勇者「ほらもっと飲めよ!」水の四天王「もう...無理」ゲプウ (8)

水の四天王「もう私は...みんなどうか、逃げて...」

水魔物「水の四天王様!ち、ちくしょう...俺たちではどうにも!」

水の四天王「逃げ、なさい!」

勇者「僧侶、魔法使いに魔力供給を。魔法使いはそのまま続けて」

僧侶「はい!魔法使いさん、もうちょっとですよ」

魔法使い「ああ、任せろ。俺がこいつを倒して見せる!」

勇者「その意気だ、魔法使い。汚染魔法を池に流し続けてやれ」

勇者「水の四天王よ、もう限界だろ?魔法を吸収することがどれほど体に負担をかけることなのかは知っている」

勇者「魔力供給過多で死ぬか、水質汚染によって死ぬか。好きな方を選ぶんだな」

水魔物「全員の避難、完了しました!」

水の四天王「水魔物...!あなた、も...逃げなさい!!」

水魔物「私はあなたの友達ですよ?死ぬときは、一緒です」ニコッ

魔法使い「僧侶さんの魔力、来ました!」

水の四天王「っ!」

水の四天王「許さない、からね...勇者。苦しんで、死ね」

勇者「はは、面白い遺言だ。じゃあな」




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ーー酒場ーー

僧侶「上手くいきましたね、勇者様!」

魔法使い「はあ...ずっと魔法を発動し続けるっていうのは中々疲れるな。池も無駄にでかいから出力を最大にする必要があったし」

勇者「全部吸収されたけどな」

僧侶「でも流石です勇者様!水から離れられないという敵の弱点を的確についた作戦です!」

魔法使い「しかも仲間思いという敵の性格を上手く利用した。手下を逃がし終えた時点であいつの魔力容量は超えてしまい、死亡」

勇者「この作戦は2人がいないと成り立たなかったな。...今も池が水質汚染を起こさず綺麗なのはあいつの意地だな」

僧侶「一応聖水をバッグに入れてたんですけど、無駄でしたね」

勇者「また使う機会はあるだろうからラッキーだよ、大事に持っておいてくれ」

魔法使い「次はどの四天王の軍を攻める?」

勇者「あとは『土の四天王』『炎の四天王』『風の四天王』か」

僧侶「土の四天王にしませんか?弱そうだし」

魔法使い「確かに」

勇者「じゃあそうするか」

勇者「といっても、国軍が来るまではここに待機だけど」

勇者「せっかく領土を奪ったのに、俺たちがいなくなった後で奪い返されちゃたまらんからな」

魔法使い「待つのはめんどくさいから嫌いだ...」

僧侶「まあまあ、魔法使いさん」


勇者「というわけで、3日ぐらいは実質自由だ!」

勇者「飲むぞー!樽持ってきて、お姉さん」

店員「畏まりましたー」

魔法使い「仕方ない...俺も酒を飲んで時間を潰すか」

勇者「お、飲み比べでもするか。お姉さん、樽追加で」

魔法使い「樽にたっぷり入れてね、お姉さん」

僧侶「私はもう寝ますね、宿に戻ります」

勇者「おやすみー」

魔法使い「おやすみ」

僧侶「おやすみなさい」




化け物か、あの2人...

なあ、あの酒の度数って確か...   一気飲みしてんぞ、樽で...

お、俺も参戦しようかな    やめとけ、バカ!お前があんなのと飲んだら死んじまう!



勇者「てめえら見てんじゃねえ!おらババア!早く次の樽持ってこい!!」

魔法使い「早くしろよババア!」

店員「は、はい!畏まりましたー!」

店員「(さっきはお姉さんって呼んでくれたのに...)」



  


ーー国軍到着ーー

勇者「遅えぞおい!」

軍隊長「も、申し訳ございません勇者様...」

魔法使い「たかだ数千の兵を移動させるだけでこれほど時間がかかるとは...国軍も落ちたものだ」

勇者「俺たちはお前達なら3日もあれば到着できるだろうと思ってたが...5日もかかるとはな、がっかりだわ」

参謀長「っ!違うのです、勇者様。これには理由が...」

勇者「理由?...言ってみろ」

参謀長「実は...大臣が我々の行動に圧力をかけていて...」

勇者「ふーん」

僧侶「もしかして、この兵の中には大臣領を警備する者が?」

参謀長「その通りでございます。自分の領土を守る兵がいなくなるのを恐れたようで...」

勇者「そうかそうか、苦労したんだな」

軍隊長「お許し下さるのですか!」

勇者「いや、つまんない言い訳だなって。余計にがっかり」

軍隊長「...」

参謀長「...」

勇者「黙っちゃったかー。もういいや、行くぞ2人とも」

魔法使い「ああ」

僧侶「はい!」

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