八幡「エバー?」 (26)

俺ガイル×エヴァのクロスです。

キャラ崩壊注意。
初の地の文方式のため読みにくいかも。
基本八幡視点。
シンジ君は出てこない注意。

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4月とは始まりの月であり、また過去を振り替える月でもある。
かつては桜吹雪がこの季節の代名詞だったらしいが、常に真夏となった日本ではそんなものはない。ただそれでも、名前だけの春でも迎えれば感慨深いものがある。
去年の俺はこんな前向きな事を考える奴ではなく、むしろ真後ろにむかって全力少年なまであった。
だが奉仕部員として一年間過ごしてきた俺はかなりまともになったと思う。
雪ノ下や由比ヶ浜、戸塚に一色などたくさんの人間と関係をもつようになった。こんな俺でも少しは「本物」というものを持てたのだろうか。
そして目の前にも一人、俺が「本物」があるというのを確信している人物がいる。

「やあ、ヒキタニ君」

「俺の名前はヒキタニじゃねぇ」

「ああそうだったね」

イケメンフェイスで苦笑する葉山隼人だ。
二年の頃はお互いが目指す道が違うゆえかよく対立していたが、違うがゆえにお互いの事を理解しているというよく分からん状態になり今に至る。
雪ノ下達とはまた違う関係性だが俺はこれも「本物」だと思う。

「珍しいなお前から話しかけてくるなんて。」

「昨日気になることを小耳にはさんでね。まぁ忠告みたいなことをしにきた。」

葉山がいつもの微笑みを消して真面目な顔をこちらに向けてくる。やだこの人イケメン

「この第三新東京市はどの組織がトップにたってると思う?」

「そりゃネルフだろ。第三新東京市のことなら全部俺に任せろと言うまである。」

「じゃあネルフのトップの名前はわかるか?」

「…分からん。」

さっそく無知がばれてしまった。というか社長やら会長なんて分かるわけないだろ。ユキペディアですら…いやユキペディアさんならいけるかね。

さっそく無知がばれてしまった。というか社長やら会長なんて分かるわけないだろ。ユキペディアですら…いやユキペディアさんならいけるかね。

「比企谷ゲンドウって知ってるか?」

「俺の父親だな。つかネルフのトップと親父との繋がりがまったく見えないんだが。あれか、実は親父は子煩悩のくせしてネルフのトップやら社長やら司令とかか。」

「なんだ、知ってたのか。」

「……は?」

「ネルフのトップは比企谷ゲンドウ司令ということを。」

「……へ?」

「知ってたのならおせっかいだったな。じゃあねヒキタニ君、優美子達と待ち合わせしてるから。」

………はぁ!?おい待て葉山、どういうことだ!?
気がついたら葉山が目の前から消えていた。俺、葉山の連絡先知らないんだけど。
ちくしょう叫べばでてくるのかおい!?ハヤトォォォォォォォォォォォォォォ!!

「早漏ヶ谷君、いくら私達が友達になったとしてもそういうのは早いと思うわ。せめてあと二年はまってほしいのだけれど。」

「雪ノ下、何を勘違いしてるのかは知らんが別にお前を親に紹介する訳じゃない。あと俺は早漏じゃないぞほんとだぞ!!」

葉山と話が出来なくなったため、おそらくもっとも葉山の家と関わりがあるであろう雪ノ下に質問することにした。
だが肝心の雪ノ下さんは絶対零度の視線でこちらを睨んでいる。ついでに由比ヶ浜は可哀想な奴をみるかのような目でこちらをみている。
おいやめろ。

「じゃあ誰に紹介するのかしら?」

「あ、あのですね雪ノ下さん。別に紹介とか関係なくて、単純に俺の父親についての情報は持ってるか聞きたくてですね。」

「…紛らわしいことを言わないでちょうだい。」

何を勘違いしたのかを小一時間問い詰めたかったのだが、恐らく小一時間の内の一分ぐらいで俺がギブアップしそうなのでやめておく。戦略的撤退だ、これは敗北ではない。

一番上に場面変更の記号を入れ忘れたため脳内補完でよろしく

俺は雪ノ下とついでに由比ヶ浜にさっき葉山が言っていたことを伝えた。由比ヶ浜はともかく雪ノ下なら何かは知っているだろう。だが予想に反して雪ノ下の反応は微妙なものだった。

「あのね妄想ヶ谷君。人の冗談も分からないなんて材なんたら君以下のコミュニケーション能力よ。」

「ヒッキー(笑)」

なんと俺は材木座以下のコミュ障だったのか。あとその笑い方やめろ由比ヶ浜、すんげぇイラッとしたぞ。

「いや真面目な話だって。由比ヶ浜だってシリアス葉山なら冗談は言わないってわかるだろ?」

「まぁ隼人君が笑ってないときは冗談言わないね。進路選択の時もそんな感じだったしー。」

「…分かったわ。姉さんなら何か知ってるかもしれないし後で聞いてみましょう。」

なんだかんだ話を聞いてくれるゆきのんまじかわいい。もちろんこんな事を口に出したら一撃必殺の絶対零度をくりだしてくるので言わない。レベル差がやばいからな。


〇〇〇
夜、総武高校と戸塚の魅力を小町に教えていると電話がかかってきた。雪ノ下からなので恐らく葉山の件だろう。

「おう」

『こんばんは比企谷君。いくら眼が腐ってるからって夜更かしはだめよ?』

「なに?おれが暗にゾンビだと言いたいの?」

『フフッ、まぁいいわ。葉山君の件だけど。』

「さすがに雪ノ下さんなら何か知ってただろう。」

『ええ、ただ詳しい事は何も聞けなかったわ。姉さんもあまり口にしたくないような事柄なのかもしれない。』

「…まじで?」


『ええ。分かったことは比企谷君はネルフのトップの息子ということぐらいよ。まさか比企谷君が本当にネルフトップの御曹司なんて思わなかったわ。』

「俺も正直実感がわかない。色々な疑問は解決したが。」

例えば親父の無くならないヘソクリとか。

「小町には言わないほうがいいか」

『でしょうね。』

「分かった、情報サンキューな雪ノ下。」

『また明日。』

「おう。」

電話を切ると同時に深い溜め息をつく。
俺の親父は子煩悩(小町のみ)のただのサラリーマンだとは思っていた。確かに出張が多いとは思ったし、どんな職業に就いているのか疑問に思ったこともあったがまさかネルフのトップとは。
だが知ったところで今の生活は恐らく変わらないだろう、多分。


「お兄ちゃんお風呂でたよ」

「分かった」

小町の言葉に適当に返事をしつつ、葉山の事について考える。
今日学校で出会ったときは「忠告」しに来たと言っていた。俺の親父の話を出して来たことから、恐らくネルフ関係の事だろう。
あれか、トップ交代の為に俺を人質にするとかなんとか。

「明日、雪ノ下さんに聞いてみるか…」

最後の手段だが、よく分からん状況なためしょうがないだろう。
対魔王戦についてシュミレーションをしなければ。

「ごみいちゃんお風呂って言ってるでしょ!!」

「ひゃいっ!?」

書き溜めたまったらまた投下します

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