!」
兄提督「春雨、キミはどうしたい?」
春雨「…」
春雨「嫌なことは全部忘れて、楽しく生きたいです」
兄提督「…こう言ってるぞ、キミにできることはなにかな?」
娘「…」
娘「春ちゃん、私が春ちゃんの一番の親友になる!春ちゃんが幸せになるなら私何でもするから!!」
春雨「…ありがとう」
伊勢「…引き提督は許せないけど、今はしょうがないわよね…」
春雨「…あなた、名前はなんていうんですか?」
娘「藤田市子だよ」
春雨「いちこちゃん…、よろしくお願いします」ニコッ
娘「春ちゃん…!よろしくね!笑顔が可愛いね!」
兄提督(藤田…、部長と苗字が一緒だなぁ)
その夜
伊勢「いちこちゃんと春雨、すぐに鎮守府に慣れたわね」
兄提督「あの子のコミュ力高すぎて尊敬するわ…」
兄提督「ん?携帯鳴ってる」
兄提督「もしもし」
娘『あ、お兄さん?春ちゃん大丈夫??』
兄提督「さっきまでいたのにもう心配なのか…大丈夫だよ、鎮守府でほかの艦娘たちと仲良くしてるよ」
娘『明日も遊びに行っていい?』
兄提督「いいけど俺いないから、雷がいるかも」
娘『はーい!行きまーす!』
兄提督「わかった、春雨も喜ぶよ」
伊勢「いいんですか?提督、ご近所の目とか」
兄提督「…まぁ、なんとかなるだろ」
~
翌日、学校
JK提督「イッチー、ソワソワしてるけどなんかあったの?」
娘「先輩!ありまくりですよ!」
JK提督「何があったの?」
娘「新しい親友ができたんです!今日会いに行くんですよー」
JK提督「ほぇー、いいねぇ」
娘「でもその子、心に深い傷を負ってて…」
JK提督「そっかぁ…でもイッチーは人を元気にする力があるからね、きっと大丈夫だよ!」
娘「ありがとうございます先輩!」
兄提督家
娘「お兄さんの家が横浜ってのが横須賀からだとちょっと遠いんだよね…」
娘「お兄さんの部屋は36階のこの部屋だっけか」
娘「表札に大坪…ここね」
娘「そーいえばお兄さんと先輩の苗字一緒だなぁ」ピンポーン
雷『はーい』
娘「雷ちゃん!藤田です!」
雷『いちこちゃん!今開けるわね!』
~
兄鎮守府
娘「はーるーちゃーん!!」
春雨「いちこちゃん!」
娘「あいたかったよー!ぎゅーーー!」
春雨「わぷ、いちこちゃん苦しいよ~」
摩耶「ははは、春雨のやつ、いちこが来たら急に元気になったな」
大和「鎮守府がより賑やかになって私はうれしいです」
神通「これで毎日がさらに楽しくなりますね」
~
会社
雷『もしもし司令官?いちこちゃん遊びに来てるわよー』
兄提督「そうか、17時になったら帰らせてくれ」
雷『はーい』
後輩「艦娘と電話ですか?」
兄提督「あぁ、女子高生が家に来てるんだ…、…聞こえが悪いな…」
後輩「あー、例のお話ですか?」
兄提督「そうそう」
後輩(…私、まだ先輩の家行ったことないのに~)
後輩(…って、先輩の家に遊びに行きたいですの一言がなんで言えないのかしら私…)
後輩家
後輩「ただいまー、なーかーちゃーん、やーまーちゃーん」
那珂「お帰り提督―!今日も一段と落ち込んでるねー!」
後輩「私はダメ人間だ…」
山城「私より負のオーラが漂っていますね…」
那珂「また兄提督のことで悩んでるの?」
山城「好きなら気持ちを伝えればいいのに…」
後輩提督「それができれば苦労しないよ~」
那珂「それができないから苦労してるんだよ~」
後輩提督「…おっしゃる通りです」
那珂「しょうがないなー、那珂ちゃんがひと肌脱いでやるかー!」
後輩提督「え!?余計なことはしなくていいよ!?那珂ちゃん!」
那珂「失礼だなーもー、恋のキューピット那珂ちゃんにお任せ!!」キャピ
後輩提督「不安だなぁ…」
山城「私は遠目で温かく見守ってますね」
後輩提督「遠目って…、どうでもいいけど山ちゃんって部屋着がすごく似合うね」
~
翌日、兄鎮守府
ザザーン…
那珂「やっほー!!兄鎮のみんな!!後鎮のアイドル那珂ちゃんだよー!!」
伊勢「うわ、来たよ」
那珂「伊勢さん!うわって何!?うわって!!」
神通「山城さんもいらっしゃいませ」
山城「那珂さんの付き添いですけどね」
那珂「さっそく伊勢さん!相談があるんだ!」
伊勢「相談ってなによ」
那珂「まぁまぁこんなところで立ち話もなんですし、秘書艦室行きましょうかー!」
伊勢「ここはアンタの鎮守府のじゃないでしょーが」
山城「那珂ちゃん、私は?」
那珂「適当にくつろいでていいよー」
山城「なんで連れてきたのよ!」
神通「那珂ちゃんはどこの鎮守府も一緒で安心しますね」
あーなるほど
JK―大井(CV大坪)
部長―扶桑(CV藤田)
からの
後輩―那珂(CV佐倉)
ということね
秘書艦室
伊勢「で、相談って何よ」
那珂「那珂ちゃんの提督のことなんだけどー」
伊勢「あら後輩提督のこと?後輩提督元気??」
那珂「それがねー、最近病に苦しんでて…」
伊勢「病!?病気なの!?後輩提督は大丈夫なの!?」
那珂「…伊勢さんって提督のこと好きだよね」
伊勢「そりゃあ、女提督ってかっこいいし、後輩提督は綺麗で美しくて可愛くて~」くねくね
那珂「まぁ私からすれば男提督って新鮮だけど」
伊勢「そんなことより!後輩提督は何の病気なの!?」
那珂「提督の病…それはね…」
伊勢「…ゴクリ」
那珂「恋の病だよ!!!!」
伊勢「…」
伊勢「…あー」
那珂「あー、ってなに!?」
伊勢「見ていてわかるわよ、後輩提督がウチの提督のことが好きってことくらい」
那珂「やっぱりわかりやすいよねー」
伊勢「ウチの提督も鈍いんだよね~」
那珂「ウチの提督も押しが弱いんだよな~」
伊勢「ここは私たちが」
那珂「恋のキューピットになって」
伊勢・那珂「あの二人をくっつけちゃおーか!!」
~
伊勢「今回、皆さんに集まってもらったのはほかでもありません」
伊勢「提督には内緒に後輩鎮守府と合同で極秘に計画されている…」
伊勢「『兄鎮VS後鎮、ドキドキ!愛と恋のゲーム大会 in 兄鎮守府』についてです!!」
摩耶「そのだっせえ名前を考えたのは…」
伊勢「もちろん、後鎮秘書艦の那珂です」
神通「やっぱり…」
大和「具体的にはどんなことするんですか?」
伊勢「ゲームを通して兄鎮と後鎮が戦うんだけどそんなの建前!!提督と後輩提督にラブハプニングを起こして恋に発展させようって魂胆よ!!」
雷「なにそれ!!面白そうね!!」
伊58「そんな簡単に上手くいくんでちか…」
時雨「どんなゲームをするんだい?」
伊勢「ツイスターゲームとかローション相撲とか」
大井「…見事に身体を絡めるものばかりね」
木曾「提督と後輩提督がそんなことやるわけねーだろ…」
伊勢「だから、あなたたちも参加するのよ」
「「「「「 はぁ!? 」」」」」
伊勢「当たり前じゃない、鎮守府対抗なんだから」
武蔵「じゃあ私たちもローションかぶって相撲をやらされるのか!?」
伊勢「まぁ、そうなるな」
日向「オイ」
島風「えー、楽しそうじゃん!」
雷「そうだよねー!」
皐月「なんか運動会みたいだねー!」
北上「ははは、駆逐艦たちは盛り上がってるね~」
霧島「運動会って…競技がツイスターやローション相撲ですよ…?盛り上がるんですか?」
天津風「ヤな予感しかしないわ…」
伊勢「とりあえず私たち艦娘が盛り上がらないと提督たちも持ち上がらないでしょーが!!」
神通「勝ったらなんかあるんですか?」
伊勢「優勝チームは各資材十万個贈呈!!」
摩耶「どっから出るんだよその資材!」
伊勢「ウチから、だってカンストしてるし」
伊勢「後鎮が勝ったら資材プレゼント、ウチが勝ったらなんもなし」
木曾「なんか張り合いねーな…」
伊勢「いいのよ別に!!提督と後輩提督をくっつけるのがメインなんだから!!」
土曜日、兄鎮守府
「兄鎮VS後鎮、ドキドキ!愛と恋のゲーム大会 in 兄鎮守府」 開催
兄提督「おい…なんだこれ」
後輩提督「愛と恋のゲーム大会…?」
娘『さぁ始まりました!!「兄鎮VS後鎮、ドキドキ!愛と恋のゲーム大会 in 兄鎮守府」!!!!』
「「「「「 いえーい!! 」」」」」←無理やり盛り上げる艦娘たち
娘『実況はわたくし!藤田市子と!!』
春雨『解説は春雨ですっ』
娘『優勝賞品の資材十万個を手にするのは兄鎮守府か!?それとも後輩鎮守府かー!?』
兄提督「伊勢…これどゆこと?」
伊勢「たまにはパーっと盛り上がりたいじゃないですか~」
那珂「兄鎮と後鎮のみんなで一緒にこの企画考えたんだよー!!」
後輩提督「那珂ちゃん…」
兄提督「艦娘みんなで考えたのか…それだったら楽しまなくちゃな!」
後輩提督「そうですね!」
伊勢「…よし、掴みはOKね」ヒソヒソ
那珂「まずは那珂ちゃんたちが盛り上げないと」ヒソヒソ
娘『ではまず兄提督から開会の言葉をいただきます!』
兄提督『えー、兄鎮と後鎮の仲をさらに深めるには素晴らしい大会だと思う、お互いケガをしない程度に大いに楽しもうじゃないか!』
「「「「「 いえーい!! 」」」」」
娘『兄提督ありがとうございました』
春雨『では第一種目、ローション相撲の開始ですっ』
兄提督「はぁ!?ローション相撲!?」
後輩提督「…なんか種目がマニアックじゃないですか…?」
娘『後鎮の一人目の挑戦者は、後鎮二番目のケッコン艦!不幸勝負なら誰にも負けない!戦艦山城ー!!』
那珂「頑張って山ちゃーん!」
暁「レディーの力を見せてやりなさーい!」
山城「今の紹介文に悪意があると思うんですけど…」
娘『兄鎮からの挑戦者は、最強の艦娘!どんな相手もねじ伏せる!戦艦大和ー!!』
山城「はぁ!?大和さん!?勝てるわけないでしょう!!」
那珂「まー、頑張って?」
春雨『ではローションをかぶってくださいっ』
大和「んっ」とっぷん
山城「うぇぇ~」とっぷん
兄提督「なんか…深夜番組見てる気分…」
後輩提督「…山ちゃん、殺されないようにね~…」
山城「服がぬるぬるに張り付いて気持ち悪い…」
大和「山城さん、そんなこと言ってる場合じゃないですよ!」
山城「大和さんノリノリですね…」
大和「こういうのやってみたかったんです!!」ニコニコ
山城(うわー、良い笑顔、今からこの人にぶっ飛ばされるんだ…)
大井「見合って見合って…はっけよーい…」←行司
山城「ゴクリ」
大和「ふふっ」
大井「のこったぁ!!」
山城「もうどうにでもなれー!!」
ズルゥッッ!!!
