みく「ニャンニャンアーミー!」 (39)

クロスオーバー
漫画クロちゃんの第七巻第二話の直後の話をクロスオーバー


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P「あー……次のLIVE、どうしようか。何かインパクトのある物を」

みく「Pチャン! これ見てよ! かわいいっしょ!」

P「あーん? カワイイって、まさかみく! また猫拾ってきたのか!? 里親探すの大変なんだぞ! って、なんだ。猫のぬいぐるみか。妙にメカメカしいけど」

みく「違うにゃ! ほら、もう一回お願いにゃ」

4号「お前がリーダーか?」

P「しゃべった!? 何だこの珍獣!?」

みく「そうにゃ! すごいでしょ!」

P「プロデューサーびっくりだよ! てかこいつ顔面へしゃげてぶっさいくだなぁ。しかもぬいぐるみのくせに固い」

4号「オラァァァァアアアア!」

P「痛っ! びっくりしたぁ。猫のぬいぐるみに跳び蹴り喰らわされる白昼夢を見たよ。びっくりだ」

みく「いや、夢じゃないにゃ」

4号「何だここは! 人型のサイボーグに連れてこられたと思ったら、女ばかりじゃないか!」

みく「え? サイボーグ?」

3号「待ってよ4号」

2号「こいつはどこからどう見てもサイボーグじゃないだろ」

4号「何っ!? でも、猫の耳がついてるぞ、猫の耳!」

みく「これは付け耳にゃ」カポォ

5号「まあ、そうですよね」

4号「何ぃ!」

P「四匹に増えたぞ」

みく「ねぇ、かわいくないこの子たち!」

P「いや、何なんだこいつら。まーた晶葉の作ったロボットなのか?」

2号「我々が何者か! 答えよう!」

4号「武闘派4号!」ズン

5号「頭脳派5号!」クイッ

2号「技巧派2号!」ニョロ

3号「純情派3号!」キャン

四匹「四人あわせてニャンニャンアーミー!」ドン

みく「おぉー」パチパチ

P「この猫たち自分たちを人って数えてるぞ。で、猫の軍隊が何してんだ?」

3号「名乗ったのはいいけど、今からどうするのさ?」

2号「リーダーについてきたけど、他のサイボーグはいなさそうだな」

4号「人間のくせに猫の耳をつけやがって。紛らわしい」

みく「なんかみくの悪口言ってるにゃ」

5号「しかし、これはチャンスかもしれませんよ」

4号「どういうことだ5号]