大和「へ?」
ゴチン!
大和「いだいいい!?」
山城「…え」
大井「勝者!後鎮山城!」
娘「これは何ということだ!!大和選手、ローションに足をとられて大転倒!自滅だー!!」
「「「「「 わあああああああ!! 」」」」」←なんか楽しくなってきた艦娘たち
春雨「これは幸運ですね、もう不幸艦とは呼ばせませんっ!山城さん勝利ですっ!」
兄提督「大和…」
後輩提督「山ちゃんすごーい!!大和型を倒すなんて!!」
山城「いや、私何もしてないんですけど…」
春雨『二回戦目は初期艦対決!!後輩鎮守府からは叢雲選手ですっ』
敷波「がんばれー!叢雲ー!」
綾波「応援してますよー!!」
叢雲「ふん、どんな相手でも負けないわ!」
娘『兄鎮の初期艦は電ちゃんだー!』
雷「いけー負けるなー!」
ヴェールヌイ「ハラショー」
電「ま、負けないのです!!」
春雨『ではローションをかぶってくださいっ』
叢雲「んん…」とっぷん
電「ひゃああ!?冷たいのです…」とっぷん
兄提督「…」
後輩提督「あんな小さい子がローションかぶるなんて…なんかイケナイ気分になりますね…」
大井「見合って見合って…はっけよーい…のこった!!」
叢雲「先手必勝よ!!」
電「電の本気を見るのです!!」
がしぃっ!!
娘『おおっと、取っ組み合いだ!!』
春雨『駆逐艦とは思えない迫力ですね…』
武蔵「ははは、お前の試合より面白いな」
大和「…うるさいなぁもう」
叢雲(くそ…ここで無理に力むとローションでコける…どうすれば)
電(このままじゃらちが明かないのです…)
兄提督「電、なかなかやるなぁ」
後輩提督「叢雲ー、ファイトー!」
電「ぐぐぐ…やってやるです…」
叢雲「ん?」
電「くらえ!!張り手なのです!!!」ビュン
ズドン!!
叢雲「ふぐうっ!?」
娘『おおーっと!電選手の適当に放った張り手が叢雲選手のみぞおちにヒット!!』
春雨『みぞおちに入るのは痛いですっ』
叢雲「そんなの…アリ…?」べたーん
大井「勝者!兄鎮電!」
電「はわわっ!?叢雲ちゃん大丈夫なのです!?」
叢雲「…なんで張り手がみぞおちにヒットするのよぉぉぉぉ…」
後輩提督「なかなかバイオレンスな大会ですね…」
兄提督「電…あの子意外と馬鹿力だからなぁ…痛いだろうなぁ…」
娘『続いては軽巡対決です!!』
木曾「俺に勝負を挑む馬鹿はどいつだ?」
川内「兄鎮相手だからって負けないよ!!」
〜
兄提督「なんだかんだで楽しいな」
後輩提督「そうですね」
兄提督「信じられる?ここ、ゲームの中なんだよな」
後輩提督「…普通に考えたら信じられないですね」
兄提督「そしてゲームキャラたちがこうやって俺たちを楽しませてくれている」
後輩提督「幸せですね」
兄提督「艦これ始めて本当に良かったなぁ」
後輩提督「先輩、私に艦これを教えてくれてありがとうございます」
兄提督「まさかこんなことになるなんて思いもしなかったな〜」
後輩提督「おっしゃる通りです」
兄提督「そういえば学生時代、俺たちもあんな遊びしてたなぁ」
後輩提督「え!?ローション相撲なんてやりましたっけ!?」
兄提督「ローション相撲はやってないけど…あの、ほら」
兄提督「お互いに向かい合って立ってさ、手で相手の身体を押したり防いだりして、足が動いたら負けってやつ」
後輩提督「…あ!思い出しました!!ただ押すだけじゃなくてフェイントもしたりなんかして、とにかく相手のバランスを崩せれば勝ちってやつですね!?」
兄提督「そうそれ、高校で流行ったよな〜アレ」
後輩提督「先輩、なかなか弱かったですよね〜」
兄提督「一回俺がバランス崩して、後輩くんを押し倒したことあったよね」
後輩提督「…」
後輩提督「…はぃ」かぁぁ
兄提督「あのときはゴメンね、後輩くん頭ゴンって床にぶつけてたし…痛くなかった?」
後輩提督「あのときは痛みよりも…」
兄提督「ん?」
後輩提督「ドキドキが凄かったです」
兄提督「え…?」
後輩提督「押し倒されたとき、全然嫌じゃありませんでした…むしろ」
「いけーそこだー!!」「足元気をつけてー!!」
後輩提督(ローション相撲はかなりの盛り上がり…艦娘たちは誰も私たちを見ていない)
後輩提督(那珂ちゃん…このキッカケを作ってくれたんだね)
後輩提督(ありがとう、那珂ちゃん、今度は私が頑張る番)
後輩提督(勇気を出して、勇気を出して私!!!)
兄提督「後輩くん?どうした?」
後輩提督「あの…実は…私、先輩のことが」
娘『続いては提督対決!!兄提督VS後輩提督だー!!』
「「「「「 いえええええええい!!!!! 」」」」」
兄・後輩「…」
兄・後輩「はあ!!??」
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
那珂「提督提督!チャンスだよ!ローションまみれで兄提督と絡むチャンス……提督なんで泣いてるの?」
兄提督「いやいや、俺たちはやらないぞ!?」
伊勢「提督、そんなこと言わないでよ!メインイベントなんだから!」
兄提督「二十代半ばの男女がローション被って相撲なんて生々しすぎるだろ!!」
伊勢「面白いわよ!きっと!」
兄提督「俺たちは監督的な立場じゃないのか!?」
伊勢「立派な選手です!!」
兄提督「まじかよ!!」
じーーーーーーーっ
兄提督(うっ、艦娘全員の視線が俺たちに…)
後輩提督「先輩…やりましょ」
兄提督「ええ!?」
後輩提督「後輩鎮守府は負けませんよ!!」
兄提督「後輩くんノリノリだね…」
後輩提督(こうなりゃヤケだ!先輩をぶっ飛ばしてやるー!!ちくしょー!!)