5号「博士に見捨てられた今。ワタシたちには何より、新しい基地が必要です」

3号「そうか! ここを新しい秘密基地にしようって言うんだね!」

2号「そうと決まれば」

4号「この建物の人間を全て支配! 今回の作戦はそれで行くぞ!」

2・3・5号「オー!」

P「何か物騒なことも言ってやがる」

4号「早速決行だ! ニャンニャ~ン……」

2・3号「アーミー!」

3号「あれ? 5号は?」

きらり「何この子☆ うっきゃー! かわゆぃー☆」

5号「た、助けて

>>4途中送信してしました

号「早速決行だ! ニャンニャ~ン……」

2・3号「アーミー!」

3号「あれ? 5号は?」

きらり「何この子☆ うっきゃー! かわゆぃー☆」

5号「た、助けて、助けてー!」

2号「あれを見ろ! 5号が捕まってるぞ!」

4号「何ぃ! まさか、いきなり捕まるだと!」

3号「助けないと! ん?」

仁奈「何を持ってるんでごぜーますかきらりおねーさん?」

きらり「あ、仁奈ちゃん! この子ぉ、すっごぉいかわゆす☆」

3号「ねぇ君! 君の来てるそのキグルミ、どこで買ったの!?」

仁奈「お、同じこがいるです。これは仁奈の特注でごぜーます」

3号「いーなー! ボクだって……ジャーン! パンダちゃんだよー!」

仁奈「おぉ! やりますね!」

4号「今度は3号が引き込まれた! ニャンニャンアーミーが半壊……!」

2号「あれは自爆と言うんじゃないのか」

4号「ひるむな! たとえ半壊しても、我々ニャンニャンアーミーは世界征服のために最後まで……ん!?」

お月見ウサちゃんロボ「ワラワラ」

4号「何だこいつら! オレたちと同じサイボーグか!?」

晶葉「クックック。いい。実にいい! 騒がしいと思ったら。何とも見過ごすことを度し難いとする者がいるじゃないか」

4号「コノ! 真っ二つにしてやるぜ! ダメだ! 数が多すぎる!」

晶葉「安心しろ。ちょこっと見せてもらうだけだ。ついでにその凹んだ顔面も直してやろう。今日は楽しい夜になるぞ」

4号「離せ! 離せ! ウワァアアアアアア……」

2号「ま、まさかリーダーまで……」チラ

きらり「あれれ~? ぐったりしてるにぃ☆」

5号「ぐえぇ」

3号「いーじゃん! どこで買ったか教えてよ~」

仁奈「企業秘密なのです」

2号「戦いもせずあんなアホな負け方を……逃げた方がいいかな?」

みく「ねぇ君」

2号「ドキィ! な、何?」

みく「よろしくにゃ」

2号「え? よ、よろしく」

女子寮

みく「ついたにゃ。出ておいで~」

2号「いきなり袋詰めにされたと思ったら、ここはどこだ?」

みく「みくの部屋にゃ。事務所の皆が住んでる女子寮なんだけどね」

2号「他の皆はどこだ?」

みく「えっと、3号チャンは仁奈ちゃんの家に行くことになって。4号チャンは晶葉ちゃんのラボに。5号チャンはあれにゃ。きらりんルームに収監」

2号「バラバラになってしまったか。皆、無事だといいけど」

みく「みんな優しいから大丈夫にゃ。みくは前川みくにゃ。改めてよろしくにゃ」

2号「プイッ」

みく「あれ?」

2号「オレは人間には靡かない。他の皆も一緒だ。さっきは敵に囲まれていたから手を取っただけだ。人間と仲良くなるなど以ての外」

みく「ありゃ。何か訳アリにゃ?」

2号「……」

みく「話したくないならいいにゃ。ご飯作ってあげるにゃ。いい感じのお皿はどこにあったっけ?」

2号「俺はサイボーグだから別にご飯は」

みく「あった。けど、上にしまってあるにゃ。よいしょ。届かないにゃ」

2号「オレの話を聞いているのか?」イライラ

みく「よいしょ。やっぱ届かないにゃ」

2号「どけ! 取ったぞ」

みく「手が伸びたにゃ!」

2号「伸びるさ。なんたってオレ様は改良型サイボーグスパイダー02でもあるからな」

みく「手が伸びるねこなんて初めて見たにゃ」

2号「一言言おう。そんなねこはオレだけだ。あと、ご飯はいらないからな」

みく「せっかく出したお皿しまっちゃったにゃこの子。あ、そういえばひとつ聞きたいことがあったにゃ」

2号「何だ?」

みく「4号チャンが言ってたけど、世界征服って何?」

2号「世界征服はオレたちの夢だ」

みく「へぇーすっごい夢にゃ。でも四人で世界征服ってできるの?」

2号「できるかじゃないするんだ。世界征服のための作戦はあったけど博士に見捨てられた今。一からやり直しだ」

みく「博士って、君たちの飼い主?」

2号「オレたちは博士に作られた。身寄りのないオレたちを人間から救ってくれた恩人だ」

みく「人間って、何かあったの?」

2号「オレたちは虐げられていた。だが博士はオレたちに道を教えてくれたんだ。世界にはありとあらゆる壁が存在する。その壁を壊すには世界征服しかないと。だから俺たちは世界征服をするんだ! 壁を壊すために!」