壁ドンならぬ床ドン(確信)
春雨『ではローションをかぶってくださいっ』
兄提督「…」
後輩提督「…」
後輩提督「えい!」とっぷん
後輩提督「…うはぁ…うわぁ」ぬろーん
那珂「うわー!提督セクシー!!」
暁「…すごい、ローションも滴るいいレディーね」
伊勢「後輩提督もなかなか良い身体してるわね」
神通「綺麗な身体です」
後輩提督「やだ、シャツが透けて下着が…」
兄提督(…えろい)
後輩提督「ちょ、先輩見ないでください!」
兄提督「いや、今からその姿で相撲するんでしょ?」
後輩提督「そうでした…、かかってこいです!!」
兄提督(後輩くん…ずいぶん開き直ってるなぁ…)
兄提督「うへぇ」とっぷん
兄提督「ローションまみれとか俺の人生26年間で初めてだよ…」
後輩提督「私も24年で初めてですよ!」
娘『では準備が整ったようです!世紀の提督対決が始まります!』
大井「いいですか…?」
後輩提督「おう!」
兄提督「うん…」
大井「見合って見合って…はっけよーい…のこったぁ!!!!」
後輩提督「おりゃー!」
兄提督「わっとっと!」
娘『後輩提督!兄提督に掴みかかった!』
後輩提督「私は中高と運動部…先輩は文化部…、この勝負もらいました」ぐぐぐぐぐ…
兄提督「俺は運動オンチなんだってば…」ぐぐぐぐぐ…
後輩提督「会社でも司令部レベルでも先輩のほうが上ですが、力勝負なら負けません!!」
兄提督「後輩くんに力勝負で勝てるわけな…うわっと!」ずるんっ
ぺにょん
後輩提督「んひゃあ!?」
春雨『ああっ!兄提督、足を滑らせて後輩提督の胸に顔から突っ込んでしまいましたっ!』
那珂・伊勢「キターーーーーー!!!」
娘『でもどうにか持ちこたえています!』
兄提督(…やば)
後輩提督(やばいやばいやばい、先輩が私の胸に…っ!!)かあああ
後輩提督「…っ!なんのこれしき…」
伊勢「これで二人は恋に落ちるわ!!」
那珂「恋のとぅーふぉーいれっぶん♪」パンパン
大和「こんなんで落ちないと思うけど…」
春雨『あれ?兄提督、前かがみのまま動かなくなってしまいましたっ!』
兄提督(…初めて後輩くんをオンナとして意識した…ローションでヌルヌルの身体、ふわふわと柔らかい胸…)
兄提督(不覚にも勃ってしまった…!!)
兄提督(俺もローションで服が張り付いている状態だ…、ズボンの上からでも勃ってるのが十分わかってしまう…)
兄提督(全員の前でコレだけはバレるわけにはいかない…!!)
後輩提督「せ、せんぱーい?どうしたんですか?そろそろ本気で恥ずかしいんでもう決めちゃいますよっ」ぐっ
兄提督「わ、バカ!今はダメだ!」
後輩提督「え?」
ずるーり
兄提督「わぎゃ!」
後輩提督「きゃあ!」
べちゃーん
大井「…」
大井「勝者!後輩提督!!」ばっ
「「「「「 わあああああああ!!!!! 」」」」」
娘『遂に決着!!後輩提督、兄提督を押し倒して勝利を掴みました!!物凄い歓声です!!』
春雨『バランスを崩して倒れちゃったって感じがしますけど…、とにかく後輩提督の勝ちですっ!』
摩耶「いい戦いだったな!」
川内「提督ナイスファイトー!!」
後輩提督「あはは…あのときと逆になってしまいましたね…先輩大丈夫ですか…?」
兄提督「…」
後輩提督「あ、すみません、どきますね」
兄提督「いや、どかないでくれ!」
後輩提督「え!?」
兄提督「もう少し…このままで…」
後輩提督「え!?え!?…え〜?…みんな見てますよ…?」
ドキドキドキドキ
後輩提督(先輩どうしちゃったんですか…)
後輩提督(このままでいて欲しいって…)
後輩提督(顔、近い…あのとき以上にドキドキする…)
兄提督(後輩くんにどかれると、俺の勃ってるモノが晒される!早くおさめないと!)
後輩提督「…せん…ぱい?」ドキドキ
兄提督「…」ドキドキ
兄提督(…後輩くんがエロすぎておさまるわけねぇー!!)
娘『二人とも動かなくなってしまいました…どうしたんでしょうか!?』ニヤニヤ
春雨『大人な雰囲気が漂ってますねっ』
那珂「いい展開じゃない!?」
伊勢「これであの鈍感提督も、後輩提督のことを意識しだしてもおかしくはないわね」
後輩提督(まさか先輩、私が告白するの待っててくれてる…?)
後輩提督(こんな注目されている中で…)
後輩提督(…ここを乗り越えないと、先輩のような素晴らしい人と付き合えないってことね…)
後輩提督(行け!!私!!言っちまえ!!)
後輩提督「先輩!!」
兄提督「え?はい!?」
後輩提督「大坪先輩!!好きです!!!!」
兄提督「…」
兄提督「…え?」
娘『へ?』
春雨『まぁ』
伊勢「ええ!?」
那珂「このタイミングでぇ!?」
後輩提督「え…あれ?」
しーーーーーーん…
後輩提督「え?私やらかした?」
那珂「告白なんて二人きりでムードのいいときにすればいいのに…」
後輩提督「ーーーーーっっっ!!!!」
後輩提督「もうお嫁に行けないー!!」だだだっ
兄提督「ちょっ、いかないで!勃って…あれ?ビックリしておさまってる!やったー!」
げしっ
兄提督「いてっ」
大井「やったーじゃないわよ!早く追いかけに行きなさい!!」
兄提督「あ、はい、後輩くん!待って!…おっとっと!」ずりーん
ドシャ
兄提督「いってぇ!腰ぶつけた!」
木曾「本当にどんくせーなアイツ」
娘『…というわけで、後輩提督の告白も見事にスベったところで』
春雨『ローションだけに、ですねっ』
娘『「ドキドキ!愛と恋のゲーム大会 in 兄鎮守府」もとい「後輩提督、兄提督へドキドキ急接近大作戦」は終了と致しまーす』
春雨『兄鎮守府と後輩鎮守府の皆さん、ご協力ありがとうございましたっ』
〜
武蔵「後片付けは協力してやってくれー」
大和「転ばないようにローションをしっかり流してくださいねー」
伊勢「那珂、今回の勝負は完全にウチの…いや、ウチの提督の負けね、賞品の資材十万個を後輩鎮守府に差し上げるわ」
那珂「いいよ別に、それメインでやってたわけじゃないしー」
那珂「それよりちゃんと企画して鎮守府対抗の体育祭とかしよーよ!」
伊勢「そうね、なんだかんだで今日楽しかったからね〜」
〜
神通「今日はお付き合いありがとうございました」
娘「いやいや、楽しかったし!大人の恋って切ないんだねぇ〜」
春雨「春雨、この鎮守府に来て本当に良かったです、毎日が楽しいですっ」
神通「それは良かったです」
春雨「いちこちゃん、あのとき私のこと助けてくれて本当にありがとうございます」
娘「本当に助けたのは伊勢さんだけどね」
春雨「命をかけて助けようとしてくれたのはいちこちゃんですっ!」
娘「まぁあのときはマジで死ぬなって思ったけどね…でも今がよければ全て良しだよ」
春雨「春雨は幸せです!」
娘「私も幸せ!…さて、提督たちは大丈夫かな〜?」
伊勢「ほらいちこ、もう帰りなさい」
娘「えー、まだ17時じゃん」
伊勢「アンタ、家横須賀なんでしょ?ここ(横浜)から遠いんだから早く帰りなさい」
娘「はーい、また遊びに来てもいい?」
伊勢「もちろんよ」
娘「やった!春ちゃんまた今度ね!」
春雨「バイバイいちこちゃん!」
雷「いちこ、司令官の部屋に戻るわよ!おんぶしてあげるわ」
娘「お願いしまーす!」
ドロン
〜
ガチャ
娘「ただいまー」
部長提督「扶桑、よくやった!」
娘「まーた部屋で扶桑の名前呼んでるよ…」
娘「…」
バァン!!!
娘「もしかしてお父さんも艦これやってるのォ!?」
部長「うわ!?市子!?急に入ってくるな!!!」
会社
兄提督「おはようございます…」
部長提督「おはよう」
部長提督「おい大坪、聞いてくれよ…娘に艦これやってるのバレちゃったよ…」
兄提督「そうですか…」
部長提督「なんか娘も艦これ知ってたみたいなんだけど、萌えゲームやってたなんて親父のメンツ丸潰れだよ…」
兄提督「そうですか…」
部長提督「…なんかお前様子おかしくないか?」
兄提督「そうですか…」
部長提督「おい人の話聞いてるのか」
後輩提督「おはようございます…」
部長提督「おぉ佐倉、聞いてくれよ…娘に艦これやってるのバレちゃったよ…」
後輩提督「そうですか…」
部長提督「なんか娘も艦これ知ってたみたいなんだけど、萌えゲームやってたなんて親父のメンツ丸潰れだよ…」
後輩提督「そうですか…」
部長提督「…なんかお前も様子おかしくないか?」
後輩提督「そうですか…」
部長提督「おい…大丈夫かキミたち…」
兄提督「…」
兄提督(後輩くんと全く目を合わせられない…)
兄提督(それもそのはず、ローション相撲以来一度も会話をしてないからなぁ)
兄提督(あのとき後輩くんを探しに行ったものの入渠風呂入ってて声かけられなかったし…気付いたら艦娘が後輩くんを外の世界に送って、そのあと勝手に帰っちゃってたし…)
兄提督(あの告白の答えを言ったほうがいいのだろうか…)
兄提督(…とは言ったものの、仕事上後輩くんと話さなくてはならない)
兄提督「後輩くん」
後輩提督「あ、はい」
兄提督「これ部長から、重要な資料だから目を通しといてくれ」
後輩提督「はい」
兄提督「ついでにこっちの古い資料をシュレッダーにかけといてくれないか?」
後輩提督「わかりました」
後輩提督「…」てくてく
兄提督(抜け殻のようだ…)
~
ガ――――――
後輩提督「…」ぼけー
ガ――――――
後輩提督「…」ぼけー
兄提督(…ん?)