みく「なるほどにゃ……だから仲良くなりたくないって」

2号「うっ。しまった言うつもりなかったのに」

みく「辛い思いしてきたんだ。でも、もう大丈夫にゃ」

2号「言っただろ! 人間と仲良くするつもりはないって! オレたちは人間に復讐するために造られたんだ。優しくされても仲良くなんかしてやるもんか」

みく「でも、博士って人とは」

2号「博士はオレたちを見捨てた。世界征服をあきらめてな。だがオレたちはあきらめない。明日こそ人間社会に恐怖を植え付ける!」

みく「無理だと思うけどなぁ」

2号(リーダー、3号、5号。皆もオレと同じ思いだ。明日こそあの建物を占拠するぞ!)

翌日

3号「ねぇねぇ見て見て! これ仁奈ちゃんからもらった新しいパンダのぬいぐるみ! ボクの体にジャストフィットじゃない?」

4号「オレだってすげーぞ! 顔が直っただけじゃない。新しいガトリングだ! あの晶葉って科学者もいい仕事をしてくれたぜ」

3号「ところで、5号は?」

4号「5号ならあそこでうなだれてるぞ」

5号「体が……重たい……ラッシー……」

3号「うわぁほんとだ。どんな目に遭ったのかな」

4号「オラ5号。いつまでも寝てなねーで起きろ!」

5号「きらりさん……ワタシの体はデリケートなのでもう少し優しくしてください……」

3号「幻覚見てる。よっぽど何かあったんだ」

2号「あがが」

みく「結構みんな打ち解けたみたいだにゃ」

2号「何やってるんだー!」

3号「あ、2号だ。おはよー」

2号「おはようじゃない! 3号とリーダーは何人間から物を受け取ってるんだ! 5号は起きろ!」

4号「まあ待て2号。これも考えあってだ。3号は知らないが、あの晶葉ってやつはこのガトリングを改良してくれた優秀な科学者だ。これを利用しない手はない」

2号「と言うと?」

4号「少なくとも俺の武器は大幅にパワーアップしてる。これでこの建物はオレたちのものだ」

3号「さすがリーダー!」

5号「では始めるのですね」

4号「そう言うことだ! 作戦決行! ニャンニャ~ン……」

2・3・5号「アーミー!」

みく「まーたなんかやってるにゃ」

P「ただいまー戻りました! おはようみく」

みく「おはよーにゃPチャン」

P「お前が預かったメカ猫はどうなってる」

みく「えっと、それが……」

4号「よーし! 全員動くな!」

5号「ここはワタシたちニャンニャンアーミーの新しい基地とします!」

3号「ほらほら~人質が見えないの~?」

幸子「何でボクが人質何ですか!? でもわかります! 仕方ないですよね! ボクはカワイイですから!」

P「マジで何やってんだあいつら」

みく「この事務所を世界征服のための基地にするから明け渡せって。何故かその場を通りかかった幸子チャンを人質にしたにゃ」

P「面倒なことを。コラ! そこの畜生集団! アホなことやってんじゃないぞ」

4号「おうお前か! さあこいつの無事を望むならばこの建物を明け渡せ! さもないと、なめるぞ!」

幸子「プロデューサーさん! 助けてください! すっごいざらざらしまてす!」

3号「いや~何か悪者っぽくていいよね。ん?」

仁奈「大丈夫ですか幸子おねーさん!」

3号「仁奈ちゃんだ~。やっほー」

2号「おい! どこに行くんだ3号!」

3号「仁奈ちゃんにもらったこれ。すっごい着心地いいよ! ありがとね!」

仁奈「これは何をやってるんでごぜーますか?」

3号「これはね。世界征服のための足掛かりだよ」

仁奈「こんなことしていいと思ってやがるんですか?」

3号「いいよ~。だって必要なんだもん」

仁奈「だめでごぜーますよ! こんなことするんならキグルミ貸してあげないです!」

3号「!? ごめん皆。今回ボク降りるよ」

2号「なにー!?」

4号「3号のやつ。今までにないキグルミを目の前にして目的を見失ったのか!」

2号「こうなったら三人だけでもって、あれ? 5号は?」

きらり「5号チャン。こんなことしたらぁ、メッ☆」

5号「助けて……」

2号「また捕まってる……」

4号「何やってるんだ5号! こうなったら二人だけでやってやるぜ!」ガチャ!

みく「銃出したよこの子!」

4号「オラァァァアア! あれ? 弾が出ない? なんでだ?」

2号「ん? こんなところに紙がある」

4号「何?」

晶葉『ガトリングはグレードアップをしておいたが日本は銃社会ではないからセーフティをかけておいたぞ』

4号「なんだとー! 剣は? 取り出せなくなってる!」

P「どうやら乗っ取りもこれでおじゃんというわけだな」

4号「嘗めるなー! 人間相手なら素手で十分だ! オラァ!」

P「猫なんかに負けるか! ドラァ!」

幸子「プロデューサーさん。ボクのために……」

2号「ま、またしても皆。目的を忘れて」

みく「2号チャン」

2号「うわッ。な、何だ!」

みく「幸子チャン、離してあげてにゃ」

2号「あ……うん」

幸子「ほどけました! プロデューサーさん!」

P「勝ったぞエイドリアーン!」

2号「しかも負けた」

4号「何なんだこの体たらくはー!」

3号「リーダーだって人のこと言えないじゃん。人間に負けるなんて。しかもまた顔凹んでるよ」

4号「あの男の動きは人間のものじゃなかった。ここには晶葉と言う腕利きの科学者がいる。きっと何らかの改造をされているに違いない」

5号「どうします? この建物の制圧が上手くいかない以上、もっと別の作戦を立てるべきでは」

2号「ここまでことごとく失敗してるからな。少しばかりここの連中をなめていたかもしれないな」

4号「じゃあ作戦会議だ! と言いたいが、一人部外者がいる」

みく「だれにゃ?」

5号「アナタですよアナタ!」

3号「だめだよ~今から僕たち秘密の会議するんだから」

みく「でもPチャンから面倒見ろって言われてるし、君たち乗っ取ろうとか言ってるから目も離せないし。と言うより世界征服を四人だけでするって時点で無理があるにゃ。君たちで世界征服ができるなら、ちひろさんなんかとっくに地球上の動物全部牛耳ってるよ」