兄提督「おい後輩くん!!なんで重要な資料をシュレッダーに!?」
後輩提督「え?あ!どうしよう!ぼーっとしてて間違えちゃった!!」
兄提督「oh...」
~
後輩提督「申し訳ございませんでした!!」
部長提督「…何があったか知らないけど、勤務に集中してもらわないと困るよ」
後輩提督「はい…申し訳ございません…」
部長提督「やっちまったもんは仕方がない、資料はまた俺が用意するから待ってろ」
後輩提督「はい…」
兄提督「部長、私が重要な資料と廃棄する資料を一緒に渡したことが招いた事故です」
兄提督「責任は私にあります」
部長提督「…はぁ」
部長提督「大坪も佐倉も朝からおかしいぞ?優秀なお前らならあり得ないミスだ、少し外行って風にでもあたってこい」
兄・後輩「はい…」
屋上
兄提督「…」
後輩提督「…」
兄提督「風、強いな」
後輩提督「…はい」
兄提督「部長、娘さんに艦こればれちゃったんだな」
後輩提督「…はい」
兄提督「資料、一緒に渡しちゃってごめんな」
後輩提督「…それは私が悪いんです」
兄提督「…」
後輩提督「…」
部長提督「うっ、さみーなぁ」
兄提督「部長!?」
部長提督「ほら、缶コーヒー、あったかいやつね」
兄提督「ありがとうございます…」
後輩提督「あちっ、…ありがとうございます」
部長提督「どうしたんだ?お前ら」
部長提督「俺の部署の名コンビがこんなんじゃ困るんだよなぁ~」
兄提督「すみません…」
部長提督「なんでそんなに落ち込んでるんだ?40時間の遠征失敗したのか?それとも大型建造で資材溶かしたのか?」
部長提督「なんちゃってな、あっはっはっは」
後輩提督「…」
部長提督「てかお前ら朝の俺の話流しただろ、娘に艦こればれちゃったんだよ」
部長提督「佐倉、お前お父さんが艦これやってたらどうだ?」
後輩提督「私は…別に構いませんけど…」
部長提督「そうか…娘はどう思ってるのかなぁ…」
部長提督「…」
部長提督「…そういえば扶桑がLv90になったんだ!もう少しでケッコンできるぞ俺!」
部長提督「…って妻子アリがケッコンできるぞって喜んでたらマズいよな!あっはっはっは」
兄提督「…」
後輩提督「…」
部長提督「…はぁ」
部長提督「お前らこんだけ俺に喋らせといて、お前らは何も喋らない訳にはいかないよな?」
部長提督「何があったんだ?ケンカでもしたのか?」
兄提督「…」
後輩提督「…」
部長提督「…」
兄提督「部長は…告白されたことありますか?」
部長提督「あぁ、一回だけな」
後輩提督「どんな感じだったんですか!?」
部長提督「幼馴染でな、好きなんだけどって言われたんだ」
兄提督「…で、どう返したんですか?」
部長提督「そうか、じゃあ付き合ってみるかぁ…って感じだったかなぁ」
後輩提督「え!?軽っ!」
部長提督「それが今の妻だ」
兄提督「じゃあ、付き合ってみるかぁ」
部長提督「ん?」
後輩提督「はぁ!?もしかしてそれ、答えのつもりですかぁ!?」
兄提督「え?ダメ?」
後輩提督「いやいや!もっと雰囲気とかムードとか…!」
兄提督「ローション相撲みたいな?」
後輩提督「…んぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ」
部長提督「なに?なんなの?」
夜、居酒屋
部長提督「んがっはっはっはっはっは!!佐倉は大坪に片思いしてたんだな!!」
後輩提督「中学の時からずっとですよ!?それなのにこの人は!!」
兄提督「えー、わからなかった…」
後輩提督「先輩と同じ高校行って!先輩と同じ大学行って!先輩と同じ会社行って!ここまでついてきたのに鈍感ですよねホントに!!」
兄提督「そんなこと言われたって…」
部長提督「で?キミたちは付き合うことにしたの?」
後輩提督「そうなんじゃないですかぁ」
兄提督「え?やめる?」
後輩提督「やめません!!まったく、ムードもへったくれもない…」
部長提督「まぁまぁ、今日は祝いだ、奢ってやるから好きなの食え!」
後輩提督「てか部長のせいですよ!先輩の答えがテキトーになったのは!」
部長提督「はぁ!?俺のせいかよ!…でも安心しろ!告白の返しはああだったけど、俺のプロポーズは最高にイカしてたぜぇ」
後輩提督「プロポーズですか?」
部長提督「そうだ!夜の横須賀港で指輪を差し出し…結婚してくれと…」
後輩提督「ステキ…」
部長提督「だろぉ?佐倉も期待しとけ!コイツがどんなプロポーズするか楽しみだな!あっはっはっは」
兄提督「じゃあ俺は久里浜港にするかぁ」
後輩提督「別に港にこだわんなくても…」
〜
兄提督「部長、レベリングはlv99からが本番ですよ」
部長提督「そっかぁ…こっからが長いのか」
後輩提督「でも戦艦ですし、MVP取りやすいからそこまで苦労はしないんじゃないですか?」
部長提督「お前は駆逐艦をlv150にしたんだよな…すげぇな」
兄提督「部長、娘を育てるのと一緒ですよ」
部長提督「ほぁぁ、なるほどなぁ」
後輩提督「部長のとこにもボタンが出るといいですね」ひそひそ
兄提督「そうだな」ひそひそ
〜
兄提督「娘さんっていくつなんですか?」
部長提督「今16歳で高校一年生だな」
後輩提督「写メとかないんですか〜?」
部長提督「家族旅行に行ったとき撮ったやつが…」
部長提督「このソフトクリーム舐めてるのが娘」
兄提督「どれどれ」
兄・後輩「んん!?」
部長提督「どうだ可愛いだろぉ〜、妻に似て良かったよホントに」
兄提督「ここここここここの子」ひそひそ
後輩提督「市子ちゃんですよね!?」ひそひそ
兄提督「可愛いですねぇ、お名前は?」
部長「市子だ、横須賀市の市に子供の子…」
後輩提督(Bingo)
兄提督「ほへぇ!いい名前ですね!」
後輩提督(まさか市子ちゃんが部長の娘さんだったとは…)
〜
部長提督「それでさぁ、娘が誰かとケッコンしてるのかって!」
兄提督「艦これのはなしですか?」
部長提督「そう、娘は艦これをやってないらしいんだけどやけに詳しくてさ」
後輩提督「市子ちゃん、ケッコンしたら出てくるなんて言ってないですかね…」ひそひそ
兄提督「わからん…」ひそひそ
部長提督「まだ誰ともケッコンしてないって言ったら『なーんだつまんない、早くケッコンしてよ』って言ったんだよ!?妻に聞こえたらどーすんだって話だよな!あっはっは」
後輩提督「へ、へぇー」
兄提督(よかった、言ってないみたいだ…)
〜
部長提督「じゃあ俺はそろそろ帰るわ」
後輩提督「え?帰っちゃうんですか?まだ23時半ですよぉ」
部長提督「横須賀線の最終電車がなくなっちゃうんだよ」
兄提督「毎日横須賀から横浜の会社まで通勤なんて大変ですね」
部長提督「電車で一本で来れるだけマシだよ、お前は羨ましいなぁ家が横浜とか」
部長提督「ほらお金、これだけあれば足りるだろ」
後輩提督「おつり明日返します!」
部長提督「いらねぇいらねぇ、アイスでも買って食え」
部長提督「じゃあなお前ら、いちゃいちゃするのはいいけど明日仕事だからな?寝坊して遅刻すんなよ〜」
兄提督「ご馳走さまです!」
後輩提督「ご馳走さまです!」
〜
兄提督「…」
後輩提督「…」
後輩提督「せーんぱい」ピト
兄提督「こ、後輩くん?どうした」
後輩提督「へへへ、先輩にこうやってくっつくの、中学の頃からの夢だったんです」
兄提督「そか、落ち着かないな」
後輩提督「私は落ち着きます」
〜
兄提督「後輩くん、そろそろ帰らないと、明日会社だから」
後輩提督「んあ、そうですね…」
後輩提督「…0時半…せんぱぁい、市営地下鉄の終電…終わっちゃいました」
兄提督「え!?」
後輩提督「どうしよう、帰れないです」チラッチラッ
兄提督「…後輩くんの家の最寄り駅って伊勢佐木長者町だよね?」
後輩提督「はい…」
兄提督「まだ大丈夫!横浜駅0時55分発JR根岸線の磯子行き最終に乗って関内で降りれば歩いて伊勢佐木長者町まで行けるよ!!」
後輩提督「違うでしょ!!」
兄提督「へ?」
後輩提督「私は終電なくて困ってるんです!」
兄提督「だから根岸線で…」
後輩提督「根岸線じゃなくて!先輩の家がこの近くにあるでしょうが!!」
兄提督「え?泊まりに来るの?」
後輩提督「彼女が家に帰れなくて困ってるんですよ?」
兄提督「だから根岸線」
後輩提督「根岸線はもういいです!!」
後輩提督「…先輩、実は私と嫌々付き合ってるんじゃないですか…?」
兄提督「そんなことはないよ、でも初めての恋人でどう接したらどうか…」
兄提督「嫌われたらイヤだし…」
後輩提督「私は先輩のことなんか嫌いません!!」
兄提督「そう?じゃあ根岸線で帰って」
後輩提督「先輩嫌い、さよなら」
兄提督「冗談だよ冗談!うち来ていいから!」
兄提督「もうすぐウチだから頑張って」
後輩提督「ふぁい、がんばひまふ」フラフラ
兄提督「飲み過ぎだよ」
後輩提督「だって嬉しいんですもん、先輩の恋人になれて」
兄提督「そんなもんかなぁ」
後輩提督「…私恥ずかしがり屋なんで、普段は絶対に言えないと思うんですけど」
後輩提督「今酔っているんで、酔った勢いで言います」
兄提督「なにを?」
後輩提督「先輩大好きです、一生先輩を愛し続けます」
兄提督「ほお」
後輩提督「…ほぉって…先輩は何か言わないんですか?」
兄提督「俺は別に酔ってないし、勢いもないから言わない」
後輩提督「この人は本当に学生の頃からのヒネくれた性格変わんねーなァ!!!畜生!!」
兄提督「あはは」
後輩提督「あははじゃねぇっすよ!…別にそーゆーとこも好きですけどね!!じゃなきゃ同じ会社までついて行きませんよ!」
兄提督「ほれ、ついたよ」
後輩提督「話聞いてんのかコイツ」
兄提督「酔ったときの口悪い後輩くん、スッゲェ面白い」
ガチャ
兄提督「ただいまー…」
兄提督「あれ?寝てるかなぁ」
〜
JK提督「説明しよう」
JK提督「お兄ちゃんの横浜の高級マンション(3LDK)には『その日お兄ちゃんの世話をする艦娘が寝泊まりする部屋』があるのだ!」
JK提督「二段ベッドが二つ置いてあるけどそれでも広いくらいの部屋で、艦娘がお出かけするときの服や部屋着がたくさんしまうことができるクローゼットや洋ダンスも完備!」
JK提督「大きな鏡のついた化粧台には美容グッズも満載!女の子には嬉しい部屋です!」
JK提督「おわり!」
〜
伊勢「あ、提督お帰りなさい」
兄提督「すまん遅くなった」
伊勢「遅くなるって連絡くれてたんで大丈夫ですよ」
伊勢「…で、後輩提督はどうしてここに?」
兄提督「酔い潰れちゃって…帰れそうにないからうち連れて来ちゃった」
伊勢「そうですか…」
兄提督「俺のベッドに寝かしてやってくれ」
伊勢「わかりました、ついでに私の部屋着に着替えさせときますね」
兄提督「ありがとう、頼む」
後輩提督「んへあ」
〜
兄提督「ふぅ、風呂入ってサッパリした」
伊勢「後輩提督は寝ました」
兄提督「ありがとな」
伊勢「あの…」
兄提督「ん?」
伊勢「後輩提督とは…」
兄提督「どうかしたのか?」
伊勢「あのローション相撲のあと、提督と後輩提督がすっごいギスギスしてたじゃないですか」
伊勢「あのとき私たちみんな、余計なことしちゃったんじゃないかなぁって凄く心配してたんですけど…」
兄提督「大丈夫、付き合うことになったから」
伊勢「…へ?」
伊勢「よかったああああああ」
兄提督「え、どしたの」
伊勢「二人の仲を引き裂いちゃったんじゃないかって思ってて…」
伊勢「でも結果ゴールイン…ホントに良かった…」
兄提督「そんなに喜んでくれる?」
伊勢「那珂に報告しなきゃ!!」
兄提督「今日はもう遅いし明日にしな」
伊勢「おっと、そうですね」
伊勢「…で、後輩提督のどこを見て付き合おうって決めたんですか!?顔ですか!?胸ですか!?」
兄提督「違う違う!」
兄提督「…後輩くんには、ずっと俺の隣にいて欲しいなって」
兄提督「これからもずっとついてきて欲しいなって…思っただけ」
伊勢「…ひゅー!!提督もウブだねー!」
兄提督「うるさいうるさい、深夜だぞ」
伊勢「そうだった…でも嫌でもテンションあがるよ!」
兄提督「俺はここのソファーで寝るからテンション下げといて」
伊勢「わかりましたー!…ではまた明日、おやすみ提督」
兄提督「おう、おやすみ、伊勢」
チュンチュン
後輩提督「………え」
後輩提督「ここどこ」
後輩提督「…」
後輩提督「うわ、すごい!この布団、先輩の匂いが凄くする…」くんくんくんくんくんくん
後輩提督「ここ、先輩の部屋?」
ガチャ
後輩提督「せんぱーい…?」
雷「あら、お姫様!おはよう!」
後輩提督「雷ちゃん!…お姫様?」
雷「とりあえずお風呂入ってきたら?
髪の毛ボサボサよ」
後輩提督「…先輩は?」
雷「司令官ならそこのソファーで寝てるわ」
大井「ほら、起きなさい!」ペチン
兄提督「んあ」
後輩提督「なんで私、先輩の家に…」
雷「いいからお風呂入ってきなさい、今日会社なんでしょ?」
後輩提督「はぁい」
〜
兄提督「おはよう大井」
大井「今日は特別に!朝ごはんの準備から何から何までやっておきましたから、スーツはそこにかかってます」
兄提督「ありがとう」
大井「…女の子のこと悲しませちゃダメですよ?後輩提督のことを幸せにする義務が提督にはあります」
兄提督「そうだな」
兄提督「もちろんキミたちのことも幸せにするよ」
大井「私たちは提督が提督なだけで十分に幸せです」
兄提督「そうか、嬉しいな」
大井「提督が幸せになればもっと幸せになります、なので提督は後輩提督といっぱい幸せになってくださいね」
兄提督「わかった」
兄・後輩「いってきまーす」
雷・大井「いってらっしゃーい」
~
後輩提督「…先輩の家から先輩と出社なんて夢みたいです…」
兄提督「そう?…キミここで俺に対して『話聞いてんのかコイツ』って言ったんだよ」
後輩提督「ええ!?私そんな失礼なことを!?ご、ごめんなさい!」
兄提督「このギャップがいいんだよなぁ」
後輩提督「禁酒しようかなぁ…」
兄提督「いや、しなくていい、酔っぱらった後輩くん好きだし」
後輩提督「え…?普段の私って…」
~
部長提督「おぉ、おはよう!ちゃんと遅刻せずに来たな!」
兄提督「おはようございます!」
後輩提督「おはようございます!今日も仕事がんばりましょう!!」
部長提督「佐倉…なんかやけに張り切ってるな」
後輩提督「私には仕事しかないですから!」
部長提督「え?もしかしてもう別れたの…?」
兄提督「違います、後輩くんがひねくれてるだけです」
後輩提督「先輩はひねくれすぎてそろそろ身体が千切れてもおかしくないですよ」
部長提督「仲良いなぁこいつら」
ご迷惑おかけしています
失踪はしないつもりです
部長宅
部長提督「ふいぃ〜…今日も仕事疲れた」
部長提督「よし、艦これの時間だ」
部長提督「扶桑、演習でレベリングだ!」
〜
扶桑『主砲の火力だけは自慢なの…へ?防御力と速力?そんなの…欲しいけど…』
部長提督「…ついに来た、扶桑lv99…」
部長提督「ついにケッコンできるぞ…!」
ガチャ、キョロキョロ
部長提督「よし、妻も娘も居間でテレビみているな」
部長提督「するなら今のうち…」
部長提督「も、もちろん俺が心の底から愛してるのは妻と娘だけだ」
部長提督「このケッコンはあくまでもゲームのシステム!別に浮気なんかじゃない!」
部長提督「扶桑!指輪を渡すぞ!」
ちゃーらーちゃちゃらちゃーらー♪
部長提督「…妻との結婚式を思い出すなぁ」
部長提督「………」
部長提督「なんか見てて恥ずかしいなこの演出…」
扶桑『私の主砲、すごいでしょ? でも火力に特化しすぎて不便なこともいっぱい…提督なら、きっと、わかってくれますよね? 』
部長提督「あぁ、わかる、わかるぞ!でもそこがお前の良いところじゃないか!火力特化なんて男の、俺のロマンだ!!お前は俺の夢だ…扶桑」
ケ・ッ・コ・ン・カ・ッ・コ・カ・リ
部長提督「…ふぅ…ケッコンしちゃった」
部長提督「おー、桜舞ってるよ」
部長提督「図鑑でケッコンの演出は何回も見れるらしいな」
部長提督「…ん?このボタンはなんのボタンかな?」
カチ
ドロン
部長提督「うわ!?なんだ!?」
扶桑「あら提督、こんにちは…いや、こんばんはですかね」
部長提督「…はへ!?」
扶桑「会いたかったですよ、提督」
部長提督「え?え?え?え?なにコレ?え?夢?扶桑は俺の夢?」
扶桑「提督…大丈夫ですか?」
部長提督「ふそお!?え?扶桑なの?」
扶桑「そうですよ、あなたの扶桑です」
部長提督「え?なんじゃこりゃ!?アイツだ!大坪に電話だ!どーゆー状況だコレ!聞こう!」
扶桑「提督…慌てちゃって、大丈夫かしら」
部長提督「もしもし!?もしもし!?」
兄提督『部長!?…どうしたんですか?』
部長提督「おまっ!お前!あ!あのな!アレだ!!」
兄提督『ど、どうしたんですか?…もしかして俺、仕事でミスしました…?』
部長提督「ちがっ!違う!出てきたんげほっ!ゴホッゴホッ!!」