4号「誰だそのちひろってのは? 世界征服できる力があるのか!?」

みく「少なくともウチの事務所の中では一番権力があるにゃ。腕っぷしとかじゃなくて、こう……情報の力ってやつ?」

2号「なるほど。皆。ここは一つそのちひろってやつに話を聞きに行くのはどうだ? 今後の役に立つかもしれない」

みく「ダメにゃ。変なこと吹き込まれて丸め込まれるのがオチにゃ。ほら、皆行くよ」

3号「行くって、どこに?」

みく「レッスン場にゃ。事務所に留守番ってわけにもいかないから。」

レッスン場

みく「とうちゃーく」

2号「他にも何人かいるな」

みく「みんなのレッスン場だからね。みんなはおとなしくしてるにゃよ」

4号「おとなしくか。それは状況次第だ。ん? 5号は?」

3号「あそこ」

春菜「カワイイこの子! 特に目元がメガネみたいでカワイイー!」

5号「助けて……」

2号「また捕まってる……」

みく「じゃあみくは行くからねー」

3号「どうする?」

2号「作戦会議か?」

4号「うーん……見てみろよ。人間たちが体を動かしてる。何をしてると思う?」

2号「訓練じゃないのか。ああやって体を鍛えて強くなろうとしてるんだろ」

みく「ワン、ツー。ワン、ツー」

3号「あれは踊ってるんじゃないの? こうやって、ニャンニャンって」

みく「うおっ。なんか混じってきたにゃ。一緒に踊りたいの?」

3号「楽しそうだったからつい」

みく「も~う……待てよ」

P「チワーっス。みんなレッスンはかどってるかー?」

みく「PチャンPチャン! こっち来てにゃ!」

P「なんだよみくねこ。この珍獣団は悪さしてないか」

みく「Pチャン次のLIVEどうしようか迷ってたよね? この子たち、バックダンサーに使わない!?」

4号「は?」

P「こいつらをか?」

みく「前に晶葉チャンが作ったウサギのロボットを使って菜々チャンのLIVEを盛り上げたことがあったにゃ。みくのLIVEもこの子たちで盛り上げるにゃ」

P「うーん。物騒だけど、メカニカルで、大衆受けの良さそうなカワイさ極振りのこいつらならいいかもしれないな」

みく「でしょ!」

4号「何勝手に話を進めてるんだ! オレたちはそんなことはしないぞ! なあみんな!」

3号「ボクはいいよ~。いいんじゃない。案外面白そうだし」

4号「3号! 何を言ってるんだ! お前それでもニャンニャンアーミーの一員か!?」

2号「待てリーダー。意外にいい案かもしれないぞ」

4号「いい案だと?」

2号「これは聞くところによる芸能活動だ。もしオレたちがテレビ出演とかしたら、その分のギャラ、給料がある。それを世界征服の資金にすれば」

4号「それだ! よし! いいだろう。そのバックダンサーとかになってやる」

みく「目の前で世界征服の資金って言ったにゃ」

P「意外とちゃっかりしてるんだな。ちなみに、いくら欲しいと思ってるんだ」

2号「とりあえず、10億」

P「無理、です、ばい! なめとんかこの二頭身。猫に小判とはこのことだ」

2号「豚に真珠よりマシだ。オレたちは知性があるんだからな」

みく「知性をプラスしても五十歩百歩にゃ」

3号「目くそ鼻くそを笑うより響きはいいよ」

P「まあ、何だ。ギャラはともかくやる気を出してくれたんなら、今から企画する。レッスンに励んでくれ!」

みく「りょーかいにゃ!」

一ヶ月後・女子寮

みく「ただいまー。二号チャンいるー?」

2号「今日は随分と早い帰りだな」

みく「今日は学校が早く終わったにゃ」

2号「なら早くレッスンに行くぞ! もうすぐ本番らしいから時間は無駄にはできないからな」

みく「あはは。2号チャンもすっかり馴染んだね。最初の時は人間となれあう気はないとか言ってたのに。他のみんなも随分と馴染んだにゃ。3号チャンは仁奈チャンや鈴帆チャンとキグルミ談議に花を咲かせて。4号チャンはPチャンとか拓海チャンとかにケンカを売っては返り討ちにされて晶葉チャンのラボで直してもらって。5号チャンはきらりチャンを筆頭に事務所のみんなにもみくちゃにされて……感慨深いにゃ」