兄提督『ちょっと、落ち着いてください!』
部長提督「げほっ…あ、あのな!出てきたんだ!夢じゃない!!」
兄提督『なんの話ですか?』
部長提督「パソコンから出てきたんだよ!扶桑が!!」
兄提督『…それはケッコンカッコカリをしたからですか?』
部長提督「そう!多分そう!!」
兄提督『あら、部長にもボタン出たんですね、おめでとうございます』
部長提督「なんでお前そんなに冷静なんだ…!出てきたんだぞ!パソコンの中から扶桑が!!」
兄提督『まぁ詳しいことは明日会社で…』
部長提督「いや!知ってることあれば今言え!全部言え!」
娘「わぁ、扶桑ちゃんだ」
扶桑「あら、こんばんは」
部長提督「市子おおおおおおおお!!??」
兄提督『ん?部長?ぶちょ』ブチ
部長提督「いや!これは違う!浮気じゃない!!これには深い訳が!!」
娘「お父さんうるさい、お母さん来ちゃうよ?」
部長提督「うぐっ…!」
娘「大丈夫、私わかるから、お母さんには内緒ね」
部長提督「…市子も艦これやってるのか?」
娘「私はやってない、知り合いがやってるの」
部長提督「ええ…」
扶桑「わぁすごい!これ私?」
娘「そう!お父さんが愛情を込めて作った戦艦扶桑のプラモデル!お父さんの宝物だよ」
扶桑「提督…そこまで私のこと愛してくださるなんて…嬉しいです」
部長提督「いや、あの、その、えと、」
娘「お父さんテンパり過ぎ」
部長提督「いやテンパるに決まってんだろ」
部長提督「はぇ〜…」
娘「落ち着いた?」
部長提督「ちょっとだけ」
扶桑「すみません、驚かせてしまって」
部長提督「いや、いいんだ」
部長提督「…ホントに若い頃の妻にそっくりだ…」
娘「じゃあ私も大人になれば扶桑ちゃんみたいに美人になるかなぁ!」
部長提督「俺の血が入ってるからなぁ、どうだろうなぁ」
娘「」
部長提督「大丈夫だよ、お前はお母さん似だから」
娘「大丈夫?私ハゲない?」
部長提督「俺だってハゲてねーよ!!」
扶桑「ふふふ」
〜
扶桑「そろそろ私、鎮守府に戻りますね」
娘「え、もう戻っちゃうの?」
扶桑「私がここにいることはお母様に内緒なのでしょう?いつまでもここにいるわけにはいきませんからね」
部長提督「…」
扶桑「呼びたいときはまたボタン押してくださいね、提督、これからもよろしくお願いします」
娘「ばいばーい」
ドロン
部長提督「…現実かコレ」
翌日、会社
兄提督「部長、おはようございます」キラキラ
後輩提督「部長、おはようございます」キラキラ
部長提督「お前ら…知ってたのか?ケッコンしたらその艦娘が出てくることを」
兄提督「知ってました、でもそのボタンって僅かな提督のところにしか出ないらしくて…」
部長提督「…気になるとこがいっぱいあるなぁ」
兄提督「今夜ウチに来ます?しっかり説明しますよ」
部長提督「本当?じゃあ行く」
兄提督家
雷「お帰りなさい!司令官!」
兄提督「ただいま」
部長提督「うわ、雷だ…」
雷「ん?そちらのかたはお客さん?」
兄提督「あぁ、俺の会社の部長で提督でもある」
雷「部長提督ね!よろしくお願いするわ!」
部長提督「よ、よろしく…」
部長提督「お前…いいマンション住んでんなぁ」
兄提督「いやぁ」
後輩提督「夜景も最高なんですよね」
兄提督「…なんで後輩くんいるの?」
後輩提督「え?…いちゃダメですか?」
兄提督「いや、好きにしていいけど…」
後輩提督「大井ちゃぁん、先輩がいじめる」
大井「女の子は悲しませるなって言いましたよね?ギタギタにしますよ」
兄提督「キミたち、最近仲良いよね」
後輩提督「でしょお」
大井「はぁ、私も女提督の元に生まれたかったなぁ」
部長提督「なんか…賑やかでいいな」
雷「…」じーーーっ
部長提督「な、なんだ?俺の顔になんかついてるか?」
雷「似てる」
部長提督「え?」
大井「私も思いました、確かに似てます」
兄提督「部長が誰かに似てる?」
大井「ええ」
後輩提督「誰に似てるの?」
大井「坊主頭にしたら多分」
雷「山本五十六に似てるわ!!」
部長提督「山本五十六!?」
部長提督「え?俺、五十六に似てる!?ねぇ!」
兄提督「山本五十六ってどんな顔でしたっけ…」
大井「坊主頭にすれば絶対似てると思います!」
部長提督「…坊主にしようかな」
後輩提督「え!?そこまで嬉しいんですか!?」
〜
部長提督「ほぉん、だいたいわかった」
兄提督「流石部長です」
部長提督「まぁ俺が自分の鎮守府に行くことはないな」
後輩提督「え?行かないんですか?」
部長提督「扶桑以外とケッコンするつもりはないし、ケッコン艦一人だと外の世界に帰れないんだろ?」
兄提督「そうですね…例外もありますが(妹くんの件)」
部長提督「これからは扶桑を通して鎮守府の皆と仲良くやっていくよ」
大和「艦これの楽しみ方なんて人それぞれですよ、はい、今日は金曜日!第六駆逐隊カレーです」コト
部長提督「おわ!大和!?…俺の鎮守府にいつ来てくれるんだ…」
兄提督「大和いつも言われてるなソレ」
大和「…本当に山本元帥に似てますね」
部長提督「…おい、大和に五十六に似てるって言われたぞ」
後輩提督「よかったですねぇ」
〜
とある日
部長提督「ただいま〜」
娘「おかえり、お父…んざぅん!!!???」びっくぅ
部長提督「どうだ?似合ってるか?」
娘「何そのあたまぁ!!??」
部長提督「山本五十六に似てるだろぉ」
娘「誰だよ山本さんって!!!」
部長提督「満足だ」
娘「…もしかして私がハゲとか言ったばっかりに…」
娘「おがあざあぁぁぁぁん!!!」
扶桑「提督、その髪型似合ってますね、素敵です」
部長提督「そ、そお?五十六に似てる?」
扶桑「とても似てます」
部長提督「そおか、はは、そんなに似てるかぁ」
娘「…」じとーっ
部長提督「なんだよ…」
娘「なんでもないよ、それよりさ!お願いがあるんだけど!」
部長提督「なんだ?」
娘「鎮守府行きたい!」
部長提督「いや、だめだろ、帰ってこれなくなる」
娘「だからお父さんはここに残っててよ、私だけ行くから」
部長提督「え?」
娘「私が扶桑ちゃんに鎮守府に連れてってもらう、帰りはお父さんにボタン押してもらって扶桑ちゃんとこっちに帰ってくる」
娘「完璧じゃん」
部長提督「…なるほどなぁ」
部長鎮守府
ドロン
扶桑「着きましたよ」
娘「おおおお!テンションあがる!」
鈴谷「お、扶桑さんじゃん、ちーっす」
熊野「ん?その方はどちら様でしょうか?」
娘「おお!クマノンにスズヤン!!」
熊野「く、クマノン…?」
扶桑「提督の娘さんよ」
鈴谷「あー!市子か!ちーっす!」
娘「ちーっす!…なんで私のこと知ってるの?」
熊野「提督がよく家族の方のお話をするのよ」
扶桑「提督は家族思いですからね」
娘「まぁいいや!遊ぼ遊ぼ!!」
鈴谷「いえーい!」
扶桑「あ、市子ちゃん!時間までには戻ってきてくださいね!」
娘「はーい!」
〜
喫茶店伊良湖
鈴谷「伊良湖さんちーっす!」
熊野「お邪魔しますわ」
伊良湖「いらっしゃいませ!その方は?」
鈴谷「市子!提督の子供だって」
娘「伊良湖ちゃんよろしく!」
伊良湖「まぁ!よろしくお願いします!どうぞくつろいで行ってくださいね!」
娘「いいなぁここの喫茶店、学校の近くにこういうのあれば勉強とか捗りそうなのに」
熊野「確かにここは居心地が良いですわね」
鈴谷「学校…市子は高校生だっけか、カレシとかいないの?」
娘「彼氏はいたことないなぁ」
鈴谷「ちぇー、いないのか、イマドキの女の子がどういう恋愛してるのか聞きたかったのに」
熊野「学校での流行りとか何かあるのかしら」
娘「やっぱり壁ドンだね!」
熊野「壁…ドン?」
鈴谷「ナニソレ」
娘「スズヤン、そこの壁の前に立ってみて」
鈴谷「うん」
娘「…」
鈴谷「なにすんの?」
娘「…」ドンッ!!
鈴谷「ひっ!?」びくぅ
娘「鈴谷…俺の女になれ」ボソ
鈴谷「え!?えええええ!?」かああああ
熊野「…まぁ」
娘「…ってのが壁ドン!イケメンの男にやってもらうのがJKの夢なんだ〜」
鈴谷「は、はひ…」ドキドキ
熊野「鈴谷、あなた顔がすごく真っ赤よ…」
鈴谷「やべーってこれ!てか市子がイケメンすぎる!!」
娘「え?私が?」
鈴谷「熊野もやってもらいなって!!」
熊野「え?私もですか?」
娘「い、いくよクマノン」
熊野「え、ええ」
娘「…」ドンッ
熊野「っ…」
娘「熊野、俺の女になれ」ボソ
熊野「い、イヤですわ!」ぷい
鈴谷「え」
娘(むぅ、そうきたか…ならば顎クイで…!)
クイッ
熊野「んひえ!?」びくっ
娘「もう一度しか言わねぇからな、俺の女になれ、熊野」
熊野「か…顔近っ…!」ドキっ
娘「…」じぃっ
熊野「う…」ドキ…ドキ…
熊野「しょ、しょうがないですわね…」ポッ
鈴谷「堕ちたー!」
娘「やったークマノン攻略〜」ぴょんぴょん
熊野「鈴谷!何ですのあれ!ドキドキが止まらないですわ!」ドキドキ
鈴谷「鈴谷も見ててドキドキやばかったって!顎!顎をクイって!」ドキドキ
熊野「市子ちゃん、侮れないですわね…」
鈴谷「市子!やり方教えて!!マジで!!」
〜
鈴谷「よぉーし…とにかく壁をドンってやればいいってことね!」
娘「やり方もなにもないからなぁ」
熊野「外に出て実践ですわ!」
〜
鈴谷「お!球磨がいた!」
熊野「え、球磨にやるんですの?」
鈴谷「おい!球磨!」
球磨「クマ?」
鈴谷「俺の…!」
鈴谷「…」
球磨「…なにクマ」
熊野「鈴谷、壁がないと壁ドンは出来ないですわよ」
鈴谷「しまった!!」
娘「あはは、スズヤンおもしろーい」
球磨「なにが面白いのかサッパリわからないクマ」
鈴谷「そっかぁ、壁がないと壁ドン出来ないのかぁ」
熊野「市子ちゃん、こういう場合はどうしたらいいんですの?」
娘「うーんとね…」
娘「…」
娘「…ッ」ギロッ
鈴谷「ひっ!?」
娘「…」
鈴谷「どしたの…?そんなこわい顔して…」
娘「…」ヅカヅカ
鈴谷「え!?何々!?鈴谷なんか悪いことした!?」たじたじ
娘「…」ヅカヅカ
鈴谷「ちょ、市子!?」たじたじ
ザッ
鈴谷「うわっ、壁…」
娘「…」ヅカヅカ
鈴谷「こわいって!来ないで!」
ドンッ!
鈴谷「ひいいいい!?」びっくぅ
娘「好きだ鈴谷、愛してる」
鈴谷「んえ…!?」ドキッ…
娘「…こういう風に壁まで追いやればいいんだよ」
鈴谷「…」
鈴谷「…もおーーー!!!怖かったけど最後めっちゃキュンときたじゃん!!市子のばぁか!!!」
熊野「すごい迫力でしたわ…」
鈴谷「もぉ〜、オシッコ漏れるかと思ったじゃん…」
娘「…私はそれをやってもらいたい側なんだけどねぇ」
熊野「次は私がやってみますわ!」
娘「がんばれー」
鈴谷「あそこにキヌガッサがいるよ!」
熊野「衣笠さんを堕としてみせますわ!」
ザッ
熊野「衣笠さん!」
衣笠「ん?熊野さん?」
熊野「…ッ」じっ
衣笠「衣笠さんに何か用?」
熊野「…」ヅカヅカ
衣笠「え?なになに?」
ぽよーん
衣笠「うわ、…なんで胸を押し付けてくるの?」
熊野「…」
衣笠「あ、わかった!衣笠さんにハグしてもらいたいんでしょー!ぎゅーーー!」
熊野「んぷえ」ぎゅー
熊野「違いますわー!!!」
衣笠「ええ!?」
熊野「相手が後ずさりしなかったらどうすればいいのかしら」
娘「うーん…ちょっと強引だけど…」
娘「おりゃ」ぐいっ
鈴谷「うわ!?」ヨロッ
どしーん
鈴谷「いったぁ!…ちょっと市子何すんのよー!」
ドンッ!
鈴谷「んひぃ!?」
娘「押し倒して床ドンするしかないよね」
熊野「すごい…プロですわ…」
鈴谷「………」
娘「…あ、スズヤンごめんね、痛かった?」
鈴谷「…うるさいっつーの」かぁぁ
熊野(市子ちゃんは罪な女ですわ)
〜
娘「スズヤンとクマノンは壁ドンの練習するって言ってどっか行ってしまった…」
漣「ん」
娘「わぁ!漣ちゃんだ!!」
漣「あぁ〜、扶桑さんが言ってたご主人様の子供か〜」
部長提督「…暇だ」
部長提督「市子は鎮守府で何をしているんだろうか」
部長提督「まぁ艦娘も市子と同い年みたいな子ばっかりだし、仲良くやれているだろう」
プルルルルル
部長提督「電話だ、大坪からか」
部長提督「もしもし?」
兄提督『あ、大坪です』
部長提督「なんか用か?」
兄提督『ウチの艦隊が部長の鎮守府を見つけたんでその報告を』
兄提督『これで兄鎮守府、後輩鎮守府、部長鎮守府、JK鎮守府が海図で繋がりましたよ、艦娘たちはそれぞれの鎮守府を自由に行き来できます』
部長提督「JK鎮守府って?」
兄提督『俺の妹の鎮守府です』
部長提督「妹もやってんのね」
兄提督『ウチの艦隊が部長鎮守府に挨拶に向かってるんで、これからは友軍ということでよろしくお願いします』
部長提督「友軍かぁ、いい響きだ」
兄提督『…あと引き取ってもらいたい艦娘がいるんですが…』
部長提督「引き取ってもらいたい艦娘?」
兄提督『春雨という駆逐艦です、ウチの所属でも部長の所属でもないので出撃はできませんが、市子ちゃんと仲が良くてですね、市子ちゃんが喜んでくれると思うんで』
部長提督「ふーん、まぁいいけど…」
部長提督「…」
部長提督「…待て、お前は市子とどういう関係だ?」
兄提督『あ』
翌日、会社
部長提督「娘が何回か遊びに行ってた場所が大坪の家だったとは…」
後輩提督「あ、あはは」
兄提督「市子ちゃんは艦娘目当てですから!」
部長提督「…お前、娘に手を出してないだろうな…」
兄提督「とんでもない!!…ほら、俺には後輩くんがいますから!」
後輩提督「こういうときにだけ私を使わないでくださいよ」
部長提督「…まぁ春雨が俺の鎮守府に来てくれて娘も喜んでたし、結果オーライか」
後輩提督「市子ちゃんと春雨ちゃんは本当に仲が良いですからね」
部長提督「それにしてもお前らみたいな立派な提督もいれば、酷い奴もいるもんだな」
兄提督「こればっかりはどうしようもありませんからね…、そういう奴がもういないことを願うしか…」
部長提督「てか久しぶりに娘に怒ったよ、何も考えずに線路に飛び出すなって」
兄提督「ああ、あれは本当に危なかったです」
部長提督「お前と伊勢があの場にいなかったと思うと、…想像したくもない」
後輩提督「市子ちゃん、心優しいですからね、飛び出しちゃったのも無理はないかと…」
部長提督「そしたら俺が久しぶりに妻に怒られたよ、娘を泣かすまで怒るなって」
兄提督「あらま」
部長提督「そこらへんの加減が難しいのよ、家族って」
後輩提督「参考になります…」
昼休み
後輩提督「山ちゃんの弁当は今日も美味しい〜」
兄提督「今日の俺の弁当は時雨作だな」
部長提督「お前ら艦娘に作ってもらってんのか」
後輩提督「部長も扶桑ちゃんに作ってもらってみては?」
部長提督「俺は愛妻弁当があるし…」
後輩提督「あ、愛妻弁当…」
後輩提督「…先輩、私も作りましょうか?まだ愛妻じゃないけど…」
兄提督「毎日大変そうだからいいよ」
後輩提督「…」
部長提督「お前…佐倉の好意を…オジサンはキミたちの将来が心配」
〜
ガチャ
部長提督「…あぁ〜、疲れた、ただいまー」
扶桑「お帰りなさいアナタ!ご飯にします?お風呂にします?それとも、わ・た・し??」キャピ
部長提督「…」
部長提督「…ちょっと待って、何してんの?」
娘「ぷくふふふふふふふふふふ」
部長提督「お、おい市子!なにしてんだお前!」
娘「扶桑ちゃんにコレやってみて欲しかったんだ〜」
扶桑「恥ずかしいです」ポッ
部長提督「待て待て!!母さんがいるだろ!!早く隠れろって!!」
妻「あらあらそんなに焦っちゃって」
部長提督「お、お前!?」
妻「こんな良い子、なんで私に紹介しないんですか」
扶桑「まぁ奥様ったら…」
妻「ホントに若い頃の私にソックリ…なんちゃってぇ〜」
部長提督「…なにコレ」
娘「私がお母さんに説明したのです」
部長提督「おま…!」
部長提督「母さん!聞いてくれ!これは浮気じゃない!ゲームの…!」
妻「大丈夫よ、全部扶桑ちゃんが説明してくれたわ」
妻「アナタが本当に愛してるのは私だって」
娘「ひゅーひゅー、熱いねお二人ともー!」
ゴチン
娘「いで!!」
部長提督「お前はいつもいつも余計なことを…」
部長提督「てか扶桑!今日の朝鎮守府に帰ったはずじゃ…!」
扶桑「おトイレに隠れてました」
部長提督「…」
妻「まぁいいじゃない、私に見つかるのが怖かったんでしょう?私が許すんだからもう無問題ですよ」
妻「家事も手伝ってくれたし、とてもありがたいわ〜」
扶桑「私でよければなんでもお手伝いします!」
春雨「お帰りなさい、部長提督」
部長提督「春雨!?」
娘「春ちゃーん!頭痛いよー」ぎゅー!