2号「今でも馴染むつもりなどない。ただ我々ニャンニャンアーミーには資金が必要だから利用してるだけだ」

みく「またそんなこと言って。世界征服はあきらめられないの?」

2号「オレたちはそれだけのために造られたんだ。あきらめられるものじゃない」

みく「でも、世界征服で壁を壊すって言っても。世界征服をしたらまた新しい壁を作るだけなんじゃない?」

2号「……お前も博士と同じことを言うんだな」

みく「実際さ。今のみくたちは人と猫だけど、壁があるなんて思えないな。こうやって一緒に住んでるし、家族ともいえるんじゃない?」

2号「俺の家族は……ニャンニャンアーミーだけだ。人間への復讐心を絶やしたらダメなんだ」

みく「2号チャン……」

さらに一ヶ月後

4号「さて、今日は待ちに待ったLIVEの日だ」

2号「これが終わればあの事務所ともおさらばだな」

3号「うーん……本当にサヨナラでいいのかな?」

2号「何だ3号。何か思い残しでもあるのか?」

3号「いやさ。仁奈ちゃんも鈴帆ちゃんも一緒にいて楽しかったから、いなくなるのが淋しいって言うか」

2号「淋しいって、人間相手にそんなことを思ってたのか」

5号「実はワタシも、多くの人に触れられて、昔の仲間のことを思い出していました。賑やかとはこうだったのだと」

2号「5号まで……リーダーはどうなんだ」

4号「決まっている。まだしばらくは留まるつもりだ」

2号「リーダー!」

4号「あそこの連中に負けっぱなしなんだ! 負けたまま世界征服などできるか!」

2号「みんな……」

みく「みんなー。スタンバイしてにゃ」

4号「よし! 行くぞみんな! ニャンニャ~ン……」

3・5号「アーミー」

みく「やる気一杯にゃ。ん?」

2号「どうして……」

みく「どうしたにゃ? 具合悪いの?」

2号「この事務所に来てからおかしくなった。オレたちニャンニャンアーミーは世界征服を目指してるのに、みんないつの間にか違うことに没頭してしまっている。この事務所も、世界征服のための足掛かりなだけだったのに」

みく「……2号チャンはまじめだにゃ。4号チャンがリーダーだけど、一番のしっかり者は2号チャンだね」

2号「みんな、修学旅行に行ったらお土産に迷わず木刀を選ぶような性格なんだ。オレだけでもしっかりしなくちゃいけない」

みく「……ねぇ。今日、世界征服しない?」

2号「ん?」

みく「LIVEって言うのはみくたちとお客さんとで一つの世界を作り出すようなものにゃ。その世界の主役はみくたち。でもその世界を征服するにはみくたちがお客さんとの壁を壊して会場を支配しなくちゃいけないにゃ」

2号「随分とちっぽけな世界征服だな」

みく「でもそれが難しいにゃ。今日のステージを征服できないなら、世界征服なんて夢のまた夢にゃ。だから、一緒に楽しも」

2号「……」

4号「何してるんだ2号! 早くこっちに来い!」

3号「みんな待ってるよ~」

5号「早くしてください」

2号「みんな……お前」

みく「何にゃ?」

2号「オレは、世界征服をあきらめたわけじゃない。けど、今日はステージ征服で我慢してやる」

みく「その意気にゃ。じゃあいくよ! みんなー! 今日は来てくれてありがとうにゃ! このステージには壁なんてないにゃ! みんな、一緒に楽しむにゃ!『おねだり shall we~?』いくよ! ニャンニャ~ン……」

「アーミー!」

完!

おまけ

剛「んーもう一枚!」

ミー「なークロー。家の人たちは?」

クロ「箱根の温泉に行くって言ってたからエジプト辺りを放浪してるんじゃねーか。にしても何でお前らヒトの家に集まってトランプしてるんだよ」

ロミオ「ピッ」

クロ「あ! テメー何勝手にチャンネル変えてんだよっ!」

ロミオ「いや、他に番組がないかな~と」

コタロー「あー! これ! 見てよ剛博士! クロちゃん!」

クロ「あ?」

剛「何じゃい」

みく『さいっこうにゃ! じゃあ次の曲も行くにゃ! ニャンニャ~ン……』

猫『アーミー!』

ミー「剛くんこれって!」

剛「間違いない! 2号、3号、4号、5号だ!」

クロ「マジかよ……あいつらいつ芸能界に入ったんだ?」

ミー「びっくりだよね。まさかテレビに出てるなんて」

剛「確かに、でも楽しそうで本当に良かった」

コタロー「うんうん。ん? どうしたのクロちゃん」

クロ「いや、ちょっと面白いことを思いついてな」

終わり!

おまけは第七巻の第四話のワンシーンを差し替えたました。

クロスオーバーで書かせてもらいましたがニャンニャンアーミーがだんだん世界征服から芸能界にシフトしていく話を書きましたが原作を見れば見るほどニャンニャンアーミーが世界征服を辞めるなんて言うのはありえないなと思った。
当初はクロちゃんのキャラをモバマスのキャラに置き換えた話でクロスオーバーではなくパロディを書こうとしましたがニャンニャンアーミーの方が書きやすいと思いクロスオーバーを書かせてもらいました。

ありがとうございました

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