春雨「わぷ」
娘「あー、妹が出来たみたいで嬉しい…」
部長提督「…」
部長提督「ははは」ぽんぽん
娘「うわ!…また殴られるかと思った」
部長提督「先に風呂に入りたい」
扶桑「綺麗に洗っておきましたよ」
妻「今日の晩御飯はみんなで手巻き寿司です!」
娘「やった!お父さん早く風呂から上がってきてね!」
春雨「お母さん、準備手伝いますっ!」とててて
部長提督「…」
部長提督「なんか一気に我が家が賑やかになったな」
部長提督「良いことだ」
朝
兄提督「…ふぁぁ、朝か」
兄提督「…よし」
~
大井「あら?提督おはようございます、早い起床ですね」ジュージュー
兄提督「おはよう大井、今日の弁当は大井のか」
大井「ええ、ミニハンバーグ入りです」
大井「提督はなぜ早起きを?」
兄提督「妹くんに朝ごはんのレシピ教えてもらったんだ、早起きして作ってみようかなって」
大井「まぁ、いいことじゃないですか」
兄提督「ANI’Sキッチン~」
大井「何よいきなり…」
兄提督「まずフライパンにオリーブオイルを」ドッポォ
大井「馬鹿!いれすぎよ!!もったいない!!」
~
雷「大井さん~、起こしに行ったら司令官がベッドにいなかったわ…あれ?司令官なにしてるの?」
兄提督「塩ファサー」
大井「ちょっと振りかける位置が高すぎよ!散ってコンロが汚れるじゃない!」
雷「…ふふふ、楽しそうね」
雷「司令官、料理は愛だよ?」
大井「雷からも言ってやってよ!この人ガサツすぎ!」
兄提督「大井くん、これは男の料理なのだよ」
雷「まぁまぁ、見守ろうじゃない!」
兄提督「ここで追いオリーブを…」ドポォ
大井「だからオリーブオイルかけ過ぎだって言ってるでしょ!?ギトギトじゃない!!」
雷「うわぁ」
~
兄提督「いってきまーす」
雷「いってらっしゃい、気を付けてね~」
ガチャン
大井「…結局オリーブでギトギトの料理残していきやがった…」
雷「まぁいいじゃない、チャレンジ精神が大事よ!」
大井「あの人は料理というものをわかってないわ、今度根本から料理というものをわからせなくちゃ」
雷「ふふふ、大井さん最近機嫌がいいわね」
大井「そ、そう?…まぁ、最近親孝行…いや、提督孝行をしてるからね、気分がいいわ」
雷「そおなんだ」
大井「…雷、あなた最近元気がないみたいだけど…」
雷「だって司令官、最近私のこと頼ってくれないんだもの!!自分のこと全部自分でやっちゃうから私のやることないのよー!」
大井「…自立したんじゃないの?いいことじゃない」
雷「…司令官、立派に育ったのね…雷は嬉しいわ…」ホロリ
大井(お母さんだなぁ)
雷「さぁて、今のうちにみんなのキラ付けしよ~っと」
大井「そういえばランキングのほうはどう?ランキング褒賞はもらえそうかしら?
雷「ランキング13位、褒賞は確実ね!」
大井「今回は何をもらえるのかしら、やっぱり強力な魚雷が欲しいわぁ~」くねくね
雷「…」
大井「どうしたの?雷」
雷「このランキング一位の司令官、すごい…」
大井「戦果が桁違いね、どうなってんのよこれ」
雷「常に一位に居座ってるのよね」
大井「どんな生活してるのよ」
雷「『社長提督』…いったい何者…」
~
会社、社長室
部長提督「しゃ、社長、お呼びでしょうか?」
社長「おお藤田くん、悪いね急に呼び出してしまって」
部長提督「いえいえ、とんでもございません」
社長「実はな、今度専務が退職して今の常務が専務になるんだが」
社長「そしたら常務取締役がいなくなってしまうね」
部長提督「は、はぁ」
社長「どうかな、藤田くん、やってみないか?」
部長提督「え!?私が常務取締役ですか!?」
社長「私は優秀なキミが一番適任かと思うんだが」
部長提督「ほ…本当ですか?…私でよければ、喜んで!」
社長「よし、決まりだな」
部長提督「ありがとうございます!頑張らせていただきます!」
~
社長「話は変わるが、キミは軍艦が好きだと聞いたんだが」
部長提督「は、はい!」
社長「実は私も筋金入りの海軍オタクでね、キミとはうまい酒が飲めそうだ」
部長提督「そうなんですか!?」
社長「ホラ、机の中に海軍の資料本をこんなに忍ばせているんだ」ガラッ
社長「ちなみに一番好きな艦は、まぁ…在り来たりだが戦艦大和だ」
部長提督「大和は男のロマンですものね!」
社長「聞いたところによるとキミのおじいさんは扶桑に乗船してたとか」
部長提督「はい!自慢の祖父です」
社長「いいなぁ、海軍の軍人の血を持っているのか、羨ましいよ」
部長提督「私自身は大した人間ではないので…」
社長「とんでもない、キミは我が艦隊(会社)の主力部隊だ!」
部長提督「社長…」キラキラ
部長提督「これからもよろしくお願いします!竹達社長!!」
夜、居酒屋
兄・後輩「ヲッ…」ガタ
兄・後輩「おめでとうございます!!!」パチパチパチパチ
部長提督「いやぁ~、まさか俺がこの会社の常務になれるとは」
部長提督「これもお前らが俺の部署で頑張ってくれたおかげだな」
後輩提督「なぁに言ってんですかぁ!部長の実力ですよぉ!」バンバン
部長提督「はっはっは、そうかそうか痛い背中痛い」
兄提督「ということは、部長はもう俺たちの部長ではなくなってしまうんですね」
部長提督「なんだその言い方、気持ち悪いなぁ~」
後輩提督「ホモ」
部長提督「今日も俺のおごりだ!飲め飲め!」
兄提督「さみしくなるなぁ」ゴクゴク
後輩提督「常務になるのやめましょーか!」
部長提督「いやだよ、もっとお金持ちになりたいもん」
後輩提督「わがままだなぁもう」
兄提督「後輩くん…最近酒癖悪いぞぉ…」
~
後輩提督「すやすや」
部長提督「…お前、ちゃんと佐倉のこと家まで送り届けろよ?連れ去られるぞ」
兄提督「そうですね…、酒も控えめにさせます…」
部長提督「…」
部長提督「…どうだ?若い娘の身体は」ニヤニヤ
兄提督「若い子の身体って…」
兄提督「…部長、間違っても艦娘や市子ちゃんに手を出しちゃダメですよ」
部長提督「なっ!?お前なに言ってんだ!!するわけないだろう!!酔っぱらって下ネタ話を振っただけじゃないか!!」
部長提督「俺は生まれてから妻としかしたことないぞ!?15歳のときから42歳まで妻のみを味わい続けてきたんだ!!わかるか!?」
兄提督「ちょっとちょっと、落ち着いてください!42歳ってのが生々しいですって!!」
ある日、兄鎮守府
兄提督「みんなお疲れ様、おかげで今回のイベントも順調に終わったよ」
摩耶「今回はなんか簡単だったな!」
大和「活躍できなくて残念です」
兄提督「新しい仲間も加わった、秋月、プリンちゃん、野分、朝雲、これからよろしくな」
秋月「はい!よろしくお願いします!」
野分「司令、お世話になります」
朝雲「まぁ、…よろしく」
ビスマルク「プリンツ!会いたかったわ!」
プリンツ・オイゲン「ビスマルク姉さま!会いたかったですぅ!!」
神通「鎮守府がさらに賑やかになりますね」
大井「ホントに退屈しないわね、この鎮守府は」
兄提督「イベント攻略記念にほら、いいお肉を買ってきたからこれですき焼きパーティでも」
島風「すき焼き!?やったー!!すき焼き大好き!!」
天津風「艦娘いっぱいいるけど…足りるの?」
兄提督「おかわりもできるくらいだぞ!ボーナス全部使っちゃったぜ!」
長門(提督のボーナス全部って…お肉に何十万使ったんだ…)
木曾「まぁ提督には感謝して、ありがたくいただこーぜ」
北上「さぁさぁ、準備はじめましょー」
~
雷「司令官」
兄提督「なんだ?」
雷「艦娘を大事にしてくれてありがとう」
兄提督「いまさら何言ってるんだ、家族みたいなもんだ、当たり前だろ」
雷「当たり前だから感謝してるのよ」
兄提督「そうか」
雷「…司令官はそろそろ鎮守府離れも必要かもね」
兄提督「え!?俺、提督解任!?」
雷「そこまでは言わないわよ!でも司令官には後輩提督という守るべき存在があるから、少し『ゲーム』も控えめにしなくちゃ」
兄提督「…」
兄提督「何言ってんだ雷」
雷「?」
兄提督「この俺を誰だと思ってる、兄元帥だぞ!仕事も恋愛も提督業も全部両立して見せる!!」
雷「大丈夫かなぁ…」
兄提督「…でも大変だったら、雷のこと頼るかもな」
雷「司令官…!」
兄提督「これからもよろしくな」
雷「うん!これからも私のこと頼っていいのよ!!!」
伊勢「提督~、JK提督から電話よー!」
兄提督「ん?妹くんから電話?なんだろ…もしもし妹くん?」
JK提督『お兄ちゃん!?やったよ!あたしついにやったよ!!大井さんがLv150になったよー!!!!!』
おわり
ここまで見てくださってありがとうございます
登場人物を出し過ぎてごっちゃごちゃしてしまいました
読みにくく、シナリオも中途半端で申し訳ないです
でも書きたいものは書けたので自分では満足してます
お付き合いありがとうございました
このSSまとめへのコメント
とても面白かったです!
出来れば続きが読みたいですね
ランキング一位の提督が、例の引きこもり提督なのか?と邪推してしまいました。良く考えたら、引きこもり提督はアカウントを削除したんでしたね